JP2006217982A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数の可変表示部において識別情報の可変表示を行う遊技機において、複数の可変表示部にて同時に特定遊技状態が発生することを防ぐことができるとともに、一方の可変表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。
【解決手段】 第1可変表示部8にて大当り図柄が導出表示されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動中断を指定する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することにより、第2可変表示部9における第2飾り図柄の変動を中断させる。第1可変表示部8における大当り遊技が終了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動再開の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することにより、第2可変表示部9における第2飾り図柄の変動を再開する。
【選択図】 図24
【解決手段】 第1可変表示部8にて大当り図柄が導出表示されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動中断を指定する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することにより、第2可変表示部9における第2飾り図柄の変動を中断させる。第1可変表示部8における大当り遊技が終了すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動再開の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することにより、第2可変表示部9における第2飾り図柄の変動を再開する。
【選択図】 図24
Description
本発明は、所定の始動条件の成立にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示する複数の可変表示部を備え、複数の可変表示部のうちのいずれかの可変表示部に特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示部が複数設けられ、いずれかの可変表示部において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能になるように構成されたものがある。
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば特別可変入賞装置の状態を打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
そのような遊技機では、識別情報としての特別図柄を表示する可変表示部の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せ(特定表示結果)になることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
そのような遊技機には、複数の特定可変表示部において特定表示結果が表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないようにするために、一方の可変表示部において特定表示結果が導出表示されたときまたは一方の特別可変入賞装置が特定遊技状態に制御されているときに他方の可変表示部における識別情報の可変表示を開始するまでの時間を遅らせるもの(例えば、特許文献1参照。)や、一方の可変表示部において表示結果を特定表示結果とすることが決定されているときまたは一方の特別可変入賞装置が特定遊技状態に制御されているときに他方の可変表示部における識別情報の可変表示を開始するまでの時間を遅らせるもの(例えば、特許文献2参照。)がある。
ところが、特許文献2に記載された遊技機では、一方の可変表示部において実行されている識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果になることが決定されている場合に、他方の可変表示部の可変表示開始を遅延させているので、他方の可変表示部での可変表示開始が遅延されたことによって、遊技者は現在可変表示中の一方の可変表示部の表示結果が特定表示結果になることを把握でき、遊技者に与えられる興趣が下がるおそれがある。
そこで、本発明は、複数の可変表示部において識別情報の可変表示を行う遊技機において、複数の可変表示部にて特定表示結果が表示されたことにもとづく特定遊技状態が同時に発生しないようにすることができるとともに、一方の可変表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、所定の始動条件の成立(例えば、第1始動入賞口14や第2始動入賞口16への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第1特別図柄と同期した第1飾り図柄8a〜8c、第2特別図柄、第2特別図柄と同期した第2飾り図柄9a〜9c)の可変表示を行って表示結果(例えば停止図柄)を導出表示する複数の可変表示部(例えば、第1特別図柄表示器91、第2特別図柄表示器92、第1可変表示部8、第2可変表示部9)を備え、複数の可変表示部のうちのいずれかの可変表示部に特定表示結果(例えば大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、データを記憶する記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ100に含まれるRAM55)と、複数の可変表示部の表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が第1特別図柄通常処理(ステップS300)および第2特別図柄通常処理(図示せず)におけるステップS54Cの大当り判定の判定結果にもとづいて、第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)および第1特別図柄停止図柄設定処理(図示せず)におけるステップS102,S103,S121を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果にもとづいて複数の可変表示部それぞれにおける識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間(例えば変動時間)を示す可変表示データ(例えば、変動パターン、図8参照)をあらかじめ定められた複数種類の可変表示データの中から選択する可変表示データ選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における大当り判定の判定結果に応じてステップS209を実行する部分)と、事前決定手段により特定表示結果のうちの特別表示結果(例えば大当り図柄のうちの確変図柄)とすることが決定されたとき(例えばステップS104のY)、通常遊技状態よりも高い割合で特定表示結果とする旨が決定される高確率遊技状態(例えば確変状態)であることを示すデータ(例えば確変フラグ)を記憶手段にセットすることにより、該高確率遊技状態に移行させる移行制御を実行し、事前決定手段により特定表示結果のうちの特別表示結果とは異なる非特別表示結果(例えば大当り図柄のうちの非確変図柄)とすることが決定されたとき(例えばステップS104のN)、該決定結果にもとづく識別情報の可変表示の開始時に記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する高確率遊技状態制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS107,S115を実行する部分)と、該高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されるとき、該終了制御が実行される識別情報の可変表示の開始時に可変表示データ選択手段によって通常遊技状態において選択される可変表示データ(例えば、図8に示す「00H」,「10H」の変動パターン)よりも可変表示時間が短い可変表示データ(例えば、図8に示す「08H」,「18H」の変動パターン)が選択される時間短縮遊技状態(例えば時短状態)であることを示すデータ(例えば時短フラグ)を記憶手段にセットすることにより、該時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行する時間短縮遊技状態制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS116を実行する部分)と、可変表示データ選択手段によって選択された可変表示データにもとづく可変表示時間を計測する可変表示時間計測手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS75の処理を実行する部分)と、該可変表示時間計測手段により計測された可変表示時間が経過したか否かを判定する可変表示時間判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS76の処理を実行する部分)と、複数の可変表示部の表示制御を行うとともに可変表示時間が経過したときに識別情報の表示結果を導出表示する表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS802,S803の第1飾り図柄変動中処理および第1飾り図柄変動停止処理を実行する部分)とを備え、可変表示時間計測手段は、複数の可変表示部のうち第1可変表示部に特定表示結果が導出表示され(図26の(9)参照)、かつ、第1可変表示部とは異なる第2可変表示部にて識別情報の可変表示が実行されているとき(図26の(9)参照)、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点(例えば、第1特別図柄停止処理で第1大当り遊技中フラグがセットされた時点)で第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断(例えば、第2特別図柄プロセスタイマの減算を行わない)し、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく特定遊技状態が終了した第2の時点(例えば、第1大当り終了処理で第1大当り遊技中フラグがリセットされた時点)で可変表示時間の計測を再開(例えば、第2特別図柄プロセスタイマの減算を再開)する計測中断再開手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における第2特別図柄プロセスタイマに係る制御を実行する部分、ステップS72,73およびステップS78,S79参照、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と、「第1飾り図柄8a〜8c」を「第2飾り図柄9a〜9c」と、「第2大当り」を「第1大当り」と読み替える)を含み、表示制御手段は、第1の時点で計測中断再開手段により第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断したときに第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断する識別情報一時停止手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS822,S824を実行する部分、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と読み替える)と、第2の時点で計測中断再開手段により第2可変表示部における可変表示時間の計測を再開したときに、第2可変表示部において、第1の時点で中断した識別情報の可変表示を再開する識別情報再可変表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS835,S837を実行する部分、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と読み替える)とを含むことを特徴とする。
本発明による他の遊技機は、所定の始動条件の成立(例えば、第1始動入賞口14や第2始動入賞口16への遊技球の入賞)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、第1特別図柄、第1特別図柄と同期した第1飾り図柄8a〜8c、第2特別図柄、第2特別図柄と同期した第2飾り図柄9a〜9c)の可変表示を行って表示結果(例えば停止図柄)を導出表示する複数の可変表示部(例えば、第1特別図柄表示器91、第2特別図柄表示器92、第1可変表示部8、第2可変表示部9)を備え、複数の可変表示部のうちのいずれかの可変表示部に特定表示結果(例えば大当り図柄)が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば大当り遊技状態)に制御する遊技機(例えばパチンコ遊技機1)であって、データを記憶する記憶手段(例えば演出制御用マイクロコンピュータ100に含まれるRAM55)と、複数の可変表示部の表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が第1特別図柄通常処理(ステップS300)および第2特別図柄通常処理(図示せず)におけるステップS54Cの大当り判定の判定結果にもとづいて、第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)および第2特別図柄停止図柄設定処理(図示せず)におけるステップS102,S103,S121を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果にもとづいて複数の可変表示部それぞれにおける識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間(例えば変動時間)を示す可変表示データ(例えば、変動パターン、図8参照)をあらかじめ定められた複数種類の可変表示データの中から選択する可変表示データ選択手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における大当り判定の判定結果に応じてステップS209を実行する部分)と、可変表示データ選択手段によって通常遊技状態において選択される可変表示データ(例えば、図8に示す「00H」,「10H」の変動パターン)よりも可変表示時間が短い可変表示データ(例えば、図8に示す「08H」,「18H」の変動パターン)が選択される時間短縮遊技状態(例えば時短状態)に移行する条件が成立したときに(例えばステップS114のY)、時間短縮遊技状態であることを示すデータ(例えば時短フラグ)を記憶手段にセットすることにより、該時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行し、事前決定手段により非特別表示結果(例えば大当り図柄のうちの非確変図柄)とすることが決定されたとき、該決定結果にもとづく識別情報の可変表示の開始時に記憶手段の時間短縮遊技状態であることを示すデータ(例えば時短フラグ)をリセットすることにより、時間短縮遊技状態を終了させる終了制御を実行する時間短縮遊技状態制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS116,S119を実行する部分)と、事前決定手段により特定表示結果のうちの特別表示結果(例えば大当り図柄のうちの確変図柄)とすることが決定されたとき、通常遊技状態よりも高い割合で特定表示結果とする旨が決定される高確率遊技状態(例えば確変状態)であることを示すデータ(例えば確変フラグ)を記憶手段にセットすることにより、該高確率遊技状態に移行させる移行制御を実行し、事前決定手段により特定表示結果のうちの特別表示結果とは異なる非特別表示結果(例えば非確変図柄)とすることが決定されたとき、該決定結果にもとづく識別情報の可変表示の開始時に記憶手段の高確率遊技状態(例えば確変状態)であることを示すデータ(例えば確変フラグ)をリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行し、時間短縮遊技状態に移行させる高確率遊技状態制御手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS107,S115を実行する部分)と、可変表示データ選択手段によって選択された可変表示データにもとづく可変表示時間を計測する可変表示時間計測手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS75の処理を実行する部分)と、該可変表示時間計測手段により計測された可変表示時間が経過したか否かを判定する可変表示時間判定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS76の処理を実行する部分)と、複数の可変表示部の表示制御を行うとともに可変表示時間が経過したときに識別情報の表示結果を導出表示する表示制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS802,S803の第1飾り図柄変動中処理および第1飾り図柄変動停止処理を実行する部分)とを備え、可変表示時間計測手段は、複数の可変表示部のうち第1可変表示部に特定表示結果が導出表示され(図26の(9)参照)、かつ、第1可変表示部とは異なる第2可変表示部にて識別情報の可変表示が実行されているとき(図26の(9)参照)、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点(例えば、第1特別図柄停止処理で第1大当り遊技中フラグがセットされた時点)で第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断(例えば、第2特別図柄プロセスタイマの減算を行わない)し、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく特定遊技状態が終了した第2の時点(例えば、第1大当り終了処理で第1大当り遊技中フラグがリセットされた時点)で可変表示時間の計測を再開(例えば、第2特別図柄プロセスタイマの減算を再開)する計測中断再開手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560における第2特別図柄プロセスタイマに係る制御を実行する部分、ステップS72,73およびステップS78,S79参照、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と、「第1飾り図柄8a〜8c」を「第2飾り図柄9a〜9c」と、「第2大当り」を「第1大当り」と読み替える)を含み、表示制御手段は、第1の時点で計測中断再開手段により第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断したときに第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断する識別情報一時停止手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS822,S824を実行する部分、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と読み替える)と、第2の時点で計測中断再開手段により第2可変表示部における可変表示時間の計測を再開したときに、第2可変表示部において、第1の時点で中断した識別情報の可変表示を再開する識別情報再可変表示手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS835,S837を実行する部分、ただし、「第1特別図柄」を「第2特別図柄」と読み替える)とを含むことを特徴とする。
識別情報一時停止手段は、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、当該識別情報の可変表示が継続している旨(例えば図26の(11)(12)に示す「変動継続中」の表示)を表示するように構成されていてもよい。
識別情報一時停止手段は、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、特定表示結果(例えば大当り図柄)とは異なる表示態様である非特定表示結果(例えば、はずれ図柄、図26の(11)(12)に示す(「627」)を表示する(例えばステップS824)ように構成されていてもよい。
表示制御手段は、事前決定手段が第1可変表示部の表示結果を特定表示結果(例えば大当り図柄)とすることに決定したときに、該第1可変表示部の表示結果が特定表示結果となることを予告するための予告演出(例えば図25の(5)に示す特定態様の演出)を第2可変表示部にて実行する予告演出制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が第1可変表示部8にて大当り図柄を導出表示すると決定されているとき、第2変動パターン設定処理の予告選択/変動時間決定処理において予告演出を伴う変動パターン(図8の「13H」「17H」「1BH」の変動パターン)を第2可変表示部9にて実行する変動パターンとして決定し(ステップS207,S209)、そのように決定された変動パターンに基づいて演出制御用マイクロコンピュータ100が予告演出を伴う第2飾り図柄の変動を実行する部分(第2演出制御プロセス処理における第2飾り図柄変動中処理および第2飾り図柄変動停止処理を実行する部分))を含む構成とされていてもよい。
遊技制御の状態(例えば通常遊技状態、時短状態、確変状態)を特定可能とする特定信号(例えば試験信号)を作成し、作成した特定信号を識別情報の表示結果を導出表示するとき(例えば第1特別図柄停止処理および第2特別図柄停止処理が実行されるとき)に遊技機外部に出力する信号出力手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560おけるステップS176〜S178,S181〜S187を実行する部分)を備えた構成とされていてもよい。
遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御用マイクロコンピュータからの制御信号(例えば演出制御コマンド)にもとづいて演出装置(例えば可変表示部8,9、スピーカ27、各種ランプ)を制御する演出制御用マイクロコンピュータ(例えば演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータは、記憶手段と、事前決定手段と、時間短縮遊技状態制御手段と、演出制御用マイクロコンピュータに遊技状態を特定可能な制御信号(例えば変動パターン指定の演出制御コマンド)を送信する制御信号送信手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS64,S28を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段(例えば変動回数カウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS58Bを実行する部分)と、時間短縮遊技状態に移行してから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数(例えば変動回数)が、所定の時間短縮遊技状態回数(例えば時短回数)となったか否かを判定する時間短縮遊技状態可変表示回数判定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS58Cを実行する部分)とを含み、時間短縮遊技状態制御手段は、時間短縮遊技状態可変表示回数判定手段により可変表示の回数が時間短縮遊技状態回数となったと判定されたときに(例えばステップS58CのY)、記憶手段の時間短縮遊技状態であることを示すデータ(例えば時短フラグ)をリセットすることにより、時間短縮遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能(例えばステップS58D)を有し、制御信号送信手段は、時間短縮遊技状態制御手段により時間短縮遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、時間短縮遊技状態が終了したことを特定可能な時間短縮終了信号(例えば図8の「00H」〜「03H」,「10H」〜「13H」の通常遊技状態時の変動パターン)を演出制御用マイクロコンピュータに送信する機能(例えばステップS203において時短フラグがリセットされたことに応じて、通常遊技状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定し(ステップS205)、当該テーブルを用いて通常遊技状態時の変動パターンを決定し(ステップS209)、当該変動パターンを送信する(ステップS64)機能)を有し、演出制御用マイクロコンピュータは、遊技状態が時間短縮遊技状態に制御されているときに、該時間短縮遊技状態であることを示す時間短縮遊技状態演出(例えば時短状態演出)を演出装置を用いて実行する時間短縮遊技状態演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、大当り終了指定の演出制御コマンドを受信したときに、変動パターンデータ格納領域に格納されている大当り確定時の変動パターンが確変状態時の変動パターンであり、特別図柄格納領域に格納されている大当り確定時の特別図柄が非確変図柄であることを確認することにより、時短状態に応じた態様の演出を複数種類の演出装置を用いて実行する部分)と、制御信号送信手段からの時間短縮終了信号を受信したときに、時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する時間短縮遊技状態演出継続回数決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、コマンド解析処理において通常遊技状態時の変動パターンを受信したことを確認したとき(ステップS626)、前回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであるか否かを判定し(ステップS629)、時短状態時の変動パターンであれば、継続回数を決定し、決定した継続回数を継続回数カウンタにセットする(ステップS630の代わりにステップS627,S628と同様の処理を実行する)部分:図36参照)と、時間短縮遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行する時間短縮遊技状態演出継続実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、第1飾り図柄変動停止処理または第2飾り図柄変動停止処理において演出状態継続カウンタの値が0でないこと(ステップS843のN)を条件に、時短状態演出と同じ態様の演出を継続して実行し、停止図柄を導出表示される度に演出状態継続カウンタの値を1減らし(ステップS844)、継続回数カウンタの値が0になったとき(ステップS845のY)に時短演出フラグをリセットして時短状態演出から通常状態演出に切り替える制御を実行する部分:図36参照)とを含む構成とされていてもよい。
遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560)と、遊技制御用マイクロコンピュータからの制御信号(例えば演出制御コマンド)にもとづいて演出装置(例えば可変表示部8,9、スピーカ27、各種ランプ)を制御する演出制御用マイクロコンピュータ(例えば演出制御用マイクロコンピュータ100)とを備え、遊技制御用マイクロコンピュータは、記憶手段と、事前決定手段と、高確率遊技状態制御手段と、演出制御用マイクロコンピュータに遊技状態を特定可能な制御信号(例えば変動パターン指定の演出制御コマンド)を送信する制御信号送信手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS64,S28を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段(例えば変動回数カウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS59Bを実行する部分)と、高確率遊技状態に移行してから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数(例えば変動回数)が、所定の高確率遊技状態回数(例えば確変回数)となったか否かを判定する高確率遊技状態可変表示回数判定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS59Cを実行する部分)とを含み、高確率遊技状態制御手段は、高確率遊技状態可変表示回数判定手段により可変表示の回数が高確率遊技状態回数となったと判定されたときに(例えばステップS59CのY)、記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータ(例えば確変フラグ)をリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS59Dを実行するための機能)を有し、制御信号送信手段は、高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、高確率遊技状態が終了したことを特定可能な高確率終了信号(例えば図8の「08H」〜「0BH」,「18H」〜「1BH」の時短状態時の変動パターン、または「00H」〜「03H」,「10H」〜「13H」の通常遊技状態時の変動パターン)を演出制御用マイクロコンピュータに送信する機能(例えばステップS201において確変フラグがリセットされたことを認識し、ステップS203において時短フラグがセットされたことを認識したことに応じて、時短状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定し(ステップS204)、またはステップS201,S203において確変フラグ・時短フラグのいずれもがリセットされたことを認識したことに応じて、通常遊技状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定し(ステップS205)、いずれかのテーブルを用いて通常遊技状態時の変動パターンを決定し(ステップS209)、当該変動パターンを送信する(ステップS64)機能)を有し、演出制御用マイクロコンピュータは、遊技状態が高確率遊技状態に制御されているときに、該高確率遊技状態であることを示す高確率遊技状態演出(例えば確変状態演出)を演出装置を用いて実行する高確率遊技状態演出制御手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100が、大当り終了指定の演出制御コマンドを受信したときに、変動パターンデータ格納領域に格納されている大当り確定時の変動パターンが確変状態時の変動パターンであり、特別図柄格納領域に格納されている大当り確定時の特別図柄が確変図柄であることを確認することにより、確変状態に応じた態様の演出を複数種類の演出装置を用いて実行する部分)と、制御信号送信手段からの高確率終了信号を受信したときに、高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する高確率遊技状態演出継続回数決定手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS621〜S624,S625〜S628を実行する部分:図34参照)と、高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行する高確率遊技状態演出継続実行手段(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS843〜S848を実行する部分)とを含む構成とされていてもよい。
