JP2006205880A - 車輌用駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】前方の車輌との適正な車間距離を保つこと
【解決手段】前方の車輌の減速を検出し、更に自車の運転者の減速意図を検出した際、その前方の車輌との適正な車間距離を保つ為に自車の変速機4を低速段側へと変速して駆動力を制御する車輌用駆動力制御装置において、その変速機4への変速指令後で且つ当該変速機4におけるイナーシャ相の開始前までに前方の車輌の減速が検出されない場合に、その変速機4の低速段側への変速を中止させる為の手段15f,15i,15jを設けること。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車輌の駆動力を制御する車輌用駆動力制御装置に関する。
従来、この種の車輌用駆動力制御装置としては、原動機の出力制御や変速機の変速段制御、制動装置(ブレーキ)の制動力制御等を行うものがあり、これによって、例えば、前方の車輌との車間距離制御、車輌の挙動の安定化や減速時における制動力の制御等を図ることができる。
ここで、下記の特許文献1には、前方の車輌の減速状態の検知遅れを解消する為に、前方の車輌との相対加速度を考慮して自車の目標加速度(目標減速度)を設定し、前方の車輌との車間距離を制御する技術が開示されている。
特開2000−108719号公報
ところで、上述した相対加速度には、一般に計測時のノイズが含まれている場合が多い。また、前方の車輌が極短時間だけ減速動作を行う場合もある。そして、そのような場合には車間距離制御(自車の減速制御)を実行する必要が無く、これが為、上記特許文献1に開示された技術においては、相対加速度のローパスフィルタ出力値又は相対加速度の重み付け積算値を求め、これと所定の閾値とを比較して前車が減速しているのか否か判断している。
しかしながら、そのようにしてローパスフィルタを介するとその出力値に応答遅れが発生するので、実際に前方の車輌が減速を開始した時期よりも遅れて前車減速中と判断されてしまう。また、重み付け積算値の場合も同様に、その積算値が閾値に達するまでに時間を要するので、実際の減速開始時期よりも遅れて前車減速中と判断されてしまう。
これが為、運転者が意図するよりも遅れて自車の減速制御が実行されるので、運転者の思いに反して車間距離が縮まってしまい違和感を与えてしまう。
更に、上述したが如く前方の車輌が極短時間だけ減速した場合には自車を減速させる必要はないが、その特許文献1に開示された技術においては、前車減速中と判断された後は自車の減速制御が実行されてしまうので、かかる場合は運転者の思いに反して車間距離が広がってしまい違和感を与えてしまう。
そこで、本発明は、かかる従来例の有する不都合を改善し、前方の車輌との間の適正な車間距離を保ち得る車輌用駆動力制御装置を提供することを、その目的とする。
上記目的を達成する為、請求項1記載の発明では、前方の車輌の減速を検出し、更に自車の運転者の減速意図を検出した際、その前方の車輌との適正な車間距離を保つ為に自車の変速機を低速段側へと変速して駆動力を制御する車輌用駆動力制御装置において、その変速機への変速指令後で且つ当該変速機におけるイナーシャ相の開始前までに前方の車輌の減速が検出されない場合に、その変速機の低速段側への変速を中止させる手段が設けられている。
この請求項1記載の発明によれば、例えば、上述した前方の車輌が極短時間だけ減速した状況下において、一旦減速と検出されて低速段側への変速出力が実行されても、これを変速機が実際に変速動作に入るイナーシャ相の開始前であれば中止させることができるので、無用な自車のダウンシフトを回避することができる。
また、例えば、前方の車輌が減速との先の判断が計測ノイズによる誤判断であったとしても、その後に前方の車輌が減速中であるか否か再び判断することができ、一旦実行された低速段側への変速出力をイナーシャ相の開始前であれば中止させることができるので、無用な自車のダウンシフトの回避が可能になる。
また、上記目的を達成する為、請求項2記載の発明では、上述した請求項1記載の車輌用駆動力制御装置において、自車の前方における物体との間の情報を検出する前方物体情報検出装置からの生の検出信号に基づいて、変速機への変速指令前に前方の車輌の減速を検出する手段が設けられている。
この請求項2記載の発明によれば、フィルタ等を介さない生の検出信号を用いることによって、前方の車輌の減速を遅れなく判断することができ、早期に変速出力を実行することができるので、前方の車輌の減速動作に応じた応答性の良い変速機の低速段側への変速が可能になる。
一方、その際の前方の車輌が減速との判断が計測ノイズによる誤判断であったとしても、上述したが如く、その後に前方の車輌が減速中であるか否か再び判断し、イナーシャ相の開始前であれば一旦実行された低速段側への変速出力を中止させることができるので、無用な自車のダウンシフトの回避が可能になる。
本発明に係る車輌用駆動力制御装置は、自車の減速を要しない場合に、運転者の意図する(アクセルOFF等)以上の自車の減速を抑制することができるので、前車との車間距離が必要以上に縮まらず、適正な車間距離を保つことができる。また、自車の減速を必要とする場合には、前方の車輌の減速動作に応じて応答性良くダウンシフトさせることができるので、前方の車輌との適正な車間距離を保つことができる。
以下に、本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例1を図1から図5に基づいて説明する。
図1に本発明に係る車輌用駆動力制御装置が適用される車輌について例示する。本車輌は、所謂FR(Front engine Rear drive)車であって、車輌前方に搭載された原動機(以下、「エンジン」という。)1の動力がトルクコンバータ2とクラッチ3と自動変速機4を介して最適な又は運転者が所望するギヤ比に変速されてプロペラシャフト5に伝達される。そして、このプロペラシャフト5に伝達された動力は、車輌後方に配置されたディファレンシャル6で左右のドライブシャフト7L,7Rに伝達される。これにより、その夫々のドライブシャフト7L,7Rが左右の後輪8L,8Rを回転駆動して、その夫々の後輪8L,8Rで本車輌の駆動力を発生させる。
