JP2006219738A - 成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents

成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.12%、Si:0.4〜1.5%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Ti:0.003〜0.05%、Nb:0.05%以下、N:0.01%以下、B:0.0003〜0.003%を含有し、さらに、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下のうち1種または2種を合計で0.03〜1.0%含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、フェライト相の組織分率が60〜95%以上であり、引張強さ:700MPa以上、降伏比:0.60以下で、かつCeq:0.25以下であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、最大引張強度(TS)700MPa以上で降伏比0.60以下、Ceq値0.25以下を有し、優れた張出し成形性と伸びフランジ性、かつ優れたスポット溶接性・アーク溶接性、さらに優れた耐衝撃特性をすべて兼備する、自動車用の構造用部材、補強用部材、足廻り用部材に特に適した高張力冷延鋼板に関するものである。
近年、自動車部材の軽量化のために、ハイテンと呼ばれる高強度鋼板の使用比率が増大している。しかしながら、鋼板が高強度化するほど冷間プレス成形性は低下するため、高い引張強度と高い成形加工性を兼備した鋼板の開発が望まれていた。主に自動車の構造用部材や補強用部材に使用されるTS:700MPa以上の鋼板は、伸びフランジ成形性、曲げ成形性、張出し成形性に優れることが要求される。一般的に伸びフランジ成形性と曲げ成形性は局部延性能と関係があることから、高い局部伸びおよび全伸びを持った鋼板が指向され、一方、張出し成形性は鋼板のn値と相関があることから、低い降伏比(TS/YS比)を有する鋼板が指向されていた。
さらに、自動車部品は、スポット溶接、アーク溶接、レーザー溶接等で溶接されるため、高い溶接後の継ぎ手強度を兼備することが求められていた。しかしながら、鋼板の高強度化に伴って、C,Si,Mn等の含有量が増加し、それに伴い溶接部強度が低下するという問題点があり、含有する合金元素量を極力増やさずに低降伏比を満たした上で高強度化させることが望まれていた。
このような課題に対し、特開平11−279691号公報(特許文献1)にはTSが490〜880MPaとなる加工性の良い高強度合金化溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が、また、特開2000−80440号公報(特許文献2)には優れた伸びフランジ特性およびスポット溶接性を有するTS:700MPa以上の冷延薄鋼板およびその製造方法が、また、特開2001−152287号公報(特許文献3)にはスポット溶接性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法が、また、特開2001−226742号公報(特許文献4)には成形性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が、また、特開2003−231941号公報(特許文献5)には溶接性が良好な高強度冷延鋼板および高強度表面処理鋼板とその製造方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、700MPa以上のTSを得ようとすると、降伏比が高いために張り出し成形性が劣るか、あるいは降伏比を低めようとするとC,Si,Mn含有量を高める必要があり、溶接性が劣化するという問題点を有していた。また、特許文献2には優れた伸びフランジ特性およびスポット溶接性にさらに歪時効硬化性を具備するTS:700MPa以上の冷延薄鋼板およびその製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では主相がベイナイトであるために降伏比が高く、また強度伸びバランスが低いために曲げ成形性が必ずしも十分でなく、また、降伏比を低めようとするとC,Si,Mn含有量を高める必要があり、その結果、溶接性が劣化するという問題点を有していた。
