JP2006217118A - テレビジョン装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】音量と映像サイズとを連動させることにより、小型であっても大音量の場面で迫力感のある映像が得られるようにする。
【解決手段】受信部2、映像信号処理部5、CRT6、ビーム偏向部7、音声信号処理部8およびスピーカ9を備えたテレビジョン装置100において、マイコン10で音声信号のレベルを検出し、音声信号のレベルが所定の閾値以上である場合に、マイコン10から映像信号処理部5へ送るパルスPの幅を変えて、CRT6の電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅を基準幅より大きくする。これにより、CRT6の画面に表示される映像が拡大される。その後、すぐに映像の大きさを元に戻す。これにより、視聴者は一瞬、画面が接近したかのような錯覚を覚え、大音量の音響効果と相俟って、視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】受信部2、映像信号処理部5、CRT6、ビーム偏向部7、音声信号処理部8およびスピーカ9を備えたテレビジョン装置100において、マイコン10で音声信号のレベルを検出し、音声信号のレベルが所定の閾値以上である場合に、マイコン10から映像信号処理部5へ送るパルスPの幅を変えて、CRT6の電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅を基準幅より大きくする。これにより、CRT6の画面に表示される映像が拡大される。その後、すぐに映像の大きさを元に戻す。これにより、視聴者は一瞬、画面が接近したかのような錯覚を覚え、大音量の音響効果と相俟って、視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小型であっても迫力感のある映像が得られるテレビジョン装置に関する。
近年、大画面や立体サラウンドを用いて視聴時に迫力のある映像・音声が得られるようにしたAV機器が市場に登場し、人気を博している。しかしながら、このようなAV機器は、サイズが大型でスピーカの出力も大きいため、部屋に設置スペースがないとか、近所や隣室への影響を考慮して大きな音を出せないとかいった生活環境の事情により、導入できないユーザも多い。また、一般にこのようなAV機器は高価であるため、これがユーザに二の足を踏ませる要因ともなっている。
一方、テレビジョン装置には、下記の特許文献1のように、映像を拡大して表示するワイドモードやズームモードを備えたものがある。このものでは、映像自体の表示サイズは大きくなるが、シーンに関係なく同じ表示サイズで映像が表示されるため、大音量が発生するようなシーン(例えば爆発のシーン)だけに対して、特別の迫力を与えるような操作は不可能である。
また、下記の特許文献2には、カメラ等から取得した画像データを画像記録部に記録する場合に、表示画面領域より広い領域のデータとして当該画像データを記録し、記録した画像データを再生する際に画像の拡大・縮小・スライド等の表示条件を設定し、この表示条件に従って画質を低下させることなく画像を拡大したり、未表示部分の画像を表示できるようにした画像記録再生装置が記載されている。しかしながら、この特許文献2において画像の拡大を設定した場合でも、画像の表示サイズが一律に大きくなるだけであって、上述したような大音量のシーンで特別の迫力を与えることはできない。
特開平7−107412号公報
特開2000−224546号公報
本発明は、以上の事情に鑑み、音量と映像サイズとを連動させることにより、小型であっても大音量の場面で迫力感のある映像が得られるテレビジョン装置を提供することを課題としている。
本発明は、放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、この受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、この映像信号処理部の出力に基づいて画面に映像を表示する表示装置と、受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、この音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカとを備えたテレビジョン装置において、音声信号のレベルが所定の閾値以上である場合に、表示装置の画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に当該映像のサイズを元に戻すようにしたものである。
