JP2006217757A - 二次電池の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低温時における二次電池の破損を防止する。
【解決手段】 ECUは、システム起動信号がオンになると(S100にてYES)、バッテリ温度または外気温を検知するステップ(S200)と、走行用バッテリの温度または外気温が予め定められたしきい値よりも低い低温状態であると(S300にてYES)、現在のバッテリSOCを検知するステップ(S400)と、現在のバッテリSOCが常温における目標SOCよりも高いと(S500にてYES)、目標SOCを現在のバッテリSOC以上に変更するステップ(S600)と、SMRをオンにするステップ(S700)とを含むプログラムを実行する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、二次電池の制御装置に関し、特に、低温時において二次電池の劣化を防止する制御装置に関する。
エンジン(たとえば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの公知の機関を用いることが考えられる。)と電気モータとを組合せたハイブリッドシステムと呼ばれるパワートレインを搭載した車両が開発され、実用化されている。このような車両においては、運転者のアクセル操作量に関係なく、エンジンによる運転と電気モータとによる運転とが自動的に切換えられて、最も効率が良くなるように制御される。たとえば、エンジンが、定常状態で運転されて二次電池(バッテリ)を充電する発電機を回すために運転される場合、あるいは二次電池の充電量などに応じて走行中に間欠的に運転される場合などは、運転者によるアクセルの操作量とは無関係にエンジンの運転および停止を繰返す。つまりエンジンと電気モータとをそれぞれ単独、または協同して動作させることにより、燃料消費向上や排気ガスを大幅に抑制することが可能になる。
このハイブリッド車両では、発電機によって得られた電力によりバッテリを充電をするとともに、バッテリからの放電電力によってモータを駆動して走行する。なお、通常の場合、エンジンの駆動力も直接車輪に伝達できるようになっている。また、エンジンブレーキ相当の制動に回生制動を用いて、回生制動によってモータから発生する電力もバッテリの充電に利用している。
このようなハイブリッド車両において、バッテリは、目標の充電容量(SOC(States Of Charge))になるように、充放電制御が実行される。すなわち、バッテリのSOCが0%になると電気モータのみによる走行が不可能になってしまい、また100%になると回生制動により発生した電力をバッテリが受け入れられなくなる。このため、適当な目標SOC(たとえば、50%)を設定し、バッテリSOCがこの目標SOCになるように、発電機による発電を制御している。このような制御によって、バッテリSOCは、常に50%を中心とした所定の範囲(たとえば、20%〜80%の範囲)に収めることができる。
特開2000−40532号公報(特許文献1)は、エンジンや電池の暖機を促進することができるハイブリッド車の電池充電状態制御装置を開示する。このハイブリッド車の電池充電状態制御装置は、エンジンにより駆動される発電機と、車両を駆動するモータを有し、電池の充電状態を目標充電状態に一致させるように発電機の発電量を制御するハイブリッド車の充電状態制御装置であって、電池の温度が低いときは高いときに比べて目標充電状態を高く設定する。
このハイブリッド車の電池充電状態制御装置によると、電池温度が低いときに、発電を行なうことができる。これによって、エンジンの負荷を大きくしてエンジンの暖機を効率的に行なうことができ、また電池への充電により電池の暖機を促進することができる。特に、エンジン始動時において、暖機を効果的に行なうことができる。
特開2000−40532号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたハイブリッド車の電池充電状態制御装置では、単に、電池の温度が低いときは高いときに比べて目標充電状態を高く設定するものにすぎない。たとえば、電池の温度が低いので、電池の温度が高いときよりも目標SOCを高く設定しても、そのときに検知された現状のSOCがさらに高い場合を想定する。このような場合には、目標SOCの方が現状のSOCよりも低くなり、SOCが目標SOCを下回るまで継続的な放電状態になる。ハイブリッド車両に搭載されるバッテリは多数のバッテリセルを組み合わせて構成されている。中央部ほどセルに挟まれておりかつ冷却されにくいので、温度が高く、その一方、端部ほど温度が低い。特に、極低温時においては、端部のセルの温度が低く、そのセルにおける電池内部抵抗も大きくなる。