高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態(例えば確変状態)に移行させる移行制御が実行されるときに、高確率遊技状態または時間短縮遊技状態(例えば時短状態)であることを示す状態データ(例えば状態フラグ)を記憶手段(例えばRAM55)にセットする状態データ設定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS105を実行する部分)と、事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数(例えば変動回数)をカウントする可変表示回数カウント手段(例えば状態回数カウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS57Bを実行する部分)と、状態データ設定手段により状態データがセットされてから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の状態回数(例えば状態回数)となったか否かを判定する状態回数判定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS57Cを実行する部分)と、遊技状態が高確率遊技状態に制御されている状態において、始動条件の成立(例えば、第1始動入賞口14や第2始動入賞口16への遊技球の入賞)にもとづいて高確率遊技状態を終了させるか否かを決定する高確率遊技状態終了決定手段(例えば遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS53Cを実行する部分)とを備え、高確率遊技状態制御手段は、高確率遊技状態終了決定手段により高確率遊技状態を終了させると決定されたとき(例えばステップS53DのY)、記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータ(例えば確変フラグ)をリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能(例えばステップS53Eにて確変フラグをリセットする機能)を有し、時間短縮遊技状態制御手段は、高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、時間短縮遊技状態であることを示すデータ(例えば時短フラグ)を記憶手段にセットすることにより、時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行する機能(例えばステップS53Gにて時短フラグをセットする機能)を有し、時間短縮遊技状態制御手段は、状態回数判定手段により可変表示の回数が所定の状態回数となったと判定されたとき(例えばステップS57CのY)、記憶手段の時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、時間短縮遊技状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する(例えばステップS57E,S57Fにて時短フラグをリセットする)ように構成されていてもよい。
請求項1記載の発明では、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたときに第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断することにより、複数の可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく特定遊技状態が同時に発生しないようにすることができる。また、第1可変表示部に特定表示結果が導出表示されるまで第2可変表示部にて識別情報の可変表示が行われるため、第1可変表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。さらに、一方の可変表示部の表示結果に応じて遊技状態を変更する必要が生じたときに、直ちに遊技状態を示すデータのセット・リセットを行うことにより遊技状態の開始および終了を制御するように構成されているので、変更された遊技状態を他方の可変表示部における遊技制御に直ちに反映させることができ、その結果、公平な遊技機を提供することができる。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の発明と同様、第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたときに第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断することにより、複数の可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく特定遊技状態が同時に発生しないようにすることができる。また、第1可変表示部に特定表示結果が導出表示されるまで第2可変表示部にて識別情報の可変表示が行われるため、第1可変表示部に特定表示結果が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。さらに、一方の可変表示部の表示結果に応じて遊技状態を変更する必要が生じたときに、直ちに遊技状態を示すデータのセット・リセットを行うことにより遊技状態の開始および終了を制御するように構成されているので、変更された遊技状態を他方の可変表示部における遊技制御に直ちに反映させることができ、その結果、公平な遊技機を提供することができる。
請求項3記載の発明では、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、当該識別情報の可変表示が継続している旨を表示することにより、遊技者に不信感を与えなくすることができる。
請求項4記載の発明では、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、特定表示結果とは異なる表示態様である非特定表示結果を表示することにより、2つの可変表示部において同時に特定表示結果が導出表示されたと勘違いされないようにすることができる。
請求項5記載の発明では、第1可変表示部の表示結果が特定表示結果とされると決定されたときに、第1可変表示部の表示結果が特定表示結果となることを予告するための予告演出を第2可変表示部にて実行するので、遊技演出のバリエーションを豊富にすることができることから、遊技の興趣を高めることができる。
請求項6記載の発明では、遊技制御の状態を特定可能とする特定信号を作成し、作成した特定信号を識別情報の表示結果を導出表示するときに遊技機外部に出力する信号出力手段を備えているので、遊技機外部に正確な遊技状態を知らせることができる。
請求項7記載の発明では、識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、時間短縮遊技状態に移行してから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の時間短縮遊技状態回数となったか否かを判定する時間短縮遊技状態可変表示回数判定手段と、可変表示の回数が時間短縮遊技状態回数となったと判定されたときに、記憶手段の時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、時間短縮遊技状態を終了させる終了制御を実行する時間短縮遊技状態制御手段とを含む構成とされているので、時間短縮遊技状態に制御されているときに、一貫して可変表示の開始時に可変表示の回数がカウントされるため、時間短縮遊技状態に移行してから終了するまでの可変表示回数の上限値が一定となり、遊技者に対して公平な遊技機を提供することができる。また、遊技状態が時間短縮遊技状態に制御されているときに、時間短縮遊技状態であることを示す時間短縮遊技状態演出を演出装置を用いて実行する時間短縮遊技状態演出制御手段と、遊技状態特定信号を受信したときに、時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する継続回数決定手段と、時間短縮遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行する演出継続実行手段とを含む構成とされているので、演出から遊技状態が変化した時点を遊技者に悟られにくくなり、遊技状態への興味を遊技者に与えることができる。
請求項8記載の発明では、識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、高確率遊技状態に移行してから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の高確率遊技状態回数となったか否かを判定する高確率遊技状態可変表示回数判定手段と、可変表示の回数が高確率遊技状態回数となったと判定されたときに、記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する高確率遊技状態制御手段とを含む構成とされているので、高確率遊技状態に制御されているときに、一貫して可変表示の開始時に可変表示の回数がカウントされるため、高確率遊技状態に移行してから終了するまでの可変表示回数の上限値が一定となり、遊技者に対して公平な遊技機を提供することができる。また、遊技状態が高確率遊技状態に制御されているときに、高確率遊技状態であることを示す高確率遊技状態演出を演出装置を用いて実行する高確率遊技状態演出制御手段と、遊技状態特定信号を受信したときに、高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する継続回数決定手段と、高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行する演出継続実行手段とを含む構成とされているので、演出から遊技状態が変化した時点を遊技者に悟られにくくなり、遊技状態への興味を遊技者に与えることができる。
請求項9記載の発明では、高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態に移行させる移行制御が実行されるときに、高確率遊技状態または時間短縮遊技状態であることを示す状態データを記憶手段にセットする状態データ設定手段と、事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、状態データ設定手段により状態データがセットされてから可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の状態回数となったか否かを判定する状態回数判定手段と、遊技状態が高確率遊技状態に制御されている状態において、始動条件の成立にもとづいて高確率遊技状態を終了させるか否かを決定する高確率遊技状態終了決定手段とを備え、高確率遊技状態制御手段が、高確率遊技状態終了決定手段により高確率遊技状態を終了させると決定されたとき、記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能を有し、時間短縮遊技状態制御手段が、高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、時間短縮遊技状態であることを示すデータを記憶手段にセットすることにより、時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行する機能を有し、時間短縮遊技状態制御手段が、状態回数判定手段により可変表示の回数が所定の状態回数となったと判定されたとき、記憶手段の時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、時間短縮遊技状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行するように構成されているので、高確率遊技状態における可変表示の回数および時間短縮遊技状態における可変表示の回数に変化をもたせることができ、遊技者の遊技に対する興趣を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機(弾球遊技機)1を正面からみた正面図である。なお、ここでは、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、例えば、画像式の遊技機、コイン遊技機、および、スロット機等であってもよい。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が第1始動入賞口14に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第1可変表示部8と、所定の始動条件の成立(例えば、打球が第2始動入賞口16に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する第2可変表示部9とが所定の間隔を有する仕切部106を挟んで配置されている。この実施形態では、第1可変表示部8および第2可変表示部9はそれぞれ液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域に識別情報が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の停止を除く。)。
第1可変表示部8および第2可変表示部9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(特別図柄表示装置)91および第2特別図柄表示器92が設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92は、それぞれ、例えば0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、0〜99など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。以下、第1特別図柄表示器91において可変表示される識別情報を第1特別図柄といい、第2特別図柄表示器92において可変表示される識別情報を第2特別図柄ということがある。また、第1特別図柄と第2特別図柄とを、特別図柄と総称することがある。
第1可変表示部8は、第1特別図柄表示器91による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。また、第2可変表示部9は、第2特別図柄表示器92による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う第1可変表示部8および第2可変表示部9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。以下、第1可変表示部8において可変表示される識別情報を第1飾り図柄といい、第2可変表示部9において可変表示される識別情報を第2飾り図柄ということがある。また、第1飾り図柄と第2飾り図柄とを、飾り図柄と総称することがある。
第1可変表示部8の上部には、第1始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち保留記憶(始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器10が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、第1特別図柄表示器91の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。また、第2可変表示部9の上部には、第2始動入賞口16に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器11が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、第2特別図柄表示器92の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器91,92と特別図柄保留記憶表示器10,11とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、第1可変表示部8の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる第1特別図柄保留記憶表示領域を設け、第2可変表示部9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる第2特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、第1特別図柄保留記憶表示器10は第1特別図柄表示器91の可変表示についての保留記憶数を表示し、第2特別図柄保留記憶表示器11は第2特別図柄表示器92の可変表示についての保留記憶数を表示するように構成されているが、単一の特別図柄保留記憶表示器が設けられ、第1特別図柄表示器91の可変表示および第2特別図柄表示器92の可変表示についての保留記憶数(例えば上限値を8とする)をまとめて表示するようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
第1可変表示部8の下方には、遊技球が入賞可能な第1始動入賞口14が設けられている。第1始動入賞口14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ62(図1では図示せず)によって検出される。
また、第2可変表示部9の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口16が設けられている。第2始動入賞口16に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ67(図1では図示せず)によって検出される。また、第2始動入賞口16には開閉動作を行う可変入賞装置17が設けられている。可変入賞装置17は、ソレノイド74(図1では図示せず)によって開状態とされる。可変入賞装置17が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口16に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口16にのみ開閉動作を行う可変入賞装置17が設けられているが、第1始動入賞口14にのみ開閉動作を行う可変入賞装置が設けられている構成であってもよい。また、第1始動入賞口14および第2始動入賞口16のいずれにも可変入賞装置が設けられている構成であってもよい。この場合、普通図柄表示器は、後述するように、可変入賞装置を開状態にするかどうかの判定結果を表示するものであるので、可変入賞装置が設けられることに応じて普通図柄表示器も設けられることになる。
第1始動入賞口14の下方には、第1特別図柄表示器91に特定表示結果(大当り図柄:例えば、0〜9のうちの奇数)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド72(図1では図示せず)によって開状態とされる第1特別可変入賞装置20が設けられている。第1特別可変入賞装置20は、第1開閉板21を備え、第1大入賞口を形成する。第1大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入った遊技球は第1V入賞スイッチ64(図1では図示せず)で検出される。また、第1大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入らなかった遊技球は第1カウントスイッチ63(図1では図示せず)で検出される。遊技盤6の背面には、第1大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド73(図1では図示せず)も設けられている。
第2始動入賞口16の下方には、第2特別図柄表示器92に特定表示結果(大当り図柄)が導出表示された場合に生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド75(図1では図示せず)によって開状態とされる第2特別可変入賞装置22が設けられている。第2特別可変入賞装置22は、第2開閉板23を備え、第2大入賞口を形成する。第2大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入った遊技球は第2V入賞スイッチ69(図1では図示せず)で検出され、第2大入賞口に入った遊技球のうち、V入賞領域に入らなかった遊技球は第2カウントスイッチ68(図1では図示せず)で検出される。遊技盤6の背面には、第2大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド76(図1では図示せず)も設けられている。
第2可変表示部9の真下には、普通図柄表示器13が設けられている。普通図柄表示器13は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲートA28またはゲートB29を通過しゲートスイッチA61(図1では図示せず)またはゲートスイッチB66で検出されると、普通図柄表示器13の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器13における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞装置17が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞装置17の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器13の近傍には、ゲートA28またはゲートB29を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器19が設けられている。ゲートA28またはゲートB29への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器19は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器13の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠ランプ、枠ランプ左および枠ランプ右が設けられている。また、枠ランプ左の近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球ランプが設けられ、枠ランプ右の近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れランプが設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口14に入り第1始動口スイッチ62で検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、第1特別図柄表示器91において第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第1可変表示部8において第1飾り図柄の可変表示が開始される。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1特別図柄表示器91についての保留記憶数を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口16に入り第2始動口スイッチ67で検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、第2特別図柄表示器92において第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、第2可変表示部9において第2飾り図柄の可変表示が開始される。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2特別図柄表示器92についての保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器91における第1特別図柄の可変表示および第1可変表示部8における第1飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第1特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間(例えば29秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第1大入賞口に入賞するまで第1特別可変入賞装置20が開放される。なお、第1特別可変入賞装置20が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第1大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第1特別可変入賞装置20の開放中に打球が第1大入賞口内のV入賞領域に入賞し、第1V入賞スイッチ64で検出されると、継続権が発生し第1特別可変入賞装置20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
第1特別図柄表示器91における第1特別図柄の変動停止時の停止図柄が確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」)である場合には、大当りの判定を行う際に通常遊技状態および後述する時短状態(時間短縮状態のことをいう)よりも高い確率(割合)で大当りと判定される確変状態(確率変動状態のことをいい、高確率状態ともいう)に制御される。なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となって確変状態に制御された場合は、第1特別図柄表示器91における第1特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第2特別図柄表示器92における第2特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第1始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第2始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常遊技状態および時短状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
また、第2特別図柄表示器92における第2特別図柄の可変表示および第2可変表示部9における第2飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の第2特別図柄が大当り図柄(特定表示結果)になると、大当り遊技状態に移行する。すなわち、一定時間経過(例えば29秒)するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が第2大入賞口に入賞するまで第2特別可変入賞装置22が開放される。なお、第2特別可変入賞装置22が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が第2大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。そして、第2特別可変入賞装置22の開放中に打球が第2大入賞口内のV入賞領域に入賞し、第2V入賞スイッチ69で検出されると、継続権が発生し第2特別可変入賞装置22の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば、15ラウンド)許容される。
第2特別図柄表示器92における第2特別図柄の変動停止時の停止図柄が確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果:確変図柄、例えば「7」)である場合には、大当りの判定を行う際に通常遊技状態および時短状態よりも高い確率で大当りと判定される確変状態に制御される。なお、第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となって確変状態に制御された場合は、第2特別図柄表示器92における第2特別図柄が大当り図柄になる確率が高くなるだけでなく、第1特別図柄表示器91における第1特別図柄が大当り図柄になる確率も高くなる。すなわち、第2始動入賞にもとづく大当りの判定だけでなく、第1始動入賞にもとづく大当りの判定においても通常遊技状態および時短状態よりも高い確率で大当りと判定されることになる。
特別遊技状態としての確変状態では、上述したように、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92において可変表示される第1特別図柄および第2特別図柄の停止図柄が大当り図柄(特定表示結果)になる確率が通常遊技状態および時短状態より高められる。なお、この実施の形態では、確変状態のとき、普通図柄表示器13において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態より高められるとともに、可変入賞装置17における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が遊技者にとって有利な状態になる。また、確変状態では、普通図柄表示器13における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。ちなみに、この実施の形態では、確変状態のときは、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92における第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮されない。
