JP2006214778A - ラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法および装置 - Google Patents

ラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法および装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
透明基板上に堆積させた透明膜や吸収膜の誘電率テンソルと膜厚を同時に決定できるように改良したラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法を提供する。
【解決手段】
入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1のステップと、入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2のステップと、前記第1のステップと同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3のステップと、前記第1のステップと同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4のステップと、上記の各ステップで得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散誘電率を共に決定する第5のステップとからなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、薄膜であるラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散を同時に決定する方法および装置に関するものである。
近年、ラングミュア・ブロジェット(LB)膜のような有機薄膜が科学的・工学的観点から注目を集めている(非特許文献1)。それら有機薄膜の評価において、その光学的性質、すなわち可視域周辺における誘電率テンソルの主値とその周波数依存性を決定することは、重要な部分を占めている。この文脈において、不透明基板上に堆積させた単分子膜の厚さと誘電率を同時に決定できるエリプソメトリーは、強力な手法である(非特許文献2〜4)。
また、金属基板上に堆積させた膜に関しては、表面プラズモン共鳴法がその誘電率決定に用いられる(非特許文献5〜7)。これらの方法の正確さは、これらの方法が光学的な位相のずれを測定しているという事実に起因する。
有機薄膜の構造と物性は、それが堆積される基板の性状に大きく影響されうる。したがって、透明基板上に堆積された膜の光学的性質も、不透明基板上や金属基板上のそれとは別個に決定されなければならない。エリプソメトリーは、原理的にはそのような目的にも使用できる(非特許文献8,10)。しかし、基板内部での多重反射が影響して反射光の光学的位相を乱すので、測定精度の低下が懸念される。通常の反射型エリプソメトリーに加えて透過型エリプソメトリーによる測定も行えばその問題も解決されうる(非特許文献9)が、複雑な光学系を必要とするようになる。透明基板上のLB膜の光学的性質があまり精力的に研究されてきたとは言えない背景には、多分このような理由があると考えられる。
また、特許文献1に開示されているような「膜厚及び誘電率の測定装置及びその測定方法」が提案されている。これによると、光の波長より短いオーダでの薄膜の膜厚測定が可能であり、10nm程度の膜厚に対して非常に高感度な膜厚測定が行えると共に同時に複素誘電率も決定できる。
A. Ulman, AnIntroduction to Ultrathin Organic Films, Academic Press, Boston, 1991. D. denEngelsen, J. Opt. Soc. Am. 61 (1971) 1460. G. Geis, W.Hickel, D. Lupo, W. Pars, U. Scheunemann, Berichte Der Bunsen-Gesellshaft PhisikalisheChimie 95 (1991) 1345. H. Knobloch,F. Penacorada, L. Brehmer, Thin Solid Films 295 (1997) 210. I. Pockrand,J.D. Swalen, J.G. Gordon II, M.R. Philpott, Surface Science 74 (1977) 237. S.J. Cooke,G.G. Roberts, Thin Solid Films 210/211 (1991) 685. Y. Aoki, K.Kato, K. Shinbo, F. Kaneko, T. Wakamatsu, IEICE Trans. Electronics E81C (1998)1098. Y.H. Yang,J.R. Ableson, J. Vac. Sci. Technol. A 13 (1995) 1145. K. Forcht, A.Gombert, R. Joerger, M. Kohl, Thin Solid Films 302 (1997) 43. M. Kildemo,R. Ossikovski, M. Stchakovsky, Thin Solid Films 313-314(1998) 108. K. Ikegami,Bulletin of the Electrotechnical Laboratory 61 (1997) 247. D. Pekker,L. Pekker, Thin Solid Films 425 (2003) 203. 特開平07−208937号公報
ところで、本発明者は、強度測定のみに基づいた方法であるので極めて薄い膜には適用できないものの、そのような膜の光学的性質を通常の分光光度計を用いて決定するという低コストとなる方法を以前に提案した(非特許文献11)。しかしながら、この以前に提案した方法では、膜厚が別の方法によって評価されている必要があったが、有機膜は必ずしも秩序性の高い構造を有してはおらず、X線回折等の方法により、その厚さを評価するのは困難な場合があるため、これは、重大な欠点であった。
PekkerとPekkerは、同様の、しかし等方的な吸収膜の厚さと誘電率とを同時に決定することにより焦点を絞った方法を提案し、それをシミュレーションデータに適用してその有効性を示した(非特許文献12)。しかしながら、彼らの方法を透明膜に適用することはできない。
本発明は、これらの課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、以前に提案した方法を、透明基板上に堆積させた透明膜や吸収膜の誘電率テンソルと膜厚を同時に決定できるように改良したラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法を提供することにある。
上記のような目的を達成するため、本発明は、第1の態様として、本発明によるラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法は、入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1のステップと、入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2のステップと、前記第1のステップと同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3のステップと、前記第1のステップと同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4のステップと、上記の各ステップで得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散を共に決定する第5のステップとからなることを特徴とするものである。
また、本発明は、第2の態様として、本発明によるラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定装置が、入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1の測定手段と、入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2の測定手段と、前記第1の測定手段による測定と同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3の測定手段と、前記第1の測定手段による測定と同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4の測定手段と、上記の各測定手段により得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散を共に決定するデータ処理手段とを備えることを特徴とするものである。
このような構成のラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定方法及び装置は、アラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合のラングミュア・ブロジェット膜に適用することにより、有効性を確認できる。
