JP2006222736A - 信号抽出方法および信号抽出回路 - Google Patents

信号抽出方法および信号抽出回路 Download PDF

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Abstract

【課題】 搬送波に重畳した微小な信号成分だけを増幅して確実に抽出することのできる簡易な構成の信号処理回路を提供する。
【解決手段】 信号成分を該信号成分の変動幅よりも大なる振幅の搬送波に、および/またはその微分成分が前記信号成分よりも大なる搬送波に重畳した変調波から前記信号成分を抽出するものであって、入力信号を微分処理するコンデンサと、このコンデンサを介して得られた微分信号の振幅が大きいときには増幅率を小さくすると共に、上記微分信号の振幅が小さいときには増幅率を大きくして前記微分信号を対数変換する増幅器とを備える。特に上記増幅器をその主体をなす演算増幅器と、この演算増幅器の入出力端子間に並列接続されて入力信号レベルに応じてインピーダンスが変化するインピーダンス制御手段(逆並列接続した一対のダイオード)とにより構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、搬送波に微小な信号が重畳した変調波から上記信号の成分を抽出するに好適な信号抽出方法および信号抽出回路に関する。
比較的低い周波数を持つ搬送波に比較的高い周波数を持つ微小な信号を重畳させた変調波は、様々な分野で用いられている。尚、一般的な意味での“信号”と区別するべく、上述したように搬送波に重畳された信号をここでは特に“対象信号”と称することにする。そして上述した変調波から対象信号を抽出するに際しては、演算増幅器(いわゆるオペアンプ)を利用した微分回路を用いることが考えられている。
ちなみに一般的な微分回路は、例えば図8において破線枠内に示すように、信号が入力される反転入力端子IN-、基準電圧Vrefが入力される非反転入力端子IN+、および正負の直流電源入力端子とを備えた演算増幅器(オペアンプ)OPと、この演算増幅回路OPの反転入力端子に直列接続された微分用コンデンサC1および入力抵抗器R1と、上記演算増幅器OPの出力端子と反転入力端子IN-との間に接続された帰還抵抗器R2および高周波除去用コンデンサCncとを備えて構成される。そして処理対象とする変調波を上記入力抵抗器R1からコンデンサC1を介して演算増幅器OPの反転入力端子IN-に入力し、該演算増幅器OPの出力として対象信号を得るように用いられる。
ここで上記微分用コンデンサC1の容量をc1、入力抵抗器R1の抵抗値をr1、帰還抵抗器R2の抵抗値をr2、そして高周波除去用コンデンサCncの容量をcncとすると、上記微分回路における微分動作(入力信号の周波数と利得との比例関係)のカットオフ周波数fiは
fi=1/(2π・r1・c1)
となり、また高周波除去のカットオフ周波数foは
fo=1/(2π・r2・cnc)
となる。このような微分回路を前述した対象信号の抽出に用いる場合、上記微分上限周波数fiは搬送波の周波数よりも高く、且つ対象信号の周波数よりも低くなるように設定される。また高周波除去のカットオフ周波数foは対象信号の周波数よりも高くなるように設定される。
ところでこのように構成された微分回路に、例えば図9(a)に示すような矩形波からなる搬送波を微小な対象信号で変調した変調波を入力すると、その出力信号は図9(b)に信号波形aとして示すようになる。即ち、時刻Aにおいて変調波が大きく変化すると、演算増幅器OPの出力信号が瞬時に増加する。これに伴ってコンデンサC1,Cncにそれぞれ電荷が蓄積され、これらのコンデンサC1,Cncにそれぞれ蓄積された電荷は、入力抵抗器R1および帰還抵抗器R2をそれぞれ通して徐々に放電される。これ故、信号波形aに示すように上記出力信号がそのベースライン(0V)付近まで復帰するまでに多大な時間が掛かることが否めない。つまり出力信号の復帰時間が長いので、ベースラインを基準として対象信号を判別できるようになるまでに長い時間を要することになる。
ちなみに帰還抵抗器R2の値を小さくすると、その出力信号は図9(b)に信号波形bとして示すようになり、ベースラインへの復帰時間を短縮することができる。しかしその反面、信号振幅が小さくなるので対象信号の検出が困難になる。即ち、一般的な微分回路においては、復帰時間短縮への要請と増幅率増大への要請とが相反するという問題がある。このような問題は上述した矩形波の場合のみならず、三角波や鋸歯状波等のようにその不連続点で大きな変化を持つ搬送波、換言すれば不連続点で大きな微分値を持つ搬送波を用いる場合にも同様に生じる。
特に図10(a)(b)(c)に矩形波、三角波、および正弦波をそれぞれ搬送波とした変調波を1階微分、および2階微分したときの出力信号波形をそれぞれ示すように、従来一般的な増幅器を用いた微分回路においては、その搬送波成分を十分に除去できないことのみならず、微小な信号成分を十分に増幅して抽出することができないと言う不具合がある。しかも搬送波の不連続点において、微分波形のレベルが大きく変化すると言う不具合がある。
