JP2006218022A - ストレッチャ - Google Patents

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▲高▼司 細谷
Hiroaki Shirai
浩昭 白井
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Abstract

【課題】ストレッチャの急激な下降を防止することにより、下降作業における救急隊員の負担を軽減する。
【解決手段】ストレッチャ1は、ベッド部21と、折り畳み自在な脚22と、脚22に連動してスライド移動する規制部材36と、規制部材36に固定されたカム38とを備えている。ベッド部21が下降を開始すると、規制部材36がスライドして第1スイッチ70と接触する。これにより空気圧シリンダ8,9内の高圧ガスの排気が停止される。その後、規制部材36に固定されたカム38が第2スイッチ71と接触する。これにより、循環用タンク15から空気圧シリンダ8に高圧ガスが導入され、ストレッチャ1の下降速度は減少することとなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ストレッチャに関するものである。
従来から、救急隊員が傷病者を搬送する場合などにおいて、折り畳み自在な脚を備えたストレッチャが用いられている。この種のストレッチャは、傷病者を乗せるベッド部と、ベッド部に対して折り畳み自在な脚とからなり、通常は2名の救急隊員によって以下のように使用される。
すなわち、救急隊員は、傷病者が倒れている救急現場にストレッチャを搬送した後、脚を折り畳み、ベッド部を地面付近にまで下降させる。そして、傷病者をベッド部に乗せる。その後、救急隊員の一人がベッド部の頭側をつかみ、他の救急隊員がベッド部の足側をつかみ、両救急隊員はベッド部を一斉に持ち上げる。そして、ベッド部の上昇に伴って脚が自重及び脚に取り付けられているばねの補助力によって展開し、ストレッチャは起立した状態になる。その後、ベッド部が所定の高さにまで上昇すると、脚は開ききった状態でロックされてベッド部を支持する。そして、救急隊員はストレッチャを押しながらあるいは引っ張りながら走行させ、救急車両等に搬入する。
ところで、ベッド部及び傷病者の全体の重量はかなり大きいため、ベッド部の持ち上げ作業には大きな力が必要となる。通常、持ち上げ作業は2名の救急隊員によって行われるが、一人あたりの負担は相当大きなものとなる。そこで、持ち上げ作業の負担を軽減するため、高圧ガスを用いて脚の展開を補助するアクチュエータを備えたストレッチャが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されたストレッチャには、アクチュエータに高圧ガスを導入するための吸入スイッチと、アクチュエータに導入された高圧ガスを排出するための排気スイッチとが設けられている。上記ストレッチャでは、救急隊員は、ベッド部に傷病者を乗せた後、ベッド部を持ち上げる際に吸入スイッチを入力する。その結果、アクチュエータに高圧ガスが導入されることによってベッド部に上昇方向の力が与えられ、脚の展開が補助される。
一方、ベッド部を下降させる際には、アクチュエータによる上昇力をなくすため、アクチュエータ内の高圧ガスを排出する必要がある。そこで、救急隊員は、ベッド部を支えた状態のままで脚のロックを解除し、排気スイッチを入力する。その結果、アクチュエータから高圧ガスが排出され、ベッド部は救急隊員に支えながら自重によって下降し、脚は自動的に折り畳まれる。
特開2004−313737号公報
上記ストレッチャでは、ベッド部を下降させる際、排気スイッチが入力されることによって、アクチュエータ内の高圧ガスは徐々に排出される。その結果、アクチュエータ内の高圧ガスの圧力は、ベッド部及び傷病者の全重量と釣り合う所定圧力よりも高い圧力から、当該所定圧力を経て大気圧にまで低下する。しかし、アクチュエータ内の高圧ガスの圧力が上記所定圧力に低下するまでには、ある程度の時間がかかっていた。
そのため、排気スイッチを入力してからベッド部が下降し始めるまでには、ある程度の時間が必要であった。その結果、救急隊員にとっては、ベッド部の下降が始まるタイミングが分かりづらかった。したがって、ベッド部はある時から突如として下降することとなり、救急隊員は瞬間的に大きな荷重を支える必要があった。
また、アクチュエータによる上昇力はベッド部が下降するにつれて益々減少していくので、ベッド部が低い位置にあるほど救急隊員の負担は大きくなる。ところが、ベッド部が低い位置にあると、救急隊員はかがんだ姿勢でベッド部を支えなければならず、ベッド部を十分に支えることが困難となる。そこで、ベッド部の上昇だけでなく、下降に際しても、救急隊員の負担の軽減を図ることが求められていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベッド部の急激な下降を防止することにより、下降作業における救急隊員の負担を軽減することにある。
