JP2006213648A - 脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】副作用の恐れがない、効果的で安全性の高い前駆脂肪細胞分化抑制剤、脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤、抗肥満剤、蜂巣炎改善剤、およびこれらを含有する食品、医薬および化粧料を提供する。
【解決手段】キク科カミツレ等の植物に含まれる新規配糖体を有効成分とする前駆脂肪細胞の分化抑制剤、脂肪蓄積阻害剤、抗肥満剤、及びこれらを含有する食品、医薬、化粧料。
【効果】脂肪細胞の脂肪蓄積を強力に阻害することから、脂肪の蓄積や肥満の抑制、改善に寄与し得ると共に、局所的な脂肪細胞の肥大に起因する蜂巣炎の予防、治療に有効である。
【選択図】なし

Description

本発明は前駆脂肪細胞の分化抑制剤に関し、更に詳しくは成熟脂肪細胞数を抑制し全身及び/又は局所の過剰な脂肪の蓄積を防ぐことにより肥満を解消し防止する食品、医薬または化粧料に関する。
従来、からだの脂肪組織及び種々の臓器における異常な脂肪沈着による肥満、あるいは高脂血症は、高血圧、動脈硬化、糖尿病などの各種生活習慣病の発症に密接に関与していると考えられている。
また肥満は体の均整を失わせ、外観を著しく損なうため、美容の分野においても大きな問題となっている。皮下脂肪組織では局所的な脂肪細胞の肥大化により皮下結合組織の膨潤がおこり、オレンジ果皮にたとえられる皮膚表面の凸凹、すなわち蜂巣炎を引き起こす。
肥満は、体質的因子、食餌性因子、精神的因子、中枢性因子、代謝性因子、運動不足などが要因となり、結果的に摂取カロリーが消費カロリーを上回り、脂肪が蓄積して起こると言われている。肥満では、生体内における個々の脂肪細胞の蓄積している脂肪、すなわちトリグリセリド量が増加し細胞が肥大化している。また近年、成人期以降でも脂肪細胞数が増加することが明らかとなり、前駆脂肪細胞から成熟脂肪細胞への分化を抑制し、成熟脂肪細胞数を減少させることや、成熟脂肪細胞の脂肪蓄積を抑制することにより肥満の進行を抑え、肥満を改善させることが期待される。
脂肪細胞数の増加を抑制し抗肥満効果を示す食品または医薬または化粧料としてはあまり多くはなく、例えば前駆脂肪細胞分化抑制ペプチドを有効成分とするもの(特許文献1参照)や、活性化乳清を有効成分とするもの(特許文献2参照)がある。またω-3系高度不飽和脂肪酸を有効成分として皮膚外用剤に適用させる(特許文献3参照)試みがある。また、アルテレノールが脂肪細胞に分布するβ3アドレナリン受容体に作用し、プロテインキナーゼA(PKA)活性化、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)の活性化を引き起こして油滴として蓄積された中性脂肪の分解を促進することが報告されている(非特許文献1参照)。しかしながら、未だ十分な効果がなく、新規な前駆脂肪細胞分化抑制剤が望まれていた。
本発明の化学式(I)で示される化合物が、脂肪蓄積を阻害する効果は知られていない。
本研究者は脂肪細胞数の増加を抑制し、抗肥満効果を示す食品または医薬または化粧料について鋭意研究を続けており、カワラタケ、カノコソウ、ウワマサマナ、パスチャカ、パイコ、アグラヤホ、ガジュツ、カミツレ、クマザサ、グアバ葉、カッファライム、ジュニパーベリー、ナツメグ、バジル、メース、レモングラス、ローズマリー、柿の葉、ギムネマシルベスタ、青銭柳、レモンバーベナから成るキノコ又は植物から抽出した成分を有効成分とする前駆脂肪細胞分化抑制剤を発明している(特許文献4参照)。本発明は、さらに研究開発を続けた結果、カミツレから化学式(I)で示される化合物であるBisabolol oxide-A ‐β- glucosideを単離し、脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤を開発したものである。
特開平6-293796号公報 特開2000-37738号公報 特開平11-130656号公報 特開2004-75640号公報 Furutani, Y.; Karasawa, T. 蛋白質 核酸 酵素 2000, 45, 935-940.
