JP2006216141A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】保護層厚さが異る光ディスクへ情報の記録/再生できる光ピックアップ装置で、記録面上の集光スポットの光量が、何れの光ディスクに対しても高く、互換のために可動部が必要ない光ピックアップ。
【解決手段】第1と第2の光記録媒体への情報の記録/再生時の対物光学系の開口径を一致させることで夫々の媒体に対応する絞りを機械的に切替えたり開口径を絞りで制御する必要がなく光ピックアップ装置を簡略化できる。この時、第2の媒体用として(1)式を満たす光源の使用が良い。これにより、第2の媒体への情報の記録/再生時に必要な径の集光スポットを形成できる。また、第1光源と第2光源の波長に差を持たせられるので、対物光学素子の回折構造の作用により、第1と第2媒体の保護層厚さの違いによる球面収差が補正可能と供に、夫々の媒体用の回折光の回折効率を高く確保できる。0.9×λ1×d2/d1≦λ2≦1.1×λ1×d2/d1(1)
【選択図】図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置に関し、特に異なる波長の光源を用いて異なる光情報記録媒体に対して適切に情報の記録及び/又は再生を行える光ピックアップ装置に関する。
近年、波長400nm程度の青紫色半導体レーザを用いて、情報の記録/再生を行える高密度光ディスクシステムの研究・開発が急速に進んでいる。一例として、NA0.85、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるBlu−ray Disc(以下、BDという)では、DVD(NA0.6、光源波長650nm、記憶容量4、7GB)と同じ大きさである直径12cmの光ディスクに対して、1面あたり20〜30GBの情報の記録が可能であり、又、NA0.65、光源波長405nmの仕様で情報記録/再生を行う光ディスク、いわゆるHD DVD(以下、HDという)では、直径12cmの光ディスクに対して、1面あたり15〜20GBの情報の記録が可能である。以下、本明細書では、このような光ディスクを「高密度光ディスク」と呼ぶ。
ところで、このような高密度光ディスクの一方のみに対して適切に情報を記録/再生できるというだけでは、光ピックアップ装置の製品としての価値は十分なものとはいえない。近い将来、大量のBD、HDが混在して販売されることが予測され、これをふまえると、一方の高密度光ディスクに対して適切に情報を記録/再生できるだけでは足らず、例えばユーザーが既に所有している他方の高密度光ディスクに対しても同様に適切に情報を記録/再生できるようにすることが、互換タイプの光ピックアップ装置として製品の価値を高めることに通じるのである。ここで、BDの保護層t1は0.1mm、開口数は0.85であり、HDの保護層t2は0.6mm、開口数は0.65であるから、BDとHDの互換を達成するためには、保護層の厚さの違いに起因する球面収差の補正、さらに、開口数の違いに応じて入射光束径の制御を行う必要がある。かかる課題に対して、BD用の対物光学系とHD用の対物光学系をそれぞれ設け、情報の記録及び/又は再生を行おうとする光ディスクに応じて、対物光学系を切り替えて用いることもできるが、切り替え機構が必要となり、構成が複雑となってコスト高を招く。
これに対し、以下の特許文献1、2には、入射光束の光量の多くを2つの回折次数の回折光に振り分けるような回折構造を有し、かかる回折構造の回折作用を利用して保護層の厚さの違いに起因する球面収差を補正しつつ、一方の回折次数の回折光を保護層が厚い光ディスクの情報記録面上に集光させ、他方の回折次数の回折光を保護層が薄い光ディスクの情報記録面上に集光させる2焦点対物光学系が開示されている。
特開平9−179020号公報 特開平9−120027号公報
しかるに、特許文献1、2に記載の対物光学系においては、入射光束の光量の多くを2つの回折次数の回折光に振り分けてしまうため、それぞれの光ディスクに対する情報の記録/再生を行うのに使用する回折光の絶対光量が低下するため、検出信号のS/N比が低下する。また、一方の回折次数の回折光を利用して光ディスクに対する情報の記録/再生を行っている際に、他の回折次数の回折光が隣接トラックに照射するためクロストークやクロスイレーズを引き起こす可能性がある。
又、情報の記録及び/又は再生を行おうとする光ディスクに応じて、対物光学系の倍率を可変調整することでBDとHDとの保護層の厚さの違いに起因する球面収差を補正することもできるが、光学素子を変位させることで対物光学系の倍率を変化させる機構が必要となるため構成が複雑となってコスト高を招く。