本発明においては、爆発シーンのような大音量の発生するシーンにおいて音量が一定以上になると、表示装置の画面に表示される映像が拡大され、その後、元のサイズに戻るので、視聴者は、一瞬、画面が接近したかのような錯覚を覚え、これと大音量の音響効果とが相俟って、視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。このため、テレビジョン装置が小型のものであっても、大音量の場面で簡易的に迫力のある映像を作り出すことが可能となり、生活環境に制限のあるユーザでも容易に導入することができる。
本発明では、拡大映像を表示する時間は、1/16秒以上であることが好ましい。これは、人間の眼の仕組み上、表示時間が1/16秒より短いと、その間の画面の変化は動画の一部として認識され、上述したような視覚的錯覚を利用して視聴者に迫力感を与えることができなくなるためである。表示時間を1/16秒以上とすることで、拡大画像を動画と区別して視聴者に明確に認識させることが可能となる。
本発明においては、映像拡大モードを設定するための設定手段を設け、この設定手段により映像拡大モードが設定された場合にのみ、音声信号のレベルに応じて映像を拡大表示するようにしてもよい。これによると、映像拡大のない通常のモードで視聴するか、映像拡大モードで視聴するかを、ユーザが任意に選択できるので、自分の好みにあったモードで視聴することができる。
また、本発明においては、音声信号のレベルに対する閾値を複数設定しておき、複数段階の音声信号のレベルに応じて異なる拡大率で映像を拡大表示するようにしてもよい。これによると、音量の大きさに応じて映像のサイズが変わり、音量が大きくなるほど映像をより拡大できるので、場面に応じた迫力感が得られ、拡大率を固定した場合の単一な刺激から視聴者を解放することができる。
また、本発明においては、映像の拡大率を複数設定しておき、選択された拡大率に基づいて映像を拡大表示するようにしてもよい。これによると、拡大される映像のサイズをユーザで選択できるので、自分の好みにあった迫力感を得ることができる。
また、本発明においては、映像の拡大とともに映像の輝度または色調を変化させるようにしてもよい。これによると、例えば爆発のシーンなどでは、映像の輝度を高くしたり赤みがかった色調にしたりすることで、視聴者により一層迫力感を与えることができる。
本発明をCRT(陰極線管)式のテレビジョン装置に適用した場合は、放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、この受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、この映像信号処理部から出力される輝度信号および色信号に基づいて画面に映像を表示する陰極線管と、映像信号処理部から出力される水平同期信号および垂直同期信号に基づいて陰極線管の電子ビームを偏向するビーム偏向部と、受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、この音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカとを備えたテレビジョン装置において、音声信号のレベルを検出する検出手段と、この検出手段で検出された音声信号のレベルが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、この判定手段での判定の結果、音声信号のレベルが閾値以上である場合に、電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅を基準幅より大きくして画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に前記各偏向幅を基準幅とすることにより当該映像のサイズを元に戻すように制御を行う制御手段とが設けられる。
本発明は、液晶式のテレビジョン装置にも適用することができる。この場合は、放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、この受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、この映像信号処理部から出力される画素情報が格納されるフレームメモリと、このフレームメモリに格納された画素情報に基づいて画面に映像を表示する液晶パネルと、受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、この音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカとを備えたテレビジョン装置において、音声信号のレベルを検出する検出手段と、検出手段で検出された音声信号のレベルが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、判定手段での判定の結果、音声信号のレベルが閾値以上である場合に、フレームメモリに格納された画素情報に対し拡大処理を行って画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に元の画素情報に切り替えることにより当該映像のサイズを元に戻すように制御を行う制御手段とが設けられる。
