JP2006216139A - 記録テープカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 リールの高速回転時制動部材や解除部材の溶融や摩耗を防止する。
【解決手段】 有底円筒状のハブ22を有し、そのハブ22に記録テープTが巻装されたリール20と、リール20を単一で回転可能に収容するケース12と、ケース12に対して回転不能とされるとともにハブ22内に設けられ、不使用時に、ハブ22内に形成された係合部48と係合して、リール20の回転を阻止する制動部材80と、ハブ22の底部28と制動部材80との間に設けられ、使用時に、ドライブ装置の回転駆動部材に押し上げられることにより、制動部材80を押し上げて係合部48との係合を解除しつつ、リール20と共に回転する解除部材90と、を備えた記録テープカートリッジ10において、解除部材90の制動部材80と対向する面90Aに、解除部材90の回転によって乱流を発生可能な乱流発生手段96を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主にコンピューター等の記録再生媒体として使用される磁気テープ等の記録テープをケース内に収容してなる記録テープカートリッジに関する。
従来から、コンピューター等のデータ記録再生媒体として使用されている磁気テープ等の記録テープを単一のリールに巻装し、そのリールをケース内に収容してなる記録テープカートリッジが知られている。このような記録テープカートリッジは、不使用時において、リールがケース内で回転しないように、ブレーキ手段を備えている。
すなわち、リールは、有底円筒状に形成されたリールハブを備えており、そのリールハブ内にブレーキ手段としての制動部材が、ケースに対して回転不能に、かつ下方に向けて付勢された状態で設けられている。この制動部材は樹脂材で成形され、その下面には制動ギアが形成されており、この制動ギアがリールハブ内に形成されている係合ギアと噛合することで、リールの回転を阻止するようになっている。
また、そのリールハブの底壁と制動部材との間には、樹脂材で成形された解除部材が設けられており、この解除部材の上面中央に制動部材の下面中央が当接するようになっている。そして、この解除部材は、リールギア上に穿設された貫通孔に挿通されてリールハブの底壁の下面から所定高さ突出する脚部を有している。
したがって、記録テープカートリッジがドライブ装置に装填されると、ドライブ装置の回転シャフトに形成されている駆動ギアがリールギアに噛合する動作に伴って、その解除部材(脚部)を介して制動部材が押し上げられ、係合ギアに対する制動ギアの噛合が解除される。これにより、リールの回転が許容され、解除部材はリールと共に回転する。
一方、このような構成の記録テープカートリッジにおいて、近年では記録容量の高容量化に伴い、記録テープの走行速度が高速化されている。具体的には、2m/secから7m/secへ高速化されている。そして、これにより、リールの回転速度が高速化される。具体的には、約1000rpm〜約3000rpmとされる。このような高速化は、今後、更なる記録密度の向上に伴って助長される可能性がある。
しかしながら、このような高速化が進むと、制動部材はケースに対して回転不能であることから、その制動部材と解除部材との接触部位は高速で摺動し、その摺動部分において発生する摩擦熱が高温化する。摩擦熱が高温化すると、制動部材及び/又は解除部材の接触部位が溶融したり、摩耗が増加したりして、振動や異音の発生、破損、駆動トルクの上昇や回転ムラ、偏芯回転などが引き起こされる懸念がある。
このような問題を解決するためには、耐熱性・耐摩耗性を有する高価な樹脂材を使用したり、摺動部分に球状部材を加えたり(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)、あるいは、その摺動部分に金属製部材をインサート成形等によって取り付けて、その金属製部材を接触させる(例えば、特許文献3参照)などの方法が考えられるが、何れもコストが掛かる問題がある。
また、記録テープカートリッジの製造工程において、リールに記録テープを巻回して行く方法としては、ケースを組み立てた後に外部から記録テープを挿入してリールハブに巻き付ける方法(1)と、予め記録テープを巻回したリールをケースに組み込む方法(2)がある。
この方法(2)では、記録テープの巻き付けを行う際には、リール単体で行うことができ、制動部材と解除部材との摺動に留意する必要がないので、巻き付け時のリールの回転数を上げられる(例えば、8000rpm〜15000rpm)利点がある。また、最近の記録密度を上げた記録テープカートリッジでは、予めサーボ信号を記録した記録テープにデータ記録信号を記録して行く方式が主流となっているため、巻き付け時の記録テープ量の適切化にも容易に対応可能である。
