JP2006221901A - 発光装置、ラインヘッド、発光装置の製造方法、ラインヘッドの製造方法、電子機器、及び画像形成装置 - Google Patents

発光装置、ラインヘッド、発光装置の製造方法、ラインヘッドの製造方法、電子機器、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ベタ封止構造を有する発光素子パネルにおいて、外周部に外部接続用端子部が存在する場合であっても、封止層の端面から発光素子等までの封止距離を充分に確保することができる発光装置等を提案する。
【解決手段】 発光装置1は、発光素子110及び外周部に配置された外部接続用端子部25を有する基体22と、外部接続用端子部25に接続された外部配線150と共に基体22の略全面を覆う封止樹脂層41と、封止樹脂層41を介して基体22に対向配置される封止部材330と、を備える。
【選択図】 図3

Description

本発明は、発光装置、ラインヘッド、発光装置の製造方法、ラインヘッドの製造方法、電子機器、及び画像形成装置に関するものである。
近年、情報機器の多様化等に伴い、消費電力が少なく軽量化された平面表示装置のニーズが高まっている。この様な平面表示装置の一つとして、有機発光層を備えた有機EL装置が知られている。
有機EL装置(有機ELパネル)においては、薄膜トランジスタ等のスイッチング素子が形成された素子基板と、素子基板上に形成された発光機能層(発光素子)と、発光機能層を封止する封止基板と、を有する構成が一般的である。
また、有機ELパネルにおいては、発光機能層等が酸素や水分に接触することにより、発光特性の低下や発光寿命の短寿命化を招いてしまうことから、これらの浸入を防止するための封止構造が施されている。
封止構造の具体例としては、ガラスや金属等の封止部材で発光機能層が配置された領域を密閉した所謂缶封止構造や、発光機能層が配置された領域全面を樹脂層で覆い、その上に封止部材を貼り合わせた所謂ベタ封止構造が用いられている(例えば、特許文献1〜3参照)。
特開平08−185982号公報 特開平10−106746号公報 特開2001−85155号公報
ベタ封止では、封止層の上部に封止基板を配置するが、封止層の端面(側面)は外部に露出しているため、この端面から水分等が浸入してしまう。浸入速度は、長さに比例するので、封止層の端面から発光素子等までの距離をできるだけ長く設けることが要請されている。
ところが、有機ELパネルでは、基板の外周部の少なくとも一辺に外部駆動装置等と連結するためにFPC(Flexible Printed Circuit)を接続する外部接続用端子部が設けられている。そして、有機ELパネルにおける表示領域の比率を向上させる要請から、表示領域以外の外周部の面積が小さくなりつつある。このため、特に外部接続用端子部を設けた辺側では、封止層の端面から発光素子等までの距離(封止距離)を充分に確保することが困難であるという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、所謂ベタ封止構造を有する有機ELパネルにおいて、外周部(辺)に外部接続用端子部が存在する場合であっても、封止層の端面から有機EL素子等の発光素子までの封止距離を充分に確保することができる発光装置等を提案することを目的とする。
本発明に係る発光装置、ラインヘッド、発光装置の製造方法、ラインヘッドの製造方法、電子機器、及び画像形成装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第1の発明は、発光装置は、発光素子及び外周部に配置された外部接続用端子部を有する基体と、前記外部接続用端子部に接続された外部配線と共に前記基体の略全面を覆う封止樹脂層と、前記封止樹脂層を介して前記基体に対向配置される封止部材と、を備えるようにした。
この発明によれば、基体上の外部接続用端子部が配置される辺側においても、封止樹脂層が外部接続用端子部に接続された外部配線と共に基体の略全面を覆うので、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離を充分に確保することができる。
また、前記発光素子が、有機エレクトロルミネッセンス素子からなるものでは、有機エレクトロルミネッセンス素子特有の効果を得ることができる。具体的には、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造工程においては、発光点を精度良く作り込めるという利点を有することから、実用性が十分に高い発光装置を容易に製造することができる。
また、前記発光素子と前記封止樹脂層との間に、前記発光素子及びその周囲を覆う様に延在して配置されたガスバリア層を有するものでは、発光素子を水分等から保護することができるので、長寿命の発光装置を実現することができる。
また、前記基体の外周部に前記発光素子を駆動する駆動部が配置されると共に、前記封止樹脂層は前記駆動部を覆うものでは、基体の外周部に発光素子を駆動する駆動用IC等が配置された場合であっても、封止樹脂層が駆動用IC等と共に基体の略全面を覆うので、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離を充分に確保することができる。
第2の発明は、整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を有し、前記複数の発光素子が感光体ドラムに対して露光をなすラインヘッドにおいて、前記素子基板として第1の発明の発光装置が用いられるようにした。
この発明によれば、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離が充分に確保されているので、長寿命のラインヘッドが得られる。
