JP2006209870A - テープ巻取り装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、ロール状に巻き取るテープの厚みが薄く、しかも巻き取られたテープ同士が滑りやすくともテープの巻乱れを防止すると共に、ハブに巻き取ったテープがハブから脱落することを防止するテープ巻取り装置を提供する。
【解決手段】 本発明は、磁気テープMTを巻き取ってテープロールMT1を形成するハブ10と、テープロールMT1の周面を押圧しつつ磁気テープMT1の送り込み位置を規定する第1ガイドローラ21aと、テープロールMT1の周面を押圧しつつ巻き重ねられていく磁気テープMTの幅方向の振れを制限する第2ガイドローラ21bとを備えるテープ巻取り装置1であって、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2が基準面Sの法線上に配置されていると共に、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ221aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差していることを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は、磁気テープMTを巻き取ってテープロールMT1を形成するハブ10と、テープロールMT1の周面を押圧しつつ磁気テープMT1の送り込み位置を規定する第1ガイドローラ21aと、テープロールMT1の周面を押圧しつつ巻き重ねられていく磁気テープMTの幅方向の振れを制限する第2ガイドローラ21bとを備えるテープ巻取り装置1であって、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2が基準面Sの法線上に配置されていると共に、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ221aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差していることを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、テープをロール状に巻き取るためのテープ巻取り装置に関する。
一般に、コンピュータ等のデータバックアップ用の外部記録媒体として、例えば、幅12.7mm(1/2インチ)の磁気テープが広く用いられている。この磁気テープは、全体の厚みが10μm以下であり、PET、PEN、アラミド等の樹脂フィルム上にその表裏で合計2層以上の磁性層(合計厚み:0.3μm以下)が形成されたものである。このような磁気テープは、ワインダやドライブによってフランジ付きリールに巻き取られる際に、そのテープエッジが不揃いとなる巻乱れを生じやすい。特に、高速での磁気テープの巻取りでは、巻乱れが顕著となる。そして、巻乱れを生じた磁気テープは、テープエッジが不揃いになっているために、例えばその輸送中にエッジダメージを受けやすい。また、巻乱れを生じた磁気テープは、ドライブ内での走行安定性が悪化するためにサーボトラッキングエラーを生じやすい。このため、巻乱れが生じることがないようにフランジ付きリールに巻き取ることができる磁気テープを製造することは、商品の要求性能を保証する上で重要である。
従来、巻乱れが生じにくい磁気テープとして、図9(a)に示すように、磁気テープMTの全長に亘ってその幅方向に反るように湾曲させたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このように湾曲した磁気テープMTは、図9(b)に示すように、凹となる側のテープエッジTEがフランジ面FSに当接しつつフランジ付きリールRに巻き取られていく。その結果、磁気テープMTのテープエッジTEは、フランジ面FSに揃えられながら巻き取られていくので、この磁気テープMTは、巻乱れが生じにくくなる。
従来、このように湾曲した磁気テープMTの製造方法としては、磁気テープMTをフランジ無しのハブ周りに椀状のテープロールとなるように巻き取っていく巻取り工程と、この椀状のテープロールにエージング処理を施すことによって磁気テープMTに巻き癖を付与するエージング工程とで主に構成されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、前記した巻取り工程では、磁気テープMTが、ハブの回転軸に対して0.02〜2°で傾くようにその回転軸が配置されたタッチローラで押圧されつつハブに巻き取られていくことによって、磁気テープMTがハブ周りで椀状のテープロールとなる。また、前記したエージング工程では、前記した巻き癖が磁気テープMTに付与されることによって、磁気テープMTはその幅方向に湾曲する。
特開2003−346454号公報(段落0038〜段落0043参照)
従来、このように湾曲した磁気テープMTの製造方法としては、磁気テープMTをフランジ無しのハブ周りに椀状のテープロールとなるように巻き取っていく巻取り工程と、この椀状のテープロールにエージング処理を施すことによって磁気テープMTに巻き癖を付与するエージング工程とで主に構成されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。そして、前記した巻取り工程では、磁気テープMTが、ハブの回転軸に対して0.02〜2°で傾くようにその回転軸が配置されたタッチローラで押圧されつつハブに巻き取られていくことによって、磁気テープMTがハブ周りで椀状のテープロールとなる。また、前記したエージング工程では、前記した巻き癖が磁気テープMTに付与されることによって、磁気テープMTはその幅方向に湾曲する。
しかしながら、磁気テープが幅広(例えば、12.7mm(1/2インチ)幅)である場合には、前記特許文献1の製造方法では磁気テープに湾曲が充分に形成されない場合があった。
また、磁気テープは、昨今の高記録容量化によってその厚みが薄くなってきていると共に高記録密度化によって磁気テープの表面が平滑化してきている。その結果、磁気テープの剛性が低下すると共にハブに巻き取られた磁気テープ同士が滑りやすくなっている。そのためハブに対する磁気テープの巻乱れが生じやすくなっている。一般に、このように巻乱れを生じた磁気テープ(テープロール)に加熱処理を施したとしても、磁気テープに良好な巻き癖を付与することができない。また、磁気テープ同士が滑りやすくなっているので、ハブに巻き取られつつある磁気テープがハブから脱落しやすくなっている。特に、高速で磁気テープがハブに巻き取られる際にこれらの傾向は大きい。
また、磁気テープは、昨今の高記録容量化によってその厚みが薄くなってきていると共に高記録密度化によって磁気テープの表面が平滑化してきている。その結果、磁気テープの剛性が低下すると共にハブに巻き取られた磁気テープ同士が滑りやすくなっている。そのためハブに対する磁気テープの巻乱れが生じやすくなっている。一般に、このように巻乱れを生じた磁気テープ(テープロール)に加熱処理を施したとしても、磁気テープに良好な巻き癖を付与することができない。また、磁気テープ同士が滑りやすくなっているので、ハブに巻き取られつつある磁気テープがハブから脱落しやすくなっている。特に、高速で磁気テープがハブに巻き取られる際にこれらの傾向は大きい。
そこで、本発明は、ロール状に巻き取るテープの厚みが薄く、しかも巻き取られたテープ同士が滑りやすくともテープの巻乱れを防止すると共に、ハブに巻き取ったテープがハブから脱落することを防止するテープ巻取り装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決した請求項1に記載の発明は、テープを巻き重ねてその周面にテープロールを形成するハブと、前記ハブに形成されていく前記テープロールの周面を押圧しつつ前記テープロールへのテープの送り込み位置を規定する第1ガイドローラと、前記ハブを挟んで前記第1ガイドローラの反対側に配置されて前記テープロールの周面を押圧しつつ前記テープロールの周面に巻き重ねられていくテープの幅方向の振れを制限する第2ガイドローラと、前記テープロールが拡径していくに従って前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラを前記ハブの回転軸から離れていくように移動させる移動機構とを備えるテープ巻取り装置であって、前記第1ガイドローラの回転軸が予め設定された基準面の法線上に配置されていると共に、前記ハブの回転軸が前記第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差していることを特徴とする。
このテープ巻取り装置では、ハブがその回転軸周りに回転してハブ周りにテープロールが形成されていく際に、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラは、テープロールが拡径していくに従ってハブの回転軸から離れていくように移動機構によって移動する。その結果、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラのそれぞれは、次第に拡径していくテープロールの周面に追従するように移動しながらテープロールの全周に亘って均一な押圧力を発生する。
そして、このテープ巻取り装置では、ハブの回転軸は、第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差しているので、テープロールが拡径していく方向は、ハブの半径方向に対して角度θに設定されることとなる。その結果、ハブ周りには、ハブの半径方向に対して角度θでハブから立ち上がるような椀状のテープロールが形成される。
そして、このテープ巻取り装置では、このような椀状のテープロールが形成されていく際に、第1ガイドローラがテープロールの周面を押圧しつつテープロールへのテープの送り込み位置を規定すると共に、第2ガイドローラが第1ガイドローラの反対側でテープロールの周面を押圧しつつテープロールの周面に巻き重ねられていくテープの幅方向の振れを制限する。その結果、このテープ巻取り装置は、ハブに巻き取るテープの厚みが薄く、しかも巻き取られたテープ同士が滑りやすくとも、テープロールにおけるテープの巻乱れを防止すると共に、ハブに巻き取ったテープがハブから脱落することを防止する。
また、このテープ巻取り装置は、前記ハブが円柱状の形状を呈していてもよいが、前記ハブの周面が前記ハブの回転軸に対して傾斜するテーパ状になったものでもよい。中でも前記ハブの回転軸に対して前記角度θに近接した角度で傾斜するテーパ状になっているものが望ましく、そして、前記角度θに一致した角度で傾斜するテーパ状になっているものが最も望ましい。
