JP2006214457A - 変速制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】汎用性が高い変速制御方法を提供する。
【解決手段】エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップS11と、路面の現在勾配を算出するステップS12と、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を車両情報から求めて、登坂可能勾配が現在勾配を上回る最大のnを決定するステップS13、あるいはエンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を車両情報から求めて、抑速可能勾配が現在勾配を下回る最大のnを決定するステップS15と、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップS17とを順に行なう。
【選択図】図1
【解決手段】エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップS11と、路面の現在勾配を算出するステップS12と、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を車両情報から求めて、登坂可能勾配が現在勾配を上回る最大のnを決定するステップS13、あるいはエンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を車両情報から求めて、抑速可能勾配が現在勾配を下回る最大のnを決定するステップS15と、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップS17とを順に行なう。
【選択図】図1
Description
本発明は変速制御方法に関するものである。
近年、運転者自身がクラッチ操作やシフト操作を行なうマニュアルトランスミッションに代えて、クラッチの断続用アクチュエータ並びにギヤ位置のシフト用アクチュエータを備えた機械式オートマチックトランスミッションを動力伝達機構に採用し、運転者の労力を軽減するようにした車両が増えている。
この機械式を含めたオートマチックトランスミッションでは、車速、エンジン回転数、車両負荷などの車両状況とアクセル開度やギヤ位置などの運転状況を、車載の制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)が判断し、エンジン回転数または車速とアクセル開度による二次元変速制御マップに基づき、クラッチの断続と目標変速段へのシフト、及びエンジン回転数の制御を行なっている。
二次元変速制御マップには、図3に示すようなシフトアップ線Uとシフトダウン線Dが各変速段ごとに設定してあり、所定の変速段においてエンジン回転数がシフトアップ線Uを上回ったときに上位の目標変速段へのシフトアップが開始され、所定の変速段においてエンジン回転数がシフトダウン線Dを下回ったときに下位の目標変速段へのシフトダウンが開始される。
また近年、車両重量と現に車両が走行している路面の勾配(現在勾配)を車両の加速度の変化を算出し、車両重量及び現在勾配をパラメータとして負荷状態が大きいほどシフトダウンのタイミングを遅らせるようにした変速制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−013625号公報
特許文献1の変速制御装置では、変速タイミングを遅らせる判定基準として、アクセル開度に対する目標エンジン回転数の指示線を負荷状態の高低に応じて複数設定した二次元補正制御マップを使っているが、この補正制御マップは車両の諸元(ディファレンシャルギヤ比やタイヤサイズなど)の影響を受けるため、車種ごとに補正制御マップの設定内容を置き換える必要があった。
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、汎用性が高い変速制御方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため本発明は、シフトアップに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最大のnを決定するステップと、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
シフトアップに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、アクセル開度が所定値以上であるか否かを判定するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最大のnを決定するステップと、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
また、シフトダウンに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトダウン線を下回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
シフトダウンに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトダウン線を下回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が平坦または下りであるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
シフトダウンに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線とシフトダウン線の間にあるか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配と現段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を算出して対比するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ったときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
シフトダウンに対応した様式として、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線とシフトダウン線の間にあるか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配と現段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を算出して対比するステップと、アクセル開度が所定値未満であるか否かを判定するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ってアクセル開度が所定値未満であるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なう。
シフトアップに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が上りであることが認められた場合に、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最大のnを決定し、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始する。
シフトアップに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であることが認められた場合に、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最大のnを決定し、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始する。
シフトダウンに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が上りであることが認められた場合に、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定し、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始する。
