JP2006222092A - 燃料電池用触媒の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】入手が容易で、比較的廉価な金属で触媒を構成することができ、さらに白金と同様又はそれ以上に触媒機能を高めることができる燃料電池用触媒の製造方法を提供する。
【解決手段】燃料電池用触媒の製造方法は、Ptを炭素基板に蒸着させる工程と、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうち少なくとも一種の元素をPtの周囲に蒸着させる工程と、Alを第VIII族元素の周囲に蒸着させることにより三層膜の合金基材を形成する工程と、合金基材を粉砕して三層の合金粉末を得る工程と、三層の合金粉末を、カーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤を加えながら粒状に造粒してカーボン粒子の表面上に担持させる工程と、担持させた合金粉末を熱処理してPt−第VIII族元素−Al合金化することにより燃料電池用触媒を得る工程と、からなる。
【選択図】図6

Description

本発明は、イオン交換膜の両側に配置した正・負極に含む燃料電池用触媒の製造方法に関する。
図9は従来の燃料電池を示す概略斜視図である。この燃料電池100は、負極(水素極)101と正極(酸素極)102との間にイオン交換膜103を配置し、負極101に含む触媒101aに水素分子(H2)を接触させるとともに、正極102に含む触媒102aに酸素分子(O2)を接触させることにより、電子e-を矢印の如く流して電流を発生させるものである。電流を発生させる際に、水素分子(H2)と酸素分子(O2)とから生成水(H2O)を得る。
この燃料電池100によれば、負極101及び正極102にそれぞれ触媒101a,102aを備え、触媒101a,102aに水素や酸素を接触させて電子e-を受け取り、電子e-を受け渡す反応が生じる。この触媒101a,102aとしては白金(Pt)が一般的に知られている。
図10(a),(b)は従来の燃料電池に使用した触媒の説明図である。
(a)は、負極101の表面にPt触媒101aを担持した状態を示す。このPt触媒101aは、粒状のカーボン(以下、「カーボン粒子」という)101bの表面にPt101cを担持したものである。
(b)は、カーボン粒子101bの表面にPt101cを担持した状態を示す。Pt101cを触媒101aに使用することで、触媒機能を高め、燃料電池の高効率化を図ることが可能になる。
しかし、触媒101aを構成するPt101cは貴金属であり、入手が比較的困難で高価である。このように、高価なPt101cを触媒に使用することで、燃料電池100のコストを抑える妨げになる。
従って、燃料電池100を一般に普及させるためには、Pt101cに代る入手が容易で且つ比較的廉価な金属を見出し、この金属で触媒を形成することで、燃料電池100のコストを抑えることが可能な技術の実現化が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、入手が容易で、比較的廉価な金属で触媒を構成することができ、さらに白金と同様又はそれ以上に触媒機能を高めることができる燃料電池用触媒の製造方法を提供することを課題とする。
図1は燃料電池用触媒に水素分子を吸着した状態を模式的に示した説明図である。
燃料電池用触媒はカーボン粒子10の表面に白金(Pt)12を担持したものが一般的であり、Ptを触媒に使用したときのメカニズムを検討した。Pt12の表面に水素分子14が吸着することで水素分子14から電子を放出して電流が発生する。このため、Pt12の表面により多くの水素分子14を吸着させることで触媒能を高めることが可能になる。
図2(a),(b)は燃料電池用触媒として用いた白金の作用説明図であり、Pt12を拡大して示した図である。
(a)において、水素ガスがPt12の表面と接触したとき、Pt12に水素分子14を吸着させる必要がある。ここで、水素分子14のPt12への吸着は、先ずPt12の欠陥部位13、すなわちキンク(kink)部位に起こり、その部位13を中心にPt12の吸着がPt全面に拡大すると考えられる。
(b)において、Pt12に吸着した水素分子14から電子(e-)を放出させる必要がある。ここで、水素分子14による電子(e-)の放出は、先ず欠陥部位13に吸着した水素分子14から電子(e-)を放出し、その放出が漸次拡大していくと考えられる。
従って、イオン化の速度は白金の欠陥密度や、欠陥分布に依存すると考えられる。これは触媒における一般的な考え方である。これにより、イオン化の速度をさらに向上させて触媒能を高めようとすれば、さらなる欠陥密度の向上が要求されるが、欠陥密度を現状以上に高めることは困難である。
そこで、Pt12の欠陥密度を高めることなく、触媒能を高めることが可能か否かを検討した。この検討をおこなうために、触媒の作用を見つめ直した。
もし、Ptの欠陥部位13に水素分子14の吸着が起こり、水素分子14の吸着や電子(e-)の放出が欠陥部位13を起点にして広がるものとすると、触媒をより活性度の高いものにして、広がる速度を高めることで、触媒能の効率をさらに高めることは可能と考えられる。
しかしながら、水素分子あるいは酸素分子の吸着が物理吸着段階から、化学吸着段階に移項してしまうと、触媒能の効果は低下してしまう。なぜなら、結合状態の水素分子等の結びつきが強すぎて、電子(e-)の授受が行われなくなってしまうからである。
このため、触媒に求められる要件として、水素分子や酸素分子を吸着しやすく、電子(e-)の授受を行った後は容易に触媒表面から脱離させることが必要となる。
ここで、水素分子や酸素分子に着目すると、一例として水素分子14は核スピン、核磁気モーメントとも相殺されて0とされているが、原子はそれぞれ1/2の核スピン、2.79268の磁気モーメントを持ち、磁気に感応する。また、核スピンや核磁気モーメントの性質がない場合でも、燃料電池(図示しない)の
水素導入入口や酸素導入入口に電場あるいは電界を印加することで、水素分子及び酸素分子にこれらの性質を持たせることは可能である。
このように、水素分子や酸素分子が磁気に感応するとすれば、触媒をある程度磁化させておくことで、水素分子や酸素分子を触媒に吸着させ易くすることができる。また、触媒の磁化を考えるのであれば、触媒の構成として触媒結晶の方位を揃えることも有効である。
触媒として使用しているPt12の結晶は立方稠密構造、すなわち体心立方構造(bcc:body centered cubic structure)であるが、触媒の電子密度の増減が活性度と深く関わるとすれば、例えば結晶系をγ化して面心立方構造(fcc:face centered cubic structure)にしたり、他の結晶系、例えば菱面体構造にすることがより好ましい。
結晶系をfccにするためには、第VIII族元素の添加が有効であり、菱面体構造にするためには、第VIII族元素及びランタノイド系元素の添加が有効である。触媒の結晶系をfcc、菱面体構造とすることで、触媒の欠陥密度を高めることなく、触媒に水素分子や酸素分子をより強く、より速く、より多く吸着させることが可能になる。
また、fccの結晶系によれば、結晶内の電子欠陥により欠陥部分13の電子密度がbccの場合に比べて大きくなることも予想され、水素分子の電子放出や、酸素分子の電子捕獲の効率も向上するものと期待される。
fccの結晶は、Ptと第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)の場合、第VIII族元素を約20〜85atomic%添加することで得ることができる。
