JP2006222646A - 温度補償型水晶発振器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 位相ノイズ特性を劣化させることなく1次項の補正幅を拡大し、小型の温度補償型水晶発振器を提供する。
【解決手段】 第1の電源線1と第2の電源線3の間に、互いに異なる温度特性を有する、第1の抵抗5と第2の抵抗7とが直列に2組接続されている。第1の接続点9を挟む直列接続は第1の抵抗5が第1の電源線1に接続し、第2の接続点11を挟む直列接続は第2の抵抗7が第1の電源線1に接続するように、それぞれ逆向きの接続とされている。そして、第1の接続点9と第2の接続点11との間に接続抵抗13が接続される。第1のスイッチ群15は、接続抵抗13の任意の点に一方の端子を接続し、他方の端子を第1の結束点19に接続される。第2のスイッチ群17は、接続抵抗13の任意の点に一方の端子を接続し、他方の端子を第2の結束点21に接続される。第1の結束点19と第2の結束点21は、可変容量素子23を介して接続される。
【選択図】 図1

Description

本発明は温度補償型水晶発振器に関し、より詳細には、水晶発振器の温度特性補償のための、温度に対する1次項の補償方法に関する。
近年の携帯電話の多機能化の進展に伴い、搭載部品に対する小型化の要請が強まってきている。このような小型化の要請は温度補償型水晶発振器についても例外ではなく、2年で1世代程度のペースで小型化を進展させてゆくことが必要条件とされる状況にある。このような状況に鑑みて、多数のディスクリート部品で構成されざるを得ない直接補償法の温度補償型水晶発振器に代わり、1個の水晶振動子と1チップの半導体集積回路(IC)とで構成される間接補償法の温度補償型水晶発振器が主流となってきている。
間接補償法による温度補償方法は、ATカット水晶振動子からなる水晶発振回路に可変容量回路を接続し、その可変容量回路の容量値を、温度に対する3次項と1次項と0次項という3つの成分を合成した3次関数の温度補償信号で制御することにより、発振周波数を一定に保つものが一般的である。そして、3次項や1次項の成分の発生およびそれらの合成には、オペアンプを使ったアナログ回路が用いられることが多い。しかしながら、このような構成の温度補償型水晶発振器においては、いくつかの欠点が指摘されている。
第1に、オペアンプがノイズ源となることによる位相ノイズ特性の劣化である。温度補償型水晶発振器は水晶発振回路がオペアンプの電源を揺さぶるため、オペアンプの出力が絶えず変動する状態にある。オペアンプは帰還制御であり、出力の変動を検知してそれを元に戻そうとするのであるが、その帰還動作の周波数が水晶振動子の周波数とは一致しないため、温度補償信号を固有の周波数で変調してしまう。この変調が位相ノイズ特性の劣化として現れるのである。オペアンプの使用が正転増幅1段のみであるならば、位相ノイズの劣化は1dB程度で済むが、反転増幅で使用すると、1段でも3乃至5dB程度の劣化がみられる。3次関数の合成には正転や反転で5乃至7段のオペアンプが使用されるため、3次関数による温度補償は位相ノイズ特性の劣化が避けられない。
第2に、温度補償型水晶発振器の製造工程における問題である。3次関数の温度補償信号を合成するためには、全温度範囲における水晶振動子の温度特性を把握してからでなければ、少なくとも3次項の係数は決めることができない。3次関数の係数を決めるためには最低限4点の温度情報が必要であるが、最後の1点の温度情報を収集するまでの間、それまで収集した温度情報を保管しておく必要があり、大量の温度補償型水晶発振器を次々に製造していく中で、温度情報と個々のワークとの1対1の対応を崩さないように保持するには、それなりに高度な製造システムが必要となり、製造コストの増大を引き起こしてしまう。
第3に、3次関数で温度補償を行う場合には、温度補償精度の悪い温度補償型水晶発振器になってしまうという問題である。ATカット水晶振動子の温度特性は、理論的には3次曲線であるが、実際には電極の形状などによって原振と近傍の周波数とのカップリングが起こったりするので、高温側と低温側とで3次の係数が微妙に異なってしまうことも多い。しかし、3次関数で温度補償を行う場合には、係数に高温側と低温側の区別がないので、このような水晶振動子には対応できず、温度補償精度の悪い温度補償型水晶発振器になってしまう。
特許文献1には、このような従来の温度補償型水晶発振器の欠点を解決するために開発された温度補償型水晶発振器が開示されている。
