JP2006211883A - リング状の固定子コイルを有する永久磁石型単相モータ - Google Patents

リング状の固定子コイルを有する永久磁石型単相モータ Download PDF

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Abstract

【課題】 コンデンサ等の外付け部品を必要としないで、単相交流電源で直接回転可能な高効率で小形・軽量・ローコストな永久磁石型の単相同期モータを得ることを目的とする。
【解決手段】外周上に等ピッチで軸方向に同一極性となるようにN・S極を交互に備えた永久磁石型回転子の外側に、磁極歯部を備えた固定子を配置し、この固定子にリング状に固定子コイルを巻装し、このリングの中心と回転軸の中心が概ね一致するように配置して、コイルの外周側と軸方向両端側に夫々磁気回路を構成する固定子鉄心を設ける。そして、この内周側に永久磁石型回転子と同一極数の磁極歯部がコイルを挟んで回転軸の周方向に互いに電気角でπ(rad)ずれた位置に交互に形成され、更に回転軸の中心と磁極歯部までの径方向長さが各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最小となり大略において周方向の同一方向に漸増するように構成する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、コンデンサ等の外付け部品を必要とせず、単相交流電源に接続するだけで回転可能な永久磁石型の単相同期モータに関し、特に巻線方法、固定子鉄心及び永久磁石型回転子構造に関する。
従来、外付け部品を必要とせず単相交流電源に接続するだけで回転可能なモータとしては、例えば図10に示すようなくま取りコイル形単相誘導電動機が一般的に採用されている。図10(a)は、4極のくま取りコイル形単相誘導電動機の構成図であり、固定子鉄心120の歯先にはくま取りコイル130を備えており、固定子コイル110が専用機等により巻装された後、巻線相互間の結線及びリード線接続等の端末処理を行っており、図10(b)に軸方向半断面側面図を示す。図10(c)は、1個の固定子コイル110で構成される2極のくま取りコイル形単相誘導電動機の構成図を示す。
上述の図10(a)、図10(b)に示すような従来のくま取りコイル形単相誘導電動機においては、コイル110を周方向に分割して巻線を行なうため、固定子鉄心120の軸方向端面から突出したコイルエンドの長さhが大きくなり、特性に何ら寄与していないコイルエンドによる巻線量増加と銅損増加により、小形・軽量化やコストダウンが困難であるという問題がある。また、図10(c)に示すような従来のくま取りコイル形単相誘導電動機においては、固定子鉄心120の磁気回路が大形となり軽量化やコストダウンが困難であるという問題がある。更に起動トルクが小さく、くま取りコイルには起動時以外の運転中にも電流が流れるため効率が悪いという問題がある。
この発明は、上述のような問題点を解消するためになされたものであり、高効率で小形・軽量・ローコストな単相モータを得ることを目的としている。
上述の目的を達成するために、この発明によるインナーロータ形の単相モータは、外周上に等ピッチで軸方向に同一極性となるようにN・S極を交互に備えた永久磁石型回転子の外側に、磁極歯部を備えた固定子を配置し、この固定子にリング状に固定子コイルを巻装し、このリングの中心と回転軸の中心が概ね一致するように配置して、コイルの外周側と軸方向両端側に夫々磁気回路を構成する固定子鉄心を設け、この内周側に永久磁石型回転子と同一極数の磁極歯部が、コイルを挟んで回転軸の周方向に互いに電気角でπ(rad)ずれた位置に交互に形成され、更に、回転軸の中心より各磁極歯部までの径方向長さが、各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最小となり大略において磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸増するように形成されているものである。
