JP2006204357A - 反応検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 異常時を想定して刺激に対する受検者の反応を検査することができ、異常時における受検者の種々の適性等を測ることを可能にする。
【解決手段】 それぞれ3種類ずつ用意されている色刺激、形刺激及び音刺激のうちの任意の刺激をランダムに発生し、受検者に対して刺激に対応する多重系列キーボード中のキーの押下を回答として求め、キー押下の回答をコンピュータにおいて受検者の反応として検出する。直近の何度かの反応時間から反応時間の平均値及び標準偏差を算出し、平均値及び標準偏差から受検者の反応が遅いと判断される場合、受検者に対してプレッシャーとなるメッセージ表示等のフィードバックをかけ、異常時の状態を作り出して受検者の反応を検査する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、刺激に対する受検者の反応を検査する反応検査装置に関する。
車両の運転適性検査においては、刺激に対する反応の速さや正確さを検査する反応検査を実施し、その検査結果に基づいて受検者の運転適性を評価することが従来より行われている。例えば、特許文献1は、所定の表示に対する反応の検査を実施してハンドルやペダルを操作する運転についての適性を検査する運転適性検査装置を開示している。この運転適性検査装置においては、具体的な反応検査として、視覚−筋肉の反応の速さを測定する緊急反応検査、予測ないしだろう動作の程度等を測定する連続緊急反応検査、両手ないし両足による反応動作の正確さ及び速さを測定する信号確認検査、反応動作の正確さ及び速さを測定して焦燥性を判定するアクセル試行検査及びアクセル・ブレーキ反応検査、注意の集中及び配分の適切さを測定する警戒検査、並びに状況認知の的確さとそれに応じた操作の速さ及び正確さを測定するハンドル操作検査を実施することとしている。
実開平02−051510号公報(第1図〜第4図、及び同号明細書第5頁〜第10頁)
これに対し、鉄道車両の運転適性検査に関しては、交通機関としての鉄道に特有の事情から制度化された一定の検査が義務付けられている。すなわち、鉄道の交通機関としての特性には、安全、迅速かつ正確であって、大量輸送が可能であることが求められる。また、事故やミスのない安全な輸送を実現するため、鉄道車両の運転に関係する職務に従事する運転関係従事員については、定められた時間や仕事のルールに従って的確な処理を遂行できる正確性や能率性を備えていることが重要となる。このようなことから、鉄道車両の運転適性検査においては、各鉄道会社の中で、運転関係従事員の運転適性を検査するための検査体系が定められており、その検査体系によれば、主に次のような適性を測る検査を運転士の登用時や定期的な検査時に実施するものとされている。
(1)内田クレペリン検査(作業性検査)
横に並んだ一桁の数字の隣同士を加算し、加算した数字の間に加算結果の一位の数字を書き込む加算作業を受検者に行わせる検査。前半15分、休憩5分、後半15分で実施し、合計30分間の加算作業を受検者に行わせる。作業経過から受検者の性格、行動ぶり及び仕事ぶり等の特徴を測定する。また、作業量から受検者の知的な機能、仕事(作業)の処理能力及び積極性の高低等を測定する。
(2)知能検査(識別性検査)
主に図形や記号を選択肢とした問題に対して受検者に回答を選ばせる検査。「単純な課題に対する知覚の能力」を評価する問題1及び問題2、並びに「推理・判断力、空間内の関係把握力」を評価する問題3及び問題4の4問で構成され、受検者の知的な機能(知覚、弁別力、推理力及び判断力)を測定する。
(3)注意配分検査
7×7の升目にランダムに配置された0〜48の数字を受検者に順次探索させ、その所要時間をストップウォッチで計測する検査。受検者の一般的な注意力、主として記憶の配分性を測定する。
(4)反応速度検査(機敏性検査)
赤、黄、緑の3種類の光刺激をランダムに出現させ、出現した光刺激の色に合うキーを受検者にできるだけ速く正確に押下させる検査。30秒間実施し、受検者の知覚反応の速さや正確さを測定する。
以上のような検査体系は、昭和24年に制定されて以来、大きな見直しを受けることなく今日に至っている。その制定当時においては、SL(Steam Locomotive(蒸気機関車))が全盛であったことから、運転士が信号機を確認したり異常に遭遇したりした時に咄嗟にブレーキ処理を行うことができるか否かが重要であった。このため、上述の検査体系における検査は、現在も従前同様に実施されてはいるが、主に反応速度を測る機敏性検査などは知覚反応を測定するため、異常時に必要とされる識別力の測定力が弱い形になっており、現在の検査(特に機敏性)には、異常時の識別力を測定する測定力がない。
