JP2006222668A - ハンズフリーフォン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】自装置が送話状態にあるか、受話状態にあるかを判定する通話状態判定手段と、送話状態にあるときには、受話系のゲインを低下させ、受話状態にあるときには、送話系のゲインを低下させるゲインコントローラとを備える構成である。
【選択図】 図2
Description
このとき、スピーカ出力音が大きいと、その音がマイクロフォンに回り込み、エコー、ハウリングが生じ、スムーズな会話が妨げられることになる。
しかし、ハンズフリーフォンとして携帯電話タイプのような、スピーカとマイクロフォンの距離が近接しているものにおいては、スピーカ出力音の回り込み量が大きく、そのため、エコー戻りレベルが大きくなり、十分にはエコーキャンセルを行うことができない。その結果、通話相手にエコー信号が返ってしまい、会話が妨害されることになる。
このようにすると、端末間の会話においてしばしば生じる無音状態の度に、通話状態が変更するのを避けることが出来、送話状態、受話状態のいずれも安定した処理を保証することが出来る。
この構成とすると、各通話状態において安定動作が確認されてから、ゲイン調整するので、動作が安定する。
図1は、本発明の一実施の形態として、ハンズフリー機能を有した携帯電話機の外観を示す。携帯電話機1は、上部筺体2と、下部筺体3とがスライド自在に連結された構成をしている。上部筺体2には、ディスプレイ2aの他、方向キー2b、送信キー2c、終了キー2d・・・並びに、カメラ2f、受話スピーカ2g、ハンズフリー用スピーカ2hが設けられている。下部筺体3には、テンキー3a,b,c・・・、ファンクションキー3k,l,m・・・の他に、送話マイク3pが設けられている。
前記受話スピーカ2gは、音量が小さく、したがって話者の耳に接近させた形態(携帯電話の通常の使用形態)で使用される。一方、ハンズフリー用スピーカ2hは、音量が大きいので、ハンズフリー状態において使用される。受話スピーカ2gとハンズフリー用スピーカ2hとは、切り替えて使用される。切り替えには、上部筺体あるいは下部筺体にあるいずれかのキーを操作して行う。
図2は、前記携帯電話機1をハンズフリーとして使用した場合の送話系11と受話系21の回路、特にその中の音声信号処理回路を示している。送話系11、受話系21とも変調回路、復調回路、高周波増幅回路、局部発信回路といった高周波処理回路は図示していない。
送話系11、受話系21の他に、制御部41が設けられている。制御部41の処理内容は後述する。
エコーキャンセラー30は、スピーカ出力音のマイク回り込み(エコー戻り)を検出して、それをキャンセルする回路で、ダブルトーク検出回路32と、係数回路33、減算部34、並びにミュート回路31からなる。
ダブルトーク検出回路32は、携帯電話機の状態遷移を検出するのを主要な処理としており、それ以外に送話状態と受話状態が同時に存在しているのを検出している。このような検出を可能とするために入力信号として送話系11の信号s1と受話系21の信号s2、並びに送話系11の減算部34の後段のエコーキャンセル後の信号s3との3信号を用いている。なお、ダブルトーク検出回路31が検出する状態遷移は、後で図3を用いて説明する。
ミュート回路31は、本実施の形態のようなハンズフリー機能を使用している際には不要であるが、携帯電話のいずれかの使用モードにおいて音声の送信を抑止する必要がある場合に利用される。
図3は、携帯電話機の遷移する状態を示している。図中、○で囲んだのが状態であり、状態と状態の間に引かれた矢印線はその矢印の方向に状態が遷移することを示している。Waitingは、待ち状態であり、携帯電話機がリセットされると、Startup状態に至るまでの間、この状態を保持する。Startupは、携帯電話機が起動された状態である。FarendとFarendHangoverとは、ともに受話状態である。Farendは、受話状態であるが、そこから直接、他の状態に遷移することはできず、FarendHangoverに一旦状態遷移してからでないと他の状態には遷移できない。DoubletalkとDoubletalkHangoverはともに送話と受話が同時に存在する状態である。この状態は自装置が送話中であることを意味する。DoubletalkはDoubletalkHangoverを経由しないと他の状態に遷移できない。Silenceは、無音状態である。この状態は、FarendHangover状態からでも、DoubletalkHangover状態からでも遷移できる。また、Silenceの状態からは、Farend 状態、Doubletalk状態のいずれの状態にも遷移する。