一方、BDとHDの開口数は互いに異なるため、情報の記録及び/又は再生を行おうとする光ディスクに応じて、対物光学系に入射する青紫色レーザ光束の径を制御するための絞りが必要である。これに対し、それぞれの光ディスクの開口数に応じた絞りを設け、情報の記録及び/又は再生を行おうとする光ディスクに応じて、この絞りを切り替えることもできるが、切り替え機構が必要となり、構成が複雑となってコスト高を招く。また、開口径を調整可能な絞りにより、情報の記録及び/又は再生を行おうとする光ディスクに応じて、対物光学系に入射する青紫色レーザ光束の径を制御する方法でも、同様に構成が複雑となってコスト高を招く。
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、保護層の厚さが異なる高密度光ディスクに対して適切に情報の記録及び/又は再生が可能である光ピックアップ装置であって、情報記録面上のスポットの光量が、何れの高密度光ディスクに対しても十分高く、且つ、互換のために複雑な可動部を必要としない簡単な構成の光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の光ピックアップ装置は、第1波長λ1の光束を出射する第1光源と、第2波長λ2の光束を出射する第2光源と、対物光学系を含む集光光学系と、光検出器とを有し、
前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により厚さt1の保護層を介して第1光情報記録媒体の情報記録面上に集光させることでスポット径d1のスポットを形成し、その反射光を受光した前記光検出器からの信号に基づいて、前記第1光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、又、前記第2光源からの光束を、前記集光光学系により厚さt2(t2>t1)の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光させることでスポット径d2(d2>d1)のスポットを形成し、その反射光を受光した前記光検出器からの信号に基づいて、前記第2光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置であって、
前記対物光学系は回折構造を有し、
前記第1情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う際の前記対物光学系の開口径と、前記第2情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う際の前記対物光学素子の開口径が一致するとともに、以下の(1)式を満たすことを特徴とする。
0.9×λ1×d2/d1≦λ2≦1.1×λ1×d2/d1 (1)
第1光情報記録媒体と第2光情報記録媒体に対して情報の記録/再生を行う際の対物光学系の開口径を一致させることで、それぞれの光情報記録媒体に対応する絞りを機械的に切り替えたり、或いは、開口径を調整可能な絞りにより対物光学系に入射するレーザ光束の径を制御したりする必要がなくなり、光ピックアップ装置の構成を簡略化できる。
このとき、第2光情報記録媒体用として(1)式を満たす光源を使用するのが好ましい。これにより、第2光情報記録媒体に対して情報の記録/再生を行う為に必要な径のスポットを第2光情報記録媒体の情報記録面上に形成することが可能となる。また、第1光源と第2光源の波長に差を持たせることができるので、対物光学素子に形成した回折構造の作用により、第1光情報記録媒体と第2光情報記録媒体の保護層の厚さの違いによる球面収差を良好に補正できるとともに、それぞれの光情報記録媒体に対する情報の記録/再生に使用する回折光の回折効率を十分高く確保することが可能となる。
(1)式を下限を超えて第2波長λ2が小さくなると、第2波長の光束を十分な大きさまで絞ることができないため、第2光情報記録媒体に対して安定した情報の記録/再生を行うことが出来ない恐れがある。また、第1波長λ1と第2波長λ2の波長差が小さくなるため、回折構造の輪帯ピッチが小さくなり、回折構造の形状誤差に伴う回折効率低下が大きくなる。
一方、(1)式を下限を超えて第2波長λ2が小さくなると、第2波長の光束が必要以上に絞られてしまうため、第2光情報記録媒体の反りや傾き(いわゆる、ディスクスキュー)によるコマ収差発生が大きく、ディスクスキューに対する公差が小さくなる。また、第1波長λ1と第2波長λ2の波長差が大きくなるため、それぞれの光情報記録媒体に対する情報の記録/再生に使用する回折光に対して、十分な回折効率を確保することができなくなる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、以下の(2)式及び(3)式を満たすことを特徴とする。
