JP2006206326A - 選択された枚葉紙を導出するための装置を備えた枚葉紙処理機 - Google Patents

Abstract

【課題】プロセスの確実な導出及び導出された枚葉紙のオペレータにとって容易な取出しが可能な機械を提供する。
【解決手段】選択された枚葉紙（２２）を第１のグリッパシステムから引き取るための後置グリッパシステム（４３；５６）と、搬送グリッパから枚葉紙（２２）を引き取る間、前記後置グリッパシステム（４３；５６）を第１のグリッパシステムとは別個に駆動する駆動装置（４９；５７）とが設けられており、第１のグリッパシステム（３５）が、枚葉紙後縁部を位置固定するためのグリッパ（４２）を有しているようにした。
【選択図】図３

Description

本発明は、枚葉紙処理機であって、枚葉紙を搬送方向で搬送する少なくとも１つの搬送グリッパを有する第１のグリッパシステムと、選択された枚葉紙を導出するための装置とが設けられている形式のものに関する。

このような形式の機械は、例えばドイツ連邦共和国特許第１９５１９３７４号明細書から公知である。この明細書で開示された選択された枚葉紙を導出するための装置は不等速で循環するサクションベルトを有しており、このサクションベルトに搬送グリッパが導出しようとする枚葉紙を引き渡す。前記サクションベルトは枚葉紙引き渡しの間は搬送グリッパと同じ速度を有しており且つ枚葉紙を処理方向に関して、通常運転において枚葉紙が送られる排紙スタックに配置された支持体の下流側へ搬送する。この場合、この支持体は導出された枚葉紙を収容するために引出し可能に構成されている。サクションベルトに強制される特別な運動法則に基づいて、当該の公知の装置は連続する複数の枚葉紙を導出するために適している。前記運動法則に従って、サクションベルトは枚葉紙を引き取るとまず最初に搬送グリッパの速度を超えて加速される。次いで、各枚葉紙の後続区分がサクションベルトに到達すると、サクションベルトは搬送グリッパの速度に比べて著しく低いそろえ積み速度に減速される。次いで、このそろえ積み速度で枚葉紙が前記支持体へ引き渡される。

ドイツ連邦共和国特許出願公開第１０１１０４４１号明細書にも、やはり冒頭で述べた形式の枚葉紙処理機が開示されている。ここで設けられている、選択された枚葉紙を導出するための装置も、やはりサクションベルトと協働する。これらのサクションベルトは当該の枚葉紙を搬送グリッパから引き取って、排紙スタックを越えて搬送し、最終的にそろえ積み速度で支持体へ引き渡す。サクションベルトに対応配置されたガイド部材は、選択された枚葉紙を導出するために従来技術において設けられたサクションベルトによるプロセスガイドには問題があるということを明らかにする。
ドイツ連邦共和国特許第１９５１９３７４号明細書 ドイツ連邦共和国特許出願公開第１０１１０４４１号明細書

本発明の課題は、冒頭で述べた形式の機械を改良して、プロセスの確実な導出及び導出された枚葉紙のオペレータにとって容易な取出しが可能な機械を提供することである。

この課題を解決するために本発明では、選択された枚葉紙を第１のグリッパシステムから引き取るための後置グリッパシステムと、搬送グリッパから枚葉紙を引き取る間、前記後置グリッパシステムを第１のグリッパシステムとは別個に駆動する駆動装置とが設けられており、第１のグリッパシステムが、枚葉紙後縁部を位置固定するためのグリッパを有しているようにした。

特に有利には、導出プロセスが、選択されてまず搬送グリッパによってガイドされる枚葉紙の取出しまで、搬送グリッパのグリッパ縁部で枚葉紙が強制ガイドされるという点において確実である。

第１の構成では、強制ガイドされるグリッパ縁部は搬送方向で先行する前縁部グリッパであるのに対して、第２の構成では、対応する枚葉紙の後縁部も後縁部グリッパによって枚葉紙取出しまで強制ガイドされている。但しこの場合、枚葉紙は取出し前に先行グリッパ縁部をリリースされる。両構成において、枚葉紙は懸吊状態で取出しのために準備されるので、導出される枚葉紙のための支持体を省くことができる。この支持体は、少なくとも導出される枚葉紙の導出及び取出し時間のために必要とされる機械のための設置面と、少なくとも搬送方向で先行する、処理可能な最大フォーマットを有する枚葉紙の延在部とを延長させ、更に、従来技術に従って枚葉紙導出用に形成された機械の場合は前方に保持されねばならない。冒頭で述べた形式の機械の本発明による構成では、選択された枚葉紙を導出するための公知の装置を備えた機械に比べて著しく短い設置面の所要延長部が得られる。