本発明によれば、音量が一定以上になった場合に画面に表示される映像を一時的に拡大することにより、視聴者に対して画面接近の視覚的錯覚を与えるようにしたので、大音量の音響効果と相俟って視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。したがって、小型のテレビジョン装置においても、大音量の場面で簡易的に迫力のある映像を作り出すことが可能となり、生活環境に制限のあるユーザでも容易に導入することができる。
図1は、本発明に係るテレビジョン装置(以下、「テレビ」という。)100の一例を示すブロック図である。1は放送信号を受信するアンテナ、2はアンテナ1が受信した放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部である。受信部2は、チャンネルの選局を行うチューナ3と、このチューナ3で選局された中間周波信号を増幅する中間周波増幅回路4とを備えている。5は受信部2で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部であって、中間周波増幅回路4で増幅された映像中間周波信号に対して輝度信号と色信号とを分離するY/C分離回路や、色信号の再生を行う色復調回路等から構成される。6は映像信号処理部5から出力される輝度信号Yおよび色信号Cに基づいて画面に映像を表示する表示装置としての陰極線管(以下、「CRT」という。)であって、ここでは14インチや21インチのような小型の受像管が用いられている。7は映像信号処理部5において映像信号より分離された水平同期信号Hおよび垂直同期信号Vに基づいてCRT6の電子ビームを偏向するビーム偏向部であって、公知の水平偏向回路および垂直偏向回路を備えている。8は受信部2で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部であって、中間周波増幅回路4で増幅された音声中間周波信号に対して、検波や増幅などの処理を行う。9は音声信号処理部8の出力に基づいて音声を発生するスピーカである。
10は映像表示を制御するマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という。)であって、本発明における検出手段、判定手段および制御手段の各機能は、このマイコン10によって実現される。マイコン10には、受信部2の中間周波増幅回路4から映像区間信号が取り込まれるとともに、音声信号処理部8から音声信号が取り込まれる。また、マイコン10は、映像信号処理部5に対して、制御パルスPを出力する。この制御パルスPは、ビーム偏向部7により電子ビームを偏向させる場合に、ビームの偏向幅(水平偏向幅および垂直偏向幅)を基準幅、すなわちCRT6の縦横の画面サイズに合致した偏向幅とするための制御信号であって、基準幅に対応したパルス幅wに予め調整されている。11はROMやRAM等から構成される記憶手段としてのメモリであって、後述する音声レベルの閾値が設定されている。12はテレビ100のフロントパネルに設けられる操作部、13はリモコンRから送信される信号を受信するリモコン受信部である。
次に、上記構成のテレビ100において、本発明の特徴である音声と連動して映像拡大を行う場合の動作を説明する。マイコン10は、常時、音声信号処理部8から音声信号を取り込んで、その信号レベルがメモリ11に設定された閾値以上である否かを判定する。いま、図2のように、CRT6の画面6aに打ち上げ花火の映像が表示され、このとき「ドドーン」という大音量の音声がスピーカ9から出力されるとする。この音声信号のレベルが閾値以上であれば、マイコン10は映像信号処理部5に対して、パルス幅wと異なるパルス幅をもった制御パルスPを出力する。
前述のように、制御パルスPのパルス幅wは、電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅が画面サイズに対応した基準幅となるように設定されているから、パルス幅を変更することで、電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅を基準幅より大きくすることができる。この結果、電子銃から発射されるビームの水平および垂直方向の偏向角が広がって、水平偏向においては画面6aの横サイズを超えた領域まで、また、垂直偏向においては画面6aの縦サイズを超えた領域までビーム偏向が行われる。図3はこの様子をイメージ的に示したもので、白枠は図2の画面6aの外郭を表している。x1は画面6aの横サイズ、x2は拡大された水平偏向領域、y1は画面6aの縦サイズ、y2は拡大された垂直偏向領域であって、x1<x2、y1<y2の関係にある。なお、図3では、理解の便宜上、白枠外の領域にも映像を表示しているが、実際にはこの部分の映像は画面6aに表れない。
