JP2006216752A - 回折格子の製造方法および半導体レーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来よりも信頼性を向上することができる回折格子の製造方法および半導体レーザを提供すること。
【解決手段】 回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を基板上に堆積する薄膜堆積工程S110と、回折格子形成層上に回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する第1の保護層堆積工程S120と、回折格子形成層および回折格子保護層を加工して回折格子を形成する保護回折格子形成工程S130と、回折格子を保護する保護膜である格子保護増強層を堆積する第2の保護層堆積工程S140と、さらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程S150とを有する回折格子の製造方法であって、回折格子形成層が耐酸化性の材料を用いて形成され、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子保護層および格子保護増強層が堆積される構成を有する。
【選択図】 図2
【解決手段】 回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を基板上に堆積する薄膜堆積工程S110と、回折格子形成層上に回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する第1の保護層堆積工程S120と、回折格子形成層および回折格子保護層を加工して回折格子を形成する保護回折格子形成工程S130と、回折格子を保護する保護膜である格子保護増強層を堆積する第2の保護層堆積工程S140と、さらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程S150とを有する回折格子の製造方法であって、回折格子形成層が耐酸化性の材料を用いて形成され、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子保護層および格子保護増強層が堆積される構成を有する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、回折格子の製造方法および半導体レーザに関する。
近年、分布帰還型(Distributed FeedBack 以下、単にDFBという。)レーザは、光情報記録、光情報処理、光応用計測等で極めて有用なものであるとして、開発および実用化が進められている。これは、DFBレーザが、(1)高速かつ直接に変調する利用方法でも単一縦モードで発振する、(2)へき開面を必要としないため集積化に適する、(3)温度や駆動電流によって発振波長を連続的に変化できる、(4)回折格子の周期により発振波長を精密に設定できる等の特徴を有するからである。
以下に、DFBレーザの従来の製造方法を説明する。図7は、DFBレーザの従来の製造方法を説明するための模式的な断面図である(例えば、特許文献1参照)。まず、図7(a)に示すように、n−GaAsバッファ層72、n−AlGaAsクラッド層73、AlGaAs活性層74、p−AlGaAsバリア層75、p−AlGaAsガイド層76およびp−InGaPマスク層77(GaAsに格子整合)を、例えば、MOVPE、MBE技術等を用いて、半導体基板(n−GaAs基板)71上に順次成長する。このとき、p−InGaPマスク層77は、回折格子用の周期パターンを形成するために、20〜30nm程度の膜厚とされる。
次に、図7(b)に示すように、p−InGaPマスク層77の上に、フォトレジスト78を50nm程度の厚さに塗布し、He−Cdレーザビーム79(波長325nm)を用いて二光束干渉露光を行う。このとき、形成するレーザ素子の発振波長が1.1μm以下の場合、1次の回折格子の周期は160nm以下となるので、さらに短波長のレーザビームを用いて露光しない限り形成するのが困難であるため、通常は2次以上の回折格子を形成する。
次に、現像を行うことによって、図7(c)に示すような周期的なパターンの断面構造のレジストマスク78'が形成される。図7(c)に示すレジストマスク78'を用いてp−InGaPマスク層77をエッチングすることによって、図7(d)に示すような断面構造の回折格子形成用のp−InGaPマスク77'が得られる。このエッチング用のエッチング液には、例えば臭素系のエッチング液を用いる。このとき、臭素系のエッチング液に対しては、レジストマスク78'とp−InGaPマスク層77との密着がよいために、p−AlGaAsガイド層76の表面が露呈する前にp−InGaPマスク層77が消滅するようなサイドエッチングの進行はない。
次に、レジストマスク78'を除去し、p−InGaPマスク77'を用いて、例えば硫酸系のエッチング液を用いてp−AlGaAsガイド層76をエッチングし、回折格子76'を形成する(図7(e)参照)。このとき、p−InGaPマスク77'はほとんどエッチングされず、エッチングを適度な時間で停止すれば、回折格子76'上に、p−InGaPマスク77'が残った状態になる。ここで、p−InGaPマスク77'は、p−AlGaAsガイド層76上に結晶成長したものであるため密着が強く、高さのある良好な形状の回折格子76'が形成できる。