この実施の形態では、特別遊技状態として確変状態が終了すると、時短状態(時間短縮状態のことをいう)に制御することにより、遊技者にとって通常遊技状態よりも有利な状態になるように構成されている。時短状態では、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92における第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態よりも短縮される。なお、この実施の形態では、時短状態のとき、普通図柄表示器13における普通図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態よりも短縮される。さらに、可変入賞装置17において、開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が遊技者にとって有利な状態になる。
なお、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの確変状態と第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときの確変状態とで格差をつけるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときと第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときとで、確変状態を継続可能な変動回数に差を設けるようにしてもよい。また、第1特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときと第2特別図柄の停止図柄が確変図柄となったときとで、後述する確変状態終了の判定(図9のステップS53C参照)における確変状態を終了させると決定する確率に差を設けるようにしてもよい。そのように構成することによって、遊技者に与えられる興趣をさらに向上させることができる。
第1特別図柄表示器91における第1特別図柄の可変表示と、第1可変表示部8における第1飾り図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器92における第2特別図柄の可変表示と、第2可変表示部9における第2飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間が同じであることをいう。また、第1特別図柄表示器91において大当り図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部8において例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。第2特別図柄表示器92において大当り図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9において例えば左中右の飾り図柄が揃った状態で飾り図柄が停止表示される。以下、第1可変表示部8および第2可変表示部9において左中右の飾り図柄が揃った状態で停止表示されることを、飾り図柄の大当り図柄が表示されるというように表現する。
さらに、第1特別図柄表示器91において確変図柄が停止表示されるときには、第1可変表示部8において確変図柄を想起させるような飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。第2特別図柄表示器92において確変図柄が停止表示されるときには、第2可変表示部9において確変図柄を想起させるような特別の飾り図柄(例えば「7」,「7」,「7」)が停止表示される。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄(第1飾り図柄または第2飾り図柄)が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、第1可変表示部8または第2可変表示部9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、第1可変表示部8における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と第1可変表示部8または第2可変表示部9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、第1可変表示部8または第2可変表示部9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路(遊技制御手段に相当)53が搭載されている。基本回路53は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、およびプログラムに従って制御動作を行うCPU56を有する遊技制御用マイクロコンピュータ560と、I/Oポート部57とを含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されていてもよい。その場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560に、I/Oポート部も含まれる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。また、遊技制御手段は、遊技制御用マイクロコンピュータ560を含む基本回路53で実現されている。
ちなみに、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が遊技制御を実行するために各種のフラグをセット・リセットするようにしているが、これらのフラグは、RAM55に形成されているフラグ設定領域(確変フラグ、時短フラグ等の遊技状態フラグや各種プロセスフラグ等を設定する領域)にセット・リセットされる。主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータが制御を実行するためにセット・リセットするフラグについても、同様に、マイクロコンピュータに含まれているRAMにフラグ設定領域が形成されている。
また、ゲートスイッチA61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、ゲートスイッチB66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68、および第2V入賞スイッチ69からの検出信号を基本回路53に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載され、第1特別可変入賞装置20を開閉するソレノイド72、第1大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド73、可変入賞装置17を開閉するソレノイド74、第2特別可変入賞装置22を開閉するソレノイド75、第2大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド76を基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59も主基板31に搭載され、電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ560をリセットするためのシステムリセット回路(図示せず)や、基本回路53から与えられるデータに従って、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路60も主基板31に搭載されている。さらに、基本回路53から与えられるデータに従って、各種試験用の信号(以下、試験信号という)を遊技機外部の試験装置(図示せず)に対して出力する試験信号出力回路51も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92の表示制御を行うとともに、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器13の表示制御も行う。さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11の表示状態の制御を行うとともに、普通図柄保留記憶表示器19の表示状態の制御も行う。
遊技球を打撃して発射する打球発射装置は、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータによって制御される発射モータ94を含み、発射モータ94が回転することによって遊技球を遊技領域7に向けて発射する。発射モータ94を駆動するための駆動信号は、タッチセンサ基板90を介して発射モータ94に伝達される。そして、遊技者が操作ノブ(打球ハンドル)5に触れていることはタッチセンサで検出され、タッチセンサからの信号がタッチセンサ基板90に搭載されているタッチセンサ回路(遊技者が操作ノブ5に触れているか否かを検出するための検出回路等を含む回路)を介して払出制御基板37に伝達される。払出制御基板37上の回路は、タッチセンサ回路からの信号がオフ状態を示している場合には、発射モータ94の駆動を停止する。
なお、打球発射装置は払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータによって制御されるのではなく、払出制御用マイクロコンピュータとは別個の回路、例えば、払出制御基板37とは異なる発射制御基板上の回路によって制御されるようにしてもよい。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する第1可変表示部8および第2可変表示部9の表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に、LCDを用いた第1可変表示部8および第2可変表示部9の表示制御を行わせる。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、入出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入出力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ40、左枠ランプ41、右枠ランプ42などの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入出力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、ランプを駆動する信号および音番号データは、演出制御用マイクロコンピュータ100とランプドライバ基板35および音声出力基板70との間で、双方向通信(信号受信側から送信側に応答信号を送信するような通信)によって伝達される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、第1可変表示部8および第2可変表示部9に表示される画像の中でも使用頻度の高いキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(飾り図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
この実施の形態では、第1可変表示部8の表示制御および第2可変表示部9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを第1可変表示部8および第2可変表示部9に出力する。なお、可変表示部の数に対応した数のVDPを演出制御基板80に搭載するようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する遊技制御処理について説明する。図4は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に例えば2ms毎に発生するように設定されているタイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理において遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示部8,9、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう。)を実行する。
なお、メイン処理では、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を繰り返し実行する。表示用乱数とは第1特別図柄表示器91や第2特別図柄表示器92に表示される図柄を決定するための乱数等であり、この実施の形態では、複数種類の表示用乱数がある。表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。遊技制御処理における判定用乱数更新処理において、大当り判定用乱数発生カウンタの値が+1されるが、大当り判定用乱数発生カウンタの値が1周(大当り判定用乱数発生カウンタの取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲートスイッチA61、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、ゲートスイッチB66、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68および第2V入賞スイッチ69の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS22)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS23,S24)。
図5は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)。
(2)ランダム2:第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92に表示される第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)。
(3)ランダム3:第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92に表示される大当りを発生させる第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する(大当り図柄決定用)。
(4)ランダム4:特別図柄および飾り図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)。
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)。
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)。
(8)ランダム8:遊技状態が確変状態に制御されている場合において確変状態を終了させるか否かを決定する(確変状態終了判定用)。
(9)ランダム9:確変回数を決定する(回数決定用)。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)。
(2)ランダム2:第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92に表示される第1特別図柄および第2特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)。
(3)ランダム3:第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92に表示される大当りを発生させる第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する(大当り図柄決定用)。
(4)ランダム4:特別図柄および飾り図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)。
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)。
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)。
(8)ランダム8:遊技状態が確変状態に制御されている場合において確変状態を終了させるか否かを決定する(確変状態終了判定用)。
(9)ランダム9:確変回数を決定する(回数決定用)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセス処理を行う(ステップS25)。第1特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第1特別図柄表示器91や第1特別可変入賞装置20を所定の順序で制御するための第1特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。第1特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。第2特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じて第2特別図柄表示器92や第2特別可変入賞装置22を所定の順序で制御するための第2特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。第2特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器13の表示状態や可変入賞装置17の開閉状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。普通図柄プロセス処理を実行することにより普通図柄表示器13の表示制御および可変入賞装置17の開閉制御が実行される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1可変表示部8および第2可変表示部9の表示制御に関する演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68および第2V入賞スイッチ69の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ62、第1カウントスイッチ63、第1V入賞スイッチ64、第2始動口スイッチ67、第2カウントスイッチ68および第2V入賞スイッチ69のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS31)。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を作成して出力する処理である第1試験端子処理および第2試験端子処理を実行する(ステップS32,S33)。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から出力される試験信号は、遊技制御処理において様々に変化する遊技制御の状態、例えば大当り状態や確変状態、時短状態、エラー状態等を示す信号である。これらの信号は、遊技制御処理においてオン・オフされるフラグ(大当りフラグ、確変フラグ、時短フラグ等)の状態に応じて作成される。
第1試験端子処理では、第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理のいずれにおいてもオン・オフされるフラグ(例えば確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ等)だけでなく、第1特別図柄プロセス処理においてのみオン・オフされるフラグ(例えば、第1大当りフラグ、第1状態変更フラグ等)の状態に応じた試験信号を作成して出力する。第2試験端子処理では、第1特別図柄プロセス処理および第2特別図柄プロセス処理のいずれにおいてもオン・オフされるフラグ(例えば確変フラグ、時短フラグ、状態フラグ等)だけでなく、第2特別図柄プロセス処理においてのみオン・オフされるフラグ(例えば、第2大当りフラグ、第2状態変更フラグ等)の状態に応じた試験信号を作成して出力する。
また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、出力ポートのRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:ソレノイド出力処理)。その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
上述したように、この実施の形態では、第1特別図柄表示器91と第2特別図柄表示器92の2つの表示器によって第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行される。そして、この実施の形態では、2つの表示器において大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないような制御を行う。
また、上述したように、この実施の形態では、遊技状態として通常遊技状態、確変状態および時短状態が設けられている。そして、所定の移行条件が成立することにより、3つの遊技状態のうちのいずれかの遊技状態に移行するように制御される。遊技状態の移行に関する制御は、後述する確変フラグおよび時短フラグのオン・オフ(セット・リセット)によって行われる。以下、このような制御を行うための具体的な処理について説明する。
図6は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する第1特別図柄プロセス処理(ステップS25)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、第1特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器91を制御するための処理が実行される。なお、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている第1始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ62がオンしていたら、すなわち遊技球が第1始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数が上限値に達していないことを条件に(ステップS312)、保留記憶数を示す第1保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS313)。その後、内部状態(具体的には、第1特別図柄プロセスフラグの値)に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。
なお、第1保留記憶カウンタの値を1増やす際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタの値等を抽出し、それらを、抽出した乱数値として第1保留記憶カウンタの値に対応する第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する。第1保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。なお、大当り判定用乱数を生成するためのカウンタや第1保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
第1特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。第1保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は第1保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、第1保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、確変状態であるときは確変状態の終了の判定を行う。また、第1特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か(大当りとするか否か)を決定する。特定表示結果とする場合には第1大当りフラグをセットする。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値に更新する。
第1変動パターン設定処理(ステップS301):第1特別図柄の可変表示の変動パターン(ここでは変動時間に相当)を、始動入賞発生時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、決定された変動パターンにもとづいて、第1特別図柄が可変表示され導出表示されるまでの可変表示時間を第1特別図柄プロセスタイマにセットした後、第1特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、変動パターンを指令する情報(変動パターンコマンド)を送信する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する。
第1遊技状態移行制御処理(ステップS302):遊技状態が確変状態に移行された後であって、遊技状態が確変状態または時短状態に制御されているときに、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(状態回数)が所定回数になったか否かを確認する。そして、状態回数が所定回数になったことを確認すると、そのときの遊技状態が確変状態から時短状態に移行されているか否かを確認し、時短状態に移行されているときは遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。また、遊技状態が確変状態に移行された後に、確変状態に移行されてから確変状態における第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(確変回数)が所定回数になったか否かを確認する。そして、確変回数が所定回数になったことを確認すると、既に状態回数が所定回数になっているか否かを確認し、状態回数が所定回数になっているときは遊技状態を確変状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行し、状態回数が所定回数になっていないときは遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる移行制御を実行する。また、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当り(非確変大当りまたは通常大当りという)にすると決定されたことにもとづいて遊技状態が時短状態に移行された後に、時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の開始回数(時短回数)が所定回数になったか否かを確認し、所定回数になったことを確認すると、遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。その後、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値に更新する。
第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303):可変表示後の第1特別図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値に更新する。なお、この実施の形態では、第1特別図柄の停止図柄をはずれ図柄にするときには、「0」〜「9」のうち偶数の特別図柄を停止図柄にすると決定する。また、第1特別図柄の停止図柄を大当り図柄(特定表示結果)にするときには、「0」〜「9」のうち奇数の特別図柄を停止図柄にすると決定する。さらに、奇数の特別図柄のうち「7」が確率変動を伴う大当り図柄(確変図柄、特別表示結果)であるとすると、「7」を停止図柄にすると決定されたときは、遊技状態を確変状態に移行させる移行制御を実行する。また、遊技状態が確変状態または時短状態に制御されている状態において、「7」以外の奇数の特別図柄(「1」「3」「5」「9」:非確変図柄)を停止図柄にすると決定されたときは、遊技状態を確変状態から時短状態または時短状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する。
第1特別図柄変動中処理(ステップS304):第1変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS303でセットされた第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値に更新する。
第1特別図柄停止処理(ステップS305):第1特別図柄表示器91における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。そして、第1大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値に更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、第1可変表示部8において第1飾り図柄が停止されるように制御する。例えば、変動時間が経過したときに、飾り図柄(特別図柄)停止を示す演出制御コマンド(飾り図柄停止コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間が経過すると独自に第1飾り図柄の可変表示を停止させる制御を実行するようにしてもよい。
第1大入賞口開放前処理(ステップS306):第1大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタ(例えば第1大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド72を駆動して第1特別可変入賞装置20を開状態にして第1大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって第1大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に応じた値に更新する。
