JP2006218761A - 吸油性マット - Google Patents

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Yoshimasa Shintani
佳正 新谷
Yoshihiro Shikama
芳弘 四釜
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Abstract

【課題】 原油が流出した海面のような油分と水の存在する環境下においても、油分のみを選択的に吸収することが可能で、吸油後も水面に浮上する性質を有し、回収の容易な吸油性マットを提供すること。
【解決手段】 親油性の不織布と、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を含む基材層とを複合化した吸油性マット。
【選択図】 図1

Description

本発明は吸油性マットに関し、更に詳細には、水面上に拡散した油分や機械等から漏れた油分を簡単に回収することができる吸油性マットに関する。
現代社会においては、石油等の油が極めて重要な役割を果たしており、広く使用されているが、その一方では、油分による環境破壊が問題となりつつある。例えば、タンカーの事故での重油による海の汚染は、海生動物や水産資源に大きな影響を与えている。
従来、タンカーからの重油流出等の事故に対しては、タンカーの周りをオイルフェンスで囲んだり、乳化剤を使用して原油を乳化させるなどの対策が取られてきた。しかしながら、オイルフェンスで囲んだとしても、その後に原油の回収作業が必要になり、しかも、波が荒いときなどは、オイルフェンスを越えて原油が流出し、十分な対策とは言えない。また、乳化剤を用いて原油を乳化したとしても、流出した原油がなくなるわけでなく、逆に乳化剤の使用による二次的な汚染も懸念される。
このようなことから、流出した原油などの油を物理的に吸着、回収する手段が求められているが、現在提供されている吸油性マットは、何れも石油系の高分子を利用しているため、生分解性がないという問題があった。
従って本発明の課題は、原油が流出した海面のような油分と水の存在する環境下においても、油分のみを選択的かつ速やかに吸収することが可能であり、吸油後も水面に浮上する性質を有しているため回収が容易で、生分解性にも優れている吸油性マットを提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく吸油性マットの素材について鋭意検討を行った結果、親油性の不織布に、特定の処理を施したセルロース系短繊維を主成分とする基材層を複合化させた吸油性マットは、油分を大量かつ速やかに、しかも選択的に吸収することが可能であり、更に強度が高く、回収も容易であるとともに生分解性にも優れていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、親油性の不織布と、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を含む基材層とを複合化した吸油性マットである。
本発明の吸油性マットは、油分を大量かつ速やかに、しかも選択的に吸収することが可能で、しかもそのマットとしての強度も高いものである。従って、タンカーからの重油流出事故などのような、水と油分が混在する環境において、主に油分を吸収し、これを回収するために有利に使用することができる。また、これのみに留まらず、油漏れのする機械や、石油等の充填場所に使用し、環境への油分の漏出を防ぐために使用することもできる。更に、生分解性に優れているという性質を有するものである。
本発明の吸油性マットは、その構造を図1に模式的に示すように、親油性の不織布2と、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を含む基材層3とを複合化したものである。
このうち、親油性の不織布2は、主に吸油性マットの強度を維持するものであり、油分が吸着した場合であっても強度が低下しないものであることが必要である。このような不織布の例としては、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布の他、疎水化処理されたレーヨン不織布や、木綿の不織布等が挙げられる。この親油性不織布の坪量は、例えば、25〜100g/m程度であることが好ましい。
一方、本発明の吸油性マット1において、主に油分を吸収する基材層3は、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を主要構成成分として調製される。ここで使用されるセルロース短繊維としては、パルプ、再生パルプ、綿屑等が挙げられ、これら短繊維は、特に制約されるものではないが、その長さは、0.3〜3mm程度、その太さは、10〜40μm程度であることが好ましい。
このセルロース短繊維の処理に使用するサイジング剤および/または紙力剤としては、製紙等の分野で一般に使用されているものを利用することができる。例えば、サイジング剤としては、パラフィンワックス、ロジンサイズ剤等が、紙力剤としては、アクリルアミド系、スチレン系、ブタジエン系エマルジョン等がそれぞれ例示される。これらサイジング剤や紙力剤の使用量は、セルロース短繊維に対し、重量比で、サイジング剤は、1:0.005〜0.1程度、紙力剤は、1:0.01〜0.1程度である。
サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を元に基材層3を調製するには、通常の抄紙方法が利用できるが、湿式抄紙方法、を採用することが好ましい。また、本発明の吸油性マットに使用する目的のためには、この基材層の厚さは、0.5〜10mm程度、特に、1〜5mm程度とすることが好ましい。
本発明の吸油性マット1は、上記した親油性の不織布2と、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を含む基材層3とを常法に従って複合化することにより製造される。
この複合化方法としては、両者を縫い合わせる方法や、貼り合わせる方法等も利用可能であるが、基材層3の繊維を親油性不織布2に絡ませて複合化するニードルパンチにより行うことが、経済性や、性能の面から好ましい。このニードルパンチは、ニードリング機等の装置を用い、50〜150本/平方インチ程度で行うことが好ましい。
以下実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
実 施 例 1
下記原料処方をパルパーに投入し、水10mを加えた後、15分間離解処理を行った。離解後の原料を、12mの水でリンスしながらストックタンクに送った。
<原料処方>
綿 屑 400kg
パルプ 125kg
エステル繊維(エステル4080;ユニチカ製) 10kg
消泡剤 300ml
ストックタンク中の原料に、撥水剤(ペルトールR90A;近代化学(株)製)20kg、サイズ剤(ハーサイズ;ハリマ化成(株)製)10kg、アクリルバインダー(ボンコート3218C;大日本インキ(株)製)60kgおよび硫酸バン土15kgをこの順序で加え、十分に混合して原料スラリーとした。
次いでこの原料スラリーを、ロトフォーマーにて坪量280〜350g/m、厚み2〜3mm、含水量6〜10%となるように、湿式で抄き上げ、マットを得た。
得られたマットを、ニードルパンチにより、50g/mのポリエステルスパンボンドと貼り合わせ、吸油性マットを得た。
試 験 例 1
実施例1で得た吸油性マット(7g/cm加重での測定厚さ3.22mm。以下においても、厚さ測定はこの条件による)を、100mm×100mmに切り(重量4.4g/枚)、下記方法で吸油性および吸水性を試験した。この結果を表1に示す。
<吸油性試験>
100mm×100mmの試験片を20℃のB重油の油面に浮かべ、5分間静置した後、直径1mmの針金をふるいの目の長さが17mmとなるようメッシュ状に編んだ金網(以下、「金網」という)上に5分間放置した。その後、試験片の油吸着量を測定し、容積1cmあたりおよび1g当たりの油吸着量を算出し、それぞれ吸油量および吸油倍率とした。
<吸水性試験>
100mm×100mmの試験片を20℃の清水面に浮かべ、5分間静置した後、これを金網上に5分間放置した。その後、試験片の水吸着量を測定し、容積1cmあたりおよび1g当たりの水吸着量を算出し、それぞれ吸水量および吸水倍率とした。
< 結 果 >
Figure 2006218761
試 験 例 2
試験例1で使用したものと同じ吸油性マットを用い、水面上に拡散した油の吸油性試験を行った。試験は、水面表面積が0.5mの水槽を使用し、これに油膜厚が2mmとなるよう、A重油を注入し、油が均一に拡散した後、ここに吸油性マット2枚を投入した。
この結果、水面に拡散した油分は、約10秒経過後にほとんど吸油性マットに吸収された。また、油を吸った吸油性マットは、24時間経過後であっても水面上に浮いており、簡単に回収することができた。
試 験 例 3
実施例1で得た本発明品と現在市販されている吸油性マット(石油系高分子使用)について、それぞれ吸油量および吸油倍率を試験例1の方法で測定した。この結果を表2に示す。
< 結 果 >
Figure 2006218761
この結果から明らかなように、本発明の吸油性マットは、石油系高分子を使用した従来の吸油性マットと同等ないしそれ以上の吸油性能を有するものであった。
以上のようにして得られる本発明の吸油性マットは、水をほとんど吸わず、油分を選択的に、自重の6倍以上と大量に吸収するものである。しかもマットとしての強度も高いものであるため、タンカーからの重油流出事故現場などの、水と油分が混在する環境において、油分を吸収・回収するために有利に使用することができる。
また、油漏れのする機械や、石油等の充填場所に使用し、土壌中へ油分が浸透することを防ぐためにも使用可能であり、更に生分解性であるので、その処分も容易である。
本発明の吸油性マットを模式的に示した図面
符号の説明
1……吸油性マット
2……親油性の不織布
3……セルロース短繊維を含む基材層

Claims (6)

  1. 親油性の不織布と、サイジング剤および/または紙力剤で処理したセルロース短繊維を含む基材層とを複合化した吸油性マット。
  2. 親油性の不織布が、油吸着による強度低下のない不織布である請求項1記載の吸油性マット。
  3. 親油性の不織布が、ポリエステル不織布、ポリプロピレン不織布、レーヨン不織布または木綿の不織布である請求項1または2記載の吸油性マット。
  4. セルロース短繊維が、パルプ、再生パルプまたは綿屑である請求項1ないし3のいずれかの項記載の吸油性マット。
  5. 基材層が、湿式抄紙により得られたものである請求項1ないし4のいずれかの項記載の吸油性マット。
  6. 親油性の不織布と基材層との複合化が、ニードルパンチにより行われる請求項1ないし5のいずれかの項記載の吸油性マット。
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