JP2006211785A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紙送りのための手動回転ノブを備えたプリンタにおいて、手動回転ノブを回転させた場合に、制御回路がリセットされることを防止する。
【解決手段】 高電圧を出力する整流回路110の出力と、低電圧を出力する整流回路109の出力とをツェナーダイオード113を用いた電圧保持回路111によって接続する。手動回転ノブが回転されると、紙送り駆動用のモータに起電力が生じる。その電圧が大きい場合、それが電圧監視回路115によって検出され、スイッチング回路104へのフィードバック制御が働き、2次巻き線107と108の2次電圧が低下する。この際、整流回路110の出力電圧の一部がツェナーダイオード113を介して整流回路109の出力に加わり、整流回路109の出力電圧の低下が抑制される。そして、3端子レギュレータ114を介してのプリンタ制御回路への供給電圧の低下が抑えられ、制御回路にリセットがかかることが防止される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源装置から出力される電圧の低下を抑制する技術に関する。特に本発明は、スイッチング電源を備えたプリンタにおいて、手動回転ノブを回して紙送りを行った場合に制御回路の電源電圧の低下によって、制御回路にリセットがかからない電源装置の構造に関する。
プリンタの電源装置として、図6に示すブロック構造を有するものが知られている。プリンタの電源に関しては、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
図6に示す電源装置は、スイッチング電源の基本的な形式の一つを利用したものである。この電源装置においては、AC入力回路701に入力された商用電源電圧(例えば220V:50Hz)が整流回路702において整流され、それがスイッチング回路704によって可聴周波数以上の高周波電力に変換される。この高周波電力がトランス709を介して変圧され、必要とする交流電圧が2次巻き線712および713に得られ、それを整流回路705および707によって整流し、必要とする直流電圧が得られる。
ここで、整流回路705が低電圧出力回路であり、この出力は3端子レギュレータ706によって安定化され、プリンタの制御系(ロジック系)に供給される。また、整流回路707は、高電圧出力回路であり、この直流出力電圧は、紙送りや印字ヘッドの駆動を行うモータの駆動電圧として利用される。
整流回路707の直流出力電圧は、トランス709の1次巻き線710に供給される電圧をフィードバック技術により制御することで安定化される。すなわち、整流回路707の出力電圧は、電圧監視回路708によって監視され、その監視情報は、スイッチング回路704にフィードバックされる。スイッチング回路704は、このフィードバック情報を受けて、1次巻き線710に供給する高周波電力を調整する制御を行う。こうして、整流回路707の出力がフィードバック技術を用いて能動的に安定化される。
整流回路707の出力に対して、上述のような電圧安定化の仕組みが採用されているのは、扱う電力が大きく、3端子レギュレータのような簡便な電圧安定化手段を採用し難いからである。なお、符号703はスナバ回路であり、スイッチング回路704において発生するパルス状のサージ電圧を吸収する役割がある。
特開平11−305853号公報
しかしながら、図6に示す電源が搭載されるプリンタが、用紙を送り出すための手動回転ノブを備えている場合、上述した電源構成では以下に説明するような不都合が発生することがある。
例えば、この電源装置において、整流回路(高電圧出力回路)707の設定電圧(回路設計上の電圧)VHが26Vであるとする。また、整流回路(低電圧出力回路)705の設定出力電圧は7Vであり、それが3端子レギュレータ706により5Vに安定化される設計であるとする。
ここで、プリンタの電源がONであり、印刷動作を行っていない待機状態を考える。この状態において、印刷用紙を手動で送り出すために、用紙送り出し用の手動回転ノブを回転させると、駆動用のモータが高速回転し、モータの電源端子に電圧が発生する。これはモータが発電機として機能するからである。そしてこの電圧は、整流回路707の出力端子に加わる。
このモータの起電力による電圧が、整流回路707の規定出力電圧(この場合は26V)より大きくなると、それが制御回路708によって検出される。そしてそれが、スイッチング回路704にフィードバックされ、整流回路707の出力電圧を低下させようとする能動的な制御が発生する。この場合、トランス709の1次巻き線710に供給される電圧が低下するような制御が行われる。
しかしながら、トランス709の1次巻き線の電圧が低下すると、低電圧出力の2次巻き線712の電圧もそれにつれて低下してしまう。図6の構成の場合、この電圧降下が2V以下であれば、3端子レギュレータの出力(5Vの直流電圧)は変化せず、問題は発生しない。
しかしながら、トランス709の1次巻き線に供給される電圧の低下が大きく、そのために2次巻き線側の電圧降下が大きい場合、3端子レギュレータ706への入力電圧が5Vを下回ってしまう場合もある。こうなると、3端子レギュレータ706の電圧安定化機能は機能せず、その出力電圧は5V未満になる。この結果、プリンタの制御回路(ロジック系)の動作が不安定になる可能性が増大する。