前記角度θの周面を有するハブを備えたテープ巻取り装置では、ハブの回転軸が、前記したように第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差しているので、第1ガイドローラの位置でのハブのテーパ角度と第1ガイドローラの回転軸の角度とは一致する。その結果、第1ガイドローラは、ハブの周面に巻き重ねられていくテープ面(テープロールの周面)と的確に当接することとなる。したがって、このテープ巻取り装置は、第1ガイドローラがテープロールの周面を均等にかつ的確に押圧するので、より巻き姿の良い椀状のテープロールを形成する。ちなみに、円柱状のハブを備えたテープ巻取り装置では、ハブの回転軸が第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差しているので、ハブ上ではテープの幅方向に押圧力の強さに勾配が形成されたテーパ状の押圧力が発生する。
また、このようなテープ巻取り装置は、前記第2ガイドローラが前記ハブの回転軸を挟んで前記第1ガイドローラの反対側に配置されており、前記ハブの回転軸から離れていく前記第2ガイドローラの方向が、前記基準面に対して角度2θをなすように設定されていることが望ましい。
このテープ巻取り装置では、第2ガイドローラは前記ハブの回転軸を挟んで第1ガイドローラの正反対に位置する。そして、第2ガイドローラは、移動機構によってテープロールが拡径していくに従ってハブの回転軸から離れていくように移動する。この際、第2ガイドローラは、基準面に対して角度2θをなす方向にハブの回転軸から離れていく。その一方で、ハブの回転軸は、第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差しているので、第2ガイドローラの位置でテープロールが拡径していく方向は、基準面に対して角度2θをなすこととなる。つまり、第2ガイドローラがハブの回転軸から離れていく方向と、第2ガイドローラの位置でテープロールが拡径していく方向とは一致する。そして、第2ガイドローラは、テープロールの周面を押圧しつつテープロールの周面に巻き重ねられていくテープの幅方向の振れを制限する。その結果、このテープ巻取り装置は、より巻き姿の良い椀状のテープロールを形成する。
また、このテープ巻取り装置は、前記第2ガイドローラが前記テープの幅方向に遊動可能となっているものが望ましい。
このテープ巻取り装置では、例えばテープ巻取り装置の組立て精度のバラツキによって個々のテープ巻取り装置間で第1ガイドローラに対する第2ガイドローラの相対位置に多少のずれが生じた場合であっても、第2ガイドローラがテープの幅方向に遊動可能となっているので、そのずれは吸収される。その結果、このテープ巻取り装置は、第2ガイドローラが遊動不能となっているものと比較してテープエッジに対するダメージを低減する。
また、このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラには、その周面の上縁及び下縁のそれぞれにテープの幅方向の振れを規制する一対のフランジが形成されており、前記フランジの内周幅が、テープの幅と比較して5〜15μm大きいものが望ましい。
このテープ巻取り装置は、テープが一定速度でハブに巻き取られる場合に、テープの巻き姿をより良好にすることができる。
また、このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラには、その周面の上縁及び下縁のそれぞれにテープの幅方向の振れを規制する一対のフランジが形成されており、前記フランジの外周幅が、テープの幅と比較して20〜100μm大きいものが望ましい。
このテープ巻取り装置は、テープの巻取り速度の加速時におけるテープの巻き姿をより良好にすることができる。
また、このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラに形成されたフランジの高さが、0.5〜2.0mmであるものが望ましい。
このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラのフランジの高さが、前記数値範囲内に設定されているので、ハブに対するテープの巻き始めにハブ上でのテープの位置を安定させることができると共に、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラからテープが外れることを的確に防止する。
また、このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラのそれぞれに取り付けられて、前記テープロールの周面に対する前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラの押圧力をそれぞれ個別に発生させるアクチュエータをさらに備えることが望ましい。
このテープ巻取り装置は、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラのテープロールの周面に対する押圧力を個別に調節することができる。その結果、このテープ巻取り装置は、第1ガイドローラ及び第2ガイドローラの性能を個別に十分に引き出すことが可能な押圧力を確実かつ簡易に設定することができる。その結果、このテープ巻取り装置は、たとえハブに巻き取るテープの厚みが薄く、しかも巻き取られたテープ同士が滑りやすくとも、テープの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)テープの巻き乱れを防止すると共に、ハブからテープロールが脱落することを防止する。
また、このテープ巻取り装置は、前記第1ガイドローラに対して前記テープロールに送り込まれるテープの下流側に配置されると共に前記テープロールの周面を押圧するタッチローラをさらに備えることが望ましい。
このテープ巻取り装置では、テープロールの周面に巻き重ねられたテープが第1ガイドローラの下流側に配置されたタッチローラで押圧される。その結果、テープロールとこれに新たに重ねられたテープとの間に巻き込まれた空気が効率良く押し出される。したがって、このテープ巻取り装置は、より巻き姿の良い椀状のテープロールを形成する。
また、このテープ巻取り装置は、前記タッチローラに取り付けられて、前記テープロールの周面に対する前記タッチローラの押圧力を前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラとは別個に発生させるアクチュエータをさらに備えるものが望ましい。
また、このようなテープ巻取り装置は、テープロールの周面に対する第1ガイドローラ、第2ガイドローラ及びタッチローラの追従性が優れるので、リールの回転軸に多少の偏芯や傾きが生じていたとしても、これらを許容し、テープロールの巻き姿を良好にする。
本発明のテープ巻取り装置は、ロール状に巻き取るテープの厚みが薄く、しかも巻き取られたテープ同士が滑りやすくともテープの巻乱れを防止することができると共に、ハブに巻き取ったテープがハブから脱落することを防止することができる。
以下、本発明の実施形態に係るテープ巻取り装置について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図1は、本実施形態に係るテープ巻取り装置の構成を説明するための構成説明図、図2(a)は、本実施形態に係るテープ巻取り装置の外観を示す側面図、図2(b)は、図2(a)中、Z部の部分拡大図、図2(c)は、第1ガイドローラの回転軸とハブの回転軸との位置関係を示す模式図、図3は、本実施形態に係るテープ巻取り装置における第1ガイドローラ及びタッチローラ付近の様子を示す外観斜視図であり、図1中のX方向から見た図、図4(a)は、第1ガイドローラの断面図、図4(b)は、第2ガイドローラの断面図、図5は、本実施形態に係るテープ巻取り装置における第2ガイドローラ付近の様子を示す外観斜視図であり、図1中のY方向から見た図である。
図1に示すように、磁気テープ巻取り装置1(特許請求の範囲にいう「テープ巻取り装置」)は、ハブ10と、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bと、タッチローラ22と、これら第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22の案内機構4と、直動エアシリンダ5と、移動支持部材6と、この移動支持部材6を移動させる移動機構3と、直動エアシリンダ5や移動機構3の動きを制御する制御部36とを備えている。なお、直動エアシリンダ5は、特許請求の範囲にいう「アクチュエータ」に相当する。
ハブ10は、図2(a)に示すように、フランジを有しない巻き芯で形成されており、駆動モータ7によって回転軸AX1周りに回転するようになっている。そして、図2(b)に示すように、ハブ10の周面10aは、ハブ10の回転軸AX1に対して角度θで傾斜するテーパ状になっている。本実施形態における角度θは、0.1〜1度に設定されることが望ましい。
このようなハブ10の回転軸AX1は、図2(c)に示すように、後記する第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差している。そして、図1に示すように、このハブ10に磁気テープMT(特許請求の範囲にいう「テープ」)が巻き取られることによってテープロールMT1が形成されることとなる。
第1ガイドローラ21aは、図1に示すように、磁気テープMTがクラウンローラ21cを介してテープロールMT1に向かって送り込まれる際に、テープロールMT1の周面を押圧しつつテープロールMT1への磁気テープMTの送り込み位置を規定するものである。本実施形態でのテープロールMT1に対する第1ガイドローラ21aの押圧力は、走行する磁気テープMTのテープテンションと比較して0.20〜0.98N(20〜100gf)大きくなるように設定されている。そして、本実施形態での第1ガイドローラ21aは、後記するタッチローラ22に対して走行する磁気テープMTの上流側でこのタッチローラ22と並ぶように配置されている。また、図2(a)に示すように、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2は、磁気テープ巻取り装置1の設置面である基準面Sの法線上に配置されている。そして、前記したように、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して角度θをなして傾斜していると共に、ハブ10の周面10a(図2(b)参照)のテーパ角度がハブ10の回転軸AX1に対して角度θをなしていることから、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2の角度は、第1ガイドローラ21aの位置でのハブ10の周面10aのテーパ角度と一致している。