次に、パターン化されたp−InGaPマスク77'を残したまま、p−InGaPクラッド層80、p−GaAsコンタクト層81を順次成長する(図7(f)参照)。このとき、p−InGaPマスク77'を残しているため、成長時の加熱下において、InGaPのマストランスポートによる回折格子76'表面のパッシベーションがなされ、p−InGaPクラッド層80の成長が円滑に進み、均一で、表面が鏡面状態の良質な結晶が得られる。
特開平05−291702号公報
しかし、このような従来の回折格子の製造技術では、AlGaAs層表面を露出させて回折格子を形成するため、AlGaAs層が空気に晒されて酸化させてしまい、形成された回折格子の信頼性を低下させてしまうという問題があった。そのため、DFBレーザ等の回折格子を用いる素子等では、回折格子と同様に信頼性が低下していた。
本発明はこのような問題を解決するためになされたもので、従来よりも信頼性を向上することができる回折格子の製造方法および半導体レーザを提供するものである。
以上の点を考慮して、請求項1に係る発明は、回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層上に前記回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する回折格子保護層堆積工程と、前記回折格子形成層および前記回折格子保護層を加工して前記回折格子を形成する保護回折格子形成工程と、前記保護回折格子形成工程で形成された回折格子を有する基板面上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記回折格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記回折格子保護層が堆積される構成を有する。
この構成により、薄膜堆積工程で耐酸化性の材料を用いて回折格子形成層が形成されるため回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、また回折格子が高温に晒された際に回折格子形状が崩れやすい場合でも、回折格子保護層堆積工程で回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子保護層が堆積されるため格子上薄膜堆積工程に至るまでに回折格子が高温雰囲気に晒されても回折格子の周期構造を維持することができ、従来よりも信頼性を向上することが可能な回折格子の製造方法を実現することができる。
また、請求項2に係る発明は、回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層を加工して前記回折格子を形成する回折格子直接形成工程と、前記回折格子直接形成工程で形成された回折格子を有する基板面上に前記回折格子を保護する保護膜である露出格子保護層を堆積する露出格子保護層堆積工程と、前記露出格子保護層上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記露出格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記露出格子保護層が堆積される構成を有する。
この構成により、薄膜堆積工程で耐酸化性の材料を用いて回折格子形成層が形成されるため回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、また回折格子が高温雰囲気に晒された際に回折格子形状が崩れやすい場合でも、露出格子保護層堆積工程で回折格子の形状が維持されている温度において回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて露出格子保護層が堆積されるため、格子上薄膜堆積工程に至るまでに回折格子が高温雰囲気に晒されても回折格子の周期構造を維持することができ、従来よりも信頼性を向上することが可能な回折格子の製造方法を実現することができる。
また、請求項3に係る発明は、回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層上に前記回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する回折格子保護層堆積工程と、前記回折格子形成層および前記回折格子保護層を加工して前記回折格子を形成する保護回折格子形成工程と、前記保護回折格子形成工程で形成された回折格子を有する基板面上に前記回折格子を保護する保護膜である格子保護増強層を堆積する格子保護増強層堆積工程と、前記格子保護増強層堆積工程で堆積された格子保護増強層を有する基板面上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記回折格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記回折格子保護層が堆積され、前記格子保護増強層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記格子保護増強層が堆積される構成を有する。