このような状態で継続的な放電状態になると、端部のセルが低温であることにより電池電圧そのものが低いことに加えて、内部抵抗が大きいので電圧降下が大きく、放電不可能な状態(マイナスのバイアスが発生)に陥り、そのバッテリセルが充放電可能な機能が破損する状態になり得る場合がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、低温時において二次電池の破損を防止する、二次電池の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る二次電池の制御装置は、車両に搭載され、複数のセルから構成される二次電池を制御する。この制御装置は、温度を検知するための検知手段と、二次電池のSOCを算出するための算出手段と、二次電池のSOCの目標値を記憶するための記憶手段と、二次電池のSOCが目標値になるように二次電池の充放電を制御するための制御手段と、二次電池を含む車両の電源システムの起動時において、検知された温度が予め定められた温度以下であると、目標値を起動時のSOC以上に変更するための変更手段とを含む。
第1の発明によると、SOCの目標値(以下、目標SOCと記載する場合がある)になるように充放電制御が行なわれる二次電池においては、目標SOCが現状のSOCよりも低いと、現状のSOCが目標SOCに到達するまで放電制御が継続的に行なわれる。放電制御が継続的に行なわれても低温時でなければ問題が顕著にならない。ところが、低温時や極低温時においては、複数のセルの中で中央部と端部との電池温度の差が大きい。端部のセルにおいては温度が低く、そのセルにおける電池内部抵抗も大きくなる。このような状態で放電制御が継続的に行なわれると、端部のセルが低温であることにより電池電圧そのものが低いことに加えて、内部抵抗が大きいので電圧降下が大きく、放電不可能な状態(マイナスのバイアスが発生)に陥り、そのバッテリセルが充放電可能な機能が破損する状態になり得る場合がある。このため、このような事態が想定される低温時には、変更手段により、目標SOCが電源システムの起動時のSOC以上に変更される。このようにすると、必ず、目標SOCの方が高くなるので、放電制御が継続的に行なわれることがなく、電池温度が低い端部のセルにおいて放電不可能な状態になることを回避できる。すなわち、目標SOCをシステム起動時のSOC以上に設定するので少なくとも充電制御が行なわれ、車両に搭載された電気負荷を使用すると放電制御が行なわれる。これにより、充電制御と放電制御とが短い周期で繰り返されることにより二次電池の内部抵抗によるジュール熱の発生により電池温度が上昇する。電池温度が上昇すると、端部のセルにおいて発生する問題を回避できる。その結果、低温時において二次電池の破損を防止する、二次電池の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、検知手段は、二次電池の温度を検知するための手段を含む。
第2の発明によると、二次電池の温度が低いと端部のセルの温度も低く、このような状態で放電制御が継続的に行なわれることを回避して、二次電池の低温時において二次電池の破損を防止することができる。
第3の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、検知手段は、車両の外気温を検知するための手段を含む。
第3の発明によると、たとえば、車両が夜間駐車された状態で明け方に車両の電源システムを起動させるときに、車両の外気温が低いと端部のセルの温度も低い。このような状態で放電制御が継続的に行なわれることを回避して、外気温の低温時において二次電池の破損を防止することができる。
第4の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1〜3のいずれかの発明の構成に加えて、変更手段は、目標値を、二次電池が過充電状態にならない範囲において、起動時のSOC以上に変更するための手段を含む。
第4の発明によると、目標SOCがあまりにも高いと過充電状態になり、二次電池を保護するという観点からは好ましくない。このため、このような過充電状態にならない範囲において、目標SOCを上昇させて放電制御が継続的に行なわれることを回避できる。これにより、二次電池の過充電および過放電のいずれの状態も回避できる。
第5の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1〜4のいずれかの発明の構成に加えて、変更手段は、目標値を起動時のSOCに変更するための手段を含む。
第5の発明によると、目標SOCを起動時のSOCに変更するので、電源システムの起動後に車両に搭載された電気負荷に二次電池から電力が供給されると(たとえば車両のモータ走行)、SOCが目標SOCよりも低下するので、充電制御に移行する。これにより、低温時において、放電制御が継続的に行なわれることにより発生する問題を回避できる。
第6の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCに基づいて算出されるものである。
第6の発明によると、電源システムの起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCである電源システムの前回の遮断時に記憶されたSOC(このSOCは、電源システムの作動時において、二次電池の入出力電流値を積算することにより算出できる)に基づいて算出して、目標SOCをこの算出されたSOC以上に変更することができる。