このような第1ガイドローラ21aには、図3に示すように、その円柱状の胴部の周面の上縁及び下縁のそれぞれに磁気テープMTの幅方向の振れを規制可能なように一対のフランジFが形成されている。なお、本実施形態における第1ガイドローラ21aのフランジFは、図4(a)に示すように、フランジFの内周幅W1が、磁気テープMTの幅TWと比較して5〜15μm大きくなるように設定されている。そして、フランジFの外周幅W2が、磁気テープMTの幅TWと比較して20〜100μm大きくなるように設定されている。また、このフランジFの高さHは、0.5〜2.0mmに設定されている。なお、この高さHが前記下限を下回ると磁気テープMTが第1ガイドローラ21aから外れる場合があり、前記上限を上回ると、磁気テープMTの巻き始めにリール上での磁気テープMTの位置が安定しない場合がある。
このような第1ガイドローラ21aには、図3に示すように、その円柱状の胴部の周面の上縁及び下縁のそれぞれに磁気テープMTの幅方向の振れを規制可能なように一対のフランジFが形成されている。なお、本実施形態における第1ガイドローラ21aのフランジFは、図4(a)に示すように、フランジFの内周幅W1が、磁気テープMTの幅TWと比較して5〜15μm大きくなるように設定されている。そして、フランジFの外周幅W2が、磁気テープMTの幅TWと比較して20〜100μm大きくなるように設定されている。また、このフランジFの高さHは、0.5〜2.0mmに設定されている。なお、この高さHが前記下限を下回ると磁気テープMTが第1ガイドローラ21aから外れる場合があり、前記上限を上回ると、磁気テープMTの巻き始めにリール上での磁気テープMTの位置が安定しない場合がある。
この第1ガイドローラ21aは、図4(a)に示すように、スライダ41から上方に向かって延びるように設けられた軸部材24に取り付けられている。なお、このスライダ41は、この第1ガイドローラ21aをテープロールMT1に向かうように案内するための後記する案内機構4(図3参照)を構成している。そして、軸部材24の先端には、第1ガイドローラ21aが軸部材24から抜け出ることを防止する抜け止め部材25が形成されている。
第2ガイドローラ21bは、図1に示すように、ハブ10の回転軸AX1を挟んで第1ガイドローラ21aの反対側(正反対側)に配置されている。この第2ガイドローラ21bは、テープロールMT1の周面を押圧しつつテープロールMT1の周面に巻き重ねられていく磁気テープMTの幅方向の振れを制限するものである。本実施形態でのテープロールMT1に対する第2ガイドローラ21bの押圧力は、磁気テープMTの幅方向の長さ12.7mm(0.5インチ)当り0.20〜0.59N(20〜60gf)に設定されている。また、図2(b)に示すように、第2ガイドローラ21bの回転軸AX3は、ハブ10の回転軸AX1に対して角度θをなすように傾斜している。つまり、第2ガイドローラ21bの回転軸AX3の角度は、この第2ガイドローラ21bの位置でのハブ10の周面10aのテーパ角度と一致している。
このような第2ガイドローラ21bには、図5に示すように、その円柱状の胴部の周面の上縁及び下縁のそれぞれに磁気テープMTの幅方向の振れを規制可能なように一対のフランジFが形成されている。そして、この第2ガイドローラ21bは、図4(b)に示すように、スライダ41から上方に向かって延びるように設けられた軸部材24にリニアブッシュ23を介して取り付けられており、軸部材24周りに回転可能となっていると共に、軸部材24の延びる方向に遊動可能となっている。ちなみに、第2ガイドローラ21bの遊動幅は、1mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定されている。なお、本実施形態での第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bは、例えば、ポリオキシメチレンといったエンジニアプラスチック、SUS、アルミニウム、アルマイト処理やクロムメッキが施されたアルミニウムなどで形成されている。
このような第2ガイドローラ21bには、図5に示すように、その円柱状の胴部の周面の上縁及び下縁のそれぞれに磁気テープMTの幅方向の振れを規制可能なように一対のフランジFが形成されている。そして、この第2ガイドローラ21bは、図4(b)に示すように、スライダ41から上方に向かって延びるように設けられた軸部材24にリニアブッシュ23を介して取り付けられており、軸部材24周りに回転可能となっていると共に、軸部材24の延びる方向に遊動可能となっている。ちなみに、第2ガイドローラ21bの遊動幅は、1mm以下、好ましくは0.5mm以下に設定されている。なお、本実施形態での第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bは、例えば、ポリオキシメチレンといったエンジニアプラスチック、SUS、アルミニウム、アルマイト処理やクロムメッキが施されたアルミニウムなどで形成されている。
タッチローラ22は、図1に示すように、テープロールMT1に送り込まれたばかりの磁気テープMTがテープロールMT1の周面との間に巻き込んだ空気を押し出すものであり、送り込まれた磁気テープMTを介してテープロールMT1の周面を押圧するようになっている。本実施形態でのテープロールMT1に対するタッチローラ22の押圧力は、磁気テープMTの幅方向の長さ12.7mm(0.5インチ)当り0.5〜2.9N(50〜300gf)に設定されている。
このタッチローラ22は、少なくとも磁気テープMTとの接触部分が弾性部材で形成されており、この弾性部材としては、例えば天然ゴム、合成ゴム、エラストマー等が挙げられ、中でも硬度30〜50(Hs:JIS K 6301準拠)のゴムが好ましい。
このようなタッチローラ22は、図示しないが第1ガイドローラ21aや第2ガイドローラ21bと同様に、スライダ41から上方に延びるように設けられた軸部材24に回転可能に取り付けられている。
このようなタッチローラ22は、図示しないが第1ガイドローラ21aや第2ガイドローラ21bと同様に、スライダ41から上方に延びるように設けられた軸部材24に回転可能に取り付けられている。
案内機構4は、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22がテープロールMT1に向かって押圧される際に、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22のそれぞれがテープロールMT1に向かうように案内するものである。この案内機構4は、図3及び図5に示すように、スライダ41と、案内レール42と、タッチアーム44とを備えている。スライダ41は、案内レール42に沿って摺動するようになっており、このスライダ41には、前記したように、第1ガイドローラ21aやタッチローラ22、第2ガイドローラ21bが回転可能に取り付けられている。案内レール42は、テープロールMT1と直動エアシリンダ5との間で延びるように後記する移動支持部材6上に取り付けられている。タッチアーム44は、その一端がスライダ41に取り付けられており、その他端が次に説明する直動エアシリンダ5のピストンロッド5bの先端部にダンパ43を介して取り付けられている。ちなみにダンパ43は、衝撃や振動を吸収する材質のものであれば特に制限はなく、このダンパ43としては、例えばゲル状の緩衝材料からなる成形体や、硬度が10〜60(Hs:JIS K 6301準拠)のゴムからなる成形体が挙げられる。
直動エアシリンダ5は、テープロールMT1に対する第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22の押圧力を発生するものであって、図1に示すように、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22のそれぞれに取り付けられている。
直動エアシリンダ5は、公知の構造を有するものであり、図3及び図5に示すように、本体部5aとピストンロッド5bとを備えている。この直動エアシリンダ5は、図示しない送気パイプから本体部5aにエアが送り込まれることによってピストンロッド5bが突出するようになっている。そして、本実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1では、図1に示すように、各直動エアシリンダ5とエアコンプレッサCとを繋ぐ送気パイプPa,Pb,Pcにそれぞれ設けられたエア流量調節弁Va,Vb,Vcの開度を、制御部36が個別に制御するようになっている。つまり、制御部36は、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22のそれぞれに取り付けられた各直動エアシリンダ5に送り込まれるエア流量を個別に調節することによって、テープロールMT1に対する第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22の前記した押圧力をそれぞれ発生させるようになっている。なお、ピストンロッド5bの先端には、前記したようにダンパ43を介してタッチアーム44が取り付けられることとなる。
移動支持部材6は、図1に示すように、直動エアシリンダ5を介して第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22を支持するものである。そして、この移動支持部材6は、次に説明する移動機構3によって、テープロールMT1が拡径していくに従って、ハブ10の回転軸AX1から離れていくように移動するようになっている。
移動機構3は、図1に示すように、ハブ10に近接するように配置されたテーブル31と、テーブル31の上面で移動支持部材6を案内する案内レール32と、移動支持部材6に取り付けられたボールねじ33と、このボールねじ33を駆動するステッピングモータ34と、テープロールMT1の周面までの距離を検出して距離検出信号を制御部36に出力する光学的センサ35とを備えている。
テーブル31は、図2(a)に示すように、第1ガイドローラ21a側のテーブル31aと、第1ガイドローラ21a側のテーブル31bとで構成されている。テーブル31aの上面は、基準面Sに対して平行になっている。そして、テーブル31bの上面は、ハブ10から離れる方向に下り勾配となっており、基準面Sに対して角度2θをなすように傾斜している。