この構成により、薄膜堆積工程で耐酸化性の材料を用いて回折格子形成層が形成されるため回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、また回折格子が高温に晒された際に回折格子形状が崩れやすい場合でも、回折格子保護層堆積工程および格子保護増強層堆積工程の両工程で回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子を保護するための保護層が堆積されるため、格子上薄膜堆積工程に至るまでに回折格子が高温雰囲気に晒されても高い確実性で回折格子の周期構造を維持することができ、従来よりも信頼性を向上することが可能な回折格子の製造方法を実現することができる。
また、請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項において、前記格子上薄膜堆積工程が、前記格子上薄膜堆積工程より前の工程で堆積された、前記回折格子を保護する保護膜を除去する保護膜除去工程を有し、前記保護膜除去工程で前記回折格子を保護する保護膜を除去した後に、さらに前記薄膜を堆積する構成を有する。
この構成により、請求項1から請求項3までのいずれか1項の効果に加え、この回折格子を利用した素子等の特性がこの保護膜の存在によって影響を受ける場合に、格子上薄膜堆積工程の直前に設けた保護膜除去工程で回折格子を保護する保護膜を除去するため、保護膜の影響を受けず、所望の素子特性等を得ることが可能な回折格子の製造方法を実現することができる。
また、請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれか1項において、前記回折格子形成層がInGaAsPからなり、前記回折格子を保護する保護膜がGaAsからなる構成を有する。
この構成により、請求項1から請求項4までのいずれか1項の効果に加え、回折格子形成層がInGaAsPからなり、回折格子を保護する保護膜がGaAsからなるため、回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、またInGaAsP上に回折格子を形成した場合に高温雰囲気で回折格子形状が崩れやすいという問題に対しても、GaAs保護層により回折格子表面を保護することで、安定して回折格子の周期構造を形成することができ、GaAsにほぼ格子整合する材料系で、とりわけ赤色から近赤外の波長帯で動作する半導体レーザに用いることができると共に、従来よりも信頼性を向上することができる回折格子の製造方法を実現することができる。
また、請求項6に係る発明は、所定の波長の光を放射する活性層と、前記活性層を挟むように形成された複数のクラッド層と、前記活性層に電流を狭窄して注入する電流狭窄部と、前記活性層と複数の前記クラッド層のうちのいずれか1層のクラッド層との間、またはクラッド層中に回折格子が形成された回折格子形成層とを備える半導体レーザであって、前記回折格子形成層が耐酸化性の材料からなり、前記回折格子形成層の前記基板と反対側の界面に、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜を有する構成をなす。
この構成により、回折格子形成層に耐酸化性の材料を用い、回折格子の基板と反対側の界面に回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜が設けられているため、酸化されにくく安定した周期構造の回折格子を得ることができ、従来よりも信頼性を向上することができる半導体レーザを実現することができる。ここで、電流狭窄部の構造を、例えば、リッジ導波路構造、電流ブロック層埋め込み構造、インナーストライプ構造、電極ストライプ構造等とするのでもよい。
また、請求項7に係る発明は、請求項6において、前記回折格子形成層がInGaAsPからなり、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜がGaAsからなる構成を有する。
この構成により、請求項6の効果に加え、回折格子形成層がInGaAsPからなり、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜がGaAsからなるため、回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、またInGaAsP上に回折格子を形成した場合に高温雰囲気で回折格子形状が崩れやすいという問題に対しても、GaAs保護層により回折格子表面を保護することで、安定して回折格子の周期構造を形成することができ、GaAsにほぼ格子整合する材料系で、とりわけ赤色から近赤外の波長帯で動作することが可能な半導体レーザを実現することができる。
本発明は、耐酸化性の材料を用いて回折格子形成層が形成されるため回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子を保護する保護層が堆積されるため回折格子の周期構造を維持することができ、従来よりも信頼性を向上することが可能な回折格子の製造方法を提供することができると共に、かかる回折格子の製造方法で半導体レーザを製造することによって従来よりも信頼性を向上することができる半導体レーザを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザ100の立体構造(図1(a))と断面構造(図1(b))の一例を示す図である。図1(a)において、符号13を付した層は活性層であり、符号14を付した層は回折格子形成層であり、符号21および22を付した部分は電極であり、符号31を付したものは回折格子であり、符号32を付した部分は導波路としてのリッジ部である。
