JP2014003776A - 電源回路 - Google Patents

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雄一 大田
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Abstract

【課題】短絡発生時に電源回路の出力側に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることが可能な電源回路を提供する。
【解決手段】この電源回路10は、トランス1と、トランス1の2次側の電圧(V1)が入力され、第1電圧(V2)を出力するレギュレータ4と、レギュレータ4の出力側に直列に接続され、第2電圧(V3)を出力するレギュレータ5と、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が第1しきい値以上の過電圧になったことに基づいて、レギュレータ5の出力短絡時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させる制御を行う制御部7とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、電源回路に関し、特に、トランスを備えた電源回路に関する。
従来、トランスを備えた電源回路が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、スイッチング部のスイッチングにより励起されるトランスと、トランスの2次側の電圧を所定の電圧に調整して出力するレギュレータとを備えるスイッチング電源装置(電源回路)が開示されている。このスイッチング電源装置には、トランスの2次側の電圧に応じた帰還電流をフィードバック出力するフォトカプラと、トランスの2次側の電圧が分圧されたものが参照電圧として入力されるシャントレギュレータとが設けられている。なお、フォトカプラは、シャントレギュレータのカソード側に接続されている。また、シャントレギュレータの参照電圧が入力される端子は、抵抗およびダイオードを介してレギュレータの出力側に接続されている。そして、トランスの2次側の電圧が変動した場合には、その電圧の変動に対応した電流がシャントレギュレータおよびシャントレギュレータのカソード側に接続されるフォトカプラに流れる。これにより、フォトカプラから制御部に帰還電流が出力されて、トランスの2次側の電圧が所定の電圧になるようにトランスの出力が制御される。
また、上記スイッチング電源装置には、トランスの2次側に過電流が流れている状態(過電流状態)を解消して回路全体を保護するための過電流保護回路が設けられている。この過電流保護回路は、トランスの2次側が過電流状態となっていることを検知した際に、スイッチング部のスイッチングを停止させる機能を有する。また、上記スイッチング電源装置では、トランスの2次側とレギュレータの入力側との間に、トランスの2次側の電圧が過度に大きい過電圧状態となった際に降伏することにより破壊(短絡故障)されて接地されるツェナーダイオードが設けられている。
上記スイッチング電源装置において、短絡発生時(たとえばレギュレータの出力側が短絡した時)には、レギュレータの出力側の電圧が略ゼロになり、レギュレータの出力側に接続されているシャントレギュレータの参照電圧が大きく低下する。この場合には、シャントレギュレータおよびフォトカプラに電流が流れなくなることによって、フォトカプラから制御部に帰還電流が出力されなくなるため、トランスの2次側の電圧を大幅に増加させる制御が行われる。そして、トランスの2次側の電圧が過度に大きくなることにより、トランスの2次側とレギュレータの入力側との間に設けられたツェナーダイオードが破壊(短絡故障)されて接地される。これにより、トランスから出力される電力は、レギュレータに供給されることなく、破壊(短絡故障)されたツェナーダイオードを介してグランドに流れる。その結果、レギュレータからの電圧の出力が停止されるので、レギュレータの出力側(スイッチング電源装置の出力側)に接続される負荷への電力供給が停止される。
特開2009−130948号公報
ここで、上記特許文献1に開示されたスイッチング電源装置(電源回路)では、トランスの2次側とレギュレータの入力側との間に設けられたツェナーダイオードが短絡発生時に短絡故障せずに開放故障する場合があると考えられる。この場合には、トランスから出力される電力がレギュレータに供給され続けるため、レギュレータからの電圧の出力が停止されないと考えられる。このため、短絡発生時にレギュレータの出力側(スイッチング電源装置の出力側)に接続される負荷への電力供給が停止されない場合がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、短絡発生時に電源回路の出力側に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることが可能な電源回路を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電源回路は、トランスと、トランスの2次側の電圧が入力され、第1電圧を出力する第1電圧出力部と、第1電圧出力部の出力側に直列に接続され、第2電圧を出力する第2電圧出力部と、第1電圧出力部から出力される第1電圧が第1しきい値以上の過電圧になったことに基づいて、第2電圧出力部の出力短絡時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させる制御を行う制御部とを備える。