本発明の膜厚と誘電率分散の同時決定方法及び装置によると、Pekker and Pekkerの方法と同様に、有機膜に関して誘電分散モデルを何等必要としないで、ラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散を同時に決定することができ、この分野における経験が特に無くても使用することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図1及び図2は、本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定方法を一態様で実施する装置構成の主要部を説明する図であり、図1には測定装置部分の構成を示し、図2にはデータ処理部におけるデータ処理の主要部のフローチャートを示している。これらはデータ処理部を有するシステム制御装置により、他の部分も含めて全体のシステム制御がなされる。
図1において、11は白色光を単色化して波長掃引を行う光源、12は光源11からの測定光を被測定膜に対して入射角を変化させて、また偏光させて照射するための測定光制御装置、13は被測定膜角からの反射光を測定する第1光検出器、14は被測定膜の透過光を測定する第2光検出器、15は測定対象となる被測定膜のラングミュア・ブロジェット膜である。16はラングミュア・ブロジェット膜を形成する基板である。このラングミュア・ブロジェット膜は、その形成プロセスから基板16の両面に形成されている。17はデータ処理部、18はシステム制御装置である。また、図1においては、ラングミュア・ブロジェット膜の試料を記述するための3層模型とそれにおける幾何学的パラメータの定義を示している。光源11としてはレーザ光源を用いることもできるが、ここでは白色光を単色化した光源を用いる。このほうが、低コストで、広い波数(または波長で)範囲で連続性をもってスペクトル測定できる。
ラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と誘電率分散の同時決定の処理を行う場合、システム制御装置18により、光源11、測定光制御装置12、第1光検出器13、及び第2光検出器14を制御して、次の膜厚と誘電率分散の同時決定の処理を行う処理プロセスを実行する。
前処理として、ラングミュア・ブロジェット膜を形成する前の基板を、被測定物載置盤上の所定位置に位置決めし、第1のステップとして、光源11、測定光制御装置12、及び第2光検出器14を制御して、入射面および入射角と偏光状態を変えて、基板の透過スペクトルを測定する。得られた測定データは、図示しない記憶装置に格納される。
前処理の第2のステップとして、同じくラングミュア・ブロジェット膜を形成する前の基板を、被測定物載置盤上の所定位置に位置決めし、光源11、測定光制御装置12、及び第1光検出器13を制御して、入射面および入射角と偏光状態を変えて、基板の反射スペクトルを測定する。得られた測定データは、図示しない記憶装置に格納される。
次の前処理の第3ステップとして、測定を行った基板に対して、ラングミュア・ブロジェット膜を形成する。このラングミュア・ブロジェット膜の形成法は周知であるので、ここでの説明は省略する。この膜の形成は自動で行っても良く、または、手操作で行って良い。また、基板の測定データについては既に測定されたものが利用できればそのデータを利用しても良い。
そして、ラングミュア・ブロジェット膜を形成した基板を、被測定物載置盤上の所定位置に位置決めし、膜の測定の第1のステップとして、光源11、測定光制御装置12、及び第1光検出器13を制御し、入射面および入射角と偏光状態を変えて、膜が形成された基板(基板に薄膜を付着させた試料)の反射スペクトルを測定する。得られた測定データは、図示しない記憶装置に格納される。この場合において、入射面および入射角と偏光状態を変える測定の条件は、前処理の第1ステップと同じ条件に制御して測定する。この制御はシステム制御装置が行う。
次に、膜の測定の第2のステップとして、ラングミュア・ブロジェット膜を形成した基板を、被測定物載置盤上の所定位置に位置決めし、光源11、測定光制御装置12、及び第2光検出器14を制御して、入射面および入射角と偏光状態を変えて、膜が形成された基板(基板に薄膜を付着させた試料)の透過スペクトルを測定する。得られた測定データは、図示しない記憶装置に格納される。この場合において、入射面および入射角と偏光状態を変える測定の条件は、前処理の第1ステップと同じ条件に制御して測定する。この制御はシステム制御装置が行う。
そして、次に上記の各測定ステップで得られた測定データに対して、最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と誘電率を共に決定する。この処理は、データ処理部17において、図2に示す処理フローにしたがって処理を実行する。この処理の制御についても、システム制御装置が行う。この処理の結果により膜厚と誘電率分散の同時決定を行うことができる。
