JP2006205781A - タイヤ状態検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、特別なツールを使うことなく、空気タイヤの磨耗や劣化に関連する空気タイヤの状態を検出することができるタイヤ状態検出装置の提供を目的とする。
【解決手段】 本発明によるタイヤ状態検出装置は、空気タイヤのゴム部分にタイヤ周方向に巻回される導線からなる第1コイルと、空気タイヤを回転させる車軸が挿通する第2コイルと、第1コイル又は第2コイルに交流電流を発生させる交流電流発生手段と、第1コイルに流れる電流に関連する電流関連値を検出する電流関連値検出手段と、を備えることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の空気タイヤの状態を検出するタイヤ状態検出装置に関する。
従来から、空気タイヤのトレッド部のゴム内に導線を配置し、導線を流れる電流に基づいて空気タイヤの状態を検出する技術を知られている(例えば、特許文献1参照)。かかる技術によれば、空気タイヤの磨耗や劣化により導線が遮断した場合に、導線を電流が流れなくなるので、かかる空気タイヤの磨耗や劣化を、導線を流れる電流に基づいて検出することができる。
特公開7−71886号公報
ところで、上述の従来技術のように、空気タイヤのゴム内の導線を流れる電流値に基づいて空気タイヤの状態を検出する場合、特別なツール(テスタ)を使って空気タイヤ内の導線の各端子間に電位を与える必要がある。なぜなら、空気タイヤは車両走行時に回転するものであるので、空気タイヤに埋め込まれた導線に車体側から電流を供給することは、配線上困難であるからである。
しかしながら、空気タイヤの磨耗や劣化は、特別なツールを使うことなく(ユーザに負担をかけることなく)、しかも車両に空気タイヤが装着された状態で検出できると便利である。また、空気タイヤの所定レベル以上の磨耗や劣化は、発生後直ちに検出されるべきものであり、従って、かかる磨耗や劣化を車両走行状態において検出できることは有用である。
そこで、本発明は、特別なツールを使うことなく、空気タイヤの磨耗や劣化に関連する空気タイヤの状態を検出することができるタイヤ状態検出装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によれば、空気タイヤのゴム部分にタイヤ周方向に巻回される導線からなる第1コイルと、
空気タイヤを回転させる車軸が挿通する第2コイルと、
第1コイル又は第2コイルに交流電流を発生させる交流電流発生手段と、
第1コイルに流れる電流に関連する電流関連値を検出する電流関連値検出手段と、を備えることを特徴とするタイヤ状態検出装置が提供される。
本発明において、交流電流発生手段は、第2コイルに接続される交流電源であることができる。
第1コイルは、空気タイヤのサイドウォール部に、タイヤ周方向に巻回される導線を含むことができる。
第1コイルは、タイヤ径方向内外に行き来しながらタイヤ周方向に巻回される導線を含むことができる。
交流電流発生手段は、静的な磁界を発生する磁界発生源であり、前記第1コイルを構成する導線は、タイヤ回転時に該磁界発生源の磁界の作用により該第1コイルに交流電流が流れるように巻回されてよい。
第1コイルは、空気タイヤのサイドウォール部とトレッド部との間を行き来しながら巻回される導線を含み、該導線のサイドウォール部からトレッド部への移行、及び、トレッド部からサイドウォール部への移行は、タイヤ回転時に磁界発生源の磁界を横切るタイヤ径方向の導線群により、タイヤ周方向に沿って周期的に実現されてよい。
第1コイルは、空気タイヤのトレッド部にタイヤ周方向に巻回される導線を含むことができる。
本発明は、空気タイヤがサイドウォール型のランフラットタイヤである場合に特に有用である。
本発明によるタイヤ状態検出装置は、電流関連値の変化態様に基づいてタイヤ状態を判断するタイヤ状態判断手段を備えることができる。