一般的には、制御回路の誤動作を防止するために、制御回路(ロジック系)は、電源電圧があるレベル以下に低下すると、回路全体にリセットがかかるようになっている。
そのため、上述した制御回路への供給電圧が規定の電圧以下に低下する現象に応答して、制御回路にリセットがかかってしまうことがある。つまり、待機状態において、手動回転ノブを高速回転させると、制御回路にリセットがかかってしまう場合がある。
制御回路にリセットがかかると、ホストコンピュータ等から送られてきている印刷準備中のデータが失われてしまう。このことは、プリンタが使いにくくなる要因となり好ましくない。
この不都合を回避する方法として、トランス709の2次巻き線712の設定電圧を高くしておき、3端子レギュレータ706における電圧降下を大きめに設定しておく方法が挙げられる。しかしながら、この方法は、3端子レギュレータにおける発熱が多くなり、消費電力の増加、3端子レギュレータにおける放熱の確保、といった別の問題が発生するので適当ではない。
また、上記不都合を回避する方法として、高電圧出力回路系と低電圧出力回路系とを分けて2電源にする方法が挙げられる。例えば、低電圧出力回路が別トランスから電力の供給を受ける構成とすれば、上述した不都合は根本的に回避することができる。
しかしながら、トランスを別に配置する方法は、システム全体の重量増加、占有スペース確保の問題、コストアップ、配線の複雑化、といった問題を引き起こす。このことは、低コストで小型軽量な電気機器(例えばプリンタ)を生産する観点からは好ましいことではない。したがって、この方法も適当ではない。
本発明は、高電圧2次巻き線と低電圧2次巻き線を持つトランスと、高電圧2次巻き線側の高電圧出力回路の出力電圧を安定化させるフィードバック回路とを備えた電源装置において、低電圧2次巻き線側が異常低電圧になることを防止する技術を提供することを目的とする。
特に本発明は、用紙を送り出すための手動回転ノブを供えたプリンタにおいて、手動回転ノブを高速回転させた場合に、制御回路にリセットがかからない構成を提供することを目的とする。
本発明の電源装置は、1次巻き線、高電圧2次巻き線および低電圧2次巻き線を備えたトランスと、前記高電圧2次巻き線側に設けられた高電圧出力回路と、前記低電圧2次巻き線側に設けられた低電圧出力回路と、前記高電圧出力回路の出力電圧を監視する電圧監視回路と、前記電圧監視回路が所定値を超える電圧を検出した場合に前記1次巻き線に供給される電力を低下させる供給電力制御回路と、前記高電圧出力回路と前記低電圧出力回路との間に配置され、カソードが前記高電圧出力回路側に接続され、アノードが前記低電圧出力回路側に接続されたツェナーダイオードとを備えることを特徴とする。
高電圧出力回路および低電圧出力回路としては、トランスの高電圧2次巻き線からの交流電流を整流し、直流を生成する整流回路を挙げることができる。なお、高電圧出力回路または低電圧出力回路に3端子レギュレータ等の定電圧回路やリップルフィルタ等が含まれていても良い。
本発明の電源装置においては、高電圧出力回路の出力電圧が何らかの要因により増加しようとすると、その電圧の上昇が電圧監視回路によって検出される。その検出情報は、供給電力制御回路にフィードバックされ、その働きによりトランスの1次巻き線に供給される電圧が低下する。この結果、高電圧2次巻き線の電圧が低下し、高電圧出力回路の出力電圧が大きな電圧にならないように制御される。
逆に、高電圧出力回路の出力電圧が何らかの要因により減少すると、その電圧の減少が電圧監視回路によって検出される。そしてその情報が供給電力制御回路にフィードバックされ、供給電力制御回路の働きによりトランスの1次巻き線に供給される電圧が増加する。この結果、高電圧2次巻き線の電圧も増加し、高電圧出力回路の出力電圧が小さな電圧にならないように制御される。このようにして、高電圧出力回路の出力電圧が安定化される。
この電源装置においては、高電圧出力回路の出力電圧が急激に大きくなった場合、上述した仕組みが働いて、トランスの1次巻き線の電圧が強制的に低下させられる制御が行われる。この結果、低電圧2次巻き線の電圧が低下し、それに応じて低電圧出力回路の出力電圧も低下する。
低電圧出力回路の出力電圧が低下すると、安定化されている高電圧出力回路との間の電位差が増加する。この電位差がツェナー電圧を超えた段階で、この電位差とツェナー電圧との差に相当する電圧が、低電圧出力回路の出力電圧に加わる。
こうして、実質的に低電圧出力回路の出力電圧の低下が補償される。すなわち、高電圧出力回路の出力電圧が上昇し、それに応答してトランスの1次巻き線側の電圧が低下する制御が行われ、その結果、低電圧出力回路の出力電圧が低下すると、ツェナーダイオードを介して、高電圧出力回路の出力から補償用の電圧が低電圧出力回路に加わる。これにより、低電圧出力回路の出力電圧の低下が抑制される。
つまり本発明の電源装置においては、高電圧出力回路の出力電圧と低電圧出力回路の出力電圧との差が所定の値を超えた場合に、ツェナーダイオードにツェナー電流が流れ、低電圧出力回路の出力電圧が上昇する。
