JP2006215003A - 誤配線検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】3本の配線に複数の機器が電気的に接続されるシステムの誤配線検査を正確、かつ容易に行なうと共に、検査のためのコストを低減できる方法を提供する。
【解決手段】複数の機器へそれぞれ電気的に接続する3本の線材と、同3本の線材を前記機器へ分岐させる3つの中継端子を備えた複数の中継端子台とかならる配線の結線を検査するため、前記中継端子の2点間に電流の流れる方向を統一して1本のダイオードを接続し、1つの前記中継端子台における2つの中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線か誤配線かを決定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、3本の配線に複数の機器が電気的に接続されるシステムに関し、より詳細には、この3本の配線の誤配線検査方法に関する。
3本の配線に機器が並列に接続される機器システムの誤配線検査方法としては、例えば図8に示す空気調和機に用いられている。
図8は、空気調和機の信号伝送回路の一実施例を示すブロック図である。この従来例は、室外機80と室内機60とが室外機80側の端子板90と室内機60側の端子板30との間に設けた3本の配線ラインL1、L2、L3を介して接続され、室外機80が交流電源81の給電側、室内機60が交流電源81の被給電側となっているタイプである。
3本のラインL1〜L3のうちラインL1は交流電源専用ラインであり、両端子板の各端子1間に接続され、ラインL2は交流電源および信号兼用ラインであり、両端子板の各端子2間に接続され、ラインL3は信号専用ラインであり、両端子板の各端子3間に接続されている。
室外機80の第2の直流電源回路83は、交流電源81の端子1側に接続したヒューズFU1、ダイオードD2および抵抗R3の直列回路と、交流電源81の端子2側に接続したツェナーダイオードZD1、電解コンデンサC1および抵抗R4の並列回路とから構成され、直列回路の他端と並列回路の他端とが接続された構成となっている。
電圧検出回路84は2つの比較器CP1,CP2からなるコンパレータで構成され、入力信号端子は端子3に接続され、基準信号端子は分圧抵抗R5,R6,R7を介して端子2に接続され、出力側はフォトカプラPC3を介して制御回路86に入力される。
シリアル信号送受信回路85は、室内機60から端子3を経て入力されるシリアル信号を受信して制御回路86に入力するためのフォトカプラPC1と、制御回路86からのシリアル信号を端子2を経て室内機60へ送信するためのフォトカプラPC2とを有する。
室内機60のシリアル信号送受信回路33は、室外機80から端子2を経て入力されるシリアル信号を受信して制御回路32に入力するためのフォトカプラPC5と、制御回路32からのシリアル信号を端子3を経て室外機80へ送信するためのフォトカプラPC4とを有する。
次に、室外機80および室内機60間のラインL1〜L3の誤配線をチェックするための動作について説明する。室外機80に交流電源を投入すると、制御回路86に電源が供給され、これにより制御回路86は送受信回路85のフォトカプラPC2の発光ダイオードをオンして受光トランジスタを導通させる。
その結果、ラインL1〜L3の配線が正常であれば、シリアル信号伝送用直流電源回路83の+側からラインL2、ヒューズFU2、リレー接点SR2、抵抗R2、ダイオードD1、ラインL3、抵抗R1、ダイオードD3、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2、シリアル信号伝送用直流電源回路83のマイナス側への直流ループ回路が形成される。
電圧検出回路84は、このときの端子3の電圧値を検知して制御回路86に入力する。ここで、シリアル信号電圧の直流電源電圧が24V、抵抗R1が1KΩ、抵抗R2が1KΩ、ダイオードD1およびD3の順方向電圧が1V、フォトカプラPC1,PC2の発光ダイオードの順方向電圧が2V、室内機60の電源トランスTRの一次巻線の直流抵抗が500Ωとし、スイッチ素子などの電圧降下がないものとすると、電圧検出回路84における検出電圧は直流電源回路83のマイナス側が0Vであるとして約13Vになる。
電圧検出回路84の検知電圧が正常であった場合は、制御回路86はメインリレー接点SR1を閉路して室内機60に交流電源を印加し、室内機60の直流電源回路31を通電して制御回路32を通電する。これと同期してリレーRL2が動作し、リレー接点SR2が開路となる。
この結果、制御回路32は、フォトカプラPC4の受光トランジスタをオンすることによって開路したリレー接点SR2に代わってフォトカプラPC4,PC5を介して前述の直流ループ回路を構成し、シリアル信号送受信回路85,33が動作可能となる。シリアル信号送受信回路85,33が正常に信号の送受信を行えば、空気調和機は運転指示待ちの状態に進む。こうして交流電源81が室外機80に印加されている限り、リレー接点SR1は閉路し、リレー接点SR2は開路し続ける。
次に、室外機80と室内機60との間に誤配線があったときの動作について説明する。誤配線の種類は、モード1〜モード5の5種類ある。以下、各モードに従ってどのような現象になるか動作説明を行う。
誤配線モード1は、両端子板の各端子1間の配線が正常で、端子2,3間の配線が交差している場合である。この場合は、配線チェック時に端子板90の端子2から端子板30の端子3に直流電圧が印加されるため、ダイオードD1によって直流ループ回路が遮断され、電圧検出回路84の出力電圧値は0Vとなる。これにより誤配線がチェックできる。