一方、本車輌は、車輌の制動力を発生させる制動力発生手段が設けられている。
例えば、本実施例の制動力発生手段としては、前輪9L,9R及び後輪8L,8Rに各々配備された制動装置(ブレーキ)10と、各制動装置10に繋がれた油圧配管11と、運転者のブレーキ踏力(換言すればブレーキペダル12の踏込み量)に応じて各油圧配管11内の作動油に油圧を発生させるマスターシリンダや倍力装置等の油圧発生装置13と、各制動装置10へと供給される各油圧配管11内の作動油の油圧を調整するブレーキアクチュエータ14とが具備された車輌の減速や停止等を行う所謂ブレーキシステムについて例示する。
ここで、この車輌には図1に示す電子制御装置(ECU)15が設けられており、このECU15によってエンジン1の燃焼制御や自動変速機4の変速段制御、制動力発生手段の制動力制御等が行われ、本車輌の駆動力の制御が行われる。
以下、本実施例1の車輌用駆動力制御装置について詳述する。
先ず、本実施例1の車輌には、自車の前方の状況を検出する車輌前方状況検出装置16が配設されている。例えば、この車輌前方状況検出装置16としては、CCDカメラ等の撮像装置があり、その撮影画像の情報がECU15へと送信される。
ここで、本実施例1のECU15には自車の前方における他の車輌や障害物等の物体の有無を検知する前方物体検知手段15aが設けられており、この前方物体検知手段15aは、上述した車輌前方状況検出装置16の検出信号(撮影画像の情報)に基づいて、自車の前方に車輌が存在しているか否かを判断する。
また、本実施例1の車輌の最前端(フロントバンパの開口部等)には、前方における他の車輌や障害物等の物体との間の情報を検出する前方物体情報検出装置17が設けられている。例えば、この種の前方物体情報検出装置17としては、ミリ波レーダ装置等のレーダ装置や超音波センサ等の車間距離センサ等があり、その送信アンテナから電波又は超音波等を送信し、前方の物体からの反射波を受信アンテナで受信することによって、自車と前方の物体との間の距離L及び相対速度Vdの情報が検出される。
本実施例1にあっては、前方物体情報検出装置17からの夫々の検出信号(上記送信波と受信波の情報)に基づいて、自車と前方の物体との間の距離L及び相対速度Vdを算出する自車−前方物体間情報算出手段15bがECU15に設けられている。
更に、そのECU15には、自車の前方に車輌が存在している場合、その前方の車輌の車速(以下、「前車車速」という。)Vfと加速度(以下、「前車加速度」という。)aを算出する前車情報算出手段15cが設けられている。
例えば、その前車車速Vfは、自車と前車との間の相対速度Vd及び自車の車速(以下、「自車車速」という。)Voから下記の式1により演算することができる。
Vf=Vo−Vd … (1)
これが為、本実施例1の前車情報算出手段15cは、自車の車速センサ18の検出信号から自車車速Voを算出し、この自車車速Voから上述した自車−前方物体間情報算出手段15bが算出した相対速度Vdを減算して前車車速Vfを演算する。
一方、前車加速度aは、前車車速Vfの時間変化率(前車車速Vfの1回微分)又は前車との車間距離Lの2回微分から算出することができる。
そこで、本実施例1にあっては、自車−前方物体間情報算出手段15bに相対速度Vd及び車間距離Lの算出を繰り返させる。そして、その算出の度に、前車情報算出手段15cに自車車速Voの算出と前車車速Vfの演算を繰り返させて、その前車車速Vfの時間変化率から前車加速度aを算出する。または、前車情報算出手段15cは、車間距離Lを算出する度に、これを2回微分して前車加速度aを算出する。
尚、一般に、ECU15においては車輌制御等を行う為に自車車速Voを常時検出しているので、前車情報算出手段15cは、そのECU15が検出している自車車速Voの情報を取得して、相対速度Vdや前車加速度aを算出してもよい。
また、本実施例1のECU15には、運転者の減速意思の有無を判断する減速意思判定手段15dが設けられている。
ここで、一般に、運転者の減速意思,即ちアクセル開度の状態は、スロットルセンサ19のアイドル接点の開閉状態から判断することができる。例えば、アクセルペダルから完全に足を離した状態(アクセルOFF)を運転者の減速意思と判断するのであれば、本実施例1の減速意思判定手段15dは、アイドル接点のON信号を検出することにより運転者に減速意思があると判断する一方、そのアイドル接点のOFF信号が検出された場合には減速意思が無いと判断する。
尚、その運転者の減速意思の判断形態は、必ずしもスロットルセンサ19のアイドル接点から判断させる態様に限定するものではない。
例えば、上記のアクセルOFFとならない範囲内で運転者がアクセルペダルを戻せば(アクセル開度の減少)、これを運転者の減速意思と捉えることができる。これが為、減速意思判定手段15dは、アクセル開度を検知して運転者の減速意思を判断してもよい。
また、近年の車輌に搭載されているアクセルペダルとスロットルバルブとを電気的に接続した所謂アクセル・バイ・ワイヤ方式の場合には、そのアクセルペダルのペダル位置(踏み込み量)を検出するペダル位置検出センサ(図示略)からの検出信号に基づいて判断させてもよい。
尚、本実施例1のECU15には、制動力発生手段の制動力を制御する制動力制御手段15eが設けられている。この制動力制御手段15eは、例えば、ペダル位置検出センサ20から得たブレーキペダル12の踏込み量や踏込み速度の情報,ヨーレートセンサ21や加速度センサ22等の各種センサの検出信号から得た車輌の状態情報等に基づいて各制動装置10に掛ける各油圧配管11内の油圧を算出し、その算出した油圧を各油圧配管11内に発生させるようブレーキアクチュエータ14に指示するものである。
また更に、本実施例1のECU15には、前方の車輌が減速中であるか否かを判定する前車減速判定手段15fが設けられている。
ここで、前方の車輌が減速中であるのか加速中であるのか、若しくは一定の速度で走行しているのかについては、前車加速度aから判断することができる。即ち、その前車加速度aが「a<0」であれば「減速中」と判断することができ、「a>0」であれば「加速中」と判断することができ、「a=0」であれば「一定の速度での走行中」と判断することができる。