ツェナーダイオードは、アノードとカソードの両端子間に加わる電圧が所定の値以上になると、ツェナー電流が流れる。このツェナー電流が流れる状態においては、端子間の電圧が所定の値(ツェナー電圧)に維持されるように機能する。
本発明の電源装置は、この性質を利用したもので、まず、高電圧出力回路の出力電圧と低電圧出力回路の出力電圧との差が、ツェナー電圧未満である段階では、ツェナー電流は実質的に流れない。この段階においては、高電圧出力回路と低電圧出力回路とが電気的に切り離されていると見ることができる。
そして、高電圧出力回路の出力電圧と低電圧出力回路の出力電圧との差(ΔV)が、ツェナー電圧に達すると、ツェナー電流が流れ、ツェナーダイオードの端子間における電位差がツェナー電圧に維持される機能が現れる。
この状態から、ΔVがさらに増加すると、ΔVからツェナー電圧の値を差し引いた値の電圧が、低電圧出力回路の出力に加わる。つまり、ΔVが所定の値を超えた段階で、低電圧出力回路の出力電圧が強制的に上昇することになる。こうして、低電圧出力回路の出力電圧が所定の値以下に低下しないようにすることができる。
また本発明の電源装置の機能は、低電圧出力回路の出力電圧が所定の値より小さくなった場合に、ツェナーダイオードにツェナー電流が流れ、それにより、低下しようとする低電圧出力回路の出力電圧を上昇させようとする作用が働き、結果として低電圧出力回路の出力電圧の低下が抑えられる仕組みとして把握することもできる。
本発明において問題にしているのは、高電圧出力回路の出力電圧が上昇した場合に、それを抑えるためにトランスの1次巻き線側の電圧が低下し、それにより、低電圧出力回路の出力電圧が低下してしまう点にある。
この現象が起こると、高電圧出力回路の出力電圧は、電圧変動が抑えられるように制御されるが、低電圧出力回路の出力電圧は低下するので、両者間の電圧差(ΔV)は大きくなる方向に変化することなる。
ここで、ΔVの値がツェナー電圧に達すると、ツェナー電流が流れ、ツェナーダイオードの定電圧制御機能が現れる。この結果、ΔVからツェナー電圧を差し引いた値の電圧が、低電圧出力回路の出力電圧に加わることになる。
このように、低電圧出力回路の出力電圧が所定の値より小さくなる方向で変化すると、ツェナーダイオードを介して嵩上げ用の電圧が低電圧出力回路に加えられ、低電圧出力回路の出力電圧の低下が抑えられる。
なお、本発明のツェナーダイオードを用いた電圧保持回路は、フィードバック制御によって抑えきれなかった高電圧出力回路の出力電圧の変動を抑える機能も有する。すなわち、高電圧出力回路の出力電圧が上昇しようとし、高電圧出力回路の出力電圧と低電圧出力電圧との差が増加すると、ツェナーダイオードを介して、高電圧出力回路の出力電圧が低電圧出力回路の出力側に逃げる。これにより、高電圧出力回路の出力電圧が増加しようとする変動(フィードバック制御によって抑えきれなかった変動)が抑えられる。後述するように、このことは、実験によっても確認できている。
本発明の電源装置において、ツェナーダイオードのツェナー電圧は、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差より大きな値が選択されていることが好ましい。ここで、通常出力電圧というのは、回路が設計通りに通常動作している場合における規定の電圧のこという。
高電圧出力回路側に、特に高電圧が発生していない状態においては、高電圧出力回路側から低電圧出力回路側に、補償用の電圧を供給する必要はない。したがって、通常動作時においては、高電圧出力回路側と低電圧出力回路側とを接続するツェナーダイオードを介しての電気経路は、電気的に切り離されていることが望まれる。
この要求を満足する好ましい態様として、ツェナー電圧を、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差より大きな値とする方法が挙げられる。
この場合、異常高電圧の発生がなければ、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差は、ツェナー電圧未満となる。したがって、ツェナー電流は実質的に流れず(リーク電流は無視する)、ツェナーダイオードによる回路の接続は、電気的には切断されているのと同じことになる。このため、ツェナーダイオードによる接続構造は機能しない。
したがって、高電圧出力回路から低電圧出力回路に電圧が供給される機能は発生せず、低電圧出力回路は、トランスの2次巻き線から供給される電力を電力源として動作する。
一方、高電圧出力回路の出力電圧が上昇し、高電圧出力回路の出力電圧と低電圧出力回路の出力電圧との差(ΔV)が、通常時の電圧差より大きくなり、それがツェナー電圧より大きくなると、ツェナー電流が流れる。そして、ツェナーダイオードにおける電圧降下が一定値(ツェナー電圧)となり、ΔVからツェナー電圧を差し引いた電圧が、低電圧出力回路の出力電圧に加わる。この結果、低下しようとする低電圧出力電圧に対して、それを増加させようとする電圧が加わる。こうして、低電圧出力回路の出力電圧の低下が抑制される。