シフトダウンに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が平坦または下りであると認められた場合に、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定し、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始する。
シフトダウンに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ったことが認められた場合に、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定し、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始する。
シフトダウンに対応した様式においては、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ってアクセル開度が所定値未満であることが認められた場合に、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定し、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始する。
本発明によれば、下記のような種々の優れた効果を奏し得る。
(1)エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量などの車両情報に基づき、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配や現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を求め、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するので、車種ごとに設定内容の置き換えが必要な補正制御マップを使わずに、多様な車種のシフトアップ制御を行なうことができ、汎用性が高い。
(2)エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量などの車両情報に基づき、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配や現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を求め、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するので、車種ごとに設定内容の置き換えが必要な補正制御マップを使わずに、多様な車種のシフトダウン制御を行なうことができ、汎用性が高い。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1及び図2は本発明の変速制御方法の一例を示すもので、ステップS11−S19を判断要件として目標変速段へのシフトアップを実行する様式と、ステップS21−S30を判断要件として目標変速段へのシフトダウンを実行する様式により構成してある。
ステップS11では、エンジン回転数が現段の二次元変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かが判定される。
この二次元変速制御マップは、空車状態での平坦路走行時を想定したものである。
ステップS12では、車両が走行している路面の現在勾配sinθが下記の式によって算出される。
sinθ={Fe−(W×α)−Ra−Rr}/W
sinθ={Fe−(W×α)−Ra−Rr}/W
エンジンによる牽引力Fe、車両総重量W、空気抵抗Ra、転がり抵抗Rrは下記の式によって求まる。
Fe=Te×iT×iF×η/rT
Te:エンジン出力トルク、iT:トランスミッション現段減速比、
iF:ディファレンシャルギヤ減速比、η:駆動系全体の伝達効率、
rT:タイヤ動半径
W=Fe/(α1−α0)
α1:変速前の加速度、α0:変速中の減速度
Ra=λ×A×Vv2
λ:空気抵抗係数、A:前面投影面積、Vv:車速
Rr=μ×W
μ:転がり抵抗係数
上述した車両総重量、現在勾配の算出(推定)方法は、既知の手法の一例であり、本発明の特有の手法として限定するものではない。
Fe=Te×iT×iF×η/rT
Te:エンジン出力トルク、iT:トランスミッション現段減速比、
iF:ディファレンシャルギヤ減速比、η:駆動系全体の伝達効率、
rT:タイヤ動半径
W=Fe/(α1−α0)
α1:変速前の加速度、α0:変速中の減速度
Ra=λ×A×Vv2
λ:空気抵抗係数、A:前面投影面積、Vv:車速
Rr=μ×W
μ:転がり抵抗係数
上述した車両総重量、現在勾配の算出(推定)方法は、既知の手法の一例であり、本発明の特有の手法として限定するものではない。
ステップS13では、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配sinθが上りであるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配sinθnの候補が下記の式によって複数算出され、これらの登坂可能勾配sinθnのうちから前記現在勾配sinθを上回る最大のn(n<3)が決定される。
sinθn=[(Te×iT×η×B)
−{(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A}]/W−μ
sinθn=[(Te×iT×η×B)
−{(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A}]/W−μ
この式は、車両が一定速度で上り勾配を走行する場合には、牽引力Feと走行抵抗Rが等しく釣り合った状態になり、また、走行抵抗Rは下記の式で求まることに基づく。
R=(μ×W×cos)
+{(Ne×60/iT/iF×2×π×rT/1000)2×λ×A}
+(W×sinθ)
=W×(μ×cosθ×sinθ)
+{(Ne×60/iT/iF×2×π×rT/1000)2×λ×A}
R=(μ×W×cos)
+{(Ne×60/iT/iF×2×π×rT/1000)2×λ×A}
+(W×sinθ)
=W×(μ×cosθ×sinθ)
+{(Ne×60/iT/iF×2×π×rT/1000)2×λ×A}
ここで、B=iF/rTとおくと、
Fe=Te×iT×η×Bと表されるので、
R=W×(μ×cosθ×sinθ)
+(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A
Fe=Te×iT×η×Bと表されるので、
R=W×(μ×cosθ×sinθ)
+(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A
更に、道路構造令によれば、道路勾配は特例値でも最大12%(=tanθ)であるので、0.99<cosθ<1となり、cosθ≒1と見なせる。よって、
R=W×(μ×sinθ)+(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A
R=W×(μ×sinθ)+(Ne×0.12×π/iT/B)2×λ×A
ステップS14では、アクセル開度が所定値以上であって運転者が車両の速度を抑制するを止める意思がないことが判定され、アクセル開度が所定値以上でない場合は先へ進むことなくスタートへ差し戻される。
ステップS15では、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配sinθnの候補が、先に述べたステップS13と同じ式によって複数算出され、これらの抑速可能勾配sinθnのうちから前記現在勾配sinθを下回る最大のn(n<3)が決定される。
ステップS16では、ステップS13またはステップS15で決定されたnが0でないことが判定され、nが0である場合は先に進むことなくスタートへ差し戻される。
ステップS17では、現段よりもn段上の変速段にシフトアップした場合にアンダラン(エンジンの実用回転域を下回ること)に起因した増速もしくは失速が生じないか否かが判定される。
ステップS18では、ステップS17でアンダランが予想された際に、ステップS13またはステップS15で決定されたnに変えて、現段よりもn−1上の変速段を選定したうえステップS16へ差し戻す。
ステップS19では、ステップS17でアンダランが予想されないとアクチュエータを作動させて現段よりもn段上の目標変速段へのシフトアップを開始する(ステップS18を経た場合は、目標変速段が現段よりもn−1段上になる)。