一方、前車が減速中(a<0)であっても、この前車よりも自車の方が低速であれば(Vd<0)、自車は即座に減速せずともよい。
そこで、本実施例1の前車減速判定手段15fには、自車と前車との間の相対速度Vd(=Vo−Vf)が「0」よりも大きく(Vd>0)、且つ前車加速度aが所定の閾値(例えば、本実施例1にあっては−0.6m/s2に設定する)よりも小さい(a<−0.6m/s2)場合に前方の車輌が減速中であると判断させ、それ以外であれば減速中でないと判断させる。
また、本実施例1のECU15には、前車との車間距離Lが所定の車間距離(以下、「目標車間距離」という。)Ltgt以上になるような自動変速機4の目標変速段Sptgtを設定する目標変速段設定手段15gが設けられている。
本実施例1にあっては、自車の発生する減速度Gが目標減速度Gtgt以上になる変速段Spの内の最も小さいn速を目標変速段Sptgtとして設定する。これが為、本実施例1の目標変速段設定手段15gが目標変速段Sptgtを設定する為には、先ず、目標減速度Gtgtの設定を行う必要がある。
そこで、本実施例1のECU15には、その目標減速度Gtgtの設定を行う目標減速度設定手段15hが設けられている。
ここでの目標減速度Gtgtとは、目標車間距離Ltgtとなる為の減速度のことであり、現在の相対速度Vd0と現在の車間距離L0と目標車間距離Ltgtと現在の前車加速度a0とから下記の式2に基づいて求めることができる。
tgt={−Vd0 2/2(L0−Ltgt)}+a0 … (2)
ここで、目標車間距離Ltgtは、現在の前車車速Vf0と目標車間時間ttgtとを乗算することにより求めることができるので、本実施例1の目標減速度設定手段15hは、現在の相対速度Vd0,車間距離L0,前車車速Vf0及び前車加速度a0と目標車間時間ttgtとから下記の式3を用いて目標減速度Gtgtを演算する。
tgt={−Vd0 2/2(L0−Vf0*ttgt)}+a0 … (3)
尚、本実施例1にあっては、その目標車間時間ttgtを例えば1.2秒に設定する。
ここで、本実施例1の目標変速段設定手段15gには、その目標減速度設定手段15hに設定させた目標減速度Gtgt以上の減速度Gとなる目標変速段Sptgtを求めさせる。本実施例1にあっては、エンジン1の回転数Neと自車車速Voと車輌の減速度Gと道路勾配と自動変速機4の変速段Spとの対応関係を表す変速段マップデータから、目標減速度Gtgt以上の減速度Gとなる変速段Spを目標変速段Sptgtの候補として求める。尚、その変速段マップデータは、予め実験やシミュレーションを行って用意しておく。
これが為、具体的に、本実施例1の目標変速段設定手段15gは、目標減速度設定手段15hに目標減速度Gtgtを設定させると共に、クランク角センサ23の検出信号からエンジン回転数Neを求め、更に道路勾配の情報を取得して、変速段マップデータから目標減速度Gtgt以上の減速度Gを発生させる変速段Spの情報を読み込む。そして、その変速段Spの内の最も小さいn速を目標変速段Sptgtとして設定する。
尚、一般に、ECU15においては車輌制御やエンジン1の燃焼制御等を行う為にエンジン回転数Neを常時検出しているので、目標変速段設定手段15gは、そのECU15が検出しているエンジン回転数Neの情報を取得して目標変速段Sptgtの設定に利用してもよい。また、その道路勾配の情報は、例えば、車輌にジャイロセンサを配設し、このジャイロセンサの検出信号に基づいて取得してもよく、車輌に搭載されているカーナビゲーションシステムの地図情報等から取得してもよい。
ところで、自車の減速度Gとは、上述したが如き自動変速機4のギヤ比(変速段Sp)と道路勾配とによるエンジンブレーキ力の減速度(以下、「変速機減速度」という。)Gtransのみならず、制動力発生手段(本実施例1にあっては、上述した各制動装置10等からなるブレーキシステム)の制動力による減速度(以下、「ブレーキ減速度」という。)Gbrakeも含まれる。即ち、厳密な自車の減速度Gは、変速機減速度Gtransとブレーキ減速度Gbrakeとを加算したものである。
そこで、上述した変速段マップデータの減速度Gの情報としては、そのようなブレーキ減速度Gbrakeも考慮した値に設定してもよい。
ここで、自車のブレーキ減速度Gbrakeは、例えば、ブレーキアクチュエータ14の制御量に一意に対応させることができる。これが為、ブレーキ減速度Gbrakeを考慮した場合の変速段マップデータは、上述したエンジン回転数Neと車輌の減速度Gと道路勾配と自動変速機4の変速段Spとの対応関係に加えて、ブレーキアクチュエータ14の制御量との対応関係も含ませたものに構成する。また、制動力発生手段が作動していない場合もあるので、この変速段マップデータは、ブレーキアクチュエータ14の制御量が「0」の場合の対応関係も用意しておく。
かかるブレーキ減速度Gbrakeを考慮した変速段マップデータを用いる場合、目標変速段設定手段15gは、目標減速度Gtgtとエンジン回転数Neと道路勾配の情報とブレーキアクチュエータ14の制御量とに基づいて、変速段マップデータから目標減速度Gtgt以上の減速度Gを発生させる変速段Spの情報を読み込むように構成する。
以上の如く設定された目標変速段Sptgtの情報は、ECU15に設けた変速段制御手段15iに渡される。
この変速段制御手段15iは、自動変速機4に対して変速段Spの変更指令(所謂変速出力)を与え、その自動変速機4にアップシフトやダウンシフト等を実行させるものである。
本実施例1にあっては、現在の変速段Sp0が目標変速段Sptgtよりも高速段側にあれば(Sp0>Sptgt)、その目標変速段Sptgtへのダウンシフトを実行させると共に、その目標変速段Sptgtよりも高速段側へのアップシフトを禁止させる(変速指令1)ように変速段制御手段15iが構成される。
一方、この変速段制御手段15iは、現在の変速段Sp0が目標変速段Sptgtと同じ又は目標変速段Sptgtよりも低速段側にあれば(Sp0≦Sptgt)、その目標変速段Sptgtよりも高速段側へのアップシフトを禁止させる(変速指令2)ように構成する。ここで、現在の変速段Sp0が目標変速段Sptgtよりも低速段側にある場合に目標変速段Sptgtへとアップシフトされると、自車が加速して前車に近づく虞がある。そこで、この変速指令2は、現在の変速段Sp0を保持させてもよい。