仮にツェナー電圧が、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差より小さな値である場合、通常動作時においても、ツェナー電流が流れ、出力回路間の電位差からツェナー電圧を差し引いた電圧が、低電圧出力回路に加わってしまう。この場合、通常動作時においても低電圧出力回路の出力電圧を増加させようとする機能が働くことになる。そしてその結果、後段の定電圧回路(例えば3端子レギュレータ)における電力ロスが増加する。これは、無駄な電力消費を増やすことになる。
また、ツェナー電圧が、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差と同じ値である場合も、通常動作時においてツェナー電流が流れてしまう。ツェナー電流は僅かな値であるが、この場合も無駄な電力消費が発生していることには変わりはない。
よって、ツェナー電圧を、高電圧出力回路の通常出力電圧と低電圧出力回路の通常出力電圧との差より大きな値とすることは好ましい。
なお、設定するツェナー電圧の上限Vfmaxは、高電圧出力回路の設計出力電圧(通常動作時における電圧)と、低電圧出力回路の設計出力電圧との差をΔVとし、低電圧出力回路の設計出力電圧と、許容される低電圧出力回路の最低出力電圧との差をΔVとした場合に、ΔV+ΔVとすることが好ましい。
仮に、Vfmax>ΔV+ΔVにVfmaxが設定されると、低電圧出力回路の出力電圧が許容される値を下回った場合に、ツェナーダイオードの定電圧維持効果が発現せず、そのため、高電圧出力回路から低電圧出力回路への電圧の供給が行われない状況が発生してしまう。
したがって、ツェナー電圧Vfは、ΔV<Vf≦ΔV+ΔVの条件を満たす値を選択することが好ましい。
本発明の電源装置において、ツェナーダイオードは、所定のツェナー電圧のものを1本で済ますこともできるが、数本を直列にして所定のツェナー電圧を作り出しても良い。また、ツェナーダイオードの電流容量を増やすために複数本を並列に使用してもよい。また、突入電流を緩和するため、あるいは低電圧出力回路に加わる電圧を調整するために、ツェナーダイオードに直列に任意の抵抗値の抵抗を配置してもよい。
本発明の電源装置をプリンタに利用することは好ましい。すなわち、本発明の電源装置は、プリンタの電源装置であって、高電圧出力回路は、モータに駆動電力を供給し、低電圧出力回路は、プリンタの制御回路の電源電力を供給する態様とすることは好ましい。プリンタとしては、モータに結合された手動回転ノブを備えている構造のものであることが好ましい。
この態様によれば、モータに発生する起電力によって、モータの電源系回路に異常高電圧が発生した場合に、その影響によって低電圧出力回路の出力電圧が低下してしまう不都合を回避することができる。
特に、紙送りのための手動回転ノブを備えているプリンタに本発明の電源装置を適用することは好ましい。紙送りのための手動回転ノブを備えているプリンタにおいては、手動回転ノブを高速回転させた場合に、モータが高速回転し、大きな起電力が生じる場合がある。上記の態様によれば、このモータの起電力による高電圧出力回路の電圧上昇を抑える制御が働いても、低電圧出力回路に、ツェナーダイオードを介して高電圧出力回路から電圧が供給され、その電圧低下が抑えられる。このため、制御回路への供給電圧の低下に伴う、強制リセット処理の発生を抑制することができる。
具体的には、プリンタの待機動作中において、手動による用紙の送り出しを急いで行おうとして、手動回転ノブを高速回転させても、制御回路のリセットが発生しないようにすることができる。
なお本発明の電源装置は、手動回転ノブを備えていないプリンタに適用することもできる。例えば、本発明の電源装置を、直線方向に移動する印刷ヘッドを備えたプリンタに適用することができる。このようなプリンタは、その構造によっては、印刷ヘッドを手動で強制的に動かした場合に、印刷ヘッドを駆動するモータが高速回転してしまう場合が考えられる。この場合、上述した手動回転ノブを供えたプリンタと同じ効果を得ることができる。
また、本発明の電源装置は、プリンタへの適用に限定されるものではなく、スイッチング電源装置およびスイッチング電源装置を備えた電気機器に広く適用することができる。すなわち、本発明は、複数の2次巻き線を備えたトランスを用い、その中の一つの二次巻き線の出力側の電圧を監視して、その監視情報の1次巻き線側へのフィードバックにより1次巻き線に供給される電力を調整し、それにより所定の二次巻き線側の出力を安定化させる構成の電源装置に適用することができる。このような構成の電源装置に本発明を適用することで、フィードバック技術による所定の2次巻き線側の電圧安定化作用に伴う、他の2次巻き線側出力の電圧低下を抑制することができる。
本発明によれば、高電圧2次巻き線側の異常高電圧を抑制するために、1次巻き線に供給する電圧をフィードバック回路の作用によって自動的に低下させた場合に、低電圧2次巻き線からの電力を利用する低電圧出力回路の出力に高電圧出力回路の出力からツェナーダイオードを介して、電圧が加えられる。このため、低電圧出力回路の出力電圧の低下を抑制することができる。
すなわち、高電圧2次巻き線と低電圧2次巻き線とを持つトランスと、高電圧2次巻き線側の異常高電圧を抑制するフィードバック回路とを備えた電源装置において、低電圧2次巻き線側が異常低電圧になることを防止する技術を提供することができる。