また搬送波の振幅と、この搬送波に重畳される対象信号の振幅との間に大きな差がある場合、一般的な微分回路を用いた場合には搬送波成分を十分に減衰させることができないので、出力信号中に搬送波成分が雑音として残ってしまうと言う問題がある。具体的には最も一般的な微分回路において搬送波と対象信号の周波数の比がx[dB]であっても、その振幅の比が1/x[dB]であると、そのSN比は[1]となってしまう。尚、微分回路よりも減衰傾度の大きいフィルタ回路も存在するが、応答性能が悪いので上述した問題を解決することはできない。しかも上述した方形波、三角波、鋸波等のように不連続点で大きな変化をもつ搬送波のみならず、正弦波のように滑らかな波形の搬送波の場合であっても同様な問題が生じる。
一方、一般的な微分回路において、過大な微分成分を含む信号が入力されたときの復帰時間が長いという問題を解決するべく、例えば図11に示すように前述した帰還抵抗器R2と並列に、互いに逆並列接続された2つのダイオード(帰還形電圧制限手段)D1,D2を設けることが提唱されている(例えば特許文献1を参照)。上記ダイオードD1,D2は、出力信号の振幅(電圧)が上記ダイオードD1,D2の順方向バイアス電圧VLを超えたときにその出力を制限し、順方向バイアス電圧VLを超えない場合にだけ上述の従来技術とほぼ同様の動作を行わせるように機能する。
特開昭64−43765号公報
しかしながら特許文献1に記載される微分回路は、変調波から微小な対象信号を抽出する用途への適用を想定してなされたものではない。しかし、敢えてこの種の用途に特許文献1に示される微分回路を適用することを想定すると、次のような問題が生じる。即ち、前述した図8に示した従来一般的な微分回路において、電源能力の限界に達して演算増幅器OPの出力が飽和するほどの過大な微分成分を含む信号が入力されたときには、その出力信号は、例えば図12に信号波形cとして示すようになり、その復帰時間が長くなる。この点、特許文献1に示される微分回路によれば、入力信号に過大な微分成分が含まれるときには前述した帰還形電圧制限手段(ダイオードD1,D2)によって出力信号が抑制されるので、その出力信号は図12に信号波形dとして示すようになる。従って入力信号に過大な微分成分が含まれないときと比べてその復帰時間があまり増加することはない。
換言すれば帰還形電圧制限手段(ダイオードD1,D2)を備えることによって入力信号に過大な微分成分が含まれる場合には、図8に示した従来一般的な微分回路に比較して復帰時間を短縮することができる。しかしそれ以外の場合には、図12に示す信号波形dが前述した図9(b)に示す信号波形aに相当するように、従来回路とほぼ同様に動作するので、前述した復帰時間短縮の要請と増幅率増大の要請とのトレード・オフの関係が依然として残る。これ故、搬送波成分の影響により微小な対象信号を正確に抽出できないと言う問題を解消することはできない。
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、搬送波に重畳した微小な対象信号を増幅して確実に抽出することのできる簡易な構成の信号抽出方法および信号抽出回路を提供することにある。
本発明の基本的な技術的思想は、変調波から微小な対象信号を抽出するに際して、上述した復帰時間短縮への要請を捨てて復帰時間を長くすると共に、出力信号の絶対値が減少する方向への変化に対してはその反応を敏感にし、逆に出力信号の絶対値が増加する方向への変化に対してはその反応を鈍感にし、これによって変調波に含まれる対象信号成分のうち、ベースラインに近い側を強調して捉えようとするものである。
即ち、一般的な微分回路に対する要請は、専ら、増幅率を大きくし、放電時定数を短くすることであるが、本発明においては微分回路の増幅率を極大化すると共に、その放電時定数も極大化するようにしている。そして一般的な微分回路において搬送波を除去する場合には、専ら『搬送波の変化が小さいときには、その出力をできるだけ早くゼロにする』ようにしているが、本発明においては『搬送波の変化が小さいとき、出力の変化をできるだけ小さくする』ものとなってる。これらの技術思想の違いは、出力の“値”に注目するか、その“変化”に注目するかの違いである。
ちなみに搬送波の不連続点では搬送波と信号成分のSN比は略[1]であり、その区別が付き難い。しかし搬送波に変化がないところでは、信号成分に対する増幅率を十分大きく取れば、搬送波の影響は単に不連続点直後における出力のベクトルがどこからスタートするかと言うことだけであり、その初期値が多少ずれるに過ぎない。従って搬送波の変化が小さいとき、出力の変化をできるだけ小さくすることで信号成分を確実に抽出することが可能となる。
そこで本発明に係る信号抽出方法は、請求項1に記載するように対象信号よりも低い基本周波数成分を有し、且つ上記対象信号よりも大きい微分値、または前記対象信号よりも大きい振幅を含む搬送波に前記対象信号を重畳した変調波、例えば矩形波や三角波に微小信号を重畳した変調波から前記対象信号(微小信号)の信号成分を抽出するに際して、上記変調波を微分処理した後、得られた微分値に対して対数変換処理および積分処理を施すことを特徴としている。
