JP2006214968A - 波長シフトを検出する方法、分光測定データを補正する方法および記録媒体 - Google Patents

波長シフトを検出する方法、分光測定データを補正する方法および記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】分光測定データにおける極大吸収波長を用いることなく、校正対象機における波長シフトを算出し、分光光度計による分光測定データを補正できるような新たな方法を提供する。
【解決手段】標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾きを用いる。校正対象機を用いて前記校正用サンプルの検定波長での分光データ(TB+α)を測定する。検定波長での標準機による校正用サンプルの分光データと校正対象機での分光データとの差αおよび傾きから波長シフトを算出する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、分光光度計の波長シフトを検出する方法、分光測定データを補正する方法および記録媒体に関するものである。
色の測定では、近年、ダイオードアレイやCCDセンサー等を使用した、10nmや20nmのようなバンドパスの広い分光光度計が使用されている。しかしながら、ユーザサイドにおいて分光光度計の波長シフトの状態を検査する方法がなかった。よって、ユーザサイドにおいて、分光光度計自体を波長校正すること、ならびに測定されたデータを波長校正された状態での測定値に補正することができなかった。このため、校正用サンプルを定期的に測定し、異常を感じた時点で分光光度計の修理をメーカーへ依頼する方法で対処していた。しかし、修理期間中は代替機で測定しなければならず、代替機の測定値の保証や経済的な理由で頻繁に修理を行うことは難しい。
コンピュータカラーマッチング(以後、「CCM」という)装置に登録されたデータは、基準となる分光光度計で登録されるが、実際に使用される分光光度計は、基準の分光光度計と異なることが多い。この場合、両者の間には分光光度計のロットの違いや使用時間の差がある。この差で起こる誤差は、初回のシミュレーション誤差にそのまま加算され、初回調色精度の悪化の要因となっている。
また、着色製品のロット検査において、標準値の測定日と着色製品のロットの検査日との間には大きな時間差がある場合が多い。同じ分光光度計を使用しても、この時間差から起こる波長シフトによる誤差が着色製品のロット検査の検査精度を悪化させている。
また、着色製品の海外生産などにおいては、標準を測定した分光光度計と着色製品のロットを測定した分光光度計のロットの違いや機種の違いによる波長シフトから発生する誤差が着色製品のロットの検査精度を悪化させている。
更に、ネット上のCCM用のデータベースを多機種の分光光度計で利用する場合、機種の違いによる波長シフトから発生する誤差がCCMの精度を悪化させている。
このように、日常使用する分光光度計の測定データを基準の分光光度計の測定データと同等になるように補正することが必要とされる。また、異なる機種のデータを基準の分光光度計のデータと同等になるように補正することが必要とされる。
分光光度計のロットの違いや使用時間の差で起こる誤差は2つに大別される。一つは分光反射率及び分光透過率の0〜100%で起こる0ドリフトの差や100%の校正の差である。0%の校正は光遮断や基準黒色板などによって、100%の校正は基準白色板によって校正できるので、0〜100%の校正はユーザサイドで実施できる。
もう一つは、回折格子のロットの違いや、回折格子が分光した光の光学素子への照射位置の変化などによる波長シフトの誤差である。狭いバンドパス(0.1〜2nm)で測定するような分析目的に使用される分光光度計では、ネオジウム、ホロミウムなどの特定物質の極大吸収波長(ピーク波長)で波長シフトを検出でき、その波長シフトによる誤差を補正できる(非特許文献1)。この方法によれば、あらかじめ標準機を用いてディディミウムガラスの分光透過率曲線を測定し、複数の極小波長λtを測定し、記録しておく。そして、校正対象機で同じディディミウムガラスのサンプルを測定し、記録紙上で各極小波長λrを読み取る。そして、標準機による測定値λtと校正対象機による測定値λrとの差Δλを算出する。Δλは波長シフトである。複数の波長シフト値を外挿して目的波長範囲における波長シフトのデータを得る。目的波長領域の全域にわたって、記録紙上の波長に波長シフトΔλを加えることによって、分光測定データを補正する。
「新編 色彩科学ハンドブック」第2版:246〜249頁
しかしながら、ダイオードアレイやCCD等を使用して、広いバンドパスで測定する分光光度計では、波長校正用フィルターのネオジウム、ホロミウムなどの極大吸収波長が検出できない。このため、ユーザサイドで波長シフトを検出することができず、その分光光度計で測定された分光反射率および分光透過率のデータを、波長シフトを勘案して校正する方法がなかった。よって、ユーザサイドでは、同一サンプルを測定し、所定の再現性を得られない場合は、分光光度計メーカでのメンテナンスに委ねる方法しかなかった。従って、ユーザサイドで分光光度計の波長シフトを検査し、測定されたデータを補正できる方法が望まれていた。
