JP2006208344A - 吸光光度自動定量分析方法、吸光光度自動定量分析装置及びこれらに用いられるセル - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、超微量成分の濃度測定を可能にすると共に、超微量成分の濃度を正確に且つ短時間(5〜10分程度)に測定できる新規な吸光光度定量分析方法、吸光光度定量分析装置及びこれらの方法や装置に用いられるセルを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明は、吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が以下の(1)及び(2)の関係を具備することを特徴とする吸光光度定量分析方法。
記
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明は、吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が以下の(1)及び(2)の関係を具備することを特徴とする吸光光度定量分析方法。
記
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
【選択図】 図2
Description
本発明は、ランベルト・ベールの法則に基づき、超微量成分の濃度測定を可能にすると共に、超微量成分の濃度を正確に且つ短時間に測定できる吸光光度自動定量分析方法、吸光光度自動定量分析装置及びこれらの方法や装置に用いられるセルに関する。
ある波長の光が溶液層を通過したとき、入射光の強さをI0、通過光の強さをIとすれば、透過率Tは、
(1) T=I/I0
の式で表され、透過率Tと吸光度Aは、
(2) A=−logT=log(I0/I)
の式で定義される。
(1) T=I/I0
の式で表され、透過率Tと吸光度Aは、
(2) A=−logT=log(I0/I)
の式で定義される。
そして、光が通過した溶液層の厚さ(長さ)をL(cm)、溶液中の光吸収に関係する物質の濃度をc(mol/l)とすれば、透過後の光の強さIは、
(3) I=I0×10-εcL
で与えられ、更に、この式(3)を、前記式(2)を使って書きかえると、
(4) A=log(I0/I)=εcL
となる(なお、εはモル吸光係数であり、吸光物質に固有の定数である)。
(3) I=I0×10-εcL
で与えられ、更に、この式(3)を、前記式(2)を使って書きかえると、
(4) A=log(I0/I)=εcL
となる(なお、εはモル吸光係数であり、吸光物質に固有の定数である)。
即ち、溶液層の中を光が通過すると光吸収がおきるが、式(3)は、その光の吸収が溶液の濃度や通過した厚さ(長さ)に対してどのように変化をするかを示したもので、濃度cを一定とした場合、光の強度Iが溶液層の厚さ(長さ)Lの増加に対して指数関数的に減少するというランベルトの法則と、溶液層の厚さ(長さ)Lを一定とした場合、濃度cの増加に対して光の強度Iが指数関数的に減少するというベールの法則の二つをまとめたものであり、ランベルト・ベールの法則と称されている。
又、式(4)は、ランベルト・ベールの法則の別表現であり、吸光度Aは溶液の濃度c及び溶液層の厚さ(長さ)Lに比例することを表している。
吸光光度定量分析は、前記ランベルト・ベールの法則を利用して溶液層中の超微量成分の定量を行うものであり、即ち、複数の既知濃度の溶液(標準溶液)と吸光度Aの関係を予め求めて検量線を得ることにより、測定した未知濃度の試料の吸光度Aから濃度cを決定するものであり、例えば、チオシアン酸コバルト(II)錯イオンとの複合錯体の生成に基づく溶媒抽出吸光光度法は、水質検査の方法(水中の非イオン界面活性剤測定法)として公定法に記述されており、又、その他の水中の非イオン界面活性剤測定法として、トルエン抽出−チオシアン酸鉄による吸光光度定量法が開発されている(例えば、非特許文献1、非特許文献2。)。
島津アプリケーションニュース No.A356
工業用水 第505号 第17〜20頁
ここで、溶液層中の光吸収に関係する物質の濃度が極めて希薄な場合(超微量成分の濃度を測定する場合)、溶液層の厚さL(セル長)が短いと、入射光の強さI0と通過光の強さIは極めて近似することになり、これより透過率Tが限りなく100%に近づくことになって、正確な定量が困難となる。
そのため、溶液層中の超微量成分の濃度を測定する場合には、溶液層の厚さ(長さ)L(セル長)を長く確保し、入射光の強さI0と通過光の強さIに差が生じるようにする必要がある。