ところで、後述するステップST4における前車減速判断処理からステップST6の変速出力処理までは、実際には極めて短い処理時間であるが、その極短時間の間にも前方の車輌が減速状態から加速状態へと切り替わることも考えられる。そして、かかる場合に、変速段制御手段15iによる上記変速指令1(ダウンシフト変速指令)の変速出力が維持されると、目標変速段Sptgtへの無用なダウンシフトによって、運転者に対して違和感を与えてしまう。即ち、運転者は、自らが意図しないにも拘わらず前車との車間距離Lが拡がるので、また、意図しないダウンシフトに伴いエンジンブレーキ力が発生するので違和感を感じる。
また、自車の周辺には様々な帯域の電波が飛び交っており、更に、自車に搭載されている機器からも高周波が発信されているので、これらが計測ノイズとなって前方物体情報検出装置17の計測データ(送信波や受信波)に乗ってしまう。これが為、その計測データを基に求めた前車車速Vfや前車加速度aに大きなズレが生じてしまうと、前車減速判定手段15fは、誤って「減速中」と判断してしまうことが考えられる。そして、このような誤判断が起きた場合に上記変速指令1の変速出力が維持されると、運転者には、上記と同様の違和感を与えてしまう。
そこで、本実施例1にあっては、これらに代表される前車減速判断不成立条件であるのか否かを判定させる前車減速判断正否判定手段をECU15に設け、前車減速判断不成立(前方の車輌が減速中でない)と判定された場合に、先の変速出力をキャンセルさせる。
ここで、変速出力後の最新の情報を用いて前方の車輌が減速中であるか否か再び判断すれば、前車減速判断不成立条件であるか否かを判定することができる。これが為、本実施例1にあっては、同様の判断を行う前述した前車減速判定手段15fに前車減速判断正否判定手段の処理機能を担わせる。
一方、上記変速指令2のようなダウンシフト変速指令が要求されない場合には現状の変速段Sp(目標変速段Sptgt又は目標変速段Sptgtよりも低速段)に維持されるので、前車減速判断不成立との判定が為されたとしても、即座に先の変速出力をキャンセルせずともよい。
これが為、本実施例1のECU15には、上記変速段制御手段15iによる変速出力を保持すべきかキャンセルすべきか判定する変速出力キャンセル要否判定手段15jを設ける。
ここで、車輌の減速度G(厳密には変速機減速度Gtrans)は、変速段制御手段15iからダウンシフト変速指令の変速出力が為された後、即座に発生するものではない。例えば、その減速度Gは、図2に示す如く、自動変速機4のクラッチ3が係合を開始(イナーシャ相開始)して自動変速機4のタービン回転数Ntとエンジン回転数Neとが上昇し始めることにより発生するが、自動変速機4内の油圧の応答遅れやクラッチ3が動作を開始しクリアランスを詰めて係合を開始するまでにタイムラグがあるので、変速出力の後、即座には発生しない。
一方、自動変速機4が既に変速動作を始めている又は既に変速動作を終えている状態で先の変速出力をキャンセルした場合には、運転者への違和感や車輌の挙動の不安定化を招来するので好ましくない。即ち、クラッチ3が係合し始める(イナーシャ相が開始する)ことにより図2の例では4速から3速への変速が開始されるが、それ以降の変速出力のキャンセルは、元の変速段Sp(=3速)への再変速等によってエンジンブレーキ力の増加と減少が短時間で繰り返されることもあり、運転者に違和感を与えるのみならず、車輌の挙動を不安定にしてしまう。
これが為、変速出力の後、イナーシャ相が開始する前のタイムラグの間に、変速出力の保持又はキャンセルを判定させ、必要とあればイナーシャ相前で変速出力をキャンセルさせることが望ましい。
そこで、本実施例1の変速出力キャンセル要否判定手段15jは、ダウンシフト変速指令の変速出力が為されており、且つイナーシャ相前である場合に、変速出力をキャンセルするとの判定を行うよう構成する。
以下に、本実施例1における車輌用駆動力制御装置の制御動作の一例について図3のフローチャートに基づき説明する。
先ず、ECU15は、その前方物体検知手段15aにより、車輌前方状況検出装置16からの検出信号(撮影画像の情報)に基づいて自車の前方に車輌が存在しているか否かを判断する(ステップST1)。
ここで、このECU15は、前方に車輌が存在していなければ再びこのステップST1の判断を繰り返し、車輌が存在していれば、その自車−前方物体間情報算出手段15bと前車情報算出手段15cとにより、自車−前車間情報及び前車情報を算出する(ステップST2)。
具体的に、このステップST2においては、先ず、自車−前方物体間情報算出手段15bが前方物体情報検出装置17からの検出信号(送信波と受信波の情報)に基づいて自車と前車との間における車間距離Lと相対速度Vdを算出する。本実施例1にあっては、その車間距離Lと相対速度Vdの算出を逐次又は所定時間毎に繰り返す。
一方、前車情報算出手段15cは、車速センサ18の検出信号に基づいて自車車速Voを算出し、この自車車速Voから相対速度Vdを減算して前車車速Vfを演算する。この前車情報算出手段15cは、自車−前方物体間情報算出手段15bが相対速度Vdを算出する度に前車車速Vfの演算を繰り返し、その前車車速Vfの時間変化率から前車加速度aを算出する。本実施例1にあっては、その前車加速度aの算出についても逐次又は所定時間毎に繰り返す。尚、その前車加速度aは、前述したが如く車間距離Lに基づいて求めてもよい。
続いて、本実施例1のECU15は、その減速意思判定手段15dにより、スロットルセンサ19のアイドル接点のON/OFF信号を検知して運転者に減速意思があるか否かを判断する(ステップST3)。
ここで、このECU15は、運転者に減速意思が無いと判断すれば上記ステップST1に戻って再び前方の車輌の有無を判断し、運転者に減速意思があると判断すれば、次に、前車減速判定手段15fにより、前車が減速中であるか否か判断する(ステップST4)。