図3は、本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定装置を構成する場合のシステム制御装置における機能ブロックを示す図である。図3に示すように、本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定装置は、入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1測定手段31と、入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2測定手段32と、前記第1測定手段による測定と同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3測定手段33と、前記第1測定手段による測定と同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4測定手段34と、上記の各測定手段により得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散を共に決定するデータ処理手段35とを備えたものとなる。
次に、本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定方法を用いた実験例および実験結果について具体的に説明する。図4〜図7を参照する。図4は、25層累積のLB試料とその基板の透過率の比を示す図である。ここで、θは0°で、±ψのデータを平均してある。各曲線に随伴している数字は|ψ|の値である。図5は、25層累積のLB試料に関する透過のデータから求めたアラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合LB膜の誘電率の分散を示す図である。ここで、実線、破線、ドットはそれぞれx,y,z成分を示している。図6(a)は、25層累積のLB試料とその基板の反射率の比を示す図である。ここではθが0°と180°のデータを平均してある。各曲線に随伴している数字はΨの値である。図6(b)は、波数3×10cm−1におけるRsub/RLBの入射角依存性の実験値(丸印)、並びに等方的な誘電率として2.36及び2.31を仮定した場合の理論値(それぞれ実線及び破線)を示す図である。また、図7は、25層累積のLB試料に関する透過と反射のデータから求めたアラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合LB膜の誘電率の分散を示す図である。ここで、実線、破線、ドットはそれぞれx,y,z成分を示している。
[実験方法]
アラキジン酸はFluka Co.から購入し、スペクトル分析用のトルエンに1×10−3mol/lの濃度で溶解し、Lauda社製の水槽(Filmwaage)に張った下相水の上に、19°Cの空気雰囲気中で滴下した。得られた水面上単分子膜(ラングミュア膜)は圧縮された後、固体基板上に堆積された。固体基板としては、赤外域から紫外域まで透明であるので、フッ化カルシウム(応用光研社製の赤外用0.1cm厚)を用いた。堆積は、35mN/mの表面圧下のラングミュア膜に垂直浸漬法(非特許文献1)を適用した。下相水としては、塩化カルシウム(4×10−4mol/l)と炭酸水素カリウム(5×10−6mol/l)の混合溶液を用いた。その理由は、多分膜と基板との間の陽イオンの共通性のためと思われるが、この溶液を下相水として用いた場合に良質なLB膜を作成できたからである。累積比は、最初の引き上げ時(第一層)は1.1であり、その他の引き上げ時は1.03であり、押し下げ時には0.94であった。
紫外可視近赤外域における透過及び反射測定は、Perkin−Elmer社製分光器Lambda−900を用いた。反射測定には、Labsphere社製のV/N型アクセサリ(PELA6045及びPELA6060)を用いた。基板の透過及び反射スペクトルは、それらに堆積されたLB膜を除去し、Perkin−Elmer社製赤外分光器System−2000を用いてC=O及びCOO基によるに振動吸収が無いことを確認した後に測定した。ラングミュア・ブロジェット膜(以下LB膜と略称する)試料のX線回折パターンは、NSGテクノリサーチ社において、グラファイトで単色化したCu−Kα線(50kV,200mA)を用い、リガク社製rad−γCで測定した。
[解析方法]
透明基板上にラングミュア膜が垂直浸漬法で堆積された場合には、基板の両面が同じ厚さ(dと書く)の同じ物質で覆われることになる。そのような系の光学的性質は、図1に示すように、三層模型でシミュレートすることができる。この模型のように、膜面の法線と基板の浸漬方向とがそれぞれz軸及びx軸と定義され、zx平面は対称面となる。つまり、これらの座標軸は系の誘電率テンソル(εと書く)の主軸である。基板は光学的に等方的であると仮定し、その屈折率をnsubと書くものとする。
この三層模型の透過率及び反射率(T及びR)を、それぞれ、
T=f(λ,ψ,θ,nsub,d,ε)、
R=g(λ,ψ,θ,nsub,d,ε)
