JP2006219545A - 発泡樹脂の処理方法及び処理システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 変色等の劣化の少ない再生樹脂物を得ることのできる発泡樹脂の処理方法を提供することである。
【解決手段】 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置10と、溶解装置10にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去装置12と、前溶解除去装置12での処理を経た前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜30と、溶剤分離釜30の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置40とを有する構成となる。
【選択図】 図1
【解決手段】 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置10と、溶解装置10にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去装置12と、前溶解除去装置12での処理を経た前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜30と、溶剤分離釜30の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置40とを有する構成となる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、発泡スチロール等の発泡樹脂にて形成された廃材を溶剤で溶かして再生樹脂物を得る処理方法及び処理システムに関する。
従来、発泡スチロール等の発泡樹脂製の廃材を溶かして再生樹脂物を得るための処理方法が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。この種の処理方法では、発泡スチロールを塩化メチレン等の溶剤で溶かし、得られた所謂ゲル状の樹脂溶解物を加熱して溶剤を蒸発させることにより、再生樹脂物を得るようにしている。
特開2004−346212号公報
しかしながら、前述した発泡スチロールの処理方法では、実用的な処理時間で再生樹脂物を得るためには樹脂溶解物を比較的高温で加熱して溶剤の蒸発を促進させる必要がある。このように比較的高温で樹脂溶解物を加熱すると、得られる再生樹脂物が変色して、その品質が劣化してしまうおそれがある。
一方、前記樹脂溶解物を比較的低温(ただし、溶剤の気化温度より高い温度)にて加熱処理すると、得られる再生樹脂物の変色の程度を低く抑えることができ、その品質は向上するものの、その処理時間が長くなってしまい、効率的な処理を行なうことができない。
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたもので、変色等の劣化の少ない再生樹脂物を効率的に得ることのできる発泡樹脂の処理方法及び処理システムを提供するものである。
本発明に係る発泡樹脂の処理方法は、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離工程を有し、前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るようにした構成となる。
このような構成により、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物が大気圧より低い圧力下で攪拌加熱され、その過程で、前記樹脂溶解物から溶剤が蒸発し、その結果として残留樹脂物が得られる。このように大気圧より低い圧力下での攪拌加熱により樹脂溶解物からの溶剤の蒸発は、大気圧下での蒸発に比べてより促進されるものとなる。
また、本発明に係る発泡樹脂の処理方法は、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る樹脂溶解工程と、前記樹脂溶解工程にて得られた樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させて除去する溶剤分離工程とを有し、前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るようにした構成とすることができる。
このような構成により、発泡樹脂製の廃材から再生樹脂物を一貫した処理工程にて得ることができるようになる。