以上の通り本発明によれば、交流電流発生手段により第1コイルと第2コイルとの間に車軸を誘磁体として電磁結合が実現されるので、タイヤに巻回される銅線と車体側の部材を結合する特別なツールを使うことなく、第1コイルに流れる電流に関連する電流関連値を検出する電流関連値検出手段により、空気タイヤの磨耗や劣化に関連する空気タイヤの状態を検出することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明の実施例1に係るタイヤ状態検出装置10の要部構成を示す図である。
タイヤ状態検出装置10は、車両に装着される空気タイヤ20の各種状態を検出するためのものである。空気タイヤ20は、通常的なゴム製の空気入りタイヤであってよいが、本発明は、後に詳説するように、ランフラットタイヤに対して特に好適である。ランフラットタイヤは、内部の空気圧が0kPaになっても所定のスピードで一定の距離を走行可能な性能(ランフラット性能)を有するタイヤである。
空気タイヤ20は、路面に直接接触する部分であるトレッド部24、及び、タイヤ側面を構成する部分であるサイドウォール部26を備える。サイドウォール部26は、路面には直接接触しない部分であり、カーカスを保護する部位でもある。サイドウォール部26は、車両走行中に受ける曲げ・伸縮に耐えうるゴム材料により構成される。特に、空気タイヤ20がランフラットタイヤの場合、サイドウォール部26は、ランフラット性能を実現する重要な役割を果たす。このため、ランフラットタイヤの場合、サイドウォール部26は、硬くて強いゴム補強材が設けられることが一般的である。
次に、実施例1に特有な空気タイヤ20の構成を説明する。空気タイヤ20には、図1に示すように、導線30(以下、「タイヤ側導線30」という)がタイヤ周方向に巻回される。タイヤ側導線30は、空気タイヤ20のゴム部分に設けられ、ゴム部分の表面層に近い内部層に埋設されてよいが、ゴム部分の表面層上に設定されてもよい。即ち、タイヤ側導線30は、車両の安全走行に支障をきたす所定レベル以上の磨耗や劣化時に断線が生ずるような位置・深さに設けられていればよい。
図1に示すタイヤ側導線30は、空気タイヤ20のサイドウォール部26において、タイヤ径方向内外に行き来しながらタイヤ周方向に巻回されており、空気タイヤ20のトレッド部24において、タイヤ周方向に複数回巻回されており、全体としてコイル(以下、「タイヤ側コイル」という)を形成している。タイヤ側導線30の巻き数は、タイヤ側コイルが必要なインダクタンスを有するように決定される。
タイヤ状態検出装置10は、検出コイルを有する。検出コイルは、空気タイヤ20の車軸70まわりに巻回される導線40(以下、「車体側導線40」という)からなる。車体側導線40には、交流電源42と電圧計44が接続される。尚、交流電源42(及び電圧計44)は、車体に搭載され、検出コイルを構成する車体側導線40は、例えばサスペンションメンバ等により車体に支持され、両者は配線で接続される。
図2は、実施例1のタイヤ状態検出装置10に係る上述の構成の等価回路を示す。図2において、R1は、空気タイヤ20に上述の如く設けられるタイヤ側導線30全体の抵抗を表し、L1は、同タイヤ側導線30全体からなるタイヤ側コイルのインダクタンスを表し、R2は、検出抵抗を表し、L2は、検出コイルのインダクタンスを表す。
このように本実施例1によれば、車軸70が、タイヤ側コイルと検出コイルとの間の電磁結合のための誘磁体として機能するので、以下で説明するように、タイヤ側コイルを構成するタイヤ側導線30の断線を、電磁結合を介して検出することができる。この検出原理について図2及び図3を参照して説明する。
所定レベル以上の磨耗や劣化が発生していない状態(即ちタイヤ側導線30に断線が生じていない状態)で、車体側導線40に交流電源42により交流電流を流すと、検出コイルとタイヤ側コイルとの間の誘磁体Mを介した電磁結合により、タイヤ側導線30に電流I1が流れる。一方、所定レベル以上の磨耗や劣化が発生した状態で、車体側導線40に交流電源42により交流電流を流すと、断線により導線内部抵抗R1が∞となっているので、図2に示す等価回路内部の電流I1が流れなくなる。これは、等価的に、タイヤ側コイルと検出コイルとの間に電磁結合が起こっていない状態と同じである。この場合、検出コイルのリアクタンスが小さくなるので、検出コイルでの電圧降下が減少し、相対的に検出抵抗Rの電圧降下(即ち電圧計44の電圧値)が上昇する。