390nm≦λ1≦420nm (2)
480nm≦λ2≦580nm (3)
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記第1光情報記録媒体の情報記録面に形成されるスポットのスポット径d1、及び前記第2光情報記録媒体の情報記録面に形成されるスポットのスポット径d2が以下の(4)式及び(5)式を満たすことを特徴とする。
0.37μm≦d1≦0.45μm (4)
0.46μm≦d2≦0.56μm (5)
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt1の保護層を介して第1光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW1、前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt2の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW2、前記第2光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt2の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW3としたとき、以下の(6)式乃至(10)式を満たすことを特徴とする。
0mm≦t1≦0.15mm (6)
0.5mm≦t2≦0.7mm (7)
4λ1rms≦W2−W1≦6λ1rms (8)
W1≦0.07λ1rms (9)
W3≦0.07λ2rms (10)
請求項2乃至4に記載の発明は、第1光情報記録媒体としてBD、第2光情報記録媒体としてHDを想定した場合に、いずれの光情報記録媒体の情報記録面上にも良好なスポットを形成する為の条件に関する。この場合、第2光情報記録媒体用の光源として、(3)式を満たすような波長の光源を使用するのが好ましい。(3)式を満たす波長の光源としては緑色レーザ光源がある。また、回折構造により発生する球面収差の波長依存性を(8)式の範囲内とすることで、BDとHDの保護層の厚さの違いによる球面収差を良好に補正することが可能となる。
なお、本明細書における「スポット径」とは、点像強度分布(いわゆる、エアリーのパターン)において、強度が中心強度の1/e2(eは自然対数の底)となる輪帯の直径Dを指し、レーザ光束の波長λ(μm)、対物光学系の開口数NAとすると、
D=0.82×λ/NA(μm) (11)
なる関係がある。
BDの規格では、波長λBD=405nm、開口数NABD=0.65であるので、上式によりBDに対して記録/再生するために必要なスポット径DBD(=d1)は、0.39μmとなる。
一方、HDの規格では、波長λHD=405nm、開口数NAHD=0.65であるので、上式によりHDに対して記録/再生するために必要なスポット径DHD(=d2)は、0.51μmとなる。
請求項5に記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、前記回折構造は、前記第1波長λ1の光束を回折せず、前記第2波長λ2の光束を回折するような回折作用の波長依存性を有し、光軸を含む断面形状が階段状とされたパターンが同心円上に配列され、所定のレベル面の個数毎にそのレベル面数に対応した段数分の高さだけ段をシフトさせた構造であって、前記階段の1つの段差は、光路差換算で前記第1波長λ1の5倍であることを特徴とする。
回折構造を、光軸を含む断面形状が階段状とされたパターンを同心円状に配列し、所定のレベル面の個数毎に、そのレベル面数に対応した段数分の高さだけ段をシフトさせた構造とし、かつ、パターン内の1つの段差を光路差換算で第1波長λ1の5倍とすると、いずれの波長の光束に対しても回折効率(透過率)が高い、第2波長λ2の光束のみを回折させる波長選択型の回折構造が得られる。かかる波長選択型の回折構造を利用すると、第2波長λ2の光束の回折角を独立に制御することが可能となるので、ぞれぞれの波長の光束の集光特性を最良なものにすることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至4のいずれかに記載の発明において、前記回折構造の回折効率が最大になる回折次数を、前記第1波長λ1の光束に対してはdor1、前記第2波長λ2に対してはdor2としたとき、前記dor1と前記dor2の組合せがを以下の(11)式乃至(13)式のいずれかであることを特徴とする。