また、特許文献3には成分および組織分率を規定したスポット溶接性に優れた高強度冷延鋼板およびその製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では強度伸びバランスは非常に優れるものの、溶接性に優れたTS:700MPa以上の鋼板を作ることは困難である。また、特許文献4には成分および組織を規定した成形性に優れた溶融亜鉛めっき鋼板およびその製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では強度伸びバランスは非常に優れるものの、TS:700MPa以上を得ようとするとSi添加量を高める必要があり、化成処理性が悪化するかあるいは溶接性が劣化するという問題点があり、さらに降伏比も高いという問題点があった。
また、特許文献5には成分および組織を規定した780MPa以上のTSを要する溶接性が良好な高強度冷延鋼板および高強度表面処理鋼板とその製造方法が開示されている。しかしながら、この方法では0.4%未満のSi含有量の場合は延性が低く、一方、0.4%以上のSi量の場合、全伸びは多少改善されるものの溶接性が劣化するという問題点を有していた。
特開平11−279691号公報 特開2000−80440号公報 特開2001−152287号公報 特開2001−226742号公報 特開2003−231941号公報
本発明は、最大引張強度(TS)700MPa以上で降伏比0.60以下、Ceq値0.25以下を有し、優れた張出し成形性と曲げ成形性と伸びフランジ性、かつ優れたスポット溶接性・アーク溶接性、さらに優れた耐衝撃特性をすべて兼備する自動車用の構造用部材、補強用部材、足廻り用部材に適した高張力冷延鋼板を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意、実験と検討を重ねた結果、TiとB、さらにMoあるいはWを複合的に添加させ、かつその他の合金元素を適正量添加し、フェライト相を主体とし、残部をマルテンサイト、ベイナイト、オーステナイトとなる組織とすることで、引張強度で700MPa以上で、かつ低降伏比、高延性、優れた溶接性を兼備する鋼板を製造できることを見出した。
すなわち、本発明は成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板であって、その要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.05〜0.12%、Si:0.4〜1.5%、Mn:1.0〜3.0%、P:0.04%以下、S:0.01%以下、Ti:0.003〜0.05%、Nb:0.04%以下、N:0.01%以下、B:0.0003〜0.003%を含有し、さらに、Mo:1.0%以下、W:1.0%以下のうち1種または2種の合計で0.03〜1.0%含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、フェライト相の組織分率が60〜95%であり、引張強さ:700MPa以上、降伏比:0.60以下で、かつCeq:0.25以下であることを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
(2)前記成分に加えて、下記a群〜c群の1群または2群以上を含むことを特徴とする(1)記載の成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
a群:V、Ta、Alのうち1種または2種以上を合計で0.002〜0.1質量%。
b群:Ca、Mg、Zr、Ce、REMのうち1種または2種以上を合計で0.001〜0.01質量%。
c群:Cr、Cu、Niのうち1種または2種以上を合計で0.002〜2.0質量%。
(3)析出物粒子径が0.1μm以上であり、かつfcc構造を有する鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の密度分布が1mm2 あたり50000個以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
(4)前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の鋼板に電気めっき、または溶融亜鉛めっき、または合金化亜鉛めっきが施されていることを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
(5)前記(1)又は(2)記載の化学成分からなる鋼素材を1100℃以上に加熱し、Ar3 温度以上で仕上げ熱延を行い、650℃以下の巻取処理を行い、ついで前記熱延鋼板に冷間圧延を施した後、連続焼鈍設備において、Ac1 温度以上かつ(Ac3 温度−30℃)以下で焼鈍し、650℃〜450℃間を平均冷却速度:10〜200℃/sで冷却し、400℃〜250℃間の温度域で100〜400s保持することを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