以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面につき詳しく説明する。

図１に概略的に示した、枚葉紙を処理する輪転印刷機は、例えば印刷ユニット１１，１２の形の２つの処理ステーションを備えた機械区分１を有しており、これにより、２色印刷が可能である。別の各色に関してはそれぞれ別の印刷ユニットが設けられる。例えばラッカコーティング、中間乾燥、穿孔等の別のプロセスステップに関しては、それぞれ別の処理ステーションが設けられる。図示の例では、印刷ユニット１１，１２は湿式オフセット法で作業するので、それぞれインキ装置１３、湿し装置１４、湿し装置１４に接続された版胴１５、版胴１５に沿って作動時に転動するゴムブランケット胴１６及び各枚葉紙２２をガイドする圧胴１７を有している。

印刷ユニット１１，１２に枚葉紙２２を送るためには給紙装置２が設けられており、この給紙装置２は個別化装置２１で以て、その時々の最も上位の枚葉紙２２をスタック２３から取り出して搬送兼位置調整装置２４に引き渡し、この搬送兼位置調整装置２４は、瓦状に個別化された枚葉紙の内の、処理方向で見て先行する１枚葉紙を、特にサクションベルトテーブルによって前縁ストッパの方向で搬送した後、この前縁ストッパと少なくとも１つのサイドストッパとにおいて位置調整する。

第１の処理ステーション（本実施例では印刷ユニット１１）に対応配置された揺動式のプレグリッパ１８が位置調整された各枚葉紙２２を引き取り且つこの枚葉紙２２を給紙ドラム１９に渡す。この給紙ドラム１９は、枚葉紙自体を印刷ユニット１１の圧胴１７に渡す。印刷ユニット１１の印刷ギャップの通走後、印刷ユニット１１の圧胴１７は枚葉紙２２を、両印刷ユニット１１，１２間に接続された枚葉紙ガイドドラム１０の形の搬送装置に引き渡す。両面印刷用に形成された機械の場合は、代わりに表面印刷運転と両面印刷運転との間で切替え可能な反転装置が設けられている。印刷ユニット１２の圧胴１７は枚葉紙２２を枚葉紙ガイドドラム１０から受け取り、この枚葉紙２２を引き続く印刷ギャップを通してガイドし、次いで排紙装置３に配置されたコンベヤ３５に引き渡す。このコンベヤ３５は、枚葉紙２２を処理速度で以て搬送方向で所定の搬送区間に沿って搬送し、この搬送区間の通走後にそろえ積み速度へ制動するために枚葉紙制動部３６に引き渡す。この枚葉紙制動部３６は、最終的に印刷物スタック３２を形成するために枚葉紙２２をリリースする。

コンベヤ３５には複数のグリッパブリッジ３７が装備されており、これらのグリッパブリッジ３７には複数のグリッパが配置されている。これらのグリッパは、ばね力に基づいて通常は閉じられており、グリッパを支持するグリッパ軸の回転下で、該グリッパ軸に配置されたカム追従装置及びグリッパを適宜変位させるグリッパ開放カム４１によって、このグリッパ開放カム４１を通過すると一時的に開放される。

グリッパブリッジ３７が搬送しようとする枚葉紙をグリッパの前縁部でしっかりと保持している一方で、枚葉紙２２の後縁部は、同一運動経路で搬送されるグリッパブリッジ４２によって保持されてよい。

選択されたテスト枚葉紙２２を導出するためには、このテスト枚葉紙２２が第２のコンベヤ４３若しくは第２の搬送区間４３へ供給される。この第２のコンベヤ若しくは搬送区間４３は、主として２つの変向ローラ４４，４６と、コンベヤ４３のチェーン４７に固定された複数のグリッパブリッジ４８とを備えたチェーンコンベヤから成っている。第２のコンベヤ４３は、第１のコンベヤ３５とは異なりほぼ垂直方向の向きを有しているので、第１のチェーンコンベヤ３５によって水平方向で搬送される枚葉紙２２は、第２のチェーンコンベヤ４３によって垂直方向の位置にもたらされる。グリッパブリッジ４８は、グリッパブリッジ３７から枚葉紙２２の前縁部を搬送速度で受け取り且つこの枚葉紙２２を枚葉紙引渡し位置の上位のスタンバイ・保持位置へ搬送する。第２の搬送システム４３は、第１の搬送区間とは別個に制御可能な、例えば電動モータ等の駆動装置４９を有している。第２の搬送区間４３のグリッパブリッジ４８によりテスト枚葉紙２２が引き取られると、前記駆動装置４９は、テスト枚葉紙２２が垂直な向きでスタンバイ・保持位置に準備されるまで制動される。搬送区間４３の前方に垂直に配置された保護カバー５１が旋回可能に懸吊されており、テスト枚葉紙２２を取り出すために開けられる。