現実に、触媒をbccからfccに変えた場合には、触媒の活性度は、それぞれの結晶系の欠陥密度が同一とすれば、fccがbccの約4倍になる。加えて、fccの欠陥の生成し易さを考慮すると、fccの欠陥密度はbccの約4〜10倍となり、fccの活性度はbccの16〜40倍と見積もれる。
しかしながら、触媒の欠陥密度の向上は、水素分子や酸素分子の吸着活性を増大するとともにイオン化促進を行うが、イオン化反応による酸化の懸念が生じてしまう。
そこで、触媒の欠陥密度を安定させるとともに、イオン化反応が金属を酸化させたり結晶構造を変化させないようにするために、アルミニウム(Al)を添加することにした。
Alは、第VIII族元素やPt12の場合と同様な結晶系を構成するとともに、その結晶系の欠陥密度が多少高い場合でも、欠陥密度を安定させることができる。
これらの観点からPt12に、第VIII族元素やAlを添加することで、欠陥密度を高める手段を採用しないで、燃料電池用触媒の触媒能を高めることができるとの見通しを得た。
具体的には請求項1は、Pt、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種、及びAlのそれぞれの元素を準備する工程と、前記Ptにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたPtを粒子状態で炭素基板に蒸着させる工程と、前記第VIII族元素であるFe、Co、Niのうち少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた第VIII族元素を、前記粒子状態のPtの周囲に蒸着させる工程と、前記Alにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたAlを、前記蒸着させた第VIII族元素の周囲に蒸着させることにより、Pt、第VIII族元素、及びAlで三層膜の合金基材を形成する工程と、前記合金基材を粉砕して三層の合金粉末を得る工程と、前記三層の合金粉末を、カーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤を加えながら粒状に造粒し、粒状の合金粉末をカーボン粒子の表面上に担持させる工程と、前記担持させた合金粉末を熱処理してPt−第VIII族元素−Al合金化することにより燃料電池用触媒を得る工程と、からなることを特徴とする。
請求項1の燃料電池用触媒の製造方法によれば、一対の電極間にイオン交換膜を配置し、一方の電極に含む触媒に水素を接触させるとともに他方の電極に含む触媒に酸素を接触させることにより発電する燃料電池において、Ptに、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素及びAlが添加された触媒を得ることができる。
請求項2は、Pt、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種、Al、及びTi、Zr、Hfのうちの少なくとも一種のそれぞれの元素を準備する工程と、前記Ptにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたPtを粒子状態で炭素基板に蒸着させる工程と、前記第VIII族元素であるFe、Co、Niのうち少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた第VIII族元素を、前記粒子状態のPtの周囲に蒸着させる工程と、前記Alにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたAlを、前記蒸着させた第VIII族元素の周囲に蒸着させる工程と、前記Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた元素を、前記蒸着させたAlの周囲に蒸着させることにより、Pt、第VIII族元素、Al、及び(Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素)で四層膜の合金基材を形成する工程と、前記合金基材を粉砕して四層の合金粉末を得る工程と、前記四層の合金粉末を、カーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤を加えながら粒状に造粒し、粒状の合金粉末をカーボン粒子の表面上に担持させる工程と、前記担持させた合金粉末を熱処理してPt−第VIII族元素−Al−(Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素)合金化することにより燃料電池用触媒を得る工程と、からなることを特徴とする。
請求項2の燃料電池用触媒の製造方法によれば、一対の電極間にイオン交換膜を配置し、一方の電極側の触媒に水素を接触させるとともに他方の電極側の触媒に酸素を接触させることにより発電する燃料電池において、Ptに、第VIII族元素のうちの少なくとも一種の元素、Al、及びTi、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素が添加された触媒を得ることができる。
請求項1にかかる発明では、Ptに、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素を添加することで、触媒の結晶系をfccや菱面体構造とすることができる。例えば触媒をfccとすることで、触媒を有効に磁化させることが可能になり、水素分子や酸素分子をより強く、より速く、より多く触媒に吸着させることができる。
また、触媒をfccにすることで、結晶内の電子欠陥により欠陥部分の電子密度が大きくなる。これにより、水素分子の電子放出や、酸素分子の電子捕獲の効率を向上することができる。
一方、PtにAlを添加することで、触媒の欠陥密度を安定させるとともに、イオン化反応で金属が酸化したり、触媒の結晶構造が変化することを防ぐことができる。
さらに、Alは、第VIII族元素であるFe、Co、NiやPtと同様な結晶系を構成するとともに、その結晶系の欠陥密度が多少高い場合でも、欠陥密度を安定させることができる。このため、所定の品質の触媒を比較的簡単に得ることができる。
このように、Ptに、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素及びAlを添加することで、燃料電池用触媒の触媒能をPtと同様あるいはPt以上に高めることができる。
加えて、第VIII族元素であるFe、Co、NiやAlは、Ptと比較して入手が容易で、比較的廉価な金属である。このため、触媒をPtに第VIII族元素やAlを添加した合金を使用することで、触媒のコストを抑えることが可能になる。
請求項2にかかる発明では、Ptに、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素やAlを添加することで、請求項1と同様の効果を得ることができる。
加えて、Ptに、Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素を添加した。Ti、Zr、Hfを添加することで、比表面積の調製や活性度の調製、成分の均質性の調製がしやすい上に第VIII族元素であるFe、Co、Niに対する対被毒性のさらなる向上を図ることができる。
このように、第VIII族元素であるFe、Co、Niに対する対被毒性のさらなる向上を図ることで、燃料電池用触媒の経時劣化を抑えることができる。