更に、本発明に係る発泡樹脂の処理方法は、発泡樹脂の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る樹脂溶解工程と、前記樹脂溶解工程にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去工程と、前記前溶剤除去工程を経た前記樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させて除去する溶剤分離工程とを有し、前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るように構成することができるようになる。
このような構成により、樹脂溶解工程にて得られた樹脂溶解物から溶剤が予め物理的に除去されるので、溶剤分離工程において樹脂溶解物からの溶剤の蒸発をより早期に完了させることができるようになる。
また、本発明に係る発泡樹脂の処理方法は、前記溶解分離工程が、真空に保持された溶剤分離釜にて前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる構成とすることができる。
このような構成により、真空という極めて低圧な環境に保持された溶剤分離釜において、樹脂溶解物を加熱攪拌して当該樹脂溶解物から溶剤を蒸発させることができるようになる。
溶剤分離釜の真空の程度は、処理時間、加熱温度等に応じて適宜設定することができる。
本発明に係る発砲樹脂の処理システムは、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置とを有する構成となる。
このような構成により、溶剤分離釜の内圧が減圧装置により大気圧より低い所定圧力にされ、溶剤分離釜では、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物が大気圧より低い圧力下で攪拌加熱されるようになる。
また、本発明に係る発泡樹脂の処理システムは、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置と、前記溶解装置にて得られた前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧する減圧装置とを有する構成とすることができる。
このような構成により、発泡樹脂製の廃材を溶解装置に供給することにより、前記発泡樹脂が溶剤により溶かされて樹脂溶解物が得られ、溶剤分離釜に供給された前記樹脂溶解物が大気圧より低い圧力下で加熱攪拌されて前記樹脂溶解物から溶剤が蒸発していく。
更に、本発明に係る発泡樹脂の処理システムは、発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置と、前記溶解装置にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去装置と、前記前溶解除去装置での処理を経た前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置とを有する構成とすることができる。
このような構成により、溶解装置にて発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物が前溶剤除去装置に供給されると、前記樹脂溶解物から溶剤がろ過されて除去される。このように溶剤が予め物理的に除去された樹脂溶解物が溶剤分離釜において大気圧より低い圧力下で加熱攪拌され、前記樹脂溶解物から溶剤が更に蒸発除去される。
また、本発明に係る発泡樹脂の処理システムは、前記減圧装置が、前記溶剤分離釜を真空にさせる真空ポンプを有する構成とすることができる。
このような構成により、真空という極めて低圧となる環境に保持された溶剤分離釜において、樹脂溶解物を加熱攪拌して当該樹脂溶解物から溶剤を蒸発させることができるようになる。
本発明に係る発泡樹脂の処理方法及び処理システムによれば、大気圧より低い圧力下での攪拌加熱により樹脂溶解物からの溶剤の蒸発が大気圧下での蒸発に比べてより促進されるものとなるので、樹脂溶解物の加熱温度を比較的低温にすること、あるいは、樹脂溶解物の攪拌加熱を比較的短い時間に設定することができる。その結果、変色等の劣化の少ない再生樹脂物を効率的に得ることができるようになる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係る発泡樹脂の処理システムは、図1及び図2に示すように構成される。なお、図1は、処理システムの側面図であり、図2は、その処理システムの平面図である。
図1及び図2において、この処理システムは、それぞれ隣接して配置された溶解装置10及び前溶剤除去装置12を有している。溶解装置10は、内部に破砕機が設けられ、溶剤(例えば、商品名:メルハポン(株式会社イズミ社製のエーテル系溶剤))を貯留している。溶解装置10の上部にはホッパ10aが形成され、ホッパ10aから発泡樹脂製、例えば、発泡スチロール製の廃材(食品トレイ、緩衝材等)を溶解装置10内部に投入することができる。溶解装置10の前溶剤除去装置12との対向部には上昇コンベア11が設けられている。上昇コンベア11は、後述するように溶解装置10にて生成された所謂ゲル状の樹脂溶解物を前溶剤除去装置12の上部投入口まで搬送する。