この移動機構3は、図1に示すように、制御部36が光学的センサ35からの距離検出信号を入力すると共に、その距離検出信号に基づいて検出したテープロールMT1の周面までの距離の変化量に応じてステッピングモータ34の回転速度を調節するようになっている。そして、移動機構3は、ステッピングモータ34の回転速度を調節することによって、ハブ10の回転軸AX1から離れていく移動支持部材6の移動速度を調節するようになっている。つまり、本実施形態では、図2(a)に示すように、第1ガイドローラ21aは、移動支持部材6を介して基準面Sに対して水平にハブ10の回転軸AX1から離れていき、第2ガイドローラ21bは、基準面Sに対して角度2θをなすようにハブ10の回転軸AX1から斜め下方に離れていくようになっている。
テーブル31は、図2(a)に示すように、第1ガイドローラ21a側のテーブル31aと、第1ガイドローラ21a側のテーブル31bとで構成されている。テーブル31aの上面は、基準面Sに対して平行になっている。そして、テーブル31bの上面は、ハブ10から離れる方向に下り勾配となっており、基準面Sに対して角度2θをなすように傾斜している。
この移動機構3は、図1に示すように、制御部36が光学的センサ35からの距離検出信号を入力すると共に、その距離検出信号に基づいて検出したテープロールMT1の周面までの距離の変化量に応じてステッピングモータ34の回転速度を調節するようになっている。そして、移動機構3は、ステッピングモータ34の回転速度を調節することによって、ハブ10の回転軸AX1から離れていく移動支持部材6の移動速度を調節するようになっている。つまり、本実施形態では、図2(a)に示すように、第1ガイドローラ21aは、移動支持部材6を介して基準面Sに対して水平にハブ10の回転軸AX1から離れていき、第2ガイドローラ21bは、基準面Sに対して角度2θをなすようにハブ10の回転軸AX1から斜め下方に離れていくようになっている。
次に、本実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1の動作について適宜図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図6は、本実施形態に係るテープ巻取り装置で磁気テープがハブに巻き取られていく様子を示す模式図である。
この磁気テープ巻取り装置1では、図1に示すように、ハブ10が駆動モータ7(図2(a)参照)によって回転軸AX1周りに回転すると、磁気テープMTは、クラウンローラ21c、第1ガイドローラ21a及びタッチローラ22を経由してハブ10に巻き取られていく。そして、ハブ10の周面10a(図2(b)参照)には、巻き取られた磁気テープMTによってテープロールMT1が形成される。
この磁気テープ巻取り装置1では、図1に示すように、ハブ10が駆動モータ7(図2(a)参照)によって回転軸AX1周りに回転すると、磁気テープMTは、クラウンローラ21c、第1ガイドローラ21a及びタッチローラ22を経由してハブ10に巻き取られていく。そして、ハブ10の周面10a(図2(b)参照)には、巻き取られた磁気テープMTによってテープロールMT1が形成される。
その一方で、光学的センサ35は、次第に拡径していくテープロールMT1の周面までの距離を検出してその距離検出信号を制御部36に出力する。そして、制御部36は、距離検出信号に基づいて距離の変化量を求めて、その変化量に応じてステッピングモータ34の回転速度を調節する。つまり、ステッピングモータ34に接続されるボールねじ33の回転速度が、拡径していくテープロールMT1の周面までの距離の変化量に応じて調節されることとなる。その結果、この磁気テープ巻取り装置1では、ボールねじ33に接続された移動支持部材6が、テープロールMT1が拡径していくに従ってハブ10の回転軸AX1から離れていくように移動する。そして、この移動支持部材6に直動エアシリンダ5を介して取り付けられたタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bのそれぞれは、次第に拡径していくテープロールMT1の周面に追従するように移動しながらテープロールMT1の全周に亘って均一な押圧力を発生する。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、たとえハブ10に巻き取る磁気テープMTの厚みが薄く、しかも巻き取られた磁気テープMT同士が滑りやすくとも、磁気テープMTの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)磁気テープMTの巻き乱れを防止すると共に、ハブ10からテープロールMT1が脱落することを防止する。
そして、この磁気テープ巻取り装置1では、図6に示すように、ハブ10の回転軸AX1は、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差しているので、第1ガイドローラ21aの位置でテープロールMT1が拡径していく方向D1は、ハブ10の半径方向D2に対して角度θに設定されることとなる。その結果、ハブ10周りには、ハブ10の半径方向D2に対して角度θでハブ10から立ち上がるような椀状のテープロールMT1が形成される。
そして、この磁気テープ巻取り装置1では、このような椀状のテープロールMT1が形成されていく際に、第1ガイドローラ21aがテープロールMT1の周面を押圧しつつテープロールMT1への磁気テープMT(図1参照)の送り込み位置を規定すると共に、第2ガイドローラ21bが第1ガイドローラ21aの正反対側でテープロールMT1の周面を押圧しつつテープロールMT1の周面に巻き重ねられていく磁気テープMTの幅方向の振れを制限する。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、ハブ10に巻き取る磁気テープMTの厚みが薄く、しかも巻き取られた磁気テープMT同士が滑りやすくとも、テープロールMT1における磁気テープMTの巻乱れを防止すると共に、ハブ10に巻き取った磁気テープMTがハブ10から脱落することを防止する。
また、この磁気テープ巻取り装置1では、ハブ10の回転軸AX1が、第1ガイドローラ21aの回転軸AX1に対して角度θをなして交差していると共に、ハブ10の周面10aが、ハブ10の回転軸AX1に対して角度θで傾斜するテーパ状になっているので(図2(b)参照)、第1ガイドローラ21aの位置でのハブ10のテーパ角度と第1ガイドローラ21aの回転軸AX2の角度とは一致する。その結果、第1ガイドローラ21aは、ハブ10の周面10aに巻き重ねられていく磁気テープMT(テープロールMT1の周面)と的確に当接することとなる。したがって、この磁気テープ巻取り装置1は、第1ガイドローラ21aがテープロールMT1の周面を均等にかつ的確に押圧するので、より巻き姿の良い椀状のテープロールMT1を形成する。
また、この磁気テープ巻取り装置1では、第2ガイドローラ21bはハブ10の回転軸AX1を挟んで第1ガイドローラ21aの正反対に位置する。そして、第2ガイドローラ21bは、移動機構3(図1参照)によってテープロールMT1が拡径していくに従ってハブ10の回転軸AX1から離れていくように移動する。この際、第2ガイドローラ21bは、基準面Sに対して角度2θをなす方向にハブ10の回転軸AX1から離れていく。その一方で、ハブ10の回転軸AX1は、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差しているので、第2ガイドローラ21bの位置でテープロールMT1が拡径していく方向D3は、基準面Sに対して角度2θをなすこととなる。つまり、第2ガイドローラ21bがハブ10の回転軸AX1から離れていく方向と、第2ガイドローラ21bの位置でテープロールMT1が拡径していく方向D3とは一致する。そして、第2ガイドローラ21bは、テープロールMT1の周面を押圧しつつテープロールMT1の周面に巻き重ねられていく磁気テープMTの幅方向の振れを制限する。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、より巻き姿の良い椀状のテープロールMT1を形成する。
また、この磁気テープ巻取り装置1では、例えば磁気テープ巻取り装置1の組立て精度のバラツキによって個々の磁気テープ巻取り装置1間で第1ガイドローラ21aに対する第2ガイドローラ21bの相対位置に多少のずれが生じた場合であっても、第2ガイドローラ21bが磁気テープMTの幅方向に遊動可能となっているので、そのずれは吸収される。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、第2ガイドローラ21bが遊動不能となっているものと比較してテープエッジに対するダメージを低減する。
また、この磁気テープ巻取り装置1では、図1に示すように、制御部36が、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22のそれぞれに取り付けられた各直動エアシリンダ5に送り込まれるエア流量を、エア流量調節弁Va,Vb,Vcの開度をそれぞれ制御することによって個別に調節する。その結果、各直動エアシリンダ5のピストンロッド5b(図3参照)の突出力は、個別に調節されることとなる。つまり、磁気テープ巻取り装置1では、図3に示すように、案内レール42上を摺動するスライダ41に取り付けられたタッチローラ22や第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21b(図1参照)は、ダンパ43及びタッチアーム44を介してピストンロッド5bで押されることとなり、テープロールMT1に対するそれらの押圧力が個別に調節される。したがって、この磁気テープ巻取り装置1は、タッチローラ22や第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21bの性能を個別に十分に引き出すことが可能な押圧力を確実かつ簡易に設定することができる。そして、この磁気テープ巻取り装置1では、例えば、第1ガイドローラ21aの押圧力を磁気テープMTの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)一定にすると共に、タッチローラ22の押圧力を磁気テープMTの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)漸次に弱めていくことが可能となる。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、たとえハブ10に巻き取る磁気テープMTの厚みが薄く、しかも巻き取られた磁気テープMT同士が滑りやすくとも、磁気テープMTの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)磁気テープMTの巻き乱れを防止すると共に、ハブ10からテープロールMT1が脱落することを防止する。これにより、この磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTの生産効率を向上させることができると共に、磁気テープMTの保管時や輸送時におけるエッジダメージを防止することができる。
