JP2006209977A - 燃料電池と燃料電池スタックおよび燃料電池セパレータ - Google Patents

燃料電池と燃料電池スタックおよび燃料電池セパレータ Download PDF

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Abstract

【課題】 流体マニホールド近傍の受圧部の圧縮応力の上昇を抑制することができる燃料電池と燃料電池スタックおよび燃料電池セパレータの提供。
【解決手段】 (1)流体マニホールドを有する燃料電池セパレータ18と、該燃料電池セパレータの流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材43と、を備えた燃料電池10、スタック28、セパレータ18。
(2) 断熱材43はセル積層方向にセパレータ18毎に設けられる。
(3) 断熱材43はセル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池(燃料電池モジュールでもよい)と、該燃料電池を積層した燃料電池スタックおよび該燃料電池を構成する燃料電池セパレータに関する。
燃料電池、たとえば固体高分子電解質型燃料電池は、膜−電極アッセンブリ(Membrane-Electrode Assembly 、MEA)をセパレータで挟んだものから構成される。少なくとも1つの単位燃料電池(単セル)からモジュールを構成し、モジュールを複数積層して燃料電池スタックが構成される。スタックには締めつけ荷重がかけられる。各燃料電池モジュールのセパレータは、ほぼ全面でスタック締めつけ荷重を受けるが、とくに受圧部での圧力が高い。セパレータの流体(流体は冷却水、燃料ガス、酸化ガスの何れか)マニホールドの外側部分は受圧部の一部を形成している。
一方、スタックの温度制御技術として、温度調整後の冷却水をスタック内に循環させる構成が知られている(たとえば、特開2004−14213号公報)。
特開2004−14213号公報
しかし、従来の構成には、つぎの問題がある。
燃料電池本体の温度と大きく異なる温度の流体(たとえば、冷却水)が燃料電池に流入すると、マニホールド内壁近傍のみの温度が変化する。
たとえば、燃料電池本体の温度が20℃である場合に、80℃に温度制御された冷却水が冷却水マニホールドに流入すると、冷却水マニホールドの外側の受圧部が局所的に熱膨張し、膨張が拘束される結果、熱応力が生じる。結果、スタック締結荷重の圧縮荷重がかかっていた受圧部の圧縮応力が、熱応力分、上昇する。
また、局所的熱膨張が生じたマニホールド近傍受圧部と対角にあるマニホールドの外側の受圧部にも、局所的熱膨張が生じたマニホールド近傍部の熱膨張によるプレッシャプレートの傾きや回転などにより、圧縮応力が発生する。
冷却水マニホールド以外の流体マニホールドにも類似の問題が生じ得る。
本発明の目的は、流体マニホールドに燃料電池本体の温度と大きく異なる流体が流れることによる、流体マニホールド近傍の受圧部の圧縮応力の上昇を抑制することができる燃料電池(燃料電池モジュールでもよい)と燃料電池スタックおよび燃料電池セパレータを提供することにある。
上記目的を達成する本発明はつぎの通りである。
(1) 流体マニホールドを有する燃料電池セパレータと、該燃料電池セパレータの流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えた燃料電池。
(2) 前記流体マニホールドが冷却水入口マニホールドと冷却水出口マニホールドを含み、前記断熱材は前記冷却水入口マニホールドに設けられる(1)記載の燃料電池。
(3) 前記流体マニホールドが、板面形状が四角形のセパレータの角にあるマニホールドである(1)記載の燃料電池。
(4) 前記セパレータはカーボンセパレータである(1)記載の燃料電池。
(5) 前記断熱材の、セル面と直交する方向に見た形状は、I型、L型、コ字型の何れかから選択された形状である(1)記載の燃料電池。
(6) 前記断熱材が前記流体マニホールドの内面のうちセパレータ外周部側の面に設けられる(1)記載の燃料電池。
(7) 前記断熱材が前記流体マニホールドの内面のうち前記流体マニホールドとセル発電領域の流体流路とを結ぶ連通路側の面以外に設けられる(1)記載の燃料電池。
(8) 前記断熱材はセル積層方向にセパレータ毎に設けられる(1)記載の燃料電池。
