JP2006213164A - 車輪情報処理装置及び車輪位置識別方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知することが可能な車輪情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
車両が加速するときには、車輪の回転に伴う加速度が発生する。このとき、従動輪は駆動輪に比べて回転加速度の発生に遅れが生じる。つまり、車輪側装置に加速度情報を検出する検出手段を設けて、車輪の加速度情報を監視すると、加速度情報の立ち上がりに時間差が生じる。本実施形態は、この現象に着目して車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知するものであり、車輪の加速度情報を検出する手段として、車輪に設けられた加速度センサを利用する。
【選択図】 図7
車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知することが可能な車輪情報処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】
車両が加速するときには、車輪の回転に伴う加速度が発生する。このとき、従動輪は駆動輪に比べて回転加速度の発生に遅れが生じる。つまり、車輪側装置に加速度情報を検出する検出手段を設けて、車輪の加速度情報を監視すると、加速度情報の立ち上がりに時間差が生じる。本実施形態は、この現象に着目して車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知するものであり、車輪の加速度情報を検出する手段として、車輪に設けられた加速度センサを利用する。
【選択図】 図7
Description
本発明は、車輪情報を処理する車輪情報処理装置に係り、特に、車輪位置を識別するものに関する。
従来から、各輪の中にセンサと送信機を含む車輪側装置を設け、センサによって検出される車輪のタイヤ空気圧等の情報を送信機によって車体側装置の受信機へ送信する技術が知られている。各輪に設けられる車輪側装置には予め識別情報であるIDが一意に振られており、そのIDをもとに、情報を送信してきた送信機を含む車輪側装置が設けられている車輪が左前輪、右前輪、左後輪、右後輪の何れであるかを識別することができる。この車輪位置の識別のために、各車輪側装置のIDと車輪の位置関係は車両の工場出荷時に正しく対応付けられている。しかし、車両が販売された後、運転者が車輪のローテーションや買い替えを行うと、車輪側装置と車輪位置の対応関係が崩れ、結果として、車輪側装置から送信された情報が何れの位置の車輪からのものであるか判明しなくなり、車輪個々の管理が正確にできない。そのため、車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れをいち早く検知して修正を行う必要がある。
特許文献1においては、車輪側装置に加速度センサを設け、その加速度センサから得られる加速度信号と運転者による操舵の情報とに基づいて、車輪側装置の車輪位置を識別する技術を開示している。
特表2002−531319号公報
ところで、上述の特許文献1に記載の技術においては、その原理上、運転者が操舵操作をしていないときには車輪位置の識別が困難である。本発明はこういった問題に鑑みてなされたものであり、操舵情報に影響されることなく、車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知することが可能な車輪情報処理装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するための手段として、請求項1記載の発明は、車両の複数の車輪各々に設けられて、前記車輪の回転に伴い発生する加速度情報を検出する加速度検出手段と、前記加速度検出手段の出力値を送信する車輪側通信機とを含む複数の車輪側装置と、
前記車両の車体側に設けられて、前記車輪側通信機より送信された前記加速度情報を受信する車体側通信機と、前記車体側通信機が受信した前記加速度情報を処理する情報処理部とを含む車体側装置と、を備えた車輪情報処理装置であって、前記情報処理部は、前記複数の車輪側装置より取得される前記車両加速時の各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が設けられる車輪位置を識別する車輪位置識別手段を含むことを特徴とする。ここで、車輪の加速度情報は、車輪に加速度センサを設けて直接的に加速度を検出してもよいし、歪みゲージなどを用いて、その時間的変化から間接的に検出してもよい。