本発明の課題は、副作用の恐れがない、効果的で安全性の高い前駆脂肪細胞分化抑制剤、脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤、抗肥満剤、蜂巣炎改善剤、およびこれらを含有する食品、医薬および化粧料を提供することにある。
本発明者は、カミツレから新規化合物である化学式(I)で示される化合物を単離し、これに強い脂肪細胞蓄積阻害活性を見出し、本発明を完成させた。
Figure 2006213648
(ここで、式中Rはグルコース残基を示す。)
すなわち、本発明は、1.化学式(I)で示される化合物。2.化学式(I)で示される化合物を有効成分とする前駆脂肪細胞の分化抑制剤。3.化学式(I)で示される化合物を有効成分とする脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤。4.化学式(I)で示される化合物を有効成分とする抗肥満剤。5.化学式(I)で示される化合物を有効成分とする蜂巣炎改善剤。6.化学式(I)で示される化合物が植物由来であることを特徴とする請求項2〜5いずれかの剤。7.化学式(I)で示される化合物がカミツレ由来であることを特徴とする請求項2〜5いずれかの剤。8.請求項2〜7のいずれかの剤を含有する食品。9.請求項2〜7のいずれかの剤を含有する医薬。10.請求項2〜7のいずれかの剤を含有する化粧料。に関する。
本発明の化学式(I)で示される化合物は、脂肪細胞の脂肪蓄積を強力に抑制することから、脂肪の蓄積や肥満の抑制、改善に寄与し得ると共に、局所的な脂肪細胞の肥大に起因する蜂巣炎の予防、治療に有効である。
本発明の化学式(I)で示される化合物はカミツレ(Matricaria chamomilla L.)やその他本発明の化学式(I)で示される化合物を含有する植物から抽出し、精製して得ることができる。
カミツレ(Matricaria chamomilla L.)はキク科の双子葉植物のことであり、ヨーロッパから西アジアに分布し、薬用に栽培もされている。ヨーロッパでは茶として、また民間薬として抗炎症、駆風、健胃、発汗、精神不安定等に用いられる。本発明で使用するカミツレ(Matricaria chamomilla L.)の産地は特に限定されない。
本発明の化学式(I)で示される化合物を含有する植物又はその部位は、それ自身を乾燥させた乾燥物、その粉砕物、それら自身を圧搾抽出することにより得られる搾汁、水あるいはアルコール、エーテル、アセトンなどの有機溶媒による粗抽出物、および粗抽出物を分配、カラムクロマトなどの各種クロマトグラフィーなどで段階的に精製して得られた抽出物画分など、全てを利用することができる。これらは単独で用いても良く、また2種以上混合して用いても良い。
例えば、化学式(I)で示される化合物の乾燥物1Kgに99.5%エタノール3Lを加え、室温で一晩浸漬することにより得た抽出液をそのまま前駆脂肪細胞の分化抑制剤及びそれらを含有する食品、医薬あるいは化粧料として使用しても良いし、各種クロマトグラフィーを組み合わせて、精製したものを使用しても良い。
本発明の化学式(I)で示される化合物は新規化合物であり、本発明により脂肪細胞の脂肪蓄積阻害活性に優れることが見出された。
本発明の化学式(I)で示される化合物は、卓越した脂肪細胞の脂肪蓄積阻害活性を有しており、脂肪蓄積阻害剤、抗肥満剤、蜂巣炎改善剤、及びこれらを含有する食品、医薬及び化粧料として使用可能である。
本発明の化学式(I)で示される化合物を、前駆脂肪細胞の分化抑制剤、脂肪蓄積阻害剤、抗肥満剤、蜂巣炎改善剤、及びこれらを含有する食品、医薬及び化粧料として製造することができる。
医薬としての適用方法は、経口投与又は非経口投与のいずれも採用することができる。投与に際しては、有効成分を経口投与、直腸内投与、注射などの投与方法に適した固体又は液体の医薬用無毒性担体と混合して、慣用の医薬製剤の形態で投与することができる。このような製剤としては、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤などの固形剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などの液剤、凍結乾燥製剤などが挙げられ、これらの製剤は製剤上の常套手段により調製することができる。上記の医薬用無毒性担体としては、例えば、グルコース、乳糖、ショ糖、澱粉、マンニトール、デキストリン、脂肪酸グリセリド、ポリエチレングルコール、ヒドロキシエチルデンプン、エチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アミノ酸、ゼラチン、アルブミン、水、生理食塩水などが挙げられる。また、必要に応じて、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、結合剤、等張化剤などの慣用の添加剤を適宜添加することもできる。