(9) 前記断熱材はセル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられる(1)記載の燃料電池。
(10) 少なくとも1つの単セルからなるセルモジュールが複数積層されている燃料電池スタックであって、前記セルモジュールが、流体マニホールドを有する燃料電池セパレータと、該燃料電池セパレータの流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えている燃料電池スタック。
(11) 流体マニホールドと、該流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えた燃料電池セパレータ。
上記(1)の燃料電池、上記(10)の燃料電池スタック、上記(11)の燃料電池セパレータの何れか1つによれば、流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材を備えているので、流体マニホールドを流れる流体の温度が急変しても、断熱材によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部)への熱伝導が断熱材で抑制され、断熱材によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部)の熱膨張が低減され、断熱材によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部)の応力の上昇が抑制される。
上記(2)の燃料電池によれば、断熱材が冷却水入口マニホールドに設けられるので、冷却水出口マニホールドに比べて冷却水温度の急変が多い冷却水入口マニホールドの近傍部位の熱膨張と熱応力が、効果的に低減される。
上記(3)の燃料電池によれば、断熱材が設けられる流体マニホールドが四角形のセパレータの角にあるマニホールドである場合は、断熱材が設けられる流体マニホールドの近傍部位の熱膨張が抑制されることにより、プレッシャプレートの傾きや回転などにより、断熱材が設けられる流体マニホールドと対角の位置にある流体マニホールドの圧縮荷重も抑制される。
上記(4)の燃料電池によれば、セパレータがカーボンセパレータの場合、圧縮荷重によるカーボンセパレータの歪みが抑制される。
上記(5)の燃料電池によれば、断熱材の、セル面と直交する方向に見た形状が、I型、L型、コ字型の何れかから選択された形状であるため、断熱材によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部)への熱伝導が断熱材によって抑制される。
上記(6)の燃料電池によれば、断熱材が流体マニホールドの内面のうちセパレータ外周部側の面に設けられるので、受圧部への熱伝導が断熱材によって抑制され、受圧部の応力上昇が抑制される。
上記(7)の燃料電池によれば、マニホールド内面のうち、断熱材が流体マニホールドとセル発電領域の流体流路とを結ぶ連通路側の面には設けられないので、連通路の流れは阻害されない。
上記(8)の燃料電池によれば、断熱材はセル積層方向にセパレータ毎に設けられるので、スタック化する前に各モジュールの段階、あるいは各セパレータの段階で断熱材を形成できる。
上記(9)の燃料電池によれば、断熱材はセル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられるので、スタック化の段階またはスタック化した後に断熱材をマニホールドに挿入でき、生産性がよい。
上記(10)の燃料電池スタックによれば、スタック化の段階またはスタック化した後に断熱材をマニホールドに挿入でき、生産性がよい。
上記(11)の燃料電池セパレータによれば、セパレータの段階で断熱材を形成することができる。
以下に、本発明の燃料電池(燃料電池モジュール)、燃料電池スタック、燃料電池セパレータを、図1〜図7を参照して説明する。
本発明が適用される燃料電池10は、低温型燃料電池であり、たとえば、固体高分子電解質型燃料電池10である。該燃料電池10は、たとえば燃料電池自動車に搭載される。ただし、自動車以外に用いられてもよい。
図6、図7に示すように、固体高分子電解質型燃料電池10は、膜−電極アッセンブリ(MEA:Membrane-Electrode Assembly )とセパレータ18との積層体からなる。
膜−電極アッセンブリは、イオン交換膜からなる電解質膜11とこの電解質膜の一面に配置された触媒層からなる電極(アノード、燃料極)14および電解質膜の他面に配置された触媒層からなる電極(カソード、空気極)17とからなる。膜−電極アッセンブリとセパレータ18との間には、アノード側、カソード側にそれぞれ拡散層13、16が設けられる。