誤配線モード2は、両端子板の各端子2間の配線が正常で、端子1,3間の配線が交差している場合である。この場合は、配線チェック時に室外機80の直流電源13のプラス側から端子板90の端子2、端子板30の端子2、ヒューズFU2、直流電源回路31のトランスTR、端子板30の端子1、端子板90の端子3、抵抗R1、ダイオードD3、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2の直流ループ回路ができる。
しかし、このループ回路は正常時のループ回路とは異なるインピーダンスの例えばトランスTRが含まれ、抵抗R1との抵抗分割比で定まり、検出電圧は正常時と異なってくる。具体的には電圧検出回路84の出力電圧値は約17Vになり、正常値13Vに比べて充分高くなるので容易に誤配線がチェックできる。
誤配線モード3は、両端子板の各端子3間の配線が正常で、端子1,2間の配線が交差している場合である。この場合は、配線チェック時に室外機80の直流電源83のプラス側から端子板90の端子2、端子板30の端子1、直流電源回路31のトランスTR、リレー接点SR2、抵抗R2、ダイオードD1、端子板30の端子3、端子板90の端子3、抵抗R1、ダイオードD3、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2の直流ループ回路ができる。
しかし、この場合も正常時のループ回路とは異なるインピーダンスの例えばトランスTRが含まれるので、検出電圧は正常時と異なってくる。具体的には電圧検出回路84の電圧値は約11Vになり、正常値13Vに比べて充分低くなるので誤配線がチェックできる。
誤配線モード4は、端子板90の端子1が端子板30の端子3に、端子板90の端子2が端子板30の端子1に、端子板90の端子3が端子板30の端子2に、それぞれ接続している場合である。この場合は、配線チェック時に室外機80の直流電源83のプラス側から端子板90の端子2、端子板30の端子1、直流電源回路31のトランスTR、ヒューズFU2、端子板30の端子2、端子板90の端子3、抵抗R1、ダイオードD3、フォトカプラPC1、フォトカプラPC2の直流ループ回路ができる。
しかし、この場合も正常時のループ回路とは異なるインピーダンスであるので、電圧検出回路84の電圧値は約17Vになり、正常値13Vに比べて充分高くなるので容易に誤配線がチェックできる。
誤配線モード5は、端子板90の端子1が端子板30の端子2に、端子板90の端子2が端子板30の端子3に、端子板90の端子3が端子板30の端子1に、それぞれ接続している場合である。この場合は、モード1と同様に配線チェック時に端子板90の端子1から端子板30の端子3に直流電圧が印加されるため、ダイオードD1によって直流ループ回路が遮断され、電圧検出回路84の出力電圧値は0Vとなるので、誤配線がチェックできる。
以上のように、L2とL3との間の電圧を測定して正常な配線の場合の電圧と異なるかどうかを判定することにより、3本のライン(配線)の誤配線を検出できる構成になっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、このような方法は室外機と室内機の各1台での組合せのみ想定しており、室内機が複数台接続されたマルチ型空気調和機では、誤配線によるラインL2とL3との間の測定電圧の変化が複雑であり、誤配線の判定が非常に困難であった。また、通常、配線作業は空気調和機設置の場合のみ発生する作業であり、その時のためだけに誤配線の判定回路を室外機と室内機に実装しなければならず、検査のためのコスト上昇を招いていた。
特開平7−133950号公報(第3−6頁、図1)
本発明は以上述べた問題点を解決し、3本の配線に複数の機器が電気的に接続されるシステムの誤配線検査を正確、かつ容易に行なうと共に、検査のためのコストを低減できる方法を提供することを目的とする。
本発明は上述の課題を解決するため、複数の機器へそれぞれ電気的に接続する3本の線材と、同3本の線材を前記機器へ分岐させる3つの中継端子を備えた複数の中継端子台とからなる配線の結線を検査するため、
全ての前記中継端子台の前記中継端子の2点間に極性を統一して1本のダイオードを接続し、1つの前記中継端子台における3つの前記中継端子の中の2つの前記中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定する。
もしくは、3つの中継端子を含む中継端子台と前記中継端子の2点間に極性を統一して接続された1本のダイオードとをそれぞれ備えた複数の機器と、それぞれの前記中継端子へ電気的に接続する3本の線材とが含まれる機器システムにおける前記3本の線材の結線を検査するため、
1つの前記中継端子台における3つの前記中継端子の中の2つの前記中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定する。
また、前記3つの中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、前記ダイオードのカソード端子が前記中継端子Bへ、前記ダイオードのアノード端子が前記中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
