JP2006217184A - 無線通信方法または無線通信端末 - Google Patents

無線通信方法または無線通信端末 Download PDF

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Abstract

【課題】 移動体を含む通信ネットワークにおいて、テーブル情報の頻繁な更新を不要とし、データの確実な転送とトラフィックの効率よい使用を可能とした無線通信方法およびこれに用いる無線通信端末を提供する。
【解決手段】 送信元、宛先の端末が位置している道路区間を端末の保有する地図データ中で特定可能な端末道路区間特定情報として設定し、この端末道路区間特定情報(図3(b)におけるリンクa〜iを用いて送信元、宛先を指定して通信を行う。指定を行う道路上の端末の存否、さらには、位置する端末の固有IDを取得することなく指定位置の端末との通信を行うことが可能となるので、テーブル情報を用いることなく、データの確実な転送を行うことができ、トラフィックを有効に活用できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車々間通信や路車間通信などの移動端末を含む無線通信方法および無線通信端末に関する。
携帯電話や車々間通信装置などの移動端末を含む複数の端末間で動的にネットワークを構成して通信を行う無線通信技術が知られている。このような動的なネットワーク構成手法としてアドホックネットワークがある。アドホックネットワークでは、通信端末の一部をルータ機能を持つ端末として設定して通信可能な他の端末のテーブルを構築し、ルータ端末間で構築したテーブル情報の交換を行う。そして、ルータ端末を経由して交信を行うことにより、直接通信できない相手とのP2P(Peer to Peer)通信を可能としている。中でも位置情報を利用してアドホックネットワークを構築する技術としてLAR(Location Aided Routing)が知られている。これは、位置・速度、物理的な距離等によってルーティングを行うものである。
特許文献1は、各宛先端末ごとに自端末から宛先端末に向けてデータを送信する場合に、最初に送信すべき中継端末と、中継に必要なホップ数とを端末情報テーブルとして格納する。そして、データ受信時にこの端末情報テーブルを更新するとともに、特定の無線端末間の通信が断絶した場合には、当該無線端末と直接通信可能な端末に対して通信を行うことで到達不能情報を問い合わせることで経路の再構築にかかる時間を短縮しようとするものである。
特開2001−127797号公報
しかしながら、市街地のように多数の車両が多様な道路網を比較的高速で移動する状況で車々間通信を行う場合、各移動端末の位置・速度、物理的な距離は時々刻々変動するため、上記技術では、テーブル情報を頻繁に修正する必要が生ずる。この結果、テーブル情報を作成するための通信がトラフィックの大半を占めることになり、データ転送効率が低下してしまう。テーブル情報の更新頻度を下げると、テーブル情報から作成した宛先への経路情報と実状とのずれが大きくなり、送信データが宛先へ到達しなくなるおそれもある。また、無駄なデータ中継が多くなり、通信トラフィックの低下につながる。
そこで本発明は、移動体を含む通信ネットワークにおいて、テーブル情報の頻繁な更新を不要とし、データの確実な転送とトラフィックの効率よい使用を可能とした無線通信方法およびこれに用いる無線通信端末を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信方法は、少なくとも1つの移動端末を含む複数の端末間の中継によって無線通信のネットワークを構築し、発信元端末が宛先端末を宛先アドレスにより指定して送信したデータを直接または他の端末で中継して伝達する無線通信方法において、(1)発信元端末が、自端末の位置する道路区間を地図データ中で特定する端末道路区間特定情報を設定して送信データに自端末の位置・速度情報に付加する工程と、(2)宛先端末の端末道路区間特定情報である宛先道路区間特定情報により宛先アドレスを指定してデータ送信を行う工程と、(3)データを受信した端末は、自端末位置を検出して、受信した宛先道路区間特定情報の意味する道路区間が自端末の位置する道路区間であるか否かを判定することで、宛先アドレスが自端末を宛先端末に指定するアドレスであるか否かを判定する工程と、を備えていることを特徴とする。
この無線通信方法に利用される移動通信端末は、(1)自端末の位置・速度情報を判定する手段と、(2)道路区間特定情報として道路区間を特定する地図データを蓄積している地図データ格納手段と、(3)地図データ格納手段を基に、端末の位置情報と道路区間特定情報とを相互に参照する参照手段と、(4)この参照手段により設定した自端末の位置する道路区間特定情報である端末道路区間特定情報を送信データに付与するとともに、宛先端末の位置する道路区間特定情報である宛先道路区間特定情報により宛先アドレスを指定してデータを送信するデータ送信手段と、(5)参照手段により、受信データ中の宛先アドレスの表す宛先道路区間特定情報から宛先端末の位置する道路区間を求めて、これと自端末の位置する道路区間とを比較することで自端末が宛先端末に含まれるか否かを判定する判定手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る無線通信方法、無線通信端末によれば、地図データ中の各道路区間(交差点間の道路区間として設定すればよい。)には、これを特定する道路区間特定情報が付与されている。自端末の位置する道路区間は、ナビゲーションシステム等により特定可能である。この道路区間を宛先アドレスにして宛先端末の指定を行い、受信端末は自端末の位置する道路区間と宛先アドレスが示す道路区間とを照合することで自端末宛の情報を選別する。
