JP2006214418A - 往復動ポンプ - Google Patents

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【課題】 本発明は、安全弁が本来有する機能を備えつつも、通常時においても安全弁を有効に活用することのできる往復動ポンプを提供することを課題とする。
【解決手段】 吸込側及び吐出側の逆止弁21,31間に形成されるポンプ室Pに対して安全弁50が備えられる往復動ポンプであって、該安全弁50は、ポンプ室Pを閉塞して内部が所定の圧力になると該ポンプ室Pが開放される状態と、ポンプ室Pの閉塞を解除する状態とを変更可能に構成されることを特徴とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、往復動ポンプに関し、より詳しくは、安全弁を備えた往復動ポンプに関するものである。
従来、往復動ポンプは、ポンプ室内への流体の吸込及び吐出を行うことにより流体を搬送することが一般的に知られている。かかる往復動ポンプは、吸込及び吐出が連続して行われることで圧力の上昇及び低下を繰り返すものであるが、吐出が正常に行われないなど、何らかの原因で吸込と吐出のバランスが狂った場合には、ポンプ室内の圧力(以下、「内部圧力」という)が上昇し、最終的に往復動ポンプの許容範囲を超えて、往復動ポンプが破損してしまうこともある。
このような不都合を防止するために、安全弁を設けた往復動ポンプが存在する。かかる安全弁は、通常時はポンプ室を閉塞しているが、内部圧力が所定の圧力に達すると、その内部圧力によって弁体が押し開けられて内部の流体を放出し、内部圧力の上昇を抑制するように機能する。
しかしながら、安全弁は、内部圧力が異常に上昇した際(即ち、異常圧時)にのみ機能するよう意図されており、通常時にまで何らかの機能を果たすように意図されたものではないため、通常時には何ら活用されていないのが現状である。一方、安全弁を設けるに当たって、往復動ポンプには、安全弁に即した構造が付随的に必要となるにもかかわらず、安全弁が通常時に活用されないことに伴って、これら付随的に備えられる往復動ポンプ側の構造も、有効に活用されていない。
そこで、本発明は、安全弁が本来有する機能を備えつつも、通常時においても安全弁を有効に活用することのできる往復動ポンプを提供することを目的とする。
本発明に係る往復動ポンプは、吸込側及び吐出側の逆止弁間に形成されるポンプ室に対して安全弁が備えられる往復動ポンプであって、該安全弁は、ポンプ室を閉塞して内部が所定の圧力になると該ポンプ室が開放される状態と、ポンプ室の閉塞を解除する状態とを変更可能に構成されることを特徴とする。
上記構成からなる往復動ポンプによれば、安全弁がポンプ室を閉塞する閉塞状態とした場合には、内部圧力が異常に上昇した際に安全弁を開放するという安全弁本来の機能を果たし、さらに、ポンプ室の閉塞が解除される非閉塞状態とした場合には、ポンプ室が外部と連通可能となる。従って、必要に応じて、逆止弁間に挟まれたポンプ室内部から直接的に流体を取り出すことが可能となる。
ところで、往復動ポンプは、上記のように、ポンプ室に正圧及び負圧を交互に加えることによって流体を搬送するものであるが、ポンプ室内に気体が存在する場合には、加えられた圧力は、液体よりも収縮率の高い気体が膨張収縮することで気体に吸収されてしまい、吸込側及び吐出側の逆止弁に圧力を作用させることができなくなって液体の搬送を阻害するという現象(一般に、「ガスロック」とも呼ばれる)が発生するという問題があった。
こういった問題は、往復動ポンプの駆動中に気体がポンプ室内に吸込まれる場合などに発生し得る他、特に、ポンプ室内に未だ液体が充填されない状態で往復動ポンプの使用を開始する場合や、ポンプ室内に液体を残留させたまま往復動ポンプの駆動を停止し、ポンプ室内の液体の一部が気体となった後に使用を再開する場合などに発生しやすいものであった。
この場合に、ガスロックを解消すべく、前記安全弁の開放時にポンプ室と連通する流路を備え、該流路には、吐出側の逆止弁よりも低い圧力によって逆止状態を解除可能な低圧逆止弁が設けられる構成を採用することができる。