図3は、時刻t1においてタイヤ側導線30に断線が生じた場合の、検出抵抗R両端での電圧(電位振幅)の変化態様を示す図である。タイヤ側導線30に電流I1が流れている状態では、検出抵抗R両端での電圧(即ち電圧計44の電圧値)は、正常値V0をとる。ここで、時刻t1でタイヤ側導線30に断線が生じた場合、上述の如く検出コイルでの消費が実質的に無くなるので、図3に示すように、時刻t1で電圧が異常値V1へと上昇する。従って、図3に示すように、この電圧の上昇を適切な閾値Th(V0<Th<V1)で検出することで、タイヤ側導線30の断線、即ち磨耗や劣化のような空気タイヤ20の状態を検出することができる。尚、この検出の信頼性を高めるため、例えば電圧計44の電圧値の積分値を用いて、所定区間で閾値Thを上回る状態が継続した場合に、所定レベル以上の磨耗や劣化が生じたとの判定をしてもよい。
このように本実施例によれば、タイヤ側導線30をコイルとして機能させることで、タイヤ側導線30の断線を電磁結合を介して検出することができるので、例えば特別なツールでタイヤ側導線30に電流を与える必要が無く、タイヤ側導線30の状態(即ち空気タイヤ20の状態)を常時監視することが可能である。従って、例えば車両走行時を含めて常時電圧計44の電圧値をモニタすることで、空気タイヤ20の劣化や磨耗を速やかに検出することができる。尚、かかる空気タイヤ20の劣化や磨耗を検出した場合は、運転者に空気タイヤ20の交換を促すため、インジケータ(警告灯)や警報メッセージを出力してよい。
また、本実施例では、目視により検査が困難な車両内側のサイドウォール部26にタイヤ側導線30を巻回されているので、サイドウォール部26における劣化等を空気タイヤ20を取り外すことなく検出することができる。特に、空気タイヤ20がランフラットタイヤの場合、内圧低下時にも車重を支える必要があるので、当該ランフラット性能の影響を与えるサイドウォール部26の劣化を早期に検出することは非常に有用である。尚、上述の実施例では、空気タイヤ20のトレッド部24を利用して所定数以上のタイヤ側コイルの巻き数を確保しているが、かかる構成では、サイドウォール部26における劣化等にのみならず、トレッド部24における磨耗や劣化を検出することもできる。
また、本実施例では、サイドウォール部26におけるタイヤ側導線30は、タイヤ径方向内外に行き来しながらタイヤ周方向に巻回されているので、例えば図1に示すようなタイヤ周方向に沿った劣化(図中Xにて指示)に対してタイヤ側導線30が切断されやすく、サイドウォール部26において特に生じやすい劣化モードを確実に検出することができる。但し、本発明は、特にこの巻き方に限定されることは無く、サイドウォール部26におけるタイヤ側導線30は、タイヤ周方向に沿って複数周(径違いで)巻回されてもよく、この場合は、必要なコイルの巻き数をサイドウォール部26で稼ぐことができ、また、タイヤ径方向に沿った劣化モードに対する検出性能が高まる。更に、これら双方の利点を享受するため、サイドウォール部26において上述の2種類の巻き方を組み合わせることも可能である。これは、例えば、空気タイヤ20のトレッド部24の表面層において、タイヤ周方向に沿った複数周の巻回方法を用い、トレッド部24の表面層より内側(車外側)の内部層において、タイヤ径方向内外に行き来する巻回方法を用いることで実現できる(或いは、その逆でもよい)。
図4は、本発明の実施例2に係るタイヤ状態検出装置10の要部構成を示す図である。空気タイヤ20の基本的な構成(タイヤ側導線30以外の構成)は上述の実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2のタイヤ側導線30は、主に、サイドウォール部26における巻き方に特徴を有する。この巻き方は、いささか複雑のため、説明の都合上、図4には、タイヤ側導線30が、実際よりも少ない巻き数でしかも互いに大きな間隔を置いて示されているが、実際には、より大きい巻き数で互いに小さい間隔で高密に巻回されうる。
