JP5181572B2 - 燃料電池のセパレータ、セパレータ製造方法及び燃料電池製造方法 - Google Patents

燃料電池のセパレータ、セパレータ製造方法及び燃料電池製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、特に、燃料電池のセパレータ、セパレータ製造方法及び燃料電池製造方法に関する。
従来から、水素などのアノードガスと空気などのカソードガスとを反応ガスとして、電気化学反応によって化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する燃料電池が広く知られている。この燃料電池は、電解質の違いにより種々のタイプにものに分類されるが、その一つとして電解質に固体高分子電解質を用いる固体高分子電解質型燃料電池がある。
特許文献1には、第1金属製プレート及び第2金属製プレートにエンボス部を設け、この第1金属製プレートと第2金属製プレートとを積層してカソードガス流路やアノードガス流路、冷却水流路を形成する固体高分子電解質型燃料電池が開示されている。
特開2003−272698号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料電池では、エンボス部を設けた第1金属製プレート及び第2金属製プレートを積層する構成であるため、燃料電池のセル厚さが厚くなる。したがって、燃料電池を小形化する場合には、各流路の高さを低く設定してセル厚さを薄くする必要があるが、各流路高さを低く設定すると、カソードで生成した水分などに起因してカソードガス流路やアノードガス流路での反応ガスの供給が妨げられる現象(以下「フラッティング」という。)が生じ、燃料電池の発電性能が低下してしまう。
また、冷却水流路を形成する第2金属プレートの一部がガス拡散層と接触するので、反応ガスの拡散性能が悪化してしまい、燃料電池の発電性能が低下するという問題がある。
そこで、本発明は、上記した問題に鑑みてなされたものであり、セル厚さを抑制するとともに、発電性能の悪化を抑えることができる燃料電池のセパレータ、セパレータ製造方法及び燃料電池積層方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような解決手段によって前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために本発明の実施形態に対応する符号を付するが、これに限定されるものではない。
本発明は、膜電極接合体の外側に設けられ、冷却水流路(153)並びに膜電極接合体にアノードガスを供給するアノードガス流路(151)及びカソードガスを供給するカソードガス流路(152)を有する波板状の燃料電池セパレータ(15)であって、ガス流れ方向に直交する断面から見たときに、一方の膜電極接合体のアノード電極(12)と当接し、その当接幅と当接位置近傍のカソードガス流路幅とが略同一になるように形成されたアノード側当接部(15a)と、断面から見たときに、他方の膜電極接合体のカソード電極(13)と当接し、その当接幅と当接位置近傍のアノードガス流路幅とが略同一になるように形成されたカソード側当接部(15a)と、ガス流れ方向に直交する方向に交互に配置されるアノード側当接部(15a)とカソード側当接部(15a)の端部同士を連結し、その内部に冷却水を流す冷却水流路(153)が形成された壁部(15b)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、セパレータの壁部はアノード側当接部の端部とカソード側当接部の端部とをセル積層方向に接続し、その内部に冷却水を流す冷却水流路を形成する。そのため、冷却水流路によってセルのセル厚さが厚くなることがなく、さらに反応ガスの拡散性を阻害することがない。したがって、セルを積層したときの燃料電池スタックの厚さを抑制することができるとともに、燃料電池スタックの発電性能の悪化を抑えることができる。
以下では図面等を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の燃料電池スタック100の構成を示す図である。
燃料電池スタック100は、自動車などの移動車両に用いられる燃料電池スタックであって、複数のセル10と、一対の集電板20と、一対の絶縁板30と、一対のエンドプレート40と、ナット50とを備える。
セル10は、起電力を生じる固体高分子型燃料電池の単位セルである。このセル10が複数積層されて燃料電池スタック100を構成する。このセル10の構成の詳細については図2を参照して後述する。