第3の発明は、発光装置の製造方法は、基体上に発光素子と外周部に配置される外部接続用端子部を形成する工程と、前記発光素子を覆うガスバリア層を形成する工程と、前記外部接続用端子部に外部配線を接続する工程と、前記基体の略全面に封止樹脂層を配置する工程と、前記封止樹脂層上に封止部材を配置する工程と、有するようにした。
この発明によれば、外部接続用端子部に外部配線を接続した後に、外部配線と共に基体の略全面封止樹脂層でを覆うので、基体上の外部接続用端子部が配置される辺側においても、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離を充分に確保することができる。
また、前記封止樹脂層を配置する工程に先立って、前記基体上に前記発光素子を駆動する駆動部を配置する工程を有するものでは、基体の外周部に発光素子を駆動する駆動用IC等が配置された場合であっても、駆動用IC等と共に基体の略全面を封止樹脂層で覆うので、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離を充分に確保することができる。
また、前記封止樹脂層を配置する工程及び前記封止部材を配置する工程は、減圧雰囲気下において行われるものでは、基体上の外部接続用端子部に外部配線を接続する際、または駆動用IC等を基体上に配置する際に気体上に付着した水分を取り除くことができるので、封止樹脂層内に水分が取り込まれてしまう不都合を回避することができる。
第4の発明は、ラインヘッドの製造方法において、整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を形成する工程を有するラインヘッドの製造方法において、前記素子基板を製造する方法として、第3の発明の製造方法が用いられるようにした。
この発明によれば、封止樹脂層の側面から発光素子等までの封止距離が充分に確保することができるので、長寿命のラインヘッドを製造することができる。
第5の発明は、電子機器が、第1の発明の発光装置を備えるようにした。この発明によれば、長寿命、高品質な電子機器を得ることができる。
第6の発明は、画像形成装置が、第2の発明のラインヘッドを備えるようにした。この発明によれば、長寿命、高品質な画像形成装置を得ることができる。
以下、本発明の発光装置、ラインヘッド、発光装置の製造方法、ラインヘッドの製造方法、電子機器、及び画像形成装置の実施形態について図を参照して説明する。
本発明の発光装置として、電気光学材料の一例である発光材料、中でも有機EL材料を用いた有機EL装置の実施形態について説明する。
なお、本実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、本発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下に示す各図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を異ならせてある。
〔有機EL装置〕
図1は、本発明に係る有機EL装置の配線構造を示す模式図である。
有機EL装置(発光装置)1は、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下では、TFTと略記する)を用いたアクティブマトリクス方式の有機EL装置である。
図1に示すように、有機EL装置1は、複数の走査線101と、各走査線101に対して直角に交差する方向に延びる複数の信号線102と、各信号線102に並列に延びる複数の電源線103とがそれぞれ配線された構成を有すると共に、走査線101と信号線102の各交点付近に、画素領域Xが設けられている。
信号線102には、シフトレジスタ、レベルシフタ、ビデオライン及びアナログスイッチを備えるデータ線駆動回路100が接続されている。また、走査線101には、シフトレジスタ及びレベルシフタを備える走査線駆動回路80が接続されている。
更に、画素領域Xの各々には、走査線101を介して走査信号がゲート電極に供給されるスイッチング用TFT112と、このスイッチング用TFT112を介して信号線102から共有される画素信号を保持する保持容量113と、該保持容量113によって保持された画素信号がゲート電極に供給される駆動用TFT123と、この駆動用TFT123を介して電源線103に電気的に接続したときに該電源線103から駆動電流が流れ込む陽極23と、この陽極23と陰極50との間に挟み込まれた発光機能層110とが設けられている。
発光機能層(発光素子)110は、有機エレクトロルミネッセンス素子に相当するものであり、陽極23及び陰極50から注入される正孔と電子が結合することで、発光現象が生じるようになっている。
この有機EL装置1によれば、走査線101が駆動されてスイッチング用TFT112がオン状態になると、そのときの信号線102の電位が保持容量113に保持され、該保持容量113の状態に応じて、駆動用TFT123のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用TFT123のチャネルを介して、電源線103から陽極23に電流が流れ、更に発光機能層110を介して陰極50に電流が流れる。発光機能層110は、これを流れる電流量に応じて発光する。そこで、発光はそれぞれ陽極23毎にオン・オフを制御されるから、陽極23は画素電極となっている。
次に、本実施形態の有機EL装置1の具体的な態様を、図2及び図3を参照して説明する。
図2は有機EL装置1の構成を模式的に示す平面図、図3は図2の表示領域R,G,Bの側断面の一部を示す図である。
図2に示すように、本実施形態の有機EL装置1は、電気絶縁性を備える基板20と、基板20と略同一サイズの封止基板(封止部材)30と、が対向配置された構成となっている。そして、基板20と封止基板30との間には、封止樹脂層41が配置されており、両基板20,30を貼り合わせて接着させた構成となっている。