本発明に係るストレッチャは、傷病者を乗せるベッド部と、前記ベッド部に折り畳み自在に設けられ、前記ベッド部の上昇に伴って展開され、前記ベッド部の下降に伴って折り畳まれる脚と、高圧ガスが導入されることによって前記ベッド部を上昇させる力を発生させるアクチュエータと、前記アクチュエータ内の高圧ガスを排出する排気機構と、前記ベッド部が所定の第1位置まで下降すると、前記排気機構による高圧ガスの排出を規制する排気規制機構と、を備えたものである。
上記ストレッチャでは、救急隊員はベッド部を下降させる際、アクチュエータ内の高圧ガスを排出させる。これにより、アクチュエータによる上昇力が徐々に低下し、やがて、ベッド部全体に作用する重力がアクチュエータの上昇力よりも大きくなり、ベッド部は下降を開始する。そして、ベッド部が所定の第1位置まで下降すると、排気規制機構によって高圧ガスの排出が規制され、アクチュエータの上昇力の急激な低下は防止される。したがって、ベッド部の急激な下降が防止され、また、荷重の急激な増加が抑制され、下降作業時の救急隊員の負担を軽減させることができる。
前記排気規制機構は、排気スイッチと、前記アクチュエータに接続され、前記排気スイッチが入力されると前記アクチュエータ内の高圧ガスを排出する排気流路と、前記排気流路に設けられ、開度調整自在又は開閉自在な排気弁と、前記脚と連動し、前記ベッド部が前記第1位置まで下降すると前記排気弁の開度を減少させ又は前記排気弁を閉じる第1スイッチと、を備えていることが好ましい。
このことにより、前述の排気規制機構を簡単な構成によって得ることができる。
前記ストレッチャは、前記ベッド部が前記第1位置より低い所定の第2位置まで下降すると、前記アクチュエータに高圧ガスを導入する補助給気機構を備えていることが好ましい。
このことにより、アクチュエータからの高圧ガスの排出が規制された後、ベッド部が更に第2位置まで下降すると、補助給気機構によってアクチュエータに高圧ガスが再導入される。その結果、アクチュエータによる上昇力の低下が抑制されるので、ベッド部の急激な下降及び荷重の急激な増加が更に防止される。また、アクチュエータ内のガスをエアクッションとして作用させることができ、ベッド部が下降したときの傷病者及び救急隊員に与える衝撃を小さくすることができる。
前記補助給気機構は、高圧ガスを貯留するタンクと、前記タンクと前記アクチュエータとを接続する補助給気通路と、前記補助給気通路に設けられた開閉弁と、前記脚と連動し、前記ベッド部が前記第2位置まで下降すると前記開閉弁を開く第2スイッチと、を備えていることが好ましい。
このことにより、前述の補助給気機構を簡単な構成によって得ることができる。
前記ベッド部は、前後に延びるレールと、前記脚が折り畳まれると前記レール上を前記レールの一方から他方に向かって移動する移動部材と、を備え、前記第1スイッチは、前記移動部材と接触する第1接触部材を有し、前記移動部材と前記第1接触部材とが接触すると前記排気弁の開度を減少させ又は前記排気弁を閉じ、前記第2スイッチは、前記第1接触部材よりも前記レールの他方側に配置され且つ前記移動部材と接触する第2接触部材を有し、前記移動部材と前記第2接触部材とが接触すると前記開閉弁を開くことが好ましい。
上記ストレッチャによれば、排気規制機構と補助給気機構とに共通の移動部材を用いることにより、これら排気規制機構及び補助給気機構を簡単な構成によって得ることができる。これにより、ストレッチャの簡単化又は軽量化などを図ることができる。
前記アクチュエータは、空気圧シリンダからなっていることが好ましい。
このことにより、大きな力を発揮するアクチュエータを比較的簡単な構成で得ることができる。
以上のように、本発明によれば、ストレッチャがある程度下降すると、アクチュエータからの高圧ガスの排出が自動的に規制されるため、ベッド部の急激な下降は防止され、また、救急隊員に対する荷重の急激な増加は抑制される。そのため、下降作業において、救急隊員の負担を軽減させることができる。また、ベッド部が所定の位置まで下降したときにアクチュエータに高圧ガスを再導入することとすれば、下降速度を更に緩やかにすることができ、救急隊員の負担をより一層軽減させることができる。また、ベッド部の下降時の衝撃を和らげることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、実施形態に係るストレッチャ1は、傷病者を乗せるベッド部21と、ベッド部21に折り畳み自在に設けられた脚22とを備えている。なお、以下の説明では、傷病者の頭部を乗せる側(図1〜図3の右側)を頭側と称し、足部を乗せる側(図1〜図3の左側)を足側と称することとする。
図3に示すように、ベッド部21は、いわゆる骨組構造からなり、複数のパイプ状部材を組み合わせてなるフレーム11を備えている。フレーム11は、外フレーム12と外フレーム12の内側に連結された5本のビーム13a〜13eによって構成されている。ベッド部21は、このフレーム11によって、傷病者を載せる担架(図示せず)を複数箇所で支持する。なお、本実施形態ではベッド部21と担架とは別々に構成されているが、ベッド部21に担架が付属していてもよいことは勿論である。つまり、ベッド部21と担架とが一体に構成されていてもよい。