しかしながら、この方法(2)では、記録テープが巻回されたリールを後からケース内に組み込むので、その組立時の取り扱いには、充分な注意が必要とされ、その結果、組立タクトを上げられないという問題がある。また、このような記録テープを取り扱う場合、人手を介さない自動組立が適切であるが、自動組立では初期の設備投資額が高額になったり、生産量の変動に対してフレキシブルに対応できないなどの欠点がある。
これに対し、方法(1)では、ケース組立時には、記録テープが存在していないので、高速で組み立てることができ、かつ人手による組み立てで充分なので、初期の設備投資額を比較的低減することができ、更には、生産量の変動に対してフレキシブルに対応することが可能となる利点がある。
ところが、方法(1)では、リール、制動部材、解除部材が予めケース内に組み込まれているため、リールハブに記録テープを巻き付ける際には、制動部材と解除部材とが摺動してしまい、制動部材及び解除部材の摺動可能限界までしか、リールの回転数を上げられないという問題がある。つまり、高速でリールを回転させると、制動部材と解除部材の摺動部分の温度が摩擦熱によって上昇し、この温度上昇が著しい場合には、樹脂材で成形された制動部材及び解除部材が溶融してしまうので、組立タクトを上げられないという問題がある。
特開平11−250618号公報 特開2000−339911号公報 特開2002−197833号公報
そこで、本発明は、記録容量の高容量化等によってリールの回転が高速化されても、制動部材や解除部材の溶融や摩耗を防止でき、ケース組立後に記録テープをリールに巻回する組立方法において、組立タクトを向上させられる記録テープカートリッジを得ることを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載の記録テープカートリッジは、有底円筒状のハブを有し、該ハブに記録テープが巻装されたリールと、前記リールを単一で回転可能に収容するケースと、前記ケースに対して回転不能とされるとともに前記ハブ内に設けられ、不使用時に、該ハブ内に形成された係合部と係合して、前記リールの回転を阻止する制動部材と、前記ハブの底部と前記制動部材との間に設けられ、使用時に、ドライブ装置の回転駆動部材に押し上げられることにより、該制動部材を押し上げて前記係合部との係合を解除しつつ、前記リールと共に回転する解除部材と、を備えた記録テープカートリッジにおいて、前記解除部材の前記制動部材と対向する面に、該解除部材の回転によって乱流を発生可能な乱流発生手段を形成したことを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、乱流発生手段により制動部材と解除部材との摺動部分付近に乱流を発生させることができるので、その摺動部分を強制的に冷却することができる。したがって、その摺動部分の温度を低減することができ、制動部材及び解除部材の摩擦熱による溶融や摩耗を防止することができる。
よって、ケース組立後に記録テープをリールに巻回する組立方法の場合に、組立タクトを向上させることができる。また、制動部材及び解除部材に比較的安価な樹脂材を使用することが可能となり(一般に、融点や耐熱性・耐摩耗性の高い樹脂材ほど高価となる傾向がある)、部品点数も最小限に抑えられる(球状部材や金属製部材を設ける必要がない)ので、コストが掛かることもない。
また、請求項2に記載の記録テープカートリッジは、請求項1に記載の記録テープカートリッジにおいて、前記乱流発生手段が、複数のブレードで構成されることを特徴としている。請求項2に記載の発明によれば、乱流を好適に発生させることができる。
以上のように、本発明によれば、記録容量の高容量化等によってリールの回転が高速化されても、制動部材や解除部材の溶融や摩耗を防止でき、ケース組立後に記録テープをリールに巻回する組立方法において、組立タクトを向上させられる記録テープカートリッジを提供することができる。
以下、本発明の最良な実施の形態を図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。なお、説明の便宜上、図1において、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填方向を矢印Aで示し、それを記録テープカートリッジ10の前方向(前側)とする。そして、矢印Aと直交する矢印B方向を右方向(右側)とする。