また本発明の電源装置をプリンタの電源に適用した場合、用紙を送り出すために手動回転ノブを高速回転させても、制御回路にリセットがかからない構成を提供することができる。
1.実施形態の構成
図1は、本発明を利用した電源装置の一例を示すブロック図である。図1に示す電源装置100は、AC入力回路101、整流回路102、スナバ回路103、スイッチング回路104、トランス105、整流回路109、整流回路110、電圧保持回路111、3端子レギュレータ114、および電圧監視回路115を備えている。
AC入力回路101には、商用電源のAC電圧(例えば50Hz、AC220V)が入力される。整流回路102は、AC入力回路101に入力されたAC電圧をDC電圧に変換する。スナバ回路103は、スイッチング回路104において発生したサージ電圧を吸収する。スイッチング回路104は、半導体デバイスの働きによって、高周波電力を生成する。さらにスイッチング回路104は、トランス105に供給する高周波電力の電力を制御する供給電力制御回路として機能する。
トランス105は、1次巻き線106と、2つの2次巻き線107および108を備えている。2次巻き線107は低電圧2次巻き線であり、2次巻き線108は高電圧2次巻き線である。
整流回路109は、本発明における低電圧出力回路の一例である。この例においては、所定の負荷が加わった状態において、整流回路109の出力に7Vの直流電圧が現れるように、全体の所定数が設定されている。
整流回路110は、本発明における高電圧出力回路の一例である。この例においては、所定の負荷が加わった状態において、整流回路110の出力に26Vの直流電圧が現れるように、全体の所定数が設定されている。
電圧保持回路111は、ツェナーダイオード113と突入電流制限用の保護抵抗112を備えている。この例では、ツェナー電圧が10Vのツェナーダイオードを2本直列にし、20Vのツェナー電圧が設定されている。なお、本明細書においては、組合せ本数に関係なく、ツェナーダイオードとして機能する部分をツェナーダイオード113というように機能ブロックとして把握する。保護抵抗112は、ツェナー電流の突入電流値を制限する抵抗であり、ここでは2Ωの設定としている。
この例においては、通常状態において、整流回路109の出力電圧は7Vであり、整流回路110の出力電圧は26Vである。そして、その差は19Vである。このとき、ツェナー電流が流れる必要はないので、ツェナー電圧を20Vに設定している。
3端子レギュレータ114は、定電圧回路(電圧安定化回路)の一種であり、ここでは、7Vの入力から5Vの安定化された電圧を作り出す機能が担っている。ここでは、扱う電力が小さいので、電圧安定化回路(安定化電源)として、安価で簡便な3端子レギュレータを利用しているが、定電圧回路は、3端子レギュレータに限定されるものではない。
電圧監視回路115は、整流回路110の出力電圧を監視し、その検出情報をスイッチング回路104にフィードバックする。このフィードバック情報を受けて、スイッチング回路104がトランス105に供給する高周波電力を調整する。こうして、整流回路110の出力電圧が所定の電圧(この場合は26V)に保たれるように能動的なフィードバック制御が行われる。
この例においては、3端子レギュレータの5Vの出力が後述するプリンタの制御回路(ロジック系の回路)に電源電圧として供給される。また、整流回路110の出力は、後述するプリンタのモータを駆動する駆動電力として供給される。
図2は、図1に示す電源装置を搭載したプリンタの一例を示すブロック図である。図2に示すプリンタ200は、電源100、コントロールパネル201、メイン回路202、そしてメカ機構203を備えている。
電源装置100は、図1に示す構成を有している。コントロールパネル201は、プリンタ200の制御スイッチを備えている。メイン回路202は、プリンタ200の制御を行う制御回路、各種モータの駆動回路、安全回路、その他を含んでいる。メイン回路202には、電源装置100から5Vと26VのDC電圧が供給される。
メカ機構203は、プリントヘッド204、キャリッジモータ205、紙送りモータ206、手動回転ノブ207、およびセンサ208を備えている。キャリッジモータ205は、印刷機構を左右に駆動するモータである。紙送りモータ206によって紙が送り出され、それに対応してキャリッジモータ205によって印刷機構が左右に動くことで、2次元的な印刷が行われる。
この例においては、紙送りモータ206に直結して手動回転ノブ207が配置されている。手動回転ノブ207を手動で回すことで、紙送りを手動で行うことができる。この機構は、印刷開始部分を印刷用紙の所定の部分から始めたい場合等に有効に利用される。すなわち、手動回転ノブ207を回し、印刷用紙を動かし、印刷開始位置を任意に決めることができる。
センサ208は、用紙の送り出し状態、全体の動作状況、各モータへの異常負荷の有無といった内容を監視する。
この例において、DC5Vは、図示しない制御回路、図示しない表示ランプ、プリントヘッド204の電子回路や印刷機構の電源電圧、センサ208の駆動電圧等に利用される。DC26Vは、プリントヘッド204およびキャリッジモータ205と紙送りモータ206の駆動電圧として利用される。