図1に示すように、脚22は、各々2本ずつの脚部材からなる前脚24と後脚25とからなっている。前脚24は頭側に設けられた脚であり、主脚24aと、主脚24aの中途部に回転自在に連結された補助脚24bとから構成されている。主脚24aの先端には車輪23が設けられている。後脚25は足側に設けられた脚であり、主脚25aと、主脚25aの中途部に回転自在に連結された補助脚25bとから構成されている。主脚25aの先端にも車輪23が設けられている。
主脚25aの根元側の端部は、ビーム13cに回転自在に支持されている。一方、後脚25の補助脚25b、前脚24の主脚24a及び補助脚24bの根元側の端部は、それぞれスライダ31,32,33に回転自在に支持されている。ベッド部21には長手方向に延びるレール27が形成され、スライダ31,32,33はレール27に対してスライド移動自在に取り付けられている。レール27の頭側には、前側のスライダ33の前進を規制するストッパ90が設けられている。そして、ベッド部21の上げ下ろしの際には、前側スライダ33はストッパ90内にはまり込み、前方への移動が規制される。すなわち、前側スライダ33は、ベッド部21の上げ下ろしの際にはベッド部21に固定される。
このような構成により、図1の展開状態から図2の折り畳み状態に移行させる際にベッド部21を下降させると、第1スライダ32及び第2スライダ31が足側に移動し、脚22が折り畳まれる。一方、ベッド部21を上昇させると、第1スライダ32及び第2スライダ31が頭側に移動し、脚22は展開する。逆に言うと、脚22が折り畳まれるとベッド部21は下降し、脚22が展開するとベッド部21は上昇することになる。
ストレッチャ1には前脚24及び後脚25の連動機構が設けられている。この連動機構は、ベッド部21が上昇するときには前脚24を後脚25に連動させ、ベッド部21が所定場所(例えば救急車両の内部)に搬入されるときには前脚24を後脚25に連動させないものである。ここでは、連動機構は、ベッド部21を上昇させる際に第1スライダ32と第2スライダ31とが所定長さ以下に接近することを規制する規制部材36により構成されている。
図3に示すように、規制部材36は、第1スライダ32と第2スライダ31との間に配置されている。図4に示すように、規制部材36は、レール27の長手方向に延びる水平板部36cと、水平板部36cの左右両側(図4の上下両側)から垂直に起立した垂直板部36a,36bとから構成される断面凹型の棒状部材である。水平板部36cは略矩形形状に形成されており、足側の一方の隅部には、矩形の切り欠き部分36iが形成されている。垂直板部36bは、水平板部36cよりも頭側方向(図4の右側方向)に延長されている。水平板部36cの頭側端には2つのボルト穴36dが形成されている。規制部材36は、ボルト穴36dに挿通されたボルトとナット(いずれも図示せず)とにより、第1スライダ32に固定されている(図3参照)。
図4に示すように、水平板部36cの足側端にも2つのボルト穴36eが形成されている。これらのボルト穴36eに挿通されたボルトとナット(いずれも図示せず)とにより、水平板部36cの上部に案内板36f(図1参照)が固定されている。案内板36fは、水平板部36cとレール27との間に配置されている。この案内板36fは、規制部材36がレール27に沿ってスライドする際に、規制部材36とレール27との間隔を略一定に保つ役割を果たす。
図4に示すように、水平板部36cの頭側かつ垂直板部36a側の部分と、切り欠き部分36i付近とには、それぞれ2つのボルト穴36gが形成されている。このボルト穴36gに挿通されたボルトとナット(いずれも図示せず)とにより、規制部材36にはストッパ36h(図3参照)が固定されている。ストッパ36hは、規制部材36がレール27から左右両側に外れないように、規制部材36の側部の位置を規制するものである。
詳細は後述するが、規制部材36の足側(図4の左側)の端部は、第2スライダ31と接触する部分となる。そこで、接触の際に規制部材36又は第2スライダ31が傷まないように、規制部材36の足側端部にゴム等の緩衝材を設けてもよい。また、接触面積を大きく確保するように規制部材36の足側端部の形状を変更してもよい。
図4に示すように、規制部材36の垂直板部36bには、規制部材36と平行に延びる断面略矩形の筒状体37(図5も参照)が、ボルト37aとナット37bによって固定されている。また、筒状体37における垂直板部36bに固定されている側と反対の側(図4の下側)には、カム38がボルト38aとナット38bとによって固定されている。カム38は規制部材36と平行に延びる断面矩形の細長い柱状体からなり、カム38の長手方向の両端には、外側(図4の下側)の一部が平面視三角形状に切り欠かれたような切り欠き部38cが設けられている。図5に示すように、筒状体37及びカム38は、垂直板部36bの下側部分に配置されている。
図1に示すように、フレーム11のビーム13bとビーム13cの下部には、水平板39が設置されている。水平板39の両端は、ビーム13b及びビーム13cに固定されている。水平板39の下側にはスイッチスペーサ39a,39bが固定され、スイッチスペーサ39a,39bには第1及び第2スイッチ70,71がそれぞれ固定されている。