即ち、安全弁の閉塞を解除すれば、ポンプ室及び該ポンプ室に連設される流路が吸込側の逆止弁及び低圧逆止弁によって画されて、新たなポンプ機構を構成する。この場合、低圧逆止弁は吐出側の逆止弁よりも低い圧力によって逆止状態を解除可能であるため、正圧を作用させると、圧力が気体に完全に吸収されることなく作用して低圧逆止弁の逆止状態が解除され、ポンプ室内の容積の減少に伴って、外部と連通する開放部分から気体(実際には、気体だけでなく液体が含まれ得る)が押し出される。これら一連の動作を繰り返すことにより、気体がポンプ室から順次押し出され、ガスロックを容易に解消することができる。
また、前記閉塞状態と非閉塞状態とを変更可能な安全弁としては、前記安全弁は、弁座に当接する弁体と、該弁体を弁座側に付勢する付勢手段と、該付勢手段を間に配置して前記弁体と対向する基体と、該基体に対して相対的に変位可能な操作手段とを備え、該操作手段を前記基体に対して相対的に変位させることにより、前記付勢手段の付勢力が弁体を介して弁座に作用する状態と、該付勢力が作用しない状態とを変更する構成を採用することができる。
このようにすれば、付勢手段の付勢力を弁体を介して弁座に作用させた場合には閉塞状態とすることができ、付勢力を弁座に作用させない場合には非閉塞状態とすることができる。
より具体的には、前記操作手段及び基体の対面領域には、該操作手段及び基体の摺動に伴って、互いが接離するように力を作用させるカム機構が構成されるものが好ましい。このようにすれば、カム機構を用いることによって、安全弁の状態を容易に変更することができる。
以上のように、本発明に係る往復動ポンプによれば、安全弁が本来有する機能を発揮させつつ、さらに安全弁を有効活用することができる。
以下に、本発明に係る往復動ポンプの実施形態について、図面に基づいて説明する。
本実施形態に係る往復動ポンプは、図1に示すように、安全弁50が設けられるポンプヘッド1と、該ポンプヘッド1が装着され、往復動を発生させる駆動源100とを有する。かかる往復動ポンプは、ポンプヘッド1内に形成されるポンプ室と駆動源100とを隔絶する隔膜(ダイヤフラム)を往復動させることにより、流体を搬送するように構成される。
ポンプヘッド1は、流体を下方から上方に向けて搬送する機具であり、図2に示すように、内部を流体が流通する構造を有するヘッド本体10と、該ヘッド本体10の上部及び下部に設けられ、逆止機構を有する一対の継手(吸込側継手及び吐出側継手)20,30とから構成される。
ヘッド本体10の上端部及び下端部には、流体が流入又は流出する一対の孔11,12が、前記一対の継手20,30に対応させて形成されている。また、図3にも示すように、ヘッド本体10の側面には、凹部13が形成されており、前記一対の孔11,12の一方から他方に至る経路の少なくとも一部が、該凹部13を経由するように構成される。該凹部13は、ダイヤフラム40によって閉塞され、これによって閉塞された際の前記経路が、流体を搬送するための搬送路14となる。
また、ヘッド本体10には、前記搬送路14から分岐して外方に延びる分岐路15がさらに形成されている。該分岐路15には、安全弁50が設けられ、通常時は該安全弁50によって遮断される。具体的には、安全弁50は、該分岐路15の中間部に配され、これによって分岐路15は二つの領域に分割される。より具体的には、分岐路15は、安全弁50を収容する安全弁室16と、該安全弁室16を介して連通する一対の流路17,18とから構成され、該一対の流路17,18のうち搬送路14に連通する一方が第一流路17であり、外部へ通じる他方が第二流路18である。
なお、前記搬送路14及び分岐路15の第一流路17とで構成される領域が、通常時に流体が存在するポンプ室Pとなる。
前記安全弁室16は、具体的には、安全弁50の弁体が収容される弁体収容部16Aと、安全弁50をヘッド本体10に取り付けるための取付部16Bによって構成され、第一流路17と第二流路18とは、弁体収容部16Aを介して連通する。また、弁体収容部16Aの壁面は、安全弁50の弁体が当接する弁座16Cとなる。より具体的には、前記弁体収容部16Aは、第一流路17の終端部を底として、径が次第に拡大するテーパー状の空間と、該空間に連続する同一径の筒状の空間とから構成される。また、取付部16Bは、安全弁50をヘッド本体10の外部から取付可能とすべく、外部に開放された空間となっている。