特に、Ti、Zr、Hfは、0.1%以下の添加で結晶の対称性が多少ずれても安定化する傾向があるとともに磁気異方性を顕著にすることができる。
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図3は本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)を備えた燃料電池の分解斜視図である。
燃料電池ユニット20は複数(2個)の燃料電池21,21で構成したものである。燃料電池21は、負極(水素極)22と正極(酸素極)24との間にイオン交換膜26を配置し、負極22の外側に負極側流路基板31を配置し、正極24の外側に正極側流路基板33を配置したものである。
この燃料電池21をセパレータ35を介して複数個(2個)備えることで、燃料電池ユニット20を構成する。
負極22に負極側流路基板31を積層することで、負極側流路基板31の流路溝31aを負極22で覆うことにより、水素ガス流路32を形成する。また、正極24に正極側流路基板33を積層することで、正極側流路基板33の流路溝33aを正極24で覆うことにより、酸素ガス流路34を形成する。
水素ガス流路32に水素ガスを供給することで、負極22に含む燃料電池用触媒(触媒)23に水素分子(H2)を吸着させるとともに、酸素ガス流路34に酸素ガスを供給することで、正極24に含む燃料電池用触媒(触媒)25に酸素分子(O2)を吸着させる。これにより、電子(e-)を矢印の如く流して電流を発生させることができる。
なお、電流を発生させる際に、水素分子(H2)と酸素分子(O2)とから生成水(H2O)を得る。
負極22の触媒23は、白金(Pt)に、第VIII族元素のうちの少なくとも一種の元素を添加するとともにAlを添加した合金である。
正極24の触媒25は、負極22の触媒23と同様に、Ptに、第VIII族元素のうちの少なくとも一種の元素を添加するとともにAlを添加した合金である。
第VIII族元素は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)などが該当する。
負極の触媒23と正極の触媒25とは同一構成なので、以下負極の触媒23について説明して、正極の触媒25の説明を省略する。
図4は本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)を構成する合金の成分を示すグラフである。
燃料電池用触媒23は、上述したようにPt−第VIII族元素−Al合金で構成したものである。このPt−第VIII族元素−Al合金は、図4のグラフに示すように、第VIII族元素の適正な添加量が6〜83atomic%未満であり、Alの適正な添加量が1〜30atomic%である。
この合金は、一例としてPt:40atomic%、第VIII族元素:40atomic%、Al:20atomic%が該当する。
Alの添加量が1atomic%未満の場合では、Alの添加量が少なすぎて、触媒の欠陥密度を安定させるとともに、イオン化反応が金属を酸化させたり結晶構造を変化させないようにするという効果を得ることができない。
一方、Alの添加量が30atomic%を越えた場合には、Alが単体として析出してしまい、初期活性が高くても、活性が急激に減少しライフエンドに至るまでの時間がきわめて短くなることが考えられる。
そこで、Alの適正な添加量を1〜30atomic%と設定した。なお、より好適にはAlの添加量を1〜25atomic%に設定することが好ましい。Alの添加量を1〜25atomic%に設定することで、触媒活性度を単位Ptの20〜40倍以上にできるからである。
なお、Alの添加量は、第VIII族元素の添加量とも相関するが、第VIII族元素の添加量は、前述したように6〜83atomic%である。
Pt−第VIII族元素−Al合金のPtやAlの成分が、上述した適正範囲、又はより好ましい範囲を満たしている場合には、Pt−第VIII族元素−Al合金の結晶系はfcc構造となる。結晶系をfcc構造とすることで、上述したように触媒活性度を高めることが可能になる。
次に、本発明に係る燃料電池用触媒(Pt−第VIII族元素−Al合金)の製造方法について説明する。燃料電池用触媒の製造方法としては、以下の第1〜第3の製造方法が考えられる。
第1の製造方法は、Pt40、第VIII族元素41、Al42の溶液からそれぞれの成分を共沈させて還元した後、熱処理することで合金化する方法である。
第2の製造方法は、Pt40、第VIII族元素41、Al42を担持体に蒸着した後、熱処理を施して合金化する方法である。
第3の製造方法は、Pt40、第VIII族元素41、Al42の合金をあらかじめ製造しておいて、この合金を蒸着する方法である。
このうち、第3の製造方法は、一見合理的な方法のようであるが、実際にはPt40、第VIII族元素41、Al42の成分毎に融点や蒸発温度が異なるため、相が分離したり、元素が分離したりする。よって、合金を蒸発するときのエネルギーソースを何にするかに注意を要する。
また、第2の製造方法は、担持体にPt40を蒸着し、Pt40の表面に第VIII族元素41を蒸着する。これにより、Pt40の周囲に第VIII族元素41が選択的に析出する。次に、第VIII族元素41の表面にAl42が選択的に蒸着析出することで、第VIII族元素41の周囲にAl42を析出する。
この蒸着の際に、蒸発源と蒸着物との間に電界を印加すると、より好適に蒸着が可能になる。
なお、第1の製造方法により得られたものを還元する場合、この現象は生じない。このため、第2の製造方法で燃料電池用触媒23,25を製造することが好ましい。
以下、第2の製造方法で燃料電池用触媒を製造する工程を図5〜図7に基づいて説明する。
図5(a)〜(c)は本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第1製造工程図である。
(a)において、Pt40、第VIII族元素41及びAl42のそれぞれの単位元素を準備するとともに、炭素基板(グラファイト基板)43を準備する。
準備完了後、Pt40にプラズマを照射してPtを蒸発させ、グラファイト基板43にPt40を蒸着する。Pt40を蒸着することでグラファイト基板43の表面にPt40を粒子として堆積させることができる。
このとき、グラファイト基板43の表面全域がPt40で被われてしまうと、その後の処理が難しくなるので、グラファイト基板43の表面全域がPt40で被われる前、すなわちPt40の粒子サイズが数ナノメータ(nm)以下になるようにグラファイト基板43にPt40を粒子(以下、「Pt粒子」という)の状態で蒸着する。
(b)において、第VIII族元素(一例として、Fe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素)41にプラズマを照射して第VIII族元素41を蒸発させ、Pt粒子40の周囲に第VIII族元素41が選択的に蒸着析出する。Pt粒子40の周囲に第VIII族元素41が蒸着する理由は種々考えられるが、その一つとして、蒸着時印加する電界等の作用が上げられる。
なお、第VIII族元素41の蒸着としては、Fe、Co、Niのうちの一種のみの元素を蒸着させてもよく、あるいはFe、Co、Niなどからなる合金を蒸着させることも可能である。
(c)において、Al42にプラズマを照射してAl42を蒸発させ、第VIII族元素41の周囲にAl42が選択的に蒸着析出する。Al42も、第VIII族元素41と同様な挙動をなし、第VIII族元素41の周囲に蒸着することができる。これにより、グラファイト基板43の表面にPt−第VIII族元素−Alの合金基材45を多層膜として生成することができる。次に、生成した合金基材45を粉砕する。