この発明の一の局面による電源回路では、上記のように構成することによって、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)には、第1電圧出力部からの第1電圧の出力が制御部によって停止される。これにより、第1電圧出力部から第2電圧出力部への電力の供給が停止されるので、第2電圧出力部からの第2電圧の出力が停止される。その結果、短絡発生時に第2電圧出力部の出力側(電源回路の出力側)に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることができる。
上記一の局面による電源回路において、好ましくは、第1電圧出力部は、第2電圧出力部の出力に接続されるフィードバック端子を含み、フィードバック端子を介して入力されるフィードバック電圧に基づいて第1電圧の出力を調整するように構成されており、制御部は、第2電圧出力部の出力短絡時にフィードバック端子を介して第1電圧出力部に入力されるフィードバック電圧が第2しきい値以下になることによって第1電圧出力部から出力される第1電圧が第1しきい値以上の過電圧になったことに基づいて、第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させるように構成されている。このように構成すれば、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)にフィードバック端子を介して第1電圧出力部に入力されるフィードバック電圧が第2しきい値以下になることによって第1電圧出力部から出力される第1電圧が第1しきい値以上の過電圧になった際には、第1電圧出力部からの第1電圧の出力が停止されるので、短絡発生時に第1電圧出力部から過電圧が出力されるのを容易に抑制することができる。
この場合、好ましくは、フィードバック端子は、第1電圧出力部の出力にも接続されており、第1電圧出力部は、第2電圧出力部の出力短絡時以外の通常時には、第1電圧出力部から出力される第1電圧に基づくフィードバック電圧に基づいて、第1電圧の出力を調整するように構成されている。このように構成すれば、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)に第1電圧出力部から過電圧が出力されるのを容易に抑制することができるのに加えて、短絡発生時以外の通常時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を適切に調整することができる。
上記第1電圧出力部がフィードバック端子を含む電源回路において、好ましくは、第1電圧出力部のフィードバック端子と第2電圧出力部の出力との間に設けられるダイオードをさらに備え、ダイオードは、アノード側が第1電圧出力部のフィードバック端子に接続されているとともに、カソード側が第2電圧出力部の出力に接続されている。このように構成すれば、第2電圧出力部の出力から第1電圧出力部のフィードバック端子に電流が逆流するのをダイオードによって抑制することができる。
上記一の局面による電源回路において、好ましくは、制御部は、第2電圧出力部の出力短絡時に、所定の停止信号を第1電圧出力部に出力することにより、第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させるように構成されている。このように構成すれば、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)には、制御部から第1電圧出力部に所定の停止信号が出力されるので、短絡発生時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を容易に停止させることができる。
上記一の局面による電源回路において、好ましくは、制御部は、電源回路を有する電子機器の制御部を含む。このように構成すれば、短絡発生時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させるための専用の制御部を別途設けることなく、電子機器に予め設けられた制御部を利用して、容易に、短絡発生時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させることができる。
この場合、好ましくは、電子機器は、所定の情報をユーザに通知するための通知部を含み、制御部は、第2電圧出力部の出力短絡時に第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させた場合に、第1電圧出力部からの第1電圧の出力を停止させたことを通知部を介してユーザに通知する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)に第1電圧出力部からの第1電圧の出力が停止された場合には、その旨が通知部を介してユーザに通知されるので、短絡という異常が発生したことをユーザに容易に認識させることができる。
