JP2006214368A - 気体圧縮機 - Google Patents

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Hiroshi Iijima
博史 飯島
Kimitoku Yamazoe
公徳 山添
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Abstract

【課題】 気体圧縮機において、システム外に気体を放出することなく、気体圧縮機本体に吸入される気体の吸入圧と気体圧縮機本体から吐出された気体の吐出圧との圧力バランスを自動的に調整する。
【解決手段】 駆動力の供給により運転されるコンプレッサ本体10と、外部の動力源からコンプレッサ本体10への駆動力の伝達を断接する電磁クラッチ80とを備え、コンプレッサ本体10は、ハウジング20の内部に、吸入室25と吐出室26とが形成され、吸入室25と吐出室26との間に、圧縮機構部30が、吸入室の圧力Psと吐出室26の圧力Pdとのバランスに応じて吸入室25の方向または吐出室26の方向にスライド変位可能に配設され、圧縮機構部30のスライド変位によって電磁クラッチ80の断接が切り替えられるように、圧縮機構部30と電磁クラッチ80とが連結されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、気体圧縮機に関し、詳細には気体圧縮機の吸入圧と吐出圧との圧力バランスの調整の改良に関する。
従来より、エアコンディショナ等の空調システムには、冷媒ガス等の気体を圧縮してシステムに循環させるための気体圧縮機が備えられている。
この気体圧縮機は、圧縮作動方式として往復動式や回転式などが実用化されているが、いずれの作動方式によるものであっても、外部から駆動力の供給を受けて運転される。例えば、自動車の空調システムに用いられている気体圧縮機では、自動車のエンジンから駆動力の供給を受けて運転されている。
ここで、エンジン等の外部の動力源を停止させることなく、運転と停止とを任意に切り替えることが求められている気体圧縮機においては、気体圧縮機本体の他に電磁クラッチが備えられ、この電磁クラッチにより、外部の動力源から気体圧縮機本体への駆動力伝達経路を断接して、気体圧縮機本体の運転と停止とを切り替えている。
ところで、気体圧縮機本体に吸入される気体の吸入圧と気体圧縮機本体から吐出された気体の吐出圧とは、この気体圧縮機が用いられる空調システムのスペック等により、所定のバランスが保たれている。
しかし、空調システムが何らかの不調を来すと、この圧力バランスが許容範囲から逸脱する虞がある。このような圧力バランスの問題は、特に吐出圧が許容範囲を超えて上昇する場合に問題となる。
そこで、空調システムの、気体圧縮機本体から吐出された気体が通過する経路上には、この吐出気体をシステムの外部に放出してシステムの吐出圧を所定の許容範囲まで低下させる調整弁が設けられている(特許文献1)。
特開2004−360491号公報
ところで、システム内を循環する気体が、調整弁によって大気に放出されると、システム内の気体総量が減少することとなり、システムの熱交換効率が低下する虞がある。特にGHPにおいては、自動車用空調システムにおけるものよりも大量の気体がシステム外に放出されるため、システム内に作動媒体を補充する必要がある。
このため、一時的に気体圧縮機の運転を停止させることになるが、気体を補充し、気体圧縮機の運転を再開し、吐出圧が所定の圧力まで上昇して安定するまでには、手間も時間も掛り、補充気体自体のコストを含めて大きなコストを要することになる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、システム外に気体を放出することなく、気体圧縮機本体に吸入される気体の吸入圧と気体圧縮機本体から吐出された気体の吐出圧との圧力バランスを自動的に調整することができる気体圧縮機を提供することを目的とするものである。
本発明に係る気体圧縮機は、ハウジングの内部で、吸入圧と吐出圧との圧力バランスに応じて圧縮機構部がスライド変位し、この圧縮機構部のスライド変位によって、電磁クラッチの断接の切替えを行わせたものである。