一対の集電板20は、積層された複数のセル10の外側にそれぞれ配置される。集電板20は、ガス不透過性の導電性部材で形成され、例えば緻密質カーボンによって形成される。この集電板20は、図中上側の一部に出力端子21を有する。燃料電池スタック100は、この出力端子21によって各セル10で生じた電子e−を取り出して出力する。
一対の絶縁板30は、集電板20の外側にそれぞれ配置される。絶縁板30は、絶縁性のゴムなどで形成される。
一対のエンドプレート40は、絶縁板30の外側にそれぞれ配置される。エンドプレート40は、鋼など、剛性を備える金属性の材料で形成される。このエンドプレート40のうち、一方のエンドプレート40(図1において、左側手前のエンドプレート)は、冷却水入口41aと、冷却水出口41bと、アノードガス入口42aと、アノードガス出口42bと、カソードガス入口43aと、カソードガス出口43bとを有する。
4本のナット50は、一対のエンドプレート40の外側であって、エンドプレート40の四隅付近にそれぞれ配置される。そして、燃料電池スタック100の内部を貫通したテンションロッド(図示せず)の両端にナット50が螺合する。このように、燃料電池スタック100は、テンションロッドとナット50とによってセル積層方向に締め付けられている。なお、テンションロッドは、セル同士の電気短絡を防止するため、その表面に絶縁処理が施されている。
次に、アノードガスとカソードガスとによって起電力を生じるセル10の構成ついては図2を参照して説明する。
図2は、セル10の構成を示す図である。
セル10は、図2に示すように、電解質膜11の両側にアノード電極12及びカソード電極13を配置してなる膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly;以下「MEA」という。)を備える。
MEAの電解質膜11としては、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いる。この電解質膜11は、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。
アノード電極12は、電解質膜11の側から順に、白金などの合金からなる電極触媒層と、フッ素樹脂などからなる撥水層と、カーボンクロスなどからなるガス拡散層とが配置されて構成される。
また、カソード電極13も、同様に、電解質膜11の側から順に、電極触媒層と、撥水層と、ガス拡散層とが配置されて構成される。
上記したMEAの外側には、ガスケット14をそれぞれ配置する。ガスケット14は、ゴム状弾性材料、例えばシリコンゴムやフッ素ゴムなどを用いる。このガスケット14は、セル10を積層したときにアノード電極12とセパレータ15との間のアノードガスをシールするとともに、カソード電極13とセパレータ15との間のカソードガスをシールする。
そして、このガスケット14を配置したMEAの外側には、それぞれセパレータ15を配置する。このセパレータ15は、アノードガスをアノード電極12に流すアノードガス流路151と、カソードガスをカソード電極13に流すカソードガス流路152と、燃料電池スタック内を冷却する冷却水を流す冷却水流路153とを形成する。
このセパレータ15の詳細について、図3を参照して説明する。
図3は、第1実施形態のセパレータ15の構成を示す図であり、図2のIII−III断面を示す。
セパレータ15は、図3に示すように、2枚のステンレス板(板状部材)を重ね合わせた波板形状となっている。なお、ここでいう「波」とは、曲線的な波形状だけではなく、矩形波のような形状をも含むものである。そして、このセパレータ15は、平坦部15aと壁部15bとを備える。
セパレータ15の平坦部15aは、セル10のアノード電極12、カソード電極13と接触するように形成されている。ここで、アノード電極12に接する平坦部15aの幅は、この平坦部15aの接触位置近傍におけるカソードガス流路152の流路幅と略同一になるように形成されている。同様に、カソード電極13に接する平坦部15aの幅も、この平坦部15aの接触位置近傍のアノードガス流路151の流路幅と略同一になるように形成されている。そして、セパレータ15の壁部15bは、アノード電極側の平坦部15aとカソード電極側の平坦部15aとを連結するように、セル積層方向に形成されている。
このようにセパレータ15は、ガス流れ方向に直交する方向に平坦部15aを複数有し、その平坦部同士を壁部15bで連結するので、セパレータ15のアノード電極12と対向する側にアノードガス流路151が形成され、カソード電極13と対向する側にカソードガス流路152が形成される。