実際に測定する測定パータンの種類は、前記中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、前記中継端子Cから前記中継端子Aへ流れる測定パターン6と、前記中継端子Bから前記中継端子Cへ流れる測定パターン3と、前記中継端子Aから前記中継端子Bへ流れる測定パターン1とからなり、同3つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定する。
または、前記3つの中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、前記ダイオードのカソード端子が前記中継端子Bへ、前記ダイオードのアノード端子が前記中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
実際に測定する測定パータンの種類は、前記中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、前記中継端子Aから前記中継端子Bへ流れる測定パターン1と、前記中継端子Bから前記中継端子Aへ流れる測定パターン2と、前記中継端子Bから前記中継端子Cへ流れる測定パターン3と、前記中継端子Aから前記中継端子Cへ流れる測定パターン5と、前記中継端子Cから前記中継端子Aへ流れる測定パターン6とからなり、同5つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定する。
以上の手段を用いることにより、本発明による誤配線検査方法によれば、
請求項1に係わる発明は、複数の機器へそれぞれ電気的に接続する3本の線材と、同3本の線材を機器へ分岐させる3つの中継端子を備えた複数の中継端子台とからなる配線の結線を検査するため、
全ての中継端子台の中継端子の2点間に極性を統一して1本のダイオードを接続し、1つの中継端子台における3つの中継端子の中の2つの中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定することにより、
各機器の電源を投入しないで、かつ、テスタなどの簡単な測定器を用いて、また、全配線の中の一カ所の測定のみで正常配線か誤配線かを検出できると共に、誤配線箇所が1カ所の場合に誤配線の配線パターンを推測することができ、実際の配線修復作業において作業を容易に行なうことができる。また、検査に必要な部品は安価なダイオードのみで、また測定器も安価なテスターなどで十分であるため、検査のための費用を低減できる。
請求項2に係わる発明は、3つの中継端子を含む中継端子台と中継端子の2点間に極性を統一して接続された1本のダイオードとをそれぞれ備えた複数の機器と、それぞれの中継端子へ電気的に接続する3本の線材とが含まれる機器システムにおける3本の線材の結線を検査するため、
1つの中継端子台における3つの中継端子の中の2つの中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定することにより、
各機器を製造する場合に、測定用のダイオードも同時に実装できるため、配線の検査時に測定用のダイオードを取り付ける必要がなくなり、検査の作業性が向上する。また、電子機器単体で中継端子台までの検査を予め実施しておくこともでき、3本の誤配線検査を正確に行なうことができる。
請求項3に係わる発明は、3つの中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、ダイオードのカソード端子が中継端子Bへ、ダイオードのアノード端子が中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
実際に測定する測定パータンの種類は、中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、中継端子Cから中継端子Aへ流れる測定パターン6と、中継端子Bから中継端子Cへ流れる測定パターン3と、中継端子Aから中継端子Bへ流れる測定パターン1とからなり、同3つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定することにより、
最大で3回の測定を行なうことで正常配線か誤配線かを検出できると共に、誤配線箇所が1カ所の場合に誤配線の配線パターンを推測することができる。
請求項4に係わる発明は、3つの中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、ダイオードのカソード端子が中継端子Bへ、ダイオードのアノード端子が中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
実際に測定する測定パータンの種類は、中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、中継端子Aから中継端子Bへ流れる測定パターン1と、中継端子Bから中継端子Aへ流れる測定パターン2と、中継端子Bから中継端子Cへ流れる測定パターン3と、中継端子Aから中継端子Cへ流れる測定パターン5と、中継端子Cから中継端子Aへ流れる測定パターン6とからなり、同5つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定することにより、
最大で5回の測定を行なうことで正常配線か誤配線かを検出できると共に、誤配線箇所が1カ所の場合に誤配線の配線パターンを推測することができる。また、測定結果において、1本分の測定用ダイオードの順方向での抵抗値だけで誤配線の判定が可能である。つまり、機器の抵抗値と測定用ダイオードの順方向での抵抗値との差を大きくして判定できるため、請求項3の方法に比べて正確な判定を行なうことができる。