第1大入賞口開放中処理(ステップS307):大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や第1大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。第1大入賞口の閉成条件が成立したら、第1大入賞口内に設けられた第1V入賞領域への遊技球の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS306に応じた値に更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に応じた値に更新する。
第1大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値に更新する。
図7は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図7に示す例において、コマンド8000(H)〜801B(H)は、特別図柄の可変表示に対応して第1可変表示部8または第2可変表示部9において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。また、後述するように、複数種類の変動パターンが遊技状態(通常遊技状態、確変状態、時短状態)毎に区分けされているので(図8参照)、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、現在の遊技状態(あるいは遊技状態の変化)を指定するためのコマンドでもある。
コマンド8101(H)は、第1可変表示部8での表示結果を大当り図柄とすることを指定する演出制御コマンドであり、コマンド8102(H)は、第2可変表示部9での表示結果を大当り図柄とすることを指定する演出制御コマンドである。
コマンド91XX(H)は、特別図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。特別図柄の停止図柄は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25)における第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS302)および第2特別図柄プロセス処理(ステップS26)における第2特別図柄停止図柄設定処理(図示せず)においてそれぞれ決定され、そのように決定された停止図柄に応じた特別図柄指定の演出制御コマンド(91XX(H))が遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、特別図柄指定の演出制御コマンド(91XX(H))を受信したことに応じて、特別図柄の停止図柄(「はずれ」「非確変大当り」「確変大当り」)に対応した飾り図柄の停止図柄を決定し、決定した停止図柄を可変表示部8,9に表示する。なお、「XX」には図柄番号でなく、はずれ、非確変大当り、または確変大当りを示す番号が設定されていてもよい。このようなコマンドを受信した場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、「はずれ」「非確変大当り」「確変大当り」に対応した飾り図柄の停止図柄を決定することができる。
コマンドA000(H)は、第1可変表示部8での飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。また、コマンドA001(H)は、第2可変表示部9での飾り図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。なお、飾り図柄の可変表示の停止の指示は、可変表示の中断の指示(コマンドA100(H)、A200(H))とは異なり、停止図柄の導出表示の指示のことである。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンド(コマンドA000(H),コマンドA001(H))を送信して、可変表示の停止を指示しているが、このような構成によらず、演出制御用マイクロコンピュータ100が変動時間を計測してタイムアウトしたら、可変表示を停止して図柄を導出表示するようにしてもよい。そのような構成によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数が減少するため、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
コマンドA100(H)は、第1可変表示部8での飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA101(H)は、第1可変表示部8での飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドA200(H)は、第2可変表示部9での飾り図柄の可変表示の中断を指示する演出制御コマンドであり、コマンドA201(H)は、第2可変表示部9での飾り図柄の可変表示の再開を指示する演出制御コマンドである。
コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドD000(H)は、飾り図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示部8,9の表示状態に関する演出制御コマンドである。具体的には、コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図7に示された内容に応じて第1可変表示部8および第2可変表示部9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図7に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。
図8は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図8において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
なお、EXTデータが「00H」〜「0BH」の変動パターンは、それぞれ、第1可変表示部8における変動パターンであり、EXTデータが「10H」〜「1BH」の変動パターンは、それぞれ、「00H」〜「0BH」の変動パターンと同様の演出態様の第2可変表示部9における変動パターンである。
また、EXTデータが「00H」〜「0BH」の第1可変表示部8における変動パターンのうち、「00H」〜「03H」の変動パターンは、通常遊技状態のときの変動パターンであり、「04H」〜「07H」の変動パターンは、確変状態のときの変動パターンであり、「08H」〜「0BH」の変動パターンは、時短状態のときの変動パターンである。また、EXTデータが「10H」〜「1BH」の第2可変表示部9における変動パターンのうち、「10H」〜「13H」の変動パターンは、通常遊技状態のときの変動パターンであり、「14H」〜「17H」の変動パターンは、確変状態のときの変動パターンであり、「18H」〜「1BH」の変動パターンは、時短状態のときの変動パターンである。
なお、予告演出とは、大当りとなるまたはその可能性があることを事前に遊技者に報知するための演出をいう。この実施の形態では、大当り図柄が表示される可変表示部とは異なる可変表示部において予告演出が実行されるように構成されている(図25、図26参照)。
図9は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。第1特別図柄通常処理が実行される状態は、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合である。なお、第1特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値となっている場合とは、第1特別図柄表示器91において第1特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、第1大当り遊技中でもない場合である。
第1特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS51)。第2大当り遊技中フラグは、第2特別図柄表示器92に大当り図柄(特定表示結果)が導出表示されて大当り遊技状態(特定遊技状態)としての第2大当り遊技状態が開始するときに第2特別図柄プロセス処理(ステップS26)における第2特別図柄停止処理においてセットされ、第2大当り遊技状態が終了するときにリセットされる。第2大当り遊技中フラグがセットされている場合には、第1特別図柄通常処理を終了する。すなわち、第1特別図柄および第1飾り図柄の可変表示を開始しない。
第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数の値を確認する(ステップS52A)。具体的には、第1保留記憶カウンタのカウント値を確認する。
保留記憶数が0でなければ、RAM55の第1保留記憶バッファにおける保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域(乱数格納バッファ)に格納するとともに(ステップS52B)、保留記憶数の値を1減らし(第1保留記憶カウンタのカウント値を1減算し)、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS52C)。すなわち、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグがセットされているか否かを確認することにより、現在の遊技状態が確変状態(高確率状態)であるか否かを確認する(ステップS53A)。ここで、確変フラグは、現在の遊技状態が確変状態であること示すデータであり、確変状態を開始するときにセットされ(図16のステップS107参照)、確変状態を終了するときにリセットされる(図9のステップS53E、図13のステップS59D、図17のステップS115参照)。後述する大当り判定(ステップS54B)において、確変フラグがセットされているとき(確変状態のとき)は、確変フラグがセットされていないとき(通常遊技状態または時短状態のとき)よりも高い割合で大当りとする旨の決定がなされる。
確変フラグがセットされていないときは(ステップS53AのN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS53B〜S53Gの処理を実行せずに、ステップS54Aの処理に移行する。一方、確変フラグがセットされているときは(ステップS53AのY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから確変状態終了判定用乱数(ランダム8)を読み出し(ステップS53B)、確変状態の終了の判定を行う(ステップS53C)。確変状態の終了の判定では、あらかじめ定められている確変状態終了判定値と確変状態終了判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら確変状態を終了させることに決定される。
確変状態の終了の判定の結果、確変状態を終了させることが決定(「パンク当選」)されたときは(ステップS53DのY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットして確変状態での制御を終了させる(ステップS53E)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS53F)。
ここで、状態フラグは、確変状態を開始するときにセットされ(図16のステップS105参照)、確変状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)になったとき、また所定回数になる前に大当り図柄を非確変図柄にすることが決定されたときにリセットされる(図12のステップS57D、図17のステップS112参照)フラグである。
ステップS53Fにおいて状態フラグがセットされているということは、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない状態であることを示している。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされていることを確認したときは(ステップS53FのY)、時短フラグをセットして時短状態での制御を開始させる(ステップS53G)。
ここで、時短フラグは、現在の遊技状態が時短状態であることを示すデータであり、時短状態を開始するときにセットされ(ステップS53G、図13のステップS59F、図17のステップS116参照)、時短状態を終了するときにリセットされる(図12のステップS57F,S58D、図16のステップS108、図17のステップS119参照)。後述する第1変動パターン設定処理(ステップS303)および第2変動パターン設定処理(図示せず)において、時短フラグがセットされているとき(時短状態のとき)は、時短フラグがセットされていないとき(通常遊技状態および確変状態のとき)に選択される変動パターンよりも変動時間の短い変動パターン(図8に示す時短状態のときの変動パターン「08H」,「18H」)が選択される。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS53H)。変動回数カウンタは、遊技状態が確変状態のときは、その確変状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数(確変回数)をカウントし、遊技状態が時短状態のときは、その時短状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数(時短回数)をカウントするカウンタである。このとき、遊技状態が確変状態に制御されていたので、変動回数カウンタには確変状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の残り回数がセットされていたことになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS54A)、大当り判定モジュールを実行する(ステップS54B)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとすることに決定する確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態または時短状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態のときの方が通常遊技状態および時短状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、上述したように、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。
大当りとすることに決定した場合には(ステップS54C)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグをセットする(ステップS54D)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS55)。
図10は、第1特別図柄プロセス処理における第1変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。第1変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS61)。第2大当り遊技中フラグがセットされている場合には、第1変動パターン設定処理を終了する。
第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、予告選択/変動時間決定処理を実行する(ステップS62)。予告選択/変動時間決定処理では、予告演出を実行するか否かと、変動パターン(変動時間)が決定される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100に、大当り変動指定の演出制御コマンド(8101(H))を送信する制御を行う(ステップS63)。また、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を送信する制御を行う(ステップS64)。
さらに、第1特別図柄表示器91および第1可変表示部8において可変表示がなされていることを示す第1変動中フラグをセットし(ステップS65)、第1特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(ステップS66)。そして、内部状態(第1特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値に更新する(ステップS67)。
図11は、予告選択/変動時間決定処理を示すフローチャートである。予告選択/変動時間決定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、確変フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS201)、確変フラグがセットされているときは、確変状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS202)。確変フラグがセットされていないときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認し(ステップS203)、時短フラグがセットされているときは、時短状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS204)。確変フラグも時短フラグもセットされていないときは(ステップS203のN)、通常遊技状態時の変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS205)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認し(ステップS206)、第1大当りフラグがセットされているときは、大当り用の変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS207)。第1大当りフラグがセットされていないときは、はずれ用の変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS208)。例えば、確変フラグがセットされ(ステップS201のY)、第1大当りフラグがセットされているときは(ステップS206のY)、確変状態時の大当り用の変動パターン決定テーブルを用いると決定されることになる。また、時短フラグがセットされ(ステップS203のY)、第1大当りフラグがセットされていないときは(ステップS206のN)、時短状態時のはずれ用の変動パターン決定テーブルを用いると決定されることになる。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数(ランダム4)を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、上記のように決定した変動パターン決定テーブルを用いて第1可変表示部8における変動パターンを決定する(ステップS209)。具体的には、変動パターン決定テーブルには、予め第1可変表示部8における各変動パターンに判定値が割り当てられている。そして、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが第1可変表示部8にて実行される変動パターンと決定される。
ここで、通常遊技状態時の変動パターン決定テーブルには、図8に示したような第1可変表示部8における変動パターンのうちの「00H」〜「03H」の変動パターンに判定値が割り当てられる。確変状態時の変動パターン決定テーブルには、第1可変表示部8における変動パターンのうちの「04H」〜「07H」の変動パターンに判定値が割り当てられる。時短状態時の変動パターン決定テーブルには、第1可変表示部8における変動パターンのうちの「08H」〜「0BH」の変動パターンに判定値が割り当てられる。従って、現在の遊技状態に応じた変動パターンが選択されるため、遊技状態に応じた変動時間および変動態様の演出を第1可変表示部8において実行することができる。
大当り用の変動パターン決定テーブルには、リーチを伴う変動パターンと予告演出を伴う変動パターンが割り当てられている。また、はずれ用の変動パターン決定テーブルには、全ての変動パターンが割り当てられている。予告演出を伴う変動パターンは、第2可変表示部9にて大当り図柄が導出表示されるときに、第1可変表示部8において実行される変動パターンとして選択されるように設定されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS201の処理を実行する前に、予告演出を実行するかどうかを判定し、予告演出を実行すると判定した場合に、変動パターンを予告演出を伴う変動パターンに決定し、予告演出を実行しないと判定した場合には、ステップS201以下の処理を実行するように構成されていてもよい。ここで、予告演出を実行するかどうかの判定は、第2大当りフラグがセットされているか否かによって第2可変表示部9で大当り図柄を導出表示するか否かを確認するとともに、第2可変表示部9で大当り図柄を導出表示する場合に、第1可変表示部8にて予告演出を実行する時間があるか否かを確認することにより行う。例えば、現在、第2可変表示部9にて大当り確定の第2飾り図柄の変動が行われているとき、変動中の第2飾り図柄が停止するまでの時間(例えば20秒)が、第1可変表示部8における予告演出を伴う変動パターンの変動時間(例えば15秒)よりも長い時間であれば、第1可変表示部8において予告演出を実行する時間があると判定する。
なお、第1可変表示部8で大当り図柄を導出表示する場合に、第2可変表示部9で予告演出を伴う変動パターンが実行されているときは、第2可変表示部9の変動残り時間にもとづいて、予告演出を行えるだけの変動時間の大当り確定の変動パターンを選択するようにしてもよい。
図12および図13は、第1特別図柄プロセス処理における第1遊技状態移行制御処理(ステップS302)を示すフローチャートである。第1遊技状態移行制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS56)。第2大当り遊技中フラグがセットされている場合には、第1遊技状態移行制御処理を終了する。
第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS57A)。このとき、状態フラグがセットされているということは、現在の遊技状態が確変状態または時短状態であることを意味する。状態フラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態回数カウンタの値を−1する(ステップS57B)。ここで、状態回数は、遊技状態が確変状態および時短状態のいずれかの状態になっているとき(すなわち、状態フラグがセットされているとき)に、確変状態または時短状態を継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。また、状態回数カウンタは、状態回数をカウントするカウンタである。この実施の形態では、状態回数として例えば100回が確変状態の開始時にセットされる(ステップ106参照)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS57C)。状態回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達したことを意味する。状態回数カウンタの値が0であれば、状態フラグをリセットする(ステップS57D)。状態回数カウンタの値が0でなければ、ステップS59Aの処理に進む。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS57E)。このとき、時短フラグがセットされているということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が100回に達する前に、所定の移行条件が成立したこと(上述した確変状態終了の判定において確変状態を終了させる旨の決定がされたこと、または後述するように確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変回数に達したこと)により、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されたことを意味する。時短フラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグをリセットして遊技状態を通常遊技状態に移行させる(ステップS57F)。時短フラグがセットされていなければ、ステップS59Aの処理に進む。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS59A)。確変フラグがセットされていなければ、ステップS59B〜S59Fの処理を実行せずに、ステップS60の処理に移行する。確変フラグがセットされていれば、変動回数カウンタの値を−1とし(ステップS59B)、そして、変動回数カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS59C)。
ここで、確変フラグがセットされており、かつ、変動回数カウンタの値が0であるということは、遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が確変状態を継続可能な確変回数に達したことを意味する。なお、確変回数は、遊技状態が確変状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら確変状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、確変状態に移行した後に確変状態が継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、確変回数は所定の範囲の回数(例えば50回〜150回)から抽選によって決定される(ステップS109参照)。
遊技状態が確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が確変回数に達した場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットして確変状態を終了させる(ステップS59D)。そして、状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS59E)。このとき、状態フラグがセットされているということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)に達していない場合を意味し、逆に、状態フラグがセットされていないということは、確変状態に移行してから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば100回)以上になっていることを意味する。状態フラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグをセットして時短状態を開始させる(ステップS59F)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS60)。
ステップS57Aにおいて状態フラグがセットされていないことを確認したときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS58A)。このとき、時短フラグがセットされているということは、確変状態に制御されているときに非確変図柄での大当りとなったことにより時短状態に移行され、その時短状態が継続している状態であることを意味する。時短フラグがセットされていなければ、ステップS58B〜S58Dの処理を実行せずに、上記のステップS59A〜S59Fの処理を実行する。時短フラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタの値を−1する(ステップS58A)。このとき、変動回数カウンタには、時短状態の場合にその状態を継続可能な残り変動回数が設定されている。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタの値が0であるかどうかを確認する(ステップS58C)。変動回数カウンタの値が0であるということは、非確変図柄での大当りになったことにもとづいて遊技状態が確変状態から時短状態に移行されてから第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示の回数が所定回数(例えば50回)に達したことを意味する。変動回数カウンタの値が0であれば、時短フラグをリセットして遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる(ステップS58D)。
その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS60)。
次に、第1遊技状態移行制御処理におけるフラグのセット時期・リセット時期を図14および図15を用いて説明する。
図14に示す例では、確変状態に制御されるときに、ステップS105において状態フラグがセットされ、ステップS106において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS107において確変フラグがセットされ、ステップS109において確変回数として150回が抽選によって決定され、ステップS110において変動回数カウンタに150回の回数がセットされたものとする。