一方、セパレータ15の平坦部15aは、両端位置においてステンレス板同士が接合されている。そして、壁部15bでは、アノードガス流路側のステンレス板がアノードガス流路151に円弧状に膨出するように構成されており、カソードガス流路側のステンレス板がカソードガス流路152に円弧状に膨出するように構成されている。これにより、セパレータ15の壁部15bの内部には空間が形成され、この空間が燃料電池スタック内を冷却する冷却水の冷却水流路153となる。このように本実施形態では、セパレータ15を2重構造とし、壁部15bの内部を冷却水が流れるように冷却水流路を構成するので、セル10の厚さが抑えられ、セル10を積層したときの燃料電池スタック100の厚さが抑制される。
上記したセパレータ15を備える燃料電池スタック100では、セル10において以下のように発電反応する(図3参照)。
アノードガス入口からアノードガスを燃料電池スタック内に導入すると、アノードガスはセパレータ15のアノードガス流路151を流れ、アノードガスに含まれる水素がアノード電極12に供給される。そして、アノード電極12における発電反応によってプロトン及び電子e−を生成する。プロトンは電解質膜11を透過してカソード電極13へ移動し、電子は集電板から外部回路へ流れる。反応に利用されなかった余剰のアノードガスは、アノードガス出口から排出される。
一方、カソードガス入口からカソードガスを燃料電池スタック内に導入すると、カソードガスはセパレータ15のカソードガス流路152を流れ、カソード電極13に供給される。そして、アノード電極12の発電反応により生じたプロトン及び外部回路からの電子と、カソードガスに含まれる酸素とが反応して水が生成される。反応に利用されなかった余剰のカソードガスは、反応により生じた生成水とともに、カソードガス出口から排出される。
ところで、燃料電池スタック100は一対のエンドプレート40によって挟持されているので(図1参照)、各セル10には所定の面圧が付与されており、この面圧によって各セル10同士が密着する。そのため、燃料電池スタック100の運転状態に応じてセル10のMEAが熱膨張などにより変形すると、上記した面圧が所定範囲内に保たれず、セル10が壊れるなどの問題が生じる。
本実施形態では、セパレータ15の壁部15bをアノードガス流路側及びカソードガス流路側に円弧状に膨出するように構成しているので、図4に示すようにセパレータ15が燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収する。
図4は、セパレータ15が燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収する仕組みを説明する図である。
図4(A)はセル10のMEAが膨張した場合を示し、図4(B)はセル10が収縮した場合を示す図である。
熱膨張などによってMEAが膨張すると、図4(A)の矢印Aに示すように、セル積層方向内側の向きに圧縮力が生じる。このような圧縮力が生じると、セパレータ15の壁部15bのアノードガス流路側のステンレス板は、矢印Bに示すようにアノードガス流路内に向かって押し出されるように変形する。また、セパレータ15の壁部15bのカソードガス流路側のステンレス板は、矢印Cに示すようにカソードガス流路内に向かって押し出されるように変形する。
このように、セル10のMEAが膨張して圧縮力が生じたとしても、セパレータ厚さが薄くなる方向にセパレータ15が変形するので、燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収することができ、各セル10の面圧を所定範囲内に維持することができる。
一方、MEAが収縮する場合には、図4(B)の矢印Aに示すように、セル積層方向外側の向きに拡張力が生じる。このような拡張力が生じると、セパレータ15の壁部15bのアノードガス流路側のステンレス板は、矢印Bに示すようにアノードガス流路側からカソードガス流路側に向かって変形する。また、セパレータ15の壁部15bのカソードガス流路側のステンレス板は、矢印Cに示すようにカソードガス流路からアノードガス流路側に向かって変形する。
このようにセル10のMEAが収縮して拡張力が生じたとしても、セパレータ厚さが厚く方向にセパレータ15が変形するので、燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収することができ、各セル10の面圧を所定範囲内に維持することができる。
上記のようなセパレータ15を備える本実施形態の燃料電池スタック100は、図5に示すように組み立てられる。
図5は、第1実施形態のセパレータ15を備える燃料電池スタック100の組み立て方法を示す図である。