食品としては、そのまま、又は種々の栄養成分を加えて、若しくは飲食品中に含有せしめて、蜂巣炎あるいは肥満の治療及び予防に有用な保健用食品又は食品素材として食される。例えば、上述した適当な助剤を添加した後、慣用の手段を用いて、食用に適した形態、例えば、顆粒状、粒状、錠剤、カプセル、ペーストなどに成形して食用に供してもよく、また種々の食品、例えば、ハム、ソーセージなどの食肉加工食品、かまぼこ、ちくわなどの水産加工食品、パン、菓子、バター、粉乳、発酵乳製品に添加して使用したり、水、果汁、牛乳、清涼飲料などの飲料に添加して使用してもよい。
有効投与量は、患者の年齢、体重、症状、患者の程度、投与経路、投与スケジュール、製剤形態、素材の阻害活性の強さなどにより、適宜選択・決定されるが、例えば、経口投与の場合、1日当たり本発明の化学式(I)で示される化合物0.001〜1000mg/kg体重程度が好ましく、1日に数回に分けて投与してもよい。カミツレ(Matricaria chamomilla L.)の熱水抽出物の場合、1日当たり1〜1000mg/kg体重程度が好ましい。
また、化粧料または化粧料素材として使用する場合、本発明の化学式(I)で示される化合物を小麦胚芽油あるいはオリーブ油に添加して脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤含有組成物とし、これを化粧料素材として使用することができる。添加量は、特に限定されるものではないが、一例としてあげると、小麦胚芽油あるいはオリーブ油の重量に
対して0.1質量%以上60質量%以下、好ましくは、0.5質量%以上50質量%以下が適当である。
また、直接、化粧料成分として使用し、前駆脂肪細胞分化抑制、脂肪細胞の脂肪蓄積阻害作用を有する化粧料を製造することができる。化粧料としては特に限定されるものではないが、機能面からは、例えばフェイス又はボディ用乳液、化粧液、クリーム、ローション、エッセンス、パック、シートなどが好ましい。
このような化粧料は、常法に従って製造することができる。化粧料における添加量は、特に限定されるものではないが、一例としてあげると、化粧料全重量の0.01質量%以上20質量%以下程度が適当である。
脂肪蓄積阻害活性物質の分離
カミツレ(Matricaria chamomila L.)花部より30%エタノール水溶液で抽出したエキスを濃縮した軟エキスを用いて、マウス胎仔由来白色脂肪細胞3T3-L1細胞に対する脂肪蓄積阻害活性を指標にして、分離を行った。
カミツレ(Matricaria chamomila L.)の軟エキス24.1gを酢酸エチル(1.2L×3)と水(1.2 L)で分配し、酢酸エチル層を減圧濃縮した(図1)。得られた酢酸エチル層997.2 mgを90%エタノール(200 mL)とヘキサン(200mL×3)で分配し、90%エタノール層を減圧濃縮し、褐色油状物として847.5 mgを得た。得られた90%エタノール層をODSシリカゲルカラムクロマトグラフィー[Cosmosil 75 C18 OPN(90 g)、メタノール/水(7/3→8/2→9/1)→メタノール→メタノール/クロロホルム(9/1)]により、4画分(Fr.1-1〜1-4)に分離した。そのうちFr. 1-2として褐色油状物102.8 mgを得た。得られたFr. 1-2を逆相高速液体カラムクロマトグラフィー[Develosil ODS HG-5(φ20×250 mm)、メタノール/水(65/35)、5 mL/min, UV 215 nm] により6画分(Fr. 2-1〜2-6)に分離した。そのうち、Fr.2-6として本発明の化学式(I)の化合物25.2 mg(含水エタノール抽出物の重量からの収率0.10%)を茶色油状物として単離した。