本実施例1においては、上記ステップST2で求めた相対速度Vdが所定の閾値(例えば0m/s)よりも大きく(Vd>0)、且つ上記ステップST2で求めた前車加速度aが所定の閾値(−0.6m/s2)よりも小さい(a<−0.6m/s2)場合に前方の車輌が減速中であると判断する。
ここで、このECU15は、前方の車輌が減速中でないと判断すれば上記ステップST1に戻って再び前方の車輌の有無を判断し、前方の車輌が減速中であると判断すれば、次に、目標変速段設定手段15gにより、自車の目標変速段Sptgtの設定を行う(ステップST5)。
具体的に、その目標変速段設定手段15gは、先ず、目標減速度設定手段15hに目標減速度Gtgtを設定させる。
この目標減速度設定手段15hは、自車−前方物体間情報算出手段15bが求めている車間距離Lと相対速度Vdの最新情報から現在の車間距離L0と相対速度Vd0の情報を取得すると共に、前車情報算出手段15cが求めている前車車速Vfと前車加速度aの最新情報から現在の前車車速Vf0と前車加速度a0の情報を取得する。そして、ECU15の主記憶装置から目標車間時間ttgtを読み込んで、前述した式3を用いて目標減速度Gtgtを演算する。尚、かかる演算処理においては、上記ステップST2で求めた車間距離L,相対速度Vd,前車車速Vf及び前車加速度aの情報を使用してもよい。
しかる後、目標変速段設定手段15gは、クランク角センサ23の検出信号に基づきエンジン回転数Neを求め、更に道路勾配と自車車速Voの情報を取得して、前述した変速段マップデータから目標減速度Gtgt以上の減速度Gを発生させる変速段Spの情報を読み込む。そして、その変速段Spの内の最も小さいn速を目標変速段Sptgtとして設定する。
本実施例1のECU15は、そのようにして目標変速段Sptgtを設定した後、変速段制御手段15iが現在の変速段Sp0と目標変速段Sptgtとを比較して変速出力を行う(ステップST6)。
その際、変速段制御手段15iは、現在の変速段Sp0が目標変速段Sptgtよりも高速段側にあれば(Sp0>Sptgt)、その目標変速段Sptgtへのダウンシフトを実行させると共に、その目標変速段Sptgtよりも高速段側へのアップシフトを禁止させるよう自動変速機4に対して変速出力を行い、現在の変速段Sp0が目標変速段Sptgtと同じ又は目標変速段Sptgtよりも低速段側にあれば(Sp0≦Sptgt)、その目標変速段Sptgtよりも高速段側へのアップシフトを禁止させるよう自動変速機4に対して変速出力を行う。
続けて、ECU15は、その前車減速判定手段15fにより、上述したステップST4における前車減速判断の正否を判定する(ステップST7)。
本実施例1にあっては、上述したステップST4と同様に相対速度Vdと前車加速度aとから前車が減速中であるか否か再び判断を行うが、ここでは、自車−前方物体間情報算出手段15bが求めている最新の相対速度Vd0が所定の閾値(例えば0m/s)よりも大きく(Vd0>0)、且つ前車情報算出手段15cが求めている最新の前車加速度a0が所定の閾値(−0.6m/s2)よりも小さい(a0<−0.6m/s2)か否かで判定する。
ここで、「Vd0>0」で且つ「a0<−0.6m/s2」であれば前方の車輌が未だ減速中であるので、ECU15は、上記ステップST6における変速出力を保持させる(ステップST8)。
ところで、上記ステップST5の目標変速段Sptgtは、1段ダウンシフト(例えば4速から3速)となるように設定される場合もあれば、複数段ダウンシフト(例えば4速から2速)となるように設定される場合もある。
そして、1段ダウンシフトの設定であれば、上記ステップST8にて変速出力を保持させた後で上記ステップST1に戻って再び前方の車輌の有無を判断させてもよいが、複数段ダウンシフトの設定の場合には、目標変速段Sptgtへのダウンシフトが終了するまでに更に時間を要するので、前述した前車減速判断不成立条件(前方の車輌が減速状態から加速状態へと切り替わる)となることも考えられる。
これが為、本実施例1にあっては、ステップST8で変速出力を保持させた後に目標変速段Sptgtへのダウンシフトが終了しているか否かECU15が判断し(ステップST9)、ダウンシフトが終了していれば上記ステップST1に戻り、終了していなければ上記ステップST7に戻って前車減速判断の正否を判定させる。
ここでは、運転者の意思を尊重して、運転者による自車の減速拒否条件(例えば、アクセルON等)が検知されるまでステップST7→ステップST8→ステップST9の処理を繰り返す。
以上示した如く、本実施例1にあっては、従来のように計測データへのフィルタ処理や積算処理を施さないので、自動変速機4の変速制御を早期に実行することが可能になる。
例えば、図4に示す如く、運転者が前方の車輌の減速を視認してアクセルペダルから足を離すと(アクセルOFF)、自車のECU15は、上述したが如く算出した前車加速度aを用いて前車が減速中か否か判断する。
ここで、本実施例1にあっては、前方物体情報検出装置17の検出信号(送信波と受信波)に従来の如きフィルタ処理等を施さないので、検出したままの生データから前車加速度aを応答遅れなく求めることができる。これが為、先ず、従来よりも早い段階で前車が減速中であると判断することができる。
そして、その前車減速判断の前出しに伴って、その時間差分だけ早めの変速出力が可能になり、自動変速機4の変速制御を従来よりも早期に実行することができるので、前方の車輌の減速動作に応じて応答性良くダウンシフトさせることができる。
更に、その変速制御の前出しにより、従来よりも早い段階でエンジンブレーキ力が発生して減速し始めるので、自車と前車との間を適正な車間距離(目標車間距離Ltgt)に保つことができる。即ち、図4に示す如く、従来は、変速制御の応答遅れに伴って、変速制御時には既に車間距離Lが目標車間距離Ltgtよりも短くなってしまっている場合がある(L<Ltgt)が、本実施例1によれば、かかる不都合を解消し、適正な車間距離(目標車間距離Ltgt)を維持することができる。
一方、上記ステップST7において、「Vd0>0」で且つ「a0<−0.6m/s2」でなければ、前車減速判断が不成立(計測ノイズによるステップST4での誤判断、前方の車輌が加速を開始した等)と判断し、ECU15は、その変速出力キャンセル要否判定手段15jにより、上記ステップST6の変速出力を保持するかキャンセルするかについて判定する(ステップST10)。