(実施の形態)
図1は、本発明の実施の形態に係る半導体レーザ100の立体構造(図1(a))と断面構造(図1(b))の一例を示す図である。図1(a)において、符号13を付した層は活性層であり、符号14を付した層は回折格子形成層であり、符号21および22を付した部分は電極であり、符号31を付したものは回折格子であり、符号32を付した部分は導波路としてのリッジ部である。
図1(b)は、図1(a)に示す半導体レーザ100のリッジ部32の中央を通り基板に垂直な面での断面図である。図1(b)に示すように、半導体レーザ100は、半導体基板11と、クラッド層12と、活性層13と、回折格子形成層14と、クラッド層15a、15bと、エッチング阻止層16と、コンタクト層17と、コンタクト層17上の電極21と、半導体基板11の裏面(上記の半導体層12〜17が積層された基板面と反対側の面をいう。)上の電極22とを有する。なお、図1には、半導体層15〜17が露出した表面を覆う絶縁膜が記載されていないが、かかる絶縁膜を施すのでもよい。
ここで、リッジ部32は、導波路としての機能と、活性層13に注入する電流を狭窄する電流狭窄部としての機能を有する。導波路としての機能および電流狭窄部としての機能は、リッジ部32を有するリッジ構造に代え、例えば、電流ブロック層埋め込み構造、インナーストライプ構造、電極ストライプ構造等とすることによって実現するのでもよい。
以下では、本発明を、n−GaAs基板を用いて形成される赤色から近赤外の波長帯に用いられる半導体レーザに適用した例について説明する。これに応じて、上記の電極21をp電極21ともいい、電極22をn電極22ともいう。半導体基板11は、n−GaAs基板である。半導体基板11としては、III−V族の半導体を用いることができるが、活性層13との組み合わせが好適であること、高い品質の基板が得られること、物性が比較的明らかになっていること、入手の容易性等からGaAs基板を用いるのが好適である。また、電流狭窄機能を持つリッジ部32が活性層13より表面側に位置する構成を用いた場合、基板にはn−GaAs基板を用い、エッチング阻止層16の下側のクラッド層15aにp型の材料を用いることで、活性層13への電流拡がりを抑えることができる。
クラッド層12は、n−AlxbGa(1−xb)Asからなる。AlxbGa(1−xb)Asは、GaAsと格子定数の差が小さいため格子不整合に伴う欠陥の問題を回避できて好適である。ここで、xbは略0.45であり、不純物濃度は略1×1018cm-3、層厚は略2μmである。n型の不純物としては、例えば、Siが好適である。
活性層13は、例えば、ダブルへテロのpn接合を有する構造、量子井戸構造、多重量子井戸構造等の層とすることができる。ここで、活性層13の形成に用いる材料は、発振波長に応じて決定される。具体的には、活性層13は、850nm程度の波長帯用に対して、例えば、井戸層がアンドープのGaAsを用いて形成され、障壁層がアンドープのAlxbGa(1−xb)Asを用いて形成される多重量子井戸構造の層とするのでもよい。
回折格子形成層14は、回折格子が形成された層であり、p−InxaGa(1−xa)AsyP(1−y)層からなる。InxaGa(1−xa)AsyP(1−y)は、耐酸化性の材料であるため、回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく好適である。ここで、xaは略0.25であり、yは略0.5であり、不純物濃度は略1×1018cm-3、層厚は略0.1μmである。p型の不純物としては、例えば、Znが好適である。
クラッド層15a、15bは、p−AlxbGa(1−xb)As層からなり、不純物濃度は略1×1018cm-3、合計の層厚は略2μmである。なお、クラッド層15aとクラッド層15bとの間に設けられたエッチング阻止層16は、p−InGaPからなり、層厚は略30nmである。コンタクト層17は、p+−GaAs層からなり、不純物濃度は略1×1019cm-3、層厚は略1μmである。p型の不純物としては、例えば、Znが好適である。
なお、半導体レーザ100が半導体層15〜17の露出した表面を覆う絶縁膜を有する場合、半導体レーザ100は、例えばSiO2からなる絶縁膜の所定部分に設けられたコンタクトホールを介して、p電極21とコンタクト層17とが電気的に接続される構成を有する。
以下、本発明の実施の形態に係る回折格子および半導体レーザの製造方法について、上記の半導体レーザ100を例にとり、図面を用いて説明する。図2は、本発明の実施の形態に係る回折格子および半導体レーザの製造方法を説明するための工程図である。図2において、S110〜S150の工程が回折格子の製造方法を構成する工程であり、S110〜S170の工程が半導体レーザの製造方法を構成する工程である。
まず、薄膜堆積工程(S110)で、n−GaAsからなる半導体基板11の(100)面上に、n−AlxbGa(1−xb)Asからなるクラッド層12、アンドープのGaAsの井戸層とアンドープのAlGaAs障壁層からなる量子井戸を有する活性層13、および、p−InxaGa(1−xa)AsyP(1−y)からなる回折格子形成層14を、この順番に堆積する。これによって、回折格子形成層14が表面になるように半導体基板11上に堆積される。以下、半導体基板11、クラッド層12および活性層13を下層エピ基板110という。