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に基づいた実施例として詳細に説明する。
本発明を用いて検査する機器システムの例として、図1の要部ブロック図に示すマルチ型空気調和機システムを説明する。このシステムは、1台の室外機10と複数台の室内機20と、この室外機10と室内機20とにそれぞれ対応して配置されたn個の中継端子台1〜n(nは整数)で構成されている。なお、図1に示すテスター40とその測定棒41、及び測定用のダイオードD1〜Dn(nは整数)は誤配線の検査でのみ使用されるため、マルチ型空気調和機システムには含まない。
このようなシステムはビル用の空調設備を想定しており、例えば、室外機10は図示しないビルの屋上に、各室内機20はビルの各階のフロアに設置される。従って各機器間は比較的長いケーブル(数十メートル)で接続されており、各機器間のケーブル接続をテスタなどを用いて導通試験による配線検査を行なうことは困難である。
本発明の特徴は、各機器の電源を投入しないで、かつ、テスタなどの簡単な測定器を用いて、かつ、全配線の中の一カ所の測定のみで誤配線の検出を可能にしたことにある。
このシステムの各中継端子台1〜nはそれぞれ、中継端子A、B、Cを備えており、室外機10に接続された電源線L、通信線、電源線Nがそれぞれ順次接続され、さらにこれらの配線が各中継端子台に並列に接続されている。なお本実施例では、この中継端子A、B、Cのアルファベットの前に中継端子台の番号を付与し、例えば中継端子台1の各中継端子を1A、1B、1Cと呼称する。
電源線Lには、室外機10に接続されたAC電源11の一方の電圧が供給され、電源線Nには、AC電源11の他方の電圧が供給されている。また、この電源線Nは通信線と対応させて使用される共通線でもある。なお、室外機10内の電源線Lにはシステム電源スイッチ12が備えられており、全ての配線が正常に配線されていることを誤配線検査で確認するまでは、各機器にAC電源11を供給しないようになっている。
室外機10には電源線Lと電源線Nとの間に接続された図示しない圧縮機やファンモータなどのAC電源負荷13と、通信線を介して他の室内機20と通信する通信部14とが備えられている。一方、室内機20には対応する中継端子台に接続された、電源線Lと電源線Nとの間に接続された図示しないファンモータなどのAC電源負荷23と、通信線を介して室外機10と通信する通信部24とが備えられている。
室外機10の通信部14はフォトカプラPC1の発光ダイオードと定電圧ダイオードZD1とのカソードがそれぞれ接続され、フォトカプラPC1の発光ダイオードのアノードは通信線に、定電圧ダイオードZD1のアノードは抵抗を介して電源線Nにそれぞれ接続されている。また、所定の電圧Vcに抵抗を介して接続された通信線はトランジスタTR1のコレクタに、また、トランジスタTR1のエミッタは電源線Nにそれぞれ接続されている。
従ってトランジスタTR1のベースに送信信号を印加すると、この送信信号に対応して通信線に送信信号が送出される。そして、受信する場合は、トランジスタTR1をカットオフ状態にし、通信線に抵抗を介して電圧Vcを印加した状態にする。
この状態でいずれかの室内機20の通信部24のトランジスタTR1を送信信号に対応してオン/オフすると、オフの時に室外機10の通信部14のフォトカプラPC1の発光ダイオードが点灯し、オンの時に室外機10の通信部14のフォトカプラPC1の発光ダイオードが消灯する。このフォトカプラPC1の発光ダイオードの点灯/消灯により、フォトカプラPC1の受光素子がオン/オフし、結果的に受信信号が得られる構成になっている。
次に上記の構成において、各中継端子台に接続された3本の線、つまり、電源線L、通信線、電源線Nが、ある中継端子台から次の中継端子台へ誤って配線された例を示し、この誤配線を3本の配線の始端で、簡単な測定器、例えばテスターや導通試験器を用いて検出する方法の原理を説明する。なお、測定する中継端子台は、必ずしも始端でなくても任意の中継端子台でよい。
なお、各機器の電源が投入されていない場合、その直流抵抗が一般的なダイオードの順方向の直流抵抗よりも十分に大きいことが必要であるが、最近使用される電源はスイッチング方式が採用されるため、非動作時には電源内部のスイッチング素子がカットオフとなって比較的高い直流抵抗になり、十分正確な誤配線検出が可能である。また、目に見える誤配線、つまり、1つの中継端子に二種類以上の配線が混在して接続されたり、逆に、1つの中継端子にどの種類の配線も接続されない場合などは、事前の目視検査で排除されていることが望ましい。
まず誤配線の検査の前に、各中継端子台に測定用のダイオードD1〜Dnを3本の線、つまり、電源線L、通信線、電源線Nの間の任意の中継端子の2点間に接続する。ただし、各中継端子台において、全てのダイオードは同じ端子間に同じ極性で接続する。この実施例ではシステムの各機器に電源を投入しても機能に影響を与えないように、各中継端子台の中継端子Cに各ダイオードのアノード端子を、また、中継端子Bに各ダイオードのカソード端子をそれぞれ接続している。
次にテスター40の抵抗値測定機能を利用して、いずれか1つの中継端子台、例えば中継端子台1において、各2つの中継端子間の抵抗値を、テスター40の測定棒41の極性を変えながら測定する。これは、ダイオードD1〜Dnの順方向と逆方向の抵抗値を測定し、正常配線と誤配線とを判断するためである。
なお、ダイオード自体は非線形の電流特性を備えた素子であり、順方向の電位を越えないと電流が流れない。本実施例では例えば抵抗測定用に1.5ボルトの電池を内蔵した一般的なテスターの抵抗値測定機能を利用している。