すなわち、本発明に係る気体圧縮機は、駆動力の供給により運転される気体圧縮機本体と、外部の動力源から前記気体圧縮機本体への駆動力の伝達を断接する電磁クラッチとを備え、前記気体圧縮機本体は、ハウジングの内部に、気体が導入される吸入室と気体が吐出される吐出室とが形成され、前記吸入室と前記吐出室との間に、圧縮機構部が、前記吸入室の圧力(吸入圧)と前記吐出室の圧力(吐出圧)とのバランスに応じて前記吸入室の方向または前記吐出室の方向にスライド変位可能に配設され、前記圧縮機構部のスライド変位によって前記電磁クラッチの断接が切り替えられるように、前記圧縮機構部と前記電磁クラッチとが連結されていることを特徴とする。
また、本発明に係る気体圧縮機においては、圧縮機構部の回転軸がスライド方向に延び、電磁クラッチが、圧縮機構部に対して吸入室方向に配設され、回転軸が、電磁クラッチの断接部を構成する駆動側断接体と磁束により従動する従動側断接体とのうち従動側断接体に連結されたものとするのが好ましい。
さらに、本発明に係る気体圧縮機においては、吸入室と吐出室とを気密に隔絶するシールリングが、圧縮機構部の外周面とハウジングの内周面との間に介在されたものとするのが好ましい。
本発明に係る気体圧縮機によれば、ハウジングの内部の吸入室と吐出室との間に配設された圧縮機構部が、吸入圧と吐出圧とのバランスに応じて、吸入室の方向または吐出室の方向にスライド変位する。また、この圧縮機構部は電磁クラッチに連結されているため、圧縮機構部がスライド変位することにより、電磁クラッチの断接が切り替えられる。
したがって、吸入圧と吐出圧との圧力バランスに応じて電磁クラッチが自動的に断接されることとなる。
すなわち、吐出圧が所定の上限値以上に高くなるような圧力バランスのときは、その圧力バランスに応じて圧縮機構部がハウジング内をスライド変位し、この圧縮機構部のスライド変位により、圧縮機構部に連結された電磁クラッチが切断され、電磁クラッチの切断により、気体圧縮機本体への駆動力の供給が停止されて気体圧縮機本体の運転が停止され、気体の吐出が止まって徐々に吐出圧が下がり、圧力バランスが適正範囲に戻される。
また、気体圧縮機本体の運転が停止された後に、吐出圧力が所定の下限値以上に低くなるような圧力バランスに達すると、その圧力バランスに応じて圧縮機構部がハウジング内をスライド変位し、この圧縮機構部のスライド変位により、圧縮機構部に連結された電磁クラッチが接続され、電磁クラッチの接続により、気体圧縮機本体への駆動力の供給が開始されて気体圧縮機本体が運転を再開し、気体の吐出によって徐々に吐出圧が上がり、圧力バランスが適正範囲に戻される。
このように、本発明に係る気体圧縮機によれば、システム外に気体を放出することなく、気体圧縮機本体に吸入される気体の吸入圧と気体圧縮機本体から吐出された気体の吐出圧との圧力バランスを自動的に調整することができる。
しかも、圧力バランスを検出する手段(検出手段)やこの電磁クラッチの断接を切り替える手段(切替手段)、および検出手段によって検出された結果に基づいて切替手段を制御する制御手段などを新たに備える必要がなく、構成の複雑化を防止するとともに製造コストの上昇も抑制することができる。
以下、本発明の気体圧縮機に係る最良の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の気体圧縮機は、GHP等ヒートポンプサイクルに用いられ、冷媒ガスRを圧縮するベーンロータリコンプレッサ100(気体圧縮機)である。
このコンプレッサ100は、詳細には図1の縦断面に示すように、駆動力の供給により運転されるコンプレッサ本体10(気体圧縮機本体)と、外部の動力源からコンプレッサ本体10への駆動力の伝達を断接する電磁クラッチ80とを備えている。
ここで、コンプレッサ本体10は、ハウジング20の内部に圧縮機構部30が配設された構成である。
ハウジング20は、相対的に低圧の冷媒ガスRを外部から内部に導入する吸入ポート23が形成されたフロントヘッド21と、相対的に高圧の冷媒ガスRを内部から外部に吐出する吐出ポート24が形成されたケース22とが突き合わされて形成されており、ハウジング20の内部には、圧縮機構部30を間に挟んで、吸入ポート23側に、逆止弁27を介して吸入ポート23に連通する吸入室25が形成され、吐出ポート24側に、吐出ポート24に連通するとともに、下部に冷凍機油Kが貯留される吐出室26が形成されている。
すなわち、吸入室25と吐出室26との間に、圧縮機構部30が設けられている。
この圧縮機構部30は、吸入室25に供給された低圧の冷媒ガスRを吸入し、この冷媒ガスRを圧縮して高圧化し、吐出室26に吐出させる機構であり、供給された駆動力によって回転するシャフト31(回転軸)と、このシャフト31の外側に嵌合し、シャフト31と一体的に回転する略円柱状のロータ32と、ロータ32の外周面外方を取り囲む略楕円形状の内周面輪郭を有するシリンダブロック33と、ロータ32の両端面に略当接するフロントサイドブロック34およびリヤサイドブロック35と、図2の断面図に示すように、ロータ32の外周面からの突出量が可変であり、かつロータ32の軸に対して等角度間隔でロータ32に埋設された5枚のベーン36とを備えている。