また、基板20上には、図示略のスイッチング用TFTに接続された陽極23が基板20上にマトリックス状に配置されてなる画素電極領域(不図示)と、画素電極領域の周囲に配置されると共に各陽極23に接続される電源線103(図1参照)と、少なくとも画素電極領域上に位置する平面視ほぼ矩形の画素部3(図中一点鎖線枠内)とが形成されている。また、画素部3は、中央部分の表示領域4(図中二点鎖線枠内)と、表示領域4の周囲に配置されたダミー領域5(一点鎖線及び二点鎖線の間の領域)とに区画されている。
なお、本発明においては、基板20と後述するようにこれの上に形成されるスイッチング用TFTや各種回路、及び層間絶縁膜などを含めて、基体22と称している。
表示領域4には、それぞれ陽極23を有する表示領域R,G,Bが離間して配置されている。また、表示領域4の図中両側には、走査線駆動回路80が配置されている。この走査線駆動回路80はダミー領域5の下側に位置して設けられている。
更に、表示領域4の図中上側には、検査回路90が配置されている。この検査回路90はダミー領域5の下側に位置して設けられている。この検査回路90は、有機EL装置1の作動状況を検査するための回路であって、例えば検査結果を外部に出力する不図示の検査情報出力手段を備え、製造途中や出荷時の表示装置の品質、欠陥の検査を行うことができるように構成されている。
走査線駆動回路80及び検査回路90の駆動電圧は、所定の電源部から電源線103(図3参照)を駆動用TFT123に印加されようになっている。また、これら走査線駆動回路80及び検査回路90への駆動制御信号や駆動電圧は、有機EL装置1の作動制御を司る所定のメインドライバ等から印加されるようになっている。なお、この場合の駆動制御信号とは、走査線駆動回路80及び検査回路90が信号を出力する際の制御に関連するメインドライバなどからの指令信号である。
また、外周部には、陰極用配線120が形成され、この陰極用配線120には端子部25を介してフレキシブル基板150が接続されている。
図3に示すように、有機EL装置1は、基体22と封止基板30とが封止樹脂層41によって貼り合わされて構成されている。
そして、有機EL装置1は、発光機能層110における有機EL層(発光素子)60を発光させ、この発光光を基板20に透過させて出射する、所謂ボトムエミッション型の有機EL装置となる。
このような構成を有する有機EL装置1においては、電源線103(図1参照)から駆動電流が発光機能層110の陽極23に流れ込むと、陽極23と陰極50の間に電位差が生じ、陽極23の正孔が有機EL層60に注入され、陰極50の電子が有機EL層60に注入されるので、有機EL層60に注入された正孔と電子とが結合することにより、有機EL層60は発光する。そして、有機EL層60の発光光は、基板20を透過して表示領域4へ出射される。
基板20としては、無アルカリガラスを材料とするガラス基板が採用される。そして、基板20の表面には、不図示の下地絶縁膜を介して駆動用TFT123が形成され、更に、基板20上には、駆動用TFT123を埋設するように層間絶縁層21が形成されている。
基板20上に形成された駆動用TFT123は、陽極23を駆動するための駆動用スイッチング素子として機能するものである(図1参照)。このような駆動用TFT123は、公知のTFT製造技術を用いることにより形成されており、不純物がドーピングされたシリコン膜、ゲート電極、ゲート絶縁膜等が積層された部材である。更に、駆動用TFT123は、表示領域R,G,Bの位置に対応して設けられており、陽極23に各々接続している。
層間絶縁層21は、透明性、加工性が良好な材料からなることが好ましい。例えば、熱硬化樹脂の一種であるエポキシ樹脂やアクリル樹脂等が用いられる。更に、層間絶縁層21においては、陽極23との界面が高精度に平坦化されていることが好ましく、平坦化を達成するために複数の工程を経て積層形成された構成でもよい。
また、層間絶縁層21には駆動用TFT123と陽極23の位置に応じてコンタクトホールが形成されており、コンタクトホールに埋設された接続配線によって駆動用TFT123と陽極23が接続されている。
なお、層間絶縁層21によって被覆される各種回路部には、走査線駆動回路80、検査回路90、及びそれらを接続して駆動するための駆動電圧動通部や、駆動制御信号導通部等が含まれている。
陽極23が形成された層間絶縁層21の表面は、陽極23と、SiO等の親液性材料を主体とする親液性制御層69と、アクリル樹脂やポリイミド樹脂等からなるバンク層(隔壁)70とによって覆われている。図3に示すように、バンク層70は、陽極23の周囲を取り囲むように2次元的に配置されており、発光機能層110の発光光がバンク層70によって仕切られる構成となっている。
更に、駆動用TFT123は、陽極23と各々接続し、陽極23の上層には、発光機能層110が形成され、その上層には、陰極50が形成されている。発光機能層110は、陽極23と陰極50に挟まれる多層構造を備えており、陽極23側から順に、正孔注入層71、有機EL層60を順に形成されたものである。
陽極23は、ITOによって構成され、印加された電圧によって、正孔を有機EL層60に向けて注入するものであり、仕事関数が高く導電性を有している。陽極23を形成するための材料としては、ITOに限るものではなく、トップエミッション型の有機EL装置の場合には、特に光透過性を備えた材料を採用する必要はなく、好適な材料であればよい。
また、ボトムエミッション型の有機EL装置の場合には、光透過性を備えた公知の材料を採用できる。例えば、金属酸化物が挙げられるが、インジウム錫酸化物(ITO)、もしくは、金属酸化物に亜鉛(Zn)を含有した材料、例えば、酸化インジウム・酸化亜鉛系アモルファス透明導電膜(Indium Zinc Oxide:IZO/アイ・ゼット・オー、登録商標)を採用できる。