次に、第1の保護層堆積工程(S120)で、回折格子形成層14上に回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層18を堆積する(図3参照)。第1の保護層堆積工程(S120)では、例えばGaAsからなる厚さ15nmの回折格子保護層18が堆積される。
上記の各半導体層12〜14、18は、例えば、MOVPE(MetalOrganic Vapor Phase Epitaxy)等の技術を用いて連続的に堆積されるが、その他の技術を用いて形成するのでもよい。MOVPE技術を用いて成膜する場合、AlXbGa(1−Xb)Asの結晶品質の観点から、700度程度以上の温度で成膜するのが好適である。また、n型の不純物としては、例えば、Si等が用いられ、p型の不純物としては、例えば、Zn等が用いられる。ただし、本発明の適用は、これらの元素に限定されるものではなく、他の所定の元素を用いるのでもよい。以下で堆積する半導体層についても同様とする。
GaAsは回折格子形成層14の材料p−InxaGa(1−xa)AsyP(1−y)よりも耐熱性のよい材料の一例であり、本発明の適用は、回折格子保護層18にGaAsを用いて堆積する場合に限られず、回折格子形成層14の材料よりも耐熱性に優れた所定の材料を回折格子保護層18の形成に用いるのであればよい。ここで、第1の保護層堆積工程(S120)は、特許請求の範囲に記載された回折格子保護層堆積工程に対応するものである。
第1の保護層堆積工程(S120)で回折格子形成層14上に回折格子保護層18を堆積した後、回折格子形成工程(S130)で、回折格子形成層14および回折格子保護層18を加工して回折格子を形成する。図4は、回折格子形成工程(S130)以降の工程の一部を説明するための図である。
回折格子の形成は、まず、図4(a)に示すように、フォトリソグラフィ技術等を用いて、回折格子のパターンを有するレジストマスクMを形成する。ここで、回折格子の格子縞の方向は、[011]軸に直交する方向を向いているものとする。上記のレジストマスクMを形成するために、まず、回折格子保護層18上にフォトレジストを50nm程度の厚さに塗布する。
次に、He−Cdレーザビーム(波長325nm)を用いて二光束干渉露光を行う。このとき、本実施の形態に係る半導体レーザを850nm付近の波長帯で用いる場合、1次の回折格子の周期は110〜130nmと短いため、形成するのが困難である。そこで、この場合には2次(220〜260nm)の回折格子を形成するのが好適である。最後に、現像を行うことによって、図4(a)に示すような周期的なパターンの断面構造のレジストマスクMが形成される。
図4(a)に示すようにレジストマスクMが形成された後、レジストマスクMをエッチング用のマスクとし、回折格子形成層14と回折格子保護層18の材料に対して選択性のないエッチング液を用いて回折格子形成層14と回折格子保護層18の一部をエッチングして回折格子形成層14に回折格子を形成する(図4(b)参照)。
ここで、上記の選択性のないエッチング液としては、臭素と燐酸の混合液を用いることができる。図4(b)に示すように回折格子を形成した後、レジストマスクMを所定の有機溶媒を用いて除去する(図4(c)参照)。なお、第1の保護層堆積工程(S120)で回折格子形成層14上に回折格子保護層18を堆積した後に回折格子を形成する回折格子形成工程(S130)は、請求項1および請求項3に記載された保護回折格子形成工程に対応するものである。
回折格子形成工程(S130)で回折格子を形成した後、第2の保護層堆積工程(S140)で、回折格子を有する基板面上に回折格子を保護する保護膜である露出格子保護層(請求項3においては格子保護増強層に対応、以下同様)19を堆積する(図4(d)参照)。ここで、露出格子保護層19は、回折格子形成層14の材料よりも耐熱性に優れた所定の材料であり、回折格子保護層18と同じ材料であるGaAsを用いて20nm程度の厚さに堆積するのが好適である。また、露出格子保護層19を例えばMOVPE技術を用いて堆積する場合、耐熱性の弱い回折格子の形状が崩れていない温度条件下で堆積する必要がある。この温度は、例えば回折格子形成層14にInxaGa(1−xa)AsyP(1−y)を用いる場合、560度程度が好適である。
ただし、本発明の適用は、露出格子保護層19にGaAsを用いて堆積する場合に限られず、回折格子形成層14の材料よりも耐熱性に優れた所定の材料を露出格子保護層19の形成に用いるのであればよい。ここで、第2の保護層堆積工程(S140)は、請求項2に記載された露出格子保護層堆積工程および請求項3に記載された格子保護増強層堆積工程に対応するものである。
第2の保護層堆積工程(S140)で露出格子保護層19を堆積した後、格子上薄膜堆積工程(S150)で、回折格子を有する基板面上にさらに薄膜を堆積する。図5は、格子上薄膜堆積工程(S150)について説明するための図である。
格子上薄膜堆積工程(S150)として、図5(a)を用いて説明する。まず、成長温度設定工程(S151)で、クラッド層15aの成長温度に設定する。AlxbGa(1−xb)Asからなるクラッド層15aを堆積する場合、成長温度は例えば約700度とするのでもよい。ここで、第2の保護層堆積工程(S140)での成長温度(約560度)から成長温度設定工程(S151)での成長温度(約700度)まで温度を上昇させる時間、回折格子形成層14に形成された回折格子は、耐熱性の材料からなる回折格子保護層18および露出格子保護層19のいずれか1つ以上の層により保護される。