セパレータ18には、四角形(たとえば、矩形)の外形を有し、中央部に、アノード14、カソード17に燃料ガス(水素)および酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための反応ガス流路27、28(燃料ガス流路27、酸化ガス流路28)と、その裏面に冷媒(通常、冷却水)を流すための冷媒流路26が形成されている。
また、セパレータ18には、外周部に、燃料ガス流路27に燃料ガスを供給、排出するための燃料ガスマニホールド30、酸化ガス流路28に酸化ガスを供給、排出するための酸化ガスマニホールド31、冷媒流路26に冷媒を供給、排出するための冷媒マニホールド29が形成されている。燃料ガス流路27、酸化ガス流路28、冷媒流路26は発電領域内のセル内流体流路を形成し、燃料ガスマニホールド30、酸化ガスマニホールド31、冷媒マニホールド29は流体マニホールドを形成する。
セル内流体流路と流体マニホールドとは連通路34で連通される。
膜−電極アッセンブリとセパレータ18を重ねて単位燃料電池(「単セル」ともいう)を構成し、少なくとも1つの単セルから燃料電池モジュール19を構成し(図示例は1セル10で1モジュールが構成される場合を示す)、モジュールを複数積層してセル積層体とし、セル積層体のセル積層方向両端に、ターミナル20、インシュレータ21、エンドプレート22を配置し、エンドプレート22をセル積層体の外側でセル積層方向に延びる締結部材(たとえば、テンションプレート24)に、ボルト・ナット25により固定し、セル積層体をセル積層方向に締め付け、燃料電池スタック23を構成する。スタック一端のエンドプレート22の内側にプレッシャプレート12を配置し、エンドプレート22とプレッシャプレート12との間にばね15を配置して、調整ねじ15Aで、ばね荷重を調整してセル積層体にかかるスタック締結荷重を調整する。
流体流路26、27、28、29、30、31、34をシールするために、ガス側のシール材33および冷媒側のシール32が設けられる。図示例では、ガス側シール材33が接着剤からなり、冷媒側シール材32がガスケット(たとえば、ゴムガスケット)からなる場合を示している。ただし、ガス側シール材33も冷媒側シール材32も、接着剤とガスケット(たとえば、ゴムガスケット)の何れから構成されてもよい。
図1、図2に示すように、セパレータ18の、流体マニホールドの外側の部分で、隣接するセルのセパレータと接触する部分(ガスケット32が装着されるために段差状に隣接するセルのセパレータから後退している部分41を除く部分)は、スタック締結荷重の一部を受ける受圧部40を形成している。スタック締結荷重は、セル面と直交する方向、すなわちセル積層方向の荷重である。段差状後退部分41は、ガスケット32があるため、隣接するセルのセパレータからスタック締結荷重を受けない。
各セル19の、アノード側14では、水素を水素イオン(プロトン)と電子に電離する電離反応が行われ、水素イオンは電解質膜11中をカソード側に移動し、カソード17側では酸素と水素イオンおよび電子(隣りのMEAのアノードで生成した電子がセパレータを通してくる、またはセル積層方向一端のセルのアノードで生成した電子が外部回路を通して他端のセルのカソードにくる)から水を生成する反応が行われ、かくして発電が行われる。
アノード側:H2 →2H+ +2e-
カソード側:2H+ +2e- +(1/2)O2 →H2
図1〜図5において、セパレータ18の受圧部40は、スタック締結荷重を受けるため、受圧部40には圧縮応力が生じる。また、セパレータ18の流体マニホールド29、30、31には、流体が流れ、その流体の温度が急変すると、セパレータ18の流体マニホールド29、30、31の内面の温度が局所的に変化してセパレータ18の流体マニホールド29、30、31周りには熱応力が生じる。そして、スタック締結荷重による圧縮応力と流体の温度の急上昇による圧縮熱応力の両方がセパレータ18の受圧部40にかかると、受圧部40では局所的に大きな応力が生じる。過大応力がかかると、セパレータ18の受圧部40に歪み、変形が生じ、シール不良、洩れなどの原因になる。