図1乃至図3で示すように、記録テープカートリッジ10は、略矩形箱状のケース12を有している。このケース12は、PC等の樹脂製の上ケース14と下ケース16とが、それぞれ天板14Aの周縁に立設された周壁14Bと、底板16Aの周縁に立設された周壁16Bとを互いに当接させた状態で、超音波溶着やねじ止め等によって接合されて構成されている。
ケース12の内部には、リール20が1つだけ回転可能に収容される。このリール20は、軸心部を構成する有底円筒状のリールハブ22と、その下端部に設けられる下フランジ26とが一体に成形され、上フランジ24がリールハブ22の上端部に超音波溶着されて構成されている。そして、そのリールハブ22の外周面に、情報記録再生媒体としての磁気テープ等の記録テープTが巻回され、上フランジ24及び下フランジ26によって、その巻回された記録テープTの幅方向の端部が保持されている。
また、リールハブ22の底壁28の下面には、リールギア44が環状に形成されており、下ケース16の中央部には、そのリールギア44を外部に露出するためのギア開口40が穿設されている。このギア開口40から露出されるリールギア44が、ドライブ装置の回転シャフト100に形成された駆動ギア102(図7、図8参照)に噛合されて回転駆動されることにより、ケース12内において、リール20がケース12に対して相対回転可能とされる。
また、底壁28の下面におけるリールギア44の径方向内側には、磁性材より成る環状のリールプレート46がインサート成形等により固着されており、ドライブ装置の回転シャフト100に設けられた環状のマグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されるようになっている。更に、リール20は、上ケース14及び下ケース16の内面にそれぞれ部分的に突設されて、ギア開口40と同軸的な円形の軌跡上にある内壁としての遊動規制壁42によってガタつかないように保持されている。
また、ケース12の右壁12Bには、リール20に巻装された記録テープTを引き出すための開口18が形成されており、この開口18から引き出される記録テープTの自由端部には、ドライブ装置の引出部材によって係止(係合)されつつ引き出し操作されるリーダーピン30が固着されている。
リーダーピン30の記録テープTの幅方向端部より突出した両端部には、環状溝32が形成されており、この環状溝32が引出部材のフック等に係止される。これにより、記録テープTを引き出す際に、フック等が記録テープTに接触して傷付けることがない構成である。
また、ケース12の開口18の内側、即ち上ケース14の天板14A内面及び下ケース16の底板16A内面には、ケース12内においてリーダーピン30を位置決めして保持する上下一対のピン保持部36が設けられている。このピン保持部36は、記録テープTの引き出し側が開放された略半円形状をしており、直立状態のリーダーピン30の両端部34は、その開放側からピン保持部36内に出入可能とされている。
また、ピン保持部36の近傍には、板ばね38が固定配置されるようになっており、この板ばね38の二股状の先端部がリーダーピン30の上下両端部34にそれぞれ係合してリーダーピン30をピン保持部36に保持するようになっている。なお、リーダーピン30がピン保持部36に出入する際には、板ばね38の先端部は適宜弾性変形してリーダーピン30の移動を許容する構成である。
また、その開口18は、ドア50によって開閉される。このドア50は、図4で詳細に示すように、開口18を閉塞可能な大きさの略矩形板状に形成され、ケース12の右壁12Bに沿って移動できるように、開口18内側の天板14A及び底板16Aには、ドア50の上下端部を摺動可能に嵌入させる溝部64が形成されている。
また、ドア50の後端部中央には、シャフト52が突設されており、そのシャフト52には、コイルばね58が挿嵌されている。そして、シャフト52の後端には、そのコイルばね58を脱落防止とする拡開部54が形成されている。また、下ケース16には、そのシャフト52に挿嵌されたコイルばね58の後端を係止する係止部62を有する支持台60が突設されている。
したがって、ドア50は、シャフト52が支持台60上に摺動自在に支持されるとともに、コイルばね58の後端が係止部62に係止されることにより、そのコイルばね58の付勢力によって、常時開口18の閉塞方向へ付勢される構成である。なお、開口18の開放時、シャフト52を支持する支持台66を支持台60の後方側に更に突設しておくことが好ましい。
また、ドア50の前端部には、開閉操作用の凸部56が外方に向かって突設されている。この凸部56が、記録テープカートリッジ10のドライブ装置への装填に伴い、そのドライブ装置側の開閉部材(図示省略)と係合するようになっている。これにより、ドア50がコイルばね58の付勢力に抗して開放される構成である。