確変状態に制御されると、状態フラグがセットされることにより、その時点から第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、状態回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS57A,S57B)。また、確変フラグがセットされることにより、その時点から第1特別図柄および第2特別図柄の変動の開始時に、変動回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS59A,S59B)。なお、図14において、カッコ内の数字は状態回数カウンタのカウント数を示し、カッコ外の数字は変動回数カウンタのカウント数を示している。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、さらに詳しく言うと確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で状態フラグがリセットされる(ステップS57C,S57D)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS57E)。図14に示す例では、時短フラグがセットされていないので、時短フラグのリセットは行われない(ステップS57F)。すなわち、遊技状態の移行制御は行われない。状態フラグがリセットされると、状態回数カウンタは、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数のカウントを停止する(ステップS57A参照)。
その後も、変動回数カウンタは、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS59A,S59B)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が150回に達した時点、さらに詳しく言うと確変フラグがセットされてから150回目の変動を開始する時点で確変フラグがリセットされる(ステップS59C,59D)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS59E)。図14に示す例では、状態フラグが既にリセットされているので、時短フラグのセットは行われない(ステップS59E,S59F参照)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされていないことにより、確変状態に制御されてから100回以上の第1特別図柄および第2特別図柄の変動が行われたことを認識し、時短状態に制御する必要がないと判断して、時短状態に移行する制御を行わない。これにより、遊技状態が確変状態から通常遊技状態に移行されることになる。
図15に示す例では、確変状態に制御されるときに、ステップS105において状態フラグがセットされ、ステップS106において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、また、ステップS107において確変フラグがセットされ、ステップS109において確変回数として50回が抽選によって決定され、ステップS110において変動回数カウンタに50回の回数がセットされたものとする。
この場合も、図14に示した例と同様に、状態フラグがセットされることにより、その時点から状態回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントし(ステップS57A,S57B)、また、確変フラグがセットされることにより、その時点から変動回数カウンタが第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS59A,S59B)。その後、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が50回に達した時点で、さらに詳しく言うと確変フラグがセットされてから50回目の変動を開始する時点で、変動回数カウンタの値が0になることにより、確変フラグがリセットされる(ステップS59C,S59D)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットしたときに、状態フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS59E)。図15に示す例では、状態フラグがまだセットされているので、時短フラグのセットが行われる(ステップS59E,S59F参照)。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグがセットされていることにより、確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動が100回未満であることを認識し、時短状態に制御する必要があると判断して、時短状態に移行する制御を行う。これにより、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されることになる。
その後も、状態回数カウンタは、状態フラグがセットされていることにもとづいて、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS57A,57B)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点、さらに詳しく言うと確変フラグがセットされてから100回目の変動を開始する時点で状態フラグがリセットされる(ステップS57C,S57D)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグをリセットしたときに、時短フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS57E)。図15に示す例では、時短フラグがセットされているので、時短フラグのリセットが行われる(ステップS57F)。これにより、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行されることになる。
なお、遊技状態が確変状態に制御されているときに、確変状態終了の判定(ステップS53C)にて確変状態を終了する旨の決定がされ、確変状態から時短状態に移行した場合(ステップS53D,53E)についても、図15に示した例があてはまる。
例えば、確変状態に制御されるときに、ステップS106において状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ、ステップS109において確変回数として80回が抽選によって決定され、ステップS110において変動回数カウンタに80回の回数がセットされたものとする。この場合において、確変状態に制御されてから50回目の変動の開始時に確変状態終了の判定(ステップS53C)で確変状態を終了する旨の決定がされると(ステップS53DのY)、確変フラグがリセットされるとともに時短フラグがセットされて(ステップS53E〜S53G)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、変動回数カウンタの値がクリアされる(ステップS53H)。この場合においても、それ以降も、状態回数カウンタは、第1特別図柄および第2特別図柄の変動が開始される度に、第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数をカウントする(ステップS57A,S57B)。確変状態に制御されてから第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数が100回に達した時点で状態フラグがリセットされる(ステップS57C,S57D)。そして、時短フラグもリセットされる(ステップS57E,S57F)。これにより、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
図16および図17は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止図柄設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS101)。第2大当り遊技中フラグがセットされている場合には、第1特別図柄停止図柄設定処理を終了する。
第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS102)。第1大当りフラグがセットされている場合には、乱数格納バッファから大当り図柄決定用乱数(ランダム3)を読み出し、読み出した大当り図柄決定用乱数の値に従って大当り図柄を決定する(ステップS103)。この実施の形態では、ランダム3の値に応じた大当り図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、大当り図柄として決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS103において決定した大当り図柄(「0」〜「9」のうちの奇数図柄)が確変図柄(「7」)であるか否かを確認する(ステップS104)。大当り図柄が確変図柄であるときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態フラグをセットし(ステップS105)、状態回数カウンタに状態回数として100回をセットする(ステップS106)。そして、確変フラグがまだセットされていない場合は確変フラグをセットし(ステップS107)、時短フラグが既にセットされている場合は時短フラグをリセットする(ステップS108)。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変回数を所定の範囲(例えば50回から150回の範囲)から抽選で選ぶ処理を実行する(ステップS109)。確変回数の抽選は、乱数格納バッファから回数決定用乱数(ランダム9)を読み出し、読み出した回数決定用乱数値に対応する回数を確変回数に決定する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数(可変表示回数)をカウントする変動回数カウンタに、上記のように決定した確変回数をセットする(ステップS110)。なお、上記のような確変回数の抽選によれば、確変回数として150回(最多確変継続回数)が選ばれる割合が低くなってしまうおそれがあるが、予め150回の確変回数に対応する回数決定用乱数値を多く設定しておくことにより、確変回数として150回が選ばれる割合を高くすることも可能である。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS122)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS103において決定した大当り図柄(「0」〜「9」のうちの奇数図柄)が非確変図柄であるときは(ステップS104のN)、状態フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS111)。状態フラグがセットされている場合には、状態フラグをリセットし(ステップS112)、状態回数カウンタの値をクリアする(ステップS113)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS114)。確変フラグが既にセットされている場合には、確変フラグをリセットし(ステップS115)、時短フラグをセットする(ステップS116)。これにより、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタに時短回数をセットする(ステップS117)。なお、時短回数は、遊技状態が時短状態になっているときに、あと何回の第1特別図柄および第2特別図柄の変動がなされたら時短状態を終了するかを示す回数(可変表示可能回数)、すなわち、時短状態に移行した後に時短状態が継続可能な第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数である。この実施の形態では、時短回数として例えば50回が設定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS118)。時短フラグが既にセットされている場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグをリセットする(ステップS119)。これにより、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560、変動回数カウンタの値をクリアする(ステップS120)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS122)。
第1大当りフラグがセットされていない場合(ステップS102のN)には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数(ランダム2)を読み出し、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値に従ってはずれ図柄を決定する(ステップS121)。この実施の形態では、ランダム2の値に応じたはずれ図柄テーブルに設定されている図柄番号の各図柄が、はずれ図柄として決定される。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄変動中処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS122)。
次に、第1特別図柄停止図柄設定処理におけるフラグのセット時期・リセット時期を図18および図19を用いて説明する。
図18に示すように、現在の遊技状態が確変状態であって確変フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき(ステップS104のN)、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点で確変フラグがリセットされるとともに(ステップS114,S115)、時短フラグがセットされて(ステップS116)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行される。従って、その後に行われる第1特別図柄通常処理または第2特別図柄通常処理における大当りの判定は、低確率(時短状態)で行われることになる。
このように、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点(通常大当りが確定した時点)で確変状態から時短状態に移行させることにより、遊技者に対して公平な遊技機を提供できることになる。すなわち、図18に示したようなタイミングで確変フラグのリセットするのではなく、例えば、第1可変表示部8において通常大当り確定の変動が行われ、その後に第1可変表示部8において大当り遊技が行われた後に確変フラグをリセットすることにすると、第1可変表示部8における通常大当り確定の変動中に行われる第2可変表示部9での変動回数の多少によって、高確率状態(確変状態)で行われる大当り判定の回数に多少が生じ、遊技者の有利・不利が生じることになる。しかし、上記のように、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点で確変フラグをリセットすると、そのような不都合な事態が生じることはない。
また、図19に示すように、現在の遊技状態が時短状態であって時短フラグがセットされている場合において、大当り図柄として非確変図柄(通常大当り図柄)が決定されたとき(ステップS104のN)、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点で時短フラグがリセットされて(ステップS118,S119)、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。従って、その後に行われる第1変動パターン設定処理または第2変動パターン設定処理における変動パターンの決定は、通常遊技状態時の変動パターン決定テーブルが用いられることになる(ステップS203,S205)。
このように、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点(通常大当りが確定した時点)で時短状態から通常遊技状態に移行させることにより、遊技者に対して公平な遊技機を提供できることになる。すなわち、図19に示したようなタイミングで時短フラグのリセットするのではなく、例えば、第1可変表示部8において通常大当り確定の変動が行われ、その後に第1可変表示部8において大当り遊技が行われた後に時短フラグをリセットすることにすると、第1可変表示部8における通常大当り確定の変動中に行われる第2可変表示部9での変動回数の多少によって、時短状態時の変動パターンによる変動回数に多少が生じ、遊技者の有利・不利が生じることになる。しかし、上記のように、大当り図柄として非確変図柄が決定された時点で時短フラグをリセットすると、そのような不都合な事態が生じることはない。
図20は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄変動中処理(ステップS304)を示すフローチャートである。第1特別図柄変動中処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS71)。第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合には、中断フラグがセットされているか否か確認する(ステップS72)。中断フラグがセットされていたら、中断フラグをリセットして(ステップS73)、再開指定の演出制御コマンド(再開コマンド:A101(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS74)。具体的には、再開コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。再開コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスがポインタにセットされると、特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)において再開コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は再開コマンドを受信すると、第1可変表示部8における第1飾り図柄の変動表示を再開させる制御を実行する。
ステップS71〜S74の制御によって、第1可変表示部8において第1飾り図柄の変動が中断されていた場合に、第2特別図柄表示器92の表示結果が大当り図柄であったときに実行される大当り遊技(第2大当り遊技)が終了すると、第1可変表示部8において第1飾り図柄の変動が再開される。なお、ここでは、第1特別図柄プロセス処理について説明を行っているが、第2特別図柄プロセス処理でも、同様に、第2可変表示部9において第2飾り図柄の変動が中断されていた場合に、第1特別図柄表示器91の表示結果が大当り図柄であったときに実行される大当り遊技(第1大当り遊技)が終了すると、第2可変表示部9において第2飾り図柄の変動が再開される。
再開コマンドを送信する制御を行った後(ステップS74)、また、ステップS72で中断フラグがセットされていないことを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスタイマを1減算し(ステップS75)、第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS76)、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄停止処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS77)。第1特別図柄プロセスタイマがタイムアウトしていない場合には、第1特別図柄プロセスフラグの値を更新せずに第1特別図柄変動中処理を終了する。
ステップS71で第2大当り遊技中フラグがセットされていることを確認したら、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、中断フラグがセットされているか否か確認する(ステップS78)。中断フラグがセットされている場合には、処理を終了する。中断フラグがセットされていない場合には、中断フラグをセットし(ステップS79)、中断指定の演出制御コマンド(中断コマンド:A100(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS80)。具体的には、中断コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。演出制御用マイクロコンピュータ100は中断コマンドを受信すると、第1可変表示部8における第1飾り図柄の変動表示を中断させる制御を実行する。
ステップS71,S78〜S80の制御によって、第2特別図柄表示器92の表示結果が大当り図柄であったときに実行される大当り遊技(第2大当り遊技)が開始されると、第1可変表示部8において第1飾り図柄の変動が中断される。なお、ここでは、第1特別図柄プロセス処理について説明を行っているが、第2特別図柄プロセス処理でも、同様に、第1特別図柄表示器91の表示結果が大当り図柄であったときに実行される大当り遊技(第1大当り遊技)が開始されると、第2可変表示部9において第2飾り図柄の変動が中断される。
このように、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1可変表示部8(または第2可変表示部9)において第1飾り図柄(または第2飾り図柄)の変動表示が実行されているときに第2大当り遊技中フラグ(または第1大当り遊技中フラグ)がセットされると、変動時間を計測する特別図柄プロセスタイマの減算を中断する(ステップS75の処理が実行されない)とともに、演出制御基板80に第1飾り図柄(または第2飾り図柄)の変動表示の中断を指示するコマンドを送信して、第2特別図柄表示器92(または第1特別図柄表示器91)に大当り図柄(特定表示結果)が導出表示されたことにもとづく大当り遊技状態(特定遊技状態)が発生してから、大当り遊技状態が終了するまでは第1可変表示部8(または第2可変表示部9)における第1飾り図柄(または第2飾り図柄)の変動表示を中断させる処理を実行する。なお、ここでの説明において、それぞれの(または・・・)の記述は対応している。つまり、全ての(または・・・)の記述が、直前の記述と置き換えられるように説明がなされている。
図21は、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理(ステップS305)を示すフローチャートである。第1特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第2大当り遊技中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS81)。第2大当り遊技中フラグがセットされている場合には、第1特別図柄停止処理を終了する。
第2大当り遊技中フラグがセットされていない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に飾り図柄(特別図柄)停止指定コマンド(A000(H))を送信して(ステップS82)、第1特別図柄表示器91における第1特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示させる(ステップS83)。そして、第1変動中フラグをリセットする(ステップS84)。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS85)。
第1大当りフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の実行中であることを示す第1大当り遊技中フラグをセットし(ステップS86)、第1大当り開始指定の演出制御コマンド(第1大当り開始コマンド:B000(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS87)。具体的には、第1大当り開始コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。セットされた第1大当り開始コマンドは、特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)で演出制御基板80に送信される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1大当り開始コマンドを受信すると、第1可変表示部8に大当り遊技状態を開始する旨の表示をさせる制御を行う。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1大入賞口開放前処理(ステップS306)に応じた値に更新する(ステップS88)。
第1大当りフラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS89)。
図22は、第1特別図柄プロセス処理における第1大当り終了処理(ステップS308)を示すフローチャートである。第1大当り終了処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当り終了指定の演出制御コマンド(第1大当り終了コマンド:B300(H))を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する処理を実行する(ステップS91)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1大当り終了コマンドを受信すると、第1可変表示8において、大当り遊技が終了した旨の報知表示を行う。
なお、既に説明したように、演出制御コマンドを送信する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、該当するコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする。そして、特別図柄コマンド制御処理(ステップS28)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタで指定されるアドレスに格納されている演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1大当りフラグと第1大当り遊技中フラグをリセットする(ステップS92,S93)。そして、第1特別図柄プロセスフラグの値を第1特別図柄通常処理(ステップS300)に応じた値に更新する(ステップS94)。
以上は、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25)について説明したが、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26)においても同様の処理が実行される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS27)について説明する。図23は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲートA28またはゲートB29を遊技球が通過してゲートスイッチA61またはゲートスイッチB66がオン状態となったことを検出すると(ステップS151)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS152)を実行する。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS153〜S157に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS152):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器19のLEDが点灯される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム5)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄変動待ち処理(ステップS153):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS153を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器13において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器13に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞装置17の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに、ゲート通過記憶数の値を1減らし(ゲート通過記憶カウンタのカウント値を1減らし)、かつ、各保存領域の内容をシフトする。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。そして、普通図柄プロセスフラグを普通図柄判定処理を示す値に更新する。
普通図柄判定処理(ステップS154):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し、当りとするかはずれとするかを決定する。具体的には、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かが判定され、一致する当り判定値があれば当りと決定される。当り判定値は、例えば、確変状態および時短状態のときには3〜12のいずれかとして高確率で当りとなる状態とされ、通常遊技状態のときには3,5または7として比較的低確率で当りとなる状態とされる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動時間データを普通図柄プロセスタイマに設定し、普通図柄変動時間タイマをスタートする。例えば、確変状態および時短状態のときには、普通図柄変動時間タイマに5.1秒に相当する値を設定する。通常遊技状態のときには、普通図柄変動時間タイマに29.2秒に相当する値を設定する。そして、普通図柄プロセスフラグを普通図柄変動処理を示す値に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS155):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄変動時間タイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄プロセスフラグを普通図柄停止処理を示す値に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS156):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動を停止させる。当りとすることに決定されているときには、普通図柄プロセスフラグを始動入賞口開閉処理を示す値に更新する。また、はずれとすることに決定されているときには、普通図柄プロセスフラグを普通図柄変動待ち処理を示す値に更新する。