2.実施形態の動作
以下、図1および図2に示す構成の動作の一例を説明する。以下においては、システム全体が待機状態にある場合を考える。ここで、待機状態というのは、電源はONであり、いつでも印刷開始が可能であるが、印刷や排紙等の動作を行っていない状態のことをいう。
まず、待機状態において、紙送りのために、手動回転ノブ207を手動で回転させる場合を考える。この際、紙送りモータ206が発電機として機能し、その電源端子に電圧が発生する。
この手動による紙送りモータ206の回転に起因する起電力の影響は、整流回路110(図1参照)の出力側に現れる。手動による紙送りモータ206の回転速度が小さく、その起電力がある程度小さい段階においては、それが整流回路110の出力電圧に与える影響は現れず、整流回路110の出力電圧は26Vのままである。
そして、手動による紙送りモータ206の回転速度がある程度大きくなると、その起電力の影響が整流回路110の出力電圧に表れる。具体的には、整流回路110の出力電圧に加わるモータ側からの起電力の電圧が26Vより大きくなろうとする。
この電圧の変動は、電圧監視回路115によって検出され、その検出情報がスイッチング回路104にフィードバックされる。スイッチング回路104は、このフィードバック情報に基づいて、出力する高周波電力を調整し、上昇しようとする整流回路110の出力電圧を低下させようとする。すなわち、1次巻き線106に加わるAC電圧を低下させ、上昇しようとする整流回路110の出力電圧が26Vに維持されるように制御を行う。
この制御が行われると、2次巻き線108のAC電圧の低下が発生するのと同時に、2次巻き線107のAC電圧も低下する。この2次巻き線107の電圧低下の影響により、整流回路109の出力電圧がある程度(この場合は略6V未満)低下すると、整流回路110の出力電圧との間の電位差が20Vを超える。すると、ツェナー電圧が20Vのツェナーダイオード113の両端に20Vを超える電圧が加わるので、ツェナー電流が流れ、その両端子間の電圧を20Vに維持する機能が現れる。
そして、整流回路109の出力電圧が、6Vより小さくなる方向に変化すると、その電圧と26V−20V=6Vとの電圧差が電圧保持回路111を介して、整流回路110の出力から整流回路109の出力に加わり、低下しようとする整流回路109の電圧がこの電圧差の分だけ嵩上げされる。
例えば、整流回路109の出力電圧が瞬間的に5.5Vに低下しようとすると、その電圧(約5.5V)と約26V−20V=約6Vとの電圧差(約0.5V)が電圧保持回路111を介して、整流回路110の出力から整流回路109の出力に加わる。この結果、整流回路109の電圧は、6Vに維持される。つまり、2次巻き線107の電圧低下に起因して、整流回路109の出力電圧がより低い電圧に変化しようとしても、電圧保持回路111を介して整流回路110の出力から電圧が加わり、その低下電圧分が補償される。
この電圧の補償作用は、瞬間的に行われるので、一般には、上述した約5.5Vへの電圧の変化は検出できず、整流回路109の出力電圧が6Vに維持される状態が観察される。
こうして、手動回転ノブ207の手動回転に起因する整流回路109の出力電圧の低下が抑制される。
以下、実験回路を実際に動作させた場合における測定結果を説明する。ここでは、上述した諸定数を採用した電源装置(発明採用電源装置)と、同様な構成において電圧保持回路111を備えていない電源装置(発明非採用電源装置)とを試作し、各種データを計測した。データの計測は、手動回転ノブ207にふれない定常的な待機状態である通常待機状態、待機状態において手動回転ノブ207を高速回転させたノブ回転状態の2状態において行った。
なお、発明非採用電源装置は、図6に示す構成において、諸定数を図1に示す構成とした場合のものである。
図3は、3端子レギュレータ114の出力電圧の変化を計測した結果を示す線図(グラフ)である。図3において、横軸は経過時間であり、縦軸は電圧である。なお、横軸の1目盛りは50msであり、縦軸の1目盛は1Vである。
図3(A)は、発明採用電源装置における3端子レギュレータ114の出力電圧を通常待機状態において計測した結果である。図3(A)から分かるように、通常待機状態においては、3端子レギュレータの出力は5Vに安定化されている。なお、通常待機状態においては、発明非採用プリンタにおいても全く同じデータが得られる。
図3(B)は、発明非採用電源装置において、手動回転ノブを手動で勢いよく回した場合における3端子レギュレータの出力電圧である。図3(B)を見れば分かるように、発明非採用電源装置においては、3端子レギュレータ706(図6参照)の出力電圧が1.5V程度に低下する。
図3(C)は、発明採用電源装置において、図3(B)と同じ条件において、手動回転ノブを手動で勢いよく回した場合における3端子レギュレータ114の出力電圧である。図3(B)と図3(C)とを比較すれば明らかなように、電圧保持回路111が配置されていないと、手動回転ノブを勢いよく回転させた場合に、3端子レギュレータ706の出力電圧は、1.5V程度に低下する。しかしながら、図3(C)に示すように、電圧保持回路111を配置した場合は、3端子レギュレータの出力電圧は、4V強まで低下するにとどまる。また、電圧降下が発生する期間も前者が250ms程度の長さであるのに対して、後者は70〜80ms程度と短い。