前記車両の車体側に設けられて、前記車輪側通信機より送信された前記加速度情報を受信する車体側通信機と、前記車体側通信機が受信した前記加速度情報を処理する情報処理部とを含む車体側装置と、を備えた車輪情報処理装置であって、前記情報処理部は、前記複数の車輪側装置より取得される前記車両加速時の各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が設けられる車輪位置を識別する車輪位置識別手段を含むことを特徴とする。ここで、車輪の加速度情報は、車輪に加速度センサを設けて直接的に加速度を検出してもよいし、歪みゲージなどを用いて、その時間的変化から間接的に検出してもよい。
前記車輪位置識別手段は、前記複数の車輪側装置より取得される前記車両加速時の各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が駆動輪と従動輪の何れにあるかを識別してもよい。
また、本発明の別の態様は車輪位置識別方法に関するものであり、車体側装置と複数の車輪側装置とから構成されて、前記車輪側装置から送信される車輪情報を処理する車輪情報処理装置における前記車輪側装置の車輪位置識別方法であって、前記車輪側装置にて検出される車輪の回転にともない発生する加速度情報を取得するステップと、前記複数の車輪側装置より取得される各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が設けられる車輪位置を識別するステップと、を備えたことを特徴とする。
この構成によれば、操舵情報に影響されることなく、車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知することが可能になる。
本発明の第1実施形態である車輪情報処理装置及び車輪位置識別方法について、図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る車輪情報処理装置を搭載した車体の構成を示したものである。なお、図中矢印FRは車両前方方向を表す。
車体10には4個のタイヤ及びホイールから成る車輪が設けられている。各輪にはそれぞれ、監視すべき車輪の状態量の情報(以下単に「監視情報」とも呼ぶ)を検出するセンサ、監視情報を送信する送信機、及びアンテナが設けられている。第1の車輪20aのホイールには、第1車輪側センサ30a、第1送信機40a、及び第1アンテナ50aが設けられている。第2の車輪20bのホイールには、第2車輪側センサ30b、第2送信機40b、及び第2アンテナ50bが設けられている。第3の車輪20cには、第3車輪側センサ30c、第3送信機40c、及び第3アンテナ50cが設けられている。第4の車輪20dには、第4車輪側センサ30d、第4送信機40d、及び第4アンテナ50dが設けられている。以下、第1の車輪20a〜第4の車輪20dを総称して「車輪20」と呼ぶ。また、第1車輪側センサ30a〜第4車輪側センサ30dを総称して「車輪側センサ30」、第1送信機40a〜第4送信機40dを総称して「送信機40」、第1アンテナ50a〜第4アンテナ50dを総称してアンテナ50と呼ぶ。本実施形態においては、車輪側装置は車輪側センサ30、送信機40、アンテナ50を含む。第1の車輪20a、第2の車輪20b、第3の車輪20c、及び第4の車輪20dをそれぞれ車体10における位置に応じてFR輪(右前輪)、FL輪(左前輪)、RR輪(右後輪)、RL輪(左後輪)とも表現する。
車輪側センサ30は、それぞれ1つ又は複数の物理量を検出するセンサの総称であり、本実施形態においては、タイヤの空気圧及びタイヤの温度を監視情報として検出する。本実施形態ではさらに、各輪の車輪側センサ30に、図3にて後述する態様でそれぞれ加速度センサを実装し、各輪の回転に伴う加速度も監視情報に付加される。
車輪側センサ30は、それぞれ監視情報を送信機40に送る。送信機40は、それぞれ車輪側センサ30及び図示しない電池と一体に形成されている。車輪側センサ30と送信機40は電池で駆動される。
送信機40は、それぞれ受け取った監視情報をそれぞれアンテナ50を介して車体側の受信側アンテナ60へ送信する。
車体側通信機である受信機62は、受信側アンテナ60を介して送信機40から監視情報を受信し、受信した監視情報を情報処理部としての電子制御装置64(以下、電子制御装置64を「ECU64」と表記する)へ送る。ECU64は、受信機62から受け取った監視情報に基づいて車輪の状態を把握する。ECU64は、タイヤの温度が所定値を超えたり、タイヤの空気圧が所定値を下回ったときに、警告ランプ72を点灯させたり、ブザー70に警告音を鳴らさせることにより、車輪の状態をドライバに知らせる。