前駆脂肪細胞の脂肪蓄積阻害活性試験法マウス胎仔由来白色脂肪細胞(前駆脂肪細胞)3T3-L1細胞を用いた脂肪蓄積阻害活性試験法の概略を図2に示した。まず、3T3-L1細胞を増殖用培地で培養する。4〜7日目にコンフルエントに達するので、試料を添加した分化誘導培地(含インスリン)に交換する。細胞内に球状の微細な脂肪滴が出現し、11〜14日目に十分に分化した脂肪細胞となる。そこで、脂肪蓄積率を算出するために0.2%Triton X溶液を添加して室温放置30分間、超音波1分間かけた後に、トリグリセライド E-テストワコーを予め添加してある96穴プレートに添加して30分間培養し、630nmの吸光度を測定した。一方、細胞生存率を算出するために、先の十分に分化した脂肪細胞にCellCounting Kit-8を添加し、4時間培養後450nmの吸光度を測定した。
この前駆脂肪細胞は分化後、脂肪を蓄積する性質を有する。本試験は、インスリンにより 3T3-L1 前駆脂肪細胞の分化誘導を行うが、同時に添加した試料により前駆脂肪細胞の分化を阻害、あるいは分化後の代謝を促進し、脂肪蓄積を抑制する効果が見られるか否かを検討した。なお、本試験の評価として脂肪蓄積率と細胞生存率の2 つのパラメーターを用いることとした。脂肪蓄積率は次式で算出した。
Figure 2006213648
また細胞生存率は次式で算出した。
Figure 2006213648
なお、コントロールはインスリンにより 3T3-L1 前駆脂肪細胞の分化誘導を行った分化細胞をさす。本試験において、細胞毒性を有する試料を用いた場合、細胞は死滅あるいは増殖を阻害されるため、一見脂肪蓄積率が低い良好な結果に見えてしまう恐れがあるが、このとき細胞生存率も低くなってしまう。そこで、この細胞毒性の有無を判断できるように、本試験には細胞生存率による評価を導入し、また随時、顕微鏡で脂肪の蓄積の様子を観察した。細胞毒性が弱く、かつ脂肪蓄積を強く阻害する生物活性物質を効率良くアッセイできるように工夫した。
実施例1で得られたFr. 2-6の抽出物の構造解析
形状 茶色油状物
分子式 C2136
高分解能質量分析測定値:[M+Na]423.2349(Δ -1.0 mmu)モードはESI positive
分析装置QSTAR
[M+Na]としての計算値:423.2349 と完全に一致し、実施例1で得られたFr. 2-6の抽出物の分子式は、C2136であることが判明した。
以下に、Fr. 2-6の抽出物の1H および13C NMRスペクトルデータを示す。重メタノール中で測定した1H NMRスペクトル、13C NMRスペクトル、HMBCスペクトルの解析により、Fr. 2-6の抽出物が本発明の化学式(I)に示される化合物であるテルペノイド配糖体Bisabolol oxide-A ‐β- glucosideと決定した。テルペノイド配糖体Bisabolol oxide-A ‐β- glucosideの構造を化学式(II)に示す。
Figure 2006213648
実施例1のFr. 2-6の抽出物のNMRスペクトルデータ1H NMR(600 MHz, CD3OD)
δ 1.05 (3 H, s), 1.20 (1 H, m), 1.25(3 H, s), 1.27 (3 H, s), 1.29 (1 H, m), 1.62 (3 H, br s), 1.70 (1 H, m), 1.80(1 H, ddt, J = 12.0, 4.2, 1.8 Hz),1.87 (1 H, m), 1.89 (1 H, m), 1.92 (1 H, m), 1.96 (1 H, m), 1.96 (1 H, m), 1.98(1 H, m), 2.00 (1 H, m), 3.18 (1 H, dd, J= 9.0, 7.8 Hz), 3.23 (1 H, ddd, J =9.0, 5.4, 2.4 Hz), 3.27 (1 H, dd, J =9.0, 8.4 Hz), 3.32 (1 H, t, J = 9.0),3.43 (1 H, d, J = 7.8, 3.6 Hz), 3.65(1 H, dd, J = 12.0, 5.4 Hz), 3.84 (1H, dd, J = 12.0, 2.4 Hz), 4.31 (1 H,d, J = 7.8 Hz), 5.34 (1 H, br dd, J = 4.2, 1.8 Hz). 4個の水酸基(-OH)のシグナルは観測されなかった。