次に、保護膜除去工程(S152)で、回折格子保護層18、露出格子保護層19等の回折格子を保護するための保護膜を除去する(図4(e)参照)。上記の保護膜の材料としてGaAsを用い、半導体膜の成長をMOVPEで行う場合、例えば、塩酸ガスを所定濃度含む雰囲気ガスを成長室内に流してGaAs保護膜を除去する。
保護膜除去工程(S152)で上記の保護膜を除去した後、塩酸ガスを含む雰囲気ガスを半導体膜堆積用のガスに切り替え、所定の半導体膜を堆積する(S153)。すなわち、上記の半導体レーザ100を製作する場合は、クラッド層15a、15b、エッチング阻止層16、コンタクト層17を堆積する(図6(f)参照)。
ここで、回折格子形成層14の表面に形成された回折格子は、700度程度の温度では周期構造が壊れやすくなる(耐熱性が低い)ため、保護膜除去工程(S152)をできるだけ短時間で済ませると共に、次の薄膜堆積工程(S153)へ速やかに移行する必要がある。こうすることで、回折格子の形状が高熱下での表面マイグレーションにより崩れるのを防ぐことができる。また、薄膜堆積工程(S153)で回折格子表面が薄膜で覆われることにより、その後の工程においても回折格子を保存することが可能となる。この回折格子を利用した半導体レーザ等の特性が上記の保護膜の存在によって影響を受ける場合に、保護膜除去工程(S152)で回折格子を保護する保護膜を除去するため、この回折格子を利用した半導体レーザ等の特性を所望のものにすることができる。
なお、上記では、保護膜除去工程(S152)を有する格子上薄膜堆積工程(S150)について説明したが、図5(b)に示すように保護膜除去工程(S152)を省くのでもよい。回折格子を保護する保護膜が回折格子の結合効率を向上させる等の所定の場合は、上記の保護膜を残しておくのが好ましい。また、上記の保護膜による悪影響がない場合または少ない場合は、保護膜を残しておくことによって、より好適に回折格子の周期構造を維持できる。以上で、半導体レーザ100に用いる回折格子が形成された。
なお、上記では、第1の保護層堆積工程(S120)と第2の保護層堆積工程(S140)との両工程を含む回折格子の製造方法について説明したが、本発明の適用は、必ずしも上記の両工程S120、S140を含む製造方法に限定されず、いずれかの工程を省くことができる。
すなわち、上記の第2の保護層堆積工程(S140)および保護膜除去工程(S152)を省略した回折格子の製造方法は、請求項1に記載された発明に対応し、第1の保護層堆積工程(S120)および保護膜除去工程(S152)を省略した回折格子の製造方法は、請求項2に記載された発明に対応し、保護膜除去工程(S152)を省略した回折格子の製造方法は、請求項3に記載された発明に対応する。また、上記の第2の保護層堆積工程(S140)を省略した回折格子の製造方法、第1の保護層堆積工程(S120)を省略した回折格子の製造方法、および、上記の全工程を含む回折格子の製造方法は、請求項4に記載された発明に対応する。
なお、上記では、回折格子を保護するための回折格子保護層18として回折格子形成層14の材料よりも耐熱性に優れたGaAsを用い、回折格子保護層18の表面にレジストを塗布して干渉露光しレジストマスクMを形成する場合について説明したが、この回折格子保護層18上に例えばInGaP層等のレジストとの密着性のよい半導体層を堆積し、この半導体層の表面にレジストを塗布して干渉露光によりレジストマスクMを形成し、レジストマスクM形成後は上記と同様の工程により回折格子を形成するでもよい。このようにすることによって、上記の半導体層とレジストとの密着性が高まるため、より好適に回折格子の形状を形成できると共に、上記の半導体層があることによって、より安定に回折格子を形成することができる。
次に、半導体レーザ100の製造には、さらにS160およびS170の工程を行う。まず、リッジ形成工程(S160)で、フォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いて、導波路となるリッジ部32を形成する。図6(g)は、リッジ形成工程(S160)終了後の、回折格子の長手方向に平行な断面についての断面図である。エッチングは、硫酸と過酸化水素水の混合液を用いて行う。
リッジ形成工程(S160)で導波路となるリッジ部32を形成した後、電極形成工程(S170)で、p電極21およびn電極22を形成する。図6(h)は、電極形成工程(S170)終了後の、回折格子の長手方向に平行な断面についての断面図である。電極の形成方法については周知であるため、さらなる説明を省略する。なお、電極形成工程(S170)に先立ち、例えばSiO2からなる絶縁膜を堆積し、リッジ部32上の所定部分にコンタクトホールを形成し、しかる後に電極形成工程(S170)を行ってp電極21およびn電極22を形成するのでもよい。これによって、半導体層15〜17を保護することができ、好適である。