第二流路18は、上記のように外部へと通じているが、その基端部は前記安全弁室16に設けられる。具体的には、該第二流路18の基端部は、弁座16Cに位置し、より具体的には、前記テーパー状の空間の壁面に位置する。該第二流路18は、基端部から他端部にかけて径が順次段階的に拡大する多段状の空間であり、他端部の開口付近は、所望の部材を任意的に取付可能な取付部18Aとなっている。
前記継手20,30は、ヘッド本体10と供給側配管若しくは受給側配管とを接続するための部材であり、前記ヘッド本体10の下部に吸込側継手20が取り付けられ、上部に吐出側継手30が取り付けられる。各継手20,30には、逆止弁21,31が設けられている。具体的には、逆止弁21,31の内部には、上下方向に外部と連通する弁室が形成されており、該弁室には、上下方向に移動可能な弁体としてのチャッキボール21A,31Aが収容されるとともに、下端部には、該チャッキボール21A,31Aが着座する弁座が形成されている。該チャッキボール21A,31Aは、着座時には弁座に密に当接する一方、弁座より上方に位置する際には隙間が生じる。
なお、前記ダイヤフラム40は前記駆動源100側に設けられており、ポンプヘッド1を駆動源100に装着することにより、前記凹部13が閉塞される。
次に、上記ヘッド本体10に取り付けられる安全弁50について、図4に基づいて説明する。
安全弁50は、安全弁室16の前記弁座16Cに当接する弁体51と、該弁体51を先端方向(前方)に付勢するための付勢手段52と、該付勢手段52を間に配置して前記弁体51と対向する基体53と、前記弁体51及び基体53を相対的に変位させる操作手段54とを備えて構成される。かかる安全弁50は、通常弁座16Cに対して弁体51を押圧するように配置されており、その押圧力(即ち、弁体51を介して弁座16Cに作用する付勢手段52による付勢力)は、往復動ポンプに設定される許容圧力を限度として、所定の圧力値に設定される。
また、安全弁50は前記各部材を保持する軸体55を備える。該軸体55は、一端側に弁体51を保持し、他端側に操作手段54を保持し、その間に、付勢手段52と、該付勢手段52を挟んで対向する基体53とを保持している。具体的には、軸体55は、円柱形状を有し、弁体51及び操作手段54は該軸体55に固定されるとともに、基体53は回転可能に軸支される。
前記弁体51は、前記弁座16Cに密に当接可能な構造を有する部材である。具体的には、弁体51は、先端側ほど径が縮小するテーパー状部51Aと、該テーパー状部に連続する円柱状部51Bとを有する。また、該弁体51には、弁座16Cに密に当接すべく、Oリング56が冠装される。これにより、流体がポンプ室P側から安全弁室16側へ漏洩することを防止する。
ところで、上述のとおり、弁体51が当接する前記弁座16Cには、前記第二流路18の基端部が位置している。従って、Oリング56としては、ポンプ室P側から弁体51の後方への漏洩を防止するとともに、第二流路18への漏洩を防止することが望ましい。具体的には、Oリング56は、弁体51が弁座16Cに当接した際に、第二流路18の基端部を挟んで両側に位置するように二種類のものが用いられる。
即ち、前方側のOリング(前方Oリング)56Aは、前記テーパー状部51Aに設けられて、主にポンプ室P側から第二流路18への漏洩を防止する。一方、後方側のOリング(後方Oリング)56Bは、前記円柱状部51Bに設けられて、主にポンプ室P側から弁体51の後方への漏洩を防止するものである。これにより、流体が不用意に漏洩することを防止し、且つ後方Oリング56Bにあっては、付勢手段52が流体によって腐食することを防止できる。
前記付勢手段52は、コイルバネであり、軸体55に環装される。また、前記弁体51及び基体53に挟持されることにより、圧縮されて付勢力を発生させる。なお、安全弁50の前記押圧力は、付勢手段を適宜変更することにより調整可能である。また、安全弁50に要求される比較的大きな押圧力を発生させるためには、コイルバネは、ステンレスなどの金属製のものであることが好ましい。