そして、相隣り合う2枚のベーン36,36と、ロータ32の外周面と、シリンダブロック33の内周面と、両サイドブロック34,35とによって囲まれた空間が、気体圧縮室40として形成されている。
各ベーン36は、ベーン36が埋設されたロータ32のベーン摺動溝32aのロータ中心側に供給される冷凍機油Kの油圧を背圧として受けることによって、ロータ32の外周面から突出し、ベーン36の突出側先端が、シリンダブロック33の内周面に沿って、ベーン摺動溝32a内を摺動する。
なお、冷凍機油Kは、吐出室26に貯留されているが、吐出室26に吐出された高圧の冷媒ガスRにより、所定の油路41および各サイドブロック34,35の端面に形成された背圧室(サライ溝)34a,35aを通って、ベーン摺動溝32aに供給される。
このように形成された各気体圧縮室40は、シャフト31の回転によってロータ32が回転すると、各気体圧縮室40の容積が変化する。そして、吸入室25と気体圧縮室40とが連通するようにフロントサイドブロック34に形成された2つの吸入口34b,34bを通って、容積増大行程(吸入行程)の気体圧縮室40に吸入された冷媒ガスRは、容積縮小行程(圧縮行程)において高温高圧に圧縮され、シリンダブロック33に設けられた2つの吐出弁33a,33aおよびリヤサイドブロック35に形成された連通孔35b,35bを通って、吐出室26に吐出される。
なお、図1に示したように、吸入室25は、フロントヘッド21の内面と、フロントサイドブロック34の外面とによって囲まれた空間であり、吐出室26は、ケース22の内面と、リヤサイドブロック35の外面とによって囲まれた空間である。
また、リヤサイドブロック35の外面には、連通孔35b,35bを通過した冷媒ガスRから、この冷媒ガスRに混入した冷凍機油Kを凝集分離させる油分離器(金網等)42aが配設されたサイクロンブロック42が取り付けられている。そして、この油分離器42aによって分離された冷凍機油Kは、吐出室26の下部に滴下して貯められ、各部の潤滑やベーン36の背圧のために各部に供給される。
さらに、シリンダブロック33の外周面および両サイドブロック34,35の周面には、略円筒状のインナーケース37が外方から嵌合している。
そして、このインナーケース37の外周面には、ケース22の内周面またはフロントヘッド21の内周面と、インナーケース37の外周面とにそれぞれ当接して、吸入室25と吐出室26とを気密に隔絶する環状のシールリング38,39が配設されている。
このように構成された圧縮機構部30は、ハウジング20の内部において、シャフト31の軸方向に沿って、吸入室25の方向および吐出室26の方向に、スライド変位可能となっており、シールリング38,39がこのスライド変位の際の摩擦力低減部材として機能している。
なお、圧縮機構部30は、スプリング43によって、図1に示すように、最も吐出室26寄りに付勢されており、この状態からは、吸入室25の方向へのみスライド変位可能であって、吐出室26の方向へはスライド変位不能であるが、吸入室25の方向へスライド変位した状態からは、図1に示した状態に復帰する方向すなわち吐出室26の方向へスライド変位可能となる。
一方、電磁クラッチ80は、フロントヘッド21のノーズ部21aに、ラジアルボールベアリング81を介して回転自在に設けられ、外部の動力源によって回転駆動されるプーリ82(駆動側断接体)と、プーリ82の内側に設けられ、図示しない電源から供給された電流によって磁化する電磁石83と、この電磁石83の磁束によってプーリ82の側面82aに吸引されて当接し、この側面82aとの当接摩擦力により、プーリ82と一体的に回転するアーマチュア84(従動側断接体)とを備えている。
アーマチュア84は、プーリ82の側面82a方向に変位可能の外周側リング部84aと、変位しない内周側リング部84bとが、板バネ84cによって連結された構造であり、内周側リング部84bは、シール部材21bによりシールされるとともにフロントヘッド21のノーズ部21aからハウジング20の外部に突出したシャフト31の端部に、連結されている。