本発明の課題は、分光測定データにおける極大吸収波長を用いることなく、校正対象機における波長シフトを算出し、分光光度計による分光測定データを補正できるような新たな方法を提供することである。
本発明は、分光光度計の波長シフトを検出する方法であって、
標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾きを用い、
校正対象機を用いて校正用サンプルの検定波長での分光データ(TB+α)を測定する工程、および
検定波長での標準機による校正用サンプルの分光データと校正対象機での分光データとの差αおよび傾きから波長シフトを算出する工程
を有することを特徴とする。
また、本発明は、分光光度計による分光測定データを補正する方法であって、
所定波長における分光データの測定値を得た後に、所定波長に対応する波長シフトを前記所定波長から差し引いて校正波長を得、この校正波長に対して分光データの測定値を対応させることを特徴とする。
また、本発明は、分光光度計の波長シフトを計算する計算処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体であって、
標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾き、および校正対象機を用いたときの前記校正用サンプルの前記検定波長での分光データ(TB+α)の測定値を用い、
検定波長での標準機による校正用サンプルの分光データと校正対象機での分光データとの差αおよび傾きから波長シフトを算出する波長シフト算出処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体に係るものである。
本発明によれば、標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で検定波長FBを選択し、検定波長FBにおける分光データ(好ましくは分光透過率または分光反射率)TBおよび検定波長FBから長波長側および短波長側での傾きを用いる。そして、校正対象機を用いて校正用サンプルの検定波長での分光データ(TB+α)を測定し、検定波長での標準機による校正用サンプルの分光データと校正対象機での分光データとの差αおよび傾きから波長シフトを算出する。この方法によれば、極大吸収波長のシフトを用いることなく、分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で検定波長を選択している。そして、特定の校正対象機において、波長の絶対値がかなり大きくずれた場合でも、曲線の傾きはそれほど大きく変わらないことを利用し、検定波長での波長シフトを算出している。これによって、極大吸収波長を利用することが困難な仕様下でも、ユーザーサイドにおいて波長シフトを容易かつ正確に検出することができ、この波長シフトの算出値を用いて分光測定データを補正することができる。
図1(a)は、分光光度計の構成を示す機能ブロック図である。光源21は、例えば重水素ランプ、タングステンランプなど、適切な任意の照明を用いることができる。光源21から出た光を試料室22に照射し、次いで分光器23によって分光し、波長を検出する。分光器は、例えば回折格子とスリットによって構成できる。試料室22内には、サンプルホルダーが固定されており、これにサンプルを保持する。サンプルを透過した光を検出器24によって検出し、電気信号に変換する。検出器24としては光電子倍増管やフォトダイオードを使用している。電気信号を信号処理装置20に送り、ここで本発明の波長シフト算出処理および分光測定データの校正処理を行う。
波長シフトの算出処理および分光測定データの後処理を行う信号処理装置20は、例えば図1(b)の機能ブロック図に示すように、各種のデータを入力するためのデータ入力部20bと、計算プログラムや各種データを格納しているデータ格納部20dと、入力されたデータおよび格納されているデータに基づき演算処理を行うデータ演算部20cと、演算処理結果を表示するデータ表示部20eと、データ入力部20b、データ格納部20d、データ演算部20cおよびデータ表示部20eにおける処理を制御するための制御部20aとを備えている。
図2は、本発明による波長シフトの算出プロセスを示すチャートである。図3、図4、図5、図6は、図2のプロセスを実施する際に利用する分光データを示すグラフである。
まず基準機(標準機)を用いて校正用サンプルを測定したときの分光データを得る。このデータは、ユーザーサイドで測定する必要はない。ここで例えば図3(あるいは図4、5、6)に示すような分光測定データが得られているものとする。ただし、横軸は波長であり、縦軸は例えば透過率である。これを分光反射率としても基本的に同じである。また、図3、図4ではグラフは単調増加しており、図5、図6ではグラフは単調減少している。
ここで、標準機によって測定した校正用サンプルの分光測定データの中から、単調減少領域あるいは単調増加領域を選択する。この領域は、ある程度大きい波長幅を有していることが、波長シフトを正確に算出する上で好ましい。そして、単調増加または減少領域中から所定の検定波長FBを選択する。検定波長FBは、単調増加または減少領域の中央付近にあることが好ましい。あるいは、検定波長FBにおける分光データTBが20〜80%であることが好ましい。