例えば測定用ダイオードにショットキー・ダイオードを使用した場合、順方向電圧が0.2ボルト程度であり、誤配線の配線パターンによっては、このダイオードが2本直列となる測定パターンが存在する。従って本実施例において以下に説明する抵抗値とは、測定用ダイオードに0.4ボルト以上となる抵抗測定用電圧を印可して測定した直流抵抗値を示している。
図3は中継端子台2と中継端子台3とを接続する場合の全ての組合せを記載し、その組合せごとに中継端子台1で測定する各2つの中継端子間の抵抗値の測定予想結果を示しており、ダイオードD1〜Dnの1本当たりの順方向の抵抗値に比較的近い値を抵抗値”L”と記載し、順方向で直列接続した2本のダイオードに近い値を”2L”、また逆方向の抵抗値、もしくは、各機器の抵抗値に比較的近い値を抵抗値”H”と記載している。
従って図3で示される抵抗値が予め定められた抵抗値であり、実際に測定した抵抗値と比較することにより、正常配線か誤配線かを判定することができる。
なお、ダイオードD1〜Dnの1本当たりの順方向の抵抗値は、例えば順方向電圧が0.2ボルトの時、1ミリアンペアの電流を流して測定した場合は約200オームとなり、ダイオードD1〜Dnの逆方向の抵抗値は1メガオーム以上となる。また、各機器の抵抗値は1キロオーム以上となる。
また、図3の番号欄は配線の組合せパターンを示す配線パターンの番号であり、配線パターン欄は実際の配線パターンを図示しており、さらに、測定位置欄は実際に測定する中継端子の種類とテスターの測定棒の極性(プラスとマイナス)を示している。また、測定パターン欄は、測定する中継端子と極性との組合せパターンを示す番号である。
なお、番号欄の1で示される項目が正常な配線パターンとその予想結果を示しており、番号欄の2〜6で示される項目が誤った配線パターンとその予想結果を示している。
次に配線パターン1から6までの各配線による抵抗値を説明する。
配線パターン1の場合、中継端子台2と3とは全て並列に配線されており、ダイオードD2、D3とが順方向となる方向、つまり、テスター40の測定棒+が中継端子1C、測定棒−が中継端子1Bとなる測定パターン(4)でのみ抵抗値が”L”となり、それ以外の場合は全て”H”となる。
配線パターン2の場合、中継端子2Aと中継端子3Aとが並列に配線されており、中継端子2Bは中継端子3Cへ、中継端子2Cは中継端子3Bへそれぞれクロスして配線されている。従って、ダイオードD2、D3とが順方向となる方向、つまり、テスター40の測定棒+が中継端子1C、測定棒−が中継端子1Bとなる測定パターン(4)の場合と、測定棒+が中継端子1B、測定棒−が中継端子1Cとなる測定パターン(3)の場合の2つの場合でのみ抵抗値が”L”となり、それ以外の場合は全て”H”となる。
以下同様に他の配線パターンでの抵抗値を図3にまとめて記載する。この図3を分析すると、全ての配線パターンで測定パターン(4)が抵抗値”L”となる。そして、測定パターン(4)以外で全ての抵抗値が”H”の場合が正常な配線、測定パターン(4)以外で1つでも抵抗値”L”又は”2L”があれば誤配線と断定できる。
このように、測定パターン(1)〜(6)に基づいて抵抗値を測定し、この測定結果と予め定められた抵抗値、つまり、図3の抵抗値と比較することにより、正常配線か誤配線かを検出できると共に、誤配線が1カ所の場合に誤配線の配線パターンを推測することができ、実際の配線修復作業において作業を容易に行なうことができる。また、検査に必要な部品は安価なダイオードのみであるため、検査のための費用を低減できる。
前述したように、配線パターン1〜6の全てにおいて、測定パターン(4)が抵抗値”L”となるため、実際の測定においては測定パターン(4)を測定の対象外とする。これにより、測定パターンを1回分省略し、最大で5回の測定で検査できるため検査時間を短縮できる。なお、この方法は測定パターン(1)、(2)、(3)、(5)、(6)を測定順序を問わずに測定する方法である。
また、この最大で5回の測定を行なう方法は、測定パターン(1)、(2)、(3)、(5)、(6)で測定される抵抗値”L”が配線パターン2〜6に少なくとも1つ含まれることになる。従って、測定結果である抵抗値”2L”を無視して抵抗値”L”だけで誤配線の判定が可能である。つまり、抵抗値”H”と抵抗値”L”との抵抗値の差が大きくなるため、測定される機器の抵抗値が小さい場合は、後述する最大で3回の測定で判定する方法に比べて正確な判定を行なうことができる。
次に、図3の測定パターンと抵抗値の欄に着目し、ある測定パターンで抵抗値が”L”又は”2L”となる複数の配線パターンを抽出し、この数の多い順番にグループ化して一覧表にまとめたものを図4に示す。
図4は、縦に配線パターンの番号を、横に測定パターンの番号を表しており、これらが交差する欄に図3の抵抗値を記載している。例えば測定パターン(6)では、配線パターン4と6とに抵抗値”L”又は”2L”があるためグループAとする。また、測定パターン(1)では、配線パターン5と3とに抵抗値”L”又は”2L”があるためグループBとする。そして、測定パターン(3)では、配線パターン2に抵抗値”L”があるためグループCとする。
前述したように、抵抗値”L”又は”2L”がある場合は誤配線であるから、図4に基づいて、測定パターン(6)、(1)、(3)の順に3回測定すれば、誤配線か正常配線かが確定し、さらに全ての配線パターンを確定できる。なお、この3つの測定パターンの測定順序はどのような順序でも同じ効果が得られる。
実際の測定結果と判定は次のようになる。