燃料電池スタック100を組み立てる前に、まずセパレータ15を加工しておく。2枚のステンレス板を重ね合わせ、冷却水流路153を形成するために2枚のステンレス板をいわゆるロールボンディングで接合し(接合工程)、その後プレス加工によってアノードガス流路151やカソードガス流路152を成形して(成形工程)、セパレータ15を製造する。そして、アノードガス流路151及びカソードガス流路152を成形した後に、セパレータ15の冷却水流路153に水などの流体を流し、その流体の液圧によってセパレータ15の壁部15bがアノードガス流路側又はカソードガス流路側に円弧状に膨出するように拡張させる(拡張工程)。
このようにセパレータ15を製造した後に、図5(A)に示すように、MEA同士の間にセパレータ15を配置する。セパレータ15は少なくとも一方の端部がMEAの端部よりも狭く構成して、MEAの端部にセパレータ厚さ調整部材200を挿入できる挿入代を設けておく。そして、MEA同士の間にセパレータ15を配置した後に、挿入代にセパレータ厚さ調整部材200を挿入する(挿入工程)。
なお、図5(A)においては、セパレータ15は、セル積層方向への力が加わっていないので、セパレータ厚さは最も厚い状態にある。
そして、図5(A)のように配置した後、図5(B)に示すように、一方のMEAがセパレータ厚さ調整部材200に接触するまで、燃料電池スタック100のセル積層方向にセル10を圧縮する(圧縮工程)。このようにセパレータ15を圧縮した状態で、積層したセル10をエンドプレート40によって挟持し(固定工程)、その後にセパレータ厚さ調整部材200をMEAの間から引き抜く。
これにより、各セルの面圧を所定範囲内に調整した状態で燃料電池スタック100を組み立てられるとともに、燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収できるようにセパレータ厚さを調整できる。
以上により、本実施形態では下記の効果を得ることができる。
本実施形態のセパレータ15は、アノード側の平坦部15aとカソード側の平坦部15aとの端部を接続するように壁部15bを形成し、この壁部15bの内部を冷却水が流れるように冷却水流路153を構成する。そのため、冷却水流路153によってセル10のセル厚さが厚くなることがなく、反応ガスの拡散性を阻害することがない。したがって、セル10を積層したときの燃料電池スタック100の厚さを抑制することができるとともに、燃料電池スタック100の発電性能の悪化を抑えることが可能となる。
セパレータ15の壁部15bは、アノードガス流路151やカソードガス流路152に円弧状に膨出するように構成されており、セパレータ15の壁部15bが燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収する。そのため、セル10の面圧を所定範囲内に維持することができ、セル10が壊れたりすることを抑制することができるので、燃料電池スタック100の発電性能の悪化を抑えることが可能となる。また、従来手法の燃料電池スタックのように、セル積層方向にバネなどの弾性体を配置して、セル積層方向の変形を吸収する必要がなく、燃料電池スタック100の小形化を図ることができる。
また、セパレータ15の平坦部15aは2重構造として剛性を高くするので、セル10などがセル積層方向に変形しても、平坦部15aは変形することがない。そのため、セパレータ15の壁部15bでセル積層方向の変形を確実に吸収することができる。
さらに、燃料電池スタック100の組み立て時には、MEA同士の間にセパレータ厚さ調整部材200を挿入するので、セパレータ厚さを確実に所定の厚さに設定することができる。これにより、各セルの面圧を所定範囲内に調整した状態で燃料電池スタック100を組み立てられるとともに、燃料電池スタック100のセル積層方向の変形を吸収できるようにセパレータ厚さを調整できる。
(第2実施形態)
図6は、第2実施形態のセパレータ15の構成を示す図である。
第2実施形態の燃料電池スタック100は、第1実施形態とほぼ同様であるが、セパレータ15の壁部15bの構成において相違する。つまり、壁部15bをアノードガス流路側及びカソードガス流路側に突出するように形成したもので、以下にその相違点を中心に説明する。
第2実施形態のセパレータ15は、図6に示すように、2枚のステンレス板を重ね合わせて構成されており、平坦部15aと壁部15bとを有する。