第7の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCと二次電池の開放電圧とにより算出されるものである。
第7の発明によると、電源システムの起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCである電源システムの前回の遮断時に記憶されたSOCと電源システムの起動前の二次電池の開放電圧(OCV(Open Circuit Voltage))とに基づいて算出して、目標SOCをこの算出されたSOC以上に変更することができる。
第8の発明に係る二次電池の制御装置においては、第1〜5のいずれかの発明の構成に加えて、起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCと二次電池の開放電圧と二次電池の温度とにより算出されるものである。
第8の発明によると、電源システムの起動時のSOCは、電源システムの起動前のSOCである電源システムの前回の遮断時に記憶されたSOCと電源システムの起動前の二次電池の開放電圧(OCV)とに基づいて、電池温度を考慮した補正により算出して、目標SOCをこの算出されたSOC以上に変更することができる。
第9の発明に係る二次電池の制御装置は、第1〜8のいずれかの発明の構成に加えて、車両の電源システムの起動後において、二次電池の温度が予め定められた電池温度以上に上昇すると、目標値を記憶手段に記憶されたSOCに変更するための手段をさらに含む。
第8の発明によると、二次電池の温度が上昇すると、低温時における端部セルにおいて発生する問題が回避できる。このため、二次電池の温度が上昇すると、目標SOCを元の目標SOCに戻して、通常の充放電制御に戻すことができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の制御ブロック図を説明する。なお、本発明は図1に示すハイブリッド車両に限定されない。他の態様を有するハイブリッド車両であってもよい。また、電気自動車であっても、燃料電池車であってもよい。また、二次電池は、予め定められたSOCを目標値としてSOCを制御する電池であればよく、特に種類(たとえばニッケル水素電池)は限定されない。
ハイブリッド車両は、駆動源としての、たとえばガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃機関(以下、単にエンジンという)120と、モータジェネレータ(MG)140を含む。なお、図1においては、説明の便宜上、モータジェネレータ140を、モータ140Aとジェネレータ140B(あるいはモータジェネレータ140B)と表現するが、ハイブリッド車両の走行状態に応じて、モータ140Aがジェネレータとして機能したり、ジェネレータ140Bがモータとして機能したりする。
ハイブリッド車両には、この他に、エンジン120やモータジェネレータ140で発生した動力を駆動輪160に伝達したり、駆動輪160の駆動をエンジン120やモータジェネレータ140に伝達する減速機180と、エンジン120の発生する動力を駆動輪160とジェネレータ140Bとの2経路に分配する動力分割機構(たとえば、遊星歯車機構)200と、モータジェネレータ140を駆動するための電力を充電する走行用バッテリ220と、走行用バッテリ220の直流とモータ140Aおよびジェネレータ140Bの交流とを変換しながら電流制御を行なうインバータ240と、走行用バッテリ220の充放電状態を管理制御するバッテリ制御ユニット(以下、バッテリECU(Electronic Control Unit)という)260と、エンジン120の動作状態を制御するエンジンECU280と、ハイブリッド車両の状態に応じてモータジェネレータ140およびバッテリECU260、インバータ240等を制御するMG_ECU300と、バッテリECU260、エンジンECU280およびMG_ECU300等を相互に管理制御して、ハイブリッド車両が最も効率よく運行できるようにハイブリッドシステム全体を制御するHV_ECU320等を含む。
本実施の形態においては、走行用バッテリ220とインバータ240との間にはコンバータ242が設けられている。これは、走行用バッテリ220の定格電圧が、モータ140Aやモータジェネレータ140Bの定格電圧よりも低いので、走行用バッテリ220からモータ140Aやモータジェネレータ140Bに電力を供給するときには、コンバータ242で電力を昇圧する。このコンバータ242には平滑コンデンサが内蔵されており、コンバータ242が昇圧動作を行なう際には、この平滑コンデンサに電荷が蓄えられる。
なお、図1においては、各ECUを別構成しているが、2個以上のECUを統合したECUとして構成してもよい(たとえば、図1に、点線で示すように、MG_ECU300とHV_ECU320とを統合したECUとすることがその一例である)。