この実施例2は、図4に示すように、上述の実施例1における交流電源42を有しておらず、それに代えて、静的な磁界を発生する磁界発生源46を有する。磁界発生源46は、空気タイヤ20のサイドウォール部26に対して実質的に鉛直方向(即ち車幅方向)に磁束を持つ磁場を形成する。磁界発生源46は、図4に示すように、空気タイヤ20のサイドウォール部26の車内側表面(車幅方向)に、一方の極が対向するように配置される永久磁石であってよいが、同様の磁場を形成できるコイルが用いられてもよい。
磁界発生源46は、空気タイヤ20のサイドウォール部26に必要な強度の磁場を形成できるように、可能な限りサイドウォール部26に近接して配置される。磁界発生源46は、例えばナックルアーム等の適切な部材若しくはサスペンションメンバ等に設定されるブラケットを介して車体に支持されてよい。
タイヤ側導線30は、空気タイヤ20の回転時に磁界発生源46の発生する磁界の作用によりタイヤ側導線30に交流電流が発生するように巻回される。すなわち、タイヤ側導線30は、空気タイヤ20の回転時に磁界発生源46の磁界を横切る導線群32を、タイヤ周方向に沿って周期的に且つタイヤ径方向で逆向きに含み、空気タイヤ20が一周する際に各導線群32a,32bが磁界発生源46の磁界を横切ることで周期的に逆向きの電流(すなわち交流)が発生するように巻回されている。
図4に示す例では、サイドウォール部26からトレッド部24への移行時の導線群32aは、タイヤ径方向外向きに巻回されており、トレッド部24からサイドウォール部26への移行時の導線群32bは、逆にタイヤ径方向内向きに巻回されている(当然にこの逆の構成も可)。すなわち、タイヤ側導線30のサイドウォール部26からトレッド部24への移行、及び、トレッド部24からサイドウォール部26への移行は、タイヤ回転時に磁界発生源46の磁界を横切るタイヤ径方向の導線群32a,32bにより、タイヤ周方向に沿って周期的に実現されている。
したがって、図4に示す例では、車両走行時、すなわち空気タイヤ20の回転時、導線群32aと導線群32bが磁界発生源46の磁界を交互に横断することで、それぞれの横断時に逆向きの電流が誘起され、図5に示すように、矩形波に近い交流電流が発生することになる(図4に示す例では、導線群32a及び導線群32bが磁界発生源46の磁界を横切る際にタイヤ径方向外向きに電流I1(図4の矢印参照)が流れ、これにより、空気タイヤ20が一周する周期に対応した交流電流が発生する)。
このように本実施例2によれば、車両走行時に生ずる空気タイヤ20の回転を利用して、上述の実施例1のように交流電源42を用いることなく、タイヤ側コイルに流れる交流電流を発生させることができる。本実施例2は、この交流電流を利用して、上述の実施例1と同様、タイヤ側コイルを構成するタイヤ側導線30の断線を、電磁結合を介して検出することができる。つまり、実施例2では、検出コイル(第2コイルに相当)を流れる電流が電流関連値となる。この検出原理について図6及び図7を参照して説明する。尚、実施例2においても、上述の実施例1と同様、車軸70が、タイヤ側コイルと検出コイルとの間の電磁結合のための誘磁体として機能する。
図6は、実施例2のタイヤ状態検出装置10に係る上述の構成の等価回路を示す。図6において、R1は、タイヤ側導線30全体の抵抗を表し、L1は、タイヤ側コイルのインダクタンスを表し、R2は、検出抵抗を表し、L2は、検出コイルのインダクタンスを表す。図6において、上述の如く空気タイヤ20の回転時に等価的に形成される交流源Eがタイヤ側回路に示されている。
実施例2において、所定レベル以上の磨耗や劣化が発生していない状態(即ちタイヤ側導線30に断線が生じていない状態)で、空気タイヤ20が回転するとタイヤ側導線30に交流電流I1が流れ、タイヤ側コイルとの間の電磁結合により、車体側導線40に電流I2が流れる。一方、所定レベル以上の磨耗や劣化が発生した状態で、車体側導線40に交流電流I1が流れると、断線により導線内部抵抗R1が∞となっているので、図6に示す検出コイル側での誘電起電力がなくなり、検出抵抗R2を流れる電流I2がなくなる。この場合、検出抵抗Rの電圧降下(即ち電圧計44の電圧値)がゼロになる。