始動入賞口開閉処理(ステップS157):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が通常遊技状態であれば、例えば可変入賞球装置17を1回だけ0.2秒間開放するように制御を行う。遊技状態が確変状態または時短状態であれば、例えば可変入賞球装置17を2秒間開放したあと3秒の閉成期間をおいて再度2秒間開放するように制御を行う。そして、普通図柄プロセスフラグを普通図柄変動待ち処理を示す値に更新する。
図24は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する第1試験端子処理(ステップS32)のプログラムの一例を示すフローチャートである。なお、第2試験端子処理(ステップS33)のプログラムも同様に構成される。すなわち、以下の説明において、「第1」を「第2」と読み替え、「第2」を「第1」と読み替えれば、第2特別図柄プロセス処理が説明されることになる。
第1試験端子処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、第1特別図柄プロセス処理にて遊技状態の変更が行われたか否かを判定する(ステップS171)。遊技状態の変更の判定は、第1状態変更フラグのセット・リセット(オン・オフ)を確認することによって行われる。すなわち、第1状態変更フラグがセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われたと判定し、第1状態変更フラグがリセットされていることを確認したときに、遊技状態の変更が行われていないと判定する。
第1状態変更フラグは、上述した第1特別図柄プロセス処理では説明していないが、第1特別図柄プロセス処理における遊技状態を変更する処理が実行される際に、つまり、確変フラグや時短フラグがセット・リセットされる際にセットされ、第1特別図柄プロセス処理における第1特別図柄停止処理にてリセットされる。具体的には、第1遊技状態移行制御処理のステップS57F,S58D,S59D,S59F、および第1特別図柄停止図柄設定処理のステップS107,S108,S115,S116,S119において確変フラグや時短フラグのセット・リセットの処理が行われて遊技状態が変更されるときに、第1状態変更フラグがセットされる。また、第1特別図柄停止処理において第1状態変更フラグがセットされているか否かの確認処理が行われ、当該フラグがセットされているときにリセットされる。なお、第1特別図柄通常処理においても確変フラグのセットおよび時短フラグのリセットが行われるが(ステップS53E,S53G)、この実施の形態では、このときは第1状態変更フラグのセットを行わないものとする。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態の変更が行われたと判定したとき(ステップS171のY)、状態変更時の第1特別図柄の変動開始を示す試験信号は既に出力されているか否かを判定する(ステップS172)。当該試験信号が出力済か否かは、例えば出力済フラグを確認することにより行われる。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態変更時の変動開始を示す試験信号がまだ出力されていないと判定したときは(ステップS172のN)、当該試験信号を作成し(ステップS173)、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止図柄設定処理を示す値であるか否かを確認する(ステップS174)。第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止図柄設定処理を示す値であれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、作成した状態変更時の変動開始を示す試験信号を試験信号出力回路51を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS175)。なお、このとき、出力済フラグをセットする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態変更時の変動開始を示す試験信号が既に出力されていると判定したときは(ステップS172のY)、状態移行中の第1特別図柄の変動終了を示す試験信号を作成し(ステップS176)、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理を示す値であるか否かを確認する(ステップS177)。第1特別図柄停止処理を示す値であれば(ステップS177のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、作成した状態移行中の変動終了を示す試験信号を試験信号出力回路51を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS178)。なお、このとき、出力済フラグをリセットする。
このように、現在行われている変動の大当り決定時、変動パターン決定時の遊技状態(フラグの状態)と現在の遊技状態とが異なる場合にも、ステップS172〜S178の処理により遊技状態の変更があった変動の開始時と終了時にその旨を示す信号を送信することで、正確な遊技状態を示す信号を遊技機外部に出力することができる。なお、確変状態を終了させる旨の決定がされたときも遊技状態が変更されるが、このときは、現在行われている変動の大当り決定時、変動パターン決定時の遊技状態と現在の遊技状態とが異なることがないので(大当り判定が行われる前に確変状態の終了の判定が行われるため)、ステップS172〜S178の処理を行う必要がない。従って、上述したように第1状態変更フラグのセットは行われない。
ステップS171の判定の結果、遊技状態の変更が行われていないと判定したとき(ステップS171のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグがセットされているかどうかを確認し(ステップS181)、確変フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が確変状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS182)。確変フラグがセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているかどうかを確認し(ステップS183)、時短フラグがセットされていれば、現在の遊技状態が時短状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS184)。時短フラグもセットされていなければ、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態が通常遊技状態であることを示す試験信号を作成する(ステップS185)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1特別図柄プロセスフラグの値が第1特別図柄停止処理を示す値であるか否かを確認し(ステップS186)、第1特別図柄停止処理を示す値であれば、現在の遊技状態(確変状態、時短状態または通常遊技状態であること)を示す試験信号を試験信号出力回路51を介して遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS187)。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、上記フラグ以外のその他の遊技状態を示すフラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS188)。例えば、現在の遊技状態が大当り遊技中であることを示す第1大当り遊技中フラグがセットされているかどうかを確認する。その他の遊技状態を示すフラグがセットされていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、その他の遊技状態を示す試験信号を作成し、作成した試験信号を遊技機外部の試験装置に出力する(ステップS189)。
次に、第1可変表示部8および第2可変表示部9において実行される演出態様について説明する。
この実施の形態では、第1可変表示部8と第2可変表示部9との2つの可変表示部において、飾り図柄の変動表示を並行して行うことが可能である。すなわち、第1可変表示部8において第1飾り図柄8a〜8cの変動表示が実行されているときに、第2可変表示部9において第2飾り図柄9a〜9cの変動表示が並行して実行されることがある。図25および図26において、(1)(2)(3)・・・というように番号順に表示状態が遷移する。なお、図25および図26において、飾り図柄としての矢印は、飾り図柄が変動中であることを示す。また、図25および図26には、第1特別図柄保留記憶表示器10および第2特別図柄保留記憶表示器11の状態も例示されている。図25および図26に例示するような表示演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100によって遊技制御用マイクロコンピュータ560から送られる演出制御コマンドにもとづいて実行される。
図25において、(1)の時点では、2つの可変表示部8,9において第1飾り図柄第1飾り図柄8a〜8cおよび第2飾り図柄9a〜9cの変動表示が並行して実行されている。(2)に示すように、第1可変表示部8における第1飾り図柄8a,8b,8cの可変表示(変動)が第2可変表示部9における第2飾り図柄9a,9b,9cの可変表示よりも先に終了して停止図柄(はずれ図柄)が導出表示されている。第1可変表示部8において第1飾り図柄8a,8b,8cの停止図柄が導出表示されると、第1飾り図柄8a,8b,8cの可変表示を開始できる状態であるので、この時点の遊技状態が確変状態であれば、第1特別図柄プロセス処理(ステップS25)における第1特別図柄通常処理(ステップS300)において、確変状態の終了の判定(ステップS53C)が行われる。
また、第1飾り図柄8a,8b,8cの可変表示の開始前に、大当りの判定が行われる(ステップS54B)。このとき、遊技状態が確変状態であれば、高確率で大当りの判定が行われ、遊技状態が時短状態または通常遊技状態であれば、低確率で大当りの判定が行われることになる。このとき、図25に示すように、大当りの判定の結果、大当りになったものとする。従って、第1大当りフラグがセットされることになる(ステップS54D)。
そして、第1変動パターン設定処理(ステップS301)において、第1可変表示部8にて実行される第1飾り図柄8a〜8cの変動パターンが決定される(ステップS62)。予告選択/変動時間決定処理(ステップS62)では、確変フラグがセットされていれば(ステップS201のY)、第1大当りフラグがセットされている(ステップS206のY)ので、確変状態時の大当り用の変動パターン決定テーブルが用いられることに決定される(ステップS202,S207)。時短フラグがセットされていれば(ステップS203のY)、第1大当りフラグがセットされている(ステップS206のY)ので、時短状態時の大当り用の変動パターン決定テーブルが用いられることに決定される(ステップS204,S207)。確変フラグも時短フラグもセットされていなければ(ステップS203のN)、第1大当りフラグがセットされている(ステップS206のY)ので、通常遊技状態時の大当り用の変動パターン決定テーブルが用いられることに決定される(ステップS205,S207)。そして、そのような変動パターン決定テーブルを用いて、第1可変表示部8にて実行される第1飾り図柄8a〜8cの変動パターンが決定される(ステップS209)。このとき、リーチを伴う変動パターン(図8の「06H」)が決定されたものとする。その後、そのように決定された当該変動パターンコマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS64)。
その後、第1遊技状態移行制御処理(ステップS302)において、第1飾り図柄8a,8b,8cの可変表示の開始時に、所定の遊技状態に移行されてからの第1特別図柄および第2特別図柄の変動回数に応じた遊技状態の移行制御が実行される。また、第1特別図柄停止図柄設定処理(ステップS303)において、第1大当りフラグがセットされているので、大当り図柄が決定される(ステップS102,S103)。このとき、大当り図柄として確変図柄が決定されたものとする。その場合は、状態フラグがセットされ(ステップS105)、状態回数カウンタに状態回数として100回がセットされ(ステップS106)、確変フラグがセットされていない場合は確変フラグがセットされ(ステップS107)、時短フラグがセットされている場合には時短フラグがリセットされる(ステップS108)。さらに確変回数が抽選によって決定され(ステップS109)、その確変回数が変動回数カウンタにセットされる(ステップS110)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドを受信すると、受信した変動パターンコマンドにもとづいて第1可変表示部8において第1飾り図柄8a〜8cの変動(変動時間30秒)を実行する。
(3)に示すように、第2可変表示部9において第2飾り図柄9a,9b,9cの停止図柄が導出表示されると、第2飾り図柄9a,9b,9cの可変表示を開始できる状態であるので、第2特別図柄プロセス処理(ステップS26)における第2特別図柄通常処理において、確変状態の終了の判定や大当りの判定が行われる。なお、確変状態の終了の判定では、確変状態を終了しない旨の決定がなされ、大当りの判定では、図25に示すように、はずれとする旨の決定がなされたものとする。
そして、第2変動パターン設定処理において、第2可変表示部9にて実行される第2飾り図柄9a,9b,9cの変動パターンが決定される。予告選択/変動時間決定処理では、確変フラグがセットされ(ステップS201のY参照)、かつ、第2大当りフラグがセットされていない(ステップS206のN参照)ので、確変状態時のはずれ用の変動パターン決定テーブルが用いられることに決定される(ステップS202,S208参照)。そして、確変状態時のはずれ用の変動パターン決定テーブルを用いて、第2可変表示部9にて実行される第2飾り図柄9a〜9cの変動パターンが決定される(ステップS209参照)。このとき、予告演出を伴う変動パターン(図8の「17H」)が決定されたものとする。その後、そのように決定された変動パターンコマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
その後、第2遊技状態移行制御処理において、第2飾り図柄9a,9b,9cの可変表示の開始時に、状態回数カウンタによって確変状態に制御されてからの1回目の可変表示(変動)がカウントされ、変動回数カウンタによって確変状態に制御されてからの1回目の可変表示(変動)がカウントされる。また、第2特別図柄停止図柄設定処理において、はずれ図柄が決定される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて第2可変表示部9における第2飾り図柄9a〜9cの変動において予告演出を実行する。予告演出の表示例を図25の(5)に示す。
第2可変表示部9における予告演出が終了すると、(7)に示すように、第2可変表示部9において停止図柄(はずれ図柄)を導出表示して、第2飾り図柄9a〜9cの変動を停止する。この時点では、第1可変表示部8における第1飾り図柄8a〜8cの変動は継続している。その後、図26の(8)に示すように、第2可変表示部9において変動を開始できる状態であるので、第2飾り図柄9a〜9cの変動が開始される。
一方、(8)に示すように、第1可変表示部8では、左右の第1飾り図柄8a,8cが同一図柄「7」で停止し、中の第1飾り図柄8bが変動しているリーチ状態となっている。その後、(9)に示すように、第1飾り図柄8a,8b,8cの停止図柄が導出表示される。この実施の形態では、停止図柄が(「777」)となって大当りになっている。このとき、第2可変表示部9では、まだ第2飾り図柄9b,9cの変動が行われている。
第1可変表示部8において停止図柄が大当り図柄になったとき、第1特別図柄停止処理(ステップS305)において、第1大当り遊技中フラグがセットされる(ステップS86)。このとき、第2可変表示部9において第2飾り図柄9a,9b,9cの変動が行われていた場合には、第1大当り遊技が行われ第1可変表示部8において大当り遊技中の表示演出が行われている間、第2可変表示部9における変動は中断される((10)〜(12)参照)。具体的には、第2特別図柄変動中処理(図20参照)において、第1大当り遊技中フラグがセットされていることにより(ステップS71参照)、中断フラグがセットされ(ステップS78,S79参照)、中断コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS80参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、中断コマンドにもとづいて第2可変表示部9での第2飾り図柄9a,9b,9cの変動を中断させる。
第1大当り遊技が終了すると、第1可変表示部8において第1飾り図柄8a,8b,8cの変動(可変表示)が開始される((13)参照)。また、第1大当り遊技が終了すると、中断していた第2可変表示部における第2飾り図柄9a,9b,9cの変動が再開される((13)参照)。具体的には、第1大当り遊技が終了すると、第1大当り終了処理(ステップS308)において、第1大当り遊技中フラグがリセットされる(ステップS93)。第2特別図柄変動中処理(図20参照)において、第1大当り遊技中フラグがリセットされていると(ステップS71参照)、中断フラグがリセットされて(ステップS72,S73参照)、再開コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される(ステップS74参照)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、再開コマンドにもとづいて第2可変表示部9での第2飾り図柄9a,9b,9cの変動を再開させる。
このように、第1可変表示部8で大当り図柄が導出表示されたときに第2可変表示部9における第2飾り図柄の変動を中断することにより、複数の可変表示部8,9にて大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当りが同時に発生しないようにすることができる。その結果、遊技者の射幸心を不当に高めないようにすることができる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2可変表示部9で変動が中断されるときにははずれ図柄を一旦停止表示させる(図26の(10)参照)。停止表示させる時点において可視表示(例えば可変表示部の中央に表示されていること)させていた飾り図柄をそのまま停止表示させてもよいが(停止図柄が大当り図柄になる場合には左中右のうちの任意の図柄をずらす)、乱数を発生させて乱数に応じて中断時の図柄を決定したり、あらかじめ決められている順序で中断時の図柄を選択したりしてもよく、中断時の図柄の選定の方法は任意である。
また、図26の(4)および(5)における「変動継続中」の表示のように、第2可変表示部9で第2飾り図柄9a〜9cの変動が中断されているときに、第2飾り図柄9a〜9cの変動が一旦中断されているだけであって、まだ変動は継続中であることを遊技者に報知する表示が行われる。このような表示を行うことにより、第2可変表示部9において停止図柄が確定したと誤解を招くことがなくなり、遊技者に不信感を与えなくすることができる。
また、図26の(11)および(12)におけるキャラクタの画像のように、第1大当り遊技が実行され第1可変表示部8において大当り遊技中の表示演出が行われているときに、可変表示を中断している第2可変表示部9において、所定の案内情報などを表示する。案内情報とは、例えば、遊技者に対して、リーチの種類、遊技情報、キャラクタの種類、キャラクタの出現による効果などを教示するための情報である。また、可変表示を中断している第2可変表示部9において、第1大当り遊技に関する情報を表示するようにしてもよい。例えば、第1大当り遊技に関するラウンド数や第1大入賞口への入賞球数を表示するようにしてもよい。
なお、第1可変表示部8で大当り遊技中の表示演出が実行されているときに、可変表示を中断している第2可変表示部9において、はずれ図柄のみを停止表示してもよいし、変動は継続中であることを遊技者に報知する表示(「変動継続中」)のみを表示してもよいし、案内情報のみを表示してもよい。また、これらの表示を任意に組み合わせて表示してもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図27は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。第1演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第1演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第1可変表示部8の表示制御を実行する。また、第2演出制御プロセス処理を行う(ステップS706)。第2演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第2演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して第2可変表示部9の表示制御を実行する。さらに、予告決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図28は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、コマンド受信バッファに格納される。コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、特別図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンド(特別図柄指定コマンド:91XX(H))であれば(ステップS613)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、「XX」で示される特別図柄を示すデータを、RAMにおける特別図柄格納領域に格納する(ステップS614)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄決定用乱数を読み出し(ステップS615)、読み出した図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄指定コマンドで指定された特別図柄の停止図柄に対応した飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS616)。そして、決定した飾り図柄の停止図柄をRAMにおける飾り図柄格納領域に格納する(ステップS617)。
また、受信した演出制御コマンドが、変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜801B(H))であれば(ステップS618)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのコマンドのEXTデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS619)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS620)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、今回、変動パターンデータ格納領域に格納した変動パターンが時短状態時の変動パターン(EXTデータが「08H」〜「0BH」,「18H」〜「1BH」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS621)。時短状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前回、変動パターンデータ格納領域に格納した変動パターンは確変状態時の変動パターン(EXTデータが「04H」〜「07H」,「14H」〜「17H」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS622)。今回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであり、前回の変動パターンが確変状態時の変動パターンであるということは、前回の変動パターンを受信してから今回の変動パターンを受信するまでの間に、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御において、遊技状態が確変状態から時短状態に移行されたことを意味する。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、通常遊技状態、時短状態および確変状態の各遊技状態に応じた態様の演出を複数種類の演出装置(可変表示部8,9、スピーカ27、各種ランプ等:演出用部品ともいう)を用いて実行する。例えば、遊技状態毎に可変表示部8,9における背景色や背景画像を変化させたり(図33参照)、遊技状態毎に可変表示部8,9における飾り図柄の色や形などを変化させたり、遊技状態毎にスピーカ27からの音声出力を変化させたり、遊技状態毎にランプの点灯/消灯パターンを変化させたりする。なお、この実施の形態では、遊技状態が所定の遊技状態に制御されているときに、当該所定の遊技状態であることを示す演出を遊技状態演出という。上記のように、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御において、遊技状態が確変状態から時短状態に移行された場合は、その遊技状態の変化に合わせて遊技状態演出も変化させる必要がある。
前回の変動パターンが確変状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続回数決定用乱数を抽出し、抽出した継続回数決定用乱数の値に対応する回数を継続回数に決定する(ステップS623)。ここで、継続回数とは、遊技状態が変化したにもかかわらず、変化する前の遊技状態に応じた遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる変動回数(可変表示回数)のことをいう。なお、継続回数は、例えば5回〜20回の範囲で決定される。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続回数をカウントする遊技状態継続カウンタに、上記のように決定した継続回数をセットする(ステップS624)。後述するように、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで、変化する前の遊技状態に応じた遊技状態演出と同じ態様の演出が複数種類の演出装置を用いて実行される。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、今回、変動パターンデータ格納領域に格納した変動パターンが通常遊技状態時の変動パターン(EXTデータが「00H」〜「03H」,「10H」〜「13H」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS625)。通常遊技状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前回、変動パターンデータ格納領域に格納した変動パターンは確変状態時の変動パターン(EXTデータが「04H」〜「07H」,「14H」〜「17H」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS626)。今回の変動パターンが通常遊技状態時の変動パターンであり、前回の変動パターンが確変状態時の変動パターンであるということは、前回の変動パターンを受信してから今回の変動パターンを受信するまでの間に、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御において、遊技状態が確変状態から通常遊技状態に移行されたことを意味する。
前回の変動パターンが確変状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続回数決定用乱数を抽出し、抽出した継続回数決定用乱数の値に対応する回数を継続回数に決定する(ステップS627)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、継続回数をカウントする遊技状態継続カウンタに、上記のように決定した継続回数をセットする(ステップS628)。上記の場合と同様に、継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで、変化する前の遊技状態に応じた遊技状態演出と同じ態様の演出が複数種類の演出装置を用いて実行される。
前回の変動パターンが確変状態時の変動パターンでなければ、演出制御用マイクロコンピュータ100は、前回、変動パターンデータ格納領域に格納した変動パターンは時短状態時の変動パターン(EXTデータが「08H」〜「0BH」,「18H」〜「1BH」の変動パターン)であるか否かを確認する(ステップS629)。今回の変動パターンが通常遊技状態時の変動パターンであり、前回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであるということは、前回の変動パターンを受信してから今回の変動パターンを受信するまでの間に、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御において、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行されたことを意味する。
前回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述する時短演出フラグをリセットする(ステップS630)。
ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS631)。例えば、受信コマンドが飾り図柄(特別図柄)停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄(特別図柄)停止指定コマンド:A000(H),A001(H))であれば、それに対応するフラグをセットし、また、受信コマンドが中断指定の演出制御コマンド(中断コマンド:A100(H),A200(H))であれば、それに対応するフラグをセットし、また、受信コマンドが再開指定の演出制御コマンド(再開コマンド:A100(H),A201(H))であれば、それに対応するフラグをセットする。
図28には示していないが、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了指定の演出制御コマンド(B300(H),B301(H))を受信したときに、変動パターンデータ格納領域に格納された大当り確定時の変動パターンと特別図柄格納領域に格納された大当り確定時の特別図柄(確変図柄または非確変図柄)を確認することによって遊技状態を判断する。例えば、大当り確定時の変動パターンがいずれの遊技状態の変動パターンであっても、大当り確定時の特別図柄が確変図柄であれば、遊技状態が確変状態に移行されたものと判断して確変演出フラグをセットする。また、大当り確定時の変動パターンが確変状態時の変動パターンであり、大当り確定時の特別図柄が非確変図柄であれば、遊技状態が時短状態に移行されたものと判断して時短演出フラグをセットする。また、大当り確定時の変動パターンが時短状態時の変動パターンであり、大当り確定時の特別図柄が非確変図柄であれば、遊技状態が通常遊技状態に移行されたものと判断して時短演出フラグをリセットする。
ここで、確変演出フラグは、確変状態に応じた遊技状態演出(確変状態演出)を実行する必要があることを示すデータであり、また、時短演出フラグは、時短状態に応じた遊技状態演出(時短状態演出)を実行する必要があることを示すデータである。よって、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変演出フラグがセットされているときは、複数種類の演出装置を用いて確変状態演出を実行するように、また時短演出フラグがセットされているときは、複数種類の演出装置を用いて時短状態演出を実行するように、複数種類の演出装置の制御を行う。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了指定の演出制御コマンド(B300(H),B301(H))を受信したときに、大当り確定時の変動パターンと大当り確定時の特別図柄(確変図柄または非確変図柄)を確認することによって遊技状態を判断するようにしていたが、一方の可変表示部で大当り確定の変動中に、他方の可変表示部での変動開始時に確変状態の終了が決定されたり(ステップS53C)、変動回数が確変回数や時短回数に達したり(ステップS58C,S59C)することにより、遊技状態が変更することもあり得る。そこで、大当り確定時の変動パターンの後の変動パターン(直近の変動パターン)によって遊技状態を判断するようにしてもよい。
図29は、図27に示されたメイン処理における第1演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。第1演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S805のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(第1変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。第1変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理で第1可変表示部8における第1飾り図柄の変動パターン指定の演出制御コマンド(8000(H)〜800B(H)のいずれか)が受信されたことが確認された場合にセットされる。
第1飾り図柄変動開始処理(ステップS801):第1飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
第1飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803):遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される飾り図柄(特別図柄)の停止指定の演出制御コマンド(A000(H))を受信したことに応じて、第1飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
第1大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。
第1大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の表示制御を行う。例えば、第1大入賞口を開放させることを示す第1大入賞口開放前表示や第1大入賞口が開放中であることを示す第1大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
図30は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマ設定値に設定されている時間が経過するとランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を変更し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間が経過すると音番号データを音声出力基板70に出力する。
図30に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンのそれぞれに応じて用意されている。
図31は、第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、変動中断フラグがセットされているか否か確認し(ステップS821)、変動中断フラグがセットされていなければ中断コマンドを受信したか否か確認する(ステップS822)。中断コマンドを受信していれば変動中断フラグをセットし(ステップS823)、第1可変表示部8にはずれ図柄を停止表示する(ステップS824)。このとき、図26に示したように第2飾り図柄9a〜9cの変動が継続している旨の表示と案内情報の表示も表示される。
また、ステップS821で変動中断フラグがセットされていることを確認したら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再開コマンドを受信したか否か確認する(ステップS835)。再開コマンドを受信していれば、変動中断フラグをリセットするとともに(ステップS836)、第1可変表示部8において飾り図柄の変動を再開させる(ステップS837)。再開コマンドを受信していなければ第1飾り図柄変動中処理を終了する。
ステップS822で中断コマンドを受信していないことを確認したとき、またステップS837で第1可変表示部8において飾り図柄の変動を再開させたときは、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマを1減算するとともに(ステップS827)、変動時間タイマを1減算する(ステップS828)。プロセスタイマがタイムアップしたら、プロセスデータの切替を行う(ステップS829,S830)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定するとともに、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出用部品(可変表示部、ランプ、スピーカ)に対する制御状態を変更する。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS831)、監視タイマをスタートさせ(ステップS832)、第1演出制御プロセスフラグの値を第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS833)。
以上のように、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2可変表示部9に大当り図柄が導出表示されて大当り遊技状態となったときには、中断コマンドを受信したことにもとづいて変動中断フラグをセットするとともに変動の中断中のはずれ図柄の停止表示を行う(ステップS824)。そして、再開コマンドを受信するまでステップS827〜S833の処理を実行しないように制御する。すなわち、第1飾り図柄の変動を行わない制御がなされる。
なお、主基板31から中断コマンドおよび再開コマンドを送信することなく、演出制御用マイクロコンピュータ100に第1飾り図柄の変動を停止させる指示を行うように構成してもよい。例えば、ステップS822の処理において、中断コマンドの受信を監視する処理に代えて、第2大当り開始コマンド(B001(H))の受信を監視し、ステップS835の再開コマンドの受信の監視に代えて、第2大当り終了コマンド(B301(H))の受信を監視してもよい。このような構成によれば、遊技制御用マイクロコンピュータ560が演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信するコマンド数を減少させることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減させることができる。
図32は、第1演出制御プロセス処理における第1飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。第1飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄(特別図柄)停止を指示する演出制御コマンド(飾り図柄(特別図柄)停止指定コマンド:A000(H))を受信しているか否か確認する(ステップS841)。
飾り図柄(特別図柄)停止指定コマンドを受信していれば、飾り図柄格納領域に格納されている飾り図柄の停止図柄で図柄を停止させて、確定図柄を導出表示させる制御を行う(ステップS842)。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出状態継続カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS843)。演出状態継続カウンタの値が0でないということは、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御において遊技状態が変化したにもかかわらず、変化する前の遊技状態に応じた遊技状態演出と同じ態様の演出が継続して実行されていることを示している。演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出状態継続カウンタの値が0でないときは、演出状態継続カウンタの値を−1とし(ステップS844)、そして、再び、演出状態継続カウンタの値が0であるか否かを確認する(ステップS845)。このとき、演出状態継続カウンタの値が0になったということは、遊技状態が変化してから継続回数の可変表示の表示結果が導出表示(確定図柄が表示)されたことを意味する。
演出状態継続カウンタの値が0になったことを確認すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変演出フラグをリセットし(ステップS846)、変動パターン格納領域に格納されている現在の変動パターン(直近の変動パターン)は時短状態時の変動パターンであるかどうかを確認する(ステップS847)。現在の変動パターンが時短状態時の変動パターンであれば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、時短演出フラグをセットする(ステップS848)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、それ以降、複数種類の演出装置を用いて時短状態に応じた遊技状態演出(時短状態演出)を実行するように、複数種類の演出装置の制御を行う。一方、現在の変動パターンが時短状態時の変動パターンでなければ、通常遊技状態時の変動パターンであるので、時短演出フラグをセットしない。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、それ以降、複数種類の演出装置を用いて通常遊技状態に応じた遊技状態演出(通常遊技状態演出)を実行するように、複数種類の演出装置の制御を行う。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS842で第1飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示したか否かを確認し(ステップS852)、大当り図柄を表示した場合には、確変演出フラグまたは時短演出フラグをリセットする(ステップS853)。そして、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS854)。第1飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示していない場合(はずれ図柄を表示した場合)には、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS855)。
ステップS841において飾り図柄(特別図柄)停止指定コマンドを受信していない場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS850)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、第1可変表示部8(あるいは第1可変表示部8および第2可変表示部9)にエラー画面を表示する制御を行う(ステップS851)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1飾り図柄の停止図柄が大当り図柄であるかどうかを確認し(ステップS852)、大当り図柄でなかったときは、第1演出制御プロセスフラグの値を第1変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新し(ステップS855)、大当り図柄であったときは、第1演出制御プロセスフラグの値を第1大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS854)。
図33は、第1可変表示部8および第2可変表示部9に表示される遊技状態の応じた背景画像の例を示す説明図である。この遊技状態に応じた背景画像は、遊技状態演出の一例として示している。図33(A)〜(C)に示すように、通常遊技状態、確変状態および時短状態では、それぞれ、異なる背景画像が表示される。従って、遊技者は、背景画像によって、現在の遊技状態を認識することができる。但し、上述したように、この実施の形態では、確変状態から時短状態に移行されたとき、および確変状態から通常遊技状態に移行されたときは、遊技状態が変化する前の遊技状態に応じた遊技状態演出と同じ態様の演出が継続回数だけ実行されるように構成されているので、実際の遊技状態と背景画像とは必ずしも一致しているわけではない。このような構成によれば、遊技状態演出から遊技状態が変化した時点を遊技者に悟られにくくなり、遊技状態への興味を遊技者に与えることができることになる。
図34は、変動回数が確変回数に達したときの確変演出フラグのリセット時期を説明するためのタイミング図である。上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御において、遊技状態が確変状態に制御されているときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変状態時の変動パターンを選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS64)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始する毎に、変動回数カウンタで抽選により決定された例えば50回の確変回数(変動回数)をカウントする(ステップS59B)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタの値が0になると、確変フラグをリセットして(ステップS59C,S59D)、時短フラグをセットして(ステップS59F)、遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる。時短フラグがセットされた後は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態時の変動パターンを選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS64)。
演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドが確変状態時のコマンドから時短状態時のコマンドに変化したことを確認することにより(ステップS621,S622)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行したことを認識する。そして、継続回数を決定し(ステップS623)、演出状態継続カウンタに継続回数をセットする(ステップS624)。継続回数として5回が決定されたものとする。なお、このときは、遊技状態演出として確変状態演出が実行されている。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動の停止時、すなわち飾り図柄の確定図柄(停止図柄)を導出表示するときに、演出状態継続カウンタで5回の継続回数(変動回数)をカウントしていく(ステップS844)。演出状態継続カウンタの値が0になると(ステップS845)、確変演出フラグをリセットする(ステップS846)。また、現在の変動パターンが時短状態時の変動パターンであるので、時短演出フラグをセットする(ステップS847,S848)。これにより、遊技状態演出を確変状態演出から時短状態演出に切り替える。
図35は、確変状態の終了が決定されたときの確変演出フラグのセット時期とリセット時期を説明するためのタイミング図である。上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りの判定(ステップS54B)において大当りにする旨の判定を行ったとき(ステップS54CのY)、大当りフラグをセットする(ステップS54D)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン(このときは通常遊技状態時の変動パターン)を選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS64)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り図柄を決定する(ステップS102,S103)。大当り図柄が確変図柄である場合は、状態フラグをセットし(ステップS105)、状態回数カウンタに100回の状態回数をセットし(ステップS106)、確変フラグをセットし(ステップS107)、抽選により決定した確変回数を変動回数カウンタにセットする(ステップS109,S110)。
その後、確変大当りとなる特別図柄の変動が行われ、その変動の停止後に、大当り遊技が実行される。なお、図35に示すように、大当り遊技中は、大当り遊技の演出が実行されている可変表示部(図35では第1可変表示部8)とは異なる可変表示部(図35では第2可変表示部9)における変動は中断されている(図26参照)。大当り遊技が終了するときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り終了コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS91)。
演出制御用マイクロコンピュータ100では、大当り遊技の実行前に、変動パターンコマンドを受信し、その変動パターンを変動パターンデータ格納領域に格納している(ステップS618,S619)。また、大当り遊技の実行前に、特別図柄指定コマンドを受信し、その特別図柄を特別図柄格納領域に格納している(ステップS613,S614)。演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り終了コマンドを受信すると、変動パターンデータ格納領域に格納された大当り確定時の変動パターン(通常遊技状態時の変動パターン)と特別図柄格納領域に格納された大当り確定時の特別図柄(確変図柄)を確認することによって遊技状態が確変状態に移行されたことを認識する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変演出フラグをセットする。これにより、大当り遊技の終了後に、確変状態演出を実行することになる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動の開始時に、確変状態終了の判定を行う(ステップS53C)。ここで、確変状態を終了すると決定したときは、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変フラグをリセットするとともに(ステップS53E)、状態フラグがセットされていることを条件に時短フラグをセットして(ステップS53F,S53G)、遊技状態を確変状態から時短状態に移行させる。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態時の変動パターンを選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS64)。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドが確変状態時のコマンドから時短状態時のコマンドに変化したことを確認することにより(ステップS621,S622)、遊技状態が確変状態から時短状態に移行したことを認識する。そして、継続回数を決定し(ステップS623)、演出状態継続カウンタに継続回数をセットする(ステップS624)。継続回数として5回が決定されたものとする。なお、このときは、遊技状態演出として確変状態演出が実行されている。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動の停止時、すなわち飾り図柄の確定図柄(停止図柄)を導出表示するときに、演出状態継続カウンタで5回の継続回数(変動回数)をカウントしていく(ステップS844)。演出状態継続カウンタの値が0になると(ステップS845)、確変演出フラグをリセットする(ステップS846)。また、現在の変動パターンが時短状態時の変動パターンであるので、時短演出フラグをセットして(ステップS847,S848)、遊技状態演出を確変状態演出から時短状態演出に切り替える。
上記の実施の形態においては、遊技状態が確変状態から時短状態に、または確変状態から通常遊技状態に変更されたときに、所定の継続回数だけ遊技状態が変更される前の遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行するように構成されていた。しかし、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に変更されたときも、所定の継続回数だけ遊技状態が変更される前の遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行するように構成されていてもよい。そのような構成を実現するためには、例えば、図28に示したコマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100が、受信した今回の変動パターンが通常遊技状態時の変動パターンであるかどうかを確認し、通常遊技状態時の変動パターンであれば、前回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであるかどうかを確認する。そして、前回の変動パターンが時短状態時の変動パターンであれば、継続回数を決定し、継続回数カウンタに継続回数をセットするように構成する。
図36は、そのような時短状態から通常遊技状態に変更されたときの時短演出フラグのリセット時期を説明するためのタイミング図である。上述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ560における遊技制御において、遊技状態が時短状態に制御されているときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短状態時の変動パターンを選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信している(ステップS64)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始する毎に、状態回数カウンタで100回の状態回数(変動回数)をカウントする(ステップS57B)。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、状態回数カウンタの値が0になると(ステップS57C)、状態フラグをリセットするとともに(ステップS57D)、時短フラグをリセットして(ステップS57E,S57F)、遊技状態を時短状態から通常遊技状態に移行させる。時短フラグがリセットされた後は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、通常遊技状態時の変動パターンを選択し(ステップS209)、その変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する(ステップS64)。
演出制御用マイクロコンピュータ100における演出制御では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドが時短状態時のコマンドから通常遊技状態時のコマンドに変化したことを確認することにより、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行したことを認識する。そして、継続回数を決定し、演出状態継続カウンタに継続回数をセットする。継続回数として5回が決定されたものとする。なお、このときは、遊技状態演出として時短状態演出が実行されている。その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動の停止時、すなわち飾り図柄の確定図柄(停止図柄)を導出表示するときに、演出状態継続カウンタで5回の継続回数(変動回数)をカウントしていく。演出状態継続カウンタの値が0になると、時短演出フラグをリセットして、遊技状態演出を時短状態演出から通常遊技状態演出に切り替える。
以上に説明したように、この実施の形態では、第1可変表示部8(または第2可変表示部9)にて特定表示結果としての大当り図柄が導出表示されたときに第2可変表示部9における第2飾り図柄(または第1可変表示部8における第1飾り図柄)の変動を中断することにより(ステップS71,S78〜S80参照)、第1可変表示部8に大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当り遊技状態と第2可変表示部9に大当り図柄が導出表示されたことにもとづく大当り遊技状態を同時に発生させないようにすることができる。また、第1可変表示部8(または第2可変表示部9)に大当り図柄が導出表示されるまで第2可変表示部9(または第1可変表示部8)にて飾り図柄の変動が行われるため、第1可変表示部8(または第2可変表示部9)に大当り図柄が導出表示されることを遊技者に把握され難くすることができる。さらに、一方の可変表示部(例えば第1可変表示部8)の表示結果に応じて遊技状態を変更する必要が生じたときに、直ちに遊技状態を示すデータのセット・リセットを行う(ステップS107,S108,S115,S116,S119)ことにより遊技状態の開始および終了を制御するように構成されているので、変更された遊技状態を他方の可変表示部(例えば第2可変表示部9)における遊技制御に直ちに反映させることができ、その結果、公平な遊技機を提供することができる。
また、この実施の形態では、第2可変表示部9における第2飾り図柄の可変表示を中断させているときに、当該第2飾り図柄の可変表示が継続している旨を表示することにより(図26の「変動継続中」参照)、遊技者に不信感を与えなくすることができる。また、この実施の形態では、第2可変表示部9における第2飾り図柄の可変表示を中断させているときに、はずれ図柄を表示することにより(図26の「627」参照)、2つの可変表示部8,9において同時に大当り図柄が導出表示されたと勘違いされないようにすることができる。
また、この実施の形態では、第1特別図柄通常処理(ステップS300)における大当り判定(ステップS54B)において、大当りとする旨の決定がされたときに、大当りとなることを予告するための予告演出を伴う変動パターンを第2可変表示部における変動パターンとして選択し(ステップS209参照)、第2可変表示部9にて予告演出を実行させるように構成されているので(図25参照)、遊技演出のバリエーションを豊富にすることができ、遊技の興趣を高めることができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が特定可能な試験信号を作成し、作成した試験信号を変動の停止時に遊技機外部に出力する(ステップS176〜S178,S181〜S187)ように構成されているので、遊技機外部に正確な遊技状態を知らせることができる。
また、この実施の形態では、変動の開始時に、状態フラグがセットされていることにもとづいて状態回数カウンタが変動回数をカウントし、状態回数カウンタのカウント数が状態回数になったとき、時短フラグをリセットするように構成されているので、遊技状態が時短状態に制御されているときに、一貫して変動の開始時に変動回数がカウントされるため、確変状態に移行してからの状態回数のカウント数が一定となり、遊技者に対して公平な遊技機を提供することができる。また、この実施の形態では、変動の開始時に、変動回数カウンタが変動回数をカウントし、変動回数カウンタのカウント数が確変回数になったとき、確変フラグをリセットするように構成されているので、遊技状態が確変状態に制御されているときに、一貫して変動の開始時に変動回数がカウントされるため、確変状態に移行してからの確変回数のカウント数が一定となり、遊技者に対して公平な遊技機を提供することができる。