(dor1,dor2) = (1,1) (11)
(dor1,dor2) = (3,2) (12)
(dor1,dor2) = (5,4) (13)
回折構造の回折効率が最大になる回折次数が(11)式乃至(13)式のいずれかとなるように、輪帯構造の段差を決定すると、いずれの波長の光束に対しても、十分に高い回折効率が得られるとともに、第1光情報記録媒体と第2光情報記録媒体の保護層の厚さの違いによる球面収差を、ブレーズ型、或いは、階段型という加工が比較的容易な構造で補正することが可能となる。
また、本明細書において、「対物光学系」とは、光ピックアップ装置において光情報記録媒体に対向する位置に配置され、光源から射出された波長が互いに異なる光束を、記録密度が互いに異なる光情報記録媒体(光ディスクともいう)のそれぞれの情報記録面上に集光する機能を有する集光素子を少なくとも含む光学系を指す。対物光学系は集光素子のみから構成されていても良く、かかる場合には、集光素子の光学面上に回折構造が形成される。
更に、上述の集光素子と一体となってアクチュエータによりトラッキング及びフォーカシングを行う光学素子がある場合には、これら光学素子と集光素子とから構成される光学系が対物光学系となる。対物光学系がこのように、複数の光学素子から構成される場合には、集光素子の光学面上に位相構造を形成しても良いが、位相構造の段差部分による光束のけられの影響を低減するためには、集光素子以外の光学素子の光学面上に回折構造を形成するのが好ましい。
また、上述の集光素子は、プラスチックレンズであっても良いし、ガラスレンズであっても良い。集光素子をプラスチックレンズとする場合は、環状オレフィン系のプラスチック材料を使用するのが好ましく、環状オレフィン系の中でも、波長405nmに対する温度25℃での屈折率Nが1.54乃至1.60の範囲内であって、−5℃から70℃の温度範囲内での温度変化に伴う波長405nmに対する屈折率変化率dN/dT(℃-1)が−10×10-5乃至−8×10-5の範囲内であるプラスチック材料を使用するのがより好ましい。
また、集光素子をガラスレンズとする場合は、ガラス転移点Tgが400℃以下であるガラス材料を使用すると、比較的低温での成形が可能となるので、金型の寿命を延ばすことが出来る。このようなガラス転移点Tgが低いガラス材料としては、例えば(株)住田光学ガラス製のK−PG325や、K−PG375(共に製品名)がある。
ところで、ガラスレンズは一般的にプラスチックレンズよりも比重が大きいため集光素子をガラスレンズとすると、重量が大きくなり対物光学系を駆動するアクチュエータに負担がかかる。そのため、集光素子をガラスレンズとする場合には、比重が小さいガラス材料を使用するのが好ましい。具体的には、比重が3.0以下であるのが好ましく、2.8以下であるのがより好ましい。
本発明によれば、異なる種類の高密度光ディスクに対して、適切に情報の記録及び/又は再生が可能である光ピックアップ装置を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、異なる光情報記録媒体(光ディスクともいう)であるBD又はHDに対して適切に情報の記録/再生を行える本実施の形態の光ピックアップ装置PU1の構成を概略的に示す図である。ここでは、第1光情報記録媒体をBDとし、第2光情報記録媒体をHDとする。
第1の光ピックアップ装置PU1は、波長405nmの光束を射出する第1の光源としての青紫色半導体レーザLD1とBDの情報記録面RL1からの反射光束を受光する第1の光検出器PD1とが一体化された第1のモジュールMD1、波長510nmの光束を出射する第2の光源としての緑色半導体レーザLD2と第2の光ディスクOD2の情報記録面RL2からの反射光束を受光する第2の光検出器PD2とが一体化された第2のモジュールMD2、偏光ビームスプリッタBS、コリメートレンズCL、絞りST、対物光学系OBJ、フォーカシング/トラッキング用の2軸アクチュエータAC等から概略構成される。尚、対物光学系OBJは、回折構造がその光学面上に形成され、波長405nmに対する近軸パワーがゼロとされた第1光学素子OBJ1(回折光学素子ともいう)と、正の屈折力を有する第2光学素子(集光素子ともいう)OBJ2とから構成されている。
青紫色半導体レーザLD1から射出された波長405nmの発散光束は、偏光ビームスプリッタBSを透過し、コリメートレンズCLにより平行光束とされた後、絞りSTによりその光束径が規制され、対物光学系OBJによって厚さ0.1mmの保護層PL1を介して、BDの情報記録面RL1上に形成されるスポットとなる。