しかし、近年においては、走行速度を運転士自身の経験によって制御するのではなく、コンピュータ・システムが運行状況をチェックして自動制御により運転士に走行速度を指定するような列車が増えてきた。例えば、ATC(Automatic Train Control(自動列車制御装置))を備えた近年の新幹線等では、信号機がなくても(車内信号はあるが)かかる走行速度の指定による運転が行われている。また、在来線等では、ATS(Automatic Train Stop(自動列車停止装置))等の保安設備が調ってきたことにより、運転士のミスによる事故の発生頻度は減少してきた。
近年の鉄道車両は、このように自動制御や保安設備等に係るシステムによって守られているので、システムが正常に動作している通常時には人的要因によって事故が発生する可能性は極めて低い。したがって、近年の鉄道においては、運転士のミス等よりもむしろ何らかの異常が発生した異常時での当人の異常行動によって事故が発生し得るというのが実情である。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、異常時を想定して刺激に対する受検者の反応を検査することができ、異常時における受検者の種々の適性等を測ることを可能にする反応検査装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するため、本発明に係る反応検査装置は、受検者に対して与える課題を発生する課題発生手段と、受検者が与えられた課題に対する回答の操作をする操作手段と、前記操作手段の操作による回答を受検者の反応として検出する検出手段と、課題の発生から受検者の反応までの反応時間に基づき、当該受検者に対して精神的負担となるフィードバックを与えて異常時の状態を作る異常時生成手段とを有している。
ここで、前記異常時生成手段は、前記課題発生手段が課題を発生した後に、当該課題と同形態の課題であって当該課題の発生前に受検者に対して与えられた予め定めた数の課題について前記検出手段により検出された各反応の反応時間に基づき、当該受検者に対して前記フィードバックを一定の割合で与えるものとしてもよい。この場合、前記異常時生成手段は、前記各反応の反応時間の平均値及び標準偏差に基づき、当該受検者に対して前記フィードバックを一定の割合で与えるものとしてもよい。
前記フィードバックについては、受検者の反応が遅いときに受検者に対して回答を促す表示を含むものとしてもよく、受検者の反応が遅いときに受検者に対して回答を促す音を含むものとしてもよい。
そして、前記異常時生成手段は、受検者の反応が課題に対する正しい回答を示すものでないときに、さらに当該受検者に対して精神的負担となるフィードバックを与えるものとしてもよい。また、前記課題発生手段が発生する課題によってさらに当該受検者に対して精神的負担を与えることにしてもよい。
本発明によれば、課題の発生から受検者の反応までの反応時間に基づき、当該受検者に対して精神的負担となるフィードバックを与えて異常時の状態を作ることとしたので、異常時を想定して刺激に対する受検者の反応を検査することができ、異常時における受検者の種々の適性等を測ることが可能になる。
・第1実施形態
<構成>
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1及び図2は、本発明の第1の実施形態による反応検査装置の構成を示した図であり、図1が外観の構成を示し、図2が機能ブロック図による構成を示している。本反応検査装置は、図示のようにコンピュータ1、多重系列キーボード2及び接続ケーブル3を備え、受検者の鉄道車両の運転適性を検査するための反応検査を実施するものとなっている。
コンピュータ1は、本反応検査装置による反応検査を実施するためのプログラムがインストールされている電子計算機であり、入力部1a、情報処理部1b、記憶部1c、表示部1d、音声出力部1e及び外部入力接続部1fを有している。このコンピュータ1は、一般に広く使用されている汎用のパーソナル・コンピュータ等によって実現することができ、本実施形態では、その一例として図1中に示したようなノート型の汎用パーソナル・コンピュータを利用しており、入力部1a、表示部1d及び外部入力接続部1fが一体に構成され、情報処理部1b、記憶部1c及び音声出力部1eが内蔵されている形態となっている。
入力部1aは、コンピュータ1に対する入力を行う入力手段であり、文字入力等のキー操作による入力を受け付けるキーボードと、左右のクリック操作やドラッグ操作による選択入力等が可能なポインティング・デバイスであるスライドパッド及びマウスによって構成され、それぞれの操作に応じた入力を情報処理部1bに供給する。