(6)前記(1)又は(2)記載の化学成分からなる鋼素材を1100℃以上に加熱し、Ar3 温度以上で仕上げ熱延を行い、650℃以下の巻取処理を行い、ついで前記熱延鋼板に冷間圧延を施した後、連続溶融亜鉛めっき設備において、Ac1 温度以上かつ(Ac3 温度−30℃)以下で焼鈍し、650℃〜450℃間を平均冷却速度:10〜200℃/sで冷却することを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
本発明は、自動車用の構造用部材、補強用部材、足廻り用部材に好適な、TSで700MPa以上の高強度と、優れた成形加工性と優れた溶接性を兼備する鋼板を安価に提供できる。さらに、本発明鋼板は、高い焼付け硬化能と常温非時効性を併せて有する特徴がある。
本発明者らは、まず始めに、低降伏比を有するDP鋼において、溶接性を低下させるC、Si、Mn等の合金元素添加量が少ない場合にTS:700MPa以上が達成されなくなる原因について調査した。その結果、マルテンサイト変態あるいはベイナイト変態が連続焼鈍ラインあるいは連続めっきラインの焼鈍後冷却中に完了し、過時効帯あるいは合金化炉内での時効中に、硬質なマルテンサイト相あるいはベイナイト相の焼き戻し軟化が起こるために、TS:700MPa以上が得られにくいことを見出した。
本発明者らは硬質相の焼き戻し軟化が起こらない成分系を検討した結果、TiとBに加え、さらにMoあるいはWの1種または2種を含有させ、かつその他の成分を適正範囲にすることによって、高い過時効温度あるいは合金化温度においても強度低下が起こらないことを見出し、さらにこの成分においては優れた伸び特性が両立できることを見出した。
次いで、本発明者らは優れた延性が発現する原因について調査した。その結果、TiとBにさらにMoあるいはWの1種または2種を含有する鋼では、α+γ2相域への焼鈍加熱中あるいは加熱後の冷却中に旧γ粒界上あるいはα/γ界面上に析出するfcc構造の粗大炭化物あるいは炭硼化物の析出が顕著に抑制されており、これが優れた伸び特性を呈する原因のひとつであることを見出し、本発明に至った。
以下に、本発明について詳細に説明する。
まず、成分の限定理由について説明する。なお、%は質量%を意味する。
C:Cは強度および組織の調整に主に用いられる。しかし、0.05%未満であると700MPa以上の引張強度と成形加工性を両立することが難しくなる。一方、0.12%を超えるとスポット溶接性の確保が困難となる。このため、その範囲を0.05〜0.12%に限定した。
Si:SiはCと同様に、強度および組織の調整に主に用いられる。しかしながら、0.4%未満であると伸びの劣化による成形加工性の低下が顕著になり、また、1.5%を超えると化成処理性あるいは亜鉛めっき鋼板の場合はめっきの濡れ性が低下する。従って、Si含有量は0.4〜1.5%の範囲に制限した。
Mn:MnはCと同様に、強度および組織の調整に主に用いられる。Mnは安価に鋼の焼入れ性を高める元素であるので、積極的に利用することが好ましい。しかしながら、1.0%未満であると700MPa以上の引張強度を得ることが困難になり、3.0%を超えると溶接性が悪化する。このため、Mn含有量の適正範囲を1.0〜3.0%の範囲内に限定した。なお、成形性の観点からは、2.4%以下とすることが好ましい。
P:Pは鋼板の板厚中央部に偏析する傾向があり、溶接部を脆化させる。0.04%を超えると溶接部の脆化が顕著になるため、その適正範囲を0.04%以下に限定した。下限は特に限定しないが、不可避的不純物として0.0003%以上含有するものとする。 S:Sは不純物として存在する。主にMnSとして鋼中に存在するが、Sの含有量が0.01%を超えると伸びの低下が顕著になるので、その範囲を0.01%以下に限定した。下限は特に限定しないが、不可避的不純物として0.0003%以上含有するものとする。
Ti:Tiは主にTiNとして鋼中のNを固着し、BNの析出を防ぎ、粒界偏析BとしてMoあるいはWとBの複合効果を有効に発現させるために本発明において重要な元素である。しかしながら、0.003%未満ではNが十分に固着されずにB添加の効果がなくなる。また、0.05%以上では、TiCの析出により伸びが低下するので、その範囲を0.003〜0.05%に限定した。より好ましいTi含有量は、含有するN量に応じて、3.0>([%Ti]/[%N])×(14/48)>0.8を満たす範囲内である。
Nb:Nbは鋼の強度を増加させるために用いられる。しかしながら、0.04%を超えるとNb炭化物による伸びの劣化が顕著になる。従って、その範囲を0.04%以下に制限した。製造コストの観点から、Nbは0.005%以上添加させることがより望ましく、また、未再結晶フェライトによる伸びの低下を抑制する観点からは、0.03%以下の添加が望ましい。
N:Nは主にオーステナイト域の結晶粒径制御に用いられる。しかしながら、Nが0.01%を超えると、窒化物の析出量が過大になり、成形性が低下するので、N含有量の範囲を0.01%以下とした。