13C NMR(150 MHz, CD3OD)
δ 23.6 (q), 23.8 (q), 24.1 (t), 24.5(t), 25.6 (q), 28.4 (t), 30.1 (q), 31.2 (t), 32.1 (t), 44.1 (d), 62.8 (t), 71.7(d), 75.5 (d), 75.9 (s), 76.8 (s), 77.8 (d), 78.2 (d), 83.5 (d), 106.2 (d),122.0 (d), 134.9 (s)
実施例1で得られた本発明の化学式(I)の化合物の前駆脂肪細胞の脂肪蓄積阻害活性 実施例1に示した方法にしたがって、実施例1で得られた本発明の化学式(I)の化合物の前駆脂肪細胞の脂肪蓄積阻害活性を調べた。その結果、本発明の化学式(I)の化合物はマウス胎仔由来白色脂肪細胞(前駆脂肪細胞)3T3-L1に対し、強力な脂肪蓄積阻害活性を示した(表1) 。
Figure 2006213648
標準物質 (-)-アルテレノール (+)-酒石酸塩水和物(非特許文献1参照)濃度12.5μg/mL の添加で、細胞生存率 100 % 、脂肪蓄積率67.2 % であったことに対し、実施例1で得られた本発明の化学式(I)で示される化合物は濃度12.5μg/mL の添加で、細胞生存率 100% 、脂肪蓄積率58 % と、高い活性を示した。また、安全性も高いことが確認できた。
処方例1
[錠剤の製造]
(組 成) (配合:質量%)
カミツレ抽出物* 10
乳糖 60
コーンスターチ 29
グァーガム 1
*本発明の化学式(I)の化合物を1質量%含有する。
処方例2
[ジュースの製造]
(組 成) (配合:質量%)
冷凍濃縮温州みかん果汁 5.0
果糖ブドウ糖液糖 11.0
クエン酸 0.2
L-アスコルビン酸 0.02
香料 0.2
色素 0.1
カミツレ抽出物* 1.0
水 82.48
*本発明の化学式(I)の化合物を1質量%含有する。
処方例3
[フェイスクリームの製造]
(組 成) (配合:質量%)
イソステアリン酸イソプロピル 8.0
ホホバ油 6.0
セタノール 8.0
ステアリルアルコール 2.0
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 1.5
プロピレングリコール 6.0
ソルビトール 1.0
パラベン 0.4
カミツレ抽出物* 1.0
ビタミンE 0.5
香料 0.1
精製水 65.5
*本発明の化学式(I)の化合物を1質量%含有する。
脂肪蓄積阻害活性物質の分離(液−液抽出分離、クロマト分離) マウス胎仔由来白色脂肪細胞(前駆脂肪細胞)3T3-L1細胞を用いた脂肪蓄積阻害活性試験法の概略

Claims (10)

  1. 次の化学式(I)
    Figure 2006213648
    (ここで、式中Rはグルコース残基を示す。)で示される化合物。
  2. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物を有効成分とする前駆脂肪細胞の分化抑制剤。
  3. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物を有効成分とする脂肪細胞の脂肪蓄積阻害剤。
  4. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物を有効成分とする抗肥満剤。
  5. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物を有効成分とする蜂巣炎改善剤。
  6. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物が植物由来であることを特徴とする請求項2〜5いずれかの剤。
  7. 請求項1に記載の化学式(I)で示される化合物がカミツレ由来であることを特徴とする請求項2〜5いずれかの剤。
  8. 請求項2〜7のいずれかの剤を含有する食品。
  9. 請求項2〜7のいずれかの剤を含有する医薬。
  10. 請求項2〜7のいずれかの剤を含有する化粧料。
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