FarendHangoverからDoubletalkへは、送話信号を検出すると遷移する。DoubletalkHangoverからFarendへは、送話信号が途切れ、受話信号が存在すると遷移する。
図2に戻って、制御部41は、ダブルトーク検出回路32から状態遷移情報を取得し、その情報に基づいて図4、5に示す処理を行い、送話系11、受話系21のアンプ15、23のゲインをコントロールする。
(通話状態判定処理)
図4は、ダブルトーク検出回路32から得る状態遷移情報から、自装置の通話状態を判定する処理を示している。図中、F1、F2はフラグで、F1は、送話状態フラグ、F2は受話状態フラグである。ダブルトーク検出回路32が検出するFarendは受話状態、Doubletalkは送話状態に相当するが、ダブルトーク検出回路32は、Silenceへも遷移し、このSilenceをどちらの通話状態の中で遷移したか、上記のダブルトーク検出回路32だけでは、区別が出来ない。図4のフローチャートは、主にこのSilenceに遷移したとき並びにWaitingに遷移したときの扱いを規定している。
現在の遷移状態がDoubletalkであるときは、直前の状態がFarendHangoverであることを確認して(S405)、送話状態に変化したと判定し、該当するフラグF1を1にセットし、他のフラグF2をリセットする。直前状態がFarendHangover以外のときは、状態が変化していないと判断して、フラグの値の変更は行わない。
このように、図4の処理によって、ダブルトーク検出回路32が、Silenceを検出した場合に、直前の状態が何であるかによって受話状態の継続中、あるいは送話状態の継続中であると判定することになる。また、Waitingであるときは、Startupされるのを待ってリセット直前の状態に強制的に復帰させられる。
図5は、図4の判定結果を利用して、受話系21のアンプ23のゲインをコントロールする処理を示している。図中、Cは、カウンタである。Nは、カウンタのカウント値で、予め定めた上限数値である。
処理の開始において、まず、送話状態を示すフラグF1が0から1に変化するエッジを検出する(S501)。変化エッジを検出すると、カウンタCを0にセットして(S502)、音声フレームの検出を行い(S503)、検出の度にカウンタをアップすると共に(S504)、フラグF1の値に変化が無いか否かを判定する(S505)。
なお、前記Nの数値は、適宜設定できるが、送話状態が安定していると判定できるのに必要な数値、例えば、3(=60ms)程度とするのが良い。
アンプのゲインをどれだけ低下させるかは、適宜に設定出来るが、送話状態と受話状態のそれぞれにおいて必要なレベルに調整する。例えば、送話状態にあるときは、エコー戻りレベルがあまり大きくならないゲイン以下で、受話音声が支障なく聞き取れるゲイン以上に受話系のアンプのゲインを設定する。一方、受話状態にあるときは、送話信号は基本的に送出する必要が無いので、ゲインは十分低くても構わない。
(動作)
上記構成によれば、制御部41が、受話状態であると判定し、一定期間連続してその状態が継続すると、送話系のアンプゲインを低下させるし、送話状態であると判定し、一定時間その状態が継続すると、受話系のアンプゲインを低下させる。そして、制御部41が、受話状態、送話状態と判定するのは、エコーキャンセラ30のダブルトーク検出回路32が検出する、携帯電話機の状態遷移に依存している。ダブルトーク検出回路32は、受話系、送話系を流れる音声信号の状態によってどの遷移状態であるかを決定しているので、つまるところ、受話状態と送話状態の切り換えは、送話側が優先してなされることになる。ただし、短時間の送話信号で、直ちに送話状態に移行することとすると、通信中の2台の携帯電話機双方で、目まぐるしく送話受話の切り換えが発生することとなり、安定性に欠ける。そこで、上記実施の形態のように、カウンタが一定数カウントするまで同一状態が継続する場合に送話系或いは受話系のアンプのゲインを低下し、その状態での安定動作を保障する構成とすれば、いずれの電話機が送話側になろうとも安定した会話を円滑に続行することが出来る。
上記実施の形態においては、一定時間受話状態が続行すると、送話系のアンプのゲインを低下させているが、それに代えて、ミュートさせる形態で実施することも出来る。
また、実施形態において、ゲインを低下させるアンプは15と23に設定しているが、これ以外のアンプのゲインを低下させるようにすることも出来る。
2:上部筐体
2a:ディスプレイ
2b:方向キー