この道路区間特定情報とは、道路区間に付加された固有のインデックス、あるいは、道路区間の位置座標を表す情報であるとよい。道路区間に付与される固有のインデックスとしては、道路区間に連続的に番号を付与するほか、交差点ごとに番号を付与し、そこから枝分かれする道路区間に枝番を付与する形式などをとりうる。道路区間の位置座標としては、該当道路区間の両端、経由点のいずれかあるいは複数の位置座標情報(例えば、経度と緯度)を組み合わせてインデックス化したものを使用すればよい。ここで、上下線で別々の特定情報を付与することが好ましく、また、多車線の場合には、車線ごとに特定情報を付与してもよい。
データを受信した端末が、宛先アドレスから自端末を宛先端末に指定したデータでないと判定した場合に、発信元端末、宛先端末それぞれの道路区間特定情報と地図データ、自端末位置から発信元端末、自端末、宛先端末相互の位置関係を把握して、中継を行うか否かを選択する工程をさらに備えている無線通信方法であってもよい。これは、参照手段により、発信元端末、宛先端末の端末道路区間特定情報から求めた発信元端末、宛先端末の位置と自端末位置から中継の必要性を判定する手段をさらに備えている無線通信端末により実現できる。
発信元端末の位置、宛先端末の位置は、送信データに付与された道路区間特定情報から地図データ中の道路区間を参照することで特定される。これらと自端末位置との関係を考慮することで、自端末位置が発信元から宛先端末への通信経路上にあるか否かを判別する。
同一の端末道路区間特定情報を有する他端末の存否および位置を判定する工程と、中継が必要な場合に、自端末が発信元または中継送信元端末と同一の端末道路区間情報を有する場合、あるいは、同一の端末道路区間情報を有する端末中で自端末が発信元または中継送信元端末に最も近い端末でない場合には、中継を禁止する工程と、をさらに備えている無線通信方法であってもよい。これは、参照手段を用いて同一の端末道路区間特定情報を有する他端末の存否および位置を判定する手段と、自端末が発信元または中継送信元端末と同一の端末道路区間情報を有する場合、あるいは、同一の端末道路区間情報を有する端末中で自端末が発信元または中継送信元端末に最も近い端末でない場合に、中継禁止を指示する手段と、をさらに備えている無線通信端末によって実現できる。
道路区間は個々の端末と1対1で対応しているものではなく、同一の道路区間内には、複数の車両が存在しうる。そして、道路区間が適切に設定されていれば、道路区間内だけでなく、自端末の位置する道路区間と隣接する道路区間に位置する端末、さらにそれを超えた領域に位置する端末との直接通信が可能である。同一道路区間内の他端末の存否を判定し、他の道路区間との中継を行う端末を限定し、隣接道路区間間での同一内容のデータ送受信を限定する。
直接受信したデータを基に直接通信可能な道路区間領域および領域内の端末配置を特定する工程と、中継が必要な場合に、宛先端末位置と道路区間領域、領域内の端末配置を照合し、宛先端末位置が直接通信可能な道路区間領域内で、当該位置に他端末が存在しない場合には中継データを破棄する工程と、をさらに備えている無線通信方法であってもよい。これは、直接受信したデータを基に、参照手段を用いて直接通信可能な道路区間領域および領域内の端末配置を特定する手段と、参照手段により判定した宛先端末位置と道路区間領域、領域内の端末配置とを照合する手段と、宛先端末位置が直接通信可能な道路区間領域内で、当該位置に他端末が存在しない場合には中継データを破棄する手段と、をさらに備えている無線通信端末。
直接通信可能な領域内の端末の存否・配置を把握しておき、端末が存在しないことが判明している道路区間宛へ中継すべき通信を受信した場合には、中継を行わずにデータを破棄する。
発信元端末が地図データに基づいて宛先端末までの送信経路を選定し、必要中継回数を送信データに付加する工程と、データを中継する端末が中継時に中継データに付加される必要中継回数を減算する工程と、をさらに備えている無線通信方法であってもよい。これは、発信元端末の場合には、地図データに基づいて宛先端末までの送信経路を選定して、必要中継回数を送信データに付加し、データ中継時には、中継データに付加される必要中継回数を減算する手段をさらに備えている無線通信端末によって実現される。
地図データに基づいて送信経路(中継を行う道路区間)を選定し、これに基づいて必要中継回数を設定する。このとき、他の道路区間への通信時の回折等による伝播損失を予め記憶しておき、伝播損失を参考にして最も効率のよい経路を設定するとよい。中継回数はこのときに設定した経路から求まる最短の中継回数ではなく、これに余裕回数を付与することが好ましい。こうして通信経路を考慮して中継回数(ホップ数)の設定を行う。
発信元端末は、車両に搭載された移動端末であって、自車両の進路を予想する工程と、発信元端末が予想した自車両進路に基づいて宛先アドレスを指定する工程と、をさらに備えている無線通信方法であってもよい。これは、車両に搭載される無線通信端末であって、自車両の進路を予想する手段をさらに備え、データ送信手段は、予想した自車両進路に基づいて宛先アドレスを指定する無線通信端末によって実現される。
車両に搭載されている移動端末の場合には、車両の進路を例えば、現在の車両の速度や操舵状況や方向指示器の設定、さらには、ナビゲーションシステム等で設定された進路等に基づいて予想し、予想方向に基づいて自車両の進路方向や後方、対向方向や交差方向に対して必要な情報を通知する。
道路区間特定情報を用いて宛先アドレスを指定することで、ある道路区間に具体的にどの端末が位置しているのかを知ることなく、所望の道路区間に位置する端末に対して通信を行うことができる。このため、例えば、車々間通信において前方車両や後方車両、前方交差点への進入車両に対して、テーブル情報を用いることなく事前報知を行うことができる。このため、テーブル情報の更新が基本的に不要であり、データを確実に転送することができるとともに、トラフィックを効率よく使用することが可能となる。
道路区間特定情報を固有のインデックス、あるいは、位置座標情報として設定すると、道路区間特定情報から該当道路区間の検索が容易になる。また、位置座標情報を利用した場合には、地図データ中に該当道路区間の設定がない場合(新道や工事用道路)にも対応が可能である。