これと共に、検定波長FBから長波長側および短波長側での各傾きをあらかじめ算出しておく。この算出方法は特に限定されない。例えば、図3〜図6に示す分光分布曲線を得た後であれば、検定波長FBにおける接線の傾きを利用することができる。
好適な実施形態においては、検定波長FBより短波長側の波長FAにおける分光データTAを測定しておき、次の値を傾きとすることができる。
検定波長での傾き= (TB−TA)/(FB−FA) (1)
また、検定波長FBより長波長側の波長FCにおける分光データTCを測定しておき、次の値を傾きとすることができる。
検定波長での傾き= (TC−TB)/(FC−FB) (2)
あるいは、検定波長FBより短波長側の波長FAにおける分光データTA、検定波長FBより長波長側の波長FCにおける分光データTCを測定しておき、次の値を傾きとすることができる。
検定波長での傾き= (TC−TA)/(FC−FA) (3)
次に、実際の校正対象機における校正プロセスについて述べる。
まず校正対象機の検定波長FBにおける分光データ(TB+α)を測定する(30)。αが正の値である場合には、図3に示すように、校正対象機における分光データは大き目になる。ここで、本発明においては、この検定波長における分光データのずれ(α)が、図3のグラフの左側(短波長側)への波長シフトβによって引き起こされたものだと仮定する。そして、標準機における分光データTBと、グラフの傾き(TC−TB)/(FC−FB)から、分光データ(TB+α)に対応する校正波長(FB+β)を算出する(32)。この差βを検定波長における波長シフトとする(34)。この結果、校正対象機では、標準機に比べて、検定波長でβだけ波長がシフトしていることになる。図3の例ではβの符号はマイナスとなる。なお傾きは前述の(1)〜(3)のいずれの方法で測定してもよい。
一方、αが負の値である場合には、図4に示すように、校正対象機における分光データは小さ目になる。ここで、本発明においては、この検定波長における分光データのずれ(α)が、図4のグラフの波長シフトβによって引き起こされたものだと仮定する。そして、標準機における分光データTBと、グラフの傾き(TB−TA)/(FB−FA)から、分光データ(TB+α)に対応する校正波長(FB+β)を算出する(32)。この差βを検定波長における波長シフトとする(34)。この結果、校正対象機では、標準機に比べて、検定波長でβだけ波長がシフトしていることになる。図4の例ではβの符号はプラスとなる。なお傾きは前述の(1)〜(3)のいずれの方法で測定してもよい。
図5、図6の例は、単調減少領域に本発明を適用した例である。基本的な手順は図3、図4の例と同じである。αがマイナスの値である場合には、図5に示すように、校正対象機における分光データは低くなる。本発明においては、この検定波長における分光データのずれ(α)が、図5のグラフの左側(短波長側)への波長シフトβによって引き起こされたものだと仮定する。そして、標準機における分光データTBと、グラフの傾き(TC−TB)/(FC−FB)から、分光データ(TB+α)に対応する校正波長(FB+β)を算出する(32)。この差βを検定波長における波長シフトとする(34)。この結果、校正対象機では、標準機に比べて、検定波長でβだけ波長がシフトしていることになる。図5の例ではβの符号はマイナスとなる。
一方、αがプラスの値である場合には、図6に示すように、校正対象機における分光データは大きくなる。そして、標準機における分光データTBと、グラフの傾き(TB−TA)/(FB−FA)から、分光データ(TB+α)に対応する校正波長(FB+β)を算出する(32)。この差βを検定波長における波長シフトとする(34)。この結果、校正対象機では、標準機に比べて、検定波長でβだけ波長がシフトしていることになる。図6の例ではβの符号はプラスとなる。
一つの校正用サンプルについて、複数個の検定波長を設定しておき、各検定波長について上記のプロセスを繰り返し、各波長シフトを得る(36)。そして、所定波長範囲について各波長シフト値から外挿して波長シフトを行い、分光データを補正する。
また、測定および校正するべき分光データは、分光透過率であってよく、分光反射率であってよい。また、分光測定機においては、透過経路と反射経路が異なっていることから、通常は、分光透過率測定時の波長シフトと、分光反射率測定時の波長シフトとが若干異なる場合がある。従って、分光透過率と分光反射率との双方について波長シフトを求め、測定値を校正することが好ましい。
分光透過率を測定する場合には、図7(a)に示すように、校正用サンプルへと光を照射し、透過光から各波長での分光透過率を得る。標準サンプルの分光透過率データおよび校正用サンプルの分光透過率データから、前述のようにして、校正用サンプルにおける波長シフトβを得る。
分光反射率を測定する場合には、図7(b)に示すように、校正用サンプルへと光を照射し、目地板によって光を反射させる。この反射光から、各波長での分光反射率を得る。このようにして測定された分光反射率は、分光透過率から計算した光学濃度のほぼ2倍の光学濃度を持つ。標準サンプルの分光反射率データおよび校正用サンプルの分光反射率データから、前述のようにして、校正用サンプルにおける波長シフトβを得る。