なお、この合金基材45は、Pt40、第VIII族元素41、Al42の蒸着量を適宜変えることで、種々の組成比の合金基材を得ることができる。
図6(a)〜(c)は本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第2製造工程図である。
(a)は、生成した合金基材45(図5(c)に示す)を粉砕した状態を示す。粉砕した合金粉末46はPt40、第VIII族元素41、Al42の三層で構成されている。
(b)において、粉砕した合金粉末46をカーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤としてエチルベンゼンを加えながらカーボンを粒状に造粒することにより、カーボン粒子47の表面上に合金粉末46を担持する。
(c)において、カーボン粒子47に合金粉末46を担持した状態で熱処理をおこなう。熱処理条件は加熱温度1000K、加熱時間60分である。雰囲気は、昇温時を真空下とし、加熱時間のうちの最初の30分を真空下とし、残りの30分を窒素減圧下(50Pa)とした。この熱処理により、粒子の大きさが略20μmのカーボン粒子47を得た。
この熱処理で、Pt40、第VIII族元素41、Al42の三層で構成されている粉末合金46((b)に示す)をPt−第VIII族元素−Al合金48とすることができる。
なお、Pt−第VIII族元素−Al合金48は、理解を容易にするために粒状に図示した。
ここで、熱処理雰囲気は、真空あるいはアルゴンガス等の不活性雰囲気下であることが望ましいが、状況により窒素ガスや水素ガスを添加してもよい。
熱処理温度は、1000Kを越える温度が好ましいが、900K以上の温度であれば実施可能である。900K未満の温度では、合金化の進展がほとんどないか極端に遅く、数100時間の熱処理を要してしまう。このため、900Kを越える温度、より好ましくは1000Kを越える温度に設定することが好ましい。
上述したように熱処理温度を1000Kに設定すれば、加熱時間を60分に抑えることができる。但し、Alの融点(660.2℃(933.35K))を越えることとなり、その昇温や温度パターンには十分注意をする必要がある。
なお、Ptの融点は2047.15K、Fe(第VIII族元素)の融点は1808.15Kである。
熱処理後に、カーボン粒子47を硝酸(HNO3)や塩酸(HCl)で洗浄して、未反応物である過剰なAlや遊離金属などを溶出する。過剰なAlや遊離金属などを溶出する理由は、触媒中に過剰なAlや遊離金属などを含んでいると、これらの金属が酸化されてしまい、初期活性が高くても、全体の触媒効果を低下させる可能性が高くなるからである。
この溶出反応は常温において、撹拌しながら10分間保持し、その後アンモニア水で中和するとともに水洗し、水洗いしたカーボン粒子47を乾燥して触媒23を得る。
得られたPt−第VIII族元素−Al合金48は金属間化合物的性質で耐食性も高い。加えて、得られたカーボン粒子47は、表面に凹凸を有し、蒸着したPtが一次粒子的になっているような様相を呈している。
図7(a),(b)は本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第3製造工程図である。
(a)は、カーボン粒子47の表面にPt−第VIII族元素−Al合金48を凝集(担持)させた状態を示す。このPt−第VIII族元素−Al合金48の周囲には比較的大きな空隙49(数nm〜数10nm以上)が無数に存在し、触媒の比表面積を略550〜960m2/gと大きくすることができる。
この空隙49は、水素ガス、酸素ガスや水蒸気が十分に出入りできる大きさに形成されている。加えて、Pt−第VIII族元素−Al合金48は結晶の低対称性に起因した非常に大きな結晶磁気異方性も示し、組成によっては800KAm-1を越える巨大な保持力を有するものとなっている。
(b)は、一例として負極に触媒を塗布した例を示す。
カーボン粒子47を有機樹脂、溶剤と混合して負極22に塗布する。この際に、触媒表面が有機樹脂で被覆されてしまうと、触媒能が低下してしまうので、塗布後も酸洗浄を施し、触媒に付着している樹脂皮膜を破り、除去する必要がある。このため、塗布に使用する有機樹脂を、酸と反応する形態にしておくことが望ましい。
なお、(b)においては有機樹脂を省略して示す。
この有機樹脂としては、市販されているものでは、カルボキシシラン系の樹脂が好適で、ウレタン樹脂系も用いることができる。これらの樹脂は酸処理により変性し、一度酸処理を施しておくとその後、耐酸性の向上が図れる。
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態の触媒50は、Pt40に、第VIII族元素41のうちの少なくとも一種の元素、Al42、及びチタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等のうちの少なくとも一種の元素を添加したものである。
すなわち、第2実施形態の触媒50は、第1実施形態の触媒(Pt−第VIII族元素−Al合金)に、さらにTi、Zr、Hf等のうちの少なくとも一種の元素を添加したものである。
第VIII族元素41及びAl42の添加量は、第1実施形態と同様である。すなわち、第VIII族元素41の適正な添加量は、6〜83atomic%未満であり、Al42の適正な添加量は、1〜30atomic%である。なお、より好適にはAl42の添加量を1〜25atomic%に設定することが好ましい。
さらに、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)等のうちの少なくとも一種の添加量は微量(0.01〜0.1%)である。
以下、これらの元素をまとめて微小元素として説明する。
このように、Pt40、第VIII族元素41、Al42に加えて微小元素を添加することで、比表面積の調製や活性度の調製、成分の均質性の調製がしやすい上にCO(第VIII族元素)に対する対被毒性のさらなる向上を図り易くすることができる。
特に、Ti、Zr、Hfは、0.1%以下の添加で結晶の対称性が多少ずれても安定化する傾向があるとともに磁気異方性を顕著にするためにも有効である。
ここで、過大な添加は結晶性を破壊してしまうとともに、組成内に生じている電子欠陥濃度や電子欠陥分布に大きな影響を及ぼすため、多くとも0.3%を越えてはならない。これらの元素はガリウム以下の元素とミクロ的な挙動は全く異なるが、マクロ的には前者と同様な挙動を示すものである。
但し、添加量は数%程度まで含有させても、結晶等についてはあまり影響ない。しかしながら、触媒活性、比表面積、磁気的挙動等を減ずるためあまり多くの添加は好ましくなく極微量の範囲から微量の範囲内にとどめるのがよい。このとき、活性の極大、磁気異方性の極大等もあり、好都合である。
以下、本発明に係る燃料電池用触媒の製造方法のうち、第2の製造方法で燃料電池用触媒を製造する工程を図8に基づいて説明する。
図8(a)〜(d)は本発明に係る燃料電池用触媒(第2実施形態)の製造方法の製造工程図であり、微小含有元素を一例としてTiとした例を説明する。
(a)において、Pt40、第VIII族元素41及びAl42の単位元素を準備するとともに、炭素基板(グラファイト基板)43を準備する。
準備完了後、Pt40にプラズマを照射してPt40を蒸発させ、グラファイト基板43にPt40を蒸着する。Pt40を蒸着することでグラファイト基板43の表面にPt40を粒子(以下、「Pt粒子」という)として堆積させることができる。
