JP2006215094A - ストロボ付きカメラ - Google Patents

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JP2006215094A
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英之 浜野
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Abstract

【課題】 内蔵ストロボを有するカメラにおいて、低温環境下での内蔵ストロボのポップアップ動作を保証しつつ、内蔵ストロボを使用位置まで移動して止まる時に発生する衝撃や音を小さくする。
【解決手段】 係止状態から、係止解除状態に移行した後、更に係止レバー4を駆動することにより、ストロボ装置3の使用位置への移動開始を補助する。それにより、ポップアップ動作を妨げる負荷を、静摩擦力から動摩擦力に低減させることにより、低温環境下でのポップアップ動作を、第1のバネ7の付勢力を小さく保ちながら保証する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、格納位置と使用位置とに移動可能な内蔵ストロボユニットを有するストロボ付きカメラに関するものである。
従来より、使用位置(発光可能状態)と格納位置(非使用状態)との間を移動可能な内蔵ストロボ装置で、常に使用位置に移動させるよう一方向に付勢されているいわゆるポップアップ機構が知られている。このような内蔵ストロボ装置は、非使用時に格納位置に保持されるようにするために係止機構を備えており、該係止機構の係止解除動作に伴い格納位置から使用位置へと移動可能に構成されている。こうして、使用位置へと移動した内蔵ストロボは、カメラ側に設けられたストッパ部分に当接することで使用位置に停止するようになっている。
このような内蔵ストロボを有するカメラでは、使用位置で止まる際に発生する衝撃や音が大きいとカメラの品位を損ねるため、それを何らかの手段で軽減させることが望まれている。従来の衝撃や音を低減する技術として、ストッパ部分に衝撃吸収用の緩衝材を配置したり、衝撃吸収機構を設けたりするといった提案がされている(例えば、特許文献1乃至3)。
特開平10―048712号公報 特開2004―092891号公報 特開2002―116490号公報
しかしながら、上記従来技術では、緩衝材による使用位置の位置決め精度の悪化や、ダンパ部材や形状記憶合金を衝撃吸収機構として採用したことによる部品点数の増加がコストアップにつながるといった問題があった。一方、内蔵ストロボを使用位置に移動する方向に常に付勢している付勢部材の、付勢力を弱めることにより上述した衝撃や音を低減させる方法が考えられるが、多岐にわたるカメラの使用環境においてポップアップ動作を保証するためには、付勢力を弱めるといった取り組みには限界があった。特に、低温環境下では、カメラ本体から内蔵ストロボに通されている光ファイバやリード線を被覆するゴムの硬化やグリスの粘性変化に伴う摩擦力の増加のために、ポップアップ時の負荷が大きくなる。そのため、低温環境下でもオートポップアップを保証するにはバネの付勢力を強くする必要があり、それが、ポップアップ時の衝撃増加につながっていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、内蔵ストロボを有するカメラにおいて、低温環境下での内蔵ストロボのポップアップ動作を確実に実現しながら、ポップアップ時の衝撃を低減させることを目的とする。
本発明のストロボ付きカメラは、カメラ本体と、該カメラ本体に収納位置と使用位置との間を移動可能に取り付けられたストロボ装置と、該ストロボ装置を収納位置から使用位置に移動させる方向に付勢する付勢部材と、収納時にストロボ装置を前記付勢部材に抗して係止し収納状態を保持する係止部材とを備えたストロボ付きカメラにおいて、前記係止部材の係止解除動作後に、ストロボ装置に対し収納位置から使用位置への移動を補助する移動開始補助部材を有することを特徴とする。
本発明によれば、低温環境下でカメラを使用した時のポップアップ動作を補助することにより、ポップアップ動作をより弱い付勢力により実現できる。それにより、低温環境下でのポップアップ動作を確実に実現しながら、ポップアップ時の衝撃や音を低減させる。また、新たに部品を増やす必要がないため、安価に構成することができる。
以下、本発明の実施例について説明する。
図1は、本発明の実施例であるストロボ発光装置を備えたカメラの外観斜視図である。図1(a)、図1(b)はそれぞれ、ストロボダウン状態(収納位置)、ストロボアップ状態(使用位置)を示している。カメラ本体1の前面には、マウント部2が設けられ、このマウント部2には不図示のレンズ鏡筒が着脱可能に装着される。3aは、ストロボ装置3の先端部に装着されたストロボ発光部であり、該ストロボ発光部3aは、後述する駆動機構により駆動され、例えば被写体観察時にカメラ本体1内に収納され(図1(a)参照)、撮影時には使用位置に移動する(図1(b)参照)。
次に、図2と図3を用いて、本発明の係止装置の係止解除機構について説明する。図2は、本発明のストロボ付きカメラの係止機構を示す側面図であり、内蔵ストロボ装置が、収納位置に係止されている状態を示している。図2において、3はカメラの内蔵ストロボ装置の全体を示し、一端側において、ストロボ軸部6を中心に、第1位置である待機位置と第2位置である使用位置との間を回動可能にカメラ本体1の固定部に軸支され、この回動により2つの位置間で姿勢切り替えができるようになっている。また、このストロボ装置3には、ストロボ装置3とカメラ本体1の間に第1のバネ7が設けられ、使用位置に姿勢切り替えができるように、使用位置方向(図2において反時計方向)に常に付勢力が与えられている。4は、係止部材としての係止レバーであり、カメラ本体1の固定部材に固定された回動中心の軸をなす係止レバー軸8により回動可能に軸支されており、不図示の第2のバネにより係止方向(図2において時計方向)に回動付勢されている。係止レバー4により、その上端部の係止爪が、ストロボ装置3と一体に設けられた被係合部と係合して該ストロボ装置3の待機位置を維持するように設けられている。