A)測定パターン(6)での測定結果が抵抗値”L”なら配線パターン4(誤配線)
B)測定パターン(6)での測定結果が抵抗値”2L”なら配線パターン6(誤配線)
C)測定パターン(1)での測定結果が抵抗値”2L”なら配線パターン5(誤配線)
D)測定パターン(1)での測定結果が抵抗値”L”なら配線パターン3(誤配線)
E)測定パターン(3)での測定結果が抵抗値”L”なら配線パターン2(誤配線)
F)測定パターン(3)での測定結果が抵抗値”H”なら配線パターン1(正常配線)
このように、配線パターンをその測定結果でグループ化することにより、測定回数を削減できる効果がある。グループ化しない場合、例えば測定パターン(2)、(5)、(3)、(1)(6)の順で測定すると、5回全部の測定で正常配線が確定することになり、検査に時間がかかることになる。グループ化することにより、測定の冗長性を排除して3回の測定で完了する。
なお、図4において最大4回で、正常配線か誤配線かを検出できる測定パターンの組合せもある。例えば測定パターン(6)、(3)、(5)、(1)の順番で測定した場合や、測定パターン(1)、(3)、(2)、(6)の順番で測定した場合である。これらは測定の冗長性を含んでいるが、正常配線か誤配線かを検出できると共に、誤配線が1カ所の場合に誤配線の配線パターンを推測することができる。
次に、図5を用いて誤配線が複数箇所で存在する場合を説明する。図3で説明した誤配線のパターンは、誤配線がある中継端子台の1カ所で存在する場合を示した基本パターンであるが、実際にはこの基本パターンの誤配線が複数箇所で存在する可能性がある。ここでは誤配線が複数箇所で存在しても、前述した方法で検出可能であることを説明する。
図5(A)は誤配線の等価回路、図5(B)は、この等価回路のダイオードと配線パターンを関連づける表である。なお、図5(A)において、丸印内の文字A〜Cはそれぞれ中継端子A〜中継端子Cを表している。
今まで説明してきたように、検査する3本の配線は中継端子台で接続され、各中継端子台の中継端子B〜中継端子Cの2点間には測定用のダイオードD1〜Dnが同じ箇所、同じ極性で配置されている。これが図5(A)のダイオードDaである。
従ってダイオードDaはダイオードD1〜Dnが並列に接続されたものを表すことになる。ダイオード自身は非線形の電流特性であるから、その順方向電圧を越えた測定用電圧が印加されれば電流が流れて測定が可能となる。また、その時の順方向電圧も、並列に接続されるダイオードの数にほとんど影響を受けない。つまり、中継端子台の数が増えても測定には影響がない。
ところで、説明を簡単にするため、機器の抵抗値を無限大として考えると、誤配線の結果である各中継端子間の抵抗値、言い換えれば、測定用のダイオードの順方向(抵抗値”L”または”2L”)と逆方向(抵抗値”H”)のパターンを見ると、図5(A)において、中継端子Cから中継端子Bに向かうダイオードDaが、誤配線によりダイオードDb〜Dfに示す位置に存在するかのごとくに測定されることになる。
前述したようにダイオードは並列に接続されても特性はほとんど変化しないから、複数の誤配線が存在していたとしても、測定結果は図5(A)のダイオードDa〜Dfのいずれか1つ、または、組合せで検出されることになる。つまり、測定結果によりダイオードDb〜Dfが存在すると判断されれば、それは全て誤配線の結果を示すことになる。従って、誤配線箇所が1つのみであれば、測定結果と図3とを比較することにより配線パターンを推測でき、誤配線箇所が2カ所以上であれば正常配線か誤配線かを判別することができる。
以上が誤配線の検査方法の原理であるが、次に図1のシステムにおいて、本発明を用いた検査を実施して配線修復作業を行なう手順を図6を用いて説明する。なお図6でSTはステップを、Y、NはそれぞれYes、Noを表している。
まず測定用ダイオードを取り付ける(ST1)。つまり、各中継端子台1〜nの中継端子B〜中継端子Cの2点間に、それぞれ測定用のダイオードD1〜Dnを中継端子Cから中継端子Bへ向かう極性で取り付ける。次にテスター40の準備を行なう(ST2)。これはテスター40に測定棒41を取り付け、抵抗測定レンジに設定する作業である。
次に図3の測定パターンに従って測定方法1又は2のいずれかの方法で測定する(ST3)。なお、ST3では誤配線検出だけが目的である。
測定方法1は前述した最大3回の測定で誤配線検出を行なう方法である。従って、測定パターン(6)、(1)、(3)の順に測定し、最初に測定結果である抵抗値が”L”又は”2L”を検出したら、以降の測定を中止する。
一方、測定方法2は前述した最大5回の測定で誤配線検出を行なう方法である。従って、測定パターン(1)、(2)、(3)、(5)、(6)の順に測定し、最初に測定結果である抵抗値が”L”又は”2L”を検出したら、以降の測定を中止する。
次に、測定した結果が”L”又は”2L”であるか確認し(ST4)、測定した結果が”L”又は”2L”でない、つまり、測定方法1又は測定方法2で示す全ての測定パターンを実施して、全ての結果が”H”ならば(ST4−N)、正常配線なので検査を終了する。
次に、測定した結果が”L”又は”2L”である場合(ST4−Y)、誤配線箇所を特定する(ST5)。ST4では誤配線の有無のみを判定しており、ST5では誤配線が1カ所か複数カ所かを確認する。具体的には通常の修理で行なわれているように、中継端子台1〜nの中で中央となる中継端子台、例えば10台であれば5台目の中継端子台で3本の線、つまり、電源線L、通信線、電源線Nを前後に切り離して、前述した測定方法1または測定方法2で再測定する。