本実施例1にあっては、上記ステップST6の変速出力がダウンシフト変速指令であり、且つ自動変速機4がイナーシャ相前であるかを条件に判定し、「ダウンシフト変速指令ではない」又は「イナーシャ相の開始後である」との双方又は何れかが検知された場合に、現在変速中又は既に変速完了後の変速段Spを保持する(ステップST11)。
そして、ECU15は、上述したステップST9に進んでその変速段Spが目標変速段Sptgtか否か判断し、目標変速段Sptgtであれば上記ステップST1に戻り、目標変速段Sptgtでなければ上記ステップST7に戻る。
また、上記ステップST10において「ダウンシフト変速指令で」且つ「イナーシャ相前」との判定が為された場合、ECU15は、その変速段制御手段15iに上記ステップST6の変速出力をキャンセルさせる(ステップST12)。
ここでは、上記ステップST6の変速出力そのものを全てキャンセルさせるのであるが、上述した複数段ダウンシフト設定の場合には、既に途中の変速段Spへの変速が完了していることも考えられる。これが為、かかる状況下で変速出力がキャンセルされた場合には、その途中の変速段Spに保持させることが好ましい。
このように、本実施例1にあっては、上記ステップST7において前車減速判断不成立と判断され、上記ステップST10にて「ダウンシフト変速指令で」且つ「イナーシャ相前」との判断がされた際に、上記ステップST6の変速出力をキャンセルするので、計測ノイズに伴うステップST4の誤判断による自動変速機4の変速動作を回避することができる。
即ち、図5に示す如き計測ノイズを含む前車加速度aにより上記ステップST4で前車減速中と誤った判断がされたとしても、本実施例1にあっては、上記の如く前車減速判断の正否を判定させてイナーシャ相の開始前であれば先のダウンシフト変速指令の変速出力をキャンセルさせるので、無用なダウンシフトを回避することができる。
これが為、前車減速判断の正否判定を実行しない場合には、図5に示す如く4速から3速へとダウンシフトされてしまい、エンジン回転数Neの上昇によりエンジンブレーキ力が増加して減速を始めてしまうが、本実施例1によれば、運転者の減速意思が反映されたアクセルOFFに伴う減速のみとなるので、運転者が意図している以上のエンジンブレーキ力が掛からず、運転者への違和感を与えずに済む。
また、前車減速判断の正否判定を実行しない場合には、ダウンシフトに伴う減速により、図5に示す如く前車との車間距離Lが上記ステップST5の目標変速段Sptgtの設定時における目標車間距離Ltgtまで縮まってしまうので、前車との適正な車間距離Lを維持することができなくなってしまうが、本実施例1によれば、前車との車間距離Lが必要以上に縮まらずに適正な車間距離Lを保つことができ、運転者への違和感を与えずに済む。
更に、前方の車輌が極短時間だけ減速した状況下においては、一旦減速との判断が為されてダウンシフト変速指令の変速出力が実行されても、これをイナーシャ相の開始前であればキャンセルさせるので、無用なダウンシフトを回避することができる。
以上示した如く、本実施例1によれば、自車の減速を要しない場合には運転者の意図する(アクセルOFF等)以上の自車の減速を抑制することができ、また、自車の減速を必要とする場合には前方の車輌の減速動作に応じて応答性良くダウンシフトさせることができるので、前方の車輌の挙動(加減速)に応じた適正な車間距離を保つことができる。
次に、本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例2を図6及び図7に基づいて説明する。尚、本実施例2においても前述した実施例1の車輌を例に挙げて説明する。
ところで、前述した実施例1においては、ECU15の前方物体検知手段15aが自車の前方における車輌の有無を判断する為に、撮像装置等の車輌前方状況検出装置16の検出信号(撮影画像の情報)を利用した。
しかしながら、そのような車輌前方状況検出装置16は高価であり、前方の車輌の有無を判断させる為のみに車輌へと配備することはコスト上好ましくない。
一方、本実施例2においても、前述した実施例1と同様のレーダ装置等の前方物体情報検出装置17が設けられている。ECU15にはその前方物体情報検出装置17から送信波と受信波(検出信号)が送られてきており、その検出信号からは前方の物体が車輌等の移動体であるのか障害物等の静止体であるのかを判別し難いが、その送信波と受信波とを比較することによって何かしらの物体が前方に存在していることは検知することが可能である。
そこで、本実施例2においては、図6に示す如く実施例1の車輌前方状況検出装置16を設けずに、前方物体情報検出装置17からの夫々の検出信号(送信波と受信波の情報)の比較によって前方の物体の有無を前方物体検知手段15aに判断させる。
そして、本実施例2にあっては、その移動体と静止体との判別が可能な移動体/静止体判別手段15kをECU15に設ける。例えば、本実施例2の移動体/静止体判別手段15kは、前方の物体との間の相対速度Vdと自車車速Voとを比較することによって移動体か静止体かを判別する。即ち、その相対速度Vdと自車車速Voとが一致していれば静止体と判断することができ、これらが不一致であれば移動体と判断することができる。
この本実施例2の車輌用駆動力制御装置においては、図7のフローチャートに示す如く、先ず、ECU15の前方物体検知手段15aが前方物体情報検出装置17からの夫々の検出信号(送信波と受信波の情報)を比較して、自車の前方に物体が存在しているか否かを判断する(ステップST21)。
ここで、前方に物体が存在していなければ再びこのステップST21の判断を繰り返し、物体が存在していれば、このECU15の自車−前方物体間情報算出手段15bと前車情報算出手段15cは、実施例1と同様にして車間距離L,相対速度Vd,自車車速Vo及び前車加速度aを算出する(ステップST22)。これらの算出は、本実施例2にあっても逐次又は所定時間毎に繰り返す。