上記のようにして、大音量とともに電子ビームの偏向幅(x2、y2)が基準幅(x1、y1)より大きくなる結果、CRT6の画面6aに表示される花火の映像は、図4のように拡大された映像となる。この映像は、図3における白枠内の映像と同じものである。図4の拡大映像が表示された後、ごく短い所定時間が経過すると、マイコン10は制御パルスPのパルス幅を元のパルス幅wに戻す。これにより、電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅は基準幅となり、画面6aに表示される花火の映像は、図5のように元のサイズ(図2と同じ)に戻される。
ここで、図4の拡大映像が表示されている時間は、例えば0.5秒〜1秒程度と短いので、視聴者は一瞬、画面6aが接近したかのような錯覚を覚え、これと「ドドーン」という大音量とが相俟って、視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。なお、拡大映像の表示時間は、1/16秒以上を確保する必要がある。表示時間が1/16秒より短いと、人間の眼には映像の変化が動画の一部として認識され、上記のような視覚的錯覚を利用した迫力感を与えることができなくなるが、1/16秒以上とすることで、拡大画像を動画と区別して視聴者に明確に認識させることが可能となる。こうして、音量の大小に合わせて映像のサイズを変化させることにより、テレビ100が小型であっても、大音量の場面で簡易的に迫力のある映像を作り出すことが可能となる。このため、大画面や大音量のテレビを設置できない事情のあるユーザでも、小型のテレビで迫力ある映像を手軽に楽しむことができる。また、大画面テレビに比べて低価格で実現できるので、導入も容易となる。
図6は、以上述べた映像拡大動作の手順を示したフローチャートである。この手順は、マイコン10がメモリ11のROMに格納されているプログラムに従って実行する。ステップS1において、マイコン10は音声信号処理部8から音声信号を取り込んで、信号のレベルを読み込む。そして、読み込んだ音声信号のレベルをメモリ11に設定されている閾値と比較し、レベルが閾値以上である否かを判定する(ステップS2)。
ステップS2での判定の結果、レベルが閾値以上でなければ(ステップS2:NO)、ステップS1に戻って音声信号のレベルを読み込む。また、レベルが閾値以上であれば(ステップS2:YES)、マイコン10はタイマをスタートさせて計時動作を開始する(ステップS3)。このタイマは、例えばメモリ11の所定領域に設けられているカウンタにより構成される。続いて、マイコン10は、上述したように電子ビームの偏向幅が大きくなるように制御パルスPのパルス幅を変化させて、表示映像を拡大する処理を行う(ステップS4)。これにより、CRT6の画面6aの映像が図4のように拡大される。
次に、タイマの計数値をみて、所定時間Tが経過したか否かを判定し(ステップS5)、所定時間Tが経過してなければ(ステップS5:NO)、ステップS4へ戻って映像拡大処理を継続する。そして、所定時間Tが経過すると(ステップS5:YES)、制御パルスPのパルス幅を元に戻して、映像拡大処理を停止する(ステップS6)。これにより、CRT6の画面6aの映像は、図5のように元のサイズに戻る。その後、タイマの値をリセットして(ステップS7)、最初に戻る。
以上のような映像拡大機能は、テレビ100に標準仕様として組み込まれていてもよいが、ユーザ(視聴者)が必要に応じて選択できるようにするのが好ましい。図7は、CRT6に表示されるメニュー画面の例であり、このメニュー画面において、映像拡大モードが設定できるようになっている。ここでは、映像拡大モードを「迫力モード」と名付けているが、これ以外の名称であってもよい。リモコンRを操作して、迫力モードを図のように「ON」に設定した場合にのみ、前述した音声に連動する映像拡大動作が行われ、「OFF」に設定した場合は、音声レベルに関係なく映像拡大動作は行われない。このようにすれば、映像拡大を行わない通常モードと映像拡大モードとを自由に選択できるので、ユーザは自分の好みにあったモードでテレビを視聴することができる。なお、図7のメニュー画面およびリモコンRは、本発明における設定手段を構成する。
図8は、図7において「迫力モード」がONに設定された場合に、映像拡大率を設定するための画面である。ここでは、映像拡大率の設定方法として、「自動」と「ユーザ設定」の2つの項目が表示されている。「自動」を選択した場合は、音声信号のレベルすなわち音量に連動して、自動的に映像拡大率が変化する。このため、例えば図9に示すように、複数の音量閾値L1,L2,L3(L1<L2<L3)が設定されており、それぞれの閾値以上の音量に対する映像拡大率として10%,20%,30%が設定されている。これらの設定値は、メモリ11に記憶されている。このようにすれば、音量の大きさに応じて映像のサイズが変わり、音量が大きくなるほど映像が拡大されるので、場面に応じた迫力感を出すことができ、拡大率が一定の場合の単一な刺激から視聴者を解放することができる。