B:Bは本発明において最も重要な元素の一つである。しかしながら、0.0003%未満であると、TS:700MPa以上を得ることが難しく、さらに0.003%を超えると粗大な硼化物あるいは硼炭化物の析出により成形性が劣化する。このため、B含有量の適正範囲を0.0003〜0.003%の範囲内に限定した。Bは微量添加で焼入れ性を上昇させる元素であるので、コスト上0.0006%以上添加することが望ましい。Bのマクロ偏析に起因する材質の不均一性を抑える観点からは、0.002%以下の添加がより望ましい。
Mo:Moは本発明において最も重要な元素の一つであり、焼鈍後のγ→α変態を抑制し、さらに硬質相の焼き戻し軟化を抑制する効果がある。しかしながら、1.0%を超えると伸びが低下するので、1.0%以下の範囲内に制限した。
W:Wは本発明において最も重要な元素の一つであり、焼鈍後のγ→α変態を抑制し、さらに硬質相の焼き戻し軟化を抑制する効果がある。しかしながら、1.0%を超えると伸びが低下するので、1.0%以下の範囲内に制限した。
MoとWの合計量:MoとWの添加量が合計で0.03%未満であると、焼鈍後のγ→α変態を抑制効果が無く、さらに焼鈍中あるいは焼鈍後冷却中に析出して伸びを劣化させるfcc構造の鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の形成を抑制できない。一方、合計で1.0%を超えると伸びが低下する。このため、その適正範囲を、Mo、Wの1種又は2種の合計で0.03〜1.0%に制限した。ただし多量のMoおよびWの添加はコスト高になるので、必要最小限の含有が望ましい。この場合、fcc構造の鉄炭化物あるいは鉄硼化物の形成を必要最低限抑えうるという観点で、上記の合計量で0.35%以下の添加がより好ましい条件である。
本発明では、上記した成分に加えて、さらに、a群〜c群のうちの1群または2群以上を含有しても、本発明の目的を達成することができる。
a群:V、Ta、Alのうち1種または2種以上を合計で0.002〜0.1%。
V、Ta、Alは脱酸元素、あるいは、炭窒化物形成元素として用いて強度および組織を調整するのに用いられる。このような効果を得るためには、1種または2種以上を合計で0.002%以上含有することが好ましい。しかしながら、合計で0.1%を超えると成形性が低下するので、その合計量の範囲を0.002〜0.1%とした。
b群:Ca、Mg、Zr、Ce、REMのうち1種または2種を合計で0.001〜0.01%。
Ca、Mg、Zr、CeおよびREMは脱酸に用いる元素であり、1種または2種を合計で0.001%以上含有することが好ましい。しかしながら、合計の含有量が0.01%を超えると、成形加工性の悪化の原因となる。そのため、合計量の範囲を0.001〜0.01%とした。なお、本発明において、REMとはLaおよびランタノイド系列の元素を指すものとする。
c群:Cr、Cu、Niのうち1種または2種以上の合計を0.002〜2.0質量%。
Cr、Cu、Niは鋼板の強度を調整するために主に用いられ、0.002%以上でその効果が観られる。しかしながら、2.0%を超えると表面性状の劣化および成形加工性の低下がみられるため、合計量の適正範囲を0.002〜2.0%以下の範囲内に限定した。なお、その他の不可避不純物としてO(酸素)を0.01%以下含んでいてもよい。
フェライト相の組織分率:フェライト相の組織分率が60%未満である場合、または、95%を超える場合には、0.60以下の降伏比と優れた伸び特性が両立しない。このためフェライト相の組織分率を60〜95%の範囲に制限した。なお、フェライト相の形態としてはポリゴナルフェライトの他に、回復した未再結晶フェライトとベイニティックフェライトを含むものとする。フェライト相の組織分率は走査型電子顕微鏡(SEM)により組織観察を行い、画像処理によって測定した面積率と定義する。
フェライト相以外の残部は、マルテンサイト、ラスベイナイト、オーステナイトの何れか1種又は2種以上である。優れた伸びはオーステナイト相の存在による部分もあるので、オーステナイト相を3%以上含むことがより好ましい。ただし、9%超含有すると0.60以下の降伏比を得ることが困難となるので、オーステナイト相の分率は3〜9%の範囲であることが好ましい。なお、回復した未再結晶フェライトとラスベイナイト相の分離はFESEM−EBSP法の結晶方位マッピングにより行い、粒内で連続的に方位が変化しているフェライト相あるいは回復して微細なセル構造を有しているフェライト相については未再結晶フェライト相と判断する。オーステナイト分率についてはX線回折法により定量する方法が簡易で好適である。