つぎの発明によるアウターロータ形の単相モータは、内周側に等ピッチで軸方向に同一極性となるようにN・S極を交互に備えた永久磁石型回転子の内側に、磁極歯部を備えた固定子を配置し、この固定子にリング状に固定子コイルを巻装し、このリングの中心と回転軸の中心が概ね一致するように配置して、コイルの内周側と軸方向両端側に夫々磁気回路を構成する固定子鉄心を設け、この外周側に永久磁石型回転子と同一極数の磁極歯部が、コイルを挟んで回転軸の周方向に互いに電気角でπ(rad)ずれた位置に交互に形成され、更に、回転軸の中心より各磁極歯部までの径方向長さが、各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最大となり大略において磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸減するように形成されているものである。
つぎの発明による単相モータは、固定子と対向する永久磁石型回転子の各磁極が、その周方向の中心近傍においてエヤーギャップの径方向長さが小さくなるように形成されているものである。
つぎの発明による単相モータは、起動時に所定の定格電圧より高い電圧を印加した後、電圧を漸減またはステップ状に減少させて定格電圧で運転するものである。
つぎの発明による単相モータは、起動時に電源周波数を漸増またはステップ状に増加させた後、所定の定格周波数で運転するものである。
この発明によるインナーロータ形の単相モータによれば、回転軸を周回するように固定子コイルをリング状に巻装し、この内周側に磁極歯部を形成し、回転軸の中心と各磁極歯部までの径方向長さが、各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最小となり、各磁極歯部の同一方向に大略漸増するように構成することにより、コンデンサ等の外付け部品を必要とせずに単相交流電源で直接回転可能なインナーロータ形の永久磁石型単相同期モータを得ることができる。そして、この発明による単相モータは、永久磁石型回転子を用いた同期モータのため二次電流による損失がなく、更にコイルエンドに相当する部分が存在しないため、コイルの銅線使用量が減少し銅損を低減することができるため、高効率化と小形・軽量化及びコストダウンを実現することができる。また、コイルの巻線作業も簡略化できるため生産性の向上に寄与することができる。
つぎの発明によるアウターロータ形の単相モータによれば、回転軸を周回するように固定子コイルをリング状に巻装し、この外周側に磁極歯部を形成し、回転軸の中心と各磁極歯部までの径方向長さが、各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最大となり、各磁極歯部の同一方向に大略漸減するように構成することにより、コンデンサ等の外付け部品を必要とせずに単相交流電源で直接回転可能なアウターロータ形の永久磁石型単相同期モータを得ることができる。そして、この発明による単相モータも、永久磁石型回転子を用いた同期モータのため二次電流による損失がなく、アウターロータ形のためコイルの平均長が短く、コイルエンドに相当する部分も存在しないため、コイルの銅損使用量が減少し銅損を低減することができるため、高効率化と小形・軽量化を実現することができる。また、コイルの巻線作業も簡略化できるため生産性の向上に寄与することができる。
つぎの発明による単相モータによれば、永久磁石型回転子の各磁極の形状を、その周方向の中心近傍においてエヤーギャップの径方向長さが小さくなるように形成することにより、マグネットセンターの磁気的突極性を顕在化させることができるため、単相モータの起動特性を向上させることができる。
つぎの発明による単相モータによれば、起動時に所定の定格電圧より高い電圧を印加することにより、負荷トルクの大きい用途に対しても容易に同期引き込みが可能となり、単相モータの起動特性を更に向上させることができる。
つぎの発明による単相モータによれば、起動時に電源の周波数を漸増またはステップ状に増加させることにより、負荷トルクの大きい用途に対しても容易に同期引き込みが可能となり、単相モータの起動特性を更に向上させることができる。また、電源の周波数を変えることにより単相モータを可変速運転することもできる。
以下に添付の図を参照にして、この発明にかかる単相モータの実施例を詳細に説明する。
図1〜図4は、この発明による単相モータの実施例1として、インナーロータ形の4極のモータに適用した例を示す。図1は主要部分を示す軸直角方向の構成図、図2は軸方向半断面側面図であり、固定子コイル10とリード線13、及び固定子20、永久磁石型回転子80、回転軸90、軸受部材91、ブラケット92等で構成されている。