図7は、時刻t1においてタイヤ側導線30に断線が生じた場合の、検出抵抗R両端での電圧(電位振幅)の変化態様を示す図である。車両の走行状態でタイヤ側導線30に断線がない状態では、検出抵抗R両端での電圧(即ち電圧計44の電圧値)は、正常値V3をとる。ここで、時刻t1でタイヤ側導線30に断線が生じた場合、上述の如く検出コイル側回路に電流が流れなくなるので、図7に示すように、時刻t1で電圧が異常値ゼロになる。従って、図7に示すように、この電圧の降下を適切な閾値Th(0<Th<V3)で検出することで、タイヤ側導線30の断線、即ち磨耗や劣化のような空気タイヤ20の状態を検出することができる。尚、閾値Thは、車輪速センサから得られる車速に応じて可変してもよい。これは、車速に依存して検出抵抗R両端での電圧が変化するからである。この場合、例えばマップ形式で各車速域の各閾値Thが用意・記憶されていてよい。
尚、この検出の信頼性を高めるため、例えば電圧計44の電圧値の積分値を用いて、車両走行中の所定区間で電圧がゼロとなる状態が継続した場合に、所定レベル以上の磨耗や劣化が生じたとの判定をしてもよい。これにより空気タイヤ20の性能の支障のない小さな劣化(この場合、例えば走行中に生ずる各種入力による空気タイヤ20の変形時に電圧がゼロになる)やノイズの影響を排除し、高い精度で所定レベル以上の磨耗や劣化を検出することができる。
また、上述の判定は、安定した車両走行状態で実行されることとしてよい。これは、例えばバンウンドやリバウンド時、コーナー走行時など、空気タイヤ20の変形が生ずる場合や車速が安定しない場合には、判定精度が落ちうるからである。典型的には、所定車速以上の直進状態で判定が実行されるのが好ましい。
以上のように、本実施例2によれば、タイヤ側導線30をコイルとして機能させ、車両走行時の空気タイヤ20の回転を利用して当該タイヤ側コイルに交流電流を発生させることで、タイヤ側導線30の断線を電磁結合を介して検出することができる。これにより、例えば特別なツールでタイヤ側導線30に電流を与える必要が無く、タイヤ側導線30の状態(即ち空気タイヤ20の状態)を常時監視することが可能である。従って、例えば車両走行時を含めて常時電圧計44の電圧値をモニタすることで、空気タイヤ20の劣化や磨耗を速やかに検出することができる。尚、かかる空気タイヤ20の劣化や磨耗を検出した場合は、運転者に空気タイヤ20の交換を促すため、インジケータ(警告灯)や警報メッセージを出力してよい。
また、本実施例では、実施例1と同様、目視により検査が困難な車両内側のサイドウォール部26にタイヤ側導線30を巻回されているので、サイドウォール部26における劣化等を空気タイヤ20を取り外すことなく検出することができる。尚、本実施例において、サイドウォール部26からトレッド部24への移行時の導線群32aを、トレッド部24において車外側縁部付近まで延在させてから車内側に戻して導線群32bを形成してもよい。或いは、上述の実施例1と同様、空気タイヤ20のトレッド部24を利用して所定数以上のタイヤ側コイルの巻き数を確保することも可能である。かかる構成では、サイドウォール部26における劣化等にのみならず、トレッド部24における磨耗や劣化を検出することもできる。
また、本実施例では、サイドウォール部26におけるタイヤ側導線30は、タイヤ径方向及び周方向に沿って巻回されているので、タイヤ周方向及び径方向に沿った劣化に対してタイヤ側導線30が切断されやすく、サイドウォール部26において各種劣化モードを確実に検出することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述した各実施例では、1つの車輪について言及しているが、空気タイヤ20を装着するすべての車輪について同様の構成を有してよい。この場合、各輪の空気タイヤ20の状態を検出するため、各輪のタイヤ側コイルに対して各検出コイルが設定されてよく、或いは、左右輪のタイヤ側コイルに対して、当該左右輪を連結する車軸70が挿通する共通の1つの検出コイルが設定されてもよい。