車体10にはさらに、第1の車輪20a、第2の車輪20b、第3の車輪20c、第4の車輪20dのそれぞれ対向する位置に、電磁ピッチを検出してタイヤの回転角速度ωを検出する第1車輪速センサ80a、第2車輪速センサ80b、第3車輪速センサ80c、第4車輪速センサ80dが設けられている。以下、第1車輪速センサ80a〜第4車輪速センサ80dを総称して「車輪速センサ80」と呼ぶ。車輪速センサ80の出力(この出力を単に「角速度」とも呼ぶ)は、ECU64へ送られる。
初期化スイッチ68は、車輪がローテーションされたとき等に、ドライバがマニュアルの指示に従って押下する。初期化スイッチ28が押されると、ECU64は車輪側装置の車輪位置の識別処理(以下、「輪位置識別処理」と表記する)を行う。
図2は、ECU64のうち輪位置識別処理に関与する構成を示す。車体側情報記録部102は、輪位置識別処理のため車輪速センサ80からの角速度を格納する。車輪側情報記録部104は、同じく、受信機62経由で車輪側センサ30で取得された監視情報のうち車輪の回転に伴う加速度情報(以下、単に「加速度」ともいう)を格納する。位置識別部106は、初期化スイッチ68が押下されたことをトリガとして、車体側情報記録部102における角速度の蓄積と車輪側情報記録部104における加速度の蓄積を開始し、所定の蓄積期間(以下単に「蓄積期間」という)が経過したとき、車体側情報記録部102から角速度を読み出して加速度へ変換し、車輪側情報記録部104から読み出した加速度と比較し、両者の相関から車輪側装置の車輪位置を識別する。
図3は、第1の車輪20aを拡大して模式的に示したものである。他の3個の車輪も同様である。第1の車輪20aはタイヤ22及びホイール24から成る。第1送信機40aはホイール24の図示しないバルブに一体的に取り付けられる。加速度センサ(車輪側センサ)30aは第1送信機40aに貼付され、第1の車輪20aの半径方向の加速度を検出する。ここでは、加速度センサ30aの車輪中心Oからの距離をr、検出される加速度をaj、現実の角速度をωjと表記する。jは1〜5の値をとり、それぞれFR輪、FL輪、RR輪、RL輪、及びスペア輪のいずれかに対応する。
図4は、以上の構成による車体401における輪位置識別処理の手順を示す。S401では、ドライバによる初期化スイッチ68の押下を待機し、押下が検出されると、初期化処理、すなわち輪位置識別処理が要求されたものとみなして、S402へ移行する。
S402では、前述の蓄積期間を設定する。ここでは、送信機60による監視情報の送信間隔をTとし、n回分の送信によるデータを蓄積するとし、蓄積期間として「nT」を設定する。
その後、S403では、実際に送信機60から監視情報(以下、これをIDjとも標記する)の受信を待つ。IDj(j=1、2、…、5)を受信すれば、S404に移行して、車輪速センサ80によって、それぞれFR輪、FL輪、RR輪、RL輪の角速度ωFR、ωFL、ωRR、ωRLを取得し、これらのデータを車体側情報記録部102へ記録する。一方、S405において、位置識別部106は監視情報IDjから加速度ajの部分を抽出、取得して車輪側情報記録部104へ記録する。
この後、S406において、位置識別部106は車体側情報記録部102から前述の4つの角速度ωFR、ωFL、ωRR、ωRLを読み出し、これらから以下の式によってそれぞれ対応する加速度表記(記号としてGを使用)を算出し、車体側情報記録部102へ格納する。
GFR=r×ωFR 2 … (式1)
GFL=r×ωFL 2 … (式2)
GRR=r×ωRR 2 … (式3)
GRL=r×ωRL 2 … (式4)
続いて、S407では、位置識別部106が蓄積機関nTの時間が経過したかどうかを判定し、経過していればS408へ移行して、輪位置の識別を行い、S409で、その結果得られた車輪位置を位置記録部108へ登録し、一連の輪位置識別処理を終える。S407において蓄積期間nTが経過していなければ、S401に戻る。
GFL=r×ωFL 2 … (式2)
GRR=r×ωRR 2 … (式3)
GRL=r×ωRL 2 … (式4)
続いて、S407では、位置識別部106が蓄積機関nTの時間が経過したかどうかを判定し、経過していればS408へ移行して、輪位置の識別を行い、S409で、その結果得られた車輪位置を位置記録部108へ登録し、一連の輪位置識別処理を終える。S407において蓄積期間nTが経過していなければ、S401に戻る。
図5は、図4のS408における輪位置の識別方法を示す。同図は、本実施形態による輪位置識別のシミュレーション結果を模式化している。図5では、蓄積期間をn=15とし、蓄積開始からの経過時間t=1T、2T、3T、…、15Tにおいて、送信機60による監視情報IDjから得られた実測の加速度ajを、前記の経過時間t=iT(i=1、2、3、…、15)と併せて、aj[i]と表記している。例えば、監視情報ID3から経過時間t=5Tにおいて得られた加速度はa3[5]と表記される。同図では、監視情報ID1、ID2、ID3、ID4、ID5から得られる加速度をそれぞれ○、●、△、□、×でプロットしている。