図4に示すように、第1及び第2スイッチ70,71は、スイッチ本体から延びるアーム70b,71bと、アーム70b,71bの先端に回転自在に取り付けられたローラ70c,71cとをそれぞれ備えている。なお、これら第1スイッチ70及び第2スイッチ71は、後述するガス配管50(図6参照)の流路を開閉する開閉弁を内蔵したスイッチである。ただし、第1スイッチ70及び第2スイッチ71は、開閉弁と別体のスイッチであってもよい。
第1スイッチ70は、第2スイッチ71よりも頭側に配置されている。また、図5に示すように、第1スイッチ70は第2スイッチ71よりも上方に配置されている。さらに、第1スイッチ70は、第2スイッチ71よりもベッド部21の中央側(図5の右側)に配置されている。具体的には、第1スイッチ70は、ローラ70cが規制部材36の垂直板部36bの上側部分と接触する高さに設置されている。一方、第2スイッチ71は、ローラ71cがカム38と接触する高さに設置されている。このような構成により、規制部材36及びカム38が頭側方向または足側方向へ移動すると、第1スイッチ70のローラ70cは規制部材36と接触または離反し、第2スイッチ71のローラ71cはカム38と接触または離反する。これにより、第1スイッチ70及び第2スイッチ71は、脚22の展開及び折り畳み動作に連動してON/OFFする。
ストレッチャ1には脚22のロック機構(図示せず)が設けられており、ベッド部21が所定位置まで上昇して脚22の展開が終了すると、脚22は自動的にロックされる。図3に示すように、ベッド部21の頭側には上記ロック機構を解除するロック解除レバー35aが設けられ、足側にはロック解除レバー35bが設けられている。このロック解除レバー35a,35bを引くことにより、上記ロック機構は解除され、脚22の折り畳み(言い換えると、ベッド部21の下降)が可能となる。
図1に示すように、ベッド部21の下部には、それぞれ左右一対の頭側空気圧シリンダ8及び足側空気圧シリンダ9が取り付けられている。これら空気圧シリンダ8,9は、筒状のシリンダ本体30と、シリンダ本体30に挿入されたピストンロッド28とからなっている。頭側空気圧シリンダ8と足側空気圧シリンダ9とは、それぞれ容量が等しくてもよいが、本実施形態では、両空気圧シリンダ8,9の容量は異なっている。頭側空気圧シリンダ8と足側空気圧シリンダ9とは、型式や寸法の同じ空気圧シリンダによって構成されていてもよい。シリンダ本体30の内部は、ピストンロッド28によって加圧室51と大気開放室52とに区画されている(図6参照)。本実施形態に係る空気圧シリンダ8,9は、シリンダ本体30の内の加圧室51に高圧ガスを導入することにより、当該高圧ガスの圧力によってピストンロッド28が縮む方向の力を発生させるものである。
各空気圧シリンダ8,9は、ベッド部21の長手方向とほぼ平行に設けられている。頭側の空気圧シリンダ8のピストンロッド28は、引込みプレート6(図2参照)を介して第1スライダ32に固定されている。したがって、ピストンロッド28の伸縮に従って、第1スライダ32は前後方向(図1〜図3の左右方向)にスライド移動する。一方、足側の空気圧シリンダ9のピストンロッド28は、引込みプレート7を介して第2スライダ31に固定されている。したがって、ピストンロッド28の伸縮に従って、第2スライダ31は前後方向にスライド移動する。
図2に示すように、ストレッチャ1には、ベッド部21の初期の上昇動作の際に用いられる上昇アシスト機構26Aが設けられている。この上昇アシスト機構26Aは、救急隊員がベッド部21を上昇させる前に、頭側に設けられた補脚26を展開させることにより、ベッド部21を中途の高さまで上昇させるものである。上昇アシスト機構26Aは、ベッド部21の頭側に設けられた左右2本の補脚26と、補脚26の中途部に回転自在に連結されたピストンロッド95と、ピストンロッド95を伸縮させるサブシリンダ93とにより構成されている。サブシリンダ93に高圧ガスを導入すると、ピストンロッド95が鉛直下向きに伸びることによって補脚26を展開させ(図2の仮想線参照)、ベッド部21を押し上げることとなる。
図3に示すように、ベッド部21の足側には、高圧ガスを貯留するタンク10が取り付けられている。このタンク10は、ベッド部21に対して着脱自在に取り付けられている。タンク10と各空気圧シリンダ8,9とは、ガス配管(図6参照。図1〜図3では図示せず)によって接続されている。このように、本ストレッチャ1では、ストレッチャ1に付属したタンク10から各空気圧シリンダ8,9に高圧ガスが供給される。一方、ベッド部21の足側のタンク10の反対側には、循環用タンク15が取り付けられている。
なお、タンク10及び循環用タンク15の形状、寸法及び取付位置等は、何ら限定されるものではない。また、ガス配管の配管構成も何ら限定されるものではない。ガス配管を、ステンレス、アルミニウム、鉄等からなるチューブ等で形成することも可能である。
図6は、高圧ガスの配管系統図である。配管系統50は、頭側の空気圧シリンダ8を制御する頭側系統41と、足側の空気圧シリンダ9を制御する足側系統42とから構成されている。