ちなみに上記対数変換処理および積分処理は、高抵抗領域においては積分回路の機能を支配的にし、低抵抗領域において対数変換機能を支配的にして同時に実行する。また上記対象信号の信号成分とは、対象信号そのものを抽出することのみならず、対象信号が持つ情報の一部、具体的には対象信号が閾値(例えばベースライン)を横切るタイミングとその変化の方向の情報を抽出するような場合を示している。
特に本発明に係る信号抽出方法は、請求項2に記載するように前記対数変換処理および積分処理については、抽出する対象信号の経時的な変化が、その抽出された対象信号が山から谷、または谷から山へ移行する際、必ず一定の閾値を通過するように実行することが望ましい。尚、上述した一定の閾値とは典型的には0Vのベースラインであるが、ベースラインからオフセットを与えたものであっても良い。
また請求項3に記載するように前記微分処理をコンデンサを用いて実行すると共に、前記対数変換処理および積分処理を、少なくとも逆並列接続された一対の半導体接合を用いて帰還インピーダンスを定めた帰還形増幅器を用いて実行することが望ましい。更には請求項4に記載するように抽出された信号を変調波と看做して、上述した信号抽出方法を複数回繰り返すことも有用である。
また本発明に係る信号抽出回路は、請求項5に記載するように対象信号よりも低い基本周波数成分を有し、且つ上記対象信号よりも大きい微分値、または前記対象信号よりも大きい振幅を含む搬送波に前記対象信号を重畳した変調波から前記対象信号の信号成分を抽出するものであって、信号入力端子および基準入力端子を備えると共に、コンデンサを介して入力された変調波を増幅して出力する増幅器と、この増幅器の出力を該増幅器の信号入力端子に帰還する帰還手段とを備え、前記帰還手段を、前記増幅器の入出力端子間の電圧に応じて自己のインピーダンスを指数関数的に変化させるものとして構成することを特徴としている。
好ましくは請求項6に記載するように前記帰還手段は、逆並列接続された一対の半導体接合(ダイオード)として実現される。また請求項7に記載するように前記増幅器は、その入出力端子間の電圧が前記帰還手段としての逆並列接続された一対の半導体接合の導通電圧よりも小さいときには実質的に演算増幅器として、つまりゲインが一定の線形増幅器として動作し、上記入出力端子間の電圧が前記半導体接合の導通電圧よりも大きいときには実質的に比較器として動作するように構成することが望ましい。
更には請求項8に記載するように前記帰還形演算増幅器における帰還手段を、逆並列接続された一対の半導体接合およびこれらの半導体接合に並列接続された高周波除去用のコンデンサだけにより構成するようにしても良い。但し、帰還手段をダイオードで構成することにより、帰還形演算増幅器を双方向のピークホールド回路と同等の機能を持つようにすることができる。この場合、帰還形演算増幅器のピークホールド動作を、概略的には積分動作と看做すことができるので、上述した高周波除去用のコンデンサを省略することも可能である。
また請求項9に記載するように上述した構成の信号抽出回路をひとつの構成単位として、複数の構成単位を多段に接続して用いることも有用である。この場合、ノイズ除去を行うべく、後段の微分回路において増幅制限用の抵抗を前述したダイオードと並列に設けるようにしても良い。ちなみに抵抗がない場合には、ノイズも大きく増幅されて信号と見分けが付かなくなってしまう。従ってダイオードと並列に抵抗を入れてその増幅率を制限することで、ノイズと信号との区別を容易化することが望ましい。
本発明に係る信号抽出方法によれば、変調波を微分処理した後、得られた微分値に対して対数変換処理および積分処理を施すので、微分処理により搬送波の不連続点で生じる大きな微分波形を抑え、上記搬送波に重畳した微小な信号成分だけを大きな増幅率で増幅することが可能となる。特に微分により不連続点での大きな変化を抑えた信号を対数変換処理および積分処理するので、その微分極性の変化に伴って上記信号を大きな増幅率で増幅して抽出することが可能となる。また対象信号の経時的な変化が、その抽出された対象信号が山から谷、または谷から山へ移行する際、必ずベースライン等の一定の閾値を通過するように対数変換処理および積分処理を実行するので、上記閾値を基準として対象信号を確実に判別することが可能となる。
また上記構成の信号抽出回路によれば、コンデンサを介して入力される信号を増幅する増幅器は、その入力信号の振幅が大きいときには増幅率を小さくし、上記入力信号の振幅が小さいときには増幅率を大きくすることで上記入力信号を対数変換する。これ故、搬送波に微小な信号成分が重畳した変調波を前記コンデンサを介して入力した場合、コンデンサによる微分処理により前記搬送波の不連続点で生じる大きな微分波形が抑えられ、一方、上記搬送波に重畳した微小な信号成分だけが大きな増幅率で増幅されることになる。従って搬送波の成分を抑制(除去)して上記搬送波に重畳している微小な信号成分を効果的に増幅して抽出することが可能となる。