発信元端末、宛先端末と自端末との位置関係を考慮して中継の必要性を判定することで、中継経路上から外れた道路区間に位置する端末が無駄に中継を繰り返すのを避けることができる。このため、不必要な中継に起因する通信トラフィックの増大を防ぐことができる。
各端末が道路区間内に存在する他端末の状況を把握しておき、そのうちの一台のみを中継に使用することで、同一道路区間内の端末が同一のデータを重複して中継するのを抑制することができる。これにより、不必要な中継を抑制して、通信トラフィックの増大を抑制する。
領域内における端末の状況を把握することで、各端末がルータの役割の一部を担うことが可能となる。このため、端末の移動等によって宛先端末がなくなった場合に、宛先のないデータの中継・送信を継続することなく早期にデータを破棄することができ、通信トラフィックの増大を抑制することができる。
地図データに基づいて送信経路を設定し、必要な中継回数、ホップ数を設定することで、送信経路からずれた方向への中継を早期に中止してデータを破棄することが可能となり、通信トラフィックの増大を抑制することができる。このとき、伝播損失等を考慮して中継経路を設定することで、データの確実な中継との両立を図ることができる。
移動端末が車両に搭載されている端末の場合に、車両の進路方向を予想し、それに応じた宛先アドレスの指定を行うことで、自車両の運転状況や交通状況に関する情報を適切な方向へと伝達することが可能となり、車々間通信の使い勝手が向上する。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の参照番号を附し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る無線通信端末の一実施形態を示すブロック構成図であり、図2は、この無線通信端末を含む無線通信ネットワーク(本発明に係る無線通信方法を実現するものである。)の概略図である。
本実施形態の無線通信端末100は車載式であって車々間通信や路車間通信において使用されるものである。無線通信手段5は、例えば、ギガヘルツ帯域を利用した双方向通信可能な無線通信機であり、通信用のアンテナ6に接続されている。送受信データを処理する送受信データ処理手段1は、受信データを処理する受信データ処理部10、受信データ中の中継データを処理する中継処理部11、送信データを処理する送信データ処理部12を備えている。
一方、ナビゲーション手段2は、GPS(Global Positioning System)衛星からの信号を受信するアンテナ7に接続され、その信号を受信するGPS受信機21と、慣性航法に用いるジャイロ装置22と、これらのデータを基にして自車両の現在位置を判定する位置判定手段23と、地図情報・道路情報等が記憶されている記憶装置25と、記憶装置25の格納情報と位置判定手段23の判定結果等を照合する参照手段24とを備えている。
送受信データ処理手段1と、ナビゲーション手段2とは演算制御手段3にデータを入出力することで制御される。演算制御手段3は車内LAN4に接続されており、車内LAN4には、各種の操作手段80、車速センサ81、アクチュエータ82、逸脱判定装置83等が接続されている。
図2に示されるように、無線通信ネットワークにおいては、各車両200に搭載された無線通信端末100間だけでなく、路側等に配置された中継用や路車間通信用の固定通信端末110、携帯電話等の移動端末120等との間で無線および有線(光通信や電気通信)によりネットワークを構成して双方向ないし片方向通信を行う。
本発明に係る無線通信端末100を利用した無線通信ネットワークにおいては、無線通信端末100、移動端末120の宛先アドレスの指定方法として、マシンに固有のアドレスを静的または動的に付与する手法のほか、端末位置に基づいた宛先指定が可能である。
この端末位置は、道路位置をインデックスとして用いることにより指定される。図3は、このインデックス概念を説明する図である。図3(a)に示されるような道路構造を考える。ここで、各交差点(十字路に限らず、T字路や五叉路等を含む。)や分岐部をそれぞれノードとし、ノード間の道路をリンクとする(図3(b)参照)。ここで、ノード間の道路は、車両の流れ方向で別々のリンクとして取り扱うとよい(図3(c)参照)。さらに、片側多車線の場合には車線ごとにリンクを区分すると好ましい。
インデックスの指定方法としては、各ノード・リンクに独立して固有の番号、記号を付与する方式のほか、各ノードに固有の番号、記号を付与し、接続するリンク(例えば、その下流のリンク)に固有の枝番、枝記号を付与する形式、同様に各ノードに固有の番号、記号を付与し、上流側ノードと下流側ノードによりリンクを規定し、それらを共有するリンクについては、枝番、枝記号により識別する方式、ノード・リンクの位置座標(道路の通過点の位置座標に該当する。)を用いてインデックス化する形式等が考えられる。
図4は、この無線通信ネットワークにおいて送受信されるデータのデータ形式を示している。送受信データは、宛先や送信先等が記載される管理情報部と、実際に送信されるべきデータが記載される実情報部とからなる。実情報部には、車両位置、車速、車両の各種の信号状態、その他運転者により設定された送信データ等が含まれる。管理情報には、送信元アドレス、送信先アドレス、中継回数であるホップ数、ルーティング要求等が含まれる。実際の送受信データは管理情報部と実情報部の前後に、所定のヘッダ情報とフッタ情報を付加したものでもよい。また、管理情報部と実情報部のそれぞれにも固有のヘッダ情報、フッタ情報を付与してもよい。そして、送信元アドレス、送信先アドレスとしては、端末固有のID(個々の端末でそれぞれ固定されている場合の他、動的に変更される場合を含む。)情報のほかに、道路位置をインデックス化したID情報(以下、交差点・道路をノード・リンクとして表す場合を例にとり、このID情報をリンク情報と称する。)を含むものとする。これら2種のID情報は、必要に応じて両者を併用する場合のほか、いずれか一方を用いる場合がある。