なお、ラスベイナイト相とマルテンサイト相と焼き戻しマルテンサイト相の分離はSEMによる組織観察により行う。ラス内に炭化物が存在しないものをマルテンサイト相、ラス内に一方向に炭化物が列状に並んでいるか、あるいはラス間に炭化物が存在するものをラスベイナイト相、ラス内に母相Feと複数の方位バリアントで炭化物が析出したものを焼き戻しマルテンサイトと定義する。フェライトの結晶粒径については特に限定しないが、強度伸びバランスの観点から公称粒径で7μm以下であることが望ましい。
降伏比0.60以下:降伏比とは最大引張強度(TS)と降伏強度(YS)の比YS/TSで定義される値であり、鋼板のn値と反比例する量である。降伏比が0.60以下であると、良好なn値が得られその結果、優れた張り出し成形性が実現するので、本発明では0.60以下とした。なお、多くの高張力鋼板の成形加工に対して必要十分な値としては0.55以下であることがより好ましい。
Ceq値0.25以下:本発明において、溶接性は自動車用鋼板の溶接性指標として最もよく用いられるスポット溶接における炭素当量Ceqにより評価する。Ceqが0.25を超えると、継ぎ手引っ張り強度の低下および成形加工時の溶接部破断が起こる頻度が高くなるので、本発明では溶接性に優れる鋼板としてCeq:0.25以下の鋼板を提供するものとする。より好ましくはCeq:0.24以下のものである。下限は特に限定しないが、TS確保のためには0.20以上とすることが好ましい。
ここで、Ceqは次式により定義される値である。
Ceq=C+(Si/30)+(Mn/20)+2P+4S (質量%)
fcc(面心立方)構造の鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の体積分率:fcc構造の鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物は焼鈍中あるいは焼鈍後冷却中に旧γ粒界あるいはα/γ界面に析出し、局部伸びを低下させると考えられる。0.1μm未満の析出物直径であると伸び特性に及ぼす影響がほとんど無いため、析出物直径を0.1μm以上に制限した。また、その面積分率が1mm2 あたり50000個を超えると局部伸び特性が劣化するので、その適正範囲を1mm2 あたり50000個以下に制限した。10000個/mm2 以下がより好ましい範囲である。
fcc構造の鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の分布定量方法としては、電解抽出レプリカ法により析出物を抽出し、透過電子顕微鏡により単位面積あたりの個数を計測する方法が簡易で好適である。鋼板中にはfcc構造の鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の他に、菱面体構造の通称セメンタイトと呼ばれる鉄炭化物が存在するが、セメンタイトはfcc構造の析出物とは析出サイトが異なるため、本発明の範囲内の成分範囲内では伸びをほとんど劣化させないことがわかっており、セメンタイトについては計測から除外する。
なお、本発明では優れた全伸び、局部伸びを有し成形加工性に優れる鋼板を提供するが、具体的にはTS(MPa)×全伸び(%)で17000以上、TS(MPa)×局部伸び(%)で6000以上の特性を有するものを指す。
次に、本発明鋼板の製造条件の限定理由について説明する。
熱間圧延に供するスラブは特に限定するものではない。すなわち、連続鋳造スラブや薄スラブキャスターなどで製造したものであればよい。また、鋳造後に直ちに熱間圧延を行う連続鋳造−直接圧延(CC−DR)のようなプロセスにも適合する。熱延スラブ加熱温度は、鋳造中あるいは粗圧延中に析出した炭窒化物を再溶解させる必要があるので、1100℃以上にする必要がある。
仕上げ圧延温度はγ+αの2相域になると、鋼板内の組織不均一性および材質の異方性が大きくなり、焼鈍後の成形加工性が劣化するので、Ar3 温度以上に限定した。
なお、Ar3 温度は次の式により計算する。
Ar3 =901−325×C+33×Si−92×(Mn+Ni/2+Cr/2+Cu/2+Mo/2)
巻取温度は650℃以下にする必要がある。650℃を超えると焼鈍後の組織不均一性が大きくなり、成形加工性が低下する。焼鈍後の組織を微細にして強度延性バランスを向上させる観点からは600℃以下で巻き取ることがより好ましい。下限については特に定める必要はなく、室温でも構わないが、冷延負荷を減少させる観点からは400℃以上であることが望ましい。巻取後は冷却し、続いて酸洗等の通常公知の処理を行い、冷間圧延を行う。冷間圧延の条件については、圧延パスの回数、圧下率については特に規定する必要はなく常法に従えばよい。