と表す。ここで、m及びλはそれぞれ入射光の偏光状態(pまたはs)と波長であり、Ψ及びθはそれぞれ入射角及び入射面とzx平面とのなす角である。関数f及びgはLB膜内におけるコヒーレントな多重反射と基板内におけるインコヒーレントな多重反射とを考慮したものである。その具体的な表式はフレネル係数の算術で表されるが、θが0°と90°の場合については「非特許文献11」に与えられている。
現実の分光器によって実験的に測定されるLB試料の透過率及び反射率(TLB及びRLB)は、以下のように表される。

LB=α(λ,ψ,nsub)f(λ,ψ,θ,nsub,d,ε)+γ …(1a)
LB=β(λ,ψ,nsub)g(λ,ψ,θ,nsub,d,ε)+γ …(1b)

ここで、α及びβは光路が異なることに起因して分光器の感度が微妙に変化することを表す関数であり、理想的には常に値“1”をとるが現実には“1”からずれる。また、γは迷光の影響を表すが、Tsub及びRsubを実験的に測定される基板の透過率及び反射率として、γ≪min(TLB,Tsub)およびγ≪min(RLB,Rsub)が成り立てば、LB膜の試料と基板との実験結果を比較することで、次のようにαとβを消去することができる。

sub/TLB=fm(λ,ψ,θ,nsub,0,ε)/fm(λ,ψ,θ,nsub,d,ε) …(2a)
sub/RLB=gm(λ,ψ,θ,nsub,0,ε)/gm(λ,ψ,θ,nsub,d,ε) …(2a)
ここでの斜入射(|ψ|=30°〜55°)のTLBを測定すると、ψの正負で値は異なるが、Tsub/TLBと比を取ることでその差は打ち消される。実際上は、ψの正負に関してTsub/TLBを平均することで、スプリアスな効果をさらに抑制できる。仮に、TsubやRsubがLB膜の付着させた試料からLB膜を除去した後(或いは堆積させる前)の基板そのものに対して測定されれば、上式のような比を取ることで、基板中の欠陥に起因する誤差も抑制することができる。
透明なLB膜に対しては、その厚さdと実行列(誘電率テンソルε)の主値が求められるべき光学的性質である。吸収のあるLB膜に対しては、誘電率テンソルεは複素行列となる。したがって、波長λを固定したときの式(2a)及び式(2b)における未知数の数は、透明膜に対しては4、吸収膜に対しては7である。dの値が知られている場合は、3個或いは6個の独立なTsub/TLBやRsub/RLBのデータを得れば、誘電率テンソルεの主値を決定できるはずである(非特許文献11)。
しかしながら、他の方法によるdの測定は必ずしも容易ではないということである。原理的には、4個或いは7個の独立なTsub/TLBやRsub/RLBのデータを得ればdの値も(誘電率テンソルε)の主値と同時に決定できる。しかし、式(2a)及び式(2b)の右辺のdに対する依存性と(誘電率テンソルε)の主値に対する依存性とが、あまりにも強くカップルしているので、そのような同時決定は困難である。その上、もし決定できたとしても、そのようにして決定されたdの値は波長によって異なってしまう。
上述のような問題点を克服するため、本発明においては最小二乗法の考え方を導入することとしている。これは、Tsub/TLBやRsub/RLBの波長依存性を用いるということである。これらのデータの波長依存性は、dの値に関する情報を含んでいる。勿論、(誘電率テンソルε)の分散もTsub/TLBやRsub/RLBに波長依存性を与えるが、未知数の数とデータ数との差が極めて大きくなることによって最小二乗法の信頼性も向上する。
つまり、4本のTsub/TLBスペクトルがN個の波長について測定されれば、データの数は4Nであるが、未知数の数は(3N+1)に過ぎなく、その差(N−1)は通常500以上にもなる。なお、たとえLB膜が透明かつ等方的でも、一本のTsub/TLB(またはRsub/RLB)スペクトルだけからではdの値を決定できないことに注意すべきである。
今回の方法では、まず通常の分光光度計を用いてTsub/TLB(又はRsub/RLB)スペクトルを測定し、次いで適当に仮定されたdの値を用いて各波長λにおいて、次の式(3)に示す部分的な残差平方和s(d,ε)を最小化する。
この最小化はε(λ)を可変パラメータとして擬ニュートン法を繰り返し適用することで遂行され、従って、その過程でε(λ)が推定される。この推定されたε(λ)はsj+1(d,ε)の最小化におけるε(λj+1)の良い推定値である。そして次の段階において、全体の残差平方和S(d)を次の式(4)を用いて計算する。
ここで、wはλにおける実験データの重みであり、その値は“0”と“1”との間である。dの推定値はこの残差平方和S(d)を最小化する過程で得られる。残差平方和S(d)の最小化は基本的に一次元問題であるので容易に遂行される。
この方法の計算部分に関する流れを図2に示している。なお、Nが1000に達するような場合でも、最近のエントリークラスのパソコンでさえ1時間程度で計算を終了する。
実験結果について、まず、試料の赤外分光法による事前評価の結果を述べておく。前述した方法で作成したLB膜の赤外スペクトルは、下相水のpHが6〜7に調整されているにも拘わらず、アラキジン酸のイオン化の進み方が中間的であることを示した。