このセパレータ15の平坦部15aは、両端位置においてステンレス板同士が接合されている。そして、壁部15bでは、第1実施形態のように円弧状に膨出するのではなく、アノードガス流路側のステンレス板がアノードガス流路側に角部15cを有するように突出して形成され、カソードガス流路側のステンレス板がカソードガス流路側に角部15cを有するように突出して形成される。そして、このセパレータ15の壁部15bの内部の空間が、燃料電池スタック内を冷却する冷却水を流す冷却水流路153となる。
第2実施形態のように、セパレータ15の壁部15bに角部15cを設けて、アノードガス流路151及びカソードガス流路152に突出するように形成することによっても、第1実施形態と同様の効果を得られる。したがって、セル10を積層したときの燃料電池スタック100の厚さを抑制することができるとともに、セル10の面圧を所定範囲内に維持して燃料電池スタック100の発電性能の悪化を抑えることができる。
(第3実施形態)
図7は、第3実施形態のセパレータ15の構成を示す図である。
第3実施形態の燃料電池スタック100は、第1実施形態とほぼ同様であるが、セパレータ15の壁部15bの構成において相違する。つまり、平坦部15aの端部近傍の壁部15bにおいて2枚のステンレス板を接合するようにしたもので、以下にその相違点を中心に説明する。
第3実施形態のセパレータ15は、図7に示すように、2枚のステンレス板を重ね合わせて構成されており、平坦部15aと壁部15bとを有する。
このセパレータ15では、第1実施形態のように平坦部15aの両端位置においてステンレス板同士を接合するのではなく、平坦部15aの端部近傍の壁部15bにおいて2枚のステンレス板を接合する。また、この壁部15bでは、アノードガス流路側のステンレス板がアノードガス流路151に円弧状に膨出するように形成され、カソードガス流路側のステンレス板がカソードガス流路152に円弧状に膨出するように形成される。そして、セパレータ15の壁部15bの内部の空間が、燃料電池スタック内を冷却する冷却水を流す冷却水流路153となる。
第3実施形態のように、セパレータ15の壁部15bにおいてステンレス板同士を接合し、さらにこの壁部を円弧状に膨出するように形成することによっても、第1実施形態と同様の効果を得られる。したがって、セル10を積層したときの燃料電池スタック100の厚さを抑制することができるとともに、セル10の面圧を所定範囲内に維持して燃料電池スタック100の発電性能の悪化を抑えることができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、第1実施形態〜第3実施形態において、セパレータ15はステンレス板で構成しているが、これに限られるものではなく、導電性や強度、耐食性に優れている板状部材であればよい。
また、第1実施形態では、複数のセル10を積層して一度に燃料電池スタック100を組み立てるように構成しているが、数個のセル10を予め積層してセルモジュールとしておき、このセルモジュールを複数重ね合わせて燃料電池スタック100を構成するようにしてもよい(単位セルモジュール積層工程)。このように構成すれば、積層するための設備や治具を共通化することができ、組み立て時におけるコストを削減することができる。また、セルモジュールを重ね合わせて燃料電池スタック100を構成するので、面圧を所定範囲内に調整しやすくなる。
さらに、第1実施形態では、セパレータ15に冷却水流路153を形成するため、2枚の金属板をロールボンディングで接合するようにしているが、レーザー溶接によって接合するようにしてもよい。
このようにレーザー溶接によって接合すれば、セパレータ15を構成する2枚の金属板の厚さが第1実施形態の場合より薄くても溶接することができ、金属板の厚さが薄くなるので第1実施形態よりも複雑な流路を形成することが可能となる。
第1実施形態の燃料電池スタックの構成を示す図である。 セルの基本構成を示す図である。 セパレータの構成を示す図である。 セパレータが燃料電池スタックのセル積層方向の変形を吸収する仕組みを説明する図である。 燃料電池スタックの組み立て方法を示す図である。 第2実施形態のセパレータの構成を示す図である。 第3実施形態のセパレータの構成を示す図である。
符号の説明
100 燃料電池スタック
10 セル
11 電解質膜
12 アノード電極
13 カソード電極
15 セパレータ
15a 平坦部(アノード側当接部、カソード側当接部)
15b 壁部
15c 角部(突出部)
40 エンドプレート
151 アノードガス流路
152 カソードガス流路
153 冷却水流路
200 セパレータ厚さ調整部材(間隔調整部材)

Claims (11)

  1. 膜電極接合体の外側に設けられ、冷却水流路並びに前記膜電極接合体にアノードガスを供給するアノードガス流路及びカソードガスを供給するカソードガス流路を有する波板状の燃料電池セパレータであって、