しかしながら、吸光光度定量分析においては、光源からの光をセルに対して垂直に入射させて漏洩光を防止する必要があるため、溶液層の厚さ(長さ)Lを長く確保すべく、単に真っ直ぐで長いセルを採用すると、当該セルの設置スペースの確保が必要になる上、光の漏洩を防止し再現性の高い定量分析を実現するためには、光源とセルの位置関係に相当の精度とスペースが必要となる。
そこで、本発明者は、このような問題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ランベルト・ベールの法則を利用した、この種、吸光光度定量分析方法及び吸光光度定量分析装置において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)が一定の関係を具備するようにしたことを特徴とする本発明の吸光光度自動定量分析方法及び吸光光度自動定量分析装置を開発するに至ったものである。
即ち、本発明者は、前記要素(n、m、θ)の値の関係につき、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すように設定すれば、セル長を比較的長くしても漏洩光を防ぐことができるのであり、その結果、超微量成分の吸光光度自動定量分析が可能になり、又、これを採用した吸光光度自動定量分析装置の実現が可能となるとの知見を得たのである。
又、本発明者は、前記要素(n、m、θ)の値について一定の関係を具備させると共に、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すように設定すれば、セルの形状について弧を描いているものや、螺旋状のものも使用することができるので、セルの設置スペースを小さくすることができるとの知見も得たのである。
更に、本発明者は、このような超微量成分の吸光光度自動定量分析方法及びこの方法を採用した吸光光度自動定量分析装置を用いると、当該超微量成分の濃度測定に要する作業時間が5〜10分程度と極めて短時間であるのに対し、現行公定法の超微量成分の濃度測定では、その作業時間が固相抽出及び乾燥時間に3.5〜4時間を要し、更に発色測定作業時間に1.5〜2時間を要し、従って、5〜6時間と長時間を要するとの知見を得たのである。
本発明は、前記知見に基づき完成されたものであり、超微量成分の濃度測定を可能にすると共に、超微量成分の濃度を正確に且つ短時間に測定できる新規な吸光光度自動定量分析方法、吸光光度自動定量分析装置及びこれらの方法や装置に用いられるセルを提供することを目的とする。
以上の課題を解決する手段である本発明に係る吸光光度自動定量分析方法
(以下、単に本発明方法と称する。)においては、吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が一定の関係を具備することを特徴とするものである。
以下、本発明方法について詳細に説明する。
(以下、単に本発明方法と称する。)においては、吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が一定の関係を具備することを特徴とするものである。
以下、本発明方法について詳細に説明する。
本発明方法においては、ランベルト・ベールの法則を利用して溶液層中の超微量成分の定量を行うものであり、即ち、セルに満たされた溶液層中の超微量成分又はその誘導体に対して光を通過させ、その際の吸光度を測定することにより、溶液層中における超微量成分の濃度を測定する吸光光度自動定量分析方法である。
そして、本発明方法においては、この種、吸光光度自動定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が、
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
の関係を具備するものである点に最も大きな特徴を有するのである。
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
の関係を具備するものである点に最も大きな特徴を有するのである。
即ち、本発明方法においては、前記要素(n、m、θ)の値につき、前記の(1)及び(2)の関係を具備するように設定しているから、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すのであり、これにより、セル長を比較的長くしても漏洩光を防ぐことができるのであり、その結果、吸光光度自動定量分析による超微量成分の濃度測定が可能となるのである。