情報処理部1bは、種々の情報処理や動作制御等を行うコンピュータ1内の情報処理手段であり、内部での種々の演算処理を実行するCPU等の演算部、システム情報等が記憶されたROM等の不揮発性メモリ、演算部の作業用記憶領域として更新可能に情報を記憶するRAMやキャッシュ・メモリ等の半導体メモリ、及び内部での種々の動作や外部との情報授受を司る制御部等を有している。コンピュータ1による種々の処理動作は、この情報処理部1bを主体とした動作によって実現される。
記憶部1cは、コンピュータ1にインストールされたプログラムのファイルやそのプログラムによって取り扱われる種々のデータ・ファイル等が格納される記憶手段であり、ハードディスク等の不揮発性メモリによって構成されている。この記憶部1cには、OS(Operating System)等の基本的なソフトウェアのプログラム・ファイルに加え、本反応検査装置による反応検査の処理動作を規定した反応検査プログラムのプログラム・ファイルが格納されており、その反応検査プログラムを情報処理部1bが実行することによって受検者の反応検査が実施される。
ここで、反応検査プログラムにおいては、受検者の選択反応を検査する刺激として“色”、“形”及び“音”の3形態の刺激が規定されており、それぞれの形態による刺激が3種類ずつ用意されている。色の刺激としては、“赤”、“黄”及び“緑”の3種類が規定されており、当該3種類の色によって色刺激の系列が構成されている。形の刺激としては、“○”、“△”及び“×”の3種類が規定されており、当該3種類の形によって形刺激の系列が構成されている。音の刺激としては、“高音の断続音(周波数:1600Hz、断続の周期:5回/秒)”、“高音の連続音(周波数:1600Hz)”及び“低音の連続音(周波数:200Hz)”の3種類が規定されており、いずれの音も音量が60dBに設定され、当該3種類の音によって音刺激の系列が構成されている。本反応検査装置においては、これらの色刺激の系列、形刺激の系列、音刺激の系列(以下、それぞれ「“系列1”」、「“系列2”」、「“系列3”」という。)によって受検者の反応検査を実施するが、その詳細については後述の動作説明で明らかにする。
表示部1dは、液晶ディスプレイ等によって構成された表示手段であり、その画面上に情報処理部1bによる制御の下で所定の情報表示をする。この表示部1dは、表示による刺激を発生して受検者に与える視覚刺激の発生手段として機能し、情報処理部1bが反応検査プログラムを実行したときに“系列1”の色刺激と“系列2”の形刺激を表示して受検者に提示する。
音声出力部1eは、情報処理部1bによる制御の下で音声を出力する音の発生手段であり、スピーカやヘッドホンの接続用端子(図示略)を有し、そのスピーカや接続用端子に接続されたヘッドホンのスピーカにおいて情報処理部1bからの制御信号に応じた音を発生させる。この音声出力部1e(及び図示せぬヘッドホン)は、音による刺激を発生して受検者に与える聴覚刺激の発生手段として機能し、情報処理部1bが反応検査プログラムを実行したときに“系列3”の音刺激を発生して受検者に与える。
外部入力接続部1fは、コンピュータ1の外部入力インターフェイスであり、外部から入来する信号を受けて情報処理部1bに供給する。本実施形態では、コンピュータ1がPCカード・スロットを有しており、そのPCカード・スロットを外部入力接続部1fとして利用する。
一方、多重系列キーボード2は、本反応検査装置による反応検査の受検者が刺激に対する反応を示すキー押下の操作を行う操作手段であり、正対したときの横幅がA4判の縦寸法程度の大きさである灰色の筐体に系列1用キー2a、系列2用キー2b及び系列3用キー2cが設けられ、それぞれのキー押下による信号を外部に出力する出力部2dを有するものとなっている(なお、筐体の灰色着色は省略してある。また、図1中の破線は、符号参照の便宜上の指示線枠であり、実際にはない。)。
系列1用キー2aは、筐体上面の前後方向中段部分において山形に配置されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが白色で丸形のボタンになっており、左から順に“1”、“2”、“3”の番号が黒色で標示されている。各キーの黒色標示の番号は、“系列1”の各色刺激と対応しており、“1”のキーが“赤”の色刺激に対して選択(回答)すべきキー、“2”のキーが“黄”の色刺激に対して選択すべきキー、“3”のキーが“緑”の色刺激に対して選択すべきキーとなっている。
系列2用キー2bは、筐体上面の前方部分において山形に配置されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが白色で正方形のボタンになっており、左から順に“○”、“△”、“×”の形が黒色で標示されている。各キーの黒色標示の形は、そのまま“系列2”の各形刺激と対応しており、“○”のキーが“○”の形刺激に対して選択すべきキー、“△”のキーが“△”の形刺激に対して選択すべきキー、“×”のキーが“×”の形刺激に対して選択すべきキーとなっている。