図7は、特許文献1の図12を、各デバイスに付された番号を一部変更して転記したものである。図7に示すように、PチャネルMOSトランジスタ208とNチャネルMOSトランジスタ209のドレイン同士を接続点246に共通接続し、さらにこの接続点246から各電源線205・206との間にそれぞれスイッチ付の抵抗213、215を接続して温度補償信号Vo1としている。スイッチの選択によっては、抵抗のペアが219と221になったり、225と227になったりする。これらの抵抗のペアは、それぞれ温度特性の異なる抵抗の組み合わせからなり、どのペアを選択するかによって温度補償信号の1次項の勾配を決定している。
また、それぞれのMOSトランジスタのゲート電圧201、202は、温度センサの信号に基づくものとされ、温度上昇に対してそれぞれ直線的に電圧が下降する変化を示す。そして、温度が室温付近であるとき、いずれのMOSトランジスタもカットオフ状態になるよう調整されており、室温よりも温度が下がるにつれて、NチャネルMOSトランジスタ209が徐々にオン状態となって温度補償信号Vo1の電位を下げ、室温よりも温度が上昇するにつれて、PチャネルMOSトランジスタ208が徐々にオン状態となって温度補償信号Vo1の電位を上げるという動作をする。このMOSトランジスタによる温度補償信号Vo1の変化は非線形であり、これが3次項の補正信号となっている。
NチャネルMOSトランジスタ209が動作する低温側の温度領域では、PチャネルMOSトランジスタ208はカットオフ状態なので低温側の3次項の補正には無関係であるため、低温側だけに最適な補正信号に設定して構わない。同様に、PチャネルMOSトランジスタ208が動作する高温側の温度領域では、NチャネルMOSトランジスタ209はカットオフ状態なので、高温側だけに最適な補正信号に設定可能である。したがって、水晶振動子の温度特性がアンバランスであっても対応可能である上に、高温側と低温側それぞれ独立に、その温度での周波数のずれだけから補正量を設定するので、他の温度の情報を保持しておく必要もない。
また、図7から明らかなように、3次項と1次項の温度補償信号の形成に際して、ノイズ源となるオペアンプは使用していないため、位相ノイズ特性は良好である。
なお、上記の説明で明らかなように、図7は温度補償信号の3次項と1次項とを合成する回路部分をあらわしたものであり、0次項、いわゆるfゼロ調整の項は含まれていない。特許文献1の他の図面で説明されているが、0次項は温度補償信号Vo1が印加される可変容量素子の他方の端子に入力するという方法で合成されており、そこでもまたオペアンプは使用されていない。0次項は電源電圧の抵抗分割などによって形成されることが一般的であり、信号合成にオペアンプを用いない限り、位相ノイズ特性を劣化させることはない。
以上のように、特許文献1に開示された温度補償型水晶発振器は、3次関数で温度補償を行う方式に比べて温度補償精度と位相ノイズ特性が共に良好であり、製造上の負担も少ないなど、優れた特性を有している。
特開2004−029746号公報
しかしながら、温度補償型水晶発振器の小型化は必然的に水晶片の小型化を伴うものであり、それにつれて水晶片の角を削るベベル加工量を増大せざるを得なくなってくる。このため、水晶振動子の温度特性において1次項のばらつきが増大してしまい、従来技術のままでは1次項の補正幅が不足して温度補償ができないという問題が生じることとなる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、位相ノイズ特性を劣化させることなく1次項の補正幅を拡大し、小型の温度補償型水晶発振器を提供することにある。
本発明はこのような課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、温度補償型水晶発振器であって、第1の抵抗素子と第2の抵抗素子が直列接続された2組の抵抗部と、複数のスイッチのそれぞれの一方端が第1の結束点に接続された第1のスイッチ群と、複数のスイッチのそれぞれの一方端が第2の結束点に接続された第2のスイッチ群とを備え、前記抵抗部の第1の組は第1の抵抗素子の一方端が第1の電源線に接続されるとともに第2の抵抗素子の一方端が第2の電源線に接続され、前記抵抗部の第2の組は第1の抵抗素子の一方端が第2の電源線に接続されるとともに第2の抵抗素子の一方端が第1の電源線に接続されており、前記抵抗部の第1の組の直列接続点と前記抵抗部の第2の組の直列接続点とは第3の抵抗素子を介して接続され、前記第1のスイッチ群を構成するスイッチそれぞれの他方端は前記第3の素子抵抗に相互に異なる点で接続されるとともに、前記第2のスイッチ群を構成するスイッチそれぞれの他方端は前記第3の素子抵抗に相互に異なる点で接続され、前記第1の結束点と前記第2の結束点は可変容量素子を介して接続され、該可変容量素子が温度補償型水晶発振回路の負荷容量の要素とされていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の温度補償型水晶発振器において、前記第1の結束点と前記可変容量素子との間または前記第2の結束点と前記可変容量素子との間の少なくとも一方には、前記第1または第2の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の温度補償型水晶発振器において、前記温度補償型水晶発振回路は、インバータと帰還抵抗と水晶振動子を並列接続させた水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続する温度補償回路とを備え、前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記インバータであり、前記可変容量素子の一方の端子が前記水晶発振回路に直接接続されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2に記載の温度補償型水晶発振器において、前記温度補償型水晶発振回路は、水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続され前記可変容量素子を有する可変容量回路と、前記可変容量素子の一方端に接続された温度補償信号発生回路とを備え、前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記温度補償信号発生回路であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の温度補償型水晶発振器において、前記温度補償型水晶発振回路は、水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続され前記可変容量素子を有する可変容量回路と、前記可変容量素子の一方端に接続された第1の温度補償信号発生回路と、前記可変容量素子の他方端に接続された第2の温度補償信号発生回路とを備え、前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記第1の温度補償信号発生回路であり、前記第2の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記第2の温度補償信号発生回路であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の温度補償型水晶発振器において、前記第1のスイッチ群および前記第2のスイッチ群の開閉動作を制御する不揮発性メモリを備えていることを特徴とする。
本発明の温度補償型水晶発振器によれば、位相ノイズ特性を劣化させることなく1次項の温度補償の補正幅を増大させることができ、小型化に伴って温度特性の1次項のばらつきが増大した水晶振動子に対しても温度補償が可能であるため、携帯電話メーカーの要請に応え得る小型の温度補償型水晶発振器を提供することができる。
また、本発明を従来寸法の温度補償型水晶発振器に適用するならば、カット角のばらつきが大きい、いわゆる民生用と称せられる低コストの水晶振動子であっても温度補償が可能となり、温度補償型水晶発振器のコストダウンを達成することができるという効果もある。
以下に、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明の温度補償型水晶発振器を構成する回路のうち、1次項の温度補償を担う部分の回路図の一例を示す図である。図1に示すように、第1の電源線1と第2の電源線3の間に、第1の抵抗5と第2の抵抗7とが直列に2組接続されている。なお、第1の抵抗5と第2の抵抗7とは、互いに異なる温度特性を有する抵抗素子である。
第1の接続点9を挟む直列接続は、第1の抵抗5が第1の電源線1に接続し、第2の接続点11を挟む直列接続は、第2の抵抗7が第1の電源線1に接続するように、それぞれ逆向きの接続とされている。そして、第1の接続点9と第2の接続点11との間に、接続抵抗13が接続される。また、第1のスイッチ群15は、接続抵抗13の任意の点に一方の端子を接続し、他方の端子を第1の結束点19に接続される。さらに、第2のスイッチ群17は、接続抵抗13の任意の点に一方の端子を接続し、他方の端子を第2の結束点21に接続される。第1の結束点19の電位および第2の結束点21の電位は、それぞれ信号Vc1あるいは信号Vc2として後続の回路に接続される。図1に示した実施の形態においては、可変容量素子23のそれぞれの端子に直接接続し、その容量値を制御している。