また、図2、図3で示すように、ケース12の左後部には、記録テープTへの記録可・不可が設定されるライトプロテクト70が左右方向にスライド可能に設けられており、ケース12の後壁には、このライトプロテクト70を人手で操作するための操作突起72を突出させる開孔68が形成されている。この開孔68は、上ケース14と下ケース16とを接合したときに、上ケース14の周壁14Bに形成された切欠部68Aと、下ケース16の周壁16Bに形成された切欠部68Bとによって形成される構成である。
また更に、下ケース16には、ライトプロテクト70の突部74が露出される長孔69が左右方向に長く穿設されており、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に装填されたときに、そのドライブ装置側でライトプロテクト70の位置を検知して、記録テープTへの記録可・不可が自動的に判断されるようにしている。なお、この突部74は下ケース16の下面から突出することはない。
また、リールハブ22の底壁28の上面周縁には、係合ギア48が所定の間隙を隔てて等間隔に複数(例えば、120度間隔で3個)立設されており、その係合ギア48の間で、リールギア44上となる所定位置には、貫通孔28Aが複数(この場合は、120度間隔で3個)穿設されている。そして、そのリールハブ22の内部には、樹脂材で成形された円板状の制動部材80が挿設される。
制動部材80の下面80A周縁には、係合ギア48と噛合可能な制動ギア84が環状に形成されており、制動部材80の上面には、上ケース14の天板14A内面から下方へ向かって突設された平面視略十字状の回転規制リブ76が内部に挿入される平面視略十字状の係合突起86が、その回転規制リブ76の高さよりも若干高くなるように立設されている。これにより、制動部材80はケース12(上ケース14)に対して回転不能とされるとともに、リールハブ22内において、上下方向に移動可能とされる。
また、上ケース14と制動部材80との間には圧縮コイルスプリング98が配設される。すなわち、圧縮コイルスプリング98の一端が上ケース14の回転規制リブ76の外側に突設された環状突起78の内側(回転規制リブ76と環状突起78の間)に当接し、他端が制動部材80の上面に設けられた環状溝88内に当接した状態に配設される。この圧縮コイルスプリング98の付勢力により、制動部材80は、常時下方に向かって付勢される。
したがって、記録テープカートリッジ10は、不使用時(ドライブ装置に装填されないとき)において、常時制動ギア84が係合ギア48と噛合する状態とされて、リール20のケース12に対する相対回転が阻止された回転ロック状態とされる。なお、このとき、リール20は、この付勢力によって下ケース16側に押し付けられ、リールギア44をギア開口40から露出させる。
また、リールハブ22の内部で、かつ制動部材80の下側(底壁28と制動部材80との間)には、樹脂材で成形された平面視略三角形状の解除部材90が挿設される。解除部材90の下面で、かつ各頂点部分には、貫通孔28Aに挿通されて底壁28の下面からリールギア44上に所定高さ突出する脚部94が突設されており、解除部材90の上面90A中央には、制動部材80の下面80A中央に突設された解除突起82と常時接触する支持突起92が突設されている。
このような構成とすることにより、制動部材80と解除部材90との接触面積を極力低減し、使用時(リール20の回転時)における摺動抵抗を極力軽減するようにしている。なお、制動部材80の材質としては、例えばPOM(ポリアセタール)が用いられ、解除部材90の材質としては、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)が用いられる。また、解除部材90には、圧縮コイルスプリング98の付勢力により、制動部材80側から、例えば4.2Nの荷重が掛けられている。
また、図5で詳細に示すように、解除部材90の上面90Aには、乱流発生手段としての複数のブレード96が、支持突起92の周囲から外方に向かって放射状に形成されている。このブレード96は、解除部材90がリール20と共に回転することによって、支持突起92と解除突起82との摺動部分付近に乱流を発生するように構成されており、その摺動部分を強制的に冷却できるようにしている。
なお、ブレード96の形状は、図2、図5、図6(A)で示すような曲刃形状でもよいし、図6(B)で示すような直刃形状でもよい。ブレード96は、制動部材80と解除部材90との摺動部分付近に、リール20(解除部材90)が記録テープTを繰り出すときと、巻き戻すときの正逆方向に回転することにより、乱流を強制的に発生させることができるような形状及び数量とされていればよい。