系列3用キー2cは、筐体上面の前後方向中段以下の中央部分において縦に配列されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが長方形のボタンになっており、前方側から順に“白”、“灰”、“黒”の着色がなされている(図1中の横破線ハッチングはキーの灰色着色を示している。)。各キーの着色は、“系列3”の各音刺激と対応しており、“白”のキーが“高音の断続音”の音刺激に対して選択すべきキー、“灰”のキーが“高音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキー、“黒”のキーが“低音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキーとなっている。
出力部2dは、シリアル・ポート等の外部接続用ポートを有する外部出力インターフェイスであり、系列1用キー2a、系列2用キー2b及び系列3用キー2cの各キーが押下された時に当該各キーが押下されたことを示すキーの押下信号を出力して外部接続用ポートから送出する。その出力部2dの外部接続用ポートには、接続ケーブル3の一端が接続されている。
接続ケーブル3は、PCカード接続に用いる信号伝達ケーブルであり、そのインターフェース・カードがコンピュータ1の外部入力接続部1fに接続されている(コンピュータ1のPCカード・スロットに差し込まれている。)。これにより、受検者が多重系列キーボード2においてキーを押下した時には、そのキーの押下信号が出力部2dから接続ケーブル3を介して外部入力接続部1fへと伝達され、コンピュータ1においてキー押下による受検者の反応を検出できるようになっている。
<動作>
次に、上記構成による動作について説明する。情報処理部1bが反応検査プログラムを実行することによって実施される反応検査は、検査の教示及び練習と本番である本検査の過程からなり、本検査の結果に基づいて受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。本検査においては、受検者に対する課題として任意の系列の任意の刺激(3形態×3種類=9種類の刺激のうちの任意の刺激)をランダムに与え、受検者が与えられた刺激に対して選択すべきキーを課題に対する回答としてできるだけ速く正確に押下することを基本課題とする。このため、本検査を実施するに当たっては、任意の刺激をランダムに与えるような課題の設定を予め行っておく必要があるが、課題の設定は、検査の具体的内容を踏まえて行うものなので、以下においては、予め所定の課題が設定されているものとして反応検査の過程を説明し、検査の具体的内容を明らかにした後に課題の設定についての説明をすることにする。
1.検査の教示及び練習
検査の教示及び練習は、まず、“系列1”、“系列2”及び“系列3”のそれぞれについて行う。“系列1”については、系列1用キー2aにおける“1”のキーが“赤”の色刺激に対して選択すべきキーであり、“2”のキーが“黄”の色刺激に対して選択すべきキーであり、“3”のキーが“緑”の色刺激に対して選択すべきキーであることを受検者に対して教示する。すなわち、コンピュータ1は、表示部1dにおける表示や音声出力部1eからの音声アナウンス(受検者は、音声出力部1eの接続用端子に接続されたヘッドホンを装着し、音声出力部1eからの音声を聴ける状態になっているものとする。以下においても同じ。)により、受検者に対し、赤色に対応するキーが多重系列キーボード2の“1”のキーであり、黄色に対応するキーが多重系列キーボード2の“2”のキーであり、緑色に対応するキーが多重系列キーボード2の“3”のキーであることを説明すると共に、いずれかの色が表示部1dに表示されたときには(色刺激の課題として提示されたときには)対応するキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1の画面表示と音声によって“系列1”についての教示を行い、続いて“系列1”についての練習を開始する。