この結果、誤配線でなくなれば、原因は5台目の中継端子台以降にあると判断できる。さらに、前後に切り離した配線を接続し、次に8台めの中継端子台で3本の線を前後に切り離して、前述した測定方法1または測定方法2で再測定する。このように順次配線を切り離しながら測定することにより、誤配線箇所を特定し、誤配線を1カ所のみ含むように3本の線を前後に切り離す。
次に、誤配線を1カ所のみ含むように3本の線を前後に切り離した状態で、前述した測定方法1又は2のいずれかの方法で再測定する(ST6)。このステップでは誤配線のパターンを特定するため、測定方法1又は2で最大回数となる全ての測定パターンを実施する。
次にステップ6で測定した結果と図3を比較して、特定された誤配線の箇所における誤配線のパターンを特定する(ST7)。そして、誤配線の修理を行い(ST8)、ST3へジャンプする。従ってST3からST8を繰り返すことにより、全ての誤配線箇所を修理することができる。
なお、この手順説明では測定方法1または測定方法2を用いた例を説明しているが、これに限るものでなく、図3や図4に示す測定の組合せで、誤配線の検出や誤配線の検出、及び誤配線の配線パターンが特定できるなら、どのような測定パターンの組合せでもよい。
次に中継端子台と配線との接続形態を説明する。
図7はn番目の中継端子台nと3種類の配線の接続形態を説明するための模式図であり、図7(A)は図1で説明した接続形態の場合を示し、図7(B)と図7(C)とは中継端子台の別の実施例を示したものであり、図7(B)は各機器と3種類の配線とを分離させた形態、図7(C)は各機器と3種類の配線とを接続させた状態をそれぞれ表している。
図7(A)は中継端子に測定用のダイオードnが取付られた場合を示しており、また、各中継端子ごとに、この中継端子台nに対応する各電子機器(室外機や室内機など)から3種類の配線、すなわち、電源線L、通信線、電源線Nがそれぞれ中継端子に接続され、さらに、n−1番目の中継端子台からの配線と、n+1番目の中継端子台への配線とが、それぞれ接続されている。
図7(B)は中継端子台nと、これに対応する機器との配線を接続/切断状態に可能なスイッチ部を備えた中継端子台nを示しており、右半分は図7(A)と同様にn−1番目の中継端子台からの配線と、n+1番目の中継端子台への配線とが、それぞれ接続されている。そして左半分は、この中継端子台nに対応する各機器(室外機や室内機など)から3種類の配線、すなわち、電源線L、通信線、電源線Nがそれぞれ中継端子に接続されている。
図7(B)の中継端子台nには、左右の中継端子を接続できる金属板からなるショートバー42(スイッチ部)を装着できるが、誤配線の検査を行なう場合には、このショートバー42を取り外した状態で行なう。このような構成にすることにより、各機器の電源未投入時の直流抵抗が低くて、測定用のダイオードnの順方向の測定値と区別が困難な場合でも、各機器を切り離して正確な誤配線検査を行なうことができる。
誤配線検査が完了して問題がないことが確認できたら、図7(C)に示すように容易にショートバー42を取付できるため、システム全体の電源を投入して実際の運用を直ちに行なうことができる。
次に図2を用いて本発明の別の実施例を説明する。
図2は本発明を用いて検査するマルチ型空気調和機システムである。このシステムは、1台の室外機15と複数台の室内機25と、これらを並列に接続する3本の配線、つまり、電源線L、通信線、電源線Nとで構成されている。また、この室外機15と室内機25との各機器内には、中継端子台1〜nと測定用のダイオードD1〜Dnとが、それぞれ1つづつ備えられている。
従って、実施例1と異なる箇所は、中継端子台と測定用のダイオードとが各機器内に内蔵されたことである。このため、室外機15の通信部16では、ダイオードD1のカソードがトランジスタTR1のコレクタに、また、ダイオードD1のアノードがトランジスタTR1のエミッタにそれぞれ接続されている。さらに、室内機25の通信部26でも同様に、ダイオードD1のカソードがトランジスタTR1のコレクタに、また、ダイオードD1のアノードがトランジスタTR1のエミッタにそれぞれ接続されている。その他の回路は実施例1と同じため説明を省略する。
このシステムにおける配線修復作業での手順は、図6のステップ1(ST1)の測定用のダイオードを取り付ける作業がないことを除き、実施例1と同じため説明を省略する。このシステムでの誤配線検査では実施例1のシステムでの効果に加えて以下の効果がある。
このシステムでは各通信部を製造する場合に、測定用のダイオードも同時に実装できるため、配線の検査時に測定用のダイオードを取り付ける必要がなくなり、検査の作業性が向上する。また、中継端子台も対応する室外機や室内機に内蔵しているため、各通信部と対応する中継端子台とを正確に接続でき、誤配線の可能性を低減できる。
さらに、中継端子台と対応する機器とは予め単体で試験できるため、各機器の実際の設置に当たっては、各機器間の渡り線(3本の配線)を中継端子台に接続するのみでよい。
なお、図2のシステムでは、中継端子台1が室外機15に組み込まれているため、図7(B)や図7(C)で説明したスイッチ部を用いて、室外機15の回路と中継端子台1とを切り離すことが困難である。従ってこのような場合は、室外機15で抵抗値が低い回路、例えばAC電源負荷13の電源線Lが接続される中継端子台1の中継端子Aにおいて、中継端子台2へ接続される電源線Lを中継端子Aから取外し、この取り外した電源線Lの始端を中継端子Aとして、前述した各種の測定を実施してもよい。
これにより、例えば室外機15のAC電源負荷13に、電源トランスなどのように抵抗値が低い部品が使用されていても正確な測定を行なうことができる。