また、この実施の形態では、遊技状態が確変状態に制御されているときに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、確変状態であることを示す確変状態演出を演出装置(可変表示部8,9等)を用いて実行し、遊技状態が確変状態から時短状態に移行したことを認識したときに(ステップS621,S622)、継続回数を決定して演出状態継続カウンタにセットし(ステップS623,S624)、その後、継続回数の変動が実行されるまで確変状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行するように構成されているので、遊技状態演出から遊技状態が変化した時点を遊技者に悟られにくくなり、遊技状態への興味を遊技者に与えることができる。同様に、上記実施の形態の変形例として、遊技状態が時短状態に制御されているときに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、時短状態であることを示す時短状態演出を演出装置(可変表示部8,9等)を用いて実行し、遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行したことを認識したときに、継続回数を決定して演出状態継続カウンタにセットし、その後、継続回数の変動が実行されるまで時短状態演出と同じ態様の演出を演出装置を用いて実行するように構成されているので(図36参照)、遊技状態演出から遊技状態が変化した時点を遊技者に悟られにくくなり、遊技状態への興味を遊技者に与えることができる。
さらに、この実施の形態では、確変フラグをセットして確変状態に制御するときに(ステップS107)、状態フラグをセットし(ステップS105)、状態回数を状態回数カウンタにセットし(ステップS106)、確変回数を抽選で決定し(ステップS109)、そのように決定した確変回数を変動回数カウンタにセットする(ステップS110)ように構成されている。また、確変フラグがセットされて確変状態に制御されているときに(ステップS53AのY)、確変状態を終了させるか否かの判定を行い(ステップS53C)、判定の結果、確変状態を終了させると決定されたときは、確変フラグをリセットするとともに(ステップS53E)、状態フラグがセットされていることを条件に時短フラグをセットして(ステップS53F,S53G)、確変状態から時短状態に移行させる制御を実行するように構成されている。これらの構成によれば、確変状態に制御されてからの状態回数(例えば100回)内における確変状態における変動回数(確変回数)と時短状態における変動回数に変化をもたせることができ、遊技状態に対する興味を遊技者に与えることができる。
さらに、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信される変動パターンコマンドによって現在の遊技状態を認識するように構成されているので、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するコマンド数を減らすことができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
次に、上述した実施の形態と異なる他の実施の形態(変形例)について説明する。
[A]上述した実施の形態では、確変状態または時短状態のいずれかの状態における変動回数を固定回数(例えば100回)である状態回数として状態回数カウンタに確変状態への移行時に設定し(ステップS106)、状態回数カウンタで固定回数である状態回数をカウントしていた(ステップS57B)。しかし、このような構成に限られるわけではなく、例えば、確変状態または時短状態のいずれかの状態における変動回数が固定回数であって、確変状態を継続可能な確変回数が固定回数以下である場合は、確変状態から時短状態への移行時(ステップS53E〜S53G、S59D〜S59F)に固定回数から変動回数カウンタの現在のカウント数を引いた回数を時短状態における変動回数(時短回数)として変動回数カウンタに設定するようにしてもよい。このような構成によれば、変動回数カウンタと状態回数カウンタの2つを設ける必要がなく、変動回数カウンタだけ設ければよいことになる。
[B]上述した実施の形態では、確変状態のときにセットされる確変フラグと、時短状態のときにセットされる時短フラグと、確変状態または時短状態のときにセットされる状態フラグとが設けられていたが、3つのフラグのうちの任意の2つのフラグを用いて、確変状態、時短状態および通常遊技状態の3つの状態を判別するように構成されていてもよい。例えば、時短状態または確変状態のいずれかの状態のときに、状態フラグをセットし、また、確変状態のときに確変フラグをセットする。このような構成では、状態フラグがセットされ、確変フラグがセットされているときは、遊技状態が確変状態であり、状態フラグがセットされ、確変フラグがセットされていないときは、遊技状態が時短状態であると判断できることになる。
[C]上述した実施の形態では、確変状態または時短状態のいずれかの状態における変動回数を固定回数(例えば100回)としていたが、任意に設定される回数としてもよい。例えば、ステップS106において状態回数を状態回数カウンタに設定する前に、状態回数を抽選によって決定し、決定した状態回数を状態回数カウンタに設定するように構成されていてもよい。このような構成によれば、遊技者に確変状態等の遊技状態がいつまで続くかわかりにくくなり、遊技状態に対する興味をさらに高めることができる。
[D]上述した実施の形態では、確変状態を継続可能な変動回数である確変回数は、抽選によって決定されていたが(ステップS109)、時短状態を継続可能な変動回数(時短回数)は、抽選によって決定されていなかった。しかし、時短回数も、確変回数と同様に、抽選によって決定されてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変回数と同様の方法により、時短状態への移行時(S115〜S116)に、例えば50回〜100回の範囲内で時短回数を抽選によって決定する。そして、決定した時短回数を変動回数カウンタに設定(セット)する(ステップS117)。
[E]上述した実施の形態では、確変回数が抽選によって何回に決定されたかを遊技者に全く報知していないが、抽選によって決定された確変回数を遊技者に報知するように構成されていてもよい。この場合に、遊技者に遊技状態を悟られないようにするために、正確な確変回数を報知しないように構成されているのが好ましい。例えば、確変回数として例えば50回が決定された場合に、「50回かも?」というような正確な確変回数かどうか分からないような表示を可変表示部8,9に表示する。このような表示を可変表示部8,9に表示させるための構成としては、例えば、確変回数が決定されたときに、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、決定された確変回数を通知する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。演出制御用マイクロコンピュータ100は、その演出制御コマンドを受信することに応じて、例えば図27に示したメイン処理において確変回数を報知するための表示を可変表示部8,9(可変表示部8,9の少なくともいずれか一方)に表示させる制御を実行する。このような表示は、可変表示中に表示されても可変表示していないときに表示されてもよい。
[F]上述した実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が現在の遊技状態を演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、遊技状態を特定可能な演出制御コマンドとして、遊技状態に応じた変動パターンコマンドを用いていた。しかし、このようなコマンドを用いる場合に限られず、遊技状態を特定可能な特別な演出制御コマンドを予め設けておき、そのようなコマンドで現在の遊技状態を演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するように構成されていてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態を確変状態に制御したときに、確変状態での制御が開始されたことを通知するための演出制御コマンドを、また遊技状態を時短状態に制御したときに、時短状態での制御が開始されたことを通知するための演出制御コマンドを、さらに遊技状態を通常遊技状態に制御したときに、通常遊技状態での制御が開始されたことを通知するための演出制御コマンドを、それぞれ、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成されていてもよい。この場合においても、演出制御用マイクロコンピュータ100は、それらの演出制御コマンドにもとづいて、遊技状態に応じた遊技状態演出の表示制御を実行することが可能である。
[G]上述した実施の形態では、確変状態から時短状態に移行するとき、および確変状態から通常遊技状態に移行するときに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、継続回数を決定し(ステップS623,S627)、決定した継続回数を演出状態継続カウンタにセットし(ステップS624,S628)、そして、継続回数分の飾り図柄の停止図柄を導出表示するまで遊技状態が変化する前の遊技状態演出を実行するように構成されていた。しかし、通常遊技状態または時短状態から確変状態に移行するときにも(なお、上記の実施の形態では示されていないが、通常遊技状態から時短状態に移行するときであってもよい)、上記のような継続回数分の飾り図柄の停止図柄を導出表示するまで遊技状態が変化する前の遊技状態演出を実行するように構成されていてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「特定表示結果」とは、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92における第1特別図柄および第2特別図柄の変動停止時の停止図柄のうち大当りとなる大当り図柄(例えば「0」〜「9」のうちの奇数図柄)をいうとともに、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92と同期した、第1可変表示部8および第2可変表示部9における左中右の第1飾り図柄および第2飾り図柄が同一の図柄で揃った状態のことをいう。ただし、このような図柄に限られるわけではなく、「特定表示結果」としての大当り図柄を異なる図柄(例えば、「0」〜「9」のうちの偶数図柄)としてもよい。また、上記の実施の形態では、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92における大当り図柄は同じ図柄であることを想定して説明していたが、第1特別図柄表示器91と第2特別図柄表示器92とで異なる図柄を大当り図柄としてもよい。例えば、第1特別図柄表示器91では奇数図柄のうち「1」「5」「9」を特定表示結果としての大当り図柄とし、第2特別図柄表示器92では奇数図柄のうち「3」「7」を大当り図柄としてもよい。
また、上記の実施の形態において、「特別表示結果」とは、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92における大当り図柄のうち確率変動を伴う大当り図柄(例えば「7」:確変図柄)をいうとともに、第1特別図柄表示器91および第2特別図柄表示器92と同期した、第1可変表示部8および第2可変表示部9における左中右の第1飾り図柄および第2飾り図柄が奇数の同一の図柄で揃った状態のことをいう。ただし、このような図柄に限られるわけではなく、例えば大当り図柄の全てを確変図柄(すなわち、「1」「2」「5」「7」「9」の全ての図柄を確変図柄)としてもよい。このようにすることにより、確変状態に移行する割合が高くなって、遊技者に有利な遊技機を提供することができることになる。本実施の形態における遊技機が、確変状態において確変状態終了の判定を行い、その結果、確変状態を終了させるように制御されているので、遊技者に不利になるおそれがあるため、確変状態の移行に関しては遊技者の有利になるように制御するのが好ましい。
なお、上記の実施の形態では、時短状態は、確変状態の終了後にのみ制御されるように構成されていたが、このような構成に限られるわけではなく、例えば大当り図柄のうち時短状態になる大当り図柄(時短図柄)を予め定めておき、その時短状態になる大当り図柄で大当りとなった後に時短状態に制御されるように構成されていてもよい。また、大当り図柄の全てを時短図柄(すなわち、「1」「2」「5」「7」「9」の全ての図柄を時短図柄)としてもよい。また、確変図柄と時短図柄とは区別されていても重複していてもよい。確変図柄と時短図柄とが重複しているときは、そのような図柄で大当りとなると、後述するように確変状態でかつ時短状態に制御されることになる。
なお、上記の実施の形態では、時短状態のときにのみ、変動時間の短い変動パターンが選択されるように構成されていた。しかし、確変状態のときも、変動時間の短い変動パターンが選択されるように構成されていてもよい。すなわち、確変状態に移行する条件が成立したとき、確変状態でかつ時短状態(大当り判定において高確率で大当りとされる状態で、かつ変動時間の短い変動パターンが高確率で選択される状態)に制御されるようにしてもよい。この場合、上記の実施の形態において、確変フラグをセットする(オンにする)ときに時短フラグもセットする(オンにする)ことにより、遊技状態を確変状態でかつ時短状態に制御することが可能となる。また、上記の実施の形態において、確変状態を終了させて遊技状態を時短状態のみに制御するときは、確変フラグのみをリセットする(オフにする)ことにより実現可能である。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
本発明は、パチンコ遊技機などの遊技に適用可能であり、特に、表示部が2つ設けられた遊技機の遊技に適用可能である。
1 パチンコ遊技機
8 第1可変表示部
9 第2可変表示部
14 第1始動入賞口
16 第2始動入賞口
17 可変入賞装置
31 主基板
80 演出制御基板
91 第1特別図柄表示器
92 第2特別図柄表示器
100 演出制御用マイクロコンピュータ
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
8 第1可変表示部
9 第2可変表示部
14 第1始動入賞口
16 第2始動入賞口
17 可変入賞装置
31 主基板
80 演出制御基板
91 第1特別図柄表示器
92 第2特別図柄表示器
100 演出制御用マイクロコンピュータ
560 遊技制御用マイクロコンピュータ
Claims (9)
- 所定の始動条件の成立にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示する複数の可変表示部を備え、前記複数の可変表示部のうちのいずれかの可変表示部に特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
データを記憶する記憶手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段による決定結果にもとづいて前記複数の可変表示部それぞれにおける前記識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を示す可変表示データをあらかじめ定められた複数種類の可変表示データの中から選択する可変表示データ選択手段と、
前記事前決定手段により前記特定表示結果のうちの特別表示結果とすることが決定されたとき、通常遊技状態よりも高い割合で前記特定表示結果とする旨が決定される高確率遊技状態であることを示すデータを前記記憶手段にセットすることにより、該高確率遊技状態に移行させる移行制御を実行し、前記事前決定手段により前記特定表示結果のうちの前記特別表示結果とは異なる非特別表示結果とすることが決定されたとき、該決定結果にもとづく前記識別情報の可変表示の開始時に前記記憶手段の前記高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する高確率遊技状態制御手段と、
該高確率遊技状態制御手段により前記高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されるとき、該終了制御が実行される前記識別情報の可変表示の開始時に前記可変表示データ選択手段によって前記通常遊技状態において選択される可変表示データよりも可変表示時間が短い可変表示データが選択される時間短縮遊技状態であることを示すデータを前記記憶手段にセットすることにより、該時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行する時間短縮遊技状態制御手段と、
前記可変表示データ選択手段によって選択された可変表示データにもとづく前記可変表示時間を計測する可変表示時間計測手段と、
該可変表示時間計測手段により計測された前記可変表示時間が経過したか否かを判定する可変表示時間判定手段と、
前記複数の可変表示部の表示制御を行うとともに前記可変表示時間が経過したときに前記識別情報の表示結果を導出表示する表示制御手段とを備え、
前記可変表示時間計測手段は、前記複数の可変表示部のうち第1可変表示部に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第1可変表示部とは異なる第2可変表示部にて前記識別情報の可変表示が実行されているとき、前記第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点で前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断し、前記第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく前記特定遊技状態が終了した第2の時点で可変表示時間の計測を再開する計測中断再開手段を含み、
前記表示制御手段は、
前記第1の時点で前記計測中断再開手段により前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断したときに前記第2可変表示部における前記識別情報の可変表示を中断する識別情報一時停止手段と、
前記第2の時点で前記計測中断再開手段により前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を再開したときに、前記第2可変表示部において、前記第1の時点で中断した識別情報の可変表示を再開する識別情報再可変表示手段とを含む
ことを特徴とする遊技機。 - 所定の始動条件の成立にもとづいて各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示する複数の可変表示部を備え、前記複数の可変表示部のうちのいずれかの可変表示部に特定表示結果が導出表示されたことにもとづいて遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であって、
データを記憶する記憶手段と、
前記複数の可変表示部の表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段と、
前記事前決定手段による決定結果にもとづいて前記複数の可変表示部それぞれにおける前記識別情報の可変表示を開始してから表示結果を導出表示するまでの可変表示時間を示す可変表示データをあらかじめ定められた複数種類の可変表示データの中から選択する可変表示データ選択手段と、
前記可変表示データ選択手段によって前記通常遊技状態において選択される可変表示データよりも可変表示時間が短い可変表示データが選択される時間短縮遊技状態に移行する条件が成立したときに、前記時間短縮遊技状態であることを示すデータを前記記憶手段にセットすることにより、該時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行し、前記事前決定手段により前記非特別表示結果とすることが決定されたとき、該決定結果にもとづく前記識別情報の可変表示の開始時に前記記憶手段の前記時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記時間短縮遊技状態を終了させる終了制御を実行する時間短縮遊技状態制御手段と、
前記事前決定手段により前記特定表示結果のうちの特別表示結果とすることが決定されたとき、通常遊技状態よりも高い割合で前記特定表示結果とする旨が決定される高確率遊技状態であることを示すデータを前記記憶手段にセットすることにより、該高確率遊技状態に移行させる移行制御を実行し、前記事前決定手段により前記特定表示結果のうちの前記特別表示結果とは異なる非特別表示結果とすることが決定されたとき、該決定結果にもとづく前記識別情報の可変表示の開始時に前記記憶手段の前記高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行し、前記時間短縮遊技状態に移行させる高確率遊技状態制御手段と、
前記可変表示データ選択手段によって選択された可変表示データにもとづく前記可変表示時間を計測する可変表示時間計測手段と、
該可変表示時間計測手段により計測された前記可変表示時間が経過したか否かを判定する可変表示時間判定手段と、
前記複数の可変表示部の表示制御を行うとともに前記可変表示時間が経過したときに前記識別情報の表示結果を導出表示する表示制御手段とを備え、
前記可変表示時間計測手段は、前記複数の可変表示部のうち第1可変表示部に前記特定表示結果が導出表示され、かつ、前記第1可変表示部とは異なる第2可変表示部にて前記識別情報の可変表示が実行されているとき、前記第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示された第1の時点で前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断し、前記第1可変表示部にて特定表示結果が導出表示されたことにもとづく前記特定遊技状態が終了した第2の時点で可変表示時間の計測を再開する計測中断再開手段を含み、
前記表示制御手段は、
前記第1の時点で前記計測中断再開手段により前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を中断したときに前記第2可変表示部における前記識別情報の可変表示を中断する識別情報一時停止手段と、
前記第2の時点で前記計測中断再開手段により前記第2可変表示部における可変表示時間の計測を再開したときに、前記第2可変表示部において、前記第1の時点で中断した識別情報の可変表示を再開する識別情報再可変表示手段とを含む
ことを特徴とする遊技機。 - 識別情報一時停止手段は、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、当該識別情報の可変表示が継続している旨を表示する
請求項1または請求項2記載の遊技機。 - 識別情報一時停止手段は、第2可変表示部における識別情報の可変表示を中断させているときに、特定表示結果とは異なる表示態様である非特定表示結果を表示する
請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 表示制御手段は、事前決定手段が第1可変表示部の表示結果を特定表示結果とすることに決定したときに、該第1可変表示部の表示結果が前記特定表示結果となることを予告するための予告演出を第2可変表示部にて実行する予告演出制御手段を含む
請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 遊技制御の状態を特定可能とする特定信号を作成し、作成した前記特定信号を識別情報の表示結果を導出表示するときに遊技機外部に出力する信号出力手段を備えた
請求項1から請求項5のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータと、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの制御信号にもとづいて演出装置を制御する演出制御用マイクロコンピュータとを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
記憶手段と、
事前決定手段と、
時間短縮遊技状態制御手段と、
前記演出制御用マイクロコンピュータに遊技状態を特定可能な制御信号を送信する制御信号送信手段と、
前記事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、
時間短縮遊技状態に移行してから前記可変表示回数カウント手段によってカウントされた前記可変表示の回数が、所定の時間短縮遊技状態回数となったか否かを判定する時間短縮遊技状態可変表示回数判定手段とを含み、
前記時間短縮遊技状態制御手段は、前記時間短縮遊技状態可変表示回数判定手段により前記可変表示の回数が前記時間短縮遊技状態回数となったと判定されたときに、前記記憶手段の前記時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記時間短縮遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能を有し、
前記制御信号送信手段は、前記時間短縮遊技状態制御手段により前記時間短縮遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、前記時間短縮遊技状態が終了したことを特定可能な時間短縮終了信号を前記演出制御用マイクロコンピュータに送信する機能を有し、
前記演出制御用マイクロコンピュータは、
遊技状態が前記時間短縮遊技状態に制御されているときに、該時間短縮遊技状態であることを示す時間短縮遊技状態演出を前記演出装置を用いて実行する時間短縮遊技状態演出制御手段と、
前記制御信号送信手段からの前記時間短縮終了信号を受信したときに、前記時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する時間短縮遊技状態演出継続回数決定手段と、
前記時間短縮遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、前記継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで前記時間短縮遊技状態演出と同じ態様の演出を前記演出装置を用いて実行する時間短縮遊技状態演出継続実行手段とを含む
請求項1から請求項6のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 遊技の進行を制御する遊技制御用マイクロコンピュータと、
前記遊技制御用マイクロコンピュータからの制御信号にもとづいて演出装置を制御する演出制御用マイクロコンピュータとを備え、
前記遊技制御用マイクロコンピュータは、
記憶手段と、
事前決定手段と、
高確率遊技状態制御手段と、
前記演出制御用マイクロコンピュータに遊技状態を特定可能な制御信号を送信する制御信号送信手段と、
前記事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、
高確率遊技状態に移行してから前記可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の高確率遊技状態回数となったか否かを判定する高確率遊技状態可変表示回数判定手段とを含み、
前記高確率遊技状態制御手段は、前記高確率遊技状態可変表示回数判定手段により前記可変表示の回数が前記高確率遊技状態回数となったと判定されたときに、前記記憶手段の前記高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能を有し、
前記制御信号送信手段は、前記高確率遊技状態制御手段により前記高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、前記高確率遊技状態が終了したことを特定可能な高確率終了信号を前記演出制御用マイクロコンピュータに送信する機能を有し、
前記演出制御用マイクロコンピュータは、
遊技状態が前記高確率遊技状態に制御されているときに、該高確率遊技状態であることを示す高確率遊技状態演出を前記演出装置を用いて実行する高確率遊技状態演出制御手段と、
前記制御信号送信手段からの前記高確率終了信号を受信したときに、前記高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を継続して実行させる可変表示の継続回数を決定する高確率遊技状態演出継続回数決定手段と、
前記高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、前記継続回数の可変表示の表示結果が導出表示されるまで前記高確率遊技状態演出と同じ態様の演出を前記演出装置を用いて実行する高確率遊技状態演出継続実行手段とを含む
請求項1から請求項7のうちのいずれかに記載の遊技機。 - 高確率遊技状態制御手段により高確率遊技状態に移行させる移行制御が実行されるときに、前記高確率遊技状態または時間短縮遊技状態であることを示す状態データを記憶手段にセットする状態データ設定手段と、
事前決定手段による決定結果に応じた識別情報の可変表示が開始されるときに、可変表示の回数をカウントする可変表示回数カウント手段と、
前記状態データ設定手段により前記状態データがセットされてから前記可変表示回数カウント手段によってカウントされた可変表示の回数が、所定の状態回数となったか否かを判定する状態回数判定手段と、
遊技状態が高確率遊技状態に制御されている状態において、始動条件の成立にもとづいて前記高確率遊技状態を終了させるか否かを決定する高確率遊技状態終了決定手段とを備え、
高確率遊技状態制御手段は、前記高確率遊技状態終了決定手段により前記高確率遊技状態を終了させると決定されたとき、記憶手段の高確率遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記高確率遊技状態を終了させる終了制御を実行する機能を有し、
時間短縮遊技状態制御手段は、前記高確率遊技状態制御手段により前記高確率遊技状態を終了させる終了制御が実行されたときに、時間短縮遊技状態であることを示すデータを前記記憶手段にセットすることにより、前記時間短縮遊技状態に移行させる移行制御を実行する機能を有し、
前記時間短縮遊技状態制御手段は、前記状態回数判定手段により前記可変表示の回数が前記所定の状態回数となったと判定されたとき、前記記憶手段の前記時間短縮遊技状態であることを示すデータをリセットすることにより、前記時間短縮遊技状態から通常遊技状態に移行させる移行制御を実行する
請求項1から請求項8のうちのいずれかに記載の遊技機。
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