また、この磁気テープ巻取り装置1では、図1に示すように、タッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bが、テープロールMT1が拡径していくに従ってハブ10から離れていくように移動する移動支持部材6に直動エアシリンダ5を介して取り付けられている。したがって、この磁気テープ巻取り装置1は、従来の磁気テープ巻取り装置、例えば、前記特許文献1に開示されたような、回動アームの先端にタッチローラ及び第1ガイドローラが取り付けられてテープロールが拡径していくに従って回動アームをアクチュエータ等で回動させるものと比較して、タッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bの取り付け部材(タッチアーム44等)の軽量化を図ることができる。つまり、磁気テープ巻取り装置1は、タッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bの移動時の慣性を低減することができる。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、従来の磁気テープ巻取り装置と比較してテープロールMT1の周面に対するタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bの追従性が優れる。したがって、磁気テープ巻取り装置1は、テープロールMT1の全周に亘って均一な押圧力を発生する。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、たとえハブ10に巻き取る磁気テープMTの厚みが薄く、しかも巻き取られた磁気テープMT同士が滑りやすくとも、磁気テープMTの全長に亘って(巻き始めから巻き終わりに亘って)磁気テープMTの巻き乱れを防止すると共に、ハブ10からテープロールMT1が脱落することを防止する。
また、この磁気テープ巻取り装置1は、従来の磁気テープ巻取り装置と比較してテープロールMT1の周面に対するタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bの追従性が優れるので、ハブ10の回転軸AX1に多少の偏芯が生じていたとしても、これらを許容し、テープロールMT1の巻き姿を良好にする。
また、磁気テープ巻取り装置1では、図3に示すように、直動エアシリンダ5がダンパ43を介してタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bを押すので、テープロールMT1の周面に対するタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bの追従性がより優れる。
また、この磁気テープ巻取り装置1は、図4に示すように、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bのフランジFの内周幅W1が、磁気テープMTの幅TWと比較して5〜15μm大きく設定されている。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTが一定速度でハブ10に巻き取られる場合に、磁気テープMTの巻き姿をより良好にすることができる。
また、この磁気テープ巻取り装置1は、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bのフランジFの外周幅W2が、磁気テープMTの幅TWと比較して20〜100μm大きく設定されている。その結果、この磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTの巻取り速度の加速時における磁気テープMTの巻き姿をより良好にすることができる。
このような磁気テープ巻取り装置1を使用して形成されたテープロールMT1は、所定温度で加熱処理が施されることによって磁気テープMTに巻き癖が付与される。その結果、磁気テープMTは、図9(a)に示すように、湾曲する形状となる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施形態では、直動エアシリンダ5が発生する押圧力が、案内機構4(図3及び図5参照)を介してタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bに伝達されるように構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、直動エアシリンダ5が発生する押圧力が、移動支持部材6上に設けられた比較的に小型の回動アーム41aを介して第1ガイドローラ21a等に伝達されるように構成されたものであってもよい。なお、ここでは第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)への押圧力の伝達機構についてのみ説明するが、この実施形態では、タッチローラ22についても同様の伝達機構が使用されている。図7に示すように、この回動アーム式の磁気テープ巻取り装置1aは、移動支持部材6に規定される回動軸AX4回りに回動可能に配置された回動アーム41aと、回動アーム41aの回動端に回転可能に取り付けられた第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)と、移動支持部材6上に固定された直動エアシリンダ5とを備えている。そして、直動エアシリンダ5のピストンロッド5bの先端部は、回動アーム41aのほぼ中央部にダンパ43を介して取り付けられている。そして、回動アーム41aには、回動アーム41aの回動角度を検出する角度センサ50がその回動軸AX4周りに配置されている。この角度センサ50は、検出した角度検出信号を制御部36(図1参照)に向かって出力するようになっている。そして、制御部36は、入力した角度検出信号に基づいて、回動アーム41aの回動角度が一定に維持されるように移動支持部材6を移動させる指令信号をステッピングモータ34(図1参照)に出力するようになっている。
例えば、前記実施形態では、直動エアシリンダ5が発生する押圧力が、案内機構4(図3及び図5参照)を介してタッチローラ22、第1ガイドローラ21a及び第2ガイドローラ21bに伝達されるように構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図7に示すように、直動エアシリンダ5が発生する押圧力が、移動支持部材6上に設けられた比較的に小型の回動アーム41aを介して第1ガイドローラ21a等に伝達されるように構成されたものであってもよい。なお、ここでは第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)への押圧力の伝達機構についてのみ説明するが、この実施形態では、タッチローラ22についても同様の伝達機構が使用されている。図7に示すように、この回動アーム式の磁気テープ巻取り装置1aは、移動支持部材6に規定される回動軸AX4回りに回動可能に配置された回動アーム41aと、回動アーム41aの回動端に回転可能に取り付けられた第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)と、移動支持部材6上に固定された直動エアシリンダ5とを備えている。そして、直動エアシリンダ5のピストンロッド5bの先端部は、回動アーム41aのほぼ中央部にダンパ43を介して取り付けられている。そして、回動アーム41aには、回動アーム41aの回動角度を検出する角度センサ50がその回動軸AX4周りに配置されている。この角度センサ50は、検出した角度検出信号を制御部36(図1参照)に向かって出力するようになっている。そして、制御部36は、入力した角度検出信号に基づいて、回動アーム41aの回動角度が一定に維持されるように移動支持部材6を移動させる指令信号をステッピングモータ34(図1参照)に出力するようになっている。
この磁気テープ巻取り装置1aでは、直動エアシリンダ5にエアが供給されることによってピストンロッド5bが突出した際に、回動アーム41aの回動端がテープロールMT1に接近するように移動する。その結果、第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)は、テープロールMT1の周面を押圧することとなる。そして、この磁気テープ巻取り装置1aでは、直動エアシリンダ5がダンパ43を介して第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)を押すので、テープロールMT1の周面に対する第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)の追従性がより優れる。
また、この磁気テープ巻取り装置1aでは、テープロールMT1が拡径していくに従って、回動アーム41aの回動角度が変化しようとするが、制御部36は回動角度が一定に維持されるように移動支持部材6を移動させるので、第1ガイドローラ21a(第2ガイドローラ21b)は、次第に拡径していくテープロールMT1の周面に追従するように移動しながらテープロールMT1の全周に亘って均一な押圧力を発生する。なお、この磁気テープ巻取り装置1aは、図1に示す光学的センサ35を省略することができる。
また、前記実施形態では、第2ガイドローラ21bの回転軸AX3がハブ10の回転軸AX1に対して角度θをなすように傾斜することによって、回転軸AX3の角度が第2ガイドローラ21bの位置でのハブ10の周面10aのテーパ角度と一致するように構成されているが(図2(b)参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、回転軸AX3の角度がハブ10の周面10aのテーパ角度に近接するように設定されたものであってもよい。また、前記実施形態では、第2ガイドローラ21bとして円柱状の胴部を有するものが示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、その周面がテーパ状になった胴部を有する第2ガイドローラ21bを備えるものであってもよい。