タンク10には、継ぎ手80を介して吸入管43が接続されている。吸入管43には、スイッチ82及び減圧弁81が設けられている。また、吸入管43には、メカニカルバルブからなるメインスイッチ85が設けられている。メインスイッチ85は、排気管46の一端とも接続可能となっており、吸入管43と排気管46との接続の切り替えを行うものである。
排気管46の他端は外部に開放されている。排気管46には、前述の第1スイッチ70が設けられている。また、排気管46は第1スイッチ70の手前側(上流側)で分岐しており、その分岐管61には強制排気用スイッチ66とサイレンサ48aが設けられている。
吸入管43には、分岐管91の一端が接続されている。分岐管91にはスイッチ92が設けられており、分岐管91の他端はサブシリンダ93に接続されている。スイッチ92は、排気管96とも接続されている。このような構成により、スイッチ92をONするとサブシリンダ93のピストンロッド95は伸び、スイッチ92をOFFすると、ピストンロッド95は縮むことになる。
吸入管43は、頭側系統41の吸入管44aと足側系統42の吸入管44bとに分岐している。吸入管44aには、頭側ロック解除レバー35a(図3参照)と連動してON/OFFするレバースイッチ86aが設けられている。一方、吸入管44bには、足側ロック解除レバー35b(図3参照)と連動してON/OFFするレバースイッチ86bが設けられている。
足側系統42の吸入管44bにおけるレバースイッチ86bとメインスイッチ85との間には、循環用吸入管73の一端が接続されている。循環用吸入管73の他端には、循環用タンク15が接続されている。また、循環用タンク15には、循環用給気管75の一端が接続されている。循環用給気管75には、前述の第2スイッチ71と、この循環用給気管75の流路を開閉する循環用スイッチ74とが設けられている。循環用給気管75の他端は、頭側系統41の吸入管44aに接続されている。
足側系統42の吸入管44bには、レバースイッチ86bよりも空気圧シリンダ9側で分岐する排気管47が接続されている。排気管47には排気スイッチ67及びサイレンサ69が設けられている。
頭側系統41の吸入管44aは各空気圧シリンダ8の加圧室51に接続され、足側系統42の吸入管44bは各空気圧シリンダ9の加圧室51に接続されている。吸入管44a,44bには、高圧ガスを排出する排気管48がそれぞれ接続されている。排気管48には緊急排気用のスイッチ68が設けられている。また、空気圧シリンダ8,9の大気開放室52には、外部と連通する開放管45が設けられている。頭側系統41の開放管45にはスピードコントローラ63及びサイレンサ64が設けられている。
次に、ストレッチャ1の上昇及び下降動作について説明する。
ストレッチャ1の上昇動作は2名の救急隊員によって行われる。上昇動作の際には、まず、メインスイッチ85を吸入側(図6のメインスイッチ85の右側部分)に切り替え、2名の救急隊員が同時にロック解除レバー35a,35bを引く。その結果、ガス配管系統50における頭側系統41では、タンク10からメインスイッチ85及びレバースイッチ86aを経て、空気圧シリンダ8の加圧室51に高圧ガスが導入される。一方、足側系統42では、タンク10からメインスイッチ85及びレバースイッチ86bを経て、空気圧シリンダ9の加圧室51に高圧ガスが導入される。
ロック解除レバー35a,35bを引いた後、または引くと同時に、救急隊員はベッド部21を持ち上げる。この際、各空気圧シリンダ8,9の加圧室51に高圧ガスが導入されることにより、ピストンロッド28には縮む方向の力が加えられる。そのため、空気圧シリンダ8,9のピストンロッド28に連結されたスライダ32,31には、頭側に向かう方向の力が加えられ、脚22には展開方向の力が与えられることになる。したがって、救急隊員は少ない力でベッド部21を持ち上げることが可能となる。
なお、ロック解除レバー35a,35bを引く前に、スイッチ92をONして補脚26を展開させ、頭側の上昇アシスト機構26Aを作動させてもよい。これにより、救急隊員は、さらに少ない力でベッド部21を持ち上げることが可能となる。
ところで、本ストレッチャ1では、前脚24の展開具合は第1スライダ32の前進の程度に対応し、後脚25の展開具合は第2スライダ31の前進の程度に対応する。そのため、ベッド部21を持ち上げる際に第1スライダ32及び第2スライダ31は共に前進するが、それらの前進速度は前脚24及び後脚25の展開速度によって異なってくる。
後脚25の方が前脚24よりも速く展開する場合(ベッド部21が頭下がりに傾斜する場合)には、第2スライダ31は第1スライダ32よりも速く前進する。したがって、この場合、第2スライダ31は第1スライダ32に接近する。しかしながら、本ストレッチャ1では、第2スライダ31が第1スライダ32に所定距離だけ接近すると、第1スライダ32に取り付けられた規制部材36が第2スライダ31に当接する。したがって、第2スライダ31は第1スライダ32に対して上記所定距離以下に接近することはできず、規制部材36に当接した後は、第1スライダ32と同じ速度で前進することになる。なお、上記所定距離は、規制部材36の長さに相当する距離である。上記所定距離は、規制部材36の長さを変更することにより自由に調整することができる。
このように、スライダ32,31が共にレール27上を前進する際、後脚25は前脚24に規制され、前脚24と後脚25とは連動して展開することとなる。