テスト枚葉紙２２の垂直方向のスタンバイ・保持位置には空気吹付け装置５２が設けられており、この空気吹付け装置５２はテスト枚葉紙２２の上面及び／下面に向けて、それぞれ吹付け空気（有利には絞られた吹付け空気）を吹き出す。空気吹付け装置５２は、定置の吹付けボックス５３から成っているか、若しくは保護カバー５１に配置された、旋回可能に配置された吹付けボックス５４から成っている。

図３に示した第２実施例では、水平方向で配置された第１のコンベヤ３５に、枚葉紙前縁部用のグリッパブリッジ３７と、付加的に枚葉紙後縁部用のグリッパブリッジ４２とが装備されている。第２のコンベヤ５６は、第１実施例の第２のコンベヤ４３と同様、ほぼ垂直方向で配置されている。第２のコンベヤ５６に設けられたグリッパブリッジ５８は、テスト枚葉紙２２の前縁部を引き取り、このテスト枚葉紙２２を水平な搬送平面からほぼ垂直方向で上方に向かって搬送する。この場合、グリッパブリッジ５９がテスト枚葉紙２２の後縁部を第１のコンベヤ３５のグリッパブリッジ４２から引き取る。第２の搬送区間５６のための、例えば電動モータ等の別個の駆動装置５７がテスト枚葉紙２２を変向ローラ４６を巡ってスタンバイ・保持位置へ搬送し、このスタンバイ・保持位置においてテスト枚葉紙２２の前縁部は、ほぼ垂直方向で該テスト枚葉紙２２の後縁部の下位に位置している。通常は上向きで枚葉紙スタック３２上に位置する枚葉紙２２の印刷上面は、今オペレータＢにより、例えばガラス板又はプラスチック板として形成されたプロテクタ６１を介して検査可能である。

オペレータＢにより操作可能なスイッチ６２が規定通りの取出しのためにテスト枚葉紙２２の後縁部をリリースする一方で、前縁部はスタンバイ・保持位置において既に、グリッパブリッジ５８の閉鎖機構に作用する定置の制御カム６２によって開放された。

枚葉紙輪転印刷機の概略的な断面図である。 本発明による枚葉紙導出装置の第１実施例を示した図である。 本発明による枚葉紙導出装置の第２実施例を示した図である。

符号の説明

２ 給紙装置、 ３ 排紙装置、 １０ 枚葉紙ガイドドラム、 １１，１２ 印刷ユニット、 １３ インキ装置、 １４ 湿し装置、 １５ 版胴、 １６ ゴム胴、 １７ 圧胴、 １９ 給紙ドラム、 ２１ 個別化装置、 ２２ 枚葉紙、 ２３ スタック、 ２４ 搬送兼位置調整装置、 ３２ 印刷物スタック、 ３５，４３ コンベヤ、 ３７，４２ グリッパブリッジ、 ４１ グリッパ開放カム、 ４４，４６ 変向ローラ、 ４８，５８，５９ グリッパブリッジ、 ４９，５７ 駆動装置、 ５１ 保護カバー、 ５２ 空気吹付け装置、 ５３，５４ 吹付けボックス、 ５６ コンベヤ、 ６１ プロテクタ

Claims (6)

1. 枚葉紙処理機であって、枚葉紙を搬送方向で搬送する少なくとも１つの搬送グリッパを有する第１のグリッパシステムと、選択された枚葉紙を導出するための装置とが設けられている形式のものにおいて、
   選択された枚葉紙（２２）を第１のグリッパシステムから引き取るための後置グリッパシステム（４３；５６）と、搬送グリッパから枚葉紙（２２）を引き取る間、前記後置グリッパシステム（４３；５６）を第１のグリッパシステムとは別個に駆動する駆動装置（４９；５７）とが設けられており、第１のグリッパシステム（３５）が、枚葉紙後縁部を位置固定するためのグリッパ（４２）を有していることを特徴とする、選択された枚葉紙を導出するための装置を備えた枚葉紙処理機。
2. 後置グリッパシステム（４３；５６）がほぼ垂直方向で配置されている、請求項１記載の枚葉紙処理機。
3. 第１のグリッパシステム（３５）のグリッパ（４２）から枚葉紙後縁部を引き取るために、後置グリッパシステム（５６）がグリッパ（５９）を有している、請求項１又は２記載の枚葉紙処理機。
4. 後置グリッパシステム（４３）が旋回可能なフラップ（５１）を備えたケーシングを有している、請求項１から３までのいずれか１項記載の枚葉紙処理機。
5. 枚葉紙（２２）に吹付け空気を供給するための吹付け装置（５３，５４）がスタンバイ・保持位置に設けられている、請求項１から４までのいずれか１項記載の枚葉紙処理機。
6. 吹付け装置（５４）の一部がフラップ（５１）と一緒に旋回可能に支承されている、請求項５記載の枚葉紙処理機。

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