次に、この無線通信端末100を用いた車々間通信手法について、具体例を挙げて説明する。図5は、本無線通信端末100における送信処理の一形態を示すフローチャートである。ここでは、送信データ処理部12において、送信データの実情報部自体は作成済みであるものとし、自車前方の交差点に進入しようとする車両に対して、自車が接近している旨を報知する場合を例に説明する。この送信処理は、所定のタイミングで送信データの実情報部作成に引き続き、繰り返し実行される。
最初に、参照手段24により記憶装置25に格納されている道路情報から前方の直近ノードを検索する(ステップS1)。この前方直近ノードとは、進行方向直近の交差点を意味することになる。次に、この前方直近ノードが一定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS2)。一定範囲以上離れている場合には、交差点への進入を報知する必要性が低いからである。
前方直近ノードが一定範囲より遠くにある場合には、処理を行わずにそのまま終了する。一方、前方直近ノードが一定範囲内にある場合には、このノードへの流入リンク(このノードに接続し、このノードへ向けて車両が走行している車線に対応し、自車の走行している車線=リンク、を含む。)を記憶装置25内の道路情報から参照手段24により検索して格納する(ステップS3)。
流入リンクを検索したら、ステップS4へと移行して、送信データ処理部12により送信先アドレスにリンク情報(リンク番号)を設定して管理情報部を作成し、無線通信手段5によりデータの送信を行う(ステップS5)。ここで、送信先アドレスにリンク情報を同時に複数設定可能であれば、全ての宛先リンクを設定した送信データを作成して送信を行えばよい。送信先アドレスにリンク情報を一つまたは宛先リンク数より少ない個数しか指定できない場合には、指定可能な個数の範囲で宛先リンクを指定した複数種類の送信データを作成し、作成したデータを送信するという操作を順次繰り返せばよい。
このように位置情報を用いて宛先を指定することで、当該交差点へと近づいている車両の有無、その車載端末機の固有IDを知らなくとも当該交差点へと流入する道路を走行中の車両に対して自車両の接近を報知することができる。このため、ルーティングのために事前にテーブル情報をやりとりする必要がなく、通信トラフィックを最小限のものに限定できる。これにより、情報の到達確率が向上し、早めに情報を伝達することが可能となる。例えば、交差点間を通過する時間が短く、通行量が多い場合でも、各車両が自車の接近情報を適切に伝達することができる。
図6は、リンクに固有のインデックスを付与していない場合のリンク情報の設定手法を示すフローチャートである。これは参照手段24により、記憶装置25に格納されている道路情報を読み出すことで行われる。最初に、リンクの別端のノードを検索する(ステップS11)。そして、リンク両端と必要なら通過点の座標値を得る(ステップS12)。そして、リンク両端の座標点(始点と終点)と必要ならこれに通過点の座標情報を付与してリンク情報とする(ステップS13)。始点、終点の順で座標値を設定することで、リンクにおける車両の流れ方向を指定できる。通過点情報は両端が一致する別の道路を区別するのに用いられる。なお、始点または終点にかえて、通過点の座標位置により指定を行ってもよい。車線が複数存在する場合には、車線を示す枝番、枝記号を付与してもよい。この場合には、インデックス情報を予め道路情報に設定しておく必要がないため、記憶装置25の記憶容量が低減できる。また、インデックスの付与形式が異なる通信端末に対して情報を送信する場合にも使用できる。
次に、こうして送られたデータの受信処理について説明する。図7は、受信データ処理のフローチャートである。まず、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS21)。次に、受信データ内の管理情報に記載された宛先アドレス=リンク情報を取り出す(ステップS22)。そして、この参照手段24により、このリンク情報が自車両の位置する道路を指し示すものであるか否かを判定する(ステップS23)。自車両の位置する道路を示すリンク情報が含まれていない場合には、データを破棄して処理を終了する(ステップS24)。ここでは、情報の中継については考慮しないものとする。一方、自車の位置する道路を示すリンク情報が含まれている場合には、受信データ処理部10により必要なデータ処理を行い(ステップS25)、運転手への報知等を行い、処理を終了する。
受信処理においても位置情報を用いて判定を行うことで、事前にルーティングのために自車両から情報を送信することなく、適切な情報を受信することができる。そして、通信トラフィックの増大を抑制することができる利点もある。さらに、車両の宛先アドレスを直接指定する場合には、ルーティング時と実際の通信時の時間的遅延により、目的の道路位置からはずれた車両を宛先として指定したり、逆に目的の道路位置に存在する車両を宛先として指定できなかったりすることにより、目的の道路位置に存在する車両に確実に情報を伝達できない可能性があるが、本実施形態によれば、目的の道路位置に現在する車両に対して、適切な情報を伝えることができる。
次に、中継を行う場合の例を説明する。図8は、中継を必要とする場合のデータ送信処理のフローチャートである。最初に送信データを生成する(ステップS31)。次に、管理情報中のルーティング要求をオンにする(ステップS32)。そして、宛先の道路位置と自車両の道路位置に基づいてホップ数を算出して管理情報にセットする(ステップS33)。例えば、図3(b)に示されるリンクaに自車両が存在し、宛先がリンクiである場合には、ノードA〜Cと3つのノードを超えて2度中継する必要があることから、ホップ数としては必要中継数である2を設定すればよい。なお、安全を見越してホップ数をさらに多め(例えば1加算した3)に設定してもよい。そして、設定したデータを無線通信手段5により送信して(ステップS34)処理を終了する。
図9は、中継を考慮したデータ受信処理のフローチャートである。最初に、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS41)。次に、受信データ内の管理情報に記載されたルーティング要求をチェックする(ステップS42)。ルーティング要求がオフの場合には、その後の処理をスキップして終了する。この場合には、図7に示される受信データの処理を行えばよい。