一方、図8の画面において「ユーザ設定」を選択した場合は、複数設定された映像拡大率の中からユーザが選択した拡大率に従って、映像の拡大が行われる。この場合、音量の閾値は1つである。図8では、10%,20%,30%の3種類の映像拡大率が設定されている。これらの設定値は、メモリ11に記憶されている。リモコンRを操作して、図のように20%が選択されると、音量が所定の閾値を超えた場合に映像は20%拡大されることになる。このようにすれば、拡大映像の大きさを選択できるので、ユーザは自分の好みにあった迫力感を得ることができる。
なお、図7では、CRT6のメニュー画面において映像拡大モード(迫力モード)を設定するようにしたが、図10に示すように、リモコンRに映像拡大モードを設定するための迫力モードキー50を設け、このキー50を操作することにより、映像拡大モードが設定されるようにしてもよい。迫力モードキー50は、本発明における設定手段を構成する。なお、この場合も、キー50の名称は「迫力モードキー」以外の名称であってもよい。
以上の実施形態においては、音量と連動させて映像のサイズを拡大させる例を挙げたが、映像の拡大とともに映像の輝度を変化させるようにしてもよい。例えば爆発のシーンで音量が一定以上になったときに、マイコン10から映像信号処理部5に指令を与えて、CRT6に与えられる輝度信号のレベルを高くすることにより、爆発シーンの画面の輝度がアップし、視聴者に対してより一層の迫力感を与えることができる。また、輝度を変化させる以外に、映像の色調を変化させるようにしてもよい。爆発シーンなどでは、映像を赤みがかった色調にすることで、より一層迫力感を高めることができる。
また、以上の実施形態においては、CRT6を用いたテレビ100に本発明を適用した例を挙げたが、本発明はCRT式のテレビに限らず、例えば液晶テレビにも適用することができる。図11は本発明を適用した液晶テレビ200の一例を示すブロック図である。21は放送信号を受信するアンテナ、22はアンテナ21が受信した放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部、23は受信部22で取り出された映像信号をデジタル処理する映像信号処理部である。映像信号処理部23は、受信部22からのコンポジット映像信号を信号レベルに応じた階調のデジタル信号に変換するA/D変換回路、輝度信号と色信号の分離処理を行うY/C分離回路、分離後の輝度信号および色信号に対し所定の信号処理を行ってYUV信号として出力するクロマデコーダ回路、YUV信号に対して画質の調整を行う画質調整回路、YUV信号からRGBマトリクス変換処理によりRGB信号を生成するマトリクス回路から構成される(図示は省略)。
24は液晶パネル27を駆動する液晶駆動部であって、1画面分のRGB信号が画素情報として格納されるフレームメモリ25と、映像拡大処理において利用されるバッファ26とを備えている。また、図示は省略するが、液晶駆動部24は、映像信号処理部23で生成されたRGB信号に対してスケーリング処理を行い1画面分のRGB信号を生成する画素数変換回路、RGB信号に対して明るさ・コントラスト・白黒バランスの調整を行う画質調整回路、画質調整が施されたRGB信号に対してガンマ補正やディザ処理等を行うとともに背景信号・OSD信号・ブランキング信号等を付加して、表示装置としての液晶パネル27へ出力する出力回路から構成される(図示は省略)。28は受信部22で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部であって、受信部22で増幅された音声中間周波信号に対して、検波や増幅などの処理を行う。29は音声信号処理部28の出力に基づいて音声を発生するスピーカである。
30は映像表示を制御するマイコンであって、本発明における検出手段、判定手段および制御手段を構成する。マイコン30には、音声信号処理部28から音声信号が取り込まれる。また、マイコン30は、液晶駆動部24に対して後述する画像拡大処理を指令する制御信号を出力する。31はROMやRAM等から構成される記憶手段としてのメモリであって、音声レベルの閾値が設定されている。32はテレビ200のフロントパネルに設けられる操作部、33はリモコンRから送信される信号を受信するリモコン受信部である。
次に、上記構成のテレビ200において映像拡大を行う場合の動作を説明する。マイコン30は、常時、音声信号処理部28から音声信号を取り込んで、その信号レベルがメモリ31に設定された閾値以上である否かを判定する。いま、図12のように、液晶パネル27の画面27aに打ち上げ花火の映像が表示され、このとき「ドドーン」という大音量の音声がスピーカ29から出力されるとする。この音声信号のレベルが閾値以上であれば、マイコン30は液晶駆動部24に対して、画像拡大処理を指令する制御信号を出力する。