上記一の局面による電源回路において、好ましくは、第1電圧出力部および第2電圧出力部は、電圧安定器を含む。このように構成すれば、電圧安定器により構成される第1電圧出力部および第2電圧出力部を備えた電源回路において、容易に、短絡発生時(第2電圧出力部の出力短絡時)に電源回路の出力側に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることができる。
本発明によれば、上記のように、短絡発生時に電源回路の出力側に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることができる。
本発明の一実施形態による電源回路の回路図である。 本発明の一実施形態による電源回路を含む電子機器の構成を示したブロック図である。 本発明の一実施形態の変形例による電源回路の回路図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2を参照して、本発明の一実施形態による電源回路10の構成について説明する。
図1に示すように、電源回路10は、トランス1と、トランス1の1次側に配置されたIC2と、フィードバック回路3と、トランス1の2次側に配置された2つのレギュレータ4および5とを備えている。この電源回路10は、たとえばDVDレコーダなどの電子機器20(図2参照)に用いられる。なお、レギュレータ4および5は、それぞれ、本発明の「第1電圧出力部」および「第2電圧出力部」の一例である。
トランス1は、1次側に配置された1次巻線1aおよび補助巻線1bと、2次側に配置された2次巻線1cとを含むように構成されている。1次巻線1aの一方端は、図示しないダイオードブリッジなどの整流回路を介して外部電源(交流電源)に接続されている。なお、1次巻線1aの巻方向と補助巻線1bの巻方向とは、反対である。また、補助巻線1bの巻方向と2次巻線1cの巻方向とは、同じである。
IC2とトランス1の1次巻線1aとの間には、FET(電界効果型トランジスタ)6が設けられている。IC2の端子2aは、抵抗R1を介してFET6のゲートGに接続されている。また、FET6のドレインDは、トランス1の1次巻線1aの他方端に接続されている。また、FET6のソースSは、センシングのための抵抗R2を介して接地されている。そして、IC2の発振によりFET6がオンオフすることによって、トランス1の1次側(1次巻線1a)の電圧が変圧されて2次側(2次巻線1c)に伝達されるように構成されている。
また、IC2は、トランス1の2次側(2次巻線1c)からの電圧の出力を制御する機能を有するように構成されている。具体的には、IC2は、フィードバック回路3の後述するフォトカプラ32からフィードバック出力される帰還電流に基づいて発振の周期を調整することにより、トランス1の2次側の電圧を調整する動作を行うように構成されている。なお、IC2の端子2cは、抵抗R2を介して接地されている。また、IC2の端子2dは、接地されている。
また、IC2とトランス1の補助巻線1bとの間には、トランス1の補助巻線1bから供給される電力を整流するダイオードD1と、ダイオードD1によって整流された電力を平滑化する電界コンデンサC1とが接続されている。ダイオードD1のアノード側は、トランス1の補助巻線1bの一方端に接続されているとともに、ダイオードD1のカソード側は、IC2の端子2dに接続されている。また、電解コンデンサC1の一方電極側は、ダイオードD1のカソード側に接続されているとともに、電界コンデンサC1の他方電極側は、接地されている。
フィードバック回路3は、トランス1の2次側の電圧(トランス1の2次巻線1cから出力される電圧)に応じた帰還電流をトランス1の1次側のIC2にフィードバック出力するように構成されている。また、フィードバック回路3は、トランス1の2次側にカソード側が接続されるシャントレギュレータ31と、シャントレギュレータ31に接続され、トランス1の2次側の電圧に応じた帰還電流をIC2に出力するフォトカプラ32とを含む。シャントレギュレータ31のカソード側は、抵抗R3およびR4を介してレギュレータ4の入力側に接続されている。また、シャントレギュレータ31のカソード側は、フォトカプラ32の端子32aに接続されている。また、シャントレギュレータ31のカソード側と、シャントレギュレータ31の参照電圧Vrefが入力される端子との間には、レギュレータ4および5から出力される電圧が共振するのを抑制する機能(位相補償機能)を有する抵抗R5およびコンデンサC3が設けられている。
また、シャントレギュレータ31の参照電圧Vrefが入力される端子は、直列に接続された抵抗R6およびR7を介してレギュレータ4の入力側に接続されているとともに、抵抗R8を介して接地されている。具体的には、シャントレギュレータ31の参照電圧Vrefが入力される端子は、直列に接続された抵抗R6、R7およびR8のうちの抵抗R7とR8との間に接続されている。これにより、シャントレギュレータ31の参照電圧Vrefが入力される端子には、抵抗R6、R7およびR8より調整されるトランス1の2次側の電圧(2次巻線1cから出力される電圧)の分圧が入力される。