図3は、係止装置の係止解除状態を示している。カメラ本体1は、不図示の係止レバー駆動部材を有し、カメラ内部から係止レバー4を第2のバネによる付勢方向と反対に回転させることにより、ストロボ装置との係止を外しストロボ装置の使用位置への移動を可能にする。通常、内蔵ストロボを使用する場合、図3の状態でストロボ装置3は使用位置への移動を開始する。しかし、低温環境下でカメラを使用している場合、カメラ本体から内蔵ストロボに通されている不図示の光ファイバやリード線を被覆するゴムの硬化や、グリスの粘性変化に伴う摩擦力の増加のために、ポップアップ時の負荷が大きくなる。そのため、第1のバネの付勢力が十分でないと、低温環境下で図3の状態、すなわち係止解除状態になっても、ストロボ装置3が使用位置への移動を開始しないことがある。
次に、図4を用いて、ストロボ装置3の使用位置への移動開始を補助する動作について説明する。
図3の状態に対して、図4では、係止レバー4が、更に反時計方向に回転移動し、係止レバー4と一体に構成される略L字形状の移動開始補助部5がストロボ装置3の下面に当接している。それにより、ストロボ装置3には、図中の矢印の方向の力が作用する。この力の方向は、ストロボ装置3の使用位置への移動方向と概ね一致している。そのため、不図示の係止レバー駆動部材の駆動力が十分であれば、強制的にストロボ装置3の移動を開始させることができる。
本発明では、カメラ本体1が、上述した使用位置への移動開始補助手段を有することにより、係止解除時に停止しているストロボ装置3の使用位置への移動開始を強制する。上述した低温環境下での摩擦力は、移動開始を強制されることにより、静摩擦力が動摩擦力になり摩擦力が低減する。また、ゴムの硬化やその他のポップアップ時の負荷が最も大きいのは、カメラの使用環境が常温から低温に移行して最初のストロボ装置使用時である。つまり、少しでも使用位置への移動を開始すると、負荷は低減する。そのため、本発明の移動補助手段によりストロボ装置3の使用位置への移動開始を強制することにより、確実に負荷を低減させることができる。
また、低温環境下でのストロボ装置3の動作が、第1のバネ7のみによるものでなくなるため、移動補助部5がない場合に比べ、第1のバネ7によるストロボ装置3への付勢力を弱めることができる。それにより、ストロボ装置3が使用位置へ移動した際に発生する衝撃や音を低減させることができる。さらに、本発明では新たに部品を追加する必要がないため、カメラの大型化を避けつつ、安価に構成することができる。
なお、上述した実施例では、係止レバー4と移動開始補助部5が一体的に構成されているが、ストロボ装置の移動開始を補助するための専用の部材を設けるように構成しても構わない。それにより、移動補助部5のより大きなストロークや、より強い力での補助を実現することができる。また、本実施例では、移動開始補助部5による補助動作が、ストロボ装置3の移動動作の初期段階に限られているが、移動動作の全域に渡って補助を行うよう構成しても構わない。それにより、より確実に、ストロボ装置3の使用位置への移動を保証することができる。
また、上述した実施例では、常に、係止レバー4が、ストロボ装置3の移動を補助する位相まで回転移動するよう構成されているが、場合に応じて、係止レバー4の回転移動量を変化させるよう構成してもよい。たとえば、カメラが置かれている環境温度を検知し、低温環境下にある場合のみ、ストロボ装置3の移動補助を行うよう係止レバー4を回転移動させるよう構成してもよい。それにより、ストロボ装置3とストロボ装置移動補助部5の無駄な接触を避けることができるため、省電力化や部品の磨耗を避けることができる。
カメラの外観斜視図である。 ストロボ装置の係止状態を示す側面図である。 ストロボ装置の係止解除状態を示す側面図である。 ストロボ装置の移動開始を補助する状態を示す側面図である。
符号の説明
1 カメラ本体
3 ストロボ装置
4 係止レバー
5 移動開始補助部
7 第1のバネ

Claims (4)

  1. カメラ本体と、該カメラ本体に収納位置と使用位置との間を移動可能に取り付けられたストロボ装置と、該ストロボ装置を収納位置から使用位置に移動させる方向に付勢する付勢部材と、収納時にストロボ装置を前記付勢部材に抗して係止し収納状態を保持する係止部材とを備えたストロボ付きカメラにおいて、
    前記係止部材の係止解除動作後に、ストロボ装置に対し収納位置から使用位置への移動を補助する移動開始補助部材を有することを特徴とするストロボ付きカメラ。
  2. 前記移動開始補助部材は、前記係止部材と一体的に構成されたことを特徴とする請求項1記載のストロボ付きカメラ。
  3. 前記移動開始補助部材による補助動作は、ストロボ装置の収納位置から使用位置への移動の初期段階のみであることを特徴とする請求項1又は2記載のストロボ付きカメラ。
  4. 前記カメラ本体の使用環境の温度に応じて、移動開始補助部材の動作量を変化させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のストロボ付きカメラ。
JP2005025214A 2005-02-01 2005-02-01 ストロボ付きカメラ Withdrawn JP2006215094A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014044352A (ja) * 2012-08-28 2014-03-13 Xacti Corp 電子機器のポップアップ機構

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