ちなみに、例えば図9(b)に示したように微分回路における通常の出力は、演算増幅器が飽和しているときには微小な信号成分も飽和するので、搬送波に重畳した微小な信号成分だけを増幅して抽出することはできない。しかし前述した構成の本発明に係る信号抽出回路(搬送波除去回路)によれば、搬送波の不連続点で生じる大きな微分波形の出力だけを抑えることができるので、搬送波に重畳した微小な信号成分を効果的に増幅して抽出することができる。
また上述した微分回路を、その主体をなす演算増幅器と、この演算増幅器の入力端子と出力端子との間に並列接続されて上記入力端子への入力信号レベルに応じてインピーダンスが変化するインピーダンス制御手段とにより構成すれば、具体的には上記インピーダンス制御手段に、入力信号レベルが小さいときにはインピーダンスが大きくなり、信号レベルが大きいときにはインピーダンスが小さくなるような指数関数的な変化特性を持たせることにより、対数変換特性を有する増幅器に簡易に構築することができる。特にインピーダンス制御手段を、逆並列接続された一対のダイオードにより実現すれば、そのインピーダンスは微小な入力信号に対しては略無限大となり、また振幅の大なる入力信号に対しては略零[0]となるので、容易に対数変換特性を付与することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態に係る信号抽出方法および信号抽出回路について説明する。
図1は本発明に係る信号抽出方法の処理概念を示している。この信号抽出方法は、図1に示すように搬送波に対象信号を重畳した変調波を微分処理した後、その微分波形を対数変換処理および積分処理することで上記対象信号に関する信号成分をその出力として得ることにより実施される。後述するように上記微分処理は、例えばコンデンサを用いて実行される。また対数変換処理および積分処理は、対数変換特性を有する増幅器を用いて実行される。
ちなみに処理対象とする変調波V(t)は、矩形波や三角波等の搬送波に微小な対象信号を重畳したものであって、特に上記搬送波は対象信号よりも低い基本周波数成分を有し、且つ対象信号よりも大きい微分値(絶対値)を含むもの、或いは対象信号よりも大きい振幅を含むものからなる。尚、対象信号よりも大きい微分値(絶対値)を含む搬送波とは、少なくとも搬送波の1周期分の期間について搬送波と対象信号とをそれぞれ時間的に微分して比較したとき、その期間内での搬送波の微分値(絶対値)の最大値が対象信号の微分値(絶対値)の最大値よりも大きいことを意味する。また対象信号よりも大きい振幅を含む搬送波とは、少なくとも搬送波の1周期分の期間について搬送波と対象信号とをそれぞれ比較したとき、その期間内での搬送波の振幅の最大値が対象信号の振幅の最大値よりも大きいことを意味する。
また上述した対数変換処理および積分処理は、高抵抗領域においては積分回路の機能を支配的にし、低抵抗領域において対数変換機能を支配的にして同時に実行される。また上記信号抽出処理の出力として得る対象信号に関する信号成分とは、対象信号そのものを示すことのみならず、対象信号が持つ情報の一部、具体的には対象信号が閾値を横切るタイミングとその変化の方向の情報等を示している。
さて上述した信号処理方法を実行する信号抽出回路は、概略的には、例えば図2に示すように1段の微分回路10を用いてその入力信号Vinを1階微分するように、或いは図3に示すように2つの微分回路10,20を直列に接続した2段構成の微分回路により入力信号Vinを2階微分するように構成される。特にこれらの各微分回路10,20は、それぞれ演算増幅器(オペアンプ)OPを主体として構成されるものであって、基本的には入力信号Vin(Vin')を微分して演算増幅器OPの反転入力端子IN-に導くコンデンサCin(微分処理機能)と、上記演算増幅器OPの反転入力端子IN-とその出力端子との間に並列接続されて上記演算増幅器OPに対数変換処理機能と積分処理機能とを持たせたインピーダンス制御手段Zとを備えて構成される。尚、ここで言う演算増幅器OPは一般に普及しているものであり、反転入力端子・非反転入力端子・出力端子・電源入力端子を有する差動増幅器で、その入力インピーダンスおよび裸の増幅率が共に極めて大きいという特徴を持つものである。
尚、ここでは図3に示す2つの微分回路10,20を直列に接続して2階微分を実行する搬送波除去用の信号抽出回路(微小信号抽出回路)を例に説明するが、図2に示したように微分回路10(20)を単独で用いて1階微分を実行する信号抽出回路であっても同様に機能する。またこの微小信号抽出回路が処理対象とする変調波は、前述したように信号成分の変動幅よりも大なる振幅の搬送波(矩形波,三角波,正弦波)に信号成分(対象信号)が重畳した信号、またはその微分成分が前記信号成分よりも大なる搬送波(矩形波,正弦波)に微小な信号成分が重畳したもの、或いはこれらの信号を合成した信号(合成波)からなる。そして微分回路10(20)により実現される信号抽出回路は、矩形波や三角波、或いは正弦波等の搬送波に微小な信号成分が重畳した変調波を入力し、この変調波から搬送波の影響を低減して微小な信号成分を効率よく抽出する役割を担う。