連続焼鈍工程又は連続めっき工程における加熱速度については常法に従えばよい。焼鈍最高到達温度については、Ac1 変態点未満では複相組織鋼にならず、TS:700MPa以上を得ることができない。また(Ac3 温度−30℃)を超えると60%以上のフェライト組織分率を得ることが困難になり、その結果、成形加工性の劣化と降伏比の増加を招く。このため焼鈍温度の範囲をAc1 温度以上、かつ(Ac3 温度−30℃)以下の範囲内に限定した。フェライト分率を70%以上にしてより成形加工性を高める観点からは(Ac3 温度−40℃)以下の範囲がより好ましい条件である。
尚、Ac1 温度およびAc3 温度は以下の式により概算することができる。
Ac1 =723+29Si−11Mn−17Ni+17Cr+7W (質量%)
Ac3 =910−203C1/2 −30Mn+45Si+32Mo+13W+700P+400Al+400Ti−15Ni (質量%)
上記焼鈍終了後、引き続き650℃と450℃間を急速に冷却し、硬質相を形成させる処理を施す。この間の平均冷却速度が10℃/s未満では十分な硬さの硬質相が得られず、その結果TS:700MPa以上と降伏比0.60を両立することが困難になる。また、200℃/sを超えると板幅内の材質バラツキが大きくなり、成形加工性が劣化する場合が出てくる。このため、平均冷却速度の範囲を10〜200℃/sの範囲内に制限した。溶接性の観点で添加合金元素量をより減じる観点からは、20℃/s以上の冷却速度で冷却することがより好ましい。650℃と450℃間の冷却方法については、ロール冷却、空冷、水冷およびこれらを併用したいずれの方法でも構わない。
冷却速度を限定する冷却開始温度については、650℃未満であると十分な硬質相硬さが得られず、TS:700MPa以上と降伏比0.60以下の両立が困難になる。冷却速度を限定する開始温度上限については特に定めないが、750℃を超えるとフェライト相分率が減少して伸びが減少する傾向があるので、750℃以下が好ましい条件である。
冷却速度を限定する冷却下限については450℃を超えると十分な硬質相(マルテンサイト+ベイナイト)硬さが得られない場合があり、TS:700MPa以上と降伏比0.60を両立することが困難になる。冷却停止温度の下限については特に限定しないが、鋼板内の強度ばらつきに起因する成形加工性劣化を抑制する観点から300℃以上であることが好ましい。
また、連続焼鈍ラインの場合、過時効帯を利用した熱処理を行うが、過時効帯内における平均板温度が250℃未満であると伸びの低下が見られ、また、400℃を超えるとTS:700MPa以上と降伏比0.60以下とCeq:0.25以下の両立が困難になる。従って、その適正範囲を250〜400℃の範囲内に限定し、保持時間を100〜400sと限定した。過時効帯での保持時間の上限は、保持中に強度低下が進行するため、平均板温度が320℃未満のときは360s以内、320℃〜400℃の場合は300s以内が好ましい条件である。
溶融亜鉛めっきを施す場合には、同様に、焼鈍熱処理に引き続き650℃と450℃間を急速に冷却し、硬質相を形成させる処理を施す。この間の平均冷却速度が10℃/s未満では十分な硬さの硬質相が得られず、その結果TS:700MPa以上と降伏比0.60を両立することが困難になる。また、200℃/sを超えると板幅内の材質バラツキが大きくなり、成形加工性が劣化する場合が出てくる。このため、平均冷却速度の範囲を10〜200℃/sの範囲内に制限した。溶接性の観点で添加合金元素量をより減じる観点からは、20℃/s以上の冷却速度で冷却することがより好ましい。
めっき浴温度、めっき成分、合金化温度、時間については特に限定する必要はなく、通常公知の方法で行えばよい。なお、本冷延鋼板を電気めっきしても鋼板の有する材質、成形性、溶接性を何ら損なうことはない。すなわち、本発明鋼板は電気めっき用素材としても好適である。
次に、本発明を実施例により詳細に説明する。
表1に示す成分を有するスラブを、1200℃に加熱し、仕上げ熱延温度900℃にて熱間圧延を行い、水冷帯にて水冷の後、表2に示す温度で巻き取り処理を行った。熱延板を酸洗した後、50〜70%の冷間圧下率で冷延を行い、冷延板とした。その後、これらの冷延板に表2に示す条件で焼鈍熱処理を行い、焼鈍後、表2の条件で650℃−450℃間を冷却し過時効熱処理温度まで冷却を行った後、表2の過時効条件にて240sの熱処理を行い、その後室温まで水冷した。最後に、得られた鋼板について0.3%の圧下率でスキンパス圧延を行った。
Figure 2006219738
溶融亜鉛めっきを施す鋼板については、焼鈍の後、表2の条件で650℃−450℃間を冷却し、その後、亜鉛めっき浴に通板し、室温まで10℃/sの冷却速度で室温まで冷却した。合金化処理を行うものについては、亜鉛めっき浴に通板の後、500℃で30sの合金化処理を行い、室温まで10℃/sの冷却速度で室温まで冷却し、最後に、得られた鋼板について0.3%の圧下率でスキンパス圧延を行った。
得られた冷延焼鈍板あるいは亜鉛めっき板について、引張試験、ミクロ組織および析出物観察を行った。