このとき、グラファイト基板43の表面全域がPt40で被われてしまうと、その後の処理が難しくなるので、グラファイト基板43の表面全域がPt40で被われる前、すなわちPt粒子40サイズがナノメータ(nm)以下になるようにグラファイト基板43にPt粒子40を蒸着する。
(b)において、第VIII族元素41(一例として、Fe、Co、Niのうちの少なくとも一種の元素)にプラズマを照射して第VIII族元素41を蒸発させ、Pt粒子40の周囲に第VIII族元素41が選択的に蒸着析出する。Pt粒子40の周囲に第VIII族元素41が蒸着する理由は種々考えられるが、その一つとして、蒸着時印加する電界等の作用が上げられる。
なお、第VIII族元素41の蒸着としては、Fe、Co、Niのうちの一種のみの元素を蒸着させてもよく、あるいはFe、Co、Niなどからなる合金を蒸着させることも可能である。
(c)において、Al42にプラズマを照射してAl42を蒸発させ、第VIII族元素41の周囲にAl42が選択的に蒸着析出する。Al42も、第VIII族元素41と同様な挙動をなし、第VIII族元素41の周囲に蒸着することができる。
(d)において、Ti51にプラズマを照射してTi51を蒸発させ、Al42の周囲にTi51が選択的に蒸着析出する。Ti51も、Al42と同様な挙動をなし、Al42の周囲に蒸着することができる。
これにより、グラファイト基板43の表面にPt−第VIII族元素−Al−Tiの合金基材52を多層膜として生成することができる。次に、生成した合金基材52を粉砕する。
なお、この合金基材52は、Pt40、第VIII族元素41、Al42、Ti51の蒸着量を適宜変えることで、種々の組成比の合金基材を得ることができる。
粉砕した合金基材52を、第1実施形態と同様にカーボン粒子47(図6(b)に示す)に担持する。
次に、実施例について説明する。
先ず、第1実施形態の実施例1〜15を表1に基づいて説明する。実施例1〜15の合金は、図5〜図7に示す製造工程で製造したものである。なお、比較例は、Pt:100atomic%の触媒粉末を使用した。
Figure 2006222092
実施例1は、Pt:76atomic%、Co:5atomic%、Al:19atomic%の成分で構成したPt−Co−Al合金の触媒粉末である。
実施例2は、Pt:79atomic%、Fe:10atomic%、Al:11atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
実施例3は、Pt:80atomic%、Ni:16atomic%、Al:4atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例4は、Pt:70atomic%、Co:15atomic%、Al:15atomic%の成分で構成したPt−Co−Al合金の触媒粉末である。
実施例5は、Pt:70atomic%、Fe:15atomic%、Al:15atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
実施例6は、Pt:70atomic%、Ni:15atomic%、Al:15atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例7は、Pt:38atomic%、Ni:54atomic%、Al:6atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例8は、Pt:38atomic%、Co:54atomic%、Al:6atomic%の成分で構成したPt−Co−Al合金の触媒粉末である。
実施例9は、Pt:38atomic%、Ni:54atomic%、Al:6atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例10は、Pt:28atomic%、Fe:68atomic%、Al:4atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
実施例11は、Pt:28atomic%、Ni:68atomic%、Al:4atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例12は、Pt:52atomic%、Co:36atomic%、Al:12atomic%の成分で構成したPt−Ni−Al合金の触媒粉末である。
実施例13は、Pt:23atomic%、Fe:68atomic%、Al:9atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
実施例14は、Pt:26atomic%、Fe:73atomic%、Al:1atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
実施例15は、Pt:19atomic%、Fe:58atomic%、Al:19atomic%の成分で構成したPt−Fe−Al合金の触媒粉末である。
得られた比較例及び実施例1〜15の触媒粉末は、電気化学的特性を測定するため、30%のPTFE(ポロテトラフルオロエチレン)含有のガス拡散電極に加工した。触媒粉末とPTFEの混合はPTFE中に単純に懸濁させたのみで特殊な処理はしない。その後、撥水性の黒鉛ペーパで被覆し、700Kで熱処理した。
このときの触媒粉末の含量は、触媒としてはこれまでPtが一般的であり、触媒粉末として構成しているものをPt単位とみなし約0.2g/cm2となるようにした。そしてこれらを、温度363K、100%濃度燐酸(H3PO4)で0.9Vにおいて、酸素の質量活性(mA/mg Pt)を3時間(hr)及び24hr毎に測定した。
さらに、経時劣化を確認するために200mA/mg Ptの質量活性において、電位(mV)を3hr及び24hr毎に測定し、各々の差を求めた。その結果を表1に示す。
ここで、酸素の質量活性(mA/mg Pt)は、1mgの触媒での電流値を示す。なお、触媒としてはこれまでPtが一般に使用されていたので、単位を「mA/mg Pt」と表示している。
表1に示すように、比較例は、酸素の質量活性が3時間(hr)で58mA/mg Pt、24hrで26mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは764mVであり、それぞれの電位差CはA−B=88mVである。
実施例1は、酸素の質量活性が3hrで57mA/mg Pt、24hrで34mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは843mV、24hr経過後の電位Bは785mVであり、それぞれの電位差CはA−B=58mVである。
実施例2は、酸素の質量活性が3hrで76mA/mg Pt、24hrで52mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは846mV、24hr経過後の電位Bは823mVであり、それぞれの電位差CはA−B=23mVである。
実施例3は、酸素の質量活性が3hrで88mA/mg Pt、24hrで68mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは843mV、24hr経過後の電位Bは794mVであり、それぞれの電位差CはA−B=49mVである。
実施例4は、酸素の質量活性が3hrで91mA/mg Pt、24hrで84mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは856mV、24hr経過後の電位Bは849mVであり、それぞれの電位差CはA−B=7mVである。