しかる後、ECU15は、その移動体/静止体判別手段15kにより、車速センサ18の検出信号から自車車速Voを算出し、この自車車速Voと上記自車−前方物体間情報算出手段15bが求めた相対速度Vdとを比較して、前方の物体が車輌等の移動体であるのか静止体であるのかを判別する(ステップST23)。
ここで、前方の物体が静止体であれば再び上記ステップST21の判断を繰り返し、移動体(ここでは移動体との判断により前方の物体が車輌であると判断させる)であれば、このECU15の減速意思判定手段15dは、実施例1と同様にして運転者の減速意思の有無を判断する(ステップST24)。
本実施例2においては、そのステップST24以降のステップST33までの処理動作が実施例1のステップST3〜ST12の処理動作と同じであるので、それ以降の説明を省略する。
このように、本実施例2によれば、前述した実施例1と同様の効果を奏するだけでなく、高価な車輌前方状況検出装置16が不要になるので、原価の低減に寄与することができる。
次に、本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例3を図8に基づいて説明する。
本実施例3の車輌用駆動力制御装置は、前述した実施例1又は実施例2において前車減速判断の精度を向上させたものであり、その実施例1又は実施例2の車輌に以下の如き構成を設けたものである。尚、本実施例3にあっては、その構成を実施例1の車輌に対する変更点として説明するが、実施例2の車輌においても同様の構成を設けることで前車減速判断の精度を向上させることができる。
先ず、前車減速判定手段15fにより行われる前車減速判断又はその正否判定においては、自車−前方物体間情報算出手段15bが求めた相対速度Vdと前車情報算出手段15cが求めた前車加速度aとを用い、「Vd>所定の閾値(例えば0m/s)」で且つ「a<閾値(−0.6m/s2)」の場合に前車が減速中と判断する。
しかしながら、その際に用いる相対速度Vdや前車加速度aの情報は、何れも前方物体情報検出装置17からの生の検出信号(送信波と受信波)を基に算出されたものであり、一般に、その検出信号には常にノイズが混在しているので、その計測ノイズの振幅如何で前車が減速中ではないにも拘わらず、再び減速中との判断を行ってしまう虞がある。
一方、かかる判断の為にフィルタで計測ノイズを除去すると、実施例1でも説明したような変速制御の応答遅れが生じてしまう。
そこで、本実施例3にあっては、図8に示す如く、前方物体情報検出装置17からの検出信号(送信波と受信波)を生データのまま使用して相対速度Vd等の算出や目標変速段Sptgtの設定等を行わせる一方、その検出信号を別経路でフィルタ(ローパスフィルタ)31に通し、計測ノイズ除去後の信号に基づいて前車が減速中か否かを判断させる。
ここで、その前車が減速中か否かの判断は、実施例1と同様に前車減速判定手段15fに行わせる。また、その際に用いる計測ノイズ除去後の相対速度Vdと前車加速度aの算出については、自車−前方物体間情報算出手段15bと前車情報算出手段15cとに夫々算出させてもよいが、本実施例3にあっては前車減速判定手段15fに実行させる。
ところで、フィルタ31を通過させたことで、前車減速判定手段15fは、実際の前車の減速開始時期よりも遅れて前車減速中と判断する。これが為、ステップST4の前車減速判断については実施例1と同様に前方物体情報検出装置17からの生の検出信号に基づいて行い、それ以降で且つイナーシャ相の開始前までに計測ノイズ除去後の信号から前車が減速中か否か判断(前車減速判断の正否判定)されれば、その結果に応じて実施例1のステップST7以降と同様の処理を行う。
一方、イナーシャ相の開始前までに判断できなければ先のステップST4の前車減速判断が誤りのないものとして以降の変速制御を継続させてもよいが、本実施例3にあっては、少なくともイナーシャ相が開始する前までに計測ノイズ除去後の信号に基づいて前車が減速中か否か判断できるようフィルタ31を設定する。
例えば、本実施例3の前車減速判定手段15fは、ステップST1で前方に車輌ありとの判断が為された後に、計測ノイズ除去後の信号(送信波と受信波)に基づく相対速度Vd及び前車加速度aの算出を開始し、遅くともイナーシャ相の開始前までに前車が減速中か否かの判断をステップST2等の他の処理と平行して行う。
このように、本実施例3によれば、実施例1と同様に、計測ノイズによる誤判断等の自車の減速を要しない場合には運転者の意図する(アクセルOFF等)以上の自車の減速を抑制することができ、また、自車の減速を必要とする場合には前方の車輌の減速動作に応じて応答性良くダウンシフトさせることができるので、前方の車輌の挙動(加減速)に応じた適正な車間距離Lを保つことができる。
更に、別経路からECU15に入力された計測ノイズ除去後の信号に基づいて前車が減速中か否か判断することができるので、その判断精度が向上し、誤判断による無用なダウンシフトを確実に回避することができ、より適正な車間距離Lを保つことができる。
また更に、フィルタ31の設定如何で前車が減速中であるのかについての確実な判断をより早い段階で行うことができるので、例えば、減速中でないとの判断時期がステップST5の目標変速段設定前やステップST6の変速出力実行前であれば、目標変速段Sptgtの設定や変速出力自体を行わずに早めに本処理を一旦終えてステップST1に戻ることができる。これが為、時々刻々と変化する自車の前方の状況に対しての応答性を更に向上させることができる。
次に、本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例4を図9に基づいて説明する。
本実施例4の車輌用駆動力制御装置は、前述した実施例3と同様に前車減速判断の精度を向上させたものであり、実施例1又は実施例2の車輌に以下の如き構成を設けたものである。尚、本実施例4にあっては、その構成を実施例1の車輌に対する変更点として説明するが、実施例2の車輌においても同様の構成を設けることで前車減速判断の正否判定の判定精度を向上させることができる。
本実施例4の車輌用駆動力制御装置は、ECU15にノイズ検出手段15lを設けたものである。