第1の電源線1および第2の電源線3は、必ずしも外部から直接供給される電源線である必要はなく、むしろ一方の電源線は、他方の電源線の電位を基準とする温度補償型の定電圧発生回路の出力線であることが望ましい。また、本発明の目的が1次項の補正幅を拡大することであるから、第1の抵抗5と第2の抵抗7とは、できる限り1次温度係数の差が大きいことが望ましい。たとえば、本発明が備えるICをP基板CMOSで形成する場合は、一方の種類の抵抗をNウェル抵抗とし、他方の抵抗をポリシリコン抵抗とすれば、比較的大きな1次温度係数の差を確保できる。具体的には、ICファウンドリが提供する抵抗素子の中で、最も1次温度係数の差が大きくなる組み合わせを選択すればよい。このような組合せとすることにより、第1の接続点9および第2の接続点11の電位の温度変化は、それぞれ図2の実線に示すような特性となる。
接続抵抗13の抵抗値が小さすぎる場合は、第1の接続点9および第2の接続点11の電位の温度変化を妨げてしまうので、第1の抵抗5および第2の抵抗7の抵抗値に比べて、接続抵抗13の抵抗値はできる限り大きいことが望ましい。その比は最低でも10倍以上、できれば100倍以上が好適である。
第1のスイッチ群15および第2のスイッチ群17の開閉は、外部信号あるいは不揮発性メモリからの信号などにより、それぞれの群でどれか1個のスイッチのみが閉状態となるよう制御される。それぞれのスイッチ群を構成するスイッチの個数は、両者同一でもよいし、別々でも構わない。また、スイッチの個数が同一の場合、開閉制御が両者同一の信号で行われる構成としてもよい。ただし、そのような構成とする場合は、第1のスイッチ群15が第1の接続点9に近いスイッチから順に閉状態となるとき、第2のスイッチ群17は第2の接続点11に近いスイッチから閉状態となるように制御する。制御信号が独立である場合は、それぞれのスイッチ群の中のどれを閉状態とするかについて特に制約はなく、水晶振動子の温度特性の1次勾配の補正に合致するよう制御すればよい。この開閉制御により、信号Vc1および信号Vc2は、それぞれ第1の接続点9の電位と第2の接続点11の電位との間のある値に定まる。その1例を、図2の破線に示す。
従来技術における温度補償型水晶発振器においては、可変容量素子のどちらか一方の端子のみに、信号Vc1あるいは信号Vc2に相当する信号が印加されており、他方の端子は温度変化のない0次項の電位である。これに対して、図1に示した本発明の温度補償型水晶発振器においては、可変容量素子23の容量値は、信号Vc1と信号Vc2の電位差によって制御される。このため、容量変化が電位差に比例する特性の可変容量素子を用いるならば、容量値の1次項の温度変化を従来技術の2倍まで拡大することが可能となる。水晶発振回路においては、容量値の変化と発振周波数の変化は必ずしも比例関係ではないが、狭い範囲ではほぼ比例とみなせる特性であり、上記のように容量値の変化を2倍にできるということは、周波数可変幅もほぼ倍増できることを意味している。
可変容量素子23は、信号Vc1および信号Vc2の相対関係にかかわらず直流電流が流れない特性であることが望ましい。可変容量ダイオードは、順方向の電位関係のときに直流電流が流れてしまうので、本発明においてはMOS型容量を用いることが好ましい。
図1から明らかなように、信号Vc1および信号Vc2は抵抗回路網25の出力であり、オペアンプのような位相ノイズ特性を劣化させる要素はない。この抵抗回路網25は、本発明のすべての実施の形態に共通する部分であるが、信号Vc1および信号Vc2をどのように扱うかは、実施の形態により異なる。そこで以下の図面においては、この抵抗回路網25の部分をブロック図で略記する。
図3は、図1に示した実施の形態を、そのまま温度補償型水晶発振回路に組み込んだもののブロック回路図を示している。図3に示すように、可変容量素子23の容量値が信号Vc1および信号Vc2のみで制御されるよう、固定容量27および固定容量29が可変容量素子23のそれぞれの端子にDCカットコンデンサとして接続され、固定容量27の他方の端子が、水晶発振回路31に接続される。そして、水晶発振回路31には温度補償回路33が接続される。水晶発振回路31の1次項の温度補償は可変容量素子23が行い、3次項および0次項は温度補償回路33が受け持つ。ただし、温度補償回路33に1次項の温度補償成分が含まれていてもよい。たとえば、温度補償回路33が従来技術と同等の1次項の補正幅を有しているならば、可変容量素子23による補正幅と合わせて、従来技術の約3倍の1次項補正幅をもたせることができる。
なお、温度補償回路33は、可変容量回路と、その容量値を温度情報に基づいて制御する温度補償信号発生回路とから構成されるが、詳細な説明は省略する。