より重要な点として、傾向としては、COO基の対称伸縮振動が膜面垂直方向に、この基の反対称伸縮振動、C=O基の伸縮振動、並びにCH基の対称・反対称伸縮振動とハサミ振動が膜面内に配向していることが偏光解析からが分かった。COO基の反対称伸縮振動とCH基のハサミ振動とはそれぞれが二つのバンドに分裂し、その分裂したバンド間には流動配向に起因すると思われる小さいが明瞭な面内異方性が観測された。
25層累積のLB試料とその基板とについて、紫外−可視−近赤外域の透過スペクトルを、偏光(m)と入射角(Ψ)及び入射面角(θ)をそれぞれ「m=p,s;ψ=0°,±30°,±45°,±55°;θ=0°,90°」と変えて取得した。得られたTsub/TLBスペクトル(θ=0°の場合について図4に示す)に、前述した方法を適用した。この場合、LB膜の主軸方向の誘電率εk(k=x,y,z)は実数であると仮定した。各波長における基板の屈折率については、良く知られた分散式を実験に合わせてパラメータの最適化を行った上で用いて与えた。
ここでのLB膜の厚さdは、66.9nm(1層あたりに換算して5.35nm)と推定されたが、この値は若干小さめながら、X線回折法で求めた値(5.56nm)と矛盾しない。推定したεの分散は図5に示す。より大きな入射角におけるTsub/TLBスペクトルがないとεの決定は難しいことが分かったが、εとεは広い波長域に亘ってうまく推定されている。
推定されたεの値には、1.2×10〜6×10cm−1の波数領域でばらつきが見られる。これには二つの理由があると考えられる。一つは、このエネルギー領域における光検出器の感度の低さであり、これは実験的なTsub/TLBスペクトルのノイズを増大させる。もう一つは、λ≫dであるときにTsubとTLBとの差が小さくなること、すなわち、Tsub/TLBスペクトルのεの値に対する感度が低下することである。逆に言えば、厚さが200nmを超えるようなLB膜に対しては、近赤外領域の測定における積算時間を長めにとって実験的なノイズを抑制することでこのような問題は解決される。
反射のデータも使うことでdとεの推定の精度を高めることができる。そこで、25層累積のLB試料とその基板とについて、紫外−可視−近赤外域の反射スペクトルを、m=p,s;ψ=45°,60°;θ=0°,90°,180°,270°と条件を変えて取得し、比を取ってRsub/RLBスペクトルを得た(θが0°と180°の場合を平均して図6(a)に示す)。
しかし、これらのスペクトルのうち、Ψ=60°でp偏光の時のものは、この条件下においてはRsubもRLBも非常に小さく迷光の影響が大きいために信頼性が不十分である。Rsubに関して実験とシミュレーションとを比較することで迷光の大まかな評価は可能であり、γ≒1.3×10−3という値を得たが、これをRsubとRLBの両方から差し引くという補正を行っても、Rsub/RLBスペクトルを信頼に足るものとすることはできなかった。Rsub/RLBの入射角依存性をシミュレーションしてみると図6(b)のようになるが、ψ=57°付近でRsub/RLBが発散してしまうことが分かる。このような発散現象に実験データが追随できないのは自然である。
そこで、本発明の方法の遂行にあたっては、ψ=60°でp偏光の時の反射のデータを取り入れないこととしている。対照的に、ψ=45°でp偏光の時の反射のデータは、図6(b)に示すように膜が等方的であると仮定した場合には明らかにs偏光のデータと矛盾するものではあるが、解析に取り入れることとする。ψ=45°においてRsubやRLBは迷光と比較して十分に大きく、この見かけ上の矛盾は誘電率テンソルの異方性によるものである。同様の異方性は、透過のデータのみから推定された誘電率テンソルにもみられる(図5)。なお,ψ=60°のp偏光のデータを除外すべきかどうか,また,ψ=45°のp偏光のデータを除外すべきかどうかは,基板の屈折率からそのブリュースター角,すなわちp偏光の反射率が零になる入射角を求めて判断すればよい。通常,ψがブリュースター角から10°以上離れていれば問題ないので,ψ=60°のデータとψ=45°のデータの少なくともどちらか一方は解析に利用できる。
反射のデータも解析に取り入れた場合、Im(ε)=0という仮定はs(d,ε)の最小化のプロセスを不安定にするので、Im(ε)に対して非零の値を許可することにしている。言い換えれば、この方法で反射データも取り入れる場合には、Im(ε)に対しても正負の誤差のあることを許す必要がある。実験データに誤差があるので、このようにした方が無理にIm(ε)=0という制限を設けるよりもdやRe(ε)の推定値の信頼性は改善される。