フォトカプラ32の端子32bは、抵抗R3を介してレギュレータ4の入力側に接続されている。また、フォトカプラ32の端子32aは、シャントレギュレータ31のカソード側およびアノード側を介して接地されている。これにより、トランス1の2次側の電流(2次巻線1cから出力される電流)は、抵抗R3、フォトカプラ32の端子32b、32a、および、シャントレギュレータ31を経由してグランドに流れるように構成されている。そして、このようにフォトカプラ32の端子32bおよび32aを経由して電流が流れる場合に、フォトカプラ32からIC2に帰還電流が出力されるように構成されている。なお、フォトカプラ32の端子32aと端子32bとは、抵抗R4を介して接続されている。この抵抗R4は、フォトカプラ32に暗電流(フォトカプラ32を誤動作させる微弱な電流)が流れるのを抑制する機能を有する。また、フォトカプラ32の端子32cは、IC2の端子2eに接続されている。また、フォトカプラ32の端子32dは、接地されている。
レギュレータ4は、トランス1の2次巻線1cから入力される電圧(V1)を所定の第1電圧(V2)に変換してレギュレータ5に出力するように構成されている。また、レギュレータ5は、レギュレータ4から入力される第1電圧(V2)を所定の第2電圧(V3)に変換して電子機器20(図2参照)の各部に出力するように構成されている。これら2つのレギュレータ4および5は、スイッチングレギュレータまたはリニアレギュレータなどの電圧安定器により構成されている。ここで、入力電圧(V1、V2)と出力電圧(V2、V3)との差が大きい場合には、レギュレータ4および5として、リニアレギュレータに比べて電力損失が小さいスイッチングレギュレータを用いるのが好ましい。また、入力電圧(V1、V2)と出力電圧(V2、V3)との差が小さい場合には、レギュレータ4および5として、スイッチングレギュレータに比べてノイズが発生しにくいリニアレギュレータを用いるのが好ましい。
なお、トランス1の2次巻線1cとレギュレータ4との間には、2次巻線1cから出力される電力を整流するダイオードD2と、ダイオードD2によって整流された電力を平滑化する電解コンデンサC2とが設けられている。ダイオードD2のアノード側は、トランス1の2次巻線1cの接地されていない一方端に接続されているとともに、ダイオードD2のカソード側は、レギュレータ4の入力側に接続されている。また、電解コンデンサC2の一方電極側は、ダイオードD2のカソード側に接続されているとともに、電解コンデンサC2の他方電極側は、接地されている。
ここで、本実施形態では、レギュレータ4は、フィードバック端子FBを介して入力されるフィードバック電圧に基づいて第1電圧(V2)の出力を調整する機能(出力電圧調整機能)を有する。レギュレータ4のフィードバック端子FBは、抵抗R9を介してレギュレータ4の出力(第1電圧(V2)が出力される端子)に接続されているとともに、抵抗R10を介して接地されている。具体的には、レギュレータ4のフィードバック端子FBは、直列に接続された抵抗R9とR10との間に接続されている。これにより、後述するレギュレータ5の出力短絡時以外の通常時には、レギュレータ4のフィードバック端子FBには、抵抗R9およびR10により調整される第1電圧(V2)の分圧がフィードバック電圧として入力される。
また、レギュレータ4のフィードバック端子FBは、抵抗R11およびダイオードD3を介してレギュレータ5の出力(第2電圧(V3)が出力される端子)に接続されている。具体的には、ダイオードD3のアノード側が抵抗R11を介してレギュレータ4のフィードバック端子FBに接続されているとともに、ダイオードD3のカソード側がレギュレータ5の出力に接続されている。これにより、レギュレータ5の出力短絡時(レギュレータ5の出力に接続された図示しない負荷の電位が第2しきい値以下(略ゼロ)になった場合)には、レギュレータ4のフィードバック端子FBの電位が略ゼロになる。その結果、レギュレータ4の上記出力電圧調整機能が働く(詳細は、後述する)ことによって、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が上昇し続けて過電圧(第1しきい値以上の電圧)になる。
ここで、レギュレータ4の出力(第1電圧(V2)が出力される端子)には、電子機器20(図2参照)全体の制御を行う制御部7(電子機器20に予め設けられた制御部7)が接続されている。制御部7は、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)に基づいて、レギュレータ5の出力短絡時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させる制御を行うように構成されている。具体的には、制御部7は、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が上記のように過電圧になったことを検出した場合に、レギュレータ4の駆動を停止させるための所定の停止信号をレギュレータ4のイネーブル端子ENに出力するように構成されている。
なお、本実施形態では、制御部7は、DVDレコーダなどの電子機器20(図2参照)が動作する際においてユーザに所定の情報を通知するための通知部8(たとえば表示部やLEDなど)に接続されている。これにより、制御部7は、レギュレータ5の出力短絡時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させた場合に、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させたこと(すなわち、レギュレータ5の出力短絡という異常が発生したこと)を通知部8を介してユーザに通知する制御を行うように構成されている。