前溶剤除去装置12は、傾斜させた金網等のメッシュ体12aで覆われた第1貯留部(図示略)と、この第1貯留部に隣接し、傾斜するメッシュ体12aの下降側端部の前方に設けられた第2貯留部12bとを有している(図2参照)。これにより、上昇コンベア11から前溶剤除去装置12に投入された前記樹脂溶解物がメッシュ体12a上を自重によって下降して第2貯留部12bに貯留されるようになる。メッシュ体12a上を所謂ゲル状の樹脂溶解物が移動する際に、その樹脂溶解物から溶剤がメッシュ体12aにてろ過されてメッシュ体12aの下方に位置する第1貯留部に貯められる。
この処理システムは、更に、圧送ポンプ13、貯留タンク20及び溶剤分離釜30を有する。貯留タンク20は、前溶剤除去装置12の後段の所定位置に設置された架台25上に搭載されている。圧送ポンプ13の吸入口が前溶剤除去装置12の第2貯留部12bに連結され、その排出口が配管14を介して貯留タンク20に連結されている。貯留タンク20の架台25に隣接して支持台38が設置され、溶剤分離釜30が支持台38に支持されている。貯留タンク20の下端部に設けられた排出口はバルブ21を介して配管22の一端部に接続され、配管22の他端部が溶剤分離釜30の投入口35に接続されている。貯留タンク20の容量は、溶剤分離釜30での樹脂溶解物の1回分の処理量に相当する容量に設定されている。
溶剤分離釜30は、内部の気密性が保持された構造となり、その外表面にヒータ線(図示略)が巻かれると共に、その内部に攪拌機(図示略)が設けられている。溶剤分離釜30の上端部には、減圧口31、前記攪拌機の駆動軸に連結する攪拌軸32、及び温度センサ、圧力センサ等のセンサ類がセットされるセンサ取付け部33が設けられている。溶剤分離釜30の下端部には排出口36が設けられ、排出口36の先端にバルブ37が設けられている。
溶剤分離釜30の後段の所定位置には架台48が設置され、架台48上に真空ポンプ40が設置されている。また、架台48に固定された取付け板44には冷却機42が取り付けられている。冷却機42は、内部に空洞部が形成され、その空洞部内の気体を冷却する。真空ポンプ40は配管41を介して冷却機42の一端部に接続され、冷却機42の他端部が吸入管43を介して溶剤分離釜30の減圧口31に接続されている。これにより、溶剤分離釜30内の気体が真空ポンプ40によって引き込まれ、溶剤分離釜30内が真空に保持される。
冷却機42の下端部には溶剤排出管45が設けられ、溶剤排出管45の先端にバルブ46が設けられている。なお、架台48上には、冷却機42の冷却水を循環させる循環器47が設置されている。
前述した前溶剤除去装置12と、貯留タンク20の搭載された架台25との間には、トレイ供給装置50が設置されている。そして、トレイ供給装置50の設置位置から架台25及び溶剤分離釜30の支持台38の下方を通って溶剤分離釜30の後段に至るコンベア100が敷設されている(図2参照)。これにより、トレイ供給装置50から供給される各トレイTがコンベア100によって架台20の下方及び支持台38に支持される溶剤分離釜30の下方を通って搬送される。
また、コンベア100の終端部に続いて、ローラコンベア102、103が設置されている(図2参照)。ローラコンベア102のコンベア103側の端部には、ローラコンベア102上のトレイTをローラコンベア103に移すための押出し機110が設置されている。
なお、処理システムの全体的な制御、具体的には、各装置(10、11、12、13、30、40、42、50、110)や各バルブ(21、37、46)の動作制御、圧力センサ、温度センサでの検出値に基づいた溶剤分離釜30の内圧及び温度の制御等は、図示外の制御装置にてなされる。
次に、上述したような発泡スチロール(発泡樹脂)の処理システムでの処理動作について説明する。
発泡スチロール製の廃材(食品トレイ、緩衝材等)が溶解装置10に投入されると、内部の破砕機によってその廃材が破砕されつつ溶剤によって溶かされて、所謂ゲル状の樹脂溶解物になっていく(樹脂溶解工程)。その所謂ゲル状の樹脂溶解物は、上昇コンベア11によって搬送され、前溶剤除去装置12に投入される。
前溶剤除去装置12では、投入された樹脂溶解物が傾斜したメッシュ体12a上を自重によって下方に移動する。その過程で、樹脂溶解物から溶剤がメッシュ体12aによってろ過されて、その溶剤がメッシュ体12aの下方の第1貯留部に溜まると共に、そのろ過後の、即ち、溶剤が物理的に除去された後の樹脂溶解物が順次第2貯留部12bに溜まっていく(前溶剤除去工程)。