以上説明したように、本発明の実施の形態に係る回折格子の製造方法は、耐酸化性の材料を用いて回折格子形成層が形成されるため回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、また回折格子が高温に晒された際に回折格子形状が崩れやすい場合でも、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて回折格子保護層および露出格子保護層のうちのいずれか1つ以上の層が堆積されるため回折格子が高温雰囲気に晒されても回折格子の周期構造を維持することができ、回折格子の信頼性を従来よりも向上させることができる。
また、この回折格子を利用した素子等の特性がこの保護膜の存在によって影響を受ける場合に、格子上薄膜堆積工程の直前に設けた保護膜除去工程で回折格子を保護する保護膜を除去するため、保護膜の影響を受けず、所望の素子特性等を得ることができる。
さらに、回折格子形成層がInGaAsPからなり、回折格子を保護する保護膜がGaAsからなるため、回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、またInGaAsP上に回折格子を形成した場合に高温雰囲気で回折格子形状が崩れやすいという問題に対しても、GaAs保護層により回折格子表面を保護することで、安定して回折格子の周期構造を形成することができ、GaAsにほぼ格子整合する材料系で、とりわけ赤色から近赤外の波長帯で動作する半導体レーザに用いることができると共に、従来よりも信頼性を向上することができる。
また、本発明の実施の形態に係る半導体レーザは、回折格子形成層に耐酸化性の材料を用い、回折格子の基板と反対側の界面に回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜が設けられているため、酸化されにくく安定した周期構造の回折格子を得ることができ、従来よりも信頼性を向上することができる。
さらに、本発明の実施の形態に係る半導体レーザは、回折格子形成層がInGaAsPからなり、回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜がGaAsからなるため、回折格子を形成する際に回折格子が酸化されにくく、またInGaAsP上に回折格子を形成した場合に高温雰囲気で回折格子形状が崩れやすいという問題に対しても、GaAs保護層により回折格子表面を保護することで、安定して回折格子の周期構造を形成することができ、GaAsにほぼ格子整合する材料系で、とりわけ赤色から近赤外の波長帯で動作することができる。
本発明に係る回折格子の製造方法および半導体レーザは、従来よりも信頼性を向上することができるという効果が有用な、光情報記録用素子、光情報通信用素子、光情報処理用素子、光応用計測用素子等およびその製造方法の用途にも適用できる。
11、71 半導体基板
12 クラッド層
13 活性層
14 回折格子形成層
15a、15b クラッド層
16 エッチング阻止層
17 コンタクト層
21 p電極
22 n電極
31 回折格子
32 リッジ部
72 n−GaAsバッファ層
73 n−AlGaAsクラッド層
74 AlGaAs活性層
75 p−AlGaAsバリア層
76 p−AlGaAsガイド層
76' 回折格子
77 p−InGaPマスク層
77' p−InGaPマスク
78 フォトレジスト
78' レジストマスク
79 He−Cdレーザビーム
80 p−InGaPクラッド層
81 p−GaAsコンタクト層
100 半導体レーザ
110 下層エピ基板
12 クラッド層
13 活性層
14 回折格子形成層
15a、15b クラッド層
16 エッチング阻止層
17 コンタクト層
21 p電極
22 n電極
31 回折格子
32 リッジ部
72 n−GaAsバッファ層
73 n−AlGaAsクラッド層
74 AlGaAs活性層
75 p−AlGaAsバリア層
76 p−AlGaAsガイド層
76' 回折格子
77 p−InGaPマスク層
77' p−InGaPマスク
78 フォトレジスト
78' レジストマスク
79 He−Cdレーザビーム
80 p−InGaPクラッド層
81 p−GaAsコンタクト層
100 半導体レーザ
110 下層エピ基板
Claims (7)
- 回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層上に前記回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する回折格子保護層堆積工程と、前記回折格子形成層および前記回折格子保護層を加工して前記回折格子を形成する保護回折格子形成工程と、前記保護回折格子形成工程で形成された回折格子を有する基板面上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、
前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記回折格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記回折格子保護層が堆積されることを特徴とする回折格子の製造方法。 - 回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層を加工して前記回折格子を形成する回折格子直接形成工程と、前記回折格子直接形成工程で形成された回折格子を有する基板面上に前記回折格子を保護する保護膜である露出格子保護層を堆積する露出格子保護層堆積工程と、前記露出格子保護層上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、
