JP2006216186A - ディスク収納装置及びディスク装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 複数のディスクDを個別に保持する複数のトレイ250を積層し、その近傍にそれぞれを昇降させるドラムカム210を設ける。トレイ250におけるディスク挿入側の端部に、トレイ可動部250Aを設ける。トレイ可動部250Aは、屈曲可能なヒンジ部250Bを介して、底面部250−12に回動可能に且つ一体的に形成する。トレイ可動部250Aは、ディスクDの外周に対応して隆起した可動壁部250−21を有する。トレイ可動部250Aを、スプリング460によって付勢する。トレイ可動部250Aに、スライドリンク114のトレイ駆動部114−1によって押し下げられるテーパカム部250−22を設ける。
【選択図】 図1
Description
以上のような請求項1の発明では、ディスク挿入側の端部に設けられた可動部の角度が変わることにより、ディスクの移動を規制できる状態と、ディスクの移動を許容する状態とに切り換えることができるので、可動部によりディスク保持のための部分を拡大させてディスク保持を確実化しつつ、ディスクの通過経路の確保が可能となる。
以上のような請求項2の発明では、底面部と押え部によって、可動部近傍を通過するディスクの浮きが防止されるので、ディスクの正確且つスムーズな移動を実現できる。
以上のような請求項3の発明では、可動部と保持アームとの組み合わせによって、ディスク保持部におけるディスク保持をより確実にすることができる。
以上のような請求項4の発明では、可動部に設けられた壁部という簡単な構造によって、ディスクの移動を規制できる。
以上のような請求項5の発明では、第1の付勢手段と第2の付勢手段という簡単な構成によって、可動部の変位を制御することができる。
以上のような請求項6の発明では、単純な線状ばねによって第1の付勢手段を実現できるので、ディスク保持部を積層した場合にも邪魔にならず、所要スペースが小さい。
以上のような請求項7の発明では、スライド部材によって第2の付勢手段を実現できるので、ディスク装置の内側等に設けて他の部材の邪魔にならないようにしつつ、所要スペースを節約できる。
以上のような請求項8の発明では、ディスク挿入位置から移動してきたディスクの進路を、ローディングアームに当接させることによって変えることができる。従って、ディスク装置内におけるディスク保持部の配置位置と方向の自由度が増す。
以上のような請求項9の発明では、リンク機構によって、ディスク収納時には可動部を許容位置とするとともに、イジェクトアームをディスクから離れた待機位置とし、ディスク排出時には可動部を許容位置とするとともに、イジェクトアームをディスクに当接して押し出す排出位置とすることによって、ディスクの挿入、排出をスムーズに行うことができる。
以上のような請求項10の発明では、可動部によってディスク保持部によるディスク保持を確実にしつつ、ディスクの通過可能な空間を大きくとることができ、さらに、再生手段を、挿排されるディスクと重なるようにディスク保持部に近接配置できるので、装置全体を大幅に小型化できる。
本実施形態は、図1及び図2、図9〜12に示す通り、以下のような概略構成を有しており、特に、トレイ250の構造に特徴を有している。
(1)ディスクDを個別に保持可能なトレイ250
(2)トレイ250が多数積層されたシャーシ(図示せず)
(3)トレイ250を分割昇降させるドラムカム210
(4)ピックシャーシ110に設けられ、分割されたトレイ250間に振り込まれるピックアーム130
(5)ピックアーム130上に配設され、ディスクDを再生する機構を備えたドライブシャーシ120
なお、請求項に記載のディスク保持部はトレイ250、移動機構はピックアーム130及びこれを回動させるための機構に対応する。また、ピックシャーシ110は、ディスク装置のシャーシ内に昇降可能に設けられているが、その詳細は省略する。
[1.トレイ(図3〜8)]
各トレイ250は、図3(a)(b)に示すように、ディスクDの外縁に沿った円弧状のプレートである。トレイ250は、ディスクDの外周を規制するように隆起した固定壁部250−11と、ディスクDの下面を支える底面部250−12とが一体で形成されている。固定壁部250−11の両端を結ぶ円弧は、ディスクDの出し入れができるように、ディスクDの外径よりも僅かに大きく設定されている。そして、固定壁部250−11の前端近傍には、トレイ250の底面部250−12との間でディスクDの浮きを防止(ディスクローディング時及びイジェクト時のみ)する略L字状の小片であるディスク押え部250−14が設けられている。