又、本発明方法においては、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すことから、セルの形状について弧を描いているものや、らせん状のものも使用することができるので、セルの設置スペースを小さくすることもできるのである。
次に、本発明に係る吸光光度自動定量分析装置(以下、単に本発明装置と称する。)について詳細に説明する。
本発明装置においては、セル中に超微量成分又はその誘導体を含有する溶液層を満たし、当該セルに満たされた溶液層に対して光源からの光を通過させ、その際の吸光度を測定することにより、溶液層中の超微量成分又はその誘導体の濃度を導くランベルト・ベールの法則を応用した吸光光度自動定量分析装置であり、少なくともセル及び光源を具備する。
そして、本発明装置は、前記本発明方法を利用したことを特徴とするものであり、即ち、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が、
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
の関係を具備する点に最も大きな特徴を有するのである。
(1) n>m
(2) sinθ>m/n
の関係を具備する点に最も大きな特徴を有するのである。
本発明において用いられる溶液層は、測定対象たる超微量成分又はその誘導体を溶かす溶媒であり、当該超微量成分又はその誘導体に応じて適宜選択するものであることから、特に限定されるものではないが、具体的には、例えば、メタノール(n=1.362)、水(n=1.333)、アセトン(n=1.342)、エタノール(n=1.359)、ヘキサン(n=1.372)、1−プロパノール(n=1.383)、クロロホルム(n=1.444)、四塩化炭素(n=1.459)、トルエン(n=1.494)、ベンゼン(n=1.498)クロロベンゼン(n=1.523)又は二硫化炭素(n=1.628)などから選ばれた少なくとも1種以上を挙げることができる
又、本発明装置において用いられるセルの内壁を構成する材料としては、前記溶液層の屈折率に応じて適宜選択するものであり、特に限定されるものではないが、一般的には、テフロンアモルファス(m=1.29)、FEP(m=1.338)、PTFE(m=1.35〜1.38)、石英ガラス(m=1.458)又は硼ケイ酸ガラス(m=1.474)等が挙げられる。
ここで、本発明装置において用いられるセルとしては、セル内を光が全反射するように構成することから、チューブ状のセルを用いる必要がある。
なお、セル長としては、測定対象たる超微量成分又はその誘導体の濃度に応じて適宜選択すれば良いのであり、理論的には、本発明装置においてセル長(チューブの長さ)を長く採れば長く採るほど一層極微量成分の濃度測定が可能になるが、セル長が長くなればそれだけ試薬ブランク[サンプル中の超微量成分の濃度がゼロのときの吸光度(バックグランド)]が拡大することから、一般的には、セル長を10cm〜10m程度にすることが好ましい。
そして、本発明装置においては、前記セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すことから、必ずしもセルを一直線に設置する必要は無く、例えば、弧を描いているものや、螺旋状のものも使用することができる結果、セルの設置スペースに応じて適宜セルの形状を選択、決定すれば良いのである。
又、本発明装置において用いられる光源としては、測定対象たる超微量成分又はその誘導体が有する吸収波長に応じて適宜選択するものであることから、特に限定されるものではないが、一般的には、ハロゲンランプ、タングステンランプ、キセノンランプ、ヨウ素ランプ、LED、水素放電管又は重水素放電管などが用いられるのであり、実際には、これら光源中に含まれる各種波長の中から特定の波長のみを選別するために、干渉フィルターや、プリズム式或いは回折格子式の分光器(モノクロメータ)が用いられる。
なお、本発明装置においては、セルに超微量成分又はその誘導体を含有する溶液層を投入し、次いで当該セルに満たされた溶液層中の超微量成分又はその誘導体に対して光源からの光を通過させて吸光度を測定する、いわゆるバッチ式としても良いが、ポンプなどを用いてチューブ状のセル内に連続的に溶液層を送り込み、連続的に光源からの光を通過させるフロー式とすることもできるのであり、このように構成すれば、測定の自動化が可能となるのである。