前記基体53は、付勢手段52の一端を前面側で受け止め、後面側で操作手段54と当接する。また、該基体53は、前記安全弁室16の取付部16Bに取り付け可能であり、安全弁50をヘッド本体10側に固定するための部材としても機能する。具体的には、基体53の外周には雄ネジが設けられ、基体53は前記取付部16Bの壁面に設けられる雌ネジに螺着される。また、基体53は、軸体55に対して回転可能であると同時にスライド可能である。なお、弁体51及び付勢手段52を安全弁室16に収容して基体53を取り付けると、付勢手段52が圧縮されて弁体51を前方に付勢し、通常の安全弁としての機能を備える状態となる。
前記操作手段54は、安全弁50の後部に設けられる部材であり、前記軸体55に固定される。従って、弁体51が付勢手段52によって先端方向に付勢されると、操作手段54も軸体55を介して同方向に付勢される。このとき、操作手段54は、前記基体53に圧接する。なお、上記のように、軸体55の一端部に弁体51が固定されることから、操作手段54を操作した際には、弁体51は軸体55を介して変位することとなる。なお、操作手段54は、手動操作されるものであってもよく、機械操作されるものであってもよい。
そして、前記操作手段54によって弁体51を移動させる機構は、具体的には、基体53と操作手段54との対面領域に形成されるカム機構である。該カム機構は、図5に示すように、基体53側の部位53Aと操作手段54側の部位54Aとから構成され、少なくとも一方の部位は、緩やかに変位する形状を有する。また、両部位53A,54A間には、摩擦が生じるようになっている。
より具体的には、前記操作手段54は、前記軸体55の軸芯周りに回転操作される把持体である。そして、前記カム機構は、操作手段54の回転動作に伴って機能するように構成されている。即ち、基体53側の部位53Aは、基体53と操作手段54との対面方向に垂直であって高さの異なる二つの平坦部53B,53Dと、該平坦部53B,53Dを緩やかに繋ぐ傾斜部53Cとで構成され、これら平坦部53B,53D及び傾斜部53Cは軸芯周りに配置される。なお、平坦部53B,53Dには、操作手段54側の部位54Aから作用する付勢手段52による付勢力を、面に対して垂直に受け止める。また、操作手段54側の部位54Aは、基体53側の部位53Aと同様の形状を有し、二つの平坦部54B,54Dと、傾斜部54Cとで構成される。
従って、両部位53A,54Aの平坦部同士が当接する際には、両部材53,54は、近接した状態又は離間した状態で位置決め可能であるとともに、傾斜面53C,54C同士が当接する際にも摩擦によって位置決め可能であり、即ち、任意の位置で位置決め可能である。
次に、図6に基づいて、ポンプ室Pから気体を除去する際に使用される低圧逆止弁60について説明する。
低圧逆止弁60は、前記第二流路18の中間部に介装される。なお、前記第二流路18は、低圧逆止弁60を往復動ポンプに装着する際においては弁室(第二弁室)となる空間である。具体的には、第二流路18に形成される段差のうちのいずれかが、低圧逆止弁60用の弁座部18Bとなる。なお、以下、低圧逆止弁60を収容する第二弁室として第二流路18を説明する場合には、第二弁室にも第二流路と同様の符号18を付すこととする。
低圧逆止弁60は、前記第二弁室18の弁座部18Bに当接する弁体61と、該弁体61を先端方向に付勢するための付勢体62と、該付勢体62を受け止めるアダプター63とを備えて構成される。
該低圧逆止弁60は、弁体61を弁座部18Bに対して押圧するが、その押圧力(即ち、弁体61を介して弁座18Bに作用する付勢手段62による付勢力)は、吐出側の逆止弁31の開放に要する圧力よりも大幅に低い圧力に設定される。具体的には、大気圧(1気圧)より少し高い圧力(例えば、1.2気圧)と平衡する圧力に設定される。また、低圧逆止弁60は、第二弁室18が流体を流通する流路としての機能をも発揮するよう、内部を流体が流通可能な構造を有する。
前記弁体61は、先端部が弁座部18Bに当接してその前方の流路を密に閉塞する一方、弁座部18Bに当接しない弁体61の基端部には、後方へ流体を流通させることができるように、孔が形成される。
前記付勢体62は、コイルバネであり、第二弁室18の壁面に支持される。また、該低圧逆止弁60においては、弁体61と付勢体62とは一体のものとして形成される。なお、コイルバネの軸方向中心部を、流体が流通し得る。このため、材質としては、フッ素系樹脂など、薬品に対する耐食性などを有するものが好ましい。