例えば図3〜図6の各例において、A,B,Cの3点を使って、X軸に波長、Y軸に測定値(分光反射率または分光透過率)の検量線を作成することができる。検量線は直線補間やスプライン補間、ラグランジェ補間、多項式近似補間などで作成する。基準機種かつ基準号機かつ基準波長校正フィルタの基準日での測定値を保存し、検定日に波長校正フィルタを測定して、Bの差を求め、検量線から波長シフト値を求める。
表1に、前記A,B,Cの測定値を直線補間して検量線を作成し、波長シフト値を求めた例を示す。まず、正しく校正された分光光度計で校正用サンプルを測定する。検定波長B(例えば520nm)および前後のA、Cのデータを保存し、検量線を作成しておく。この例では、A、C間の波長差は20nmならびに透過率差は57.0である。よって、単位分光データ(単位透過率や単位反射率)あたりの波長差は0.35nmである。次に、検定する分光光度計で波長校正フィルタを測定し、検定波長Bでの検査データと基準データの差を求めると、1.7である。よって、単位データあたりの波長差0.35に検定波長での測定値差1.7を乗じると、波長シフト値として−0.60nmが求められる。
Figure 2006214968
単位透過率または単位反射率あたりの波長シフト値を求める手段として、ここでは20/(TC−TA)にて計算したが、10/(TC−TB)または10/(TB−TA)のシフト方向に相当するものを用いる方法でも良い。波長シフトの方向は以下で判断できる。すなわち、検定波長での分光分布が右上がりの場合で、検定値−基準値の符号が+の場合はB、Cにて、−の場合はA、Bにて計算する。右下がりの場合で、検定値−基準値の符号が−の場合はB、Cにて、+の場合はA、Bにて計算する。
このように、前記の方法で使用する分光光度計の検定波長での波長シフト値が得られる。検定波長以外の波長シフト値は検定波長でのデータを用い、直線補間やスプライン補間、ラグランジェ補間、多項式近似補間などで作成する。
ここで、標準機による校正用サンプルの測定データや波長シフトの算出プログラムは、分光光度計中に内蔵しておくことができる(スタンドアロン方式)。スタンドアロン方式は分光光度計ごとに基準となる波長校正フィルターのデータを保有し、そのフィルターの測定で波長シフト値を算出し、波長シフトによる誤差を補正する方法である。
あるいは、これらはネットを通して前記測定データや算出プログラムを取得できるようにすることもできる。図8は、この例の機能ブロック図であり、図9はチャートである。
図8に示すように、クライアント10が、プロバイダ用サーバ11を介してインターネット12に接続されるとともに、ウェブ(Web)サーバ14がインターネット12に接続されている。すなわち、クライアント10とウェブサーバ14とは、インターネットを介して互いに接続されている。
ユーザは、クライアント10のデータ入力装置5を用いて、プロバイダ用サーバ11及びインターネット12を介して、ウェブサーバ14内の、標準機による校正用サンプルの測定データや波長シフトの算出プログラムが格納されている場所、すなわちプログラム・データ格納部16にアクセスする。
ホストコンピュータ1は、所定のシステムプログラムを介して、プログラムの実行、その制御及び監視を行う。具体的には、システムボード上に配置されたCPU(Central
Processing Unit)、RAM(Random Access
Memory)、ROM(Read Only
Memory)と、内蔵又は外付けのハードディスクHD3と、を備え、CPUが所望のプログラムを適宜HD3から読み出して所望の処理を実行するようになっている。
さらに、ホストコンピュータ1は、モニタ画面を有する表示装置4と、各種設定情報を入力するためのデータ入力装置5と、CD-ROMドライブ及びFDDを含むメディア読取装置6と、モデムやターミナルアダプタやネットワークカードから成り、ネットワークを介して他の装置と通信を行うための通信装置8と、当該通信装置8を制御する通信制御装置7と、を備えている。なお、データ入力装置5は、キーボード、マウスその他のポインティングデバイスによって構成される。また、スタンドアロン型コンピュータにおいて、プログラムおよび分光データベースをハードディスクに記憶するように構成して、起動時にコンピュータ本体に読み込まれて稼働するようにすることもできる。また、また分光データベースを、CD−ROM、フロッピーディスクなどの媒体に記録しておき、メディア読取装置6によって読み取り、ハードディスク3にインストールできるように構成することもできる。従って、これらの媒体は、分光測定データ校正プログラムを記録した媒体を構成する。