傷病者を乗せた状態でのストレッチャ1の下降動作も、2名の救急隊員によって行われる。下降動作の際には、まず、メインスイッチ85を排気側(図6のメインスイッチ85の左側部分)に切り替え、2名の救急隊員がロック解除レバー35a,35bを同時に引く。ロック解除レバー35a,35bを引くと、ロック解除レバー35a,35bに連動してレバースイッチ86a,86bがONされる。その結果、ガス配管系統50における頭側系統41では、空気圧シリンダ8の加圧室51内の高圧ガスが、レバースイッチ86a、メインスイッチ85、第1スイッチ70を経て、排気される。一方、足側系統42では、空気圧シリンダ9の加圧室51内の高圧ガスが、レバースイッチ86bを経た後、頭側系統41からの高圧ガスと合流して同様に排気される。これにより、空気圧シリンダ8,9内の高圧ガスが排気され、空気圧シリンダ8,9のピストンロッド28は延伸可能な状態となる。
空気圧シリンダ8,9内の高圧ガスが排気されるに従って、空気圧シリンダ8,9によるベッド部21の上昇力は低下していく。そして、空気圧シリンダ8,9による上昇力がベッド部21の全体(傷病者含む)の重量よりも小さくなると、ベッド部21は自重によって下降を始める。このとき、空気圧シリンダ8、9のピストンロッド28に連結されたスライダ32,31は足側へスライド移動し、ストレッチャ1は脚22を折り畳みながら下降を始める。
本実施形態のストレッチャ1では、ベッド部21が下降を始めると、以下のような下降アシスト機能が働く。次に、下降アシスト機能について説明する。
まず、ベッド部21が下降を始めると、脚22の折り畳みに伴って、スライダ32が足側へスライド移動する。また、これに伴い、スライダ32に固定された規制部材36も足側へスライド移動する。その結果、ベッド部21が最上位の位置よりも低い所定の第1位置まで下降すると、規制部材36の移動によって第1スイッチ70がON状態からOFF状態に切り替えられ、高圧ガスの排出が停止される。
すなわち、ベッド部21が下降する前の状態では、第1スイッチ70のローラ70cは規制部材36と接触しておらず、第1スイッチ70はON状態となっている(図4参照。なお、図4ではローラ70cが規制部材36と接触した状態を表している)。これに対し、規制部材36が足側にスライド移動すると、規制部材36の垂直板部36bがローラ70cに接触し、ローラ70cを外側(図4の下側)に押し倒す(図4の仮想線参照)。その結果、第1スイッチ70はOFF状態に切り替わる。第1スイッチ70はOFFされると排気管46を閉じるように構成されているので、第1スイッチ70がON状態からOFF状態に切り替わると、高圧ガスの排気は強制的に停止される。したがって、空気圧シリンダ8,9内の高圧ガスは、一定量以上は排気されなくなる。これにより、ベッド部21の下降速度の増加を緩和し、また、救急隊員に対する荷重の急激な増加を抑制するという第1の下降アシスト機能が発揮される。
ところで、ベッド部21の全体の重量が大きい場合等では、高圧ガスの排気を停止した後も、ベッド部21が下降を続けることがある。このような場合、ベッド部21の下降に伴って、規制部材36も足側へスライド移動を続けることになる。また、ベッド部21の全体重量が相当大きい場合には、高圧ガスの排気を停止してもベッド部21が最下位の位置まで下降してしまうおそれがある。
本実施形態に係るストレッチャ1では、ベッド部21が下降を続けた場合には、第1スイッチ70の切替動作に続いて第2スイッチ71がOFF状態からON状態に切り替えられ、循環用タンク15から空気圧シリンダ8に高圧ガスが補給される。なお、本実施形態では頭側の空気圧シリンダ8のみに高圧ガスを補給することとしているが、頭側及び足側の両空気圧シリンダ8,9に高圧ガスを補給してもよいことは勿論である。
すなわち、ベッド部21が下降を続けると、規制部材36は足側に向かって更に移動し、この規制部材36の移動に伴ってカム38も足側に移動する。そして、ベッド部21が前記第1位置よりも低い所定の第2位置まで下降すると、図4に示すように、カム38が第2スイッチ71のローラ71cと接触し、ローラ71cを外側に押し倒すことによって第2スイッチ71がONされる(図4の仮想線参照)。
図6に示すように、第2スイッチ71がONされると、循環用給気管75が開通される。その結果、循環用タンク15から頭側系統41の吸入管44aに高圧ガスが送り込まれる。送り込まれた高圧ガスは、空気圧シリンダ8の加圧室51に導入され、空気圧シリンダ8のピストンロッド28に縮む方向の力を与え、ストレッチャ1に上昇方向の力を与える。したがって、ベッド部21の下降の途中で、空気圧シリンダ8に高圧ガスを自動的に再導入することができる。そのため、ストレッチャ1の下降速度を更に減少させることができ、救急隊員に対する荷重の増加を更に抑制することができるという第2の下降アシスト機能が発揮される。
なお、この第2の下降アシスト機能を発揮させるためには、下降動作を始める前に、あらかじめ循環用スイッチ74をON状態にしておく必要がある。もちろん、ベッド部21の総重量が比較的小さい場合等では、循環用スイッチ74をOFF状態にしておき、第2の下降アシスト機能を利用しないようにすることも可能である。