固定子コイル10は、回転軸90を周回するように、そのリングの中心と回転軸90の中心が概ね一致するようにマグネットワイヤーを用いてリング状に巻装され、適切な絶縁処理が施されて、リード線13により単相交流電源に接続されている。
固定子20は、固定子コイル10とこれの外周側の背面固定子鉄心21及び、固定子コイル10の軸方向両端側の側面固定子鉄心24・25で構成されており、背面固定子鉄心21と側面固定子鉄心24・25は夫々磁気的につながっており、更に側面固定子鉄心24・25の内周側には、磁極歯部30・31が夫々形成されている。
磁極歯部30・31の歯先形状は、図1に示すように周方向の歯幅の中心と一致しない位置71・72の部分で回転軸90の中心よりの径方向長さが最小となり大略において周方向の同一方向に漸増するように形成され、この結果、エヤーギャップ88の径方向長さも71・72の部分で最小となり磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸増するように構成されている。
永久磁石型回転子80は、例えば、所定の形状に加工された回転軸90と一体の回転子鉄心81の外周に、各磁極を構成する永久磁石82が配置され、固定子20の磁極歯部30・31とエヤーギャップ88を介して軸受部材91により回転可能に支持されている。なお、回転子鉄心81を回転軸90と一体とせず別の磁性部材を用いて構成することもできる。
図3(a)、図3(b)は、側面固定子鉄心24・25と、これの内周側に形成された凸形の磁極歯部30・31の構成を、図2の反負荷側から負荷側(軸端側)へ透かして見た図であり、他の構成部品は図中省略している。図3(a)は、固定子コイル10の反負荷側の側面固定子鉄心24であり、磁極歯部30は、その周方向の歯幅の中心が、時計の12時と6時の位置となるように2箇所に形成されている。図3(b)は、固定子コイル10の負荷側の側面固定子鉄心25であり、磁極歯部31は、その周方向の歯幅の中心が、反負荷側の側面固定子鉄心24に形成された磁極歯部30の歯幅の中心に対し、電気角でπ(rad)ずれた位置に形成されている。この結果、背面固定子鉄心21(図中省略)を通して4極の磁極が、固定子コイル10を挟んで側面固定子鉄心24・25の磁極歯部30・31により、内周側の周方向に交互に形成される。
この実施例においては、固定子コイル10により発生した磁束は、外周側の背面固定子鉄心21→側面固定子鉄心24→磁極歯部30→エヤーギャップ88→永久磁石82→エヤーギャップ88→磁極歯部31→側面固定子鉄心25→背面固定子鉄心21と巡る磁路を構成し、リング状の固定子コイル10により軸方向に発生した磁束の変化を、回転方向の磁束の変化に変えることができる。
図1は、電源がOFFされた停止時の磁極歯部30・31の歯先形状と、永久磁石型回転子80の外周に配置された永久磁石82の位置関係を示している。停止時は磁気回路のパーミアンスが最大となるように、永久磁石82で構成される各磁極のマグネットセンター(周方向中心)と、エヤーギャップ88の径方向長さが最小となる磁極歯部の71・72の部分が一致する位置で回転軸90が停止することとなる。この結果、起動時には固定子コイル10の主磁束により大きなトルクを発生することができ、永久磁石型回転子80を同期速度に引き込み、回転中は磁極歯部30・31と永久磁石型回転子80との間のエヤーギャップ88の漸増効果により、トルクがゼロとなる所謂死点を回避することができるため、連続して回転することができる。なお、71・72の部分が回転軸90を中心とする円弧状のときは、円弧の周方向の中心が磁極歯部30・31の周方向の歯幅中心と一致しないように形成することにより同様に作用させることができる。
上述のような構成によれば、永久磁石型回転子を用いた同期モータのため二次電流による損失がなく、更にコイルエンドに相当する部分が存在しないため、コイルの銅線使用量が減少し銅損も低減することができるため、高効率化とコストダウンや小形・軽量化も実現することができる。また、コイルの巻線作業も簡略化できるため生産性の向上に寄与することができる。
図4〜図6は、この発明による単相モータの実施例2として、アウターロータ形の4極のモータに適用した例を示す。図4は主要部分を示す軸直角方向の構成図、図5は軸方向半断面側面図であり、固定子コイル10とリード線13、及び固定子20、永久磁石型回転子80、回転フレーム93を支持する回転軸90、軸受部材91、ブラケット92等で構成されている。