また、前記実施形態では、第2ガイドローラ21bが、基準面Sに対して角度2θをなす方向にハブ10の回転軸AX1から斜め下方向に離れていくように構成されているが(図6参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、図8に示すように、第2ガイドローラ21bが、基準面Sに対して角度2θをなす方向にハブ10の回転軸AX1から斜め上方向に離れていくように構成されたものであってもよい。なお、この磁気テープ巻取り装置のハブ10は、テーパが磁気テープ巻取り装置1のハブ10と逆向きに形成されているものが望ましい。また、この磁気テープ巻取り装置における第2ガイドローラ21bの回転軸AX3の角度は、第2ガイドローラ21bの位置でのハブ10のテーパ角度と等しいことが望ましい。
また、前記実施形態では、テーパ状の周面10aを有するハブ10を使用した磁気テープ巻取り装置1を示したが(図6参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、円柱状のハブ10を使用したものであってもよい。また、前記実施形態では、ハブ10の周面10a(図2(b)参照)のテーパ角度が、第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対するハブ10の回転軸AX1の角度θに一致するように構成されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ハブ10の周面10aのテーパ角度が角度θに近接するように設定されたものであってもよい。ちなみに、円柱状のハブ10を備えたテープ巻取り装置では、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して角度θをなして交差しているので、ハブ10上では磁気テープMTの幅方向に押圧力の強さに勾配が形成されたテーパ状の押圧力が発生する。その結果、この磁気テープ巻取り装置は、椀状のテープロールMT1を形成することができる。
また、前記実施形態では、第2ガイドローラ21bが、軸部材24にリニアブッシュ23を介して取り付けられているが(図4(b)参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、第2ガイドローラ21bと軸部材24との間にエアガイドが形成されたものであってもよい。また、スライダ41と第2ガイドローラ21bとの間、及び第2ガイドローラ21bと抜け止め部材25との間のそれぞれには、第2ガイドローラ21bを軸部材24の略中央に配置するための緩衝部材を設けてもよい。この緩衝部材としては、例えば、バネや硬度10〜20(Hs:JIS K 6301準拠)のゴム等が挙げられる。
また、前記実施形態では、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22がそれぞれ1つずつ配置された磁気テープ巻取り装置1を示したが(図1参照)、本発明はこれに限定されるものではなく、第1ガイドローラ21a、第2ガイドローラ21b及びタッチローラ22の数や配置は、任意とすることができる。
また、前記実施形態では、移動支持部材6を移動する機構(移動機構3)としてボールねじ33を駆動するステッピングモータ34が使用されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、ステッピングモータ34に代えてAC(交流)又はDC(直流)のサーボモータが使用されたものであってもよい。また、移動機構3は、例えば、ステッピングモータ34の回転運動を直線運動に変換して移動支持部材6を移動させる機構であれば特に制限はなく、本発明における移動機構3は、ステッピングモータ34等の回転軸に取り付けられたプーリーと、プーリーの回転力を伝達するベルトで構成されたものであってもよい。
また、前記実施形態では、本発明が磁気テープ巻取り装置1に適応される例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、磁気テープMT以外のテープを巻き取るものに適応されてもよい。
次に、本発明のテープ巻取り装置(磁気テープ巻取り装置)の効果を確認した実施例について説明する。
(実施例1〜実施例6)
実施例1〜実施例6では、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)において、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して後記する表1に示した軸角度θ(°)で傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。この際、タッチローラ22の押圧力(以下、「タッチ圧」という)は1.96N/12.7mm(200gf/0.5インチ)に設定され、第1ガイドローラ21aのタッチ圧は1.18N/12.7mm(120gf/0.5インチ)に設定され、第2ガイドローラ21bのタッチ圧は0.29N/12.7mm(30gf/0.5インチ)に設定された。また、実施例1〜実施例6での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表1に示すようにそれぞれ設定された。なお、表1に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。
そして、実施例1〜実施例6のそれぞれで得られたテープロールMT1の巻き姿を評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、○はテープロールMT1の巻き姿が良好であること、△はテープロールMT1の巻き姿がやや良好であることを表わしている。
(実施例1〜実施例6)
実施例1〜実施例6では、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)において、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して後記する表1に示した軸角度θ(°)で傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。この際、タッチローラ22の押圧力(以下、「タッチ圧」という)は1.96N/12.7mm(200gf/0.5インチ)に設定され、第1ガイドローラ21aのタッチ圧は1.18N/12.7mm(120gf/0.5インチ)に設定され、第2ガイドローラ21bのタッチ圧は0.29N/12.7mm(30gf/0.5インチ)に設定された。また、実施例1〜実施例6での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表1に示すようにそれぞれ設定された。なお、表1に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。
そして、実施例1〜実施例6のそれぞれで得られたテープロールMT1の巻き姿を評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、○はテープロールMT1の巻き姿が良好であること、△はテープロールMT1の巻き姿がやや良好であることを表わしている。
(比較例1〜比較例4)
比較例1〜比較例4では、第2ガイドローラ21bを有していない他は、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)と同様のものを使用すると共に、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して後記する表1に示した軸角度θ(°)で傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。また、比較例1〜比較例4での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表1に示すようにそれぞれ設定された。なお、表1に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。そして、比較例1〜比較例4のそれぞれで得られたテープロールMT1の巻き姿を評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、×はテープロールMT1の巻き姿が不良であることを表わしている。ちなみに、第2ガイドローラ21bの有無を別にして、比較例1は実施例2に対応し、比較例2は実施例3に対応し、比較例3は実施例5に対応し、そして比較例4は実施例6に対応している。
比較例1〜比較例4では、第2ガイドローラ21bを有していない他は、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)と同様のものを使用すると共に、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して後記する表1に示した軸角度θ(°)で傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。また、比較例1〜比較例4での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表1に示すようにそれぞれ設定された。なお、表1に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。そして、比較例1〜比較例4のそれぞれで得られたテープロールMT1の巻き姿を評価した。その結果を表1に示す。なお、表1中、×はテープロールMT1の巻き姿が不良であることを表わしている。ちなみに、第2ガイドローラ21bの有無を別にして、比較例1は実施例2に対応し、比較例2は実施例3に対応し、比較例3は実施例5に対応し、そして比較例4は実施例6に対応している。
(テープロールの巻き姿の評価)
表1から明らかなように、実施例1〜実施例5で得られたテープロールMT1はいずれも巻き姿が良好であり、実施例6で得られたテープロールMT1は巻き姿がやや良好であった。また、比較例1〜比較例4で得られたテープロールMT1は巻き姿が不良であることから実施例1〜実施例6で得られたテープロールMT1の巻き姿が良好となるのは、第2ガイドローラ21bを有しているからであると考えられる。
表1から明らかなように、実施例1〜実施例5で得られたテープロールMT1はいずれも巻き姿が良好であり、実施例6で得られたテープロールMT1は巻き姿がやや良好であった。また、比較例1〜比較例4で得られたテープロールMT1は巻き姿が不良であることから実施例1〜実施例6で得られたテープロールMT1の巻き姿が良好となるのは、第2ガイドローラ21bを有しているからであると考えられる。
(実施例7〜実施例9)