サーバ14上には、波長シフトの補正ソフト及び基準データsを保存しておく(40)。基準データsは、標準機sで校正用サンプルを基準日時に測定したデータであり、検定波長での分光データおよびその前後での傾きを含んでいる。クライアントは、基準とする波長校正ファイルターsに準じたサンプルaを用意する。クライアントは、校正対象機である分光光度計aで波長校正フィルターaを測定し、指定されたフォルダに指定されたファイル名で校正用データaを保存する。クライアントはサーバ上の補正ソフトならびに基準データsをインストールする。インストール以降、クライアントは補正ソフトを起動し、補正したい測定データbのファイル名を指定すると、補正ソフトは基準データs、校正用データaから波長シフト値を算出し、測定データbを前記の補正方法で補正し、測定データc(補正)として保存する。クライアントは測定データc(補正)を使用することによって、基準の分光光度計と機種による差、号機による差、経時による差などに起因する波長シフトによる誤差を補正したデータが得られる。
波長校正に使用する校正用サンプルは、例えばフィルターであってよく、ネオジウムフィルターやホロミウムフィルターなどが使用される。好ましくは、校正用サンプルが、可視光の波長範囲360〜740nmの範囲で極大吸収波長(ピーク波長)を持つと同時に、多数の凹凸を持つ。これらの例として、市販のHOYA製「ネオジウムフィルターV10」の分光分布の一例を図10に示す。本発明で使用する波長シフトの検定波長は、従来の極大吸収波長ではなく、図10の○印に示されるような分光分布の上昇、下降の中間の波長にて行う。また、図11に、ネオジウムの量が多い市販のHOYA製「ネオジウムフィルタV30」の分光分布を示す。このように、ネオジウムやホロミウムなどの量やフィルタの厚さによって波長シフトを検出できる波長が異なるので、上記の中間の波長での分光透過率および分光反射率が20〜80%の範囲で測定できるものを選択する。
次に、波長シフトによる誤差を含む測定値を補正する方法を具体的に述べる。測定したサンプルの分光透過率または分光反射率は分光光度計で定められた波長での測定値なので、微少波長間隔での測定値に変換する。この変更方法は、波長間を直線補間、ラグランジェ補間、スプライン補間、多項式近似補間などでの補間法で行う。図12にスプライン法での補完例を示す。図の□印は実測の分光反射率を、実線はスプライン法で1nm間隔の分光反射率に補間して描いたグラフを示す。当該サンプルの微少波長間隔での測定値を用い、指定された波長に対し前記の手法で検出された波長シフト値を差し引いた波長(すなわち校正された波長)の測定値を指定された波長の測定値とすれば、この値が補正された値となる。
以下、本発明を幾つかの使用形態に適用した例を述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1(分光光度計のロット差及び経時差の補正))
使用した分光光度計の仕様を表2に示す。3台の分光光度計を用い、新品のs号機を基準として、使用時間が2年経過したm号機、5年経過したn号機をロットの号機として選択した。外周温度の影響を除去するため、3台を同じ部屋に設置し、室温は25度±1度に保持して測定した。測定に先立ち、s号機、m号機、n号機の0%、100%校正を行った。0%校正は光遮断による校正を、100%校正はそれぞれに付属の白色校正板にて実施した。
Figure 2006214968
波長校正用フィルタとして市販のネオジウムフィルタV10(HOYA製)を使用し、基準のs号機でライトトラップを使用しない条件で分光透過率を測定し、これを波長校正用の基準データとした。図13に、測定した波長校正用ネオジウムフィルターV10の基準データの分光分布を示す。検定可能な波長は430、510、540、560、570、600、610nmが挙げられるが、ここでの検定波長は430、510、540、570、600nmの5つの波長を用いた。
次に、m、n号機の分光光度計で同じフィルターV10を測定した。表3にs、m、n号機における430、510、540、570、600nmの検定波長での透過率、基準に対する透過率差、検定波長における単位透過率あたりの波長シフト値d(nm)および波長シフト値(nm)を示す。単位透過率あたりの波長シフト値d(nm)は基準s号機の測定値を用い、図3〜6に示したように各検定波長Bにおいて20/(C波長での透過率−A波長での透過率)にて計算した。m,n号機での検定波長Bの波長シフト値(nm)はm,n号機で測定した透過率と基準号機sの透過率の差を求め、その透過率差に単位透過率あたりの波長シフト値d(nm)を乗じて求めた。βの符号は図3〜図6に準ずる。
Figure 2006214968
表3に記したm,n号機の検定波長での波長シフト値を図14に示した。グラフから明らかなように、m号機とn号機では波長シフトの傾向が異なることが分かる。n号機の波長シフトは、m号機より大きく、ほぼ1.3nmで各波長とも同程度である。一方、m号機の波長シフトは0.2〜0.6nmであるが、各波長で値は異なっている。
検定波長以外の波長での波長シフト値は図14のように直線補間して求めた。また、430nmより短波長域は430nmの波長シフト値を、600nmより長波長域は600nmの波長シフト値を用いた。
このように、前記手法によって分光光度計のロット差及び使用時間差の違いによる波長シフトを精度良く測定できることが分かる。次に、サンプルの測定値の補正結果を記す。