反射のデータを取り入れることにより、dの推定値は68.7nm(1層あたりに換算して5.50nm)となり、X線回折の結果と1%程度の違いしかなくなった。推定したεの分散は、図7に示している。図7を参照すると、紫外−可視域におけるRe(ε)とRe(ε)の推定値は、透過データのみから求めたものと近い値になっている。しかし、Re(ε)はほぼΨ=45°でp偏光の時の反射のデータで決定されており、透過データのみから求めたものとは多少異なっている。
εの正常分散的な挙動は、物理的に自然である。また、より制限された波長領域(441〜633nm)に対しては、同様の結果がシリコン基板上に累積されたアラキジン酸カドミウムのLB膜について既に報告されている[非特許文献5]。赤外スペクトルでは小さな面内異方性が観測されているものの、εとεとの差は実際上無いものと考えて良い。他方、比ε/εは3.6×10〜1.2×10cm−1の波数領域でほぼ一定の比較的大きな値1.08をとる。この面外異方性は、赤外スペクトルに見られた面外異方性と相関しており、COO基やC=O基の配向に起因するものであると考えられる。dの値を68.7nmに固定したときの波数領域3.6×10〜1.2×10cm−1におけるRe(ε)とRe(ε)の推定値の統計誤差は、それぞれ1×10−3と4×10−3であった。Im(ε)の推定値は、その誤差が比較的小さい(4×10−4)ので光の散乱の影響を反映していると考えられる。一方、Im(ε)の推定値のゼロからのずれは、その誤差(2×10−3)よりも小さく物理的な意味を持たない。
37層累積及び13層累積のLB試料についても、透過スペクトルと反射スペクトルを測定した。37層累積の試料は光学的測定の後にX線回折の実験の試料として使われたが、その際に基板にダメージを受けた。そこで、37層累積の試料のスペクトルは、別の基板について得られたスペクトルと比較せざるを得なかった。その影響のためTsub/TLBスペクトルやRsub/RLBスペクトルは紫外域でやや不正確となったが、d及び可視域におけるεの推定値は25層累積のものと2%程度の誤差で一致した。
他方、13層累積の試料の膜厚dを適切に評価する事はできなかった。13層累積の場合と25層累積の場合とを比較すると、後者では、LB膜内における光の干渉効果によるTsub/TLBの極大が観測波数範囲内に見られるのに対し、前者では、それが見られないものとなっている。この違いが、dを適切に評価できるか否かの分かれ目になっていると考えられるが、しかし、一旦25層累積の場合と整合する膜厚dを与えると、3.4×10〜1.2×10cm−1の波数範囲においてε(ε)及びεに対して推定される値は25層累積の場合と1%及び5%程度の誤差で一致する。
Knoblochら[非特許文献4]は、シリコン基板上に堆積させたアラキジン酸ウラニウムのLB膜の波長632.8nmにおける屈折率を1.514と報告している。金子とその共同研究者[非特許文献7]は、銀上に堆積したアラキジン酸カドミウムのLB膜の屈折率を1.476と報告している。シリコン及び金上に堆積させたアラキジン酸カドミウムのLB膜の屈折率は、1.52〜1.55と報告されている。[非特許文献3,非特許文献5]。
屈折率は,誘電率の平方根と等しい。従って、アラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合LB膜について今回評価された2.26という(面内方向の)誘電率の値は、上記の既報告の値と矛盾しない。これらの値の間の相違は、物質の化学的及び物理的な構造の違いを反映していると考えられる。なお、[非特許文献3]と[非特許文献5]とは反対の一軸性の異方性を報告している。
ところで、ここでの実験で基板として用いたフッ化カルシウム板の屈折率の分散は、入射角を変えて(0°,±30°,±45°,±55°)測定した透過スペクトルに等方性を仮定した最小二乗法による演算処理を実行して評価した。板の厚さ(0.106cm)はマイクロメーターで測定できるので、各波数における複素屈折率は独立に評価した。推定された消衰係数は、3.44×10〜3.19×10cm−1の波数領域を除いて4×10−7以下であった。実験的に決められた分散曲線は装置的なランダム誤差を含むが、そのような誤差はパラメータを合わせ込んだ理論曲線を使用することで除去可能である。
波数νにおけるフッ化カルシウムの屈折率は次式で良く近似される。
上式に含まれるパラメータのうち、次のものは紫外域から近赤外域に掛けての分散曲線には大きく影響しないので、文献[I. H. Maltison, Appl. Opt. 2 (1963) 1103]の値をそのまま用いた:a=3.20558×10cm−2,b=b=b=0,ν =3.95815×1010cm−2,ν =9.92228×10cm−2,ν =8.32947×10cm−2。他方、分散曲線は次のものに敏感に依存するので、これらについては最小二乗法で値を決定した:a=2.58252×1010cm−2,a=3.82149×10cm−2。さらに、今回用いた基板は欠陥のために紫外域に小さな吸収を示したので、それを反映するために次のパラメータによる第4項を付け加えた:a=3.14867×10cm−2,b=1.20842×10cm−1,ν =1.09081×10cm−2