固定子コイル10は、回転軸90を周回するように、そのリングの中心と回転軸90の中心が概ね一致するようにマグネットワイヤーを用いてリング状に巻装され、適切な絶縁処理が施されて、リード線13により実施例1と同様に、単相交流電源に接続されている。
固定子20は、固定子コイル10とこれの内周側の背面固定子鉄心21及び、固定子コイル10の軸方向両端側の側面固定子鉄心24・25で構成されており、背面固定子鉄心21と側面固定子鉄心24・25は夫々磁気的につながっており、更に側面固定子鉄心24・25の外周側には、磁極歯部30・31が夫々形成されている。
磁極歯部30・31の歯先形状は、図4に示すように周方向の歯幅の中心と一致しない位置71・72の部分で回転軸90の中心よりの径方向長さが最大となり大略において周方向の同一方向に漸減するように形成され、この結果、エヤーギャップ88の径方向長さは71・72の部分で最小となり磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸増するように構成されている。
永久磁石型回転子80は、固定子20の磁極歯部30・31とエヤーギャップ88を介して回転フレーム93、回転軸90、軸受部材91により回転可能に支持されている。なお、回転軸90を回転フレーム93の裏側に設けた構造を採用することもできる。
図6(a)、図6(b)は、側面固定子鉄心24・25と、これの外周側に形成された凸形の磁極歯部30・31の構成を、図5の回転フレーム93側からブラケット92側へ透かして見た図であり、他の構成部品は図中省略している。図6(a)は、固定子コイル10の回転フレーム93側の側面固定子鉄心24であり、磁極歯部30は、その周方向の歯幅の中心が、時計の12時と6時の位置となるように2箇所に形成されている。図6(b)は、固定子コイル10のブラケット92側の側面固定子鉄心25であり、磁極歯部31は、その周方向の歯幅の中心が、回転フレーム93側の側面固定子鉄心24に形成された磁極歯部30の歯幅の中心に対し、電気角でπ(rad)ずれた位置に形成されている。この結果、背面固定子鉄心21(図中省略)を通して4極の磁極が、固定子コイル10を挟んで側面固定子鉄心24・25の磁極歯部30・31により、外周側の周方向に交互に形成される。
この実施例においても、固定子コイル10により発生した磁束は、内周側の背面固定子鉄心21→側面固定子鉄心24→磁極歯部30→エヤーギャップ88→永久磁石82→エヤーギャップ88→磁極歯部31→側面固定子鉄心25→背面固定子鉄心21と巡る磁路を構成し、リング状の固定子コイル10により軸方向に発生した磁束の変化を、回転方向の磁束の変化に変えることができる。
図4は、電源がOFFされた停止時の磁極歯部30・31の歯先形状と、永久磁石型回転子80の内周に配置された永久磁石82の位置関係を示している。停止時は磁気回路のパーミアンスが最大となるように、永久磁石82で構成される各磁極のマグネットセンター(周方向中心)と、エヤーギャップ88の径方向長さが最小となる磁極歯部の71・72の部分が一致する位置で回転軸90が停止することとなる。この結果、起動時には固定子コイル10の主磁束により大きなトルクを発生することができ、永久磁石型回転子80を同期速度に引き込み、回転中は磁極歯部30・31と永久磁石型回転子80との間のエヤーギャップ88の漸増効果により、トルクがゼロとなる所謂死点を回避することができるため、連続して回転することができる。なおこの場合も、71・72の部分が回転軸90を中心とする円弧状のときは、円弧の周方向の中心が磁極歯部30・31の周方向の歯幅中心と一致しないように形成することにより同様に作用させることができる。
上述のような構成によっても、永久磁石型回転子を用いた同期モータのため二次電流による損失がなく、更にアウターロータ形のため固定子コイルの平均長を小さくすることができるため、コイルの銅損が更に低減し、高効率化とコストダウンや小形・軽量化を実現することができる。また、コイルの巻線作業も簡略化できるため生産性の向上に寄与することができる。
図7は、この発明による単相モータの実施例3として、インナーロータ形の4極のモータにおいて、永久磁石型回転子80の各磁極が、その周方向の中心近傍においてエヤーギャップ88の径方向長さが小さくなるように形成されている例を示す軸直角方向の構成図であり、他の部分は図中省略している。