前溶剤除去装置12の第2貯留部12bに溜まった樹脂溶解物は、圧送ポンプ13によって貯留タンク20に配管14を介して圧送される。そして、貯留タンク20に1回の処理分の樹脂溶解物(例えば、200kgに相当する量)が溜まると、バルブ21が開放し、貯留タンク20内の樹脂溶解物が配管22を通って投入口35から溶剤分離釜30に投入される。
溶剤分離釜30は、ヒータによって加熱されており、内部の温度が所定温度、例えば、90℃程度に維持されている。溶剤分離釜30では、攪拌機が動作しており、投入された所謂ゲル状の樹脂溶解物が加熱攪拌される。その過程で、真空ポンプ40の動作により、溶剤分離釜30内が真空(例えば、1/5気圧乃至1/6気圧程度)に維持される。これにより、溶剤分離釜30に投入された樹脂溶解物は真空という極めて低圧な環境のもとで加熱攪拌され、その樹脂溶解物から溶剤が蒸発する(溶剤分離工程)。
溶剤分離釜30では、樹脂溶解物が真空という極めて低圧な環境のもとで加熱攪拌されるので、溶剤の蒸発が促進され、樹脂溶解物から溶剤が急速に分離されていく。なお、このように真空等の低圧状態で樹脂溶解物が加熱攪拌されるので、溶剤分離釜30内の温度が溶剤の常圧(例えば、1気圧)での気化温度より低くても、該溶剤は蒸発し得る。そして、蒸発気化した溶剤は、真空ポンプ40の吸引動作によって減圧口31から吸入管43を介して冷却機42に供給され、その気化した溶剤が冷却機42によって冷却されることにより液化して冷却機42内に溜まっていく。なお、冷却機42に溜まった溶剤(液体)は、バルブ46を開放することにより、溶剤排出管45から排出され、発泡スチロール(発泡樹脂)の溶解に再利用することができる。
溶剤分離釜30における樹脂溶解物の加熱攪拌の処理が所定時間(例えば、50分程度)なされると、溶剤分離釜30での処理が終了する。その後、排出口36先端のバルブ37の開放、閉鎖が繰返され、溶剤分離釜30の底に残った残留樹脂物が排出口36からコンベア100上を搬送される各トレイTに順次排出される。そして、各トレイTがコンベア100上を搬送される過程で、その残留樹脂物が常温下で次第に硬化する。
各トレイTは、コンベア100からローラコンベア102に移され、ローラコンベア102を移動する各トレイTが押出し機110によって更にローラコンベア103に移される。そして、ローラコンベア103の終端部にて各トレイTに積載された樹脂物が発泡スチロール(発泡樹脂)からの再生樹脂物として回収される。
前述した処理システムによれば、発泡スチロール製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物が、溶剤分離釜30において、真空という極めて低圧な環境のもとで加熱攪拌されて、前記樹脂溶解物から溶剤が急速に分離されるようになるので、前記樹脂溶解物の加熱攪拌時間(処理時間)を比較的短く、かつ、加熱温度を比較的低くしても、溶剤成分が完全に除去された残留樹脂物(再生樹脂物)を得ることができるようになる。従って、変色等の劣化の少ない再生樹脂物を効率的に得ることができるようになる。
また、発泡スチロール製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物を、溶剤分離釜30に投入する前に、前溶剤除去装置12に投入し、その樹脂溶解物から溶剤をろ過して物理的に除去するようにしているので、溶剤分離釜30において、樹脂溶解物から溶剤の蒸発をより早期に完了させることができるようになる。
なお、前述した処理システムでは、溶解装置10が一連の作業工程内に設置されていたが、溶解装置10(樹脂溶解工程)はこのように一連の作業工程内に設置しないものであってもよい。この場合、例えば、溶解装置10に相当する設備を外部の処理施設(例えば、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、公共施設等)に設置し、それぞれの処理施設から搬入される所謂ゲル状の樹脂溶解物を前溶剤除去装置12、あるいは、溶液分離釜30に投入して処理するシステム構成も可能である。
また、前溶剤除去装置12を省くこともできる。この場合、溶解装置10からの樹脂溶解物は、その前溶剤除去装置12での処理(前溶剤除去工程)を経ることなく、溶剤分離釜30にて処理される。
なお、前述した処理システムでは、溶剤分離釜30内を真空に保持していたが、大気圧より低い圧力であれば、任意の圧力に設定することができる。このように溶剤分離釜30内を大気圧より低い圧力に設定することにより、大気圧での環境に比べて、加熱攪拌される樹脂溶解物からの溶剤の蒸発が促進されるようになる。
以上、説明したように、本発明に係る発泡樹脂の処理方法及び処理装置は、変色等の劣化の少ない再生樹脂物を効率的に得ることができるという効果を有し、発泡スチロール等の発泡樹脂にて形成された廃材を溶剤で溶かして再生樹脂物を得る処理方法及び処理システムとして有用である。
10 溶解装置
10a ホッパ
11 上昇コンベア
12 前溶剤除去装置