本発明に係るセルは、前記本発明方法、又は前記本発明装置に用いられることを特徴とするものであり、その詳細については前述のとおりであり、重複説明を避けるためにここでは説明を省略する。
本発明においては、前記構成を有し、即ち、ランベルト・ベールの法則を利用した、この種、吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、これらの要素(n、m、θ)の値が一定の関係を具備することを特徴とする。
即ち、本発明においては、前記要素(n、m、θ)の値につき、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すように設定していることから、セル長を比較的長くしても漏洩光を防ぐことができるのであり、その結果、吸光光度自動定量分析による超微量成分の濃度測定が可能になると共に、超微量成分の濃度を正確に且つ短時間に測定できるなどの効果を奏するのである。
又、本発明においては、前記要素(n、m、θ)の値について一定の関係を具備させ、セルに入射した光が当該セル内で全反射を繰り返すように設定していることから、セルの形状について弧を描いているものや、螺旋状のものも使用することができるのであり、その結果、セルの設置スペースを小さくすることができるなどの効果を奏するのである。
以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
<水中の非イオン界面活性剤の自動定量分析>
(1)セル
セルとして、テフロンアモルファス(デュポン社製:屈折率=1.29)のチューブ(長さ5m、内径1mm)を用いた。
(2)光源
光源としてタングステンランプを用い、干渉フィルターにより510nmの波長を選別した。
なお、本実施例においては、光ファイバーを用いて前記510nmの波長の光をセル導入部に導き、セルに対する光源の入射角が75.4度以上(実際には、80度)となるように設定した。
(3)測定器
測定器として光学センサーを用い、これをセルの末端部に近接させ、光量の変化を検出した。
(4)溶液層
溶液層として、水(屈折率=1.333)を用いた。
(5)試料
神田川の河川水
(1)セル
セルとして、テフロンアモルファス(デュポン社製:屈折率=1.29)のチューブ(長さ5m、内径1mm)を用いた。
(2)光源
光源としてタングステンランプを用い、干渉フィルターにより510nmの波長を選別した。
なお、本実施例においては、光ファイバーを用いて前記510nmの波長の光をセル導入部に導き、セルに対する光源の入射角が75.4度以上(実際には、80度)となるように設定した。
(3)測定器
測定器として光学センサーを用い、これをセルの末端部に近接させ、光量の変化を検出した。
(4)溶液層
溶液層として、水(屈折率=1.333)を用いた。
(5)試料
神田川の河川水
図1は、実施例1に係る本発明の吸光光度自動定量分析方法を示すフロー図であり、ポンプによって、試料を移動させ、順次発色試薬等と接触・反応・抽出させ、最後にセル内に送り込んでその吸光度を測定するフロー式の自動定量装置の概略図である。
以下、このフロー式の自動定量装置の概略図について詳細を説明する。
以下、このフロー式の自動定量装置の概略図について詳細を説明する。
まず、図1中の1の位置から、分節空気を導入しつつ試料とトルエンを抽出コイル21に導き、当該抽出コイル21内で試料中の非イオン界面活性剤成分をトルエン中に抽出する。
次いで、フューズセパレータ31において、比重の軽いトルエン層を取り出し、当該トルエン層とチオシアノコバルト(II)酸アンモニウム溶液を抽出コイル22に導き、フューズセパレータ32において、再度比重の軽いトルエン層を取り出す。
この取り出したトルエン層とPAR溶液とを抽出コイル23に導き、非イオン界面活性剤をPARと結合させ、フューズセパレータ33において、比重の重い水層を取り出し、当該水層をセル4の直前で2方向に分岐させることによって気泡を除去すると共に気泡を除去した水層をセル4に導き、510nmの光を通過させてその吸光度を測定する。
得られた吸光度を、標準溶液を測定して得た検量線に照らし合せたところ、試料中の非イオン界面活性剤の濃度は、36.6ppbであり、又、この分析作業に要した作業時間は6分程度であった。
又、前記(5)の試料を現行公定法で測定したところ、試料中の非イオン界面活性剤の濃度は、37.8ppbであり、又、この分析作業に要した作業時間は5時間15分程度であり、本発明方法でも非イオン界面活性剤を正確に測定できることが認められた。