次に、図1を参照して、本発明の一実施形態による電源回路10のレギュレータ4の通常時および短絡発生時における動作について説明する。
(通常時)
たとえば、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が降下したとする。このとき、レギュレータ4のフィードバック端子FBに入力されるフィードバック電圧(第1電圧(V2)の分圧)も降下する。この場合には、レギュレータ4は、フィードバック電圧が降下したことに基づいて、第1電圧(V2)が降下したと判断し、第1電圧(V2)を大きくするように電圧の出力を調整する。これにより、第1電圧(V2)が上昇して、第1電圧(V2)が所定の電圧に保持される。
また、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が上昇した場合には、レギュレータ4のフィードバック端子FBに入力されるフィードバック電圧(第1電圧(V2)の分圧)も上昇する。この場合には、レギュレータ4は、フィードバック電圧が上昇したことに基づいて、第1電圧(V2)が上昇したと判断し、第1電圧(V2)を小さくするように電圧の出力を調整する。これにより、第1電圧(V2)が降下して、第1電圧(V2)が所定の電圧に保持される。
(短絡発生時)
短絡発生時(レギュレータ5の出力短絡時)には、レギュレータ5の出力(第2電圧(V3)が出力される端子)に接続された図示しない負荷の電位がゼロになるので、ダイオードD3および抵抗R11を介してレギュレータ5の出力に接続されたレギュレータ4のフィードバック端子FBの電位も略ゼロになる。これにより、レギュレータ4のフィードバック端子FBに入力されるフィードバック電圧が大きく降下する。そして、レギュレータ4は、フィードバック電圧が降下したことに基づいて、第1電圧(V2)が降下したと判断し、第1電圧(V2)を大きくするように電圧の出力を調整する。
ここで、この短絡発生時においては、レギュレータ4のフィードバック端子FBの電位が略ゼロの状態が続くので、レギュレータ4は、第1電圧(V2)を大きくする動作をし続ける。そして、第1電圧(V2)が上昇し続けて過電圧(第1しきい値以上の電圧)となる。そして、制御部7は、第1電圧(V2)が過電圧になったことを検出し、レギュレータ4の駆動を停止させるための所定の停止信号をレギュレータ4のイネーブル端子ENに出力する。これにより、レギュレータ4の駆動が停止され、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が停止される。その結果、レギュレータ4に直列に接続されたレギュレータ5の駆動も停止され、レギュレータ5からの第2電圧(V3)の出力も停止される。このように、短絡発生時には、短絡箇所(レギュレータ5の出力に接続された負荷)への電源供給が停止される。
本実施形態では、上記のように、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)に基づいて、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させる制御を行う制御部7を接続する。これにより、短絡発生時には、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が制御部7によって停止される。その結果、レギュレータ4からレギュレータ5への電力の供給が停止されるので、レギュレータ5からの第2電圧(V3)の出力が停止される。これにより、短絡発生時にレギュレータ5の出力側(電源回路10の出力側)に接続される負荷への電力供給を確実に停止させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)にレギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が過電圧になったことに基づいて、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるように制御部7を構成する。これにより、短絡発生時にレギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が過電圧になった際には、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が停止されるので、短絡発生時にレギュレータ4から過電圧が出力されるのを容易に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、レギュレータ5の出力(第2電圧(V3)が出力される端子)に接続されるフィードバック端子FBを介して入力されるフィードバック電圧に基づいて第1電圧(V2)の出力を調整するようにレギュレータ4を構成する。そして、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)にフィードバック端子FBを介してレギュレータ4に入力されるフィードバック電圧が略ゼロになることによってレギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が過電圧になったことに基づいて、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるように制御部7を構成する。