3端子レギュレータからの出力が、図3(B)に示すような電圧降下をした場合、その出力電圧の供給を受けるロジック系の制御回路は、電源電圧が不足し、リセット回路が作動してしまう。
一方、図3(C)に示す電圧降下の場合は、リセット回路は動作せず、制御回路の動作に支障はでない。これは、通常のロジック回路は、電源電圧が3.3Vの電源電圧で動作するデバイスを用いて構成されており、4V強まで電源電圧が低下しても、ローカルレギュレータ回路(各回路ブロックや回路基板毎に配置された定電圧回路)の作り出す3.3Vの電圧には、影響がでないからである。
このように、従来技術においては、図3(B)に示すように、ロジック回路に供給する電圧に大きな変動が発生してしまう。それに対して、本発明を採用することで、図3(C)に示すように、ロジック回路に供給する電圧の変動を小さく抑えることができる。
図4は、高電圧側の整流回路の出力電圧の変化を示す線図である。図4において、横軸は、1目盛50msの時間軸であり、縦軸は、1目盛5Vの電圧値である。
図4(A)は、通常待機時における整流回路110(図1参照)の出力電圧VHである。ここでは整流回路110の出力電圧を示すが、通常待機時においては整流回路707(図6参照)の出力電圧も同じ挙動を示す。
図4(B)は、手動回転ノブを回転させ、紙送りモータを外力により強制的に回転させた場合における整流回路707の出力電圧の変化を示している。図1に示す電圧保持回路111を配置しない場合、図4(B)に示されるように、整流回路の出力電圧は2V強程上昇する。この現象は、フィードバック制御による安定化機能が働いている状態であっても、紙送りモータの起電力の影響により、多少の電圧変動が発生してしまうことを示している。
図4(C)は、手動回転ノブ207を回転させ、紙送りモータ206を外力により強制的に回転させた場合における整流回路110の出力電圧の変化を示している。図1に示す電圧保持回路111を配置した場合、図4(C)に示されるように、VHの上昇は見られない。
図4(C)に示されるような、整流回路110の出力電圧の安定な振る舞いが得られるのは、整流回路109の出力に、電圧保持回路111を介して、上昇しようとする電圧が逃げるためであると考えられる。このように、ツェナーダイオードを用いた電圧保持回路111は、フィードバック制御だけでは安定化しきれない整流回路110の出力電圧の過渡的な上昇を抑える効果も有する。
図5は、整流回路109の出力端子と整流回路110の出力端子との間における電位差、および両端子間に流れる電流値を示す線図である。これは、電圧保持回路111の両端間における電位差、およびツェナーダイオード113に流れる電流値に相当する。図5(A)は、通常待機状態におけるデータであり、図5(B)は、手動回転ノブ207を回転させた場合におけるデータである。また、図5において、縦軸左は電圧値(1目目盛10V)であり、縦軸右は電流値(1目盛50mA)であり、横軸は時間(1目盛50ms)である
図5(A)に示されているように、通常待機状態における、整流回路109の出力電圧と整流回路110の出力電圧との差は、整流回路110の定常出力電圧(26V)と整流回路109の定常出力電圧(7V)の差(19V)である。そして、その値に時間的な変化はない。
図5(B)には、手動回転ノブ207を回転させた際に、両整流回路間の電位差が少し上昇し、さらにそのタイミングにおいて、電圧保持回路111に電流が流れる様子が示されている。
すなわち、両整流回路間の出力電圧の差が大きくなると、ツェナーダイオード113にツェナー電流が流れる。そして、ツェナー電流が流れることで、ツェナーダイオードの定電圧維持効果が現れ、整流回路109の出力電圧に、整流回路110の出力電圧からツェナー電圧を差し引いた電圧が加えられる。この結果、両整流回路間の電位差の増加が抑えられる。そして、電位差が所定の値(この場合は20V)に近づくにつれ、ツェナー電流は少なくなり、電位差が所定の値(この場合は20V)になったところで、ツェナー電流は流れなくなる。
図5(B)のデータは、設定したツェナー電圧(この例の場合20V)を超えた電位差が電圧保持回路に加わると、ツェナー電流が流れ、それに応じて整流回路間の電位差の変動が抑える機能が働いていることを意味している。
3.ツェナー電圧の設定に関して
図1に例示する回路の場合、ツェナー電圧の上限は、21V程度とすることが好ましい。ツェナー電圧が21Vを超えた値に設定されると、整流回路109の出力電圧が低下し、その電圧が5Vを下回った場合に、ツェナー電流が流れず、整流回路110の出力からの電圧の供給作用が機能しない可能性が発生する。