正孔注入層71は、導電性高分子材料の一つであり、陽極23の正孔を有機EL層60に注入するための正孔注入層を構成するものであり、その膜厚は、30nmに形成されている。このような正孔注入層を形成する材料の例として種種の導電性高分子材料が好適に用いられ、例えば、PEDOT:PSS、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール等を採用できる。
有機EL層60は、有機機能層(有機エレクトロルミネッセンス素子)110を構成するものであり、陽極23から正孔注入層71を経て注入された正孔と、陰極50からの注入された電子とが結合して蛍光を発生させるようになっている。
このような有機EL層60を形成するための材料としては、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材料を用いることができる。具体的には、ポリフルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などが好適に用いられる。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料、例えば、ルブレン、ペリレン、9,10-ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の材料をドープして用いることもできる。
また、本実施形態の有機EL装置1は、カラー表示を行うべく構成されている。即ち、光の三原色R,G,Bに対応する表示領域R,G,B毎に各有機EL層60が、それぞれ三原色に対応して形成され、有機EL層60R,60G,60Bを構成している。
なお、有機EL層60の表面に、電子注入/輸送層を設けた構成を採用してもよい。電子注入/輸送層は、有機EL層60に電子を注入する役割を果たすものであり、この形成材料としては、特に限定されることなく、オキサジアゾール誘導体、アントラキノジメタン及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン及びその誘導体、アントラキノン及びその誘導体、テトラシアノアンスラキノジメタン及びその誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフェノキノン誘導体、8−ヒドロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体等が例示される。
なお、電子注入/輸送層は、光透過性を有する程度の膜厚であることが好ましい。このようにすれば陰極50によって反射する発光光が遮蔽されることがなく、発光強度の低下を防止できる。
陰極50は、図2及び図3に示すように、表示領域4及びダミー領域5の総面積より広い面積を備え、それぞれを覆うように形成されている。陰極50は、陽極23の対向電極として、電子を有機EL層60に注入する機能を備える。
なお、この陰極50は、基体22の外周部に形成された陰極用配線120に接続される。そして、この陰極用配線120にはフレキシブル基板150が接続されており、これによって陰極50は、陰極用配線120を介してフレキシブル基板150上の駆動IC(駆動部)230に接続される。
陰極50を形成する材料としては、例えばカルシウム金属又はカルシウムを主成分とする合金を有機EL層60側に積層して第1の陰極層とし、その上層にアルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金、もしくは銀又は銀−マグネシウム合金などを積層して第2の陰極層とした積層体を採用できる。なお、第2の陰極層は第1の陰極層を覆って、酸素や水分などとの化学反応から保護すると共に、陰極50の導電性を高めるために設けられる。従って、陰極50は化学的に安定で仕事関数が低く電気抵抗が低い材料を用いる場合には、単層構造でもよく、また金属材料に限るものではない。
また、陰極50の表面には、ガスバリア層55が形成される。ガスバリア層55は、陰極50を露出させないように、陰極50を覆うものであり、水分や酸素の浸入を防ぐ機能とを有する層膜である。
ガスバリア層55を形成する材料としては、SiO、SiON等が好適に用いられる。なお、ガスバリア層55は、常温においては、良好な封止性能を有するが、例えば80℃などの高温度では封止性能が悪化することが知られている。
ガスバリア層55の表面を含む基体22上の略全面には、封止樹脂層41が形成されている。封止樹脂層41は、基板20と封止基板30を接着する機能と、水分や酸素の浸入を防ぐ機能とを有する層膜である。一般的に、接着する役割を主に考える場合には接着剤と呼ばれたり、水分や酸素の浸入を防ぐ役割を主に考える場合には封止樹脂(樹脂層)と呼ばれたりする場合があるが、本実施形態の封止樹脂層41は、両者のうちいずれか一方のみとして機能するのではなく、両者の機能を兼ね備えた層膜である。また、陰極50を構成する無機材料と、不安定なバンク層70との界面の接着性を向上し、陰極50の剥離を防止する機能も有する。
封止樹脂層41の具体的な材料としては、親油性で低吸水性を有する高分子材料が好適に採用される。例えば、熱硬化性を有するアクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ポリオレフィン系等の樹脂材料が採用される。また、硬化剤と、モノマー/オリゴマー樹脂材料とを混合させて硬化させる、2液硬化性の樹脂材料を採用してもよい。
なお、封止樹脂層41には、封止樹脂層41の熱伝導率を向上させるために、熱伝導性が高い材料、例えば、アルミニウム等の金属の粉末を含むものを用いてもよい。また、封止樹脂層41の熱膨張を抑えるために、熱膨張係数の小さい材料、例えば、酸化シリコン、窒化シリコン等の粉末を含むものを用いてもよい。更には、封止樹脂層41に熱伝導性が高く、熱膨張係数の小さい材料、例えば鉄−ニッケル合金、鉄−ニッケル−コバルト合金等の粉末を含むものを用いてもよい。