ここで、図示の状態、すなわち圧縮機構部30が、最も吐出室26寄りにスライド変位した状態であって、電磁石83が電磁吸引力を発生していない状態においては、プーリ82の側面82aとアーマチュア84の外周側リング部84aとの間には、わずかな隙間(クラッチギャップ)が形成されており、これにより、プーリ82が回転しても、圧縮機構部30は圧縮動作を行わず、これに対して、電磁石83が電磁吸引力を発生している状態においては、外周側リング部84aが内周側リング部84bに対し、板バネ84cの弾性力に抗して、プーリ82の側面82a方向に変位し、このプーリ82の側面82aに当接し、プーリ82の回転が、外周側リング部84a、板バネ84cおよび内周側リング部84bを介してシャフト31を回転させ、圧縮機構部30が圧縮動作を行うように、各部の位置関係や、板バネ84cの弾性係数およびスプリング43の弾性係数等が設定されている。
一方、圧縮機構部30が、最も吸入室25寄りにスライド変位した状態では、電磁石83が電磁吸引力を発生しているか否かに拘わらず、プーリ82の側面82aとアーマチュア84の外周側リング部84aとの間には、板バネ84cの弾性変形量を超える間隙が形成され、これにより、プーリ82が回転しても、圧縮機構部30は圧縮動作を行わない。
このように構成された本実施形態に係るベーンロータリコンプレッサ100は、初期位置においては、圧縮機構部30は、スプリング43の付勢力により、スライド変位範囲のうち最も吐出室26寄りに位置している。
そして、通常の運転時には、図3(a)の模式図に示すように、プーリ82に駆動力が供給されてプーリ82が回転駆動され、ここで電磁石83に通電されて電磁吸引力Fcが生じると、アーマチュア84の外周側リング部84aが、板バネ84cの弾性力Fkに抗してプーリ82の側面82aに当接する。
プーリ82と外周側リング部84aとが当接すると、両者82,84a間の当接摩擦力により、外周側リング部84aがプーリ82と一体的に回転するが、この外周側リング部84aは、板バネ84cによって内周側リング部84bと連結されているため、アーマチュア84の全体が、プーリ82と一体的に回転する。
さらに、圧縮機構部30のシャフト31は、吸入室25側において、アーマチュア84の内周側リング部84bと連結されているため、シャフト31はアーマチュア84とともに回転する。
このシャフト31の回転によって、コンプレッサ本体10は冷媒ガスRの圧縮動作を開始し、吸入室25に導入された相対的に低圧の冷媒ガスRが圧縮され、圧縮機構部30によって相対的に高圧の冷媒ガスRとして吐出室26に吐出される。
ここで、コンプレッサ本体10の適正な運転状態においては、吸入室25の内圧Ps、吐出室26の内圧Pd、スプリング43の付勢力Fsp、板バネ84cの弾性力Fkは、吸入室25の内圧Psの受圧面積をSs、吐出室26の内圧Pdの受圧面積をSdとすれば、下記式(1)で示す圧力バランスが成立するように設定されている。
Fsp+Ps・Ss+Fk>Pd・Sd (1)
そして、この式(1)が成立する圧力バランスの範囲では、プーリ82と外周側リング部84aとの当接状態は持続し、圧縮機構部30の運転は継続される。
一方、この運転状態において、吐出室26の内圧Pdと吸入室25の内圧Psとの圧力バランスが適正範囲から外れた場合、例えば、吐出室26に通じるヒートポンプサイクルのシステム経路上の障害によって、吐出室26の内圧Pdが所定圧を超えた高圧となった場合等、式(1)が成立しないとき、すなわち、下記式(2)が成立するときは、この圧力バランスにより、圧縮機構部30は図3(b)に示すように、吸入室25寄りにスライド変位する。
Fsp+Ps・Ss+Fk<Pd・Sd (2)
このとき、圧縮機構部30のシャフト31に連結されたアーマチュア84の内周側リング部84bも、アーマチュア84がプーリ82の側面82aから離れる方向に変位し、外周側リング部84aがプーリ82の側面82aから切離する。
このため、プーリ82からの駆動力が圧縮機構部30に伝達されなくなり、圧縮機構部30による圧縮動作は停止される。
そして、この圧縮動作停止状態が継続すると、吐出室26の内圧Pdは、システム内のわずかな気密洩れ等によって徐々に下がり、式(1)を満たす圧力バランスにいずれ復帰する。
このとき、圧縮機構部30は、図3(a)に示すように、吐出室26寄りにスライド変位し、プーリ82と外周側リング部84aとが当接して、圧縮機構部30の運転が再開される。
このように、本実施形態に係るコンプレッサ100によれば、システム外に冷媒ガスRを放出することなく、コンプレッサ本体10に吸入される冷媒ガスRの吸入圧Psとコンプレッサ本体10から吐出された冷媒ガスRの吐出圧Pdとの圧力バランスを自動的に調整することができる。