“系列1”についての練習では、コンピュータ1が表示部1dに色刺激を表示し、受検者に対してキー押下の回答を求める。図3は、その色刺激の表示がなされている状態の一例を示した図である。色刺激の表示は、当該色刺激の色で塗りつぶされた直径15mmの円を表示部1dの画面中に表示することによって行う。画面中での色刺激の表示位置は、水平方向における右、中及び左の位置と垂直方向における上及び中の位置とを任意に組み合わせた位置とし、予め適宜設定したりコンピュータ1においてランダムに決定したりするようにしておく。図3においては、水平方向位置を中、垂直方向位置を上として“緑”の色刺激が表示されている例を示してある(図3中の斜線ハッチングは緑色の表示を示している。)。この場合には、図中に白抜き矢印で示してあるように“3”のキーを押下する回答が求められており、受検者が“3”のキーを押下すると、そのキー押下による回答をコンピュータ1が受検者の反応として検出し、直ちに別の色刺激を表示して再び受検者に回答を求める。“系列1”についての練習は、このようにコンピュータ1が色刺激を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、色刺激の発生と受検者の回答が6回行われた時点で終了する。なお、色刺激を“赤”、“黄”及び“緑”の3種類として直径15mmの円表示により提示する形態は、運転関係従事員の運転適性を検査するための検査体系における現行の機敏性検査と同様である。
“系列2”については、系列2用キー2bにおける“○”のキーが“○”の形刺激に対して選択すべきキーであり、“△”のキーが“△”の形刺激に対して選択すべきキーであり、“×”のキーが“×”の形刺激に対して選択すべきキーであることを受検者に対して教示する。すなわち、コンピュータ1は、表示部1dにおける表示や音声出力部1eからの音声アナウンスにより、受検者に対し、“○”に対応するキーが多重系列キーボード2の“○”のキーであり、“△”に対応するキーが多重系列キーボード2の“△”のキーであり、“×”に対応するキーが多重系列キーボード2の“×”のキーであることを説明すると共に、いずれかの形が表示部1dに表示されたときには(形刺激の課題として提示されたときには)対応するキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1の画面表示と音声によって“系列2”についての教示を行い、続いて“系列2”についての練習を開始する。
“系列2”についての練習では、コンピュータ1が表示部1dに形刺激を表示し、受検者に対してキー押下の回答を求める。図4は、その形刺激の表示がなされている状態の一例を示した図である。形刺激の表示は、当該形刺激の形を一辺15mmの正方形の中に収まる最大サイズで表示部1dの画面中に表示することによって行う。画面中での形刺激の表示位置は、水平方向における右、中及び左の位置と垂直方向における上及び中の位置とを任意に組み合わせた位置とし、予め適宜設定したりコンピュータ1においてランダムに決定したりするようにしておく。図4においては、水平方向位置を右、垂直方向位置を上として“○”の形刺激が表示されている例を示してある。この場合には、図中に白抜き矢印で示してあるように“○”のキーを押下する回答が求められており、受検者が“○”のキーを押下すると、そのキー押下による回答をコンピュータ1が受検者の反応として検出し、直ちに別の形刺激を表示して再び受検者に回答を求める。“系列2”についての練習は、このようにコンピュータ1が形刺激を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、形刺激の発生と受検者の回答が6回行われた時点で終了する。
“系列3”については、系列3用キー2cにおける“白”のキーが“高音の断続音”の音刺激に対して選択すべきキーであり、“灰”のキーが“高音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキーであり、“黒”のキーが“低音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキーであることを受検者に対して教示する。すなわち、コンピュータ1は、表示部1dにおける表示や音声出力部1eからの音声アナウンスにより、受検者に対し、ヘッドホンを通じて“高音の断続音”を聴かせ、その音に対応するキーが多重系列キーボード2の“白”のキーであり、同様に“高音の連続音”を聴かせ、その音に対応するキーが多重系列キーボード2の“灰”のキーであり、同様に“低音の連続音”を聴かせ、その音に対応するキーが多重系列キーボード2の“黒”のキーであることを説明すると共に、いずれかの音が聞こえたときには(音刺激の課題として与えられたときには)対応するキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1の画面表示と音声によって“系列3”についての教示を行い、続いて“系列3”についての練習を開始する。
“系列3”についての練習では、コンピュータ1が音声出力部1eから音刺激を発生し、ヘッドホンを通じて受検者に音刺激を与えてキー押下の回答を求める。そして、与えられた音刺激に対応するキーを受検者が押下すると、そのキー押下による回答をコンピュータ1が受検者の反応として検出し、直ちに別の音刺激を発生して再び受検者に回答を求める。“系列3”についての練習は、このようにコンピュータ1が音刺激を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、音刺激の発生と受検者の回答が9回行われた時点で終了する。