また、封止樹脂層41には、ガラスビーズ等のスペーサを混入してもよい。スペーサが混入されていることにより、基板20と封止基板30とを貼り合わせた際に、両基板間の間隔をスペーサ径で一定に規定することができる。更に、封止樹脂層41内に浸入した水分等の拡散経路を妨げることにより、封止能力を向上できる。
そして、封止樹脂層41上には、基板20と略同一な大きさの封止基板30が張り合わされる。封止基板30としては、基板20と同様な無アルカリガラスを材料とする基板であってもよいし、封止性能力の高いフィルムをもちいてもよい。なお、封止フィルムとしては、上面に無機金属からなる封止層が成膜されたフィルムが好適に用いられる。
なお、図3に示すように、基体22上の外周部の一辺には、その辺に沿って複数の実装接続用端子24が所定のピッチで配置された端子部25が設けられている。この端子部25は、基体22に形成されたデータ側駆動回路、走査側駆動回路等の駆動回路や各種配線(ともに図示略)に接続している。また、端子部25上には、駆動用IC160等の電子部品が搭載された駆動用のフレキシブル基板150が接続される。
そして、フレキシブル基板150の上部には、封止樹脂層41が形成される。
次に、有機EL装置1の製造方法について説明する。
まず、基体22、及び基体22上に有機EL層60や陰極50を形成する方法は、従来技術と変わらないので説明を省略する。
基体22上に陰極50を成膜したら、陰極50上にガスバリア層55を形成する。ガスバリア層55の成膜方法としては、有機EL層60を劣化させない、低ダメージ性の成膜方法が用いられる。具体的には、対向ターゲット型スパッタ法、蒸着法、イオンプレーティング法により成膜される。
次いで、基体22上の端子部25上にフレキシブル基板150を接続する。なお、必要に応じて、フレキシブル基板150の接続に先立って、基体22を所定サイズに分割切断する処理を行ってもよい。また、フレキシブル基板150の接続処理は、ガスバリア層55等の形成工程とは異なって、必ずしもドライエリアで行う必要はない。なぜならば、基体22上に成膜したガスバリア層55により、基体22内への水分、酸素の浸入は防止されるからである。すなわち、常温であれば、ガスバリア層55による封止機能により、有機EL層60等の劣化は殆ど生じない。
フレキシブル基板150の接続処理が終了したら、基体22をドライエリア(減圧雰囲気下)内に搬送し、フレキシブル基板150が接続された端子部25の上面を含む基体22上の略全面に封止樹脂層41を配置する。
そして、封止樹脂層41上に封止基板30を配置して、基体22と封止基板30とを貼り合わせる。なお、封止樹脂層41の硬化(接着)は基体22をホットプレートにより60℃程度に加熱することで行う。
この様に、減圧雰囲気下で接着を行うことにより、封止樹脂層41内に気泡が入るのを防止することができる。このため、封止樹脂層41により良好な封止性能を実現することができ、有機EL層60の発光特性や寿命が低下するのを抑制できる。
このように、有機EL装置1は、基体22上の外周部に端子部25が設けられていても、端子部25及び端子部25に接続されたフレキシブル基板150は、有機EL層60等と共に封止樹脂層41により覆われている。したがって、封止樹脂層41の側面から発光機能層110までの封止距離を充分に確保することができので、有機EL層60の発光特性や寿命が低下するのを抑制できる。
なお、上述した工程をドライエリア(減圧雰囲気下)にて行う場合であれば、必ずしもガスバリア層55を形成しなくてもよい。
次に、有機EL装置の他の実施形態について説明する。
図4は、本実施形態の有機EL装置11の構成を模式的に示す図であって、発光機能層110が形成されている面から見た平面図である。図5は、有機EL装置11における側断面の一部を示す図である。
図4に示すように、本実施形態の有機EL装置11は、複数の発光機能層110が形成された4枚の基体22が縦横2行2列に配列され、これら4枚の基体22が支持基板28上に固定されている。このように、複数の基体22を組み合わせてより大型の基体を形成する手法は「タイリング」と呼ばれ、歩留まり上有利な小型の基体で大きな表示領域が実現できるために、例えば大型テレビジョン等の用途に用いる有機ELパネルの製造に好適なものである。
各基体22には、複数の発光機能層110がマトリクス状に配置された表示領域4が設けられ、本実施形態では基体22が2行2列に配列されるため、隣接する2辺が他の基体22と接続される辺となる。
そして、それ以外の辺に沿ってデータ側駆動回路、走査側駆動回路等の駆動回路や各種配線(ともに図示略)が設けられる。更に、複数の実装接続用端子24が所定のピッチで配置された端子部25が設けられている。
この端子部25には、駆動用IC等の電子部品が搭載された駆動用のフレキシブル基板150が接続される。
4枚の基体22上には、封止基板30が封止樹脂層41により接着されている。なお、封止基板30の大きさは、4枚の基体22全体と略同一である。したがって、各基体22上の端子部25及び端子部25に接続したフレキシブル基板150の端部は、封止基板30の内側に位置しており、封止樹脂層41により覆われている。
このように、複数の基体22をタイリングして形成される有機EL装置11においても、各基体22の外周部の端子部25及び端子部25に接続されたフレキシブル基板150は、有機EL層60等と共に封止樹脂層41により覆われている。したがって、封止樹脂層41の側面から発光機能層110までの封止距離を充分に確保することができので、有機EL層60の発光特性や寿命が低下するのを抑制できる。特に、有機EL装置11を複数の基体22をタイリングして形成する場合等には、複数の外周部に端子部25が配置されるので、封止距離を充分に確保することにより、大きな効果を得ることができる。