一方、車輪速センサ80から得られる角速度をもとに計算された加速度Gも、本来は同様に経過時間t=iTにおけるプロットになるはずであるが、ここでは原理の理解を優先して見やすさを考慮し、プロットの点を滑らかに結んだ曲線C1〜C4で表す。これらの曲線はそれぞれ、FR輪、FL輪、RR輪、RL輪の角速度ωFR、ωFL、ωRR、ωRLから算出された加速度GFR、GFL、GRR、GRLに対応する。
図5から直観的に看取できる如く、監視情報IDjと曲線C1〜C4は、以下のように対応している。
ID1:C3
ID2:C1
ID3:C2
ID4:対応なし
ID5:C4
このことから、監視情報ID1を発した車輪側装置はRR輪、同ID2を発した車輪側装置はFR輪、同ID3を発した車輪側装置はFL輪、同ID4を発した車輪側装置はスペア輪、同ID5を発した車輪側装置はRL輪と分かる。スペア輪でも加速度が検出されるのは、車体10の走行に伴う振動に起因する。以上の直観的考察は、以下の誤差Eの評価による相関評価によって自動計算される。
ID2:C1
ID3:C2
ID4:対応なし
ID5:C4
このことから、監視情報ID1を発した車輪側装置はRR輪、同ID2を発した車輪側装置はFR輪、同ID3を発した車輪側装置はFL輪、同ID4を発した車輪側装置はスペア輪、同ID5を発した車輪側装置はRL輪と分かる。スペア輪でも加速度が検出されるのは、車体10の走行に伴う振動に起因する。以上の直観的考察は、以下の誤差Eの評価による相関評価によって自動計算される。
Ejm=Σ|aj[i]−Gm[i]| … (式5)
ここで、G[i]は、(式1)〜(式4)で求められる加速度Gのうち、時間iTに対応するものである。また、Σはi=1〜15に関する総和であり、Gm[i]として加速度GFR、GFL、GRR、GRLの4通りについて式5が計算される。そうして得られた4通りのEjmを最小にするGmがIDjに対応する加速度と判定され、直観による対応付けが確認される。
ここで、G[i]は、(式1)〜(式4)で求められる加速度Gのうち、時間iTに対応するものである。また、Σはi=1〜15に関する総和であり、Gm[i]として加速度GFR、GFL、GRR、GRLの4通りについて式5が計算される。そうして得られた4通りのEjmを最小にするGmがIDjに対応する加速度と判定され、直観による対応付けが確認される。
なお、スペア輪についても、式5による評価でいずれかの加速度GFR、GFL、GRR、GRLに対してEjmが最小になるため、誤対応に配慮する必要がある。そのため、j=1〜5について、それぞれ式5から最小値を求め、それら5つのうち最大になるものに対応するjがスペア輪のIDjにおけるjであると判定することができる。
以上のようにして車輪側装置と車輪位置の対応関係を識別するのであるが、輪位置識別処理開始のトリガが初期化スイッチ68の押下のみでは、ユーザがスイッチを押し忘れる可能性があるため、車輪のローテーション等により車輪側装置と車輪位置の対応関係が崩れたままで走行されることになり、正確な車輪状態の監視を出来ない場合がある。従って、このような場合でも、車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れをいち早く検知する必要がある。
車両が加速(制動による減速も含む)するときには、車輪の回転に伴う加速度が発生する。このとき、従動輪は駆動輪に比べて回転加速度の発生に遅れが生じる。つまり、車輪に加速度情報を検出する検出手段を設けて、車輪の加速度情報を監視すると、加速度情報の立ち上がりに時間差があることが分かる。本実施形態は、この現象に着目して車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知するものである。図6は、車両加速時の各輪に発生する回転加速度の変化を示した図である。このように、駆動輪の加速度情報と従動輪の加速度情報では、加速度の立ち上がりに時間差が生じるため、この差に着目することで、車輪側装置が駆動輪と従動輪の何れにあるかを識別することができる。
図7は、本実施形態における車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れを検知するフローチャートを表したものである。このフローチャートは、例えば、イグニッション・オンをトリガとして開始される。