具体的には前記微分回路10(20)は、演算増幅器OPの反転入力端子IN-に、入力抵抗Rinと上記コンデンサCinとの直列回路を介して入力信号Vin(Vin')を微分処理して入力し、また演算増幅器OPの非反転入力端子IN+に該演算増幅器OPにおける動作基準レベルを規定するための基準電圧Vrefを抵抗Rrefを介して入力する。そして演算増幅器OPの反転入力端子IN-と出力端子OUTとの間に並列接続されたインピーダンス制御手段Zによりその帰還回路を形成し、前記入力信号Vin(Vin')のコンデンサCinを介して微分された信号を、その振幅に応じた増幅率で増幅して出力するように構成される。
ちなみに前記インピーダンス制御手段Zは、ここでは逆並列接続された一対のダイオードD1,D2および高周波ノイズ除去用コンデンサCncにより実現されている。ダイオードD1,D2は、いずれも順方向の電流値に対応してそのインピーダンスが指数関数的に減少する特性を有する一般的なシリコンダイオードである。またその極性を逆にして並列接続してあるのは、両方向の電流に対応するためである。高周波ノイズ除去用コンデンサCcnは、対象信号よりも周波数の高い雑音のみを帰還するようにその容量が定められており、上記変調波に関する帰還インピーダンスについて考えるときには、実質的にその存在を無視することができる。但し、高周波ノイズ除去用コンデンサCncの容量は、出力のベースラインへの収束を律する時定数に影響を及ぼす。
このインピーダンス制御手段Zは、コンデンサCinを介して微分処理されて入力する前記入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅が小さく、そこに流れる電流が小さいときにはダイオードD1,D2のインピーダンスが高いことから、そのインピーダンスを大きく設定することで演算増幅器OPによる上記入力信号Vin(Vin')に対する増幅率を大きくする。逆に上記微分成分の振幅が大きく、そこに流れる電流が大きいときにはダイオードD1,D2のインピーダンスが指数関数的に低くなることから、そのインピーダンスを小さく設定して上記入力信号Vin(Vin')に対する増幅率を小さくする。従ってインピーダンス制御手段Zは、入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅に応じてそのインピーダンスを変化させることで、演算増幅器OPに対数変換特性を付与する役割を担う。
特にインピーダンス制御手段Zは、入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅(電圧)がダイオードD1,D2の順方向バイアス電圧VLに満たないときには、そのインピーダンスが高くなることから演算増幅器OPの増幅率を大きく設定して該演算増幅器OPを通常の線形増幅器として機能させる。また上記入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅(電圧)がダイオードD1,D2の順方向バイアス電圧VLを越えたときには、インピーダンス制御手段Zのインピーダンスが指数関数的に低くなるので演算増幅器OPの増幅率が小さく抑えられ、該演算増幅器OPは実質的に比較器として機能することになる。この結果、演算増幅器OPは対数変換特性を持つことになる。
また高周波ノイズ除去用コンデンサCncは、入力信号Vin(Vin')と演算増幅器OPからの反転出力との電位差に応じた電荷を蓄積することで上記入力信号Vin(Vin')を積分する作用を呈する。このインピーダンス制御手段Zにより演算増幅器OPに付与される上記対数変換特性と積分機能は同時に働くものである。しかし演算増幅器OPの増幅率が上述したように入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅が小さいときには大きくなることから、コンデンサCncによる積分機能に比較して対数変換機能が支配的となり、逆に入力信号Vin(Vin')の微分成分の振幅が大きいときには上記増幅率が小さくなることから、コンデンサCncによる積分機能が支配的となる。
上述した構成の微分回路10(20)によれば、コンデンサCinを介して微分された入力信号Vin(Vin')が演算増幅器OPの反転入力端子IN-に加えられるので、入力信号Vin(Vin')の搬送波が大きく変化しても、その不連続点で生じる大きな微分波形が抑えられる。従って演算増幅器OPの反転入力端子IN-には、専ら、搬送波に重畳した対象信号の成分だけが印加される。そして入力信号Vin(Vin')の微分成分が入力される演算増幅器OPにおいては、対象信号の振幅が小さいときには大きな増幅率で該対象信号を増幅し、対象信号の振幅が大きくなるとその増幅率を小さくして該対象信号に相当する電荷を前記コンデンサCncに蓄積する(コンデンサCncの充電による積分作用)。