前記アダプター63は、低圧逆止弁60をヘッド本体10に取り付けるための部材である。具体的には、外周に雄ネジが設けられており、第二弁室18の取付部18Aの壁面に形成される雌ネジに螺着されることによってヘッド本体に固定される。また、アダプター63の軸方向中心には、孔が形成されており、内部を流体が流通可能である。さらに、第二弁室18の壁面に対して密に取付可能とすべく、Oリングが環装される。さらに、アダプター63には、配管を接続することができる。
次に、上記構成からなる往復動ポンプの動作について説明する。
まず、ピストン101を介してダイヤフラム40を矢印A方向(図3参照)に移動させると、該ダイヤフラム40によって閉塞されるポンプ室Pの容積が増加し、ポンプ室P内に負圧が発生する。このとき、該負圧が吸込側及び吐出側の逆止弁21,31に作用する。具体的には、吸込側のチャッキボール21Aが上方に持ち上げられ、一方、吐出側のチャッキボール31Aが下方に引き付けられる。すると、吸込側のチャッキボール21Aと弁座との隙間から流体がポンプ室Pの内部に流入する。
次に、ダイヤフラムを矢印Aとは反対方向に移動させると、ポンプ室Pの容積が減少し、ポンプ室P内に正圧が発生する。このとき、吸込側のチャッキボール21Aが弁座に押し付けられ、一方、吐出側のチャッキボール31Aが上方に押し上げられる。すると、吐出側のチャッキボール31Aと弁座との隙間から流体がポンプ室Pの外部に流出する。
上記の流入及び流出の工程を繰り返すことにより、流体は一ストロークごとに供給側配管から受給側配管に搬送される。ところで、この二つの工程を繰り返すことで、内部圧力の上昇及び降下が繰り返されるが、流入量及び流出量が一定であれば、平均の圧力は一定に保たれる。しかし、例えば、吐出側配管が詰まった場合、ポンプ室Pに正圧が作用しても、受給側配管側からの圧力により、吐出側のチャッキボール31Aが正常に押し上げられず流体が流出しない一方、ポンプ室Pに負圧が作用した際には、吸込側のチャッキボール21Aは持ち上がって流体が流入し、結果として、内部圧力は上昇し続けることとなる。
ここで、ポンプヘッド1に取り付けられている安全弁50は、前記第一流路17を閉塞しており、内部圧力が安全弁の押圧力を上回る状態となった場合には、該弁体51が付勢方向とは逆方向に押され、ポンプ室Pが開放される。この結果、ポンプ室P内の流体は弁体51と弁座16Cとの隙間Sから第二流路18に流出し、往復動ポンプが破損することを防止する。
ところで、本実施形態に係る安全弁50は、通常時は、図7(イ)に示すように、弁体51が弁座16Cに当接しており、上記のように通常の安全弁としての機能を発揮するが、同時に、ポンプ室P内部から流体を取り出したい場合などには、操作手段54を操作することによって、図7(ロ)に示すように、ポンプ室Pの閉塞を常時解除する非閉塞状態とすることも可能である。
具体的には、操作手段54としての把持体を回転させる。すると、カム機構に沿って操作手段54が基体53と摺動しつつ後退し、これに伴って、弁体51が軸体55に従って弁座16Cから離間する。この場合、操作手段54は、付勢手段52の付勢力に抗して弁体51を後方に変位させることとなるが、操作手段54の回転がカム機構によって前記付勢力に対抗する力に変換されるため、弁体51を容易に弁座16Cから引き離すことができる。
ところで、上記のように、操作手段54は任意の位置で位置決め可能であるため、安全弁50は開放された状態に安定に維持される。このとき、ポンプ室Pは、前記隙間S及び第二流路18を介して外部と連通する。
これにより、例えば、サンプリングのために流体を取り出すことや、液替えのために供給側配管の流体を排出することができる。
さらに、第二流路18に前記低圧逆止弁60を設けた場合には、ポンプ室P内に存在する気体を除去することも可能となる。その動作について以下に説明する。
まず、上記と同様に、操作手段54を操作して非閉塞状態とする。ここで、流体(この場合には、気体が含まれる)は、吸込側の逆止弁21及び低圧逆止弁60で画される領域(即ち、前記ポンプ室Pに、さらに隙間S及び第二流路18の弁体61より前方の空間を加えた領域)に充填される。従って、流体は、一対の逆止弁21,60間に存在することとなり、該一対の逆止弁21,60によって画される領域は、新たなポンプ機構を形成する新たなポンプ室(以下、「第二ポンプ室」という)P’となる。