    ガス流れ方向に直交する断面から見たときに、一方の膜電極接合体のアノード電極と当接し、その当接幅と当接位置近傍のカソードガス流路幅とが略同一になるように形成されたアノード側当接部と、
    前記断面から見たときに、他方の膜電極接合体のカソード電極と当接し、その当接幅と当接位置近傍のアノードガス流路幅とが略同一になるように形成されたカソード側当接部と、
    ガス流れ方向に直交する方向に交互に配置される前記アノード側当接部と前記カソード側当接部の端部同士を連結し、その内部に冷却水を流す冷却水流路が形成された壁部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池セパレータ。
  2. 請求項1に記載の燃料電池セパレータにおいて、
    前記アノード側当接部、前記カソード側当接部及び前記壁部は、2枚の板状部材を重ね合わせて構成され、
    前記壁部の冷却水流路は、アノード側当接部の両側端部近傍が接合され、前記カソード側当接部の両側端部近傍が接合されて形成される、
    ことを特徴とする燃料電池セパレータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池セパレータにおいて、
    前記アノードガス流路側の壁部はアノードガス流路に突出する突出部を有し、前記カソードガス流路側の壁部はカソードガス流路に突出する突出部を有する、
    ことを特徴とする燃料電池セパレータ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の燃料電池セパレータにおいて、
    前記アノードガス流路側の壁部はアノードガス流路に円弧状に膨出する膨出部を有し、前記カソードガス流路側の壁部はカソードガス流路に円弧状に膨出する膨出部を有する、
    ことを特徴とする燃料電池セパレータ。
  5. 膜電極接合体の外側に燃料電池セパレータを配置したセルを複数積層した燃料電池であって、
    前記燃料電池セパレータとして、請求項1から請求項4のいずれか一つに記載の燃料電池セパレータを備えた、
    ことを特徴とする燃料電池。
  6. 請求項2から請求項4に記載の燃料電池セパレータのセパレータ製造方法であって、
    2枚の板状部材を重ねて、前記2枚の板状部材同士を接合する接合工程と、
    前記板状部材の接合後に、前記アノード側当接部と、前記カソード側当接部と、前記壁部とを形成してアノードガス流路及びカソードガス流路を成形する成形工程と、
    前記流路の成形後に、前記壁部に形成される冷却流路に流体を流し、その液圧によって前記壁部を拡張する拡張工程と、
    を備えることを特徴とするセパレータ製造方法。
  7. 請求項6に記載のセパレータ製造方法において、
    前記接合工程は、前記2枚の板状部材をロールボンディングによって接合する、
    ことを特徴とするセパレータ製造方法。
  8. 請求項6に記載のセパレータ製造方法において、
    前記接合工程は、前記2枚の板状部材をレーザー溶接によって接合する、
    ことを特徴するセパレータ製造方法。
  9. 請求項1から請求項4に記載の燃料電池セパレータを膜電極接合体の外側に配置したセルを複数積層し、その積層体を積層方向に圧縮し挟持して製造する燃料電池製造方法であって、
    隣り合う前記セルのうち一方のセルのアノード電極と他方のセルのカソード電極との間が所定の間隔になるまで前記セルを積層方向に圧縮する圧縮工程と、
    前記圧縮工程で圧縮して積層した前記セルを圧縮状態を維持したまま固定する固定工程と、
    を備えることを特徴とする燃料電池製造方法。
  10. 請求項9に記載の燃料電池積層製造において、
    隣り合う前記セルのうち一方のセルのアノード電極と他方のセルのカソード電極との間に、間隔を調整する間隔調整部材を挿入する挿入工程をさらに備え、
    前記圧縮工程は、前記アノード電極と前記カソード電極とが前記間隔調整部材と接触するまで前記セルを積層方向に圧縮する、
    ことを特徴とする燃料電池製造方法。
  11. 請求項9又は請求項10に記載の燃料電池製造方法において、
    前記圧縮工程は、複数のセルを単位セルモジュールとして圧縮し、
    前記固定工程は、前記単位セルモジュールを固定し、
    さらに、前記単位セルモジュールを積層する単位セルモジュール積層工程を備える、
    ことを特徴とする燃料電池製造方法。
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