情報記録面RL1上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物光学系OBJ、絞りSTを透過した後、コリメートレンズCLにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタBSを透過した後、第1の光検出器PD1の受光面上に収束する。そして、第1の光検出器PD1の出力信号を用いて、2軸アクチュエータACにより対物光学系OBJをフォーカシングやトラッキングさせることで、BDに記録された情報を読みとることができる。
また緑色半導体レーザLD2から射出された波長510nmの発散光束は、偏光ビームスプリッタBSにより反射され、コリメートレンズCLにより平行光束とされた後、絞りSTによりその光束径が規制され、対物光学系OBJによって厚さ0.6mmの保護層PL2を介して、HDの情報記録面RL2上に形成されるスポットとなる。
情報記録面RL2上で情報ピットにより変調された反射光束は、再び対物光学系OBJ、絞りSTを透過した後、コリメートレンズCLにより収斂光束とされ、偏光ビームスプリッタBSにより反射された後、第2の光検出器PD2の受光面上に収束する。そして、第2の光検出器PD2の出力信号を用いて、2軸アクチュエータACにより対物光学素子OBJをフォーカシングやトラッキングさせることで、第2の光ディスクOD2に記録された情報を読みとることができる。
(実施例)
以下、本実施の形態に好適な実施例について説明する。尚、これ以降(表のレンズデータ含む)において、10のべき乗数(例えば、2.5×10-3)を、E(例えば、2.5E−3)を用いて表すものとする。また、表中、λBD(nm)、λHD(nm)、λDVD(nm)は、それぞれ、BD、HD、DVDの設計波長、fBD(mm)、fHD(mm)、fDVD(mm)は、それぞれ、BD、HD、DVDの焦点距離、NABD、NAHD、NADVDは、それぞれ、BD、HD、DVDの開口数、STOBD(mm)、STOHD(mm)、STODVD(mm)は、それぞれ、BD使用時、HD使用時、DVD使用時の絞り径、DBD(μm)、DHD(μm)、DDVD(μm)は、それぞれ、BDの情報記録面上、HDの情報記録面上、DVDの情報記録面上でのスポット径、r(mm)は曲率半径、d(mm)はレンズ間隔、NBD、NHD、NDVD、Ndは、それぞれ、λBD、λHD、λDVD、d線に対するレンズの屈折率、νdはd線のレンズのアッベ数、dorBD、dorHD、dorDVDは、それぞれ、BDに対する記録/再生に使用する回折光の回折次数、HDに対する記録/再生に使用する回折光の回折次数、DVDに対する記録/再生に使用する回折光の回折次数である。
対物光学系の光学面は、それぞれ式(1)に、表1〜3に示す係数を代入した数式で規定される、光軸の周りに軸対称な非球面に形成されている。
z=(y2/R)/[1+√{1−(Κ+1)(y/R)2}]+A44+A66+A88+A1010+A1212+A1414+A1616+A1818+A2020
・・・(1)
但し、
z:非球面形状(非球面の面頂点に接する平面から光軸に沿った方向の距離)
y:光軸からの距離
R:曲率半径
Κ:コーニック係数
4,A6,A8,A10,A12,A14,A16,A18,A20:非球面係数
また、回折構造により各波長の光束に対して与えられる光路差は、式(2)の光路差関数に、表1〜3に示す係数を代入した数式で規定される。
φ=dor×λ/λB×(B22+B44+B66+B88+B1010+B1212+B1414+B1616+B1818+B2020
・・・(2)
但し、
φ:光路差関数
λ:回折構造に入射する光束の波長
λB:ブレーズ化波長
dor:光ディスクに対する記録/再生に使用する回折光の回折次数
y:光軸からの距離
2,B4,B6,B8,B10,B12,B14,B16,B18,B20:回折面係数
実施例1〜3では、HD使用時の絞り径と、BD使用時の絞り径(開口径ともいう)とが同じになるように設計した例である。BD使用時の絞り径と同じφ3.74mmのレーザ光束を入射させることで、HDに対して記録/再生するために必要な直径0.51μmのスポットが得られている。尚、HD使用時のレーザ光束λHDは、実施例1、及び実施例2では510nm、実施例3では520nmである。
[実施例1]