前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記露出格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記露出格子保護層が堆積されることを特徴とする回折格子の製造方法。 - 回折格子を形成する回折格子形成層を含む1層以上の薄膜を、前記回折格子形成層が表面になるように基板上に堆積する薄膜堆積工程と、前記回折格子形成層上に前記回折格子を保護する保護膜である回折格子保護層を堆積する回折格子保護層堆積工程と、前記回折格子形成層および前記回折格子保護層を加工して前記回折格子を形成する保護回折格子形成工程と、前記保護回折格子形成工程で形成された回折格子を有する基板面上に前記回折格子を保護する保護膜である格子保護増強層を堆積する格子保護増強層堆積工程と、前記格子保護増強層堆積工程で堆積された格子保護増強層を有する基板面上にさらに薄膜を堆積する格子上薄膜堆積工程とを有する回折格子の製造方法であって、
前記薄膜堆積工程で、耐酸化性の材料を用いて前記回折格子形成層が形成され、前記回折格子保護層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記回折格子保護層が堆積され、前記格子保護増強層堆積工程で、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料を用いて前記格子保護増強層が堆積されることを特徴とする回折格子の製造方法。 - 前記格子上薄膜堆積工程が、前記格子上薄膜堆積工程より前の工程で堆積された、前記回折格子を保護する保護膜を除去する保護膜除去工程を有し、前記保護膜除去工程で前記回折格子を保護する保護膜を除去した後に、さらに前記薄膜を堆積することを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の回折格子の製造方法。
- 前記回折格子形成層がInGaAsPからなり、前記回折格子を保護する保護膜がGaAsからなることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の回折格子の製造方法。
- 所定の波長の光を放射する活性層と、前記活性層を挟むように形成された複数のクラッド層と、前記活性層に電流を狭窄して注入する電流狭窄部と、前記活性層と複数の前記クラッド層のうちのいずれか1層のクラッド層との間、またはクラッド層中に回折格子が形成された回折格子形成層とを備える半導体レーザであって、
前記回折格子形成層が耐酸化性の材料からなり、前記回折格子形成層の前記基板と反対側の界面に、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜を有することを特徴とする半導体レーザ。 - 前記回折格子形成層がInGaAsPからなり、前記回折格子形成層の材料よりも耐熱性に優れた材料からなる薄膜がGaAsからなることを特徴とする請求項6に記載の半導体レーザ。
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JP2005027472A JP2006216752A (ja) | 2005-02-03 | 2005-02-03 | 回折格子の製造方法および半導体レーザ |
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JP2009088392A (ja) * | 2007-10-02 | 2009-04-23 | Fujitsu Ltd | 半導体発光素子及びその製造方法 |
JP2010045256A (ja) * | 2008-08-15 | 2010-02-25 | Fujitsu Ltd | 半導体レーザ及び半導体レーザの製造方法 |
-
2005
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Cited By (4)
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JP2009088392A (ja) * | 2007-10-02 | 2009-04-23 | Fujitsu Ltd | 半導体発光素子及びその製造方法 |
US20130267052A1 (en) * | 2007-10-02 | 2013-10-10 | The University Of Tokyo | Semiconductor light emitting device and method for manufacturing the same |
US8906721B2 (en) | 2007-10-02 | 2014-12-09 | Fujitsu Limited | Semiconductor light emitting device and method for manufacturing the same |
JP2010045256A (ja) * | 2008-08-15 | 2010-02-25 | Fujitsu Ltd | 半導体レーザ及び半導体レーザの製造方法 |
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