<水中の非イオン界面活性剤の自動定量分析>
(1)セル
セルとして、FEP(デュポン社製:屈折率=1.338)のチューブ(長さ5m、内径1mm)を用いた。
(2)光源
光源としてタングステンランプを用い、干渉フィルターにより510nmの波長を選別した。
なお、本実施例においては、光ファイバーを用いて前記510nmの波長の光をセル導入部に導き、セルに対する光源の入射角が64.0度以上(実際には70度)となるように設定した。
(3)測定器
測定器として光学センサーを用い、これをセルの末端部に近接させ、光量の変化を検出した。
(4)溶液層
溶液層として、トルエン(屈折率=1.494)を用いた。
(5)試料
多摩川の河川水
(1)セル
セルとして、FEP(デュポン社製:屈折率=1.338)のチューブ(長さ5m、内径1mm)を用いた。
(2)光源
光源としてタングステンランプを用い、干渉フィルターにより510nmの波長を選別した。
なお、本実施例においては、光ファイバーを用いて前記510nmの波長の光をセル導入部に導き、セルに対する光源の入射角が64.0度以上(実際には70度)となるように設定した。
(3)測定器
測定器として光学センサーを用い、これをセルの末端部に近接させ、光量の変化を検出した。
(4)溶液層
溶液層として、トルエン(屈折率=1.494)を用いた。
(5)試料
多摩川の河川水
図2は、実施例2に係る本発明の吸光光度自動定量分析方法を示すフロー図であり、ポンプによって、試料を移動させ、順次試薬と接触・反応・抽出させ、最後にセル内に送り込んでその吸光度を測定するフロー式の自動定量装置の概略図である。
以下、このフロー式の自動定量装置の概略図について詳細を説明する。
以下、このフロー式の自動定量装置の概略図について詳細を説明する。
まず、図2中の1の位置から、分節空気を導入しつつ試料とトルエンを抽出コイル21に導き、当該抽出コイル21内で試料中の非イオン界面活性剤分をトルエン中に抽出する。
次いで、フューズセパレータ31において、比重の軽いトルエン層を取り出し、当該トルエン層と、チオシアン酸カリウム溶液及び塩化第二鉄溶液の混合溶液を抽出コイル22に導き、非イオン界面活性剤をチオシアン酸カリウムと結合させ、フューズセパレータ32において、比重の軽いトルエン層を取り出し、当該トルエン層をセル4の直前で2方向に分岐させることによって気泡を除去すると共に気泡を除去したトルエン層をセル4に導き、510nmの光を通過させてその吸光度を測定する。
得られた吸光度を、標準溶液を測定して得た検量線に照らし合せたところ、試料中の非イオン界面活性剤の濃度は12.5ppbであり、又、この分析作業に要した作業時間は6分程度であった。
又、前記(5)の試料を現行公定法で測定したところ、試料中の非イオン界面活性剤の濃度は、13.0ppbであり、又、この分析作業に要した作業時間は5時間20分程度であり、本発明方法でも非イオン界面活性剤を正確に測定できることが認められた。
21 抽出コイル
22 抽出コイル
23 抽出コイル
31 フューズセパレータ
32 フューズセパレータ
33 フューズセパレータ
4 セル
22 抽出コイル
23 抽出コイル
31 フューズセパレータ
32 フューズセパレータ
33 フューズセパレータ
4 セル
Claims (5)
- 吸光光度定量分析方法において、溶液層の屈折率をn、セルの壁材の屈折率をm及びセルに対する光源の入射角をθとした場合に、各要素(n、m、θ)の値が以下の(1)及び(2)の関係を具備することを特徴とする吸光光度自動定量分析方法。
記
(1) n>m
(2) sinθ>m/n - 請求項1に記載の吸光光度自動定量分析方法を採用したことを特徴とする吸光光度自動定量分析装置。
- セル内に連続的に溶液層を送り込み、連続的に光源からの光を通過させる請求項2に記載の吸光光度自動定量分析装置。
- 請求項1に記載の吸光光度自動定量分析方法、又は、請求項2に記載の吸光光度自動定量分析装置、或いは請求項3に記載の吸光光度自動定量分析装置に用いられることを特徴とするセル。
- セルの長さが、10cm〜10mである請求項4に記載のセル。
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2005
- 2005-02-23 JP JP2005046504A patent/JP2006208344A/ja active Pending
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