実施例7〜実施例9では、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)において、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して0.6°傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。ちなみに、この磁気テープ巻取り装置1は、第2ガイドローラ21bがその回転軸AX3方向に遊動するようになっている。そして、ハブ10に磁気テープMTを巻き取る際の、タッチローラ22の押圧力(以下、「タッチ圧」という)は1.96N/12.7mm(200gf/0.5インチ)に設定され、第1ガイドローラ21aのタッチ圧は1.18N/12.7mm(120gf/0.5インチ)に設定され、第2ガイドローラ21bのタッチ圧は0.29N/12.7mm(30gf/0.5インチ)に設定された。また、実施例7〜実施例9での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表2に示すようにそれぞれ設定された。なお、表2に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。
そして、実施例7〜実施例9のそれぞれで得られたテープロールMT1のエッジダメージの程度を評価した。その結果を表2に示す。なお、表2中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、△は、部分的にエッジダメージが認められたことを表わしている。
実施例7〜実施例9では、前記実施形態に係る磁気テープ巻取り装置1(図1参照)において、ハブ10の回転軸AX1が第1ガイドローラ21aの回転軸AX2に対して0.6°傾斜したものを使用して全長5000mの磁気テープMTをハブ10に巻き取った(巻取りテンション:0.981N(100gf))。ちなみに、この磁気テープ巻取り装置1は、第2ガイドローラ21bがその回転軸AX3方向に遊動するようになっている。そして、ハブ10に磁気テープMTを巻き取る際の、タッチローラ22の押圧力(以下、「タッチ圧」という)は1.96N/12.7mm(200gf/0.5インチ)に設定され、第1ガイドローラ21aのタッチ圧は1.18N/12.7mm(120gf/0.5インチ)に設定され、第2ガイドローラ21bのタッチ圧は0.29N/12.7mm(30gf/0.5インチ)に設定された。また、実施例7〜実施例9での磁気テープMTの走行速度(巻取り速度)は、表2に示すようにそれぞれ設定された。なお、表2に示す走行速度に達するまでの磁気テープMTの巻取り加速度は、1m/s2に設定された。
そして、実施例7〜実施例9のそれぞれで得られたテープロールMT1のエッジダメージの程度を評価した。その結果を表2に示す。なお、表2中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、△は、部分的にエッジダメージが認められたことを表わしている。
(実施例10〜実施例12)
実施例10〜実施例12では、第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動不能にしたものを使用した以外は、実施例7〜実施例9のそれぞれと同様にしてテープロールTM1を得た。そして、実施例10〜実施例12のそれぞれで得られたテープロールMT1のエッジダメージの程度を評価した。その結果を表2に示す。なお、表2中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、×は、全体に亘ってエッジダメージが認められたことを表わしている。
実施例10〜実施例12では、第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動不能にしたものを使用した以外は、実施例7〜実施例9のそれぞれと同様にしてテープロールTM1を得た。そして、実施例10〜実施例12のそれぞれで得られたテープロールMT1のエッジダメージの程度を評価した。その結果を表2に示す。なお、表2中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、×は、全体に亘ってエッジダメージが認められたことを表わしている。
(テープロールのエッジダメージの評価)
第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動するようにした実施例7及び実施例8では、テープロールMT1にエッジダメージが確認されず、実施例9では、テープロールMT1に部分的にエッジダメージが認められのみであった。また、第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動不能にした実施例10では、テープロールMT1にエッジダメージが確認されなかったが、磁気テープMTの走行速度が実施例10と比較して速い実施例11及び実施例12では、テープロールMT1の全体に亘ってエッジダメージが認められた。このことから、第2ガイドローラ21bがその回転軸AX3方向に遊動可能な磁気テープ巻取り装置1は、高速で磁気テープMTを巻き取る際のエッジダメージの発生を防止すると考えられる。
第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動するようにした実施例7及び実施例8では、テープロールMT1にエッジダメージが確認されず、実施例9では、テープロールMT1に部分的にエッジダメージが認められのみであった。また、第2ガイドローラ21bをその回転軸AX3方向に遊動不能にした実施例10では、テープロールMT1にエッジダメージが確認されなかったが、磁気テープMTの走行速度が実施例10と比較して速い実施例11及び実施例12では、テープロールMT1の全体に亘ってエッジダメージが認められた。このことから、第2ガイドローラ21bがその回転軸AX3方向に遊動可能な磁気テープ巻取り装置1は、高速で磁気テープMTを巻き取る際のエッジダメージの発生を防止すると考えられる。
(実施例13〜実施例17)
実施例13〜実施例17では、図4(a)に示す第1ガイドローラ21aのフランジFの内周幅W1を後記する表3に示すように変更することによって、得られたそれぞれのテープロールMT1についての巻き姿の評価を行った。なお、表3中のフランジ内周幅(μm)は、使用した磁気テープMTの幅との相対値で記載されており、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)に表3中の数値が加算されたものがフランジFの内周幅W1となっている。また、フランジ外周幅(μm)は、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)よりも50μm大きく設定している。そして、表3中の「定速時巻き姿」は、磁気テープMTを10m/sで巻き取った際に得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。また、表3中の「加速時巻き姿」は、磁気テープMTの巻取り速度を1m/s2の割合で加速しながら磁気テープMTを巻き取って得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。なお、表3中、○は良好、△はやや良好を表わしている。
実施例13〜実施例17では、図4(a)に示す第1ガイドローラ21aのフランジFの内周幅W1を後記する表3に示すように変更することによって、得られたそれぞれのテープロールMT1についての巻き姿の評価を行った。なお、表3中のフランジ内周幅(μm)は、使用した磁気テープMTの幅との相対値で記載されており、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)に表3中の数値が加算されたものがフランジFの内周幅W1となっている。また、フランジ外周幅(μm)は、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)よりも50μm大きく設定している。そして、表3中の「定速時巻き姿」は、磁気テープMTを10m/sで巻き取った際に得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。また、表3中の「加速時巻き姿」は、磁気テープMTの巻取り速度を1m/s2の割合で加速しながら磁気テープMTを巻き取って得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。なお、表3中、○は良好、△はやや良好を表わしている。
表3から明らかなように、フランジFの内周幅W1が磁気テープMTの幅TWと比較して5〜15μm大きく設定されている磁気テープ巻取り装置1は、一定速度でハブ10に巻き取られる場合に、磁気テープMTの巻き姿をより良好にすることができる。また、フランジFの内周幅W1が前記した5〜15μmの範囲を外れるように設定された磁気テープ巻取り装置1(実施例13及び実施例17参照)では、定速時における磁気テープMTの巻き姿が「やや良好」となっている。その一方で、実施例13〜実施例17の磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTの巻取り速度の加速時における磁気テープMTの巻き姿を良好にすることができる。
(実施例18〜実施例22)
実施例18〜実施例22では、図4(a)に示す第1ガイドローラ21aのフランジFの外周幅W2を後記する表4に示すように変更することによって、得られたそれぞれのテープロールMT1についての巻き姿の評価を行った。なお、表4中のフランジ外周幅(μm)は、使用した磁気テープMTの幅との相対値で記載されており、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)に表4中の数値が加算されたものがフランジFの外周幅W2となっている。また、フランジ内周幅(μm)は、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)よりも10μm大きく設定している。そして、表4中の「定速時巻き姿」は、磁気テープMTを10m/sで巻き取った際に得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。また、表4中の「加速時巻き姿」は、磁気テープMTの巻取り速度を1m/s2の割合で加速しながら磁気テープMTを巻き取って得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。なお、表4中、○は良好、△はやや良好を表わしている。