次に、前記ダイヤフラム40を往復動させて、第二ポンプ室P’に圧力を作用させる。すると、前記低圧逆止弁60の弁座部18Bに対する押圧力が、吐出側の逆止弁31の逆止状態を解除するのに要する圧力よりも低い圧力に設定されることから、正圧を作用させると、流体中の気体が収縮して該正圧を全て吸収してしまうことなく弁体61に作用し、低圧逆止弁60の逆止状態が解除され、流体が放出される。
上記の工程を繰り返して大半の気体が系外に放出され、やがて液体が主に流出する状態となれば、気体の除去が完了したと見做し、操作手段54を操作して安全弁50を閉塞状態に復帰させる。この場合、未だ少量の気体がポンプ室P内に残留する場合であっても、もはや圧力が全て吸収されることはないため、通常時と同様に正圧及び負圧を加えることによって、さらに気体をポンプ室Pから押し出しつつ、正常な状態に復帰させることができる。
以上のように、本実施形態に係る安全弁50は、異常圧時に開放を行うという安全弁としての本来の機能を発揮させつつも、通常時においても安全弁50を有効に活用することができる。また、かかる安全弁50を設けた往復動ポンプであれば、安全弁を設けるに際して往復動ポンプに必要となった構造(例えば、分岐路15など)も、流体のサンプリングのためなどに、有効に活用することができる。
また、低圧逆止弁60をさらに設けた往復動ポンプであれば、ポンプ室P又はP’内に存在する気体を容易に除去してガスロックを解消することができる。
なお、本発明に係る安全弁は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、安全弁50の操作手段54として、基体53との間でカム機構を構成する把持体を例に説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、図8に示すように、操作手段154は、基体153の有する窪み153Aに挿入可能な突起部154Aを有する把持体であってもよい。この場合には、閉塞状態では突起部154Aが窪み153Aに収容され、付勢手段152の付勢力が弁体151を介して弁座16Cに作用しており、かかる状態から操作手段154を後退させて基体153に対して回転させ、窪み153Aに一致しない位置で突起部154Aが基体153に当接するように位置決めすることによって、付勢力が作用しない非閉塞状態に変更する。
また、安全弁50は、基体53がヘッド本体10に取り付けられ、操作手段54が変位するものとして説明したが、操作手段がヘッド本体10側に設けられ、基体が変位するものであってもよい。
かかる安全弁は、具体的には、図9に示すように、弁座に当接する弁体251と、該弁体251を弁座側に付勢する付勢手段252と、該付勢手段252を間に配置して前記弁体251と対向する基体253と、該基体253に対して相対的に変位可能な操作手段254とで構成され、基体253は前後方向に対してスライド可能にヘッド本体に保持され、操作手段254はそれと直交する方向に対してスライド可能に、且つ抜け止め状態でヘッド本体に保持される。そして、基体253には操作手段254との対面領域において傾斜面253Aが形成され、該操作手段254を基体253の傾斜面253Aに沿って摺動させると、互いが接離するように力を作用させる。
この場合、図9(イ)に示すように、操作手段254が前記傾斜面253Aの一方側にあるときは、付勢手段252を圧縮可能な位置、即ち弁体251と基体253とが付勢手段252の自由長よりも接近する位置に基体253が配置される。一方、図9(ロ)に示すように、操作手段254が他方側にあるときは、付勢手段252が圧縮されず、弁体251と基体253との間に付勢手段252が非圧縮状態で存在する位置に基体253が配置される。このようにすれば、弁体251と基体253とを必ずしも軸体によって連結する必要はなく、部品点数を少なくして構造を簡素化することが可能となる。