図4は、本発明の第2の実施の形態を示すブロック回路図である。実施例1で説明した第1の実施形態との差異は、信号Vc1の扱いにある。信号Vc1は、オペアンプ35と抵抗37および抵抗39からなる正転増幅回路の入力となっており、信号Vc1の電圧に比例する電圧を出力する電源回路を構成している。そして、この電源回路で水晶発振回路31を駆動し、可変容量素子23の他方の端子は直接水晶発振回路31に接続される。水晶発振回路31は、インバータ311と帰還抵抗313と水晶振動子315との並列接続からなり、接続点の直流バイアスは、インバータ311の電源電圧の1/2になる。したがって、抵抗37と抵抗39との抵抗値を等しくして、インバータ311の電源電圧が信号Vc1の電圧の2倍になるようにすれば、可変容量素子23に印加される直流電圧は、結局信号Vc1と同じ電圧になる。
CMOSインバータによる水晶発振回路を温度補償型水晶発振器に用いる場合は、発振周波数の電源電圧変動を回避するため、電圧レギュレータでこのインバータを駆動する必要がある。そして、電圧レギュレータは、オペアンプを用いた正転増幅回路で構成されることが一般的である。図4に示した実施形態では、この電圧レギュレータの代わりに、オペアンプ35を用いた電源回路が使用されており、第1実施態様との違いはオペアンプの入力電圧が温度変化するかしないかということだけである。したがって、第2の実施の形態でオペアンプ35を使用したからといって、位相ノイズ特性を劣化させることはない。
CMOSのデザインルールが微細化するにつれて、回路部分の面積に比べ、相対的に容量部分の占有面積が増大する傾向にある。第2の実施の形態では、可変容量素子23と水晶発振回路31との間の固定容量が不要であり、オペアンプ35による面積増加を差し引いても、ICのチップサイズが縮小可能という効果がある。
図5は、本発明の第3の実施の形態を示すブロック回路図である。オペアンプ35を用いて、信号Vc1の電圧に比例する電圧を出力する電源回路を構成することは第2の実施の形態と同様であるが、その電源回路が駆動する回路は水晶発振回路31ではなく、温度補償信号発生回路41である。そして、この温度補償信号発生回路41が、可変容量素子23の一方の端子に接続する。つまり、可変容量素子23は、1次項の補正を担うだけでなく、3次項と0次項の補正も担う構成とされている。
温度補償信号発生回路41として、たとえば図7に示す従来技術のような回路を用いるとすれば、その出力電圧Vo1は、電源電圧の1/2に3次項が重畳した電圧となる。そこで、抵抗37と抵抗39との抵抗値を等しくして、温度補償信号発生回路41の電源電圧が信号Vc1の電圧の2倍になるようにすれば、可変容量素子23には信号Vc1に3次項が重畳した電圧が印加されることになる。温度補償信号発生回路41そのものには、1次項の温度補償成分が含まれている必要はないが、含まれていてももちろん差し支えない。
図6は、本発明の第4の実施の形態を示すブロック回路図である。第3の実施の形態との差異は、温度補償信号発生回路が第1の温度補償信号発生回路45と第2の温度補償信号発生回路47とに分かれ、温度補償信号としての最終的な合成を可変容量素子23が行う点である。第1の温度補償信号発生回路45は信号Vc1の電圧に比例する電圧を出力する電源回路で駆動され、第2の温度補償信号発生回路47は信号Vc2の電圧に比例する電圧を出力する電源回路で駆動されるから、それぞれの出力電圧には、逆極性の1次項の温度補償成分が重畳する。したがって、この1次項にのみ着目すれば、上記第3の実施の形態と同等であり、詳細な説明は省略する。
以上、実施例により本発明の温度補償型水晶発振器について説明したが、上記実施例は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではない。これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内にあり、更に本発明の範囲内において他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
たとえば、図3乃至図6に示す4つの実施の形態において、水晶発振回路の両側の容量回路はいずれもアンバランスになっているが、両側に同じ容量回路を設けてバランスをとる構成としてもよい。ただし、かかる構成とする場合には、可変容量に接続する信号の経路に抵抗を設ける必要がある。
本発明は位相ノイズ特性を劣化させることなく1次項の補正幅を拡大し、小型の温度補償型水晶発振器を提供する。