トレイ250を昇降させるためのドラムカム210は、円筒状の部材であり、その外側面には、ディスク選択カム溝210−1、アーム開閉カム溝210−2が形成されている。ディスク選択カム溝210−1は、選択対象のトレイ250の爪部250−4,5,6が接するカムである。アーム開閉カム溝210−2は、選択対象のトレイ250に設けられた保持アーム252の突起部252−1,253−1が通過するカムである。
ピックスイングカムプレート138は、ピックシャーシ110の底面に前後にスライド移動可能に取り付けられている。このピックスイングカムプレート138には、図13に示すように、その左端部が上方に折り曲げられ、さらにその上部で内側に段曲げされた押上部138−2が形成されている。この押上部138−2は、図1に示すように、後述するクランプアーム124を下から押し上げることにより、ディスクDが通過するためのクリアランスを確保するものである。また、ピックスイングカムプレート138の左側面138−6には、後述するローディングアーム256を制御する絞り部138−3と、穴138−5が形成されている。
ローディングアーム256は、図9〜図12に示すように、ピックシャーシ110の左上部にかしめられた軸256−1と回動自在に係合している。ローディングアーム256は、ピックシャーシ110との間に設けられたスプリング456によって、時計方向に付勢されている。また、ローディングアーム256の左手前には、突起部256−3が形成されている。突起部256−3は、ピックスイングカムプレート138のスライド移動に従って、左側面138−6の内側に接し、穴138−5に入ることにより、また、絞り部138−3に接することにより、その回動角度が設定される構成となっている。さらに、ローディングアーム256には、図11に示すように、挿入・排出されるディスクDの左縁が当接しながら通過することにより、ディスクDの方向を変える略コの字状のガイド部256−4が設けられている。
スライドリンク114は、図14に示すように、ピックシャーシ110の前壁に左右にスライド移動可能に設けられた部材である。このスライドリンク114は、左右の移動端の中間位置に待機するように、ピックシャーシ110との間に配設されたスプリング414によって付勢されている。スライドリンク114の左部後方には、図17及び図18に示すように、後述するリンクアーム113の前端部113−4によって付勢される突出部114−3が設けられている。
リンクアーム113,144は、ピックシャーシ110におけるスライドリンク114の左右に、回動可能に設けられている。リンクアーム113は、図19に示すように、円形のプレートに突出片が設けられたものであり、一方の突出片が後端部113−3、他方の突出片が前端部113−4となっている。リンクアーム144は、図20(a)(b)に示すように、略L字形のプレートであり、後端部144−2は、スライドリンク114の右端に付勢されるように構成されている。リンクアーム144の右端には、後述するリンクプレート143のギア溝143−1に係合するギア溝144−3が設けられている。
リンクプレート143は、ピックシャーシ110の右側面に、前後にスライド移動可能に設けられている。リンクプレート143の前端には、リンクアーム144のギア溝144−3に係合するギア溝143−1が設けられている。また、リンクプレート143の後端には、イジェクトアーム254の端部が回動可能に連結されている。
ピックアーム130は、図1、図2に示すように、ピックシャーシ110の左底面上部に、軸130−1を支軸として回動自在に取り付けられている。また、ピックアーム130には、後述するピックスイングアーム131の先端に回動可能に連結されている。さらに、ピックアーム130には、ターンテーブルやピックアップ(図示せず)等、ディスク再生に必要な部材を備えたドライブシャーシ120、ターンテーブルとの間でディスクDを挟持するクランパリング125等を備えたクランプアーム124が設けられている。
ピックスイングアーム131は、ピックアーム130とピックシャーシ110の間に配設されており、ピックシャーシ110の穴に係合する軸131−1を中心に、ピックシャーシ110に回動自在に取り付けられている。ピックスイングアーム131の軸131−1の左裏面には、ローラ131−2が回転自在に取り付けられている。このローラ131−2は、ピックスイングカムプレート138の振込みカム138−1に挿通されている。ピックスイングアーム131の先端部は、ピックアーム130に連結されており、ピックスイングアーム131の回動に連動して、ピックアーム130が回動するように構成されている。