保護層0.1mm、波長405nmに対して球面収差補正が最適化された、NA0.85のガラス製(HOYA社製「BACD5」)の集光素子(図1のOBJ2)と、この集光素子にHDとの互換性を付加せしめるためのプラスチック性の回折光学素子(図1のOBJ1)とを組合せた対物光学系である。回折光学素子のレーザ光源側の光学面には、405nmと510nmのレーザ光束の何れに対しても、1次回折光の回折効率が最大となるような階段形状の回折構造が形成されている。この回折構造のブレーズ化波長λBは450nmであり、405nmのレーザ光束の1次回折光の回折効率は95.1%、510nmのレーザ光束の1次回折光の回折効率は94.8%であり、何れのレーザ光束に対しても高い回折効率が得られている。実施例1のレンズデータを表1に示す。
Figure 2006216141
[実施例2]
保護層0.1mm、波長405nmに対して球面収差補正が最適化された、NA0.85のガラス製(HOYA社製「BACD5」)の集光素子(図1のOBJ2)と、この集光素子にHDとの互換性を付加せしめるためのプラスチック性の回折光学素子(図1のOBJ1)とを組合せた対物光学系である。回折光学素子のレーザ光源側の光学面には、405nmのレーザ光束に対しては、3次回折光の回折効率が最大となり、510nmのレーザ光束に対しては、2次回折光の回折効率が最大となるような階段形状の回折構造が形成されている。この回折構造のブレーズ化波長λBは390nmであり、405nmのレーザ光束の1次回折光の回折効率は95.0%、510nmのレーザ光束の1次回折光の回折効率は83.1%であり、何れのレーザ光束に対しても高い回折効率が得られている。実施例2のレンズデータを表2に示す。
Figure 2006216141
[実施例3]
保護層0.1mm、波長405nmに対して球面収差補正が最適化された、NA0.85のガラス製(HOYA社製「BACD5」)の集光素子(図1のOBJ2)と、この集光素子にHD及びDVDとの互換性を付加せしめるためのプラスチック性の回折光学素子(図1のOBJ1)とを組合せた対物光学系である。回折光学素子のレーザ光源側の光学面には、510nmのレーザ光束を回折し、405nm及びDVD用の655nmのレーザ光束は回折しない波長選択型の回折構造が形成されており、光情報記録媒体源側の光学面には、655nmのレーザ光束を回折し、405nm及び520nmのレーザ光束は回折しない波長選択型の回折構造が形成されている。実施例3のレンズデータを表3に示す。
Figure 2006216141
レーザ光源側の光学面に形成された波長選択型回折構造は、図2に示すように、1つ分の段差が光路差換算でλBDの5倍である階段形状のパターンを同心円状に配列し、5レベル面数毎に4段分の高さだけ段をシフトさせた構造であり、405nmのレーザ光束の0次回折光の回折効率は100%、520nmのレーザ光束の−1次回折光の回折効率は87.3%であり、655nmのレーザ光束の0次回折光の回折効率は97.6%であり、何れのレーザ光束に対しても高い回折効率が得られている。
また、光ディスク(光情報記録媒体)側の光学面に形成された波長選択型回折構造は、1つ分の段差が光路差換算でλBDの4倍である階段形状のパターンを同心円状に配列し、3レベル面数毎に2段分の高さだけ段をシフトさせた構造であり、405nmのレーザ光束の0次回折光の回折効率は100%、520nmのレーザ光束の0次回折光の回折効率は94.8%であり、655nmのレーザ光束の1次回折光の回折効率は63.5%であり、何れのレーザ光束に対しても高い回折効率が得られている。
本実施の形態の光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
AC 2軸アクチュエータ
BS 偏光ビームスプリッタ
CL コリメートレンズ
LD1 青紫色半導体レーザ
LD2 緑色半導体レーザ
MD1 第1のモジュール
MD2 第2のモジュール
OBJ 対物光学素子
OBJ1 第1光学素子
OBJ2 第2光学素子
PD1 第1光検出器
PD2 第2光検出器
PL1 保護層
PL2 保護層
PU1 光ピックアップ装置
RL1 情報記録面
RL2 情報記録面
ST 絞り

Claims (7)

  1. 第1波長λ1の光束を出射する第1光源と、第2波長λ2の光束を出射する第2光源と、対物光学系を含む集光光学系と、光検出器とを有し、