上述の下降アシスト機能を利用した後、空気圧シリンダ8,9内に高圧ガスが残ることによってベッド部21が最下位の位置まで下降しない場合には、強制排気用スイッチ66をONすることにより、空気圧シリンダ8,9内の高圧ガスを強制的に排出することができる。これにより、ベッド部21を最下位の位置まで下降させることができる。
以上のように、本実施形態に係るストレッチャ1によれば、ベッド部21が下降を始めると高圧ガスの排気を自動的に停止することができる。したがって、高圧ガスの排気が継続されることによって下降速度が急激に増すようなことはなく、ストレッチャ1を緩やかに下降させることができる。また、救急隊員に加わる荷重が急激に増加することを抑制することができる。これにより、ベッド部21の引き下げ作業において、救急隊員の負担を軽減させることができる。
さらに、本実施形態に係るストレッチャ1によれば、ベッド部21が所定の高さまで下降すると、循環用吸入管73を自動的に開き、循環用タンク15の高圧ガスを空気圧シリンダ8に再び送り込む。これにより、ベッド部21を上昇させる力が増し、ベッド部21の下降速度を更に減少させることができ、救急隊員の負担をより一層軽減させることができる。さらに、再導入された高圧ガスがエアクッションとして働き、ベッド部21の最下点到達時の衝撃を緩和することができる。
なお、本実施形態の説明では、ベッド部21に傷病者を乗せた状態での下降アシスト機能について説明したが、前述の下降アシスト機能は、ベッド部21に傷病者を乗せていない場合に利用することも勿論可能である。
本実施形態に係るストレッチャ1は、規制部材36を備えているので、ベッド部21を上昇させるときに、前脚24を後脚25と連動して展開させることができる。したがって、前脚24が後脚25よりも速く展開することを避けることができ、ベッド部21が頭下がりの状態で大きく傾斜することを防止することができる。したがって、傷病者が不安を感じるおそれはなく、また、救急隊員は救急作業を円滑に進めることができる。
一方、規制部材36は、ストレッチャ1を救急車等に搬入する際には、前脚24と後脚25とを連動させない。したがって、ストレッチャ1の搬入容易性が損なわれることはない。
また、本実施形態に係るストレッチャ1では、規制部材36を流用することにより、下降アシスト機能を発揮させることとしている。したがって、簡単な構成で前脚24及び後脚25を連動させ、さらに下降アシスト機能を発揮させることができる。また、下降アシスト機能を安価に得ることができる。
ベッド部21の持ち上げ作業を補助するアクチュエータとして、空気圧シリンダ8,9を用いることとしたので、アクチュエータを比較的簡易に構成することができる。また、構造や動作が簡単であることから、信頼性の高いアクチュエータを得ることができる。更に、アクチュエータの軽量化を測ることができる。なお、空気圧シリンダは、空気を作動流体とするものに限らず、例えば窒素等、ほかのガスを作動流体とするものも含まれる。このことにより、大きな力を発揮するアクチュエータを比較的簡単な構成で得ることができる。
なお、空気圧シリンダ8,9の高圧ガスの排出を停止させるタイミングは、第1スイッチ70の設置位置を適宜に設定することにより、自由に調整することができる。また、空気圧シリンダ8に高圧ガスを再導入するタイミングも、第2スイッチ71の設置位置を適宜に設定することにより、自由に調整することができる。例えば、第1スイッチ70及び第2スイッチ71の位置を前後方向(図4の左右方向)にずらすことにより、上記各タイミングを容易に変更することができる。
本実施形態に係るストレッチャ1の排気規制機構及び補助給気機構は、規制部材36とカム38とスイッチ70,71との組み合わせに限定されるものではない。下降アシスト機能を発揮する限り、その構成は何ら限定されない。例えば、ベッド部21の下降を検知する第1及び第2のセンサを備え、第1センサの検知に基づいて高圧ガスの排気を停止させ、第2センサの検知に基づいて循環用タンク15から高圧ガスを給気するものであってもよい。また、規制部材36とカム38とは単一の部材によって形成されていてもよい。
前記実施形態は、ベッド部21が所定の第1位置まで下降すると、空気圧シリンダ8,9からの高圧ガスの排出を停止させるものであった。しかしながら、本発明に係る排気規制機構は、高圧ガスの排出を完全に停止させるものに限定されず、高圧ガスの排出を抑制するものであってもよい。本発明で言うところの「規制」には、高圧ガスの排出を停止させるものだけでなく抑制するものも含まれる。すなわち、ベッド部21の下降速度を減少させ、あるいは救急隊員にかかる荷重の急激な増加を抑制することができる限り、高圧ガスの一部を外部に排出するようにしてもよい。例えば、排気管46に開度調整自在な弁を設けておき、第1スイッチ70がON状態からOFF状態に切り替えられると上記弁の開度を減少させ、高圧ガスの排出速度を低下させるようにしてもよい。
各空気圧シリンダ8,9の個数は2個に限らず、1個又は3個以上であってもよい。空気圧シリンダ8,9の個数は何ら限定されない。