上述した有機EL装置1,11の実施形態では、ボトムエミッション型を例にして説明したが、本発明はこれに限定されることなく、トップエミッション型にも、また、両側に発光光を出射するタイプのものにも適用可能である。
次に、本発明の電子機器について説明する。
電子機器は、上述した有機EL装置(発光装置)1,11を表示部として有したものであり、具体的には図6に示すものが挙げられる。
図6(a)は、携帯電話の一例を示した斜視図である。図6(a)において、符号1000は携帯電話本体を示し、符号1001は上記有機EL装置1,11からなる表示部を示している。
図6(b)は、腕時計型電子機器の一例を示した斜視図である。図6(b)において、符号1100は時計本体を示し、符号1101は上記有機EL装置1,11からなる表示部を示している。
図6(c)は、ワープロ、パソコンなどの携帯型情報処理装置の一例を示した斜視図である。図6(c)において、符号1200は情報処理装置、符号1202はキーボードなどの入力部、符号1204は情報処理装置本体、符号1206は上記有機EL装置1,11からなる表示部を示している。
図6(d)は、薄型大画面テレビの一例を示した斜視図である。図6(d)において、薄型大画面テレビ1300は、薄型大画面テレビ本体(筐体)1302、スピーカーなどの音声出力部1304、上記有機EL装置1,11からなる表示部1306を備える。
図6に示す電子機器1000,1100,1200,1300は、上記有機EL装置1,11を備えているので、表示部1001,1101,1206,1306の長寿命化が図られたものとなる。
〔ラインヘッド〕
次に、本発明を適用したラインヘッド301について説明する。
ラインヘッド301は、整列配置した複数の有機EL素子303が形成された素子基板302を有し、その複数の有機EL素子303が感光体ドラムに対して露光をなすものである。すなわち、ラインヘッド301は、有機EL装置の一形態である。
なお、以下の説明において、上述した有機EL装置1の実施形態と同一の構成装置、部材等には同一の符号を付して、その説明を省略する。
図7は、ラインヘッド301の実施形態を模式的に示した図であり、図7(a)は正面図、図7(b)は断面図である。
このラインヘッド301は、長細い矩形の素子基板302上に、複数の有機EL素子303を整列してなる発光素子列303Aと、複数の有機EL素子303を駆動させる複数の駆動用IC304とを一体形成したものである。
発光素子列303Aは、本実施形態では二つ(2列)形成されており、これら発光素子列303Aにおいて各有機EL素子303は、千鳥状に配置されている。このような構成のもとにラインヘッド301は、その長手方向における有機EL素子303間の見掛け上のピッチが小さくなり、従って後述する画像形成装置の解像度を向上させることができるようになっている。
そして、有機EL素子303は、一対の電極間に少なくとも有機発光層を備えたもので、その一対の電極から発光層に電流を供給することにより、発光するようになっている。
また、有機EL素子303は、画素電極(画素毎の個別電極)と共通電極により構成されており(いずれも不図示)、画素電極はそれぞれ駆動用IC304に接続され、通電が制御されるようになっている。
また、図7(b)に示すように、ラインヘッド301は、素子基板302と封止基板330とが封止樹脂層41によって貼り合わされて構成されている。そして、素子基板302上の側部(外周部)に配置される駆動用IC304は、封止樹脂層41により覆われている。
なお、素子基板302上の長手方向の両端又は一端には、外部装置等と接続するための外部接続用端子部が形成され、この外部接続用端子部にはフレキシブル基板が接続される。そして、これらは、駆動用IC304と同様に、封止樹脂層41により覆われている。
ラインヘッド301の製造方法としては、まず、素子基板302を形成し、次いで、素子基板302上に駆動用IC304を配置する。そして、駆動用IC304を含む素子基板302上に封止樹脂層41を配置した後に、封止基板330を配置する。
なお、有機EL素子303上にガスバリア層55(不図示)を形成する場合には、素子基板302上に駆動用IC304を配置する工程は、必ずしもドライエリアで行う必要はない。また、封止樹脂層41、封止基板330を配置する工程は、ドライエリア(減圧雰囲気下)で行われる。
このように、ラインヘッド301は、素子基板302上の外周部に駆動用IC304が設けられていても、駆動用IC304が有機EL素子303等と共に封止樹脂層41により覆われている。したがって、封止樹脂層41の側面から有機EL素子303までの封止距離を充分に確保することができるので、有機EL層60の発光特性や寿命が低下するのを抑制できる。
次に、ラインヘッドの他の実施形態について説明する。
図8は、ラインヘッド401の実施形態を模式的に示した図であり、図8(a)は正面図、図8(b)は断面図である。
このラインヘッド401は、ラインヘッド301と略同一構成を有するが、長細い矩形の素子基板302上には、外部駆動装置等と接続するための実装接続用端子402が整列して配置されている。そして、実装接続用端子402には、駆動用IC304が搭載されたフレキシブル基板450が接続される。
また、図8(b)に示すように、ラインヘッド401は、素子基板302と封止基板330とが封止樹脂層41によって貼り合わされて構成されている。そして、素子基板302上の側部(外周部)に配置される実装接続用端子402は、接続されたフレキシブル基板450の一端と共に、封止樹脂層41により覆われている。
ラインヘッド301の製造方法としては、まず、素子基板302を形成し、次いで、素子基板302上の実装接続用端子402に、フレキシブル基板450を接続する。そして、フレキシブル基板450の一端を含む素子基板302上に封止樹脂層41を配置した後に、封止基板330を配置する。