この際、搬送波と対象信号波とは同じ取り扱いを受け、僅かな変化でもその出力がベースライン付近に到達する。またコンデンサCinによる微分値が大きいときは、前述したようにインピーダンス制御手段Zのインピーダンスが小さくなるので、搬送波の不連続点においてはその出力に規制が掛かることになる。しかし演算増幅器OP自体が飽和することがないので、信号が潰れることはない。
従って図4(a)に示すように矩形波に微小な信号成分(対象信号)が重畳した変調波Vinが入力されると、微分回路10(20)の出力は図4(b)に示すように演算増幅器OPの動作範囲(電源電圧;−Vd〜+Vd)において大きく変化することになる。特に対象信号の振幅が小さいときには上述した対数変換特性の下での大きな増幅率で増幅され、その出力信号はベースライン(0V)を基準として略電源電圧±Vdのレベルまで変化する。そして対象信号の振幅が大きくなったとき、その増幅率が小さく抑えられることから前記コンデンサCncに蓄積された電荷の量(積分値)に相当する電圧変化を呈する。そして前記コンデンサCncには対象信号の繰り返し変化に伴って次第に電荷が蓄積されていくことから、これに伴って対数変換特性が機能して対象信号を大きな増幅率で増幅する領域(電圧範囲)が次第に低減していく。
従って上述したように構成され、機能する搬送波除去用の信号抽出回路によれば、搬送波に微小な信号成分が重畳した変調波V(t)からなる入力信号Vinを与えると、この入力信号Vinは前段の微分回路10にて微分処理され、その搬送波成分が抑制されると共に上記信号成分が増幅されて出力される(1階微分処理)。そしてこの微分回路10の出力信号が後段の微分回路20に入力されて同様にして微分処理され、更に搬送波成分が抑制されると共に上記信号成分が更に増幅されて出力される(2階微分処理)。この結果、搬送波が矩形波である場合には、例えば図5(a)に示すようにその1階微分波形、および2階微分波形が得られ、入力信号Vinにおける搬送波成分が除去され、その信号成分が増幅されて出力される。
また搬送波が三角波である場合には、例えば図5(b)に示すようにその1階微分波形、および2階微分波形が得られ、矩形波の場合と同様にその入力信号Vinにおける搬送波成分が除去され、その信号成分が増幅されて出力される。更に搬送波が正弦波である場合には、例えば図5(c)に示すようにその1階微分波形、および2階微分波形が得られ、前述した矩形波や三角波の場合と同様に入力信号Vinにおける搬送波成分が除去され、その信号成分が増幅されて出力されることになる。
即ち、本発明に係る搬送波除去用の信号抽出回路によれば、逆並列接続された一対のダイオードD1,D2等によって実現されるインピーダンス制御回路Zにより、演算増幅器OPを主体とする微分回路10,20の増幅率をその入力信号レベルに応じて変化させるので、微分回路10,20からの増幅出力の変動幅を制限し、また高周波ノイズ除去用コンデンサCncが放電する際の時定数を大きくすることができる。従って搬送波の微分値に拘わることなく、その搬送波に重畳した微小な信号成分だけを効率的に増幅して抽出し、また搬送波の成分を効果的に除去することが可能となる。換言すれば高周波ノイズ除去用コンデンサCncが放電する際の時定数を大きくすることで、搬送波の微分値の絶対値が小さいときの出力変化を抑制することができる。特に図10(a)(b)(c)にそれぞれ示した従来回路による信号処理波形(1階微分波形、2階微分波形)と対比すればより明らかなように、上述した構成の信号抽出回路によれば、2階微分処理によって搬送波の成分を略零(0)とすることができるので、搬送波除去効果が非常に良好であると言える。
尚、一般的な微分回路を用いた場合、搬送波を除去するに必要な微分階数は、専ら、その搬送波の形によって決定される。この点、本発明に係る信号抽出回路においては、その入力信号(変調波)を何階微分するかは、主として信号成分の大きさに依存するだけである。しかもこの信号抽出回路の主たる目的は、変調波に含まれる微小な信号成分を、その対数変換特性を十分に活かして増幅することにある。従って搬送波に重畳した信号成分の振幅が大きく、1階の微分で十分に対数変換が掛かるような場合には1階微分処理だけで十分である。逆に信号成分の振幅が小さい場合には、十分な対数変換が掛かる出力が得られるまで、2階微分3階微分と、その微分処理を繰り返し実行するように微分回路を多段に直列接続して信号抽出回路を構築するようにすれば良い。また必要以上に微分処理を繰り返したとしても、これによって得られる出力信号は対数変換によりその上下が圧縮されるだけなので、その後に上記出力信号をディジタル処理する上で殆ど問題となることはない。