次に、“系列1”、“系列2”及び“系列3”の3系列を混合した場合についての教示及び練習を行う。3系列を混合した場合には、色刺激、形刺激及び音刺激のうちの任意の刺激が受検者に対する課題として与えられ、それぞれの刺激に対応するキー押下の回答が求められる。コンピュータ1は、表示部1dにおける表示や音声出力部1eからの音声アナウンスにより、受検者に対し、これまでに教示及び練習をしてきた色刺激、形刺激及び音刺激のうちの任意の刺激が与えられる旨を説明すると共に、それぞれの刺激に対応するものとして教示されたキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1の画面表示と音声によって3系列を混合した場合についての教示を行い、続いて3系列を混合した場合についての練習を開始する。
3系列を混合した場合についての練習では、コンピュータ1が色刺激、形刺激及び音刺激のうちの任意の刺激を発生し、受検者は、これまでの教示及び練習に基づき、系列1用キー2a、系列2用キー2b及び系列3用キー2cのうちの与えられた刺激に対応するキーを押下する。すると、そのキー押下による回答をコンピュータ1が受検者の反応として検出し、直ちに別の刺激を発生して再び受検者に回答を求める。3系列を混合した場合についての練習は、このようにコンピュータ1が3系列のうちの任意の刺激を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、刺激の発生と受検者の回答が12回行われた時点で終了する。3系列を混合した場合の任意の刺激による課題は、本検査における上記基本課題と同様の形態になっており、受検者は、かかる本検査同様の課題に対する回答の練習を計12回行うことになる。
検査の教示及び練習は以上で終了する。上述の教示と練習をすべて行って検査の教示及び練習を実施する所要時間は、通常であれば3分強である。
2.本検査
検査の教示及び練習が終了すると、コンピュータ1は、表示部1dにおける表示や音声出力部1eからの音声アナウンスにより、受検者に対して本検査の開始を指示する。図5は、コンピュータ1が本検査の開始を表示部1dでの表示によって指示する形態の一例である。このような指示がなされた後に受検者が指示に従った操作をすると(図5の例では系列1用キー2a中の“3”のキーを押下すると)、その操作を受けたコンピュータ1が本検査の処理動作を開始する。
本検査においては、上述したように受検者に対する課題として任意の系列の任意の刺激をランダムに与える。すなわち、コンピュータ1は、予め任意の刺激をランダムに与えるようにしてある課題の設定を参照し、その設定に従って順次刺激を発生する。受検者は、順次与えられる刺激に対し、それぞれの刺激が対応するキーを課題に対する回答としてできるだけ速く正確に押下していく。これにより、コンピュータ1は、与えた刺激に対して受検者が順次押下したキーの回答を受検者の反応として順次検出していく。
ここで、与えた刺激に対する受検者の反応が正解である場合(受検者の回答が与えた刺激に対応する正しいキーの押下である場合)には、コンピュータ1が直ちに次の刺激を発生し、受検者に対して即座に次の刺激が与えられる。これに対し、与えた刺激に対する受検者の反応が不正解である場合(受検者の回答が与えた刺激に対応しない誤ったキーの押下である場合)には、その刺激をコンピュータ1が発生し続け、受検者に対して同じ刺激が引き続き与えられる。この場合、受検者が改めて正しいキーを押下しない限り、コンピュータ1が発生する刺激は切り替わらず、受検者に対して次の刺激は与えられない。本検査中の基本的な刺激発生形態は、このように受検者の反応が正解であれば次の刺激を与え、不正解であれば引き続き同じ刺激を与えるものとなっている。
また、本検査中は、コンピュータ1において受検者のそれぞれの反応について反応時間を計測している。反応時間の計測は、反応検査プログラム中で計時用カウンタ等のタイマを規定しておき、刺激を発生した時点から情報処理部1bがタイマ計時を開始して当該刺激に対する受検者の反応を検出した時点までの時間を計時することによって行う。このタイマ計時は、コンピュータ1が順次新たな刺激を発生する度にリセットすることとし、受検者の各反応の動因となった刺激の発生から当該各反応までの時間を当該各反応についての反応時間として計測する。したがって、一旦与えられた刺激に対して受検者がキー押下を誤ることなく正解の反応をしたときには、その刺激の発生時点から正解の反応までの時間が反応時間として計測されるが、例えば、一旦与えられた刺激に対して受検者が一度キー押下を誤った後に正解の反応をしたときには、その刺激の発生時点から誤ったキー押下による不正解の反応までの時間が反応時間として計測されると共に、その刺激の同じ発生時点から後の正解の反応までの時間も反応時間として計測される。