さらに、弁体51に設けられるOリング56は第二流路の基端部を挟んで前方及び後方に位置するように二種類のOリング56A,56Bが用いられるとして説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、ポンプ室P側から第二流路18への流体の漏洩を遮断するとともに、該第二流路18から後方への漏洩を防止することができるものであれば、例えば、第二流路の基端部を閉塞する位置に設けられる一種類のみからなるものであってもよい。
また、安全弁50はヘッド本体10とは別体であり、基体53によってヘッド本体10に取り付けられるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、ヘッド本体10と一体的に形成されるものであってもよい。低圧逆止弁60においても同様である。
本発明の実施形態に係る往復動ポンプの斜視図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッドの正面断面図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッドの側面断面図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプの安全弁の断面図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプの安全弁に設けられるカム機構の分解斜視図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプの低圧逆止弁の断面図を示す。 同実施形態に係る往復動ポンプのポンプヘッドの正面断面図であって、(イ)は、安全弁の閉塞状態を示し、(ロ)は、非閉塞状態を示す。 本発明の他の実施形態に係る往復動ポンプの安全弁の断面図を示す。 本発明のその他の実施形態に係る往復動ポンプの安全弁の断面図であって、(イ)は、安全弁の閉塞状態を示し、(ロ)は、非閉塞状態を示す。
符号の説明
1…ポンプヘッド、10…ヘッド本体、13…凹部、14…搬送路、15…分岐路、16…安全弁室、16A…弁体収容部、16B…取付部、16C…弁座、17…第一流路、18…第二流路、18A…取付部、18B…弁座部、20…吸込側継手、21…吸込側の逆止弁、21A…チャッキボール、30…吐出側継手、31…吐出側の逆止弁、31A…チャッキボール、40…ダイヤフラム、50…安全弁、51…弁体、51A…テーパー状部、51B…円柱状部、52…付勢手段、53…基体、54…操作手段、55…軸体、56…リング、56B…後方リング、56A…前方リング、60…低圧逆止弁、61…弁体、62…付勢体、63…アダプター、100…駆動源、101…ピストン、151…弁体、152…付勢手段、153…基体、153A…窪み、154…操作手段、154A…突起部、251…弁体、252…付勢手段、253…基体、253…A傾斜面、254…操作手段、P…ポンプ室、P’…第二ポンプ室、S…隙間

Claims (4)

  1. 吸込側及び吐出側の逆止弁間に形成されるポンプ室に対して安全弁が備えられる往復動ポンプであって、
    該安全弁は、ポンプ室を閉塞して内部が所定の圧力になると該ポンプ室が開放される状態と、ポンプ室の閉塞を解除する状態とを変更可能に構成されることを特徴とする往復動ポンプ。
  2. 前記安全弁の開放時にポンプ室と連通する流路を備え、
    該流路には、吐出側の逆止弁よりも低い圧力によって逆止状態を解除可能な低圧逆止弁が設けられることを特徴とする請求項1に記載の往復動ポンプ。
  3. 前記安全弁は、弁座に当接する弁体と、該弁体を弁座側に付勢する付勢手段と、該付勢手段を間に配置して前記弁体と対向する基体と、該基体に対して相対的に変位可能な操作手段とを備え、
    該操作手段を前記基体に対して相対的に変位させることにより、前記付勢手段の付勢力が弁体を介して弁座に作用する状態と、該付勢力が作用しない状態とを変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の往復動ポンプ。
  4. 前記操作手段及び基体の対面領域には、該操作手段及び基体の摺動に伴って、互いが接離するように力を作用させるカム機構が構成されることを特徴とする請求項3に記載の往復動ポンプ。
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