バッテリECU260には、走行用バッテリ220から、バッテリ電圧値VB、バッテリ電流値IB、バッテリ温度TBが入力される。バッテリECU260は、これら入力された値およびハイブリッド車両の前回のシステム遮断時のSOCに基づいて、システム起動時のSOCや、現在の走行用バッテリ220のSOCを算出して、HV_ECU320に送信する。HV_ECU320には、外気温センサ(図示せず)から外気温を表わす信号や、システム起動信号が入力される。
システム起動とイグニッションスイッチの位置との関係について説明する。エンジンキーをキーシリンダに差し込んで回すイグニッションスイッチには、OFF(オフ)位置と、ACC位置、ON(オン)位置およびSTART(スタート)位置とがある。イグニッションスイッチのポジションは、エンジンキーを回すことにより、OFF位置→ACC位置→IGON位置→START位置の順に切り換えられ、START位置からON位置へは自動的に戻る。HV_ECU320は、システム遮断時、すなわちイグニッションスイッチのポジションがOFF位置にあるときには、全てのシステムメインリレー(SMR)をオフにして、走行用バッテリ220と全ての電気負荷との接続を遮断している。すなわち、HV_ECU320は、SMRのコイルに対する励磁電流をオフにしている。一方、HV_ECU320は、システム起動時、すなわちイグニッションスイッチのポジションがSTART位置にされると(その後自動的にON位置に戻される)、全てのシステムメインリレー(SMR)をオンにして、走行用バッテリ220と全ての電気負荷とを接続する。すなわち、HV_ECU320は、SMRのコイルに対する励磁電流をオンにしている。
なお、このようなイグニッションスイッチに限定されるものではなく、以下のようなものでもよい。エンジンキーの代わりのキー(スマートエントリキーとも呼ばれる)をキースロットに差し込んで(あるいは携帯して運転席に着座して)、押しボタンスイッチ(パワースイッチとも呼ばれる)を押すことにより、電源ポジションがOFF位置→ACC位置→IGON位置→システム起動位置の順に切り換えられるものである。
動力分割機構200は、エンジン120の動力を、駆動輪160とモータジェネレータ140Bとの両方に振り分けるために、遊星歯車機構(プラネタリーギヤ)が使用される。モータジェネレータ140Bの回転数を制御することにより、動力分割機構200は無段変速機としても機能する。エンジン120の回転力はプラネタリーキャリア(C)に入力され、それがサンギヤ(S)によってモータジェネレータ140Bに、リングギヤ(R)によってモータおよび出力軸(駆動輪160側)に伝えられる。回転中のエンジン120を停止させる時には、エンジン120が回転しているので、この回転の運動エネルギをモータジェネレータ140Bで電気エネルギに変換して、エンジン120の回転数を低下させる。
図1に示すようなハイブリッドシステムを搭載するハイブリッド車両においては、発進時や低速走行時等であってエンジン120の効率が悪い場合には、モータジェネレータ140のモータ140Aのみによりハイブリッド車両の走行を行ない、通常走行時には、たとえば動力分割機構200によりエンジン120の動力を2経路に分け、一方で駆動輪160の直接駆動を行ない、他方でジェネレータ140Bを駆動して発電を行なう。この時、発生する電力でモータ140Aを駆動して駆動輪160の駆動補助を行なう。また、高速走行時には、さらに走行用バッテリ220からの電力をモータ140Aに供給してモータ140Aの出力を増大させて駆動輪160に対して駆動力の追加を行なう。一方、減速時には、駆動輪160により従動するモータ140Aがジェネレータとして機能して回生発電を行ない、回収した電力を走行用バッテリ220に蓄える。なお、走行用バッテリ220の充電量が低下し、充電が特に必要な場合には、エンジン120の出力を増加してジェネレータ140Bによる発電量を増やして走行用バッテリ220に対する充電量を増加する。もちろん、低速走行時でも必要に応じてエンジン120の駆動量を増加する制御を行なう。たとえば、上述のように走行用バッテリ220の充電が必要な場合や、エアコン等の補機を駆動する場合や、エンジン120の冷却水の温度を所定温度まで上げる場合等である。
本実施の形態における技術的特徴は、低温時、特に極低温時に、走行用バッテリ220の目標SOCを変更して、走行用バッテリ220を継続的な放電状態にならないようにしてバッテリの破損を防止(長寿命化)を図ることである。
図2を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるHV_ECU320で実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す。)100にて、HV_ECU320は、システム起動信号がオンしたか否かを判断する。システム起動信号がオンにされると(S100にてYES)、処理はS200へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS100へ戻され、システム起動信号がオンにされるまで待つ。