そして、本反応検査装置は、基本的には以上のようにして実施される本検査において、受検者に対するプレッシャーないしストレス等の精神的負担となるようなフィードバックをかけ、異常時を作り出した状態で受検者の反応検査を実施する。フィードバックは、受検者に対し、反応が遅い場合や誤った回答をした場合等に表示部1dでの表示や音声出力部1e(受検者が装着しているヘッドホン)からの音声等によって与える。
表示部1dでの表示によるフィードバックの例としては、“キーを押してください”、“早く押してください”、“早く答えてください”等の回答を急き立てるメッセージ表示が挙げられる。音声出力部1e(ヘッドホン)からの音声によるフィードバックの例としては、回答が遅いことを知らせる所定の報知音や受検者が驚く程度のベル音等の遅延音が挙げられる。このような表示や音によるフィードバックは、受検者の反応が遅い場合に与えられる。
受検者の反応が遅いか否かは、コンピュータ1において計測している反応時間に基づいて判断する。例えば、それぞれの系列の刺激に対する6回目以降の反応について、直近5回の反応時間(秒)の平均値μ及び標準偏差σを情報処理部1bが本検査中順次算出し続け、反応時間のタイマ計時が[μ+0.53σ]秒に至った時点(刺激の発生時点から当該刺激の系列について算出される[μ+0.53σ]秒が経過した時点)で受検者の反応が遅いと情報処理部1bが判断してフィードバックをかける各部の動作を起動する。これにより、その[μ+0.53σ]秒後から受検者にフィードバックを与え、受検者の反応が終了するまで(受検者が次の反応を示すまで、あるいは、受検者が正解の反応を示すまで)フィードバックを与え続ける。
図6及び図7は、かかるフィードバックが表示部1dでの表示によって与えられている状態の例を示した図である。図6の状態は、水平方向位置を中、垂直方向位置を上とした“緑”の色刺激が表示され(図6中の斜線ハッチングは緑色の表示を示している。)、これより前の5回の色刺激に対する反応時間から算出された[μ+0.53σ]秒が受検者の反応なく経過した状態であり、画面中の下段中央部分に“キーを押してください”のメッセージ表示がフィードバックとして受検者に提示されている。このフィードバックは、表示されている“緑”の色刺激に対する受検者の反応が終了するまで提示され、受検者が系列1用キー2aにおける“3”のキーを押下すれば提示が解除される(メッセージ表示が消える。)。一方、図7の状態は、水平方向位置を左、垂直方向位置を中とした“赤”の色刺激が表示され(図7中の縦線ハッチングは赤色の表示を示している。)、これより前の5回の色刺激に対する反応時間から算出された[μ+0.53σ]秒が受検者の反応なく経過した状態であり、図6同様に“キーを押してください”のメッセージ表示がフィードバックとして受検者に提示されている。このフィードバックは、表示されている“赤”の色刺激に対する受検者の反応が終了するまで提示され、受検者が系列1用キー2aにおける“1”のキーを押下すれば提示が解除される。
本反応検査装置は、本検査中の受検者の反応が遅い場合、このようなメッセージ表示によるフィードバックを提示すると共に、受検者が装着しているヘッドホンからベル音等を発生させ、反応が遅い旨ないしキー押下の催促を知らせる遅延音によるフィードバックを与える。これらのフィードバックを与えることにより、受検者に対してはプレッシャーが与えられ、ストレスが加えられることになる。したがって、本反応検査装置によれば、受検者にプレッシャーないしストレス等の精神的負担を与えて異常時を作り出し、その異常時の状態における受検者の反応を検査することができる。
そして、かかる異常時を作り出すフィードバックは、受検者の反応が遅いか否かを反応時間に基づいて判断した上で与えることとしているので、受検者の反応に応じて動的にフィードバックをかけることが可能になっている。すなわち、上述したように各系列の刺激毎に直近の前の何度かの反応から反応時間の平均値と標準偏差を算出してフィードバックをかける形態によれば、受検者の反応に応じて動的にフィードバックがかかる結果、本検査を実施する受検者毎に当該受検者の反応時間に対して平均した割合でフィードバックをかけることができ、さらに、当該受検者の反応時間が検査の進行に伴って変化した場合でも当該受検者に対して一定の割合でフィードバックを返すことができる。