例えば、ツェナー電圧を21.5Vに設定した場合を考える。そして、整流回路110の出力電圧が26Vに維持された状態において、整流回路109の出力電圧が4.8Vに低下したとする。この場合、ツェナーダイオード113の両端に加わる電位差は、21.2Vである。したがって、ツェナー電圧が21.5Vに設定されたツェナーダイオードにツェナー電流は流れず、その定電圧機能は発生しない。この場合、整流回路110の出力から整流回路109の出力へのツェナーダイオード113を介した電圧の供給が行われず、整流回路109の出力電圧補償作用を得ることができない。つまり、4.8Vに低下した整流回路109の出力電圧を5V以上に嵩上げする機能は得ることができない。
好ましいツェナー電圧Vfの選択の目安は、強制的に安定化されている整流回路110の出力電圧をVH、定常状態にある整流回路109の出力電圧V、許容される整流回路109の最低電圧をVmin、VH−V=ΔV、V−Vmin=ΔVとした場合に、ΔV<Vf≦ΔV+ΔVによって与えられる。
例えば、図1の例においては、V=7ボルト、VH=26ボルト、Vmin=5ボルトであるから、ΔV=19ボルト、ΔV=2ボルトとなる。したがって、19ボルト<Vf≦21Vの範囲からツェナー電圧Vfを選択すればよい。
仮にVf=19ボルトを選択すると、整流回路109の出力電圧が定格通り7ボルトである場合に、ツェナー電流が流れてしまう。これは、無駄な電流となるので好ましくない。また、仮にVf=21.5ボルトを選択すると、上述したように、整流回路109の出力電圧が4.8ボルトに低下した場合に、ツェナー電流が流れず、その電圧を引き上げようとする作用が得られないので、これもまた好ましくない。
このように、ツェナー電圧を上記範囲に設定することで、無駄の電力消費を避けることができ、同時に効果的に整流回路109に対する電圧の補償効果を得ることができる。
本発明は、用紙を送り出すための手動回転ノブを供えたプリンタの電源に利用することができる。また本発明は、スイッチング電源に広く適用することができる。
発明を利用した電源装置の概要を示すブロック図である。 発明を利用した電源装置を備えたプリンタの概要を示すブロック図である。 3端子レギュレータの出力電圧の変化を計測した結果を示す線図(グラフ)である。 高電圧側の整流回路の出力電圧を示す線図である。 整流回路109の出力端子と整流回路110の出力端子との間における電位差、および両端子間に流れる電流値を示す線図である。 従来技術における電源装置の概要を示すブロック図である。
符号の説明
100…電源装置、101…AC入力回路、102…整流回路、103…スナバ回路、104…スイッチング回路、105…トランス、106…1次巻き線、107…2次巻き線(低電圧側)、108…2次巻き線(高電圧側)、109…整流回路(低電圧出力回路)、110…整流回路(高電圧出力回路)、111…電圧保持回路、112…保護抵抗、113…ツェナーダイオード、114…3端子レギュレータ、115…電圧監視回路、200…プリンタ、201…コントロールパネル、202…メイン回路、203…メカ機構、204…プリンタヘッド、205…キャリッジモータ、206…紙送りモータ、207…手動回転ノブ、208…センサ、701…AC入力回路、702…整流回路、703…スナバ回路、704…スイッチング回路、705…整流回路、706…3端子レギュレータ、707…整流回路、708…電圧監視回路、709…トランス、710…1次巻き線、712…2次巻き線(低電圧側)、713…2次巻き線(高電圧側)。

Claims (5)

  1. 1次巻き線、高電圧2次巻き線、および低電圧2次巻き線を備えたトランスと、
    前記高電圧2次巻き線側に設けられた高電圧出力回路と、
    前記低電圧2次巻き線側に設けられた低電圧出力回路と、
    前記高電圧出力回路の出力電圧を監視する電圧監視回路と、
    前記電圧監視回路が所定値を超える電圧を検出した場合に前記1次巻き線に供給される電力を低下させる供給電力制御回路と、
    前記高電圧出力回路と前記低電圧出力回路との間に配置され、カソードが前記高電圧出力回路側に接続され、アノードが前記低電圧出力回路側に接続されたツェナーダイオードと
    を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は、前記高電圧出力回路の通常出力電圧と前記低電圧出力回路の通常出力電圧との差より大きな値であることを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記ツェナーダイオードのツェナー電圧は、ΔV+ΔV以下であり、
    前記ΔVは、前記高電圧出力回路の設計出力電圧と、前記低電圧出力回路の設計出力電圧との差であり、
    前記ΔVは、前記低電圧出力回路の設計出力電圧と、前記低電圧出力回路の許容される最低出力電圧との差であることを特徴とする請求項1また2に記載の電源装置。
  4. 前記電源装置は、プリンタの電源装置であって、
    前記高電圧出力回路は、モータに駆動電力を供給し、
    前記低電圧出力回路は、プリンタの制御回路の電源電力を供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれに記載の電源装置。
  5. 前記プリンタは、前記モータに結合された手動回転ノブを備えていることを特徴とする請求項4に記載の電源装置。
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