ルーティング要求がオンの場合には、ホップ数をチェックする(ステップS43)。ホップ数が0の場合には、必要な中継回数を超えて別のリンクへとデータが送信されている可能性があるため、データを廃棄して処理を終了する(ステップS44)。ホップ数が1以上の場合には、宛先アドレス、送信アドレスの道路位置と現在の車両位置との関係を調べる(ステップS45)。現在の車両位置が宛先アドレスの指定する道路位置と送信アドレスの指定する道路位置との間に存在しない場合、つまり、中継すべき方向からずれていると判定した場合には、中継を行わずに処理を終了する。一方、現在の車両位置が宛先アドレスの指定する道路位置と送信アドレスの指定する道路位置との間に存在し、自車両が中継すべき方向に位置していると判定した場合には、ステップS46へと移行する。この判定は宛先アドレスのリンク情報と、送信アドレスのリンク情報と、自車の位置する道路のリンク情報に基づいて行うとよい。
ステップS46では、ホップ数が宛先までの中継に十分か否かを判定する。ホップ数が中継に十分でないと判定した場合には、本来中継すべき方向からずれて中継されたデータと考えられることから、中継を行わずに処理を終了する。中継に十分なホップ数を残している場合には、中継処理部11は、ホップ数を1減算した(ステップS47)後、無線通信手段5によりデータを送信する(ステップS48)ことで中継を行う。
ここで、同一のリンク(交差点間の道路)に車両が複数存在する場合には、各車両が中継を行うと、同一の中継内容が輻輳し、通信トラフィックの増大を招きかねない。そこで、中継を行う車両を特定しておき、他の車両については中継を行わないことで通信トラフィックの不要な増大を抑制する手法について図10、図11のフローチャートを参照して説明する。ここでは、図12に示されるように同一のノードA、B間に挟まれたリンクa内に車両200a〜200cが存在している場合を考える。
図10は、リンク内でのルータ情報を取得する処理のフローチャートである。まず、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS51)。各車両200a〜200c(他のリンクに存在する車両も含む。)は自車の位置、速度情報を他車両に向けて所定のタイミングで繰り返し送信しており、このときの送信情報を用いて設定を行う。次に、送信元アドレス(リンク情報)を取り出す(ステップS52)。そして、参照手段24により、記憶装置25に格納されている道路情報と照らし合わせることで、当該リンク情報と自車の位置するリンクとを照合する(ステップS53)。自車の位置するリンクである場合には、他車両の位置・速度情報を取得し(ステップS54)、リンク上における車両の位置関係を記憶する(ステップS55)。ステップS55終了後、または、ステップS53で受信したリンク情報と自車両の位置しているリンクとが一致しない場合には、ステップS56へと移行して受信データを破棄して処理を終了する。
この処理によって、自車両の属するリンク内における車両配置を取得することができる。この情報を以下、車両配置テーブルと称する。車両配置テーブルを利用した中継処理においては、図9に示されるステップS46とステップS47との間に図11に示されるステップS49が追加される。ここでは、車両配置テーブルを参照することで、自車が送信元から送信先への通信伝達方向の最後尾車両にあたるか否か(図12において、ノードBからノードA方向へと通信を伝達する場合には、車両200cがこの最後尾車両に該当する。)を判定する。最後尾車両にあたる場合には、この車両を中継車(ルータ)として使用することとし、ステップS47以降の中継処理を行う。一方、最後尾車両ではない場合、例えば、上述の場合で車両200a、200bの場合には、そのまま処理を終了する。
このように、リンク内で通信方向の最後尾に位置する車両を中継に使用することで、通信の輻輳を抑制し、通信トラフィックの増大を抑制する。これにより、データの通信効率が向上する。
なお、ノード間の道路が多車線の場合には、並走する車線の全ての車両配置を車両配置テーブルに格納し、そのうちの一台をルータとして使用することが好ましい。この場合、複数の車線間でのルータとしての優先順位は例えば左側の車線を優先する等の基準を設定しておけばよい。ここでは、最後尾の車両をルータとしたが、もちろん、先頭の車両を設定してもよく、リンクの中央に近い車両をルータに設定してもよい。通信方向、車両流れ方向のいずれにおいても最後尾の車両をルータに用いると、通信処理の遅延を考慮しても中継車両のリンク関係が同一で済み、また、事前の送信車両(中継を繰り返している場合には、直前の中継送信車両にあたる。)に近い車両を中継車両とすることができ、中継を確実に行うことができる。
また、受信データに基づく車両配置テーブルの更新間隔が比較的長い場合には、位置・速度情報を基にして更新間隔の間に車両配置テーブルを更新してもよい。この場合には、末端ノードからの流入情報も含めて車両配置テーブルを作成しておくとよい。
次に、道路構造を利用して通信経路を作成する(ルーティングと称する。)手法について説明する。本実施形態の無線通信端末で用いられるようなギガヘルツ帯域の電波は、直進性が高く、回折しにくく、地形や道路脇の建造物等によって電波の進行方向によりその到達距離が異なってくる。そのため、最も到達確率の高い経路は、送信先から宛先までを最短距離で結ぶルートとは限らず、伝播損失の低いルートを選定する必要がある。
そこで、記憶装置25内に予め各リンクと各ノードについて伝播損失を格納しておき、これを利用して通信経路ごとに宛先到達までの伝播損失を求め、伝播損失が最小となる経路を選択することで、適切なルーティングを行う。例えば、図13に示されるような道路構造においては、表1、表2に示されるようなリンクテーブルとノードテーブルを予め作成して、記憶装置25に格納しておく。これらのリンクテーブル、ノードテーブルに用いられる伝播損失は、実際に測定した値を用いるほか、地形や建造物の状態に基づいたシミュレーションにより求めた値や、経験的に設定した値を用いればよい。