また、図示しないが、解除部材90の上面90Aだけではなく、制動部材80の下面80Aにもブレード96を設けるようにしてもよいし、制動部材80の下面80Aのみにブレード96を設けるようにしてもよい。更には、ブレード96とブレード96の間に貫通孔(図示省略)を穿設するような構成にしてもよい。何れにしても、解除突起82と支持突起92との摺動部分付近に乱流を発生できる構成になっていればよい。
以上のような構成の記録テープカートリッジ10において、次に、その作用について説明する。上記構成の記録テープカートリッジ10では、不使用時(保管時や運搬時等)には、開口18がドア50によって閉塞されている。そして、記録テープTを使用する際には、前壁12Aを先頭にして記録テープカートリッジ10を矢印A方向に沿って、ドライブ装置内へ装填する。
すると、まず、そのドライブ装置側に設けられた開閉部材(図示省略)が、ドア50の凸部56に係合する。そして、この状態で、記録テープカートリッジ10が更に矢印A方向へ移動すると、開閉部材が凸部56をコイルばね58の付勢力に抗しつつ相対的に後方へ移動させる。すると、その凸部56が突設されているドア50は、右壁12Bに沿って溝部64内を後側へ摺動し、開口18を開放する。
こうして、記録テープカートリッジ10がドライブ装置に所定深さ装填され、開口18が完全に開放されると、記録テープカートリッジ10は所定高さ下降し、ドライブ装置の位置決め部材(図示省略)が、下ケース16に形成された位置決め用の穴部(図示省略)に挿入される。これにより、記録テープカートリッジ10がドライブ装置内における所定位置に精確に位置決めされ、ドア50のそれ以上の摺動(後方への移動)が規制される。
また、図7、図8で示すように、この記録テープカートリッジ10の下降動作によって、回転シャフト100が相対的にギア開口40から進入し、駆動ギア102をリールギア44に噛合させる。すると、その駆動ギア102がリールギア44と噛合する動作に伴って、リールギア44上に突出している脚部94が、圧縮コイルスプリング98の付勢力に抗して押し上げられ、解除部材90を介して制動部材80が上方へ押し上げられて、制動ギア84と係合ギア48との噛合が解除される。
そして、駆動ギア102とリールギア44とが完全に噛合した状態で、リールプレート46が、駆動ギア102の内側に設けられた環状のマグネット(図示省略)の磁力によって吸着・保持されることにより、リール20は、駆動ギア102に対するリールギア44の噛合が維持されつつ、ケース12内で、そのケース12に対して相対回転可能となるロック解除状態とされる(図8参照)。
一方、開放された開口18からは、ドライブ装置側に設けられた引出部材(図示省略)がケース12内に進入し、ピン保持部36に位置決め保持されたリーダーピン30を把持して引き出す。なお、このとき、記録テープカートリッジ10はドライブ装置内において精確に位置決めされているので、引出部材は確実にリーダーピン30の環状溝32にそのフックを係止させることができる。また、リール20は、その回転ロック状態が解除されているので、リーダーピン30の引出動作に伴って回転できる。
こうして、開口18から抜き出されたリーダーピン30は、図示しない巻取リールに収容される。そして、その巻取リールとリール20とを同期して回転駆動することにより、記録テープTは、巻取リールに巻き取られつつ順次ケース12から引き出され、所定のテープ経路に沿って配設された記録再生ヘッド(図示省略)によって情報の記録や再生が行われる。
このとき、リール20は、記録テープTの走行速度に従って高速で回転するが、解除部材90もリール20と一体になって高速で回転する。また、その解除部材90の上面90A中央に突設された支持突起92には、制動部材80の下面80A中央に突設された解除突起82が、圧縮コイルスプリング98の付勢力により、所定の荷重が掛けられた状態で当接している。
したがって、支持突起92と解除突起82との接触部位は、高速で摺動することにより発熱するが、ブレード96によって、その摺動部分付近に乱流を発生させることができるので、その摺動部分を強制的に冷却することができる(図8参照)。よって、樹脂材で成形された制動部材80(解除突起82)及び解除部材90(支持突起92)の摩擦熱による溶融や摩耗を防止することができる。