これにより、短絡発生時にフィードバック端子FBを介してレギュレータ4に入力されるフィードバック電圧が略ゼロになることによってレギュレータ4から出力される第1電圧(V2)が過電圧になった際には、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が停止されるので、短絡発生時にレギュレータ4から過電圧が出力されるのを容易に抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、フィードバック端子FBを、レギュレータ5の出力(第2電圧(V3)が出力される端子)のみならず、レギュレータ4の出力(第1電圧(V2)が出力される端子)にも接続する。そして、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)以外の通常時には、レギュレータ4から出力される第1電圧(V2)に基づくフィードバック電圧(抵抗R9およびR10により調整される第1電圧(V2)の分圧)に基づいて、第1電圧(V2)の出力を調整するようにレギュレータ4を構成する。これにより、短絡発生時にレギュレータ4から過電圧が出力されるのを容易に抑制することができるのに加えて、短絡発生時以外の通常時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を適切に調整することができる。
また、本実施形態では、上記のように、レギュレータ4のフィードバック端子FBとレギュレータ5の出力(第2電圧(V3)が出力される端子)との間にダイオードD3を設け、ダイオードD3のアノード側をレギュレータ4のフィードバック端子FBに接続するとともに、ダイオードD3のカソード側をレギュレータ5の出力に接続する。これにより、レギュレータ5の出力からレギュレータ4のフィードバック端子FBに電流が逆流するのをダイオードD3によって抑制することができる。
また、本実施形態では、上記のように、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)に所定の停止信号をレギュレータ4に出力することにより、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるように制御部7を構成する。これにより、短絡発生時には、制御部7からレギュレータ4に所定の停止信号が出力されるので、短絡発生時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を容易に停止させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、制御部7を、電源回路10を有する電子機器20(たとえばDVDレコーダなど)の制御部7とする。これにより、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるための専用の制御部7を別途設けることなく、電子機器20に予め設けられた制御部7を利用して、容易に、短絡発生時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させることができる。
また、本実施形態では、上記のように、レギュレータ5の出力短絡時(短絡発生時)にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が停止された場合に、レギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が停止されたことを電子機器20の通知部8(たとえば表示部やLEDなど)を介してユーザに通知する制御を行うように制御部7を構成する。これにより、短絡発生時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力が制御部7によって停止された場合には、その旨が通知部8を介してユーザに通知されるので、短絡という異常が発生したことをユーザに容易に認識させることができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、トランス1の2次側に2つのレギュレータ4および5を直列に接続する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図3に示す変形例のように、トランス1の2次側に3つのレギュレータ4、5および9を直列に接続してもよい。
図3に示す変形例による電源回路11では、トランス1の2次側(2次巻線1c)から電圧(V1)が入力され、第1電圧(V2)を出力するレギュレータ4と、レギュレータ4から第1電圧(V2)が入力され、所定の電圧(V4)を出力するレギュレータ9と、レギュレータ9から所定の電圧(V4)が入力され、第2電圧(V3)を出力するレギュレータ5とが、トランス1の2次側に直列に接続されている。このように3つのレギュレータ4、5および9を直列に設けることによって、2つだけのレギュレータ4および5を直列に設ける場合(上記実施形態の場合)に比べて、各レギュレータ4、5および9の入力と出力との間の電位差を小さくすることができるので、電力損失を小さくすることができる。