図7(a)においては、永久磁石82で構成される各磁極の周方向の中心近傍においてエヤーギャップ88(図中省略)の径方向長さが小さくなるように外周面に微小凸部73が形成されている。図7(b)においては、永久磁石82で構成される各磁極がカマボコ状に外側へ凸形に形成され、その周方向の中心近傍73においてエヤーギャップ88(図中省略)の径方向長さが最も小さくなり、各極間に向かってエヤーギャップ88の径方向長さが漸増するように各磁極が形成されている。
上述のような構成によれば、各磁極のマグネットセンター近傍において磁気的な突極性を顕在化させることができるため、電源がOFFのとき回転軸90を所定の位置に確実に停止することができ、単相モータの起動特性を向上させることができる。なおこれらの磁極の形状は、プラスチックマグネットやボンドマグネット等を用いることにより容易に形成することができる。また、アウターロータ形の単相モータにも容易に適用することができる。
図8は、この発明による単相モータの実施例4として、起動時に所定の定格電圧より高い電圧を印加した後、電圧を漸減またはステップ状に減少させて定格電圧で運転する例を示す。図8(a)は、電源をONして過電圧印加により同期引き込みを行い、所定の時間t(sec)後に定格電圧V(v)となるように漸減させるものである。図8(b)は、電源をONして過電圧印加により同期引き込みを行い、所定の時間t(sec)後に定格電圧V(v)となるようにステップ状に減少させるものである。
上述のような起動方法によれば、負荷トルクの大きい用途に対しても容易に同期引き込みが可能となり、単相モータの起動特性を向上させることができる。
図9は、この発明による単相モータの実施例5として、起動時に電源周波数を漸増またはステップ状に増加させた後、所定の定格周波数で運転する例を示す。図9(a)は、電源をONして低速度で同期引き込みを行い、所定の時間t(sec)後に定格周波数f(Hz)まで漸増させるものである。図9(b)は、電源をONして低速度で同期引き込みを行い、所定の時間t(sec)後に定格周波数f(Hz)となるようにステップ状に増加させるものである。
上述のような起動方法によっても、負荷トルクの大きい用途に対して容易に同期引き込みが可能となり、単相モータの起動特性を向上させることができる。また、電源の周波数を変えることにより単相モータを可変速運転することもできる。
上述の実施例は、単相モータの極数が4極の場合を主としてこの発明に適用したが、この発明による単相モータは、これ以外の極数を有する場合に対しても有効である。そして、この発明による固定子鉄心は、適宜分割することにより従来同様に板状磁性部材を用いて積層固着して構成することができるが、鉄粉を無機系の皮膜などで一粒一粒絶縁し圧縮成型等を行った所謂圧粉磁心(鉄粉磁心ともいう)を用いて構成することにより、三次元的な磁束の移動が容易となり、単相モータの特性を向上させることができる。また、各磁極歯部に磁性部材で構成された磁極片を備えることにより主磁束を有効に活用することができ単相モータの特性を更に向上させることができる。
また、この発明による固定子コイルは、マグネットワイヤーを用いて固定子鉄心に直接巻装、あるいはボビン等を用いて巻装することができるが、これ以外にも、印刷回路技術を用いた所謂シートコイルやプリントコイル、銅箔を円筒状に巻回した後所定の巾に切断する所謂スライスコイル等を用いることもできる。
更にまた、この発明による永久磁石型回転子としては、リング状の永久磁石を用いた例を示したが、これ以外にも、セグメント状の永久磁石を回転子鉄心表面に接着等により固定した構造、あるいは、回転子鉄心内部に埋め込んだ構造を採用することもできる。
この発明による単相モータは、単相交流電源に接続するだけで回転可能な高効率な単相モータを得ることができるため、特に家電用のファンモータ、あるいは、小形ファンモータとして利用することができる。また、単一の単相交流電源による揃速運転が可能なため繊維機械等に利用することもできる。更にまた、専用駆動装置を用いてハードディスク・ドライブ(HDD)、ディーブイディー(DVD)ドライブ、あるいは、携帯電話等の振動モータとしても利用することができる。