実施例5は、酸素の質量活性が3hrで90mA/mg Pt、24hrで84mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは854mV、24hr経過後の電位Bは842mVであり、それぞれの電位差CはA−B=12mVである。
実施例6は、酸素の質量活性が3hrで89mA/mg Pt、24hrで85mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは844mVであり、それぞれの電位差CはA−B=8mVである。
実施例7は、酸素の質量活性が3hrで93mA/mg Pt、24hrで84mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは856mV、24hr経過後の電位Bは847mVであり、それぞれの電位差CはA−B=9mVである。
実施例8は、酸素の質量活性が3hrで92mA/mg Pt、24hrで87mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは846mVであり、それぞれの電位差CはA−B=6mVである。
実施例9は、酸素の質量活性が3hrで90mA/mg Pt、24hrで85mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは850mV、24hr経過後の電位Bは844mVであり、それぞれの電位差CはA−B=6mVである。
実施例10は、酸素の質量活性が3hrで95mA/mg Pt、24hrで92mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは862mV、24hr経過後の電位Bは854mVであり、それぞれの電位差CはA−B=8mVである。
実施例11は、酸素の質量活性が3hrで93mA/mg Pt、24hrで91mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは858mV、24hr経過後の電位Bは854mVであり、それぞれの電位差CはA−B=4mVである。
実施例12は、酸素の質量活性が3hrで94mA/mg Pt、24hrで91mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは860mV、24hr経過後の電位Bは851mVであり、それぞれの電位差CはA−B=9mVである。
実施例13は、酸素の質量活性が3hrで84mA/mg Pt、24hrで81mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは849mV、24hr経過後の電位Bは831mVであり、それぞれの電位差CはA−B=18mVである。
実施例14は、酸素の質量活性が3hrで84mA/mg Pt、24hrで79mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは847mV、24hr経過後の電位Bは830mVであり、それぞれの電位差CはA−B=17mVである。
実施例15は、酸素の質量活性が3hrで67mA/mg Pt、24hrで54mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは823mV、24hr経過後の電位Bは80101mVであり、それぞれの電位差CはA−B=22mVである。
表1から明らかなように、比較例は質量活性が3hrで58mA/mg Ptであるが、実施例1は質量活性が3hrで57mA/mg Ptであった。3hrにおける質量活性は実施例1が比較例より1mA/mg Ptだけ劣るので、評価は△である。
実施例2〜実施例15において、酸素の質量活性は比較例より大きく、経時劣化(すなわち、電位差)は比較例より小さい。このため、実施例2〜実施例15は比較例よりも優れており評価は○である。
ここで、評価△の実施例1はCo(第VIII族元素)の添加量が5atomic%である。図4のグラフから第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)の適正範囲は6〜83atomic%である。このため、実施例1のCoの添加量は適正範囲を満たしていない。
一方、評価○の実施例2〜15は、図4のグラフの適正範囲、すなわち、第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)の添加量が6〜83atomic%、Alの添加量が1〜30atomic%という適正範囲を満たしている。
このことから、Pt−第VIII族元素−Al合金の各々の成分が図4のグラフから適正範囲、すなわち、第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)が6〜83atomic%を満たし、Alが1〜30atomic%を満たしている場合には、質量活性及び電位の持続性において比較例より優れていることが判る。
また、Pt−第VIII族元素−Al合金を使用することで、実施例7〜14のようにPt量を比較例のPtと比較して1/3程度に低減させても、質量活性(24hr)を略3倍まで高めることができることが判る。
ここで、表1においては、評価テストで得られた値をそのまま採用している。このため、評価テストの値をPtの単位当たりの値に換算すると、質量活性は3×3=9倍程度まで大きくなる。
次に、第2実施形態の実施例20〜32を表2に基づいて説明する。実施例20〜32の合金は、図8に示す製造工程で製造したものである。Zr、Ti、Hfの含有量は微量(0.03〜0.1atomic%)である。なお、比較例は、表1と同様に、Pt:100atomic%の触媒粉末を使用した。
Figure 2006222092
実施例20は、Pt:79atomic%、Fe:10atomic%、Al:11atomic%、Zr微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Zr合金の触媒粉末である。
実施例21は、Pt:80atomic%、Ni:16atomic%、Al:4atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Ni−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例22は、Pt:70atomic%、Co:15atomic%、Al:15atomic%、Zr微量の成分で構成したPt−Co−Al−Zr合金の触媒粉末である。
実施例23は、Pt:70atomic%、Fe:15atomic%、Al:15atomic%、Zr微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Zr合金の触媒粉末である。
実施例24は、Pt:70atomic%、Ni:15atomic%、Al:15atomic%、Zr微量の成分で構成したPt−Ni−Al−Zr合金の触媒粉末である。