実施例18〜実施例22では、図4(a)に示す第1ガイドローラ21aのフランジFの外周幅W2を後記する表4に示すように変更することによって、得られたそれぞれのテープロールMT1についての巻き姿の評価を行った。なお、表4中のフランジ外周幅(μm)は、使用した磁気テープMTの幅との相対値で記載されており、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)に表4中の数値が加算されたものがフランジFの外周幅W2となっている。また、フランジ内周幅(μm)は、磁気テープMTの幅TW(図4(a)参照)よりも10μm大きく設定している。そして、表4中の「定速時巻き姿」は、磁気テープMTを10m/sで巻き取った際に得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。また、表4中の「加速時巻き姿」は、磁気テープMTの巻取り速度を1m/s2の割合で加速しながら磁気テープMTを巻き取って得られたテープロールMT1の巻き姿の様子を示したものである。なお、表4中、○は良好、△はやや良好を表わしている。
表4から明らかなように、フランジFの外周幅W2が磁気テープMTの幅TWと比較して20〜100μm大きく設定されている磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTの巻取り速度の加速時における磁気テープMTの巻き姿をより良好にすることができる。また、フランジFの外周幅W2が前記した20〜100μmの範囲を外れるように設定された磁気テープ巻取り装置1(実施例18及び実施例22参照)では、加速時における磁気テープMTの巻き姿が「やや良好」となっている。その一方で、実施例18〜実施例22の磁気テープ巻取り装置1は、磁気テープMTの巻取り速度の定速時における磁気テープMTの巻き姿を良好にすることができる。
前記表3及び前記表4から明らかなように、磁気テープ巻取り装置1において、加速時における磁気テープMTの巻き姿を良好にするためには、フランジFの外周幅W2が前記した20〜100μmの範囲(磁気テープMTの幅TWに対する加算値)に設定されることが望ましく、定速時における磁気テープMTの巻き姿を良好にするためには、フランジFの内周幅W1が前記した5〜15μmの範囲(磁気テープMTの幅TWに対する加算値)に設定されることが望ましい。
(実施例23及び比較例5)
本発明の磁気テープ巻取り装置(図1の磁気テープ巻取り装置1参照)及び従来の磁気テープ巻取り装置(例えば、前記特許文献1参照)のそれぞれにおいて、ハブの回転軸を恣意的に後記する表5に示す軸偏芯量で偏芯させると共に、それらの磁気テープ巻取り装置で磁気テープを巻き取って得られたテープロールの巻き姿及びエッジダメージを評価した。なお、表5中の巻き姿の評価において、○は良好を表わし、△はやや良好を表わし、×は不良を表わしている。また、表5中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、△は、部分的にエッジダメージが認められたことを表わし、×は、全体に亘ってエッジダメージが認められたことを表わしている。
本発明の磁気テープ巻取り装置(図1の磁気テープ巻取り装置1参照)及び従来の磁気テープ巻取り装置(例えば、前記特許文献1参照)のそれぞれにおいて、ハブの回転軸を恣意的に後記する表5に示す軸偏芯量で偏芯させると共に、それらの磁気テープ巻取り装置で磁気テープを巻き取って得られたテープロールの巻き姿及びエッジダメージを評価した。なお、表5中の巻き姿の評価において、○は良好を表わし、△はやや良好を表わし、×は不良を表わしている。また、表5中のエッジダメージの評価において、○はエッジダメージが確認されなかったことを表わし、△は、部分的にエッジダメージが認められたことを表わし、×は、全体に亘ってエッジダメージが認められたことを表わしている。
表5から明らかなように、本発明の磁気テープ巻取り装置(磁気テープ巻取り装置1)は、従来の磁気テープ巻取り装置と比較して、ハブ10の回転軸AX1に多少の偏芯が生じていたとしても、これらを許容し、テープロールMT1の巻き姿を良好にすることができる。
1 磁気テープ巻取り装置(テープ巻取り装置)
1a 磁気テープ巻取り装置(テープ巻取り装置)
4 移動機構
5 直動エアシリンダ(アクチュエータ)
10 ハブ
21a 第1ガイドローラ
21b 第2ガイドローラ
AX1 回転軸
AX2 回転軸
AX3 回転軸
F フランジ
MT 磁気テープ
MT1 テープロール
S 基準面
W1 内周幅
W2 外周幅
1a 磁気テープ巻取り装置(テープ巻取り装置)
4 移動機構
5 直動エアシリンダ(アクチュエータ)
10 ハブ
21a 第1ガイドローラ
21b 第2ガイドローラ
AX1 回転軸
AX2 回転軸
AX3 回転軸
F フランジ
MT 磁気テープ
MT1 テープロール
S 基準面
W1 内周幅
W2 外周幅
Claims (10)
- テープを巻き重ねてその周面にテープロールを形成するハブと、
前記ハブに形成されていく前記テープロールの周面を押圧しつつ前記テープロールへのテープの送り込み位置を規定する第1ガイドローラと、
前記ハブを挟んで前記第1ガイドローラの反対側に配置されて前記テープロールの周面を押圧しつつ前記テープロールの周面に巻き重ねられていくテープの幅方向の振れを制限する第2ガイドローラと、
前記テープロールが拡径していくに従って前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラを前記ハブの回転軸から離れていくように移動させる移動機構とを備えるテープ巻取り装置であって、
前記第1ガイドローラの回転軸が予め設定された基準面の法線上に配置されていると共に、前記ハブの回転軸が前記第1ガイドローラの回転軸に対して角度θをなして交差していることを特徴とするテープ巻取り装置。 - 前記ハブの周面が、前記ハブの回転軸に対して角度θで傾斜するテーパ状になっていることを特徴とする請求項1に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第2ガイドローラが前記ハブの回転軸を挟んで前記第1ガイドローラの反対側に配置されており、前記ハブの回転軸から離れていく前記第2ガイドローラの方向が、前記基準面に対して角度2θをなすように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第2ガイドローラが前記テープの幅方向に遊動可能となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラには、その周面の上縁及び下縁のそれぞれにテープの幅方向の振れを規制する一対のフランジが形成されており、前記フランジの内周幅が、テープの幅と比較して5〜15μm大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラには、その周面の上縁及び下縁のそれぞれにテープの幅方向の振れを規制する一対のフランジが形成されており、前記フランジの外周幅が、テープの幅と比較して20〜100μm大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラに形成されたフランジの高さが、0.5〜2.0mmであることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラのそれぞれに取り付けられて、前記テープロールの周面に対する前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラの押圧力をそれぞれ個別に発生させるアクチュエータをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のテープ巻取り装置。
- 前記第1ガイドローラに対して前記テープロールに送り込まれるテープの下流側に配置されると共に前記テープロールの周面を押圧するタッチローラをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載のテープ巻取り装置。
- 前記タッチローラに取り付けられて、前記テープロールの周面に対する前記タッチローラの押圧力を前記第1ガイドローラ及び前記第2ガイドローラとは別個に発生させるアクチュエータをさらに備えることを特徴とする請求項9に記載のテープ巻取り装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005020498A JP2006209870A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | テープ巻取り装置 |
US11/287,310 US7427045B2 (en) | 2004-12-09 | 2005-11-28 | Tape winder and method of processing tape |
US12/184,482 US7927537B2 (en) | 2004-12-09 | 2008-08-01 | Tape winder and method of processing tape |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005020498A JP2006209870A (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | テープ巻取り装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006209870A true JP2006209870A (ja) | 2006-08-10 |
Family
ID=36966539
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005020498A Pending JP2006209870A (ja) | 2004-12-09 | 2005-01-28 | テープ巻取り装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2006209870A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008276867A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール、引出部材及びドライブ装置 |
JP2008276868A (ja) * | 2007-04-27 | 2008-11-13 | Fujifilm Corp | テープリール、記録テープカートリッジ、マシンリール、引出部材及びドライブ装置 |
-
2005
- 2005-01-28 JP JP2005020498A patent/JP2006209870A/ja active Pending
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