このように、ステップS11−S19を判断要件として目標変速段へのシフトアップを実行する様式では、前述したような車両情報に基づき、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配sinθnや、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配sinθnを求め、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するので、車種ごとに設定内容の置き換えが必要な補正制御マップを使わずに、多様な車種のシフトアップ制御を行なうことができる。
ステップS21では、エンジン回転数が現段の二次元変速制御マップのシフトアップ線とシフトダウン線の間にあるか、もしくはシフトダウン線を下回ったか否かが判定される。
この二次元変速制御マップは、空車状態での平坦路走行時を想定したものである。
ステップS22では、車両が走行している路面の現在勾配sinθが、ステップS12に記した式により算出される。
ステップS23では、ステップS12に記した式により算出した現在勾配sinθと、ステップS13に記した式により算出した現段での登坂可能勾配sinθnが対比される。
ステップS24では、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配sinθが上りであるとき、またはエンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配sinθnが現在勾配sinθを下回ったときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配sinθnの候補が、先に述べたステップS13と同様に複数算出され、これらの登坂可能勾配sinθnのうちから現在勾配sinθを上回る最小のn(n<3)が決定される。
ステップS25では、アクセル開度が所定値未満であって運転者が車速を低める意思があることが判定され、アクセル開度が所定値未満でない場合は先へ進むことなくスタートへ差し戻される。
ステップS26では、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配sinθが平坦または下りであるとき、あるいはエンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配sinθnが現在勾配sinθを下回り、更に、アクセル開度が所定値未満であるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配sinθnの候補がステップS13と同様に複数算出され、これらの抑速可能勾配sinθnのうちから現在勾配sinθを下回る最小のn(n<3)が決定される。
ステップS27では、ステップS24またはステップS26で決定されたnが0でないことが判定され、nが0である場合は先に進むことなくスタートへ差し戻される。
ステップS28では、現段よりもn段下の変速段にシフトダウンした場合にオーバラン(エンジンの実用回転域を超えること)に起因した増速もしくは失速が生じないか否かが判定される。
ステップS29では、ステップS28でオーバランが予想された際に、ステップS24またはステップS26で決定されたnに変えて、現段よりもn−1上の変速段を選定したうえステップS16へ差し戻す。
ステップS30では、ステップS28でアンダランが予想されないとアクチュエータを作動させて現段よりもn段下の目標変速段へのシフトダウンを開始する(ステップS29を経た場合は、目標変速段が現段よりもn−1段下になる)。
このように、ステップS21−S30を判断要件として目標変速段へのシフトダウンを実行する様式では、前述したような車両情報に基づき、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配sinθnや、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配sinθnを求め、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するので、車種ごとに設定内容の置き換えが必要な補正制御マップを使わずに、多様な車種のシフトダウン制御を行なうことができる。
なお、本発明の変速制御方法は、上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明の変速制御方法は、様々な車種に適用できる。
S11,S12,S13,S14,S15,S19 ステップ
S21,S22,S23,S24,S25,S26,S30 ステップ
S21,S22,S23,S24,S25,S26,S30 ステップ
Claims (6)
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最大のnを決定するステップと、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線を上回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、アクセル開度が所定値以上であるか否かを判定するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線を上回り且つ現在勾配が平坦または下りであってアクセル開度が所定値以上であるときに、現段よりもn段上の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最大のnを決定するステップと、現段よりもn段上の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトダウン線を下回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が上りであるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトダウン線を下回ったか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配を算出するステップと、エンジン回転数がシフトダウン線を下回り且つ現在勾配が平坦または下りであるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線とシフトダウン線の間にあるか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配と現段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を算出して対比するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ったときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、登坂可能勾配が前記現在勾配を上回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
- エンジン回転数とアクセル開度とによる二次元変速制御マップに基づき目標変速段へのシフトを行なう変速制御方法において、エンジン回転数が変速制御マップのシフトアップ線とシフトダウン線の間にあるか否かを判定するステップと、車両が走行している路面の現在勾配と現段で車両が一定速度を保てる登坂可能勾配を算出して対比するステップと、アクセル開度が所定値未満であるか否かを判定するステップと、エンジン回転数がシフトアップ線とシフトダウン線の間にあり且つ現段での登坂可能勾配が現在勾配を下回ってアクセル開度が所定値未満であるときに、現段よりもn段下の変速段で車両が一定速度を保てる抑速可能勾配を、エンジン出力トルク、トランスミッション現段減速比、ディファレンシャルギヤ減速比、タイヤ動半径、出力トルク点エンジン回転数、並びに車両重量から求めて、抑速可能勾配が前記現在勾配を下回る最小のnを決定するステップと、現段よりもn段下の目標変速段へシフトを開始するステップとを順に行なうことを特徴とする変速制御方法。
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JP (1) | JP2006214457A (ja) |
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