実施例25は、Pt:38atomic%、Fe:54atomic%、Al:6atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例26は、Pt:38atomic%、Co:54atomic%、Al:6atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Co−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例27は、Pt:38atomic%、Ni:54atomic%、Al:6atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Ni−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例28は、Pt:28atomic%、Fe:68atomic%、Al:4atomic%、Zr微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Zr合金の触媒粉末である。
実施例29は、Pt:28atomic%、Ni:68atomic%、Al:4atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Ni−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例30は、Pt:52atomic%、Co:36atomic%、Al:12atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Co−Al−Ti合金の触媒粉末である。
実施例31は、Pt:23atomic%、Fe:68atomic%、Al:9atomic%、Hf微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Hf合金の触媒粉末である。
実施例32は、Pt:26atomic%、Fe:73atomic%、Al:1atomic%、Ti微量の成分で構成したPt−Fe−Al−Ti合金の触媒粉末である。
得られた比較例及び実施例20〜32の触媒粉末は、電気化学的特性を測定するため、30%のPTFE(ポロテトラフルオロエチレン)含有のガス拡散電極に加工した。触媒粉末とPTFEの混合はPTFE中に単純に懸濁させたのみで特殊な処理はしない。その後、撥水性の黒鉛ペーパで被覆し、温度700Kで熱処理した。
このときの触媒粉末の含量は、触媒粉末として構成しているものをPt単位とみなし約0.2g/cm2となるようにした。そしてこれらを、温度363K、100%濃度燐酸(H3PO4)で0.9Vにおいて、酸素の質量活性(mA/mg Pt)を3時間(hr)及び24hr毎に測定した。
さらに、経時劣化を確認するために200mA/mg Ptの質量活性において、電位(mV)を3hr及び24hr毎に測定し、各々の差を求めた。その結果を表2に示す。
表2に示すように、比較例は、酸素の質量活性が3hrで58mA/mg Pt、24hrで26mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは764mVであり、それぞれの電位差CはA−B=88mVである。
実施例20は、酸素の質量活性が3hrで82mA/mg Pt、24hrで75mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは851mV、24hr経過後の電位Bは838mVであり、それぞれの電位差CはA−B=13mVである。
実施例21は、酸素の質量活性が3hrで87mA/mg Pt、24hrで78mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは849mV、24hr経過後の電位Bは841mVであり、それぞれの電位差CはA−B=8mVである。
実施例22は、酸素の質量活性が3hrで90mA/mg Pt、24hrで86mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは855mV、24hr経過後の電位Bは853mVであり、それぞれの電位差CはA−B=2mVである。
実施例23は、酸素の質量活性が3hrで92mA/mg Pt、24hrで89mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは856mV、24hr経過後の電位Bは854mVであり、それぞれの電位差CはA−B=2mVである。
実施例24は、酸素の質量活性が3hrで88mA/mg Pt、24hrで88mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは851mV、24hr経過後の電位Bは849mVであり、それぞれの電位差CはA−B=2mVである。
実施例25は、酸素の質量活性が3hrで91mA/mg Pt、24hrで86mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは854mV、24hr経過後の電位Bは849mVであり、それぞれの電位差CはA−B=5mVである。
実施例26は、酸素の質量活性が3hrで94mA/mg Pt、24hrで89mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは854mV、24hr経過後の電位Bは851mVであり、それぞれの電位差CはA−B=3mVである。
実施例27は、酸素の質量活性が3hrで92mA/mg Pt、24hrで89mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは849mVであり、それぞれの電位差CはA−B=3mVである。
実施例28は、酸素の質量活性が3hrで97mA/mg Pt、24hrで94mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは868mV、24hr経過後の電位Bは864mVであり、それぞれの電位差CはA−B=4mVである。
実施例29は、酸素の質量活性が3hrで95mA/mg Pt、24hrで94mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは864mV、24hr経過後の電位Bは862mVであり、それぞれの電位差CはA−B=2mVである。
実施例30は、酸素の質量活性が3hrで96mA/mg Pt、24hrで93mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは869mV、24hr経過後の電位Bは865mVであり、それぞれの電位差CはA−B=3mVである。
実施例31は、酸素の質量活性が3hrで85mA/mg Pt、24hrで83mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは852mV、24hr経過後の電位Bは847mVであり、それぞれの電位差CはA−B=5mVである。
実施例32は、酸素の質量活性が3hrで81mA/mg Pt、24hrで79mA/mg Ptである。また、3hr経過後の電位Aは849mV、24hr経過後の電位Bは844mVであり、それぞれの電位差CはA−B=5mVである。
表2から明らかなように、実施例20〜実施例32において、酸素の質量活性は比較例より大きく、経時劣化(すなわち、電位差)は比較例より小さい。このため、実施例20〜実施例32は比較例よりも優れており評価は○である。
評価○の実施例20〜32は、図4のグラフの適正範囲、すなわち、第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)の添加量が6〜83atomic%、Alの添加量が1〜30atomic%という適正範囲を満たしている。
このことから、Pt−第VIII族元素−Al合金の各々の成分が図4のグラフから適正範囲、すなわち、第VIII族元素(Fe、Co、Niなど)が6〜83atomic%を満たし、Alが1〜30atomic%を満たしている場合には、質量活性及び電位の持続性において比較例より優れていることが判る。