情報の記録や再生が終了した記録テープカートリッジ10をドライブ装置から排出する際には、まず、回転シャフト100が逆回転することにより、記録テープTがリール20に巻き戻される。なお、このときもブレード96によって、制動部材80と解除部材90との摺動部分付近に乱流を発生させることができるので、その摺動部分を強制的に冷却することができる(図8参照)。つまり、このときも制動部材80(解除突起82)及び解除部材90(支持突起92)の摩擦熱による溶融や摩耗が防止される。
そして、記録テープTがリール20に最後まで巻き戻されて、リーダーピン30がピン保持部36に保持されると、記録テープカートリッジ10は所定高さ上昇し、位置決め部材(図示省略)が位置決め用の穴部(図示省略)から抜き出されるとともに、回転シャフト100がギア開口40から抜き出され、リールギア44に対する駆動ギア102の噛合が解除される。
すると、圧縮コイルスプリング98の付勢力により、制動部材80及び解除部材90が下方に向かって押圧され、脚部94が貫通孔28Aに挿通されて底壁28の下面からリールギア44上に所定高さ突出するとともに、制動ギア84が係合ギア48に噛合する。これにより、リール20は、再度ケース12内での相対回転が阻止された回転ロック状態となり、その後、記録テープカートリッジ10は、図示しないイジェクト機構によって矢印A方向とは反対方向に移動される。
すると、この移動に伴って、ドア50はコイルばね58の付勢力によって開口18の閉塞方向へ摺動し、開口18を完全に閉塞する(初期状態に復帰する)。こうして、リール20のケース12に対する相対回転がロックされ、開口18が閉塞された記録テープカートリッジ10は、ドライブ装置内から完全に排出される。
以上、説明したように、解除部材90の上面90Aに形成した複数のブレード(乱流発生手段)96により、制動部材80(解除突起82)と解除部材90(支持突起92)との摺動部分付近に乱流を好適に発生させることができるので、その摺動部分を強制的に冷却することができる。したがって、その摺動部分の温度を低減することができ、制動部材80(解除突起82)及び解除部材90(支持突起92)の摩擦熱による溶融や摩耗を防止することができる。
よって、ケース12を組み立てた後に、記録テープTをリール20に巻回する組立方法の場合でも高速で巻回することが可能となり、組立タクトを向上させることができる。また、一般に、融点や耐熱性・耐摩耗性の高い樹脂材ほど高価となる傾向があるが、このようなブレード96を形成することで、制動部材80及び解除部材90に比較的安価な樹脂材を使用することが可能となる。更に、制動部材80や解除部材90に、従来のような球状部材や金属製部材を設ける必要がなくなるので、部品点数も最小限に抑えることができる。したがって、製造コストの増加を防止することができる。
記録テープカートリッジの概略斜視図 記録テープカートリッジを上から見た場合の概略分解斜視図 記録テープカートリッジを下から見た場合の概略分解斜視図 ドアとケースの開口部分を示す概略斜視図 ブレードを備えた解除部材と制動部材と圧縮コイルスプリングを示す概略斜視図 ブレードを備えた解除部材の概略平面図 回転シャフトの駆動ギア噛合前の記録テープカートリッジを示す概略側断面図 回転シャフトの駆動ギア噛合後の記録テープカートリッジを示す概略側断面図
符号の説明
10 記録テープカートリッジ
12 ケース
20 リール
22 リールハブ
28 底壁(底部)
30 リーダーピン
48 係合ギア(係合部)
50 ドア
80 制動部材
80A 下面
82 解除突起
84 制動ギア
90 解除部材
90A 上面
92 支持突起
94 脚部
96 ブレード(乱流発生手段)
100 回転シャフト(回転駆動部材)

Claims (2)

  1. 有底円筒状のハブを有し、該ハブに記録テープが巻装されたリールと、
    前記リールを単一で回転可能に収容するケースと、
    前記ケースに対して回転不能とされるとともに前記ハブ内に設けられ、不使用時に、該ハブ内に形成された係合部と係合して、前記リールの回転を阻止する制動部材と、
    前記ハブの底部と前記制動部材との間に設けられ、使用時に、ドライブ装置の回転駆動部材に押し上げられることにより、該制動部材を押し上げて前記係合部との係合を解除しつつ、前記リールと共に回転する解除部材と、
    を備えた記録テープカートリッジにおいて、
    前記解除部材の前記制動部材と対向する面に、該解除部材の回転によって乱流を発生可能な乱流発生手段を形成したことを特徴とする記録テープカートリッジ。
  2. 前記乱流発生手段は、複数のブレードで構成されることを特徴とする請求項1に記載の記録テープカートリッジ。
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