本発明の温度補償型水晶発振器を構成する回路のうち、1次項の温度補償を担う部分の回路図の一例を示す図である。 第1の接続点および第2の接続点の電位の温度変化を説明するための図である。 図1における第1のゲート電圧発生回路と第2のゲート電圧発生回路の具体的な構成例を示すブロック回路図である。 本発明の第2の実施の形態を示すブロック回路図である。 本発明の第3の実施の形態を示すブロック回路図である。 本発明の第4の実施の形態を示すブロック回路図である。 従来の温度補償型発振器の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 第1の電源線
3 第2の電源線
5 第1の抵抗
7 第2の抵抗
9 第1の接続点
11 第2の接続点
13 接続抵抗
15 第1のスイッチ群
17 第2のスイッチ群
19 第1の結束点
21 第2の結束点
23 可変容量素子
25 抵抗回路網








Claims (6)

  1. 第1の抵抗素子と第2の抵抗素子が直列接続された2組の抵抗部と、複数のスイッチのそれぞれの一方端が第1の結束点に接続された第1のスイッチ群と、複数のスイッチのそれぞれの一方端が第2の結束点に接続された第2のスイッチ群とを備え、
    前記抵抗部の第1の組は第1の抵抗素子の一方端が第1の電源線に接続されるとともに第2の抵抗素子の一方端が第2の電源線に接続され、前記抵抗部の第2の組は第1の抵抗素子の一方端が第2の電源線に接続されるとともに第2の抵抗素子の一方端が第1の電源線に接続されており、
    前記抵抗部の第1の組の直列接続点と前記抵抗部の第2の組の直列接続点とは第3の抵抗素子を介して接続され、
    前記第1のスイッチ群を構成するスイッチそれぞれの他方端は前記第3の素子抵抗に相互に異なる点で接続されるとともに、前記第2のスイッチ群を構成するスイッチそれぞれの他方端は前記第3の素子抵抗に相互に異なる点で接続され、
    前記第1の結束点と前記第2の結束点は可変容量素子を介して接続され、
    該可変容量素子が温度補償型水晶発振回路の負荷容量の要素とされていることを特徴とする温度補償型水晶発振器。
  2. 前記第1の結束点と前記可変容量素子との間または前記第2の結束点と前記可変容量素子との間の少なくとも一方には、前記第1または第2の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の温度補償型水晶発振器。
  3. 前記温度補償型水晶発振回路は、インバータと帰還抵抗と水晶振動子を並列接続させた水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続する温度補償回路とを備え、
    前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記インバータであり、前記可変容量素子の一方の端子が前記水晶発振回路に直接接続されていることを特徴とする請求項2に記載の温度補償型水晶発振器。
  4. 前記温度補償型水晶発振回路は、水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続され前記可変容量素子を有する可変容量回路と、前記可変容量素子の一方端に接続された温度補償信号発生回路とを備え、
    前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記温度補償信号発生回路であることを特徴とする請求項2に記載の温度補償型水晶発振器。
  5. 前記温度補償型水晶発振回路は、水晶発振回路と、該水晶発振回路に接続され前記可変容量素子を有する可変容量回路と、前記可変容量素子の一方端に接続された第1の温度補償信号発生回路と、前記可変容量素子の他方端に接続された第2の温度補償信号発生回路とを備え、前記第1の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記第1の温度補償信号発生回路であり、前記第2の結束点の電位に比例する電圧で駆動される回路は前記第2の温度補償信号発生回路であることを特徴とする請求項2に記載の温度補償型水晶発振器。
  6. 前記第1のスイッチ群および前記第2のスイッチ群の開閉動作を制御する不揮発性メモリを備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の温度補償型水晶発振器。

JP2005033192A 2005-02-09 2005-02-09 温度補償型水晶発振器 Withdrawn JP2006222646A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008281558A (ja) * 2007-04-13 2008-11-20 Panasonic Corp センサ

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