図1〜図5に示すように、燃料電池10のセパレータ18の、流体マニホールド29、30、31のうち、少なくとも冷媒マニホールド29には、該流体マニホールドの内面42の少なくとも一部に、断熱材43が設けられている。断熱材43は接着剤44にて流体マニホールドの内面42に接着されることが望ましい。断熱材43と流体マニホールドの内面42との間は接着剤44で充填されており、断熱材43と流体マニホールドの内面42との間には流体が流れる隙間はない。
断熱材43はまわりのセパレータ18の材料より熱伝導率の小の材料から構成されることが望ましく、たとえば、セパレータ18がカーボンセパレータの場合は、断熱材43は樹脂、セラミックといった具合である。
断熱材43は、冷媒マニホールド29にのみ設けられていてもよいし、あるいは冷媒マニホールド29と燃料ガスマニホールド30に設けられていてもよいし、あるいは冷媒マニホールド29と酸化ガスマニホールド31に設けられていてもよいし、あるいは冷媒マニホールド29と燃料ガスマニホールド30と酸化ガスマニホールド31に設けられていてもよい。
流体マニホールド29、30、31の冷媒マニホールド29は、冷却水入口29iマニホールド29iと冷却水出口マニホールド29oを含み、断熱材43は、少なくとも冷却水入口マニホールド29iに設けられている。断熱材43は、冷却水入口マニホールド29iと冷却水出口マニホールド29oに設けられていてもよい。
断熱材43が設けられる流体マニホールドは、望ましくは、四角形(たとえば、矩形)のセパレータ18の角にあるマニホールドである。ただし、四角形(たとえば、矩形)のセパレータ18の辺に沿ってあるマニホールドにも断熱材43が設けられてもよい。
セパレータ18がカーボンセパレータである場合には、耐圧縮荷重、耐熱応力上、そのセパレータ18の流体マニホールドには断熱材43が設けられることが望ましい。ただし、セパレータ18が、メタルセパレータ、またはメタルセパレータとともに用いられる樹脂フレームである場合でも、セパレータ18の流体マニホールドに断熱材43が設けられてもよい。
断熱材43の、セル面と直交する方向に見た形状は、望ましくは、I型、L型、コ字型(U型)の何れかから選択された形状である。
断熱材43は流体マニホールド29、30、31の内面のうちセパレータ外周部(受圧部)側の面に設けられる。
たとえば、断熱材43のセル面と直交する方向に見た形状がI型である場合、図4に示すように、断熱材43は流体マニホールド29、30、31の内面のうちセパレータ外周部側の辺の面に密着させて設けられる。
また、断熱材43のセル面と直交する方向に見た形状がL型である場合、図3に示すように、断熱材43は流体マニホールド29、30、31の内面のうちセパレータ外周部側の直交2辺の面に密着させて設けられる。
また、断熱材43のセル面と直交する方向に見た形状がコ字型(U型)である場合、図1に示すように、断熱材43はコ字型(U型)の平行2辺を連結する連結辺を流体マニホールド29、30、31の内面のうちセパレータ外周部側の辺の面に密着させて設けられる。
望ましくは、断熱材43は、流体マニホールド29、30、31の内面のうちマニホールド29、30、31とセル発電領域の流体流路26、27、28とを結ぶ連通路34側の面以外に設けられる。望ましくは、連通路34側の面には設けられない。連通路34側の面に設けられると、連通路34への流体の流入、流出が断面材43によって阻害されるおそれがあるので、それを防止するためである。ただし、連通路34への流体の流入、流出が断面材43によって阻害されるおそれがなければ、断面材43が連通路34側の面にももうけられてもよい。
図2に示すように、断熱材43は、セル積層方向にセパレータ18毎に設けられてもよい。
あるいは、図5に示すように、断熱材43は、セル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられてもよい。この場合は、先にセルを積層しておき、セル積層状態で断熱材43を流体マニホールドに挿入することができる。
断熱材43の構成は、〔モジュールの受圧部40の幅Wm〕/〔受圧部40の幅方向Dの熱伝導率Tm〕よりも、〔断熱材43の幅Wd〕/〔断熱材43の幅方向Dの熱伝導率Td〕が同等以上になるような構成にする(各Wm、Tm、Wd、Tdは図2に示す通りである)。これによって、断熱材43がモジュールの受圧部40と同等以上の断熱材層となって働き、熱応力が半減かそれ以下となる。熱応力を半減かそれ以下にした場合は、受圧部40に有害な歪みやシール性不全が生じないことが試験により確認された。