ピックシャーシ110の前部には、ローディングローラ401が設けられている。このローディングローラ401は、駆動機構によって回動可能に且つ、図示しないディスクガイドとの間でディスクDを挟持可能に設けられており、挿排されるディスクDを移動させる部材である。
上述したような本実施形態の動作について、まず、ディスク装置の動作の概要を説明し、ディスクのローディング動作、イジェクト動作、再生動作に分けて説明する。なお、ドラムカム210によるディスクの分割動作については、説明を省略する。
まず、ディスク装置の動作の概要を説明する。すなわち、図1に示すように、ディスク挿入口から挿入、排出されるディスクDは、ローディングローラ401によって移動して、クランパリング125とターンテーブルとの間を通過する。このとき、トレイ可動部250Aは、図22(c)に示すように、下方に回動しており、ディスクDの移動が許容されている。挿入されたディスクDが各トレイ250の上部に収納され、若しくはディスクDが各トレイ250から排出されると、図22(b)に示すように、トレイ可動部250Aが上方に復帰する。これにより、収納されたディスクDの移動が規制され、外部からのディスクDの挿入ができなくなる。なお、図22(c)(b)におけるトレイ可動部250Aは、図9におけるA−A断面である。
ディスクDをトレイ250に対して収納する時には、ピックシャーシ110を最下段に待機させて、トレイ250群を昇降させることにより、各トレイ250をディスク挿入口に対して位置決めする。そして、ドラムカム210によるトレイ250の分割が行われるが、ピックアーム130の振り込みスペースを確保する必要はないので、選択対象のトレイ250とそれ以外のトレイ250との開き量は小さい。
ディスクDのイジェクト動作においては、図18に示すように、ピックスイングカムプレート138をローディング動作時よりも更に矢印B方向に移動させる。同時に、ローディングローラ401をディスク排出方向に回転させる。これにより、ローディングアーム256の突起部256−3が、ピックスイングカムプレート138の左側面138−6の穴138−5に入るので、スプリング456の付勢力によって、待機位置からローディング位置に回動する。
ディスク再生を行う場合には、ピックスイングカムプレート138の後方(矢印Bと逆方向)への移動によって、図2に示すように、ピックスイングアーム131を時計方向に回動させるとともに、ピックアーム130を反時計方向に回動させる。これにより、ターンテーブルとクランパリング125との間に所望のディスクDが入るように、ドライブシャーシ120が振り込まれる。
以上のような本実施形態によれば、トレイ可動部250Aが上方に回動しているときには、ディスクDの移動を規制できるので、ディスクDがその半円以上の円弧で支持され、振動等が加わっても、ディスクDのずれや飛び出しが確実に防止される。また、トレイ可動部250Aが下方に回動しているときには、ディスクDが通過する経路が確保される。このため、トレイ可動部250Aの円弧の開口側を、ディスク挿入口に対して斜めに向けることによって幅方向の所要スペースを節約しても、ディスクDの保持、移動を確実に行うことができる。
本発明は、上記のような実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態において、ヒンジ部250Bを弾性を持つ金属製の材料で形成することにより、スプリング460を省略することもできる。また、ヒンジ部250Bを、水平な軸を中心に回動する構造とすることも可能である。トレイ可動部250の可変可能な角度の設定も自由であり、規制位置にあるときに、水平よりも上に回動する構成として、ディスクDの飛び出しを防止してもよい。可動壁部の形状も、ディスクの外縁を保持できるものであれば、単なる突起やピン、爪等でもよく、上記の実施形態で例示したものには限定されない。
113…リンクアーム
113−3…後端部
113−4…前端部
114…スライドリンク
114−1…トレイ駆動部
114−2…駆動補助部
114−3…突出部
120…ドライブシャーシ
123…ターンテーブル
124…クランプアーム
125…クランパリング
130…ピックアーム
130−1,131−1…軸
131…ピックスイングアーム
131−2…ローラ