S200にて、HV_ECU320は、走行用バッテリ220のバッテリ温度TBまたは外気温Tを検知する。このときHV_ECU320は、バッテリ温度TBについては、バッテリECU260を介して走行用バッテリ220に設けられた温度センサにより検知されたバッテリ温度TBを表わす信号に基づいてバッテリ温度TBを検知する。また外気温Tについては、外気温センサが検知して、HV_ECU320に入力された外気温信号に基づいて検知する。
S300にて、HV_ECU320は、バッテリ温度TBが予め定められたしきい値(1)よりも小さいかまたは外気温Tが予め定められたしきい値(2)よりも低いか否かを判断する。バッテリ温度TB<しきい値(1)または外気温T<しきい値(2)であると(S300にてYES)、処理はS400へ移される。もしそうでないと(S300にてNO)、処理はS700へ移される。
S400にて、HV_ECU320は、走行用バッテリ220の現在のバッテリSOCを検知する。このとき、前回のシステム遮断時のSOCに基づいて、現在のバッテリSOCが検知される。また、前回のシステム遮断時のSOCに加えて(または代えて)走行用バッテリ220の開放電圧であるOCVに基づいて現在のバッテリSOCを検知するようにしてもよい。またいずれの場合においても、バッテリ温度TBにより現在のバッテリSOCを補正して検知するようにしてもよい。
S500にて、HV_ECU320は、現在のバッテリSOCが常温における目標SOCよりも大きいか否かを判断する。なお、現在のバッテリSOCが常温における目標SOC以上であるか否かを判断するようにしてもよい。また常温における目標SOCは、HV_ECU320に内蔵されたメモリに記憶されている。現在のバッテリSOC>常温における目標SOCであると(S500にてYES)、処理はS600へ移される。もしそうでないと(S500にてNO)、処理はS700へ移される。
S600にて、HV_ECU320は、目標SOCを現在のバッテリSOC以上に変更する。すなわち、目標SOCが上昇される。
S700にて、HV_ECU320は、SMRをオン状態とする。これにより、電源システムが起動状態となる。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係るハイブリッド車両に搭載された電源システムの動作について説明する。
システム起動信号がオンにされると(エンジンキーがキーシリンダに差込まれスタート位置まで回されたり、パワースイッチが押されたりすると)(S100にてYES)、バッテリ温度TBまたは外気温Tが検知される(S200)。バッテリ温度TBが予め定められたしきい値(1)よりも低いかまたは外気温Tが予め定められたしきい値(2)よりも低いと(S300にてYES)、現在の走行用バッテリ220のバッテリSOCが検知される。現在のバッテリSOCが常温における目標SOCよりも高いと(S500にてYES)、目標SOCが現在のバッテリSOCまたは現在のバッテリSOC以上に変更される(S600)。その後、SMRがオン状態にされる(S700)。
すなわち、図3および図4に示すように、目標SOCよりもシステム起動時のSOCの方が高い場合には、以下に示すように処理が行なわれる。図3に従来の場合を、図4に本発明の場合をそれぞれ示す。
図3に示すように、従来においては、低温時において目標SOCがシステム起動時のSOCよりも低い場合であっても目標SOCが変更されることがないため、システム起動時から目標SOCになるように継続的に放電制御が実行され、SOCは時間とともに低下し、いずれ目標SOCに到達する。
一方、図4に示すように、本発明においては、低温時において目標SOCがシステム起動時のSOCよりも低い場合には、目標SOCをシステム起動時のSOC以上またはシステム起動時のSOCよりも高く変更する。このようにすると、継続的な放電制御が実行されるものではなく、たとえばSMRオン後に車両がモータ走行を始めると、走行用バッテリ220から放電制御が実行されモータジェネレータにより車両が走行される。このため、図4のSOC時間変化に示すように、充電制御と放電制御が繰返し行なわれるようになる。
さらに、このときの状態を図5を用いて説明する。図5には走行用バッテリ220と、その走行用バッテリ220を構成するセルの斜視図およびその斜視図に対応する電池温度TBの分布図と電池電圧VBの分布図とを示す。
バッテリ温度TBは、走行用バッテリ220の中央部の温度が比較的高く、端部になるほど温度が低い。これは、セルが比較的密接して併設されているため中央部の温度が高く端部になるに従って隣り合うセルの数が少なくなりかつ冷却されやすいためバッテリ温度TBが低くなるためである。
バッテリ温度TBとバッテリ電圧VBとの間には相関関係があり、バッテリ温度TBが低いほどバッテリ電圧VBが低くなる。これをバッテリ電圧VBとして実線で示す。さらに、走行用バッテリ220を構成するセルの電池特性として、電池温度が低いほど電池の内部抵抗が大きく電流が流れる際の電流降下も大きい。そのため、バッテリ電圧が電圧降下の影響を受けて点線で示すようにバッテリ電圧VBが低下する。極低温時において、バッテリ電圧にマイナスのバイアスがかかるほどにまで低下する場合が発生する。この状態になると、端部のバッテリが放電できる状態ではなくなりかつ充放電可能な二次電池の特性を破損する場合もあり得る。