Figure 2006217184
Figure 2006217184
この場合、ノードaからノードcまでの伝播損失は、リンクテーブルから読み出したリンク1、リンク3における伝播損失xとzにノードテーブルから読み出したリンク1からリンク3への伝播損失βを加算したx+β+zとなる。
次に、本実施形態における不要パケット処理について説明する。パケット通信においては、中継可能回数を示すホップ数をセットし、中継のたびにホップ数を減算して、ホップ数が0のデータは中継を行わずパケットを破棄することで無駄な中継を抑制して、通信トラフィックの効率を向上させる技術が知られている。本実施形態でも図9に示される処理フローで説明したように同様のホップ数による不要パケットの廃棄を行っているが、ここでは、さらに車両配置に基づいて不要パケットを廃棄する手法について説明する。
図14は、不要パケット廃棄のための車両配置テーブルの作成処理を示すフローチャートである。ここでは、各車両が自車の位置、速度情報を他車両に向けて所定のタイミングで繰り返し送信しているものとする。
まず、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS61)。次に、送信元アドレス(リンク情報)を取り出す(ステップS62)。そして、そのリンクに車両が存在していることを示す車両存在フラグ(リンクごとに設定される。)をオンに設定する(ステップS63)。次に、位置・速度情報を読み込む(ステップS64)。そして、それが自車リンクからその方向における最も遠いリンクであるか否かを判定する(ステップS65)。そのリンク方向でそれより遠い位置から既に受信データが存在していた場合には、その後の処理をスキップして処理を終了する。一方、そのリンク方向で最遠のリンクであると判定した場合には、そのリンクの番号を境界リンク番号として記憶し、処理を終了する。
これを繰り返すことで、車両配置テーブル内では、直接通信可能なエリア内で車両が存在するリンクについては車両存在フラグがオンにされ、直接通信可能なエリアのうち、車両が存在する端のリンク番号が境界リンク番号として記憶されることになる。
次に、このデータを用いた不要パケットの廃棄処理について説明する。図15は、この処理のフローチャートである。
まず、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS71)。次に、宛先アドレス(リンク情報)を取り出す(ステップS72)。そして、宛先アドレスの示すリンク(宛先リンク)が境界リンク番号で規定した直接通信可能なエリア内に位置するか否かを判定する(ステップS73)。宛先リンクがエリア内に存在する場合には、さらに、宛先リンクの車両存在フラグを検証することで、車両が存在するか否かを判定する(ステップS74)。宛先リンクに車両が存在していない場合には、ステップS75へと移行してパケットを破棄して処理を終了する。一方、ステップS74で宛先リンクに車両が存在していると判定した場合と、ステップS73で、宛先リンクが境界リンク番号以遠にあり、直接通信可能な範囲外と判定した場合には、ステップS76へと移行してデータ転送処理を行う。転送処理自体は、例えば、図9のフローチャートで示される処理を行えばよい。
ここで、宛先リンクは運転者が手動操作により指定してもよいが、各種の操作手段80やアクチュエータ82の動作状態、逸脱判定装置83の判定結果を基にして送信する情報種別に応じて適切な宛先リンクを選択するようにすると、通信トラフィックを有効に活用することができ好ましい。
図16は宛先リンク指定処理のフローチャートである。最初に宛先を自動指定可能なアプリケーション(例えば、衝突回避プログラムや運転支援プログラム)が作動中であるか否かを判定する(ステップS81)。作動中の場合には、ステップS82へと移行してアプリケーションにより対象リンク番号を特定可能な状態か否かを判定する。アプリケーションから、所定のリンクに対して情報送出指令が発せられた場合等に、所定のフラグをオンにすることで、この特定可能な状態とそれ以外の状態とを識別することができる。
特定可能な状態と判定した場合には、さらにステップS83へと移行して宛先リンクを特定し、特定したアドレスに基づいて無線通信手段5によりアンテナ6からデータを送信して(ステップS84)処理を終了する。ここで、アプリケーションによる伝達リンク方向の設定例を表3に示す。
Figure 2006217184
ステップS81で宛先を指定可能なアプリケーションが作動していないと判定した場合と、ステップS82でアプリケーションから対象リンク番号を特定できないと判定した場合には、ステップS85へと移行してユーザーによるリンク番号特定処理を行い、ステップS84へと移行することで、データ送信を行って処理を終了する。
このように車載システムのアプリケーションにより宛先リンクを指定することで、情報を適切な宛先のみに伝達することができ、情報の到達確率を向上させ、無駄な通信トラフィックの発生を抑制できる。さらに、車々間通信を利用するアプリケーションを構築する場合に、伝達リンク先を同様に構成することで、通信方向の指定を共通化でき、アプリケーションの構築とその実装が容易になるという利点もある。
本実施形態では、記憶装置25に格納されている道路情報を基にして宛先リンクや送信元リンクを指定している。ところで、記憶装置25へ格納する道路情報や地図情報は道路工事等によって現状と一致しない場合がある。道路情報や地図情報の更新頻度を高めたとしても完全に一致させることは困難である。本実施形態では、さらに、このような場合に地図情報を自動的に更新する機能を有している。
ここでは、図17に示される既存リンクx、y間に道路が設定され、ノードa〜cとリンクA、Bが追加された場合を考える(既存のリンクx、yは、それぞれx、xとy、yに2分割される)。図18は、この追加リンクを通る他車両から送信されたデータを受信することでリンク設定を行う場合の処理を示すフローチャートであり、図19は、この追加リンクを自車両が通過する場合にリンク設定を行う場合の処理を示すフローチャートである。