試験サンプルとしてタイル製のサンプル12点を用意し、ライトトラップを使用しない条件で分光反射率を測定した。この試験サンプルは温度差で多少の色の変化が起こるので、前記のように室温は摂氏25度±1度に保持して測定した。実験の正確さを保証するため、実験の最初と最後に基準s号機で試験サンプルを測定した。最初に測定した値を基準値として用い、その表色値を表4に示す。表に示されるようにNo.1〜4は無彩色であり、No.5〜12は有彩色である。表5に実験前後のサンプルの色変化を示す。表5の△E*(色差)が小さいことから、実験中での試験サンプルの色の変化は極めて小さいことを確認した。
Figure 2006214968
Figure 2006214968
上記タイル製試験サンプルをs、m、n号機で測定した。表6に、基準s号機に対するm号機、n号機での波長シフト補正前の無彩色サンプルの△E*(色差)を示す。表7に有彩色サンプルの波長シフト補正前の△E*を示す。表に示されるように無彩色サンプルのNo.1〜4は分光分布が平坦なことから波長シフトがあっても△E*としては小さいが、有彩色サンプルのNo.4〜10の平均△E*はm号機では0.31、n号機では0.76となっている。
Figure 2006214968
Figure 2006214968
微小波長間隔の測定値は図12に示されるように、測定した試験サンプルの分光反射率からスプライン補間して求めた。表8,表9に波長シフト補正後の結果を示す。表9に示されるように、有彩色サンプルのNo.5〜12の平均色差をみるとm号機は0.31から0.09へ、n号機は0.76から0.17へと改善され、波長シフトした分光光度計で測定された反射率の本発明による補正が有効であることが分かる。無彩色サンプルNo.1〜4では表6、表8の△E*に示されるように色差が悪化することはなかった。
Figure 2006214968
Figure 2006214968
波長シフトの補正前後の分光反射率差の改善の一例として表9のNo.6、No.9の分光反射率差を図15,図16に示す。図の縦軸は基準sに対する分光反射率差を、横軸は波長を示す。補正前は、基準sに対する反射率差が大きいため、水平ライン0から大きく逸脱しているが、補正されたデータでは水平ラインからの逸脱が改善されており、波長シフトによる誤差が改善されたことを示している。
単位透過率あたりの波長シフト値を求めるにあたり、実施例1では基準号機sでの測定値から求めたが、ロット号機の測定値から求めてもさしつかえない。また、検定波長以外の波長での波長シフト値を求めるにあたり、実施例1では、図14のように直線補間して求めたが、ラグランジェ補間、スプライン補間、多項式補間などの近似関数を作成して補間して求めても良い。
(実施例2(分光光度計の機種間の補正))
使用した分光光度計の仕様を表10に示す。異なる機種s、pの2台の分光光度計を用い、機種sを基準として、機種pを試験機種として選択した。外周温度の影響を除去するため、2台を同じ部屋に設置し、室温は25±1度に保持して測定した。測定に先立ち、機種s、pの0%、100%校正を行った。0%校正は光遮断による校正を、100%校正はそれぞれに付属の白色校正板にて実施した。
Figure 2006214968
波長校正用フィルタとして実施例1で使用した「ネオジウムフィルタV10」(HOYA製)の他に「ネオジウムフィルタV30」(HOYA製)を使用した。図17に、測定した波長校正用ネオジウムフィルターV30の基準データの分光分布を示す。検定可能な波長は410、420、460、480、500、540、560、600、610、640、670、690nmが挙げられるが、ここでは図3〜6におけるC−B、B−A、C−Aの傾き、すなわち単位透過率あたりの波長シフト量がほぼ同等な値となる480、500、640nmの3つの波長を用い、実施例1に記載のV10での検定5波長にV30での検定3波長を追加して8波長で波長シフトを検定した。
次に、機種pで同じ波長校正用ネオジウムフィルターV10、V30を測定した。機種s、pはそれぞれ異なる白色校正板を使用しているので測定値の正規化を行った。すなわち、波長シフトしても影響の少ない図3のC(測定値が大きいもの)の測定値が等しくなる係数をB、Aに乗じた。表11に機種s、pにおける430、480、500、510、540、570、600、640nmの8つの検定波長での透過率、基準に対する透過率差、検定波長における単位透過率あたりの波長シフト値d(nm)および波長シフト値(nm)を示す。単位透過率あたりの波長シフトd(nm)は基準の機種sの測定値を用い、図3に示したように各検定波長FBにおいて20/(TC−TA)にて計算した。機種pでの検定波長Bの波長シフト値(nm)は、機種pで測定した透過率と基準の機種sの透過率の差を求め、その透過率差に単位透過率あたりの波長シフトd(nm)を乗じて求めた。波長シフトβの符号は図3〜6に準じた。表11に記した機種pの波長シフト値を図18に示した。グラフから明らかなように、機種pでは主として短波長域が機種sと異なっていることが分かる。
Figure 2006214968
微小波長間隔の測定値は図12に示されるように測定した試験サンプルの分光反射率からスプライン補間して求めた。また、430nmより短波長域は430nmの波長シフト値を、640nmより長波長域は640nmの波長シフト値を用いた。
このように、前記の手法によって分光光度計の機種差の違いによる波長シフトを精度良く測定できることが分かる。次に、サンプルの測定値の補正結果を記す。