また、上述した実施例1は、空気タイヤ20のトレッド部24、及び、車両内外のサイドウォール部26のすべてにタイヤ側導線30が巻回されているが、何れか1つ又は任意の2つの組み合わせに適用されてよい。同様に、上述した実施例2は、車両内外のサイドウォール部26の何れか一方に又は双方に対して適用されてもよい。また、一のサイドウォール部26に対して、当該サイドウォール部26の車両内外の2つの表面の何れか一方に又は双方に対して適用されてもよい。
また、上述の各実施例では、電圧計44による検出抵抗R両端での電位差に基づいて空気タイヤ20の状態が検出されているが、車両側コイルの等価回路内を流れる電流値のような他の電流関連値に基づいて検出されてよい。
また、上述の実施例2では、空気タイヤ20の一周が交流電流の1周期に一致しているが、タイヤ側導線30は、空気タイヤ20の一周が交流電流の1/2周期又は1/4周期等に一致するように巻回されてもよい。
また、上述の各実施例は、空気タイヤ20の磨耗や劣化を検出することを例示して説明されているが、空気タイヤ20の欠陥(瑕疵)を検出することにも適用できる。例えば、車両出荷前に同様の手法により空気タイヤ20の欠陥が無いことを確認することができる。
本発明の実施例1に係るタイヤ状態検出装置10の要部構成を示す図である。 実施例1のタイヤ状態検出装置10に係る上述の構成の等価回路を示す。 実施例1におけるタイヤ側導線30の断線時に生ずる検出抵抗R両端での電圧(電位振幅)の変化態様を示す図である。 本発明の実施例2に係るタイヤ状態検出装置10の要部構成を示す図である。 車両走行時の空気タイヤ20の回転によりタイヤ側コイルに発生する交流電流の一例を示す図である。 実施例2のタイヤ状態検出装置10に係る上述の構成の等価回路を示す。 実施例1におけるタイヤ側導線30の断線時に生ずる検出抵抗R両端での電圧(電位振幅)の変化態様を示す図である。
符号の説明
10 タイヤ状態検出装置
20 空気タイヤ
24 トレッド部
26 サイドウォール部
30 タイヤ側導線
32a,32b 導線群
40 車体側導線
42 交流電源
44 電圧計
46 磁界発生源
70 車軸

Claims (9)

  1. 空気タイヤのゴム部分にタイヤ周方向に巻回される導線からなる第1コイルと、
    空気タイヤを回転させる車軸が挿通する第2コイルと、
    第1コイル又は第2コイルに交流電流を発生させる交流電流発生手段と、
    第1コイルに流れる電流に関連する電流関連値を検出する電流関連値検出手段と、を備えることを特徴とするタイヤ状態検出装置。
  2. 交流電流発生手段は、第2コイルに接続される交流電源である、請求項1に記載のタイヤ状態検出装置。
  3. 第1コイルは、空気タイヤのサイドウォール部に、タイヤ周方向に巻回される導線を含む、請求項1又は2に記載のタイヤ状態検出装置。
  4. 第1コイルは、タイヤ径方向内外に行き来しながらタイヤ周方向に巻回される導線を含む、請求項1〜3の何れか1項に記載のタイヤ状態検出装置。
  5. 交流電流発生手段は、静的な磁界を発生する磁界発生源であり、前記第1コイルを構成する導線は、タイヤ回転時に該磁界発生源の磁界の作用により該第1コイルに交流電流が流れるように巻回される、請求項1に記載のタイヤ状態検出装置。
  6. 第1コイルは、空気タイヤのサイドウォール部とトレッド部との間を行き来しながら巻回される導線を含み、該導線のサイドウォール部からトレッド部への移行、及び、トレッド部からサイドウォール部への移行は、タイヤ回転時に磁界発生源の磁界を横切るタイヤ径方向の導線群により、タイヤ周方向に沿って周期的に実現される、請求項5に記載のタイヤ状態検出装置。
  7. 第1コイルは、空気タイヤのトレッド部にタイヤ周方向に巻回される導線を含む、請求項1〜6の何れか1項に記載のタイヤ状態検出装置。
  8. 空気タイヤは、サイドウォール型のランフラットタイヤである、請求項1〜7の何れか1項に記載のタイヤ状態検出装置。
  9. 電流関連値の変化態様に基づいてタイヤ状態を判断するタイヤ状態判断手段を備える、請求項1〜8の何れか1項に記載のタイヤ状態検出装置。
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