2c:送信キー
2d:終了キー
2f:カメラ
2g:受話スピーカ
2h:ハンズフリー用スピーカ
3:下部筐体
3a、b、c:テンキー
3k、l、m:ファンクションキー
3p:送話マイク
30:エコーキャンセラ
31:ミュート回路
32:ダブルトーク検出回路
33:係数回路
34:減算部
41:制御部
Claims (6)
- 話者の音声をマイクロフォンで集音し、送話系を通じて通話相手に送信し、通話相手の音声信号を受話系を通じて受信し、スピーカを鳴動させて話者に伝達するハンズフリーフォンにおいて、
送話系、受話系の音声信号を監視して自装置が送話状態にあるか、受話状態にあるかを判定する通話状態判定手段と、
送話状態にあるときには、受話系のゲインを低下させ、受話状態にあるときには、送話系のゲインを低下させるゲインコントローラと
を備えることを特徴とするハンズフリーフォン。 - ハンズフリーフォンは更に、
自装置の状態遷移を、無音状態も含めて検出する状態遷移検出手段を含み、
前記通話状態判定手段は、状態遷移検出手段が無音状態への遷移を検出したときには、その直前の状態を保持しているとみなす判定処理を行う
ことを特徴とする請求項1記載のハンズフリーフォン。 - 前記ゲインコントローラは、
通話状態判定手段の判定が、送話状態から受話状態へあるいはその逆へ切り替わった時から一定時間状態に変化がないことを確認した後、ゲインを低下させる動作をするよう制御されている
ことを特徴とする請求項1、2に記載のハンズフリーフォン。 - 前記ゲインコントローラは、通話状態判定手段の判定が変化した後一定時間状態が変化しないことを確認するために、カウンタを用い、当該カウンタが、送信もしくは受信フレームを所定数カウントアップあるいはダウンするまでの毎カウント時に連続して状態が保持されている場合に、ゲインを低下させる動作をすることを特徴とする請求項3記載のハンズフリーフォン。
- 送話系と受話系とは1つの音声処理回路ブロックで構成され、同ブロック内に、受話系から送話系へのエコー回り込みをキャンセルするエコーキャンセラを有し、前記状態遷移検出回路はこのエコーキャンセラに含まれているダブルトーク検出回路であることを特徴とする請求項4記載のハンズフリーフォン。
- 前記ダブルトーク検出回路は、送話系の音声信号、受話系の音声信号、送話系のエコー回り込みをキャンセルした後の信号を監視して、Farend、FarendHangover、Doubletalk、DoubletalkHangover、Silence、Waiting、Startupの各状態を検出し、
前記通話状態判定手段は、自機がWaitingに遷移したときは、Startupの後に、Waitingの直前の通話状態に強制的に復帰させる処理を行うことを特徴とする請求項5記載のハンズフリーフォン。
Priority Applications (1)
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JP2005033357A JP2006222668A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | ハンズフリーフォン |
Applications Claiming Priority (1)
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006222668A true JP2006222668A (ja) | 2006-08-24 |
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ID=36984691
Family Applications (1)
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JP2005033357A Pending JP2006222668A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | ハンズフリーフォン |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006222668A (ja) |
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2005
- 2005-02-09 JP JP2005033357A patent/JP2006222668A/ja active Pending
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