最初に図18に示される処理から説明する。まず、受信データ処理部10は、アンテナ6を用いて無線通信手段5により受信した受信データを読み込む(ステップS91)。次に、送信元アドレス(リンク情報)を取り出す(ステップS92)。そして、参照手段24により、取り出したリンク情報が記憶装置25内の道路情報に格納されているか否かを検索する(ステップS93)。送信元リンクが記憶装置25内の道路情報に存在する場合には、そのまま処理を終了し、通常のデータ受信処理、中継処理を行う。送信元リンクが記憶装置25内の道路情報に存在しない場合には、ステップS94以降のリンク追加処理を行う。
まず、受信データから送信元車両の車両位置を取得する(ステップS94)。そして、これをリンクの形状点として記憶していく(ステップS95)。これにより、送信先車両の移動に伴い、その車両軌跡から走行した道路のリンク情報を取得することができる。この場合には、自車両が通行していない道路についてもリンク情報を取得できるという利点がある。この場合に、送信元の車両自体も自車の走行している道路情報を記憶していない場合には、リンク情報としては座標情報が送られることになる。
次に、図19に示される処理について説明する。この処理は、走行中に行われ、無線通信手段5の作動とは独立して行われる。最初に、自車両の位置情報を基にして参照手段24により、当該車両位置が記憶装置25内に情報が格納されている既存リンクから分岐したか否かを判定する(ステップS101)。分岐していない場合、つまり、記憶装置25内に道路情報が記憶されている道路を走行中の場合には、そのまま処理を終了する。
一方、既存リンクから分岐したと判定した場合には、ステップS102へと移行し、分岐した座標位置を新規のノード位置として設定する。分岐位置が複数ある場合には、最も近い位置をノードに設定する。そして、走行中の自車軌跡に基づいてリンク情報を設定する(ステップS103)。その後、自車両の位置情報と記憶装置25内のリンク情報とを照合することで、既存リンクへ合流したかを判定する(ステップS104)。合流していないと判定した場合には、ステップS103へと戻り、リンク情報設定処理を継続する。合流したと判定した場合には、ステップS105へと移行して、合流位置を新規のノード位置に設定し、処理を終了する。
自車両の走行状態を基にしてリンク情報を更新することで、道路情報を現状に合わせることができる。他車両からの通信情報を基にしてリンク情報を更新する図18に示される処理の場合には、データ送信の時間間隔が長いと、それぞれの位置間隔が開き、道路形状の位置精度が左右されるが、自車両の位置情報を基にする場合には、送信間隔によらずにデータを更新することが可能であるため、その位置精度を向上させることができるという利点を有している。そこで、図18の処理で取得したリンク情報を有する道路を自車両が走行する場合も図19の処理を行うことでその位置情報の精度を向上させると好ましい。
以上の説明では、車々間通信を例に説明したが、車載通信端末のように自端末位置を取得可能な無線通信端末を含む無線通信ネットワークであれば、固定端末を含む無線通信ネットワークにおいても本発明は好適に適用可能である。つまり、車々間通信に限定される者ではなく、路車間通信を含むものでもよく、また、有線の通信ネットワークと接続されるものであってもよい。
本発明に係る無線通信端末の一実施形態を示すブロック構成図である。 図1の無線通信端末を含み、本発明に係る無線通信方法を実現する無線通信ネットワークの概略図である。 本発明における道路位置のインデックス概念を説明する図である。 図2の無線通信ネットワークにおいて送受信されるデータのデータ形式を示している。 送信処理の一形態を示すフローチャートである。 リンクに固有のインデックスを付与していない場合のリンク情報の設定手法を示すフローチャートである。 受信データ処理のフローチャートである。 中継を必要とする場合のデータ送信処理のフローチャートである。 中継を考慮したデータ受信処理のフローチャートである。 リンク内でのルータ情報を取得する処理のフローチャートである。 図9の処理フローに車両配置テーブルを利用した中継処理を追加した場合の追加部分のフローチャートである。 リンクにおけるルータ位置を説明する図である。 ルーティングの説明における道路構造を示す図である。 不要パケット廃棄のための車両配置テーブルの作成処理を示すフローチャートである。 不要パケットの廃棄処理のフローチャートである。 宛先リンク指定処理のフローチャートである。 既存リンク間に道路が設定され、ノード、リンクが追加された場合を示す図である。 図17の追加リンクを通る他車両から送信されたデータを受信することでリンク設定を行う場合の処理を示すフローチャートである。 図17の追加リンクを自車両が通過する場合にリンク設定を行う場合の処理を示すフローチャートである。
符号の説明
1…送受信データ処理手段、2…ナビゲーション手段、3…演算制御手段、4…車内LAN、5…無線通信手段、6、7…アンテナ、10…受信データ処理部、11…中継処理部、12…送信データ処理部、21…GPS受信機、22…ジャイロ装置、23…位置判定手段、24…参照手段、25…記憶装置、80…操作手段、81…車速センサ、82…アクチュエータ、83…逸脱判定装置、100…無線通信端末、110…固定通信端末、120…移動端末、200…各車両。

Claims (16)

  1. 少なくとも1つの移動端末を含む複数の端末間の中継によって無線通信のネットワークを構築し、発信元端末が宛先端末を宛先アドレスにより指定して送信したデータを直接または他の端末で中継して伝達する無線通信方法において、
    発信元端末が、自端末の位置する道路区間を地図データ中で特定する端末道路区間特定情報を設定して送信データに自端末の位置・速度情報に付加する工程と、
    宛先端末の端末道路区間特定情報である宛先道路区間特定情報により宛先アドレスを指定してデータ送信を行う工程と、
    データを受信した端末は、自端末位置を検出して、受信した宛先道路区間特定情報の意味する道路区間が自端末の位置する道路区間であるか否かを判定することで、宛先アドレスが自端末を宛先端末に指定するアドレスであるか否かを判定する工程と、