イグニッションがオンになると、S701において、各輪に設けられた車輪側装置の送信機60から監視情報IDjを受信し、S702において、受信した監視情報IDjから加速度情報ajを抽出して車輪側情報記録部104に記録する。
S703では車両に所定以上の加速があったか否かが判断され、加速があったと判断されると、S704に移行する。車両の加速があったか否かは、アクセルペダルの操作やスロットル開度の変化を検出する等して判断してもよいし、車体に設けられた加速度センサの出力に基づいて判断してもよい。車両の所定以上の加速がないと判断されれば、S701に戻って次の監視情報IDjを取得する。
S704では、カウンタj、kをそれぞれj=1、k=0にセットし、その後、S705に移行する。
S705では、車両の加速があったと判断された時点近傍の所定時間における加速度ajの単位時間あたりの変化量Δajの最大値Δajmaxを抽出し、S706に移行する。
S706では、Δajmaxと閾値Δathと比較され、ΔajmaxがΔathよりも小さいときはS709に進み、ΔajmaxがΔath以上であるときはS707でカウンタkをインクリメント(k=k+1)した後、S708に移行する。
S708では、Δajmaxが発生した時点に対応する時間Tjmaxを抽出して車輪側情報記録部104に記録し、S709に移行する。
S709では、カウンタjが5以上であるか否か、すなわち、スペア輪を含むすべての車輪についてΔajmaxを抽出したかを判定する。jが5未満である場合はS710でカウンタjをインクリメント(j=j+1)してS705に戻る。jが5以上である場合は、S711に移行する。
S711では、カウンタkが4以上であるか否か、すなわち、閾値Δathを越えるΔajmaxの加速度変化があった車輪が4輪以上あるか否かを判定する。kが4未満である場合は、S701に戻る。kが4以上である場合は、S712に移行する。
S712では、各輪のTjmaxから、Δajmaxの加速度変化が2番目に発生したものをTII、3番目に発生したものをTIIIとして決定してS713に移行する。
S713では、TIIとTIIIとの差が閾値Tthを越えているか否かを判定する。各輪のTjmaxのうち、1番目及び2番目のものは駆動輪を示し、3番目及び4番目のものは従動輪を示すはずである(図6参照)。しかし、2番目と3番目のTjmaxの差が小さすぎると、何らかの原因により駆動輪と従動輪で生じる加速度変化のタイミングが逆転している可能性がある。従って、TIIとTIIIとの差が閾値Tthよりも小さければ、Tjmaxに基づいて駆動輪か従動輪かを判断するには不十分であるとして、S701に戻って、次の監視情報IDjを取得する。TIIとTIIIとの差が閾値Tthよりも大きければ、S714に移行する。
S714では、カウンタlを1に設定し、その後、S715に移行する。
S715では、監視情報IDlの登録位置が駆動輪であるか否かを判定する。IDlの登録位置が駆動輪である場合、S716に移行して、Tlmaxに基づいて(すなわち、Tlmaxが1番目もしくは2番目であるか否かに基づいて)現在の車輪位置が駆動輪であるか否かを判定する。現在位置も駆動輪であるなら、S720に移行する。
S715でIDlが駆動輪でないと判定されたときは、S717に以降して、IDlの登録位置が従動輪であるか否かを判定する。IDlの登録位置が従動輪である場合、S718に移行して、Tlmaxに基づいて(すなわち、Tlmaxが3番目もしくは4番目であるか否かに基づいて)現在の車輪位置が従動輪であるか否かを判定する。現在位置も従動輪であるなら、S720に移行する。
S717でIDlが従動輪でないと判定されたとき、すなわち、IDlの登録位置がスペア輪であるときは、S719に移行して、IDlの現在位置がスペア輪であるか否かを判定する。スペア輪であるか否かの判定は、Tlmaxがあるか否か、もしくは、Δajmaxが閾値Δath以上あるか否かで判定する。IDlの現在位置がスペア輪である場合、S720に移行する。
S716、S718、S719の何れかにおいて、Noと判定された場合は、S721に移行して、図4のフローチャートで表される輪位置識別処理を開始する。
S720では、lが5以上であるか否か、すなわち、すべての車輪側装置について登録位置と現在位置の比較が終了したかが判定され、まだ比較されていない車輪側装置があればS722でlをインクリメント(l=l+1)した後、S715に戻り、すべて終了していれば、フローチャートを終了する。
このように、図7のフローチャートに示すプログラムを実行することにより、各車輪側装置が駆動輪、従動輪、スペア輪の何れにあるかを識別することができるため、車輪側装置と車輪位置の対応関係の崩れがある場合にはいち早く検知して、対応関係の修正を行うことができる。