液晶駆動部24では、マイコン30から画像拡大指令を受け取ると、フレームメモリ25に格納されている1画面分の画素情報をバッファ26に移し、バッファ26に格納された画素情報に対してメモリ上での拡大処理を行う。そして、この拡大された画素情報を液晶パネル27に出力する。この結果、液晶パネル27の画面27aに表示される花火の映像は、図13のように拡大された映像となる。この処理を所定時間(例えば0.5秒〜1秒)が経過するまで、映像信号処理部23からフレームメモリ25へ格納される1画面分の画素情報に対し繰り返し行う。そして、所定時間が経過すると、マイコン30は液晶駆動部24に対する制御信号の出力を停止する。この時点から、液晶駆動部24はフレームメモリ25の画素情報に対する拡大処理を停止し、フレームメモリ25の画素情報をそのまま液晶パネル27へ出力する。こうして、拡大された画素情報から元の画素情報に切り替わることにより、液晶パネル27の画面27aに表示される花火の映像は、図12の元のサイズに戻る。以上の映像拡大動作の手順は、図6で示したフローチャートと同じである。
図11の液晶式のテレビ200においても、図1のCRT式のテレビ100の場合と同様に、拡大映像が表示されている時間が短いため、視聴者は一瞬、画面27aが接近したかのような錯覚を覚え、これと大音量とが相俟って、視聴者に立体的な迫力感を与えることができる。したがって、テレビ200が小型であっても、大音量の場面で簡易的に迫力のある映像を作り出すことが可能となる。このため、大画面や大音量のテレビを設置できない事情のあるユーザでも、小型のテレビで迫力ある映像を手軽に楽しむことができる。また、大画面テレビに比べて低価格で実現できるので、導入も容易となる。なお、テレビ200においても、図7〜図10で示した実施形態を採用できるのは言うまでもない。
本発明は、上述した実施形態以外にも種々の形態を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、CRT式のテレビ100と液晶式のテレビ200とを例に挙げたが、本発明はこれら以外に、プラズマディスプレイを用いたテレビにも適用することができる。また、本発明はアナログ式のテレビに限らず、デジタル式のテレビにも適用が可能であり、この場合は、メニュー画面において、コンテンツごとに映像拡大をするかしないかを設定することもできる。例えば、アクションドラマでは映像拡大モードを設定し、ニュース番組では映像拡大モードを設定しない等の選択が可能となる。
2 受信部
5 映像信号処理部
6 陰極線管(CRT)
6a 画面
7 ビーム偏向部
8 音声信号処理部
9 スピーカ
10 マイクロコンピュータ
22 受信部
23 映像信号処理部
24 液晶駆動部
25 フレームメモリ
26 バッファ
27 液晶パネル
27a 画面
28 音声信号処理部
29 スピーカ
30 マイクロコンピュータ
50 迫力モードキー
100 テレビジョン装置
200 テレビジョン装置
R リモコン
P 制御パルス
w パルス幅
5 映像信号処理部
6 陰極線管(CRT)
6a 画面
7 ビーム偏向部
8 音声信号処理部
9 スピーカ
10 マイクロコンピュータ
22 受信部
23 映像信号処理部
24 液晶駆動部
25 フレームメモリ
26 バッファ
27 液晶パネル
27a 画面
28 音声信号処理部
29 スピーカ
30 マイクロコンピュータ
50 迫力モードキー
100 テレビジョン装置
200 テレビジョン装置
R リモコン
P 制御パルス
w パルス幅
Claims (8)
- 放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、
前記受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部から出力される輝度信号および色信号に基づいて画面に映像を表示する陰極線管と、
前記映像信号処理部から出力される水平同期信号および垂直同期信号に基づいて前記陰極線管の電子ビームを偏向するビーム偏向部と、
前記受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、
前記音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカと、
を備えたテレビジョン装置において、
前記音声信号のレベルを検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された音声信号のレベルが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段での判定の結果、音声信号のレベルが閾値以上である場合に、前記電子ビームの水平偏向幅および垂直偏向幅を基準幅より大きくして画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に前記各偏向幅を基準幅とすることにより当該映像のサイズを元に戻すように制御を行う制御手段と、