    を備えていることを特徴とする無線通信方法。
  2. 前記道路区間特定情報とは、道路区間に付加された固有のインデックスであることを特徴とする請求項1記載の無線通信方法。
  3. 前記道路区間特定情報とは、道路区間の位置座標を表す情報であることを特徴とする請求項1記載の無線通信方法。
  4. データを受信した端末が、宛先アドレスから自端末を宛先端末に指定したデータでないと判定した場合に、発信元端末、宛先端末それぞれの道路区間特定情報と地図データ、自端末位置から発信元端末、自端末、宛先端末相互の位置関係を把握して、中継を行うか否かを選択する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無線通信方法。
  5. 同一の端末道路区間特定情報を有する他端末の存否および位置を判定する工程と、
    中継が必要な場合に、自端末が発信元または中継送信元端末と同一の端末道路区間情報を有する場合、あるいは、同一の端末道路区間情報を有する端末中で自端末が発信元または中継送信元端末に最も近い端末でない場合には、中継を禁止する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項4記載の無線通信方法。
  6. 直接受信したデータを基に直接通信可能な道路区間領域および領域内の端末配置を特定する工程と、
    中継が必要な場合に、宛先端末位置と道路区間領域、領域内の端末配置を照合し、宛先端末位置が道路区間領域内で、当該位置に他端末が存在しない場合には中継データを破棄する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の無線通信方法。
  7. 発信元端末が地図データに基づいて宛先端末までの送信経路を選定し、必要中継回数を送信データに付加する工程と、
    データを中継する端末が中継時に中継データに付加される必要中継回数を減算する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の無線通信方法。
  8. 発信元端末は、車両に搭載された移動端末であって、自車両の進路を予想する工程と、
    発信元端末が予想した自車両進路に基づいて宛先アドレスを指定する工程と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の無線通信方法。
  9. 少なくとも1つの移動端末を含む複数の端末間の中継によって無線通信のネットワークを構築し、発信元端末が宛先端末を宛先アドレスにより指定して送信したデータを直接または他の端末で中継して伝達する無線通信システムに用いられる無線通信端末であって、
    自端末の位置・速度情報を判定する手段と、
    道路区間特定情報として道路区間を特定する地図データを蓄積している地図データ格納手段と、
    前記地図データ格納手段を基に、端末の位置情報と道路区間特定情報とを相互に参照する参照手段と、
    前記参照手段により設定した自端末の位置する道路区間特定情報である端末道路区間特定情報を送信データに付与するとともに、宛先端末の位置する道路区間特定情報である宛先道路区間特定情報により宛先アドレスを指定してデータを送信するデータ送信手段と、
    前記参照手段により、受信データ中の宛先アドレスの表す宛先道路区間特定情報から宛先端末の位置する道路区間を求めて、これと自端末の位置する道路区間とを比較することで自端末が宛先端末に含まれるか否かを判定する判定手段と、
    を備えていることを特徴とする無線通信端末。
  10. 前記道路区間特定情報とは、道路区間に付加された固有のインデックスであることを特徴とする請求項9記載の無線通信端末。
  11. 前記道路区間特定情報とは、道路区間の位置座標を表す情報であることを特徴とする請求項9記載の無線通信端末。
  12. 前記参照手段により、発信元端末、宛先端末の端末道路区間特定情報から求めた発信元端末、宛先端末の位置と自端末位置から中継の必要性を判定する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の無線通信端末。
  13. 前記参照手段を用いて同一の端末道路区間特定情報を有する他端末の存否および位置を判定する手段と、
    自端末が発信元または中継送信元端末と同一の端末道路区間情報を有する場合、あるいは、同一の端末道路区間情報を有する端末中で自端末が発信元または中継送信元端末に最も近い端末でない場合に、中継禁止を指示する手段と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項12記載の無線通信端末。
  14. 直接受信したデータを基に、前記参照手段を用いて直接通信可能な道路区間領域および領域内の端末配置を特定する手段と、
    前記参照手段により判定した宛先端末位置と道路区間領域、領域内の端末配置とを照合する手段と、
    宛先端末位置が道路区間領域内で、当該位置に他端末が存在しない場合には中継データを破棄する手段と、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の無線通信端末。
  15. 発信元端末の場合には、地図データに基づいて宛先端末までの送信経路を選定し、必要中継回数を送信データに付加し、データ中継時には、中継データに付加される必要中継回数を減算する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項9〜14のいずれかに記載の無線通信端末。
  16. 前記無線通信端末は、車両に搭載される端末であって、自車両の進路を予想する手段をさらに備え、前記データ送信手段は、予想した自車両進路に基づいて宛先アドレスを指定することを特徴とする請求項9〜15のいずれかに記載の無線通信端末。
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