しかも、圧力バランスを検出する手段(例えばプレッシャセンサ)やこの電磁クラッチの断接を切り替える手段(切替手段)、およびプレッシャセンサ等によって検出された結果に基づいて切替手段を制御する制御手段などを新たに備える必要がなく、構成の複雑化を防止するとともに製造コストの上昇も抑制することができる。
また、本実施形態に係るコンプレッサ100によれば、圧縮機構部30のシャフト31(回転軸)がスライド方向に延び、電磁クラッチ80が、圧縮機構部30に対して吸入室25の方向に配設され、シャフト31が、電磁クラッチ80の断接部を構成するプーリ82(駆動側断接体)と、電磁石83の磁束により従動するアーマチュア84(従動側断接体)とのうちアーマチュア84に連結されているため、既存のシャフト31を、電磁クラッチ80の断接手段として用いることができ、電磁クラッチ80を断接させるために新たな電磁クラッチ断接手段を備える必要がなく、製造コストの上昇を抑制することができる。
さらに、本実施形態に係るコンプレッサ100によれば、吸入室25と吐出室26とを気密に隔絶するシールリング38,39が、圧縮機構部30の外周面とハウジング20の内周面との間に介在されているため、吸入室25と吐出室26との気密が確実に確保される。
しかも、シールリング38,39は、圧縮機構部30がハウジング20に対してスライド変位する際に、圧縮機構部30の外周面とハウジング20の内周面との間で滑り、あるいは転動するため、複雑なスライド変位機構を設けることなくハウジング20に対する圧縮機構部30の円滑なスライド変位を実現することができる。
なお、本実施形態のコンプレッサ100の作動説明においては、シールリング38,39と圧縮機構部30の外周面またはハウジング20の内周面との間で生じる摩擦力については無視しているが、この摩擦力をも考慮して、式(1)や式(2)を設定してもよい。
本発明に係る気体圧縮機の一実施形態であるベーンロータリコンプレッサの縦断面を示す断面図である。 図1に示したコンプレッサのA−A線に沿った断面を示す断面図である。 圧力バランスと圧縮機構部のスライド変位動作との関係を説明する図であり、(a)は適正な圧力バランス状態におけるスライド状態、(b)は圧力バランスが適正範囲を外れた場合のスライド状態、をそれぞれ示す模式図である。
符号の説明
10 コンプレッサ本体(気体圧縮機本体)
20 ハウジング
25 吸入室
26 吐出室
30 圧縮機構部
31 シャフト(回転軸)
38,39 シールリング
43 スプリング
80 電磁クラッチ
82 プーリ
82a 側面
84 アーマチュア
84a 外周側リング部
84b 内周側リング部
84c 板バネ
100 ベーンロータリコンプレッサ(気体圧縮機)
Pd 吐出圧
Ps 吸入圧
Fsp 付勢力
Fk 弾性力

Claims (3)

  1. 駆動力の供給により運転される気体圧縮機本体と、外部の動力源から前記気体圧縮機本体への駆動力の伝達を断接する電磁クラッチとを備え、
    前記気体圧縮機本体は、ハウジングの内部に、気体が導入される吸入室と気体が吐出される吐出室とが形成され、
    前記吸入室と前記吐出室との間に、圧縮機構部が、前記吸入室の圧力と前記吐出室の圧力とのバランスに応じて前記吸入室の方向または前記吐出室の方向にスライド変位可能に配設され、
    前記圧縮機構部のスライド変位によって前記電磁クラッチの断接が切り替えられるように、前記圧縮機構部と前記電磁クラッチとが連結されていることを特徴とする気体圧縮機。
  2. 前記圧縮機構部の回転軸が前記スライド方向に延び、前記電磁クラッチが、前記圧縮機構部に対して前記吸入室方向に配設され、前記回転軸が、前記電磁クラッチの断接部を構成する駆動側断接体と磁束により従動する従動側断接体とのうち前記従動側断接体に、連結されたことを特徴とする請求項1に記載の気体圧縮機。
  3. 前記吸入室と前記吐出室とを気密に隔絶するシールリングが、前記圧縮機構部の外周面と前記ハウジングの内周面との間に介在されたことを特徴とする請求項1または2に記載の気体圧縮機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013157328A1 (ja) * 2012-04-17 2013-10-24 カルソニックカンセイ株式会社 気体圧縮機

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