なお、有機EL素子303上にガスバリア層55(不図示)を形成する場合には、素子基板302上にフレキシブル基板450を接続する工程は、必ずしもドライエリアで行う必要はない。また、封止樹脂層41、封止基板330を配置する工程は、ドライエリア(減圧雰囲気下)で行われる。
このように、ラインヘッド401は、素子基板302上の外周部に実装接続用端子402が設けられていても、実装接続用端子402が有機EL素子303等と共に封止樹脂層41により覆われている。したがって、封止樹脂層41の側面から有機EL素子303までの封止距離を充分に確保することができので、有機EL素子303の発光特性や寿命が低下するのを抑制できる。
図9は、本発明の画像形成装置600の実施形態を示す図である。
画像形成装置2000は、ラインヘッド301,401からの光を結像させるレンズ素子(結像素子)が整列されたレンズアレイと、ラインヘッド301,401およびレンズアレイの外周部を保持するヘッドケースとを備えたラインヘッドモジュール501K、501C、501M、501Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム641K、641C、641M、641Yの露光装置にそれぞれ配置したもので、タンデム方式のものとして構成されたものである。
なお、符号K,C,M,Yは、それぞれ黒,シアン,マゼンタ,イエローを意味し、それぞれ黒,シアン,マゼンタ,イエロー用の感光体であることを示している。
画像形成装置600は、駆動ローラ691と従動ローラ692とテンションローラ693とを備え、これら各ローラに中間転写ベルト690を、図9中矢印方向(反時計方向)に循環駆動するよう張架したものである。この中間転写ベルト690に対して、感光体ドラム641K、641C、641M、641Yが所定間隔で配置されている。これら感光体ドラム641K、641C、641M、641Yは、その外周面が像担持体としての感光層となっている。
各感光体ドラム641(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体ドラム641(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)642(K、C、M、Y)と、この帯電手段642(K、C、M、Y)によって一様に帯電させられた外周面を感光体ドラム641(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査する有機ELアレイラインヘッドモジュール501(K、C、M、Y)とが設けられている。
ここで、有機ELアレイラインヘッドモジュール501(K、C、M、Y)は、前述したように有機ELアレイ(ラインヘッド301,401)とGLA(図示せず)とが、互いにアライメントされた状態でヘッドケースに一体的に保持されたものである。
また、この有機ELアレイラインヘッドモジュール501(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置644(K、C、M、Y)と、この現像装置644(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト690に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ645(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体ドラム641(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置646(K、C、M、Y)とが設けられている。
ここで、各有機ELアレイラインヘッドモジュール501(K、C、M、Y)は、それぞれのアレイ方向が感光体ドラム641(K、C、M、Y)の母線に沿うように設置されている。そして、各有機ELアレイラインヘッドモジュール501(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体ドラム641(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とが略一致するように設定されている。
現像装置644(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体ドラム641(K、C、M、Y)に接触させあるいは押圧せしめることにより、感光体ドラム641(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させ、トナー像として現像するものである。
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ645(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルト690上に順次一次転写される。そして、中間転写ベルト690上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ666において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、さらに定着部である定着ローラ対661を通ることで記録媒体P上に定着され、その後、排紙ローラ対662によって装置上部に形成された排紙トレイ668上に排出される。