ラングミュア・ブロジェット膜の光学的性質を評価するための方法はさらなる改良を必要としている。例えば、この方法で波数に依存して急激に変化する複素誘電率をきちんと評価できる必要がある。多くの機能性官能基には大きな遷移双極子が随伴するので、この点は非常に重要である。本発明は現在の様態でもそのような場合に対して有効であるが,さらにKramers−Kronigの関係を用いることで、その適用範囲をより薄い薄膜試料により広げることができると共に,膜厚や誘電率の決定精度を向上させることができる。
結論として、本発明による方法を用いれば、68nm以上の膜厚のものであれば、透明基板上に累積した有機膜の膜厚と光学的誘電率テンソルとを、通常の分光光度計を用いて収集した実験データにより同時に決定できる。膜厚が他の方法で決定可能でかつ35nm以上の場合は、本発明方法で光学的誘電率テンソルを決定できる。広い波数範囲に亘り、誘電率テンソルの三つの主値をそれぞれ連続した曲線として与えられる点は強調され得る。本発明方法の有効性は、アラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合ラングミュア・ブロジェット膜の膜厚と3.6×104〜6×10cm−1の波数範囲における誘電率テンソルに対して妥当な推定値を与えたことにより示されている。
本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定方法を一態様で実施する装置構成の主要部を説明する図である。 本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定方法を一態様で実施する装置構成のデータ処理部におけるデータ処理の主要部のフローチャートを示す図である。 本発明による膜厚と誘電率分散の同時決定装置を構成する場合のシステム制御装置における機能ブロックを示す図である。 25層累積のLB試料とその基板の透過率の比を示す図である。 25層累積のLB試料に関する透過のデータから求めたアラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合LB膜の誘電率の分散を示す図である。 図6(a)は25層累積のLB試料とその基板の反射率の比を示す図であり、図6(b)は波数3×10cm−1におけるRsub/RLBの入射角依存性の実験値(丸印)、並びに等方的な誘電率として2.36及び2.31を仮定した場合の理論値(それぞれ実線及び破線)を示す図である。 25層累積のLB試料に関する透過と反射のデータから求めたアラキジン酸カルシウムとアラキジン酸との混合LB膜の誘電率の分散を示す図である。
符号の説明
11 光源、
12 測定光制御装置、
13 第1光検出器、
14 第2光検出器、
15 ラングミュア・ブロジェット膜、
16 基板、
17 データ処理部、
18 システム制御装置、

Claims (2)

  1. 入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1のステップと、
    入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2のステップと、
    前記第1のステップと同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3のステップと、
    前記第1のステップと同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4のステップと、
    上記の各ステップで得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散を共に決定する第5のステップと
    からなることを特徴とする膜厚と誘電率分散の同時決定方法。
  2. 入射面および入射角と偏光状態を変えて基板の透過スペクトルを測定して測定データを得る第1測定手段と、
    入射面および入射角と偏光状態を変えて上記基板の反射スペクトルを測定して測定データを得る第2測定手段と、
    前記第1測定手段による測定と同じ条件で上記基板に薄膜を付着させた試料の透過スペクトルを測定して測定データを得る第3測定手段と、
    前記第1測定手段による測定と同じ条件で上記試料の反射スペクトルを測定して測定データを得る第4測定手段と、
    上記の各測定手段により得られた測定データに最小二乗法による演算処理を実行して膜厚と光学的周波数領域における異方的な誘電率の値及びその分散を共に決定するデータ処理手段と
    を備えることを特徴とする膜厚と誘電率分散の同時決定装置。

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