実施例1における単相モータの軸直角方向の構成図である。 実施例1における軸方向半断面側面図である。(側面固定子鉄心と磁極歯部の構成は図3に依る) 実施例1における側面固定子鉄心の磁極歯部の構成を、反負荷側から負荷側へ透かして見た図である。 実施例2における単相モータの軸直角方の構成図である。 実施例2における軸方向半断面側面図である。(側面固定子鉄心と磁極歯部の構成は図6に依る) 実施例2における側面固定子鉄心の磁極歯部の構成を、回転フレーム側からブラケット側へ透かして見た図である。 実施例3における永久磁石型回転子の軸直角方向の構成図である。 実施例4における起動時の電源電圧と時間の関係である。 実施例5における起動時の電源周波数と時間の関係である。 従来例のくま取りコイル形単相誘導電動機を示し、(a)は4極機の構成図であり、(b)はその軸方向半断面側面図、(c)は2極機の構成図である。
符号の説明
10 固定子コイル、 13 リード線、 20 固定子、 21 背面固定子鉄心、 24・25 側面固定子鉄心、 30・31 磁極歯部、 71・72 磁極歯部に形成されたエヤーギャップの径方向長さが最小となる部分、 73 マグネットセンター近傍に形成された凸部、 80 永久磁石型回転子、 81 回転子鉄心、 82 永久磁石、 88エヤーギャップ、 90 回転軸、 91 軸受部材、 92 ブラケット、 93 回転フレーム、 110 従来の固定子コイル、 120 従来の固定子鉄心、 130 従来のくま取りコイル、 h コイルエンドの長さ

Claims (5)

  1. 外周上に等ピッチで軸方向に同一極性となるようにN・S極を交互に備えた永久磁石型回転子を有し、この回転子の外側に、エヤーギャップを介して対向する磁極歯部を備えた固定子を配置して、前記固定子にリング状に固定子コイルを巻装し、前記固定子コイルのリングの中心と回転軸の中心が概ね一致するように配置して、前記固定子コイルの外周側と軸方向両端側に夫々磁気回路を構成する固定子鉄心を設ける。そして、前記固定子鉄心の内周側には、前記永久磁石型回転子と同一極数の前記磁極歯部が、前記固定子コイルを挟んで回転軸の周方向に電気角でπ(rad)ずれた位置に交互に形成されており、更に回転軸の中心より前記各磁極歯部までの径方向長さが、前記各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最小となり大略において前記磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸増するように形成されていることを特徴とするインナーロータ形の永久磁石型単相モータ。
  2. 内周側に等ピッチで軸方向に同一極性となるようにN・S極を交互に備えた永久磁石型回転子を有し、この回転子の内側に、エヤーギャップを介して対向する磁極歯部を備えた固定子を配置して、前記固定子にリング状に固定子コイルを巻装し、前記固定子コイルのリングの中心と回転軸の中心が概ね一致するように配置して、前記固定子コイルの内周側と軸方向両端側に夫々磁気回路を構成する固定子鉄心を設ける。そして、前記固定子鉄心の外周側には、前記永久磁石型回転子と同一極数の前記磁極歯部が、前記固定子コイルを挟んで回転軸の周方向に電気角でπ(rad)ずれた位置に交互に形成されており、更に回転軸の中心より前記各磁極歯部までの径方向長さが、前記各磁極歯部の周方向の歯幅中心と一致しない位置で最大となり大略において前記磁極歯部ごとに周方向の同一方向に漸減するように形成されていることを特徴とするアウターロータ形の永久磁石型単相モータ。
  3. 前記固定子と対向する前記永久磁石型回転子の各磁極が、その周方向の中心近傍において前記エヤーギャップの径方向長さが小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の永久磁石型単相モータ。
  4. 起動時に所定の定格電圧より高い電圧を印加した後、電圧を漸減またはステップ状に減少させて定格電圧で運転することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一つに記載の永久磁石型単相モータ。
  5. 起動時に電源周波数を漸増またはステップ状に増加させた後、所定の定格周波数で運転することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一つに記載の永久磁石型単相モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101994507A (zh) * 2010-11-12 2011-03-30 铜陵精盛微特机电有限责任公司 智能柔性钢筋混凝土钻孔机
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