138…ピックスイングカムプレート
138−1…カム
138−2…押上部
138−3…絞り部
138−4…付勢部
138−5,250−2,3…穴
138−6…左側面
143…リンクプレート
143−1,144−3…ギア溝
144…リンクアーム
144−2…後端部
150…トレイトッププレート
151…トレイボトムプレート
153,252−3,253−3,254−1,456,414,460…スプリング
210…ドラムカム
210−1…ディスク選択カム溝
210−2…アーム開閉カム溝
250…トレイ
250−4,5,6…爪部
250−7…ロック穴
250−11…固定壁部
250−12…底面部
250−13…スプリング保持部
250−14…ディスク押え部
250−21…可動壁部
250−22…テーパカム部
250A…トレイ可動部
250B…ヒンジ部
252,253…保持アーム
252−1,253−1,256−3…突起部
252−2,253−2…保持爪
254…イジェクトアーム
256…ローディングアーム
256−1…軸
256−4…ガイド部
401…ローディングローラ
460−1…先端部
D,D−1,D−2,D−3…ディスク
T…溝終端
Claims (10)
- 複数のディスクを個別に保持する複数のディスク保持部を備え、前記ディスク保持部が、これに挿排されるディスクが移動する空間が形成されるように、互いの間隔を可変に設けられたディスク収納装置において、
前記ディスク保持部におけるディスク挿入側の端部に、ディスクの平面と平行な方向に対する角度を変えることにより、ディスクの移動を許容する許容位置と、ディスクの移動を規制する規制位置との間を変位可能な可動部が設けられていることを特徴とするディスク収納装置。 - 前記ディスク保持部は、ディスクの一方の面を支持する底面部と、前記可動部の近傍に設けられ、前記底面部との間の空間にディスクが通過する押え部とを有することを特徴とする請求項1記載のディスク収納装置。
- 前記ディスク保持部におけるディスクの外縁に対応する端部には、ディスクに接触してこれを保持する閉位置と、ディスクから離れてこれを解放する開位置との間を変位可能に設けられた保持アームが設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディスク収納装置。
- 前記可動部は、規制位置にあるときに、ディスクの外縁に当接する壁部を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスク収納装置。
- ディスク収納時に、前記可動部を規制位置に付勢する第1の付勢手段と、
ディスク挿排時に、前記可動部を許容位置に付勢する第2の付勢手段とを有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスク収納装置。 - 前記第1の付勢手段は、屈曲された一本の線状ばねであることを特徴とする請求項5記載のディスク収納装置。
- 前記第2の付勢手段は、ディスクの平面と平行な方向にスライド移動可能なスライド部材であることを特徴とする請求項5又は請求項6記載のディスク収納装置。
- ディスク挿入位置と前記ディスク保持部との間で移動するディスクに当接することにより、前記ディスク保持部側若しくはディスク挿入位置へ誘導する誘導位置と、ディスクから退避する退避位置との間を変位可能なローディングアームを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスク収納装置。
- 前記ディスク保持部に収納されたディスクに当接することにより、前記ディスクを前記ディスク保持部から押し出すイジェクトアームを有し、
前記可動部と前記イジェクトアームの動作を同期させるリンク機構を有することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のディスク収納装置。 - 請求項1〜9のいずれか一項に記載されたディスク収納装置を備えたディスク装置において、
複数のディスク保持部は積層配置され、
選択対象のディスク保持部から解放されたディスクを再生する再生手段と、前記再生手段を、前記ディスク保持部の開離によって形成された空間内である振込位置と当該空間外である待機位置との間で移動させる移動機構とを有し、
前記待機位置にある前記再生手段は、平面方向から見て、挿排されるディスクと重なる位置に設けられていることを特徴とするディスク装置。
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