を設けたことを特徴とするテレビジョン装置。 - 放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、
前記受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部の出力に基づいて画面に映像を表示する表示装置と、
前記受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、
前記音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカと、
を備えたテレビジョン装置において、
前記音声信号のレベルが所定の閾値以上である場合に、前記表示装置の画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に当該映像のサイズを元に戻すようにしたことを特徴とするテレビジョン装置。 - 請求項2に記載のテレビジョン装置において、
前記所定時間は1/16秒以上であることを特徴とするテレビジョン装置。 - 請求項2または請求項3に記載のテレビジョン装置において、
映像拡大モードを設定するための設定手段を備え、
前記設定手段により映像拡大モードが設定された場合にのみ、音声信号のレベルに応じて映像を拡大表示することを特徴とするテレビジョン装置。 - 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のテレビジョン装置において、
前記閾値が複数設定されており、複数段階の音声信号のレベルに応じて異なる拡大率で映像を拡大表示することを特徴とするテレビジョン装置。 - 請求項2ないし請求項4のいずれかに記載のテレビジョン装置において、
映像の拡大率が複数設定されており、選択された拡大率に基づいて映像を拡大表示することを特徴とするテレビジョン装置。 - 請求項2ないし請求項6のいずれかに記載のテレビジョン装置において、
映像の拡大とともに映像の輝度または色調を変化させることを特徴とするテレビジョン装置。 - 放送信号から所定チャンネルの信号を取り出す受信部と、
前記受信部で取り出された映像信号を処理する映像信号処理部と、
前記映像信号処理部から出力される画素情報が格納されるフレームメモリと、
前記フレームメモリに格納された画素情報に基づいて画面に映像を表示する液晶パネルと、
前記受信部で取り出された音声信号を処理する音声信号処理部と、
前記音声信号処理部の出力に基づいて音声を発生するスピーカと、
を備えたテレビジョン装置において、
前記音声信号のレベルを検出する検出手段と、
前記検出手段で検出された音声信号のレベルが所定の閾値以上であるか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段での判定の結果、音声信号のレベルが閾値以上である場合に、前記フレームメモリに格納された画素情報に対し拡大処理を行って画面に表示される映像を拡大し、所定時間経過後に元の画素情報に切り替えることにより当該映像のサイズを元に戻すように制御を行う制御手段と、
を設けたことを特徴とするテレビジョン装置。
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2005
- 2005-02-02 JP JP2005025963A patent/JP2006217118A/ja active Pending
Cited By (3)
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EP1973342A2 (en) | 2007-03-20 | 2008-09-24 | Sony Corporation | Apparatus and method of processing image as well as apparatus and method of generating reproduction information |
JP2008236389A (ja) * | 2007-03-20 | 2008-10-02 | Sony Corp | 画像処理装置と画像処理方法および画像処理プログラム、並びに再生情報生成装置と再生情報生成方法および再生情報生成プログラム |
EP1973342A3 (en) * | 2007-03-20 | 2012-12-19 | Sony Corporation | Apparatus and method of processing image as well as apparatus and method of generating reproduction information |
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