また上述した信号抽出回路は、信号成分よりも大きな搬送波の微分成分(折れ曲がり)は1パルスとして出力信号中に現れ、これを対象信号に基づく出力信号と区別することはできない。その点では完全に搬送波成分を除去するものではないが、対象信号に基づく出力信号のパルス数が多ければ、実質的にはその影響を無視することができる。従って上述した構成の信号抽出回路を用いれば、例えば搬送波に重畳した微小な信号成分を高速フーリエ変換等のディジタル処理技術を用いることなく解析することが可能となる。故に、前述したレーザ光の自己結合効果を利用した距離測定等のセンシング処理に適用して、簡易な構成のセンサ装置を実現する上で非常に有効である。また上述した構成の搬送波除去回路は集積回路化も容易なので、センシング素子と一体化されるセンシングアンプとして用いるにも効果的である。
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えば前述した一対のダイオードD1,D2については、演算増幅器OPを構築する半導体集積回路に同時集積されたPN接合として実現するようにしても良い。またトランジスタ等を用いてインピーダンス可変型の非線形抵抗回路をインピーダンス制御手段Zとして構築することも可能である。またインピーダンス制御手段Zの機能を損なうことのない高い値の抵抗を演算増幅器OPの入出力端子間に並列接続して、その動作安定化を図ることも勿論可能である。また通常の微分回路で搬送波成分を除去する場合には、搬送波が三角波の場合には2階微分、搬送波が矩形波や正弦波の場合には1階微分が必要となるので、本発明に係る搬送波除去回路においても、搬送波の形によらず、信号の大きさに応じて微分処理階数を決定するようにすれば良い。
また微分回路を多段に接続する場合、ノイズ除去のために、後段の微分回路において増幅制限用の抵抗を前述したダイオードD1,D2と並列に設けるようにしても良い。ちなみに抵抗がない場合、ノイズも大きく増幅されて信号と見分けが付かなくなる虞があるが、抵抗を入れることにより演算増幅器OPの増幅率を制限し、これによってノイズと信号とが容易に見分けられるようになる。
また演算増幅器OPの帰還回路がダイオードD1,D2で構成されているので、演算増幅器OPは双方向のピークホールド回路と同等の機能を持つことになる。従ってピークホールドの機能をほぼ積分動作と看做すことができるので、前述したノイズ除去用のコンデンサCncを省略しても、実質的に積分機能を持たせることができる。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
ここで上述した本発明を用いるのに好適な適用例について説明する。
光学的な距離計測技術の1つにレーザ光の自己結合効果(自己混合効果ともいう)[Self mixing Effect]を利用したものがある(例えば特開平10−246782号公報、特開平11−287859号公報を参照)。この手法は、例えば図6に示すように所定の変調信号を用いて駆動したレーザ素子(以下、LD)1から測定対象物2にレーザ光を照射すると共に、測定対象物2により反射されて前記レーザ素子1に戻った反射レーザ光と前記出力レーザ光との自己結合により生じた変調光(変調波)を受光器(以下、PD)3にて受光し、その出力を周波数分析する等して前記測定対象物2までの距離Lを測定するものである。
即ち、レーザー素子1から発せられるレーザ光の発振波長を変化させると、或る発振波長において測定対象物2により反射した戻りレーザ光と上記レーザ素子1の出力レーザ光とが共振条件を満たしたとき(自己結合効果)、前記受光器3の出力が増加する。例えば付与される電流値に応じてレーザー光の発振波長が変化するタイプのレーザー素子に対して、図7に示すような三角波α(縦方向が電流値、横方向が時間を表す)を用いて波長変調することができる。即ち、三角波αの一周期分について見ると、時間の経過と共に電流値が連続的に増加するのでこれに応じて放出されるレーザー光の波長も連続的に増加し、電流値がピークに達した後は電流値が連続的に減少するのでこれに応じて放出されるレーザー光の波長も連続的に減少する。このように放射レーザー光の波長が連続的に増減する中で、戻りレーザー光との間の共振条件が何度も満たされるため、その結果として前記受光器3からは上記三角波αに微小な共振成分が重畳したビート波形(変調波)βが得られる。従ってこのビート波形βを解析すれば、上記共振成分の周波数から測定対象物2までの距離Lを求めることが可能となる。
この計測技術について紹介した公知文献としては、平成6年度電気関係学会東海支部連合大会講演論文集,1994-10-6,No.650,『半導体レーザの自己結合効果を利用した距離計』上田・山田・紫藤や、オーストラリア、クイーンズランド大学論文『Distance Measurement Using External Optical Feedback in a Vertical-Cavity Surface-Emitting Laser』 Student;Garth Niethe,Supervisor;Dr Aleksandar D. Rakic, HYPERLINK "http://innovexpo.itee.uq.edu.au/2000/348657979.htm" http://innovexpo.itee.uq.edu.au/2000/348657979.htm等がある。