なお、本実施例では、車輪の回転に伴う加速度を表す情報として、車輪の半径方向の加速を利用しているが、車輪の周方向の加速度(回転加速度)を利用してもよいし、歪ゲージ等を利用して車輪の回転トルクを検出して、回転トルクより加速度情報を求めてよい。また、本実施形態においては、加速度情報と時間との対応関係を送信タイミングにより取得しているが、電池寿命などを考慮して送信間隔を長く設定する場合には、車輪側装置にタイマを設けて加速度センサの検出タイミングを計時しておき、送信時に時間情報を送信してもよい。
本実施形態においては、車体側装置は受信機62、ECU64、車輪速センサ80を含む。また、車輪位置識別手段は、図7のS703〜S712を含む。
また、上述の実施形態においては、車両加速時における各車輪側装置から送信される加速度情報としての加速度情報の時間的相関に基づいて、各車輪側装置が駆動輪と従動輪の何れにあるかを識別しているが、インホイールモータ車のような各輪を独立に回転させることが可能な車両においては、各輪の駆動力の大きさや変化タイミングと、各車輪側装置から得られる加速度情報の変化量や変化タイミングとの対応関係から、各車輪側装置の車輪位置を識別することも可能である。
今回開示された実施形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
10…車体
20…車輪
30…車輪側センサ(加速度センサ)
40…送信機
50…車輪側アンテナ
64…電子制御装置(ECU)
80…車輪速センサ
20…車輪
30…車輪側センサ(加速度センサ)
40…送信機
50…車輪側アンテナ
64…電子制御装置(ECU)
80…車輪速センサ
Claims (3)
- 車両の複数の車輪各々に設けられて、前記車輪の回転に伴い発生する加速度情報を検出する加速度検出手段と、前記加速度検出手段の出力値を送信する車輪側通信機とを含む複数の車輪側装置と、
前記車両の車体側に設けられて、前記車輪側通信機より送信された前記加速度情報を受信する車体側通信機と、前記車体側通信機が受信した前記加速度情報を処理する情報処理部とを含む車体側装置と、
を備えた車輪情報処理装置であって、
前記情報処理部は、前記複数の車輪側装置より取得される前記車両加速時の各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が設けられる車輪位置を識別する車輪位置識別手段を含むことを特徴とする車輪情報処理装置。 - 前記車輪位置識別手段は、前記複数の車輪側装置より取得される前記車両加速時の各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が駆動輪と従動輪の何れにあるかを識別することを特徴とする請求項1〜2記載の車輪情報処理装置。
- 車体側装置と複数の車輪側装置とから構成されて、前記車輪側装置から送信される車輪情報を処理する車輪情報処理装置における前記車輪側装置の車輪位置識別方法であって、
前記車輪側装置にて検出される車輪の回転にともない発生する加速度情報を取得するステップと、
前記複数の車輪側装置より取得される各加速度情報の時間的相関に基づいて前記車輪側装置が設けられる車輪位置を識別するステップと、
を備えたことを特徴とする車輪位置識別方法。
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ID=36976740
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013517549A (ja) * | 2010-01-15 | 2013-05-16 | ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー | 自動車におけるタイヤ圧センサーと中央処理装置の間で信号を交換するための方法 |
JP2016144961A (ja) * | 2015-02-06 | 2016-08-12 | トヨタ自動車株式会社 | タイヤ空気圧センサユニット、タイヤ空気圧報知装置、および、車両 |
-
2005
- 2005-02-03 JP JP2005027385A patent/JP2006213164A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013517549A (ja) * | 2010-01-15 | 2013-05-16 | ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー | 自動車におけるタイヤ圧センサーと中央処理装置の間で信号を交換するための方法 |
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