一般に、前方物体情報検出装置17の検出信号(送信波と受信波)は常時ECU15に送られており、その検出信号と共にノイズもECU15へと入力される。ここで、例えば、前車加速度aに含まれるノイズ成分(具体的にはノイズの振幅)を常時検出していれば、前車が減速した際に求めた前車加速度aに含まれるノイズ成分を検知することができるので、前車減速判定手段15fが前車減速中と判断した際の値が正確な前車加速度aによるものであるのかノイズによるものであるのか判別することができる。
一方、運転者の減速意思を検知した後、最初に前車減速中と判断した際の値のみをもって、正確な前車加速度aによるものなのかノイズによるものなのか判別することは難しい。
そこで、本実施例3にあっては、ノイズ検出手段15lに常時ノイズ成分を検出させておき、ステップST4にて前車減速判定手段15fが前車減速中と判断したときには、ステップST5以降の目標変速段設定処理等に進ませる。尚、本実施例3では、図9に示す別経路のフィルタ(ハイパスフィルタ)32を介してノイズ成分の検出を行う。
また、ノイズ検出手段15lは、それと平行に、次々と算出される前車加速度aと前車減速判断前に予め検出してあるノイズ成分とを遅くともイナーシャ相の開始前までの所定時間比較し、ステップST4における前車減速中との判断の正否を判定する。
ここで、その前車減速中との判断が正しきものである(即ち正確な前車加速度aの値による判断である)と判定された場合には、例えば、ステップST6の変速出力前であれば変速出力を実行させ、変速出力後であればステップST8へと進む。
一方、その前車減速中との判断が誤判断である(即ちノイズによる誤判断である)と判定された場合には、その判定時期に応じてそれ以降の処理を中止し、ステップST1に戻る。
このように、本実施例4によれば、実施例1と同様に、計測ノイズによる誤判断等の自車の減速を要しない場合には運転者の意図する(アクセルOFF等)以上の自車の減速を抑制することができ、また、自車の減速を必要とする場合には前方の車輌の減速動作に応じて応答性良くダウンシフトさせることができるので、前方の車輌の挙動(加減速)に応じた適正な車間距離Lを保つことができる。
更に、前車が減速中か否かについては、ノイズ検出手段15lでノイズ成分を考慮して正確に判断することができるので、その判断精度の向上に伴って、誤判断による無用なダウンシフトを確実に回避することができる。
また更に、前車が減速中であるのかについての再判断をより早い段階で行うことができるので、時々刻々と変化する自車の前方の状況に対しての応答性を更に向上させることができる。
尚、上述した各実施例1〜4においては変速機として有段の自動変速機4を例示したが、これに替えて、ベルト式無段変速機やトロイダル式無段変速機等の無段変速機、自動変速モード付きの手動変速機等であっても本発明を適用することができる。
また、上述した各実施例1〜4においては車輌の駆動力を制御する為の手段として変速機を例示したが、これに替えて又はこれと共に、前述した制動力発生手段を用いてもよい。ここで、その制動力発生手段としては回生ブレーキシステム等のモータジェネレータによる回生制動手段についても考えられ、かかる手段を具備する車輌においてはこれを用いてもよい。
更に、上述した各実施例1〜4においては本装置をFR車に適用した場合について例示したが、本装置は、所謂FF(Front engine Front drive)車や4輪駆動車等の如何なる車輌にも適用することができる。
以上のように、本発明に係る車輌用駆動力制御装置は、前方の車輌の挙動(加減速)に応じた適正な車間距離を保つ為の技術として有用である。
本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例1の構成を示す図である。 自動変速機における変速出力から変速終了までの動作とこれに伴うエンジン回転数及び車輌の減速度との関係を説明するタイムチャートである。 実施例1における車輌用駆動力制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 実施例1における車輌用駆動力制御装置の制御動作について従来と比較して示したタイムチャートである。 実施例1における車輌用駆動力制御装置の制御動作において前車減速判断の正否判定の有無による相違を示したタイムチャートである。 本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例2の構成を示す図である。 実施例2における車輌用駆動力制御装置の制御動作について説明するフローチャートである。 本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例3の構成を示す図である。 本発明に係る車輌用駆動力制御装置の実施例4の構成を示す図である。
符号の説明
4 自動変速機
15 電子制御装置(ECU)
15a 前方物体検知手段
15b 自車−前方物体間情報算出手段
15c 前車情報算出手段
15d 減速意思判定手段
15f 前車減速判定手段
15g 目標変速段設定手段
15h 目標減速度設定手段
15i 変速段制御手段
15j 変速出力キャンセル要否判定手段
15k 移動体/静止体判別手段
15l ノイズ検出手段
16 車輌前方状況検出装置
17 前方物体情報検出装置
18 車速センサ
19 スロットルセンサ
20 ペダル位置検出センサ
31,32 フィルタ

Claims (2)

  1. 前方の車輌の減速を検出し、更に自車の運転者の減速意図を検出した際、前記前方の車輌との適正な車間距離を保つ為に自車の変速機を低速段側へと変速して駆動力を制御する車輌用駆動力制御装置において、
    前記変速機への変速指令後で且つ当該変速機におけるイナーシャ相の開始前までに前記前方の車輌の減速が検出されない場合は、該変速機の低速段側への変速を中止させる手段を設けたことを特徴とする車輌用駆動力制御装置。
  2. 自車の前方における物体との間の情報を検出する前方物体情報検出装置からの生の検出信号に基づいて、前記変速機への変速指令前に前記前方の車輌の減速を検出する手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の車輌用駆動力制御装置。
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