試験サンプルは実施例1で使用したタイル製のサンプル12点を用いた。測定の環境は実施例1と同条件で行ったので、実験中での試験サンプルの変化は表5に示されるように極めて小さいことが分かる。
上記タイル製試験サンプルを機種s、pで測定した。表12に各サンプルの基準値を示す。表に示されるようにNo.1〜4は無彩色であり、No.5〜12は有彩色である。
Figure 2006214968
表13に無彩色サンプルの波長シフト補正前の色差を示す。表14に有彩色サンプルの波長シフト補正前の色差を示す。表に示されるように無彩色サンプルのNo.1〜4は分光分布が平坦なことから波長シフトがあっても色差としては小さいが、有彩色サンプルのNo.5〜12は色差の平均で0.54となっている。
Figure 2006214968
Figure 2006214968
表15,表16に波長シフト補正後の結果を示す。表14、表16に示されるように、有彩色サンプルのNo.5〜12の平均色差をみると補正前の0.54から補正後は0.25へと改善され、異なる機種で測定された反射率の本発明による補正が有効であることが分かる。無彩色サンプルNo.1〜4では表13、表15に示されるように色差が悪化することはなかった。
Figure 2006214968
Figure 2006214968
補正前、補正後の分光分布をサンプルNo.7、No.10を図19、図20に示す。図の縦軸は基準sとの分光反射率差を、横軸は波長を示す。両者ともに、補正前は、基準sに対する反射率差が大きいため、水平ライン0から大きく逸脱しているが、波長シフトが補正されたデータでは水平ラインからの逸脱が小さくなっており、波長シフトによる誤差が改善されたことを示している。
実施例2では、検定波長以外の波長での波長シフト値は、図18のように直線補間して求めたが、ラグランジェ補間、スプライン補間、多項式補間などにて近似関数を作成して補間して求めても良い。また、単位透過率あたりの波長シフト値は基準の機種sでの測定値から求めたが、機種pの測定値から求めてもさしつかえない。
(実施例3(透過測定の場合))
実施例2の条件でガラス製透明サンプルを機種s、pの分光光度計で測定した。透明サンプルを透過モードで測定して分光透過率を求めた以外は実施例2と条件は同じである。よって、430、480、500、510、540、570、600、640nmの8つの検定波長での透過率、基準に対する透過率差、検定波長における単位透過率あたりの波長シフト値d(nm)および波長シフト値(nm)は表11に示される。表17に補正前後の色差を示す。色差をみると補正前の0.44から補正後は0.17へと改善され、異なる機種で測定された透過率の本発明による補正が有効であることが分かる。図21に補正前後の透過率差を示す。補正前は、基準sに対する透過率差が大きいため、水平ライン0から大きく逸脱しているが、波長シフトが補正されたデータでは水平ラインからの逸脱が小さくなっており、波長シフトによる誤差が改善されたことを示している。
Figure 2006214968
(実施例4:ネットを使用した例)
図8、図9を参照しつつ説明したようにして、ネットを用いて本発明の波長シフト測定および分光測定データの校正を行った。
ただし、実施例1で使用した基準の分光光度計s号機と基準データsを用い、ロットの号機として分光光度計m、n号機で市販の波長校正用「ネオジウムフィルタV10」(HOYA製)の5枚を測定し、図2に示される方法で波長シフト値を算出し、その値を図22に示す。図に示されるように、幾つかの波長校正フィルタでの波長シフト値のバラツキは小さいことが判る。よって、ユーザは波長校正フィルターを購入し、ネットワーク上のサーバにある補正ソフトと基準データsをダウンロードすればユーザサイドで波長シフトによる誤差を補正できることになる。
(a)は、分光光度計の機能ブロック図であり、(b)は、波長シフトの算出処理部を示す機能ブロック図である。 波長シフト算出処理および分光データの校正処理の流れを示すチャートである。 本発明による波長シフトの算出方法の説明図である。 本発明による波長シフトの算出方法の説明図である。 本発明による波長シフトの算出方法の説明図である。 本発明による波長シフトの算出方法の説明図である。 (a)は、分光透過率を測定する方法の概念図を示し、(b)は、分光反射率を測定する方法の概念図を示す。 ネットを利用する場合の波長シフト算出装置の機能ブロック図である。 ウエブ上のサーバにある補正ソフトと基準データとの使用方法を示す図である。 校正用サンプルの一例の分光測定データを示すグラフである。 校正用サンプルの一例の分光測定データを示すグラフである。 スプライン法での微少波長間隔データへの変換を示すグラフである。 ネオジウム−V10の基準データを示すグラフである。 検定波長での波長シフトと直線補間を示すグラフである。 校正対象機の補正前後での分光反射率差を示すグラフである。 校正対象機の補正前後での分光反射率差を示すグラフである。 ネオジウム−V30の基準データを示すグラフである。 校正対象機の波長シフトを示すグラフである。 校正対象機の補正前後での反射率差を示すグラフである。 校正対象機の補正前後での反射率差を示すグラフである。 補正前後での分光反射率差を示すグラフである。 フィルターのロットによるシフト値のバラツキを示すグラフである。