上記実施形態の空気圧シリンダ8,9は、高圧ガスを導入することによってピストンロッド28が縮む形式の空気圧シリンダであったが、脚22等の構造を変更することにより、高圧ガスの導入によってピストンロッドが伸びる形式の空気圧シリンダを用いることも勿論可能である。
本実施形態に係るストレッチャ1は、タンク10及び循環用タンク15を付属させることによって利便性の向上を図ったものであったが、本発明に係るストレッチャには、これらを付属しないものも含まれる。例えば、ガスの配管系統50にガス導入口を設け、ガスボンベ等のガス供給源から配管系統50に高圧ガスを直接導入するようにしてもよい。このようなストレッチャであっても、高圧ガスを利用した上昇パワーアシスト機能及び下降アシスト機能を発揮することができる。
本実施形態では、アクチュエータとして空気圧シリンダ8,9を用いていたが、本発明に係るアクチュエータは空気圧シリンダに限定されるものではなく、高圧ガスを導入し、当該高圧ガスを利用してベッド部21を上昇させる力を与えるものであれば特に限定されない。例えば、アクチュエータとして空気圧モータを用いることも可能である。
本実施形態のように、アクチュエータは、脚22に展開方向の力を与えることによってベッド部21に上昇方向の力を与えるものであってもよいが、脚22自体に力を与えることなくベッド部21に上昇方向の力を与えるものであってもよい。例えば、ベッド部21と地面との間に配置され、地面を押すことによってベッド部21を上昇させるアクチュエータであってもよい。
以上説明したように、本発明は、ストレッチャについて有用である。
脚を展開した状態のストレッチャの側面図である。 脚を折り畳んだ状態のストレッチャの側面図である。 脚を折り畳んだ状態のストレッチャの一部を切り欠いて示す平面図である。 規制部材及びスイッチを示す平面図である。 規制部材及びスイッチを示す側面図である。 ガスの配管系統図である。
符号の説明
1 ストレッチャ
8,9 空気圧シリンダ(アクチュエータ)
10 タンク
15 循環用タンク(タンク)
21 ベッド部
22 脚
27 レール
36 規制部材(移動部材)
38 カム(移動部材)
46 排気流路
70 第1スイッチ(排気弁及び第1スイッチ)
70c ローラ(第1接触部材)
71 第2スイッチ(開閉弁及び第2スイッチ)
71c ローラ(第2接触部材)
75 循環用給気管(補助給気通路)
86a,86b レバースイッチ(排気スイッチ)

Claims (6)

  1. 傷病者を乗せるベッド部と、
    前記ベッド部に折り畳み自在に設けられ、前記ベッド部の上昇に伴って展開され、前記ベッド部の下降に伴って折り畳まれる脚と、
    高圧ガスが導入されることによって前記ベッド部を上昇させる力を発生させるアクチュエータと、
    前記アクチュエータ内の高圧ガスを排出する排気機構と、
    前記ベッド部が所定の第1位置まで下降すると、前記排気機構による高圧ガスの排出を規制する排気規制機構と、
    を備えたストレッチャ。
  2. 前記排気規制機構は、
    排気スイッチと、
    前記アクチュエータに接続され、前記排気スイッチが入力されると前記アクチュエータ内の高圧ガスを排出する排気流路と、
    前記排気流路に設けられ、開度調整自在又は開閉自在な排気弁と、
    前記脚と連動し、前記ベッド部が前記第1位置まで下降すると前記排気弁の開度を減少させ又は前記排気弁を閉じる第1スイッチと、
    を備えている、請求項1に記載のストレッチャ。
  3. 前記ベッド部が前記第1位置より低い所定の第2位置まで下降すると、前記アクチュエータに高圧ガスを導入する補助給気機構を備えた、請求項1又は2に記載のストレッチャ。
  4. 前記補助給気機構は、
    高圧ガスを貯留するタンクと、
    前記タンクと前記アクチュエータとを接続する補助給気通路と、
    前記補助給気通路に設けられた開閉弁と、
    前記脚と連動し、前記ベッド部が前記第2位置まで下降すると前記開閉弁を開く第2スイッチと、
    を備えている、請求項3に記載のストレッチャ。
  5. 高圧ガスを貯留するタンクと、前記タンクと前記アクチュエータとを接続する補助給気通路と、前記補助給気通路に設けられた開閉弁と、前記脚と連動し、前記ベッド部が前記第1位置より低い所定の第2位置まで下降すると前記開閉弁を開く第2スイッチと、を有する補助給気機構を備え、
    前記ベッド部は、前後に延びるレールと、前記脚が折り畳まれると前記レール上を前記レールの一方から他方に向かって移動する移動部材と、を備え、
    前記第1スイッチは、前記移動部材と接触する第1接触部材を有し、前記移動部材と前記第1接触部材とが接触すると前記排気弁の開度を減少させ又は前記排気弁を閉じ、
    前記第2スイッチは、前記第1接触部材よりも前記レールの他方側に配置され且つ前記移動部材と接触する第2接触部材を有し、前記移動部材と前記第2接触部材とが接触すると前記開閉弁を開く、請求項2に記載のストレッチャ。
  6. 前記アクチュエータは、空気圧シリンダからなっている、請求項1〜5のいずれか一つに記載のストレッチャ。
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