12a メッシュ体
12b 第2貯留部
13 圧送ポンプ
14 配管
20 貯留タンク
21 バルブ
22 配管
25 架台
30 溶剤分離釜
31 減圧口
32 攪拌軸
33 センサ取付け部
35 投入口
36 排出口
37 バルブ
38 支持台
40 真空ポンプ
41 配管
42 冷却機
43 吸入管
45 溶剤排出管
46 バルブ
47 循環器
48 架台
50 トレイ供給装置
100 コンベア
102、103 ローラコンベア
110 押出し機
10a ホッパ
11 上昇コンベア
12 前溶剤除去装置
12a メッシュ体
12b 第2貯留部
13 圧送ポンプ
14 配管
20 貯留タンク
21 バルブ
22 配管
25 架台
30 溶剤分離釜
31 減圧口
32 攪拌軸
33 センサ取付け部
35 投入口
36 排出口
37 バルブ
38 支持台
40 真空ポンプ
41 配管
42 冷却機
43 吸入管
45 溶剤排出管
46 バルブ
47 循環器
48 架台
50 トレイ供給装置
100 コンベア
102、103 ローラコンベア
110 押出し機
Claims (8)
- 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離工程を有し、
前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るようにしたこと特徴とする発泡樹脂の処理方法。 - 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る樹脂溶解工程と、
前記樹脂溶解工程にて得られた樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させて除去する溶剤分離工程とを有し、
前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るようにしたことを特徴とする発泡樹脂の処理方法。 - 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る樹脂溶解工程と、
前記樹脂溶解工程にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去工程と、
前記前溶剤除去工程を経た前記樹脂溶解物を大気圧より低い圧力下で加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させて除去する溶剤分離工程とを有し、
前記溶剤分離工程での残留樹脂物を得るようにしたことを特徴とする発泡樹脂の処理方法。 - 前記溶解分離工程は、真空に保持された溶剤分離釜にて前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載される発泡樹脂の処理方法。
- 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして得られた樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、
前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置とを有することを特徴とする発泡樹脂の処理システム。 - 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置と、
前記溶解装置にて得られた前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、
前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧する減圧装置とを有することを特徴とする発泡樹脂の処理システム。 - 発泡樹脂製の廃材を溶剤にて溶かして樹脂溶解物を得る溶解装置と、
前記溶解装置にて得られた樹脂溶解物から溶剤をろ過して除去する前溶剤除去装置と、
前記前溶解除去装置での処理を経た前記樹脂溶解物を加熱攪拌して前記樹脂溶解物から溶剤を蒸発させる溶剤分離釜と、
前記溶剤分離釜の内圧を大気圧より低い所定圧力に減圧させる減圧装置とを有することを特徴とする発泡樹脂の処理システム。 - 前記減圧装置は、前記溶剤分離釜を真空にさせる真空ポンプを有することを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の発泡処理システム。
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JP2005032452A JP2006219545A (ja) | 2005-02-09 | 2005-02-09 | 発泡樹脂の処理方法及び処理システム |
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