符号の説明
20 信号処理装置、 20a 制御部、 20b データ入力部、 20c、データ演算部、 20d、データ格納部、 20e、データ表示部、 24 検出器、

Claims (11)

  1. 分光光度計の波長シフトを検出する方法であって、
    標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾きを用い、
    校正対象機を用いて前記校正用サンプルの前記検定波長での分光データ(TB+α)を測定する工程、および
    前記検定波長での前記標準機による前記校正用サンプルの分光データと前記校正対象機での分光データとの差αおよび前記傾きから波長シフトを算出する工程
    を有することを特徴とする、分光光度計の波長シフトを検出する方法。
  2. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から短波長側の測定点Aにおける分光データを用いて、前記検定波長から短波長側での前記傾きを算出することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から長波長側の測定点Cにおける分光データを用いて、前記検定波長から長波長側での前記傾きを算出することを特徴とする、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から短波長側の測定点Aにおける分光データ、および前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から長波長側の測定点Cにおける分光データを用いて、前記測定点AとCとの間の傾きを算出し、この傾きを前記検定波長における傾きとすることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  5. 前記分光データが分光透過率または分光反射率であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  6. 分光光度計による分光測定データを補正する方法であって、
    標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾きを用い、
    校正対象機を用いて前記校正用サンプルの前記検定波長での分光データ(TB+α)を測定する工程、
    前記検定波長での前記標準機による前記校正用サンプルの分光データと前記校正対象機での分光データとの差αおよび前記傾きから波長シフトを算出する工程、および
    前記波長シフトに基づいて校正波長を得、この校正波長に対して分光データの測定値を対応させる工程
    を有することを特徴とする、分光測定データを補正する方法。
  7. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から短波長側の測定点Aにおける分光データを用いて、前記検定波長から短波長側での前記傾きを算出することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  8. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から長波長側の測定点Cにおける分光データを用いて、前記検定波長から長波長側での前記傾きを算出することを特徴とする、請求項6記載の方法。
  9. 前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から短波長側の測定点Aにおける分光データ、および前記単調減少領域内あるいは単調増加領域内にあり、前記検定波長から長波長側の測定点Cにおける分光データを用いて、前記測定点AとCとの間の傾きを算出し、この傾きを前記検定波長における傾きとすることを特徴とする、請求項6記載の方法。
  10. 前記校正対象機によって測定された前記分光データを補間法を用いて微小間隔データに変換し、この微小間隔データを前記校正波長に基づく微小間隔データに変換することを特徴とする、請求項6〜9のいずれか一つの請求項に記載の方法。
  11. 分光光度計の波長シフトを計算する計算処理をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体であって、
    標準機による校正用サンプルの分光分布曲線の単調減少領域あるいは単調増加領域内で選択された検定波長FBにおける分光データTBおよび検定波長FBでの傾き、および校正対象機を用いたときの前記校正用サンプルの前記検定波長での分光データ(TB+α)の測定値を用い、
    前記検定波長での前記標準機による前記校正用サンプルの分光データと前記校正対象機での分光データとの差αおよび前記傾きから波長シフトを算出する波長シフト算出処理
    をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータによって読取可能な記録媒体。
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