なお、本発明では、トランス1の2次側に4つ以上のレギュレータを直列に接続してもよい。この場合、制御部は、直列に接続された4つ以上のレギュレータのうち、最もトランス1の近くに配置されたレギュレータ(第1電圧出力部)に接続される。これにより、直列に接続された4つ以上のレギュレータのうち、最もトランス1から離れて配置されたレギュレータ(第2電圧出力部)の出力短絡時には、最もトランス1の近くに配置されたレギュレータ(第1電圧出力部)からの電圧の出力が制御部によって停止される。
また、上記実施形態では、本発明の第1電圧出力部および第2電圧出力部として、レギュレータ(電圧安定器)を用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1電圧出力部および第2電圧出力部として、レギュレータ(電圧安定器)以外の回路を用いてもよい。
また、上記実施形態では、レギュレータ4(第1電圧出力部)がフィードバック端子FBを有する一方、レギュレータ5(第2電圧出力部)がフィードバック端子を有しない例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1電圧出力部および第2電圧出力部の両方がフィードバック端子を有するレギュレータであってもよい。
また、上記実施形態では、電子機器20に予め設けられた制御部7を、短絡発生時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるために用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、短絡発生時にレギュレータ4からの第1電圧(V2)の出力を停止させるための専用の制御部を、電子機器20に予め設けられた制御部とは別個に設けてもよい。
1 トランス
4 レギュレータ(第1電圧出力部、電圧安定器)
5 レギュレータ(第2電圧出力部、電圧安定器)
7 制御部
8 通知部
10 電源回路
20 電子機器
D3 ダイオード
FB フィードバック端子

Claims (8)

  1. トランスと、
    前記トランスの2次側の電圧が入力され、第1電圧を出力する第1電圧出力部と、
    前記第1電圧出力部の出力側に直列に接続され、第2電圧を出力する第2電圧出力部と、
    前記第1電圧出力部から出力される前記第1電圧が第1しきい値以上の過電圧になったことに基づいて、前記第2電圧出力部の出力短絡時に前記第1電圧出力部からの前記第1電圧の出力を停止させる制御を行う制御部とを備える、電源回路。
  2. 前記第1電圧出力部は、前記第2電圧出力部の出力に接続されるフィードバック端子を含み、前記フィードバック端子を介して入力されるフィードバック電圧に基づいて前記第1電圧の出力を調整するように構成されており、
    前記制御部は、前記第2電圧出力部の出力短絡時に前記フィードバック端子を介して前記第1電圧出力部に入力されるフィードバック電圧が第2しきい値以下になることによって前記第1電圧出力部から出力される前記第1電圧が前記第1しきい値以上の過電圧になったことに基づいて、前記第1電圧出力部からの前記第1電圧の出力を停止させるように構成されている、請求項1に記載の電源回路。
  3. 前記フィードバック端子は、前記第1電圧出力部の出力にも接続されており、
    前記第1電圧出力部は、前記第2電圧出力部の出力短絡時以外の通常時には、前記第1電圧出力部から出力される前記第1電圧に基づく前記フィードバック電圧に基づいて、前記第1電圧の出力を調整するように構成されている、請求項2に記載の電源回路。
  4. 前記第1電圧出力部の前記フィードバック端子と前記第2電圧出力部の出力との間に設けられるダイオードをさらに備え、
    前記ダイオードは、アノード側が前記第1電圧出力部の前記フィードバック端子に接続されているとともに、カソード側が前記第2電圧出力部の出力に接続されている、請求項2または3に記載の電源回路。
  5. 前記制御部は、前記第2電圧出力部の出力短絡時に、所定の停止信号を前記第1電圧出力部に出力することにより、前記第1電圧出力部からの前記第1電圧の出力を停止させるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の電源回路。
  6. 前記制御部は、前記電源回路を有する電子機器の制御部を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の電源回路。
  7. 前記電子機器は、所定の情報をユーザに通知するための通知部を含み、
    前記制御部は、前記第2電圧出力部の出力短絡時に前記第1電圧出力部からの前記第1電圧の出力を停止させた場合に、前記第1電圧出力部からの前記第1電圧の出力を停止させたことを前記通知部を介してユーザに通知する制御を行うように構成されている、請求項6に記載の電源回路。
  8. 前記第1電圧出力部および前記第2電圧出力部は、電圧安定器を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の電源回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019070948A (ja) * 2017-10-10 2019-05-09 ルネサスエレクトロニクス株式会社 電源回路

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