また、第1実施形態と同様に、Pt−第VIII族元素−Al合金を使用することで、実施例25〜29のようにPt量を比較例のPtと比較して1/3程度に低減させても、質量活性(24hr)を略3倍まで高めることができることが判る。
ここで、表2においては、評価テストで得られた値をそのまま採用している。このため、評価テストの値をPtの単位当たりの値に換算すると、質量活性は3×3=9倍程度まで大きくなる。
加えて、Pt−第VIII族元素−Al合金に、例えばZr、Ti、Hfを微量(0.03〜0.1atomic%)添加することで、実施例20〜32の経時劣化を、表1の実施例1〜15よりさらに少なくでき、高活性の持続が可能になることが判る。
このように、Pt−第VIII族元素−Al合金に、Zr、Ti、Hfの第IV族元素を微量(0.03〜0.1atomic%)添加することで、熱処理を効果的にせしめ、かつ触媒活性を一層好適に維持することが可能になる。
加えて、担持体をカーボンにした場合に、Alの炭素化が生じにくくなり好都合であるとともに、窒素ガス雰囲気を使用することができるので、過剰のAlを窒化し安定化できる。
また、触媒合金の熱処理を真空中等で行うと、合金の表面に導入した欠陥が減少する虞れがある。このため、合金化したときの活性度を高めておくには、処理雰囲気を調製し、極微量の窒素や炭素を導入し、活性を損なわないようにする必要もある。そのためにも、これらの添加元素を極微量添加しておく方が好ましい。
なお、前記実施形態では、燃料電池用触媒を第1〜第3の製造方法のうちの第2の製造方法(生成方法)について説明したが、これに限らないで、第1の製造方法(生成方法)や第3の製造方法(生成方法)で触媒を生成することも可能である。
ここで、第1の生成方法(共沈法)により製造した混合物は、より低温で水素ガスを用いながら還元し、金属化、合金化することが可能である。この場合、温度範囲は550〜800Kの温度範囲で行うことが好ましい。
温度範囲を550〜800Kに設定した理由は、550K未満の温度では、還元の進行が遅く、粒子内部まで還元が進まず、処理にも長時間が必要となる。
一方、800Kを越える温度では還元の進行が早く、その到達度も良好であるが、生成金属の活性度が高く粒子の成長が生じてしまい、触媒効果の低下が生じてしまうため、注意を要する。
また、第1の生成方法においてカーボンなどの担持体とともに共沈させて還元すると、カーボンなどに担持した触媒を得ることができる。水素ガス流通量とその処理温度により触媒活性は変化するため、これらは重要な管理項目となる。
本発明は、イオン交換膜の両側に配置した正・負極に含む燃料電池用触媒の製造方法への適用に好適である。
燃料電池用触媒に水素分子を吸着した状態を模式的に示した説明図である。 燃料電池用触媒として用いた白金の作用説明図である。 本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)を備えた燃料電池の分解斜視図である。 本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)を構成する合金の成分を示すグラフである。 本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第1製造工程図である。 本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第2製造工程図である。 本発明に係る燃料電池用触媒(第1実施形態)の製造方法の第3製造工程図である。 本発明に係る燃料電池用触媒(第2実施形態)の製造方法の製造工程図である。 従来の燃料電池を示す概略斜視図である。 従来の燃料電池に使用した触媒の説明図である。
符号の説明
21…燃料電池、22…負極(一方の電極)、23…負極の燃料電池用触媒、24…正極(他方の電極)、25…正極の燃料電池用触媒、26…イオン交換膜、40…Pt、41…第VIII族元素、42…Al、51…Ti、Zr、Hf、Ge、SiやGaなどの添加用元素。

Claims (2)

  1. Pt、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種、及びAlのそれぞれの元素を準備する工程と、
    前記Ptにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたPtを粒子状態で炭素基板に蒸着させる工程と、
    前記第VIII族元素であるFe、Co、Niのうち少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた第VIII族元素を、前記粒子状態のPtの周囲に蒸着させる工程と、
    前記Alにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたAlを、前記蒸着させた第VIII族元素の周囲に蒸着させることにより、Pt、第VIII族元素、及びAlで三層膜の合金基材を形成する工程と、
    前記合金基材を粉砕して三層の合金粉末を得る工程と、
    前記三層の合金粉末を、カーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤を加えながら粒状に造粒し、粒状の合金粉末をカーボン粒子の表面上に担持させる工程と、
    前記担持させた合金粉末を熱処理してPt−第VIII族元素−Al合金化することにより燃料電池用触媒を得る工程と、
    からなることを特徴とする燃料電池用触媒の製造方法。
  2. Pt、第VIII族元素であるFe、Co、Niのうちの少なくとも一種、Al、及びTi、Zr、Hfのうちの少なくとも一種のそれぞれの元素を準備する工程と、
    前記Ptにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたPtを粒子状態で炭素基板に蒸着させる工程と、
    前記第VIII族元素であるFe、Co、Niのうち少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた第VIII族元素を、前記粒子状態のPtの周囲に蒸着させる工程と、
    前記Alにプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させたAlを、前記蒸着させた第VIII族元素の周囲に蒸着させる工程と、
    前記Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素にプラズマを照射して蒸発させ、蒸発させた元素を、前記蒸着させたAlの周囲に蒸着させることにより、Pt、第VIII族元素、Al、及び(Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素)で四層膜の合金基材を形成する工程と、
    前記合金基材を粉砕して四層の合金粉末を得る工程と、
    前記四層の合金粉末を、カーボンペースト、ポリカルボキシシラン混合物に溶剤を加えながら粒状に造粒し、粒状の合金粉末をカーボン粒子の表面上に担持させる工程と、
    前記担持させた合金粉末を熱処理してPt−第VIII族元素−Al−(Ti、Zr、Hfのうちの少なくとも一種の元素)合金化することにより燃料電池用触媒を得る工程と、
    からなることを特徴とする燃料電池用触媒の製造方法。
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