    前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により厚さt1の保護層を介して第1光情報記録媒体の情報記録面上に集光させることでスポット径d1のスポットを形成し、その反射光を受光した前記光検出器からの信号に基づいて、前記第1光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行い、又、前記第2光源からの光束を、前記集光光学系により厚さt2(t2>t1)の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面上に集光させることでスポット径d2(d2>d1)のスポットを形成し、その反射光を受光した前記光検出器からの信号に基づいて、前記第2光情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う光ピックアップ装置であって、
    前記対物光学系は回折構造を有し、
    前記第1情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う際の前記対物光学系の開口径と、前記第2情報記録媒体に対して情報の記録及び/又は再生を行う際の前記対物光学系の開口径が一致するとともに、以下の(1)式を満たすことを特徴とする光ピックアップ装置。
    0.9×λ1×d2/d1≦λ2≦1.1×λ1×d2/d1 (1)
  2. 以下の(2)式及び(3)式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の光ピックアップ装置。
    390nm≦λ1≦420nm (2)
    480nm≦λ2≦580nm (3)
  3. 前記第1光情報記録媒体の情報記録面に形成されるスポットのスポット径d1、及び前記第2光情報記録媒体の情報記録面に形成されるスポットのスポット径d2が以下の(4)式及び(5)式を満たすことを特徴とする請求項2に記載の光ピックアップ装置。
    0.37μm≦d1≦0.45μm (4)
    0.46μm≦d2≦0.56μm (5)
  4. 前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt1の保護層を介して第1光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW1、前記第1光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt2の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW2、前記第2光源からの光束を、前記集光光学系により、厚さt2の保護層を介して第2光情報記録媒体の情報記録面に集光させた際のスポットの波面収差をW3としたとき、以下の(6)式乃至(10)式を満たすことを特徴とする請求項3に記載の光ピックアップ装置。
    0mm≦t1≦0.15mm (6)
    0.5mm≦t2≦0.7mm (7)
    4λ1rms≦W2−W1≦6λ1rms (8)
    W1≦0.07λ1rms (9)
    W3≦0.07λ2rms (10)
  5. 前記回折構造は、前記第1波長λ1の光束を回折せず、前記第2波長λ2の光束を回折するような回折作用の波長依存性を有し、光軸を含む断面形状が階段状とされたパターンが同心円上に配列され、所定のレベル面の個数毎にそのレベル面数に対応した段数分の高さだけ段をシフトさせた構造であって、前記階段の1つの段差は、光路差換算で前記第1波長λ1の5倍であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
  6. 前記回折構造の回折効率が最大になる回折次数を、前記第1波長λ1の光束に対してはdor1、前記第2波長λ2に対してはdor2としたとき、前記dor1と前記dor2の組合せがを以下の(11)式乃至(13)式のいずれかであることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の光ピックアップ装置。
    (dor1,dor2) = (1,1) (11)
    (dor1,dor2) = (3,2) (12)
    (dor1,dor2) = (5,4) (13)
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の光ピックアップ装置を搭載したことを特徴とする光情報記録再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008114593A1 (ja) * 2007-03-19 2008-09-25 Konica Minolta Opto, Inc. 光ピックアップ装置及び対物光学素子

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