また、〔断熱材43のセル積層方向の弾性率〕×〔断熱材43のセル積層方向の熱膨張係数〕が、〔セパレータ材料、たとえば、カーボンのセル積層方向の弾性率〕×〔セパレータ材料、たとえば、カーボンのセル積層方向の熱膨張係数〕よりも小さくなるような構成にする。これによって、セル積層方向に、隣接するセルの断熱材同士が互いに干渉し合わないようになる。
さらに、断熱材43の材質として、燃料電池の使用環境に耐えることができる(たとえば、酸性使用環境下でも腐食しない)ことが必要である。断熱材43を樹脂やセラミックから構成した場合は、燃料電池の使用環境に耐えることができる。
以上は、燃料電池10またはセルモジュール19に本発明が適用された場合を説明したが、本発明は、燃料電池スタック23、または燃料電池セパレータ18に適用されてもよい。
本発明が燃料電池スタック23に適用される場合は、燃料電池スタック23は、少なくとも1つの単セル10からなるセルモジュール19が複数積層されている燃料電池スタック23であって、セルモジュール19が、流体マニホールドを有する燃料電池セパレータ18と、該燃料電池セパレータ18の流体マニホールド29、30、31の内面の少なくとも一部に設けられた断熱材43と、を備えている燃料電池スタックからなる。
本発明が燃料電池セパレータ18に適用される場合は、燃料電池セパレータ18は、流体マニホールド29、30、31と、該流体マニホールド29、30、31の内面の少なくとも一部に設けられた断熱材43と、を備えた燃料電池セパレータ18からなる。
つぎに、本発明の作用・効果を説明する。
本発明の燃料電池10(またはモジュール19)、燃料電池スタック23、燃料電池セパレータ18の何れも、流体マニホールド29、30、31の内面42の少なくとも一部に設けられた断熱材43を備えているので、流体マニホールド29、30、31を流れる流体の温度が急変しても、断熱材43によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部40)への熱伝導が断熱材43で抑制され、断熱材43によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部40)の局所的熱膨張が低減され、断熱材43によって隔てられたセパレータ部分(たとえば、受圧部40)の応力の上昇が抑制される。
セパレータ部分の温度が全体に均一に変化する場合は熱応力が生じないが、局所的に熱膨張が生じた場合には、まわりの低温部分から拘束を受けて、熱膨張が生じた部分に圧縮応力が生じるが、本発明では局所的温度変化、局所的熱膨張が抑制されるので、熱応力が抑制される。受圧部40にはスタック締結荷重による圧縮応力が生じているので、そこに熱応力が加わると、応力的に厳しくなるが、熱応力が抑制されため、熱応力と締結荷重による圧縮応力とを加えても、応力的に厳しくなならい。その結果、受圧部40の歪みが過大になることがなく、シール不全なども生じない。
セパレータ18がカーボンセパレータの場合、圧縮荷重の低減により、圧縮荷重によるカーボンセパレータの歪みが抑制される。その結果、シール性の良好に維持される。
断熱材43が冷却水入口マニホールド29iに設けられた場合は、冷却水出口マニホールド29oに比べて冷却水温度の急変が多い冷却水入口マニホールド29iの近傍部位の熱膨張と熱応力が、効果的に低減される。
断熱材43が設けられる流体マニホールド29、30、31が四角形(たとえば、矩形)のセパレータ18の角にあるマニホールドである場合は、断熱材が設けられた流体マニホールドの近傍部位の熱膨張が抑制されることにより、プレッシャプレートの回転による、断熱材が設けられた流体マニホールド(図1では、29i)と対角の位置にある流体マニホールド(図1では、29o)の圧縮荷重も抑制される。
断熱材43の、セル面と直交する方向に見た形状が、I型、L型、コ字型の何れかから選択された形状であるため、断熱材43によって隔てられたセパレータ外周部分(たとえば、受圧部40)への熱伝導が断熱材43によって抑制される。受圧部40はスタック締結荷重による圧縮応力が生じる部分であるので、その部分に熱応力による圧力増があると、強度上、変形上問題になるおそれがあるが、本発明では受圧部40の圧力増を抑制できるので、好ましい。
マニホールド内面42のうち、断熱材が流体マニホールドとセル発電領域の流体流路とを結ぶ連通路34側の面には設けられないので、連通路34の流れは阻害されない。