なお、以上説明した2つの実施例ではテスターの抵抗値測定機能を利用しているが、これに限るものでなく、抵抗値に比例して音量が変化するブザーや、テスターに備えられているダイオード測定機能を用いて測定用ダイオードの順方向電圧を測定しても同様の効果が得られる。また、測定用ダイオードは必ずしもショットキー・ダイオードでなくても、一般的なダイオードを用いてもよい。
また、測定用のダイオードについては、誤配線検査が終了して正常配線であることが確認できれば、機器の運用に不要なため全て除去してもよいが、システムの運用に支障がなければ装着したままでもよい。
また、図7(B)と図7(C)で説明したショートバーを用いたスイッチ部は、実施例2で説明した図2のシステムに適用してもよい。なお、スイッチ部はショートバーでなくても実施例2で説明したように、単に配線を中継端子から取り外すだけでも同じ効果を得ることが出来る。
本発明による誤配線検査方法を実施するマルチ型空気調和機システムの要部システム図である。 本発明による誤配線検査方法を用いる別の実施例であるマルチ型空気調和機システムの要部システム図である。 本発明による誤配線検査方法を説明する配線パターンと測定結果の一覧表である。 本発明による誤配線検査方法の測定順序を説明するための図である。 本発明による誤配線検査方法において、誤配線の形態を説明するための説明図であり、(A)誤配線の等価回路、(B)は等価回路のダイオードと配線パターンを関連づける表である。 本発明を用いた配線修復作業の手順を示すフローチャートである。 中継端子台と3種類の配線の接続形態を説明するための模式図であり、(A)は図1で説明した接続形態の場合を、(B)と(C)とは中継端子台の別の実施例をそれぞれ表している。 従来の誤配線検査機能を備えた空気調和機を示す要部ブロック図である。
符号の説明
1、2、3、n 中継端子台
1A、1B、1C 中継端子
2A、2B、2C 中継端子
3A、3B、3C 中継端子
nA、nB、nC 中継端子
10、15 室外機
11 AC電源
12 システム電源スイッチ
13、23 AC電源負荷
14、16、24、26 通信部
20、25 室内機
40 テスター
41 測定棒
42 ショートバー(スイッチ部)
D1、D2、D3、Dn ダイオード
Da、Db、Dc、Dd、De、Df ダイオード
TR1 トランジスタ
PC1 フォトカプラ
ZD1 定電圧ダイオード

Claims (4)

  1. 複数の機器へそれぞれ電気的に接続する3本の線材と、同3本の線材を前記機器へ分岐させる3つの中継端子を備えた複数の中継端子台とからなる配線の結線を検査するため、
    全ての前記中継端子台の前記中継端子の2点間に極性を統一して1本のダイオードを接続し、1つの前記中継端子台における3つの前記中継端子の中の2つの前記中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定してなることを特徴とする誤配線検査方法。
  2. 3つの中継端子を含む中継端子台と前記中継端子の2点間に極性を統一して接続された1本のダイオードとをそれぞれ備えた複数の機器と、それぞれの前記中継端子へ電気的に接続する3本の線材とが含まれる機器システムにおける前記3本の線材の結線を検査するため、
    1つの前記中継端子台における3つの前記中継端子の中の2つの前記中継端子間の測定電流の順方向及び、または逆方向の測定を組合せた測定パターンで抵抗値を測定し、同測定パターンの測定結果と予め定められた抵抗値とを比較して正常配線、または、誤配線を決定してなることを特徴とする誤配線検査方法。
  3. 前記3つ中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、前記ダイオードのカソード端子が前記中継端子Bへ、前記ダイオードのアノード端子が前記中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
    実際に測定する測定パータンの種類は、前記中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、前記中継端子Cから前記中継端子Aへ流れる測定パターン6と、前記中継端子Bから前記中継端子Cへ流れる測定パターン3と、前記中継端子Aから前記中継端子Bへ流れる測定パターン1とからなり、同3つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誤配線検査方法。
  4. 前記3つ中継端子をそれぞれ、中継端子A、中継端子B、中継端子Cとし、前記ダイオードのカソード端子が前記中継端子Bへ、前記ダイオードのアノード端子が前記中継端子Cと同じ電極へそれぞれ接続され、
    実際に測定する測定パータンの種類は、前記中継端子の2点間で抵抗値を測定する電流が、前記中継端子Aから前記中継端子Bへ流れる測定パターン1と、前記中継端子Bから前記中継端子Aへ流れる測定パターン2と、前記中継端子Bから前記中継端子Cへ流れる測定パターン3と、前記中継端子Aから前記中継端子Cへ流れる測定パターン5と、前記中継端子Cから前記中継端子Aへ流れる測定パターン6とからなり、同5つの測定パータンの中でいずれか1つ以上の測定パターンで測定してなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誤配線検査方法。
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