一方、本発明においては、図6に示すように充電と放電とを繰返し行なうように制御される。これは、システム起動時のSOCが目標SOCよりも高い場合には、目標SOCをシステム起動時のSOC以上に設定することにより、継続的な放電状態を回避し、充電状態と放電状態とを繰返し実行させるためである。
図6に、実線で充放電の繰返した周期が短い場合を、点線で充放電制御の周期が長い場合を、それぞれ示す。図7に示すように、いずれの場合であっても電池温度TBの到達温度(収束温度)および電池温度TBの上昇温度(ΔTB)が同じになるが、内部抵抗により発生するジュール熱による電池温度TBの上昇は、充放電周期の短い方が速く上昇する。したがって、本発明においても、充放電周期をできるだけ短くして速やかに電池温度TBを上昇させるようにすることが好ましい。
以上のようにして、本実施の形態に係る制御装置によると、電池温度や外気温が低くかつ走行用バッテリのシステム起動時SOCが目標SOCよりも高い場合には継続的に放電制御が実行されることを避けるため、目標SOCがシステム起動時のSOC以上に設定される。このため、継続的な放電状態となることを回避することができ、低温時における端部のセルが速やかに温度上昇させられ、マイナスのバイアスを生じることがない。これにより、特に電池温度が低い端部のセルの充放電可能な二次電池としての機能を破壊することを回避することができ、走行用バッテリの長寿命化を図ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係るハイブリッド車両の制御ブロック図である。 図1のECUで実行されるプログラムの制御構造を示す図である。 従来の技術における、システム起動時のSOCと目標SOCとの関係を示す図である。 本発明のの技術における、システム起動時のSOCと目標SOCとの関係を示す図である。 走行用バッテリの温度分布および電圧分布を示す図である。 充放電電流の時間変化の状態を示す図である。 走行用バッテリの温度の時間変化の状態を示す図である。
符号の説明
120 エンジン、140 モータジェネレータ、140A モータ、140B ジェネレータ、160 駆動輪、180 減速機、200 動力分割機構、220 走行用バッテリ、240 インバータ、242 コンバータ、260 バッテリECU、280 エンジンECU、300 MG_ECU、320 HV_ECU。

Claims (9)

  1. 車両に搭載され、複数のセルから構成される二次電池の制御装置であって、
    温度を検知するための検知手段と、
    前記二次電池のSOCを算出するための算出手段と、
    前記二次電池のSOCの目標値を記憶するための記憶手段と、
    前記二次電池のSOCが前記目標値になるように前記二次電池の充放電を制御するための制御手段と、
    前記二次電池を含む前記車両の電源システムの起動時において、前記検知された温度が予め定められた温度以下であると、前記目標値を前記起動時のSOC以上に変更するための変更手段とを含む、二次電池の制御装置。
  2. 前記検知手段は、前記二次電池の温度を検知するための手段を含む、請求項1に記載の二次電池の制御装置。
  3. 前記検知手段は、前記車両の外気温を検知するための手段を含む、請求項1に記載の二次電池の制御装置。
  4. 前記変更手段は、前記目標値を、前記二次電池が過充電状態にならない範囲において、前記起動時のSOC以上に変更するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
  5. 前記変更手段は、前記目標値を前記起動時のSOCに変更するための手段を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
  6. 前記起動時のSOCは、前記電源システムの起動前のSOCに基づいて算出される、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
  7. 前記起動時のSOCは、前記電源システムの起動前のSOCと前記二次電池の開放電圧とにより算出される、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
  8. 前記起動時のSOCは、前記電源システムの起動前のSOCと前記二次電池の開放電圧と前記二次電池の温度とにより算出される、請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
  9. 前記制御装置は、前記車両の電源システムの起動後において、前記二次電池の温度が予め定められた電池温度以上に上昇すると、前記目標値を前記記憶手段に記憶されたSOCに変更するための手段をさらに含む、請求項1〜8のいずれかに記載の二次電池の制御装置。
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