引張試験は、1.2mm厚の板からJIS5号試験片を採取し(TD方向)、そのYS,TS,全伸び、局部伸びを測定した。なお、降伏強度は0.2%オフセット法により測定した。また、焼付け硬化性試験は2%予歪、170℃×20分の条件で行った。また、鋼板を100℃で60分保持した後に引張試験を行うことにより、常温非時効性の評価を行なう試験も併せて実施した。発明鋼のBH量はすべて50MPa以上であり、100℃×60分保持後の降伏点伸びは0.1%以下であった。
フェライト分率は、組織をナイタールで腐食後、SEM観察することにより測定した。組織の判定が微妙なものは、FESEM−EBSP法により結晶方位解析を行うことにより組織判定を行った。また、オーステナイト分率については、X線回折法により行った。fcc構造の炭化物あるいは炭硼化物の分布については、電解抽出レプリカ法によりカーボン膜内に抽出した析出物を透過電子顕微鏡により観察することにより測定した。このうち、電子回折法でfcc構造を有し、かつ粒子直径0.1μmの炭(硼)化物の面積分布密度を測定した。各試験の結果を表2に示す。
Figure 2006219738
本発明は、自動車用の構造用部材、補強用部材、足廻り用部材に好適な、TSで700MPa以上の高強度と優れた成形加工性と優れた溶接性を兼備する鋼板を安価に提供するものであり、自動車の軽量化に大きく貢献することが期待でき、産業上の効果は極めて高い。


特許出願人 新日本製鐵株式会社
代理人 弁理士 椎 名 彊 他1

Claims (6)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.12%、
    Si:0.4〜1.5%、
    Mn:1.0〜3.0%、
    P:0.04%以下、
    S:0.01%以下、
    Ti:0.003〜0.05%、
    Nb:0.04%以下、
    N:0.01%以下、
    B:0.0003〜0.003%
    を含有し、さらに、
    Mo:1.0%以下、
    W:1.0%以下
    のうち1種または2種の合計で0.03〜1.0%含有し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、フェライト相の組織分率が60〜95%であり、引張強さ:700MPa以上、降伏比:0.60以下で、かつCeq:0.25以下であることを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
  2. 前記成分に加えて、下記a群〜c群の1群または2群以上を含むことを特徴とする請求項1記載の成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
    a群:V、Ta、Alのうち1種または2種以上を合計で0.002〜0.1質量%。
    b群:Ca、Mg、Zr、Ce、REMのうち1種または2種以上を合計で0.001〜0.01質量%。
    c群:Cr、Cu、Niのうち1種または2種以上を合計で0.002〜2.0質量%。
  3. 析出物粒子径が0.1μm以上であり、かつfcc構造を有する鉄炭化物あるいは鉄炭硼化物の密度分布が1mm2 あたり50000個以下であることを特徴とする請求項1または2記載の成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋼板に電気めっき、または溶融亜鉛めっき、または合金化亜鉛めっきが施されていることを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板。
  5. 請求項1又は2記載の化学成分からなる鋼素材を1100℃以上に加熱し、Ar3 温度以上で仕上げ熱延を行い、650℃以下の巻取処理を行い、ついで前記熱延鋼板に冷間圧延を施した後、連続焼鈍設備において、Ac1 温度以上かつ(Ac3 温度−30℃)以下で焼鈍し、650℃〜450℃間を平均冷却速度:10〜200℃/sで冷却し、400℃〜250℃間の温度域で100〜400s保持することを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
  6. 請求項1又は2記載の化学成分からなる鋼素材を1100℃以上に加熱し、Ar3 温度以上で仕上げ熱延を行い、650℃以下の巻取処理を行い、ついで前記熱延鋼板に冷間圧延を施した後、連続溶融亜鉛めっき設備において、Ac1 温度以上かつ(Ac3 温度−30℃)以下で焼鈍し、650℃〜450℃間を平均冷却速度:10〜200℃/sで冷却することを特徴とする成形加工性と溶接性に優れる高張力冷延鋼板の製造方法。
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