なお、図9中の符号663は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、664は給紙カセット663から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、665は二次転写ローラ666の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、666は中間転写ベルト690との間で二次転写部を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、667は二次転写後に中間転写ベルト690の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。
このような画像形成装置600においては、長寿命のラインヘッド301,401が露光手段として備えられているので、画像形成装置600の印刷性能が向上し、得られるプリントの品質も向上する。更に、感光体が感光される為の受光量のしきい値が、温度、湿度、経年変化等によって変動しても、感光位置のばらつきを抑制することができる。また、最終的に紙に付着するトナーの位置のばらつきを抑制し、高精細化や高階調化を実現できる。また、露光スポットの位置がボケ難くなり、より正確に露光を行うことが可能となるので、レジストずれ(色間の色ずれ)や、階調のずれを抑制できる。
なお、本発明のラインヘッドを備えた画像形成装置は前記実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
有機EL装置1の配線構造を示す模式図である。 有機EL装置1の構成を模式的に示す平面図である。 有機EL装置1の断面図である。 有機EL装置11の構成を模式的に示す平面図である。 有機EL装置11の断面図である。 電子機器を示す図である。 ラインヘッド301の構成を模式的に示す図である。 ラインヘッド401の構成を模式的に示す図である。 画像形成装置600の構成を模式的に示す図である。
符号の説明
1,11…有機EL装置(発光装置)、 22…基体、 25…端子部(外部接続用端子部)、 30…封止基板(封止部材)、 41…封止樹脂層、 55…ガスバリア層、 110…発光機能層(発光素子)、 150…フレキシブル基板(外部配線)、 301…ラインヘッド(発光装置)、 302…素子基板、 303…有機EL素子(発光素子)、 304…駆動用IC(駆動部)、 330…封止基板(封止部材)、 401…ラインヘッド(発光装置)、 402…実装接続用端子(外部接続用端子部)、 450…フレキシブル基板(外部配線)、 600…画像形成装置、 641K,641C,641M,641Y…感光体ドラム、 1000…携帯電話(電子機器)、 1100…時計(電子機器)、 1200…情報処理装置(電子機器)、 1300…薄型大画面テレビ(電子機器)、 1001,1101,1206,1306…表示部(発光装置)


Claims (11)

  1. 発光素子及び外周部に配置された外部接続用端子部を有する基体と、
    前記外部接続用端子部に接続された外部配線と共に前記基体の略全面を覆う封止樹脂層と、
    前記封止樹脂層を介して前記基体に対向配置される封止部材と、
    を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子からなることを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記発光素子と前記封止樹脂層との間に、前記発光素子及びその周囲を覆う様に延在して配置されたガスバリア層を有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
  4. 前記基体の外周部に前記発光素子を駆動する駆動部が配置されると共に、前記封止樹脂層は前記駆動部を覆うことを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を有し、前記複数の発光素子が感光体ドラムに対して露光をなすラインヘッドにおいて、
    前記素子基板として請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の発光装置が用いられることを特徴とするラインヘッド。
  6. 基体上に発光素子と外周部に配置される外部接続用端子部を形成する工程と、
    前記発光素子を覆うガスバリア層を形成する工程と、
    前記外部接続用端子部に外部配線を接続する工程と、
    前記基体の略全面に封止樹脂層を配置する工程と、
    前記封止樹脂層上に封止部材を配置する工程と、
    有することを特徴とする発光装置の製造方法。
  7. 前記封止樹脂層を配置する工程に先立って、
    前記基体上に前記発光素子を駆動する駆動部を配置する工程を有することを特徴とする請求項6に記載の発光装置の製造方法。
  8. 前記封止樹脂層を配置する工程及び前記封止部材を配置する工程は、減圧雰囲気下において行われることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の発光装置の製造方法。
  9. 整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を形成する工程を有するラインヘッドの製造方法において、
    前記素子基板を製造する方法として、請求項6から請求項8のうちいずれか一項に記載の製造方法が用いられることを特徴とするラインヘッドの製造方法。
  10. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の発光装置を備えたことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項5に記載のラインヘッドを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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