断熱材43がセル積層方向にセパレータ18毎に設けられた場合は、スタック化する前に各モジュールの段階、あるいは各セパレータの段階で断熱材を形成できる。これによって、断熱材43をマニホールド内面42に確実に密着させて形成でき、断熱材43とマニホールド内面42との間に隙間ができてその隙間に流体が流れて断熱性が阻害されることがない。
断熱材43がセル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられる場合は、スタック化の段階またはスタック化した後に断熱材43をマニホールド29、30、31に挿入でき、1つ1つのセルに断熱材43を形成する場合よりも、生産性が格段に向上する。
本発明の燃料電池、燃料電池スタック、燃料電池セパレータの、断熱材の形状がコ字型の場合の、正面図である。 図1のA−A’断面図である。 本発明の燃料電池、燃料電池スタック、燃料電池セパレータの、断熱材の形状がL型の場合の、正面図である。 本発明の燃料電池、燃料電池スタック、燃料電池セパレータの、断熱材の形状がI型の場合の、正面図である。 本発明の燃料電池、燃料電池スタック、燃料電池セパレータの、断熱材が複数セルにわたって連続している場合の、斜視図である。 本発明が適用される燃料電池スタックの側面図である。 図6の一部拡大断面図である。
符号の説明
10 燃料電池
11 電解質膜
12 プレッシャプレート
13 拡散層
14 電極(アノード、燃料極)
15 ばね
15A 調整ねじ
16 拡散層
17 電極(カソード、空気極)
18 燃料電池セパレータ
19 セルモジュール
20 ターミナル
21 インシュレータ
22 エンドプレート
23 燃料電池スタック
24 締結部材(テンションプレート)
25 ボルト
26 冷媒流路
27 燃料ガス流路
28 酸化ガス流路
29 冷媒マニホールド
29i 入口側冷却水マニホールド
29o 出口側冷却水マニホールド
30 燃料ガスマニホールド
31 酸化ガスマニホールド
32 冷媒側シール材(たとえば、ゴムガスケット)
33 ガス側シール材(たとえば、接着剤)
34 連絡通路
40 受圧部
41 段差状に隣接するセルのセパレータから後退している部分
42 マニホールド内面
43 断熱材
44 接着剤

Claims (11)

  1. 流体マニホールドを有する燃料電池セパレータと、該燃料電池セパレータの流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えた燃料電池。
  2. 前記流体マニホールドが冷却水入口マニホールドと冷却水出口マニホールドを含み、前記断熱材は前記冷却水入口マニホールドに設けられる請求項1記載の燃料電池。
  3. 前記流体マニホールドが、板面形状が四角形のセパレータの角にあるマニホールドである請求項1記載の燃料電池。
  4. 前記セパレータはカーボンセパレータである請求項1記載の燃料電池。
  5. 前記断熱材の、セル面と直交する方向に見た形状は、I型、L型、コ字型の何れかから選択された形状である請求項1記載の燃料電池。
  6. 前記断熱材が前記流体マニホールドの内面のうちセパレータ外周部側の面に設けられる請求項1記載の燃料電池。
  7. 前記断熱材が前記流体マニホールドの内面のうち前記流体マニホールドとセル発電領域の流体流路とを結ぶ連通路側の面以外に設けられる請求項1記載の燃料電池。
  8. 前記断熱材はセル積層方向にセパレータ毎に設けられる請求項1記載の燃料電池。
  9. 前記断熱材はセル積層方向に複数セルにわたって連続して設けられる請求項1記載の燃料電池。
  10. 少なくとも1つの単セルからなるセルモジュールが複数積層されている燃料電池スタックであって、前記セルモジュールが、流体マニホールドを有する燃料電池セパレータと、該燃料電池セパレータの流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えている燃料電池スタック。
  11. 流体マニホールドと、該流体マニホールドの内面の少なくとも一部に設けられた断熱材と、を備えた燃料電池セパレータ。
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KR101795400B1 (ko) * 2016-04-18 2017-11-08 현대자동차 주식회사 연료전지 스택

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