即ち、三角波αの一周期分について見ると、時間の経過と共に電流値が連続的に増加するので、これに応じてレーザー素子1から放出されるレーザー光の強度も連続的に増加する。そして電流値がピークに達した後は電流値が連続的に減少するので、これに応じて前記レーザー素子1から放出されるレーザー光の強度も連続的に減少する。この際、電流値の増減に応じて前記レーザー素子1から放出されるレーザ光の波長も伸び縮みする。このように放射レーザー光の強度が連続的に増減する中で、戻りレーザー光との間の共振条件が何度も満たされるため、その結果として前述したように共振により強度(振幅)が変化した微小な成分(対象信号)が上記連続したレーザ光の強度(搬送波)に重畳することになる。
従って上述したレーザ光から求められる、三角波αのような振幅の大きい搬送波に微小な共振成分(対象信号)が重畳したビート波形(変調波)βを解析するに際し、高速フーリエ変換(FFT)等のディジタル処理に代えて、本発明を用いて対象信号を抽出し、その出力をカウンタで計数すれば対象信号の周波数を得ることができる。従ってこの対象信号の周波数を解析することでレーザー素子1から測定対象物2までの距離Lを測定することができる。
本発明に係る信号抽出方法の処理概念を示す図。 本発明の一実施形態に係る信号抽出回路(1階微分処理)の構成例を示す図。 本発明の別の実施形態に係る信号抽出回路(2階微分処理)の構成例を示す図。 図3に示す信号処理回路による変調波の微分出力波形の例を示す図。 本発明に係る信号処理回路による入力変調波とその1階微分処理波形、および2階微分処理波形の例を示す図。 レーザ光の自己結合効果を利用した距離計の概略的な構成例を示す図。 レーザ光に対する周波数変調信号(搬送波)と、自己結合効果により生じたレーザ光のビート波形(変調波)の例を示す図。 従来一般的な微分回路の例を示す図。 図8に示す微分回路による変調波の微分出力波形の例を示す図。 従来一般的な微分回路による入力変調波とその1階微分処理波形、および2階微分処理波形の例を示す図。 公知技術を適用した従来の微分回路の別の例を示す図。 図11に示す微分回路の微分出力波形の例を示す図。
符号の説明
10,20 微分回路
OP 演算増幅器
Cin 微分用コンデンサ
Cnc 高周波ノイズ除去用コンデンサ
Rin 入力抵抗
D1,D2 ダイオード(帰還回路;インピーダンス制御手段)

Claims (9)

  1. 対象信号よりも低い基本周波数成分を有し、且つ上記対象信号よりも大きい微分値、または前記対象信号よりも大きい振幅を含む搬送波に前記対象信号を重畳した変調波から前記対象信号の信号成分を抽出するに際し、
    上記変調波を微分処理した後、得られた微分値に対して対数変換処理および積分処理を施すことを特徴とする信号抽出方法。
  2. 前記対数変換処理および積分処理は、抽出する対象信号の経時的な変化が、その抽出された対象信号が山から谷、または谷から山へ移行する際、必ず一定の閾値を通過するように実行することを特徴とする請求項1に記載の信号抽出方法。
  3. 前記微分処理をコンデンサを用いて実行すると共に、
    前記対数変換処理および積分処理を、少なくとも逆並列接続された一対の半導体接合を用いて帰還インピーダンスを定めた帰還形増幅器を用いて実行することを特徴とする請求項1または2に記載の信号抽出方法。
  4. 抽出された信号を変調波とみなして請求項1〜3のいずれかに記載の信号抽出方法を複数回繰り返すことを特徴とする信号抽出方法。
  5. 対象信号よりも低い基本周波数成分を有し、且つ上記対象信号よりも大きい微分値、または前記対象信号よりも大きい振幅を含む搬送波に前記対象信号を重畳した変調波から前記対象信号の信号成分を抽出する信号抽出回路であって、
    信号入力端子および基準入力端子を備えると共に、コンデンサを介して入力された変調波を増幅して出力する増幅器と、この増幅器の出力を該増幅器の信号入力端子に帰還する帰還手段とを備え、
    前記帰還手段は、前記増幅器の入出力端子間の電圧に応じて自己のインピーダンスを指数関数的に変化させるものであることを特徴とする信号抽出回路。
  6. 前記帰還手段は、逆並列接続された一対の半導体接合である請求項5に記載の信号抽出回路。
  7. 前記増幅器は、その入出力端子間の電圧が前記帰還手段としての逆並列接続された一対の半導体接合の導通電圧よりも小さいときには実質的に演算増幅器として動作し、上記入出力端子間の電圧が前記半導体接合の導通電圧よりも大きいときには実質的に比較器として動作するものである請求項5に記載の信号抽出回路。
  8. 前記帰還形演算増幅器における帰還手段は、逆並列接続された一対の半導体接合およびこれらの半導体接合に並列接続された高周波除去用のコンデンサだけからなる請求項5〜7のいずれかに記載の信号抽出回路。
  9. 請求項5〜8のいずれかに記載の信号抽出回路をひとつの構成単位として、複数の構成単位を多段に接続したことを特徴とする信号抽出回路。
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