ここで、反応時間の平均値及び標準偏差を算出するに当たって参照する反応の回数は、算出に適した回数を予め設定しておくが、設定する反応の回数は任意であり、適宜選定して設定することにしてよい。また、標準偏差の係数についても予め設定しておくが、設定する係数は任意であり、フィードバックがかかる割合が所望の割合となるように適宜選定して設定することにしてよい。直近5回の反応時間の平均値μ及び標準偏差σに基づいて[μ+0.53σ]秒後からフィードバックを与える上述の例では、30%程度の割合でフィードバックがかかることになり、その割合は、すべての受検者に対して一定であり、それぞれの受検者においても本検査中は一定である。これにより、本反応検査装置においては、フィードバックを適宜所望の一定割合で与えて受検者がプレッシャーないしストレスを受ける異常時を作り出すことができ、異常時を想定した反応検査を的確に実施することができる。
例えば、予め設定した一定の反応時間を経過した時点で受検者の反応が遅いと判断すると、受検者によってはフィードバックが常にかかっていたり常にかかっていなかったりする場合がでてくる。このような場合があると、それぞれの受検者について異常時での反応を的確に検査することができない。さらに、反応時間が比較的短く、フィードバックがかかり難い受検者等であっても、ある程度の時間を経過すると疲労によって受検者の反応時間は徐々に長くなっていくのが通常なので、フィードバックがかかる回数が増加し、本検査中の時間が経過するに従って受検者が異常な状態に陥っていくことになってしまう。しかし、本反応検査装置によれば、すべての受検者に対して一定の割合でフィードバックをかけることができ、かつ、それぞれの受検者においても本検査中は一定の割合でフィードバックをかけることができるので、受検者によってフィードバックが常にかかっていたり常にかかっていなかったりするようなことはなく、本検査中の時間が経過しても受検者が異常時を体験する頻度は変わらない。
なお、反応時間の平均値及び標準偏差を算出する分の反応が未だ検出されていない本検査開始直後等(上述の例では各系列の5回目までの刺激発生時)にあっては、代替の平均値及び標準偏差として利用可能な値を適宜用いればよい。簡易な例としては、過去の反応検査から得られる反応時間の標準的な平均値及び標準偏差を用いたり、任意に設定した平均値及び標準偏差を用いたりすることが挙げられる。受検者が過去に本検査を受けている場合には、その受検者の過去の本検査において算出された反応時間の平均値及び標準偏差を用いることにしてもよい。あるいは、反応の回数が反応時間の平均値及び標準偏差を算出する分に満たない時点においても、各系列の2回目以降の刺激発生時には暫定的に前回までの平均値及び標準偏差を算出して用いたり、上述した検査の教示及び練習において反応時間を計測しておいて暫定的な平均値及び標準偏差を算出して用いたりしてもよい。
また、フィードバックがかかった場合には、反応時間が極端に長くなることもあり得るので、反応時間の平均値及び標準偏差は、フィードバックがかかった場合の反応時間を除いて算出することにしてもよい。ただし、そうするとフィードバックが何度も連続してかかったときに平均値及び標準偏差が不動になるので、計測された反応時間等に応じてフィードバックがかかった場合の取扱いを適宜定めるようにしてもよい。
一方、本反応検査装置は、さらに受検者が誤った回答をした場合にもフィードバックを与える。この場合のフィードバックは、誤った回答をすることに対してプレッシャーないしストレス等の精神的負担となるような“まちがい”のフィードバックである。“まちがい”のフィードバックは、例えば、与えた刺激に対応しない誤ったキーを受検者が押下し、かつ、その誤っているキーと同一のキーを2回以上押下した場合に表示部1dでの表示や音声出力部1e(ヘッドホン)からの音声等によって与える。
受検者に与える“まちがい”のフィードバックの例としては、不正解を知らせる所定の誤答音をヘッドホンから発生させたり、押下したキーが与えられている刺激に対応しない不正解のキーである旨を表示部1dに表示したりするものが挙げられる。この“まちがい”のフィードバックを与えることにより、受検者に対しては、回答を誤ることについてのプレッシャーないしストレスがかかり、上述したフィードバックと併せて異常時が作り出され、受検者が異常時での反応を検査されることになる。
本反応検査装置による反応検査においては、以上のようにして受検者の反応が遅い場合と受検者が誤った回答をした場合にフィードバックを与えつつ、刺激の発生と受検者の回答が繰り返されて本検査が実施される(以下、受検者の反応が遅い場合のフィードバックを受検者が誤った回答をした場合のフィードバックと区別するため、「遅延フィードバック」ということがある。)。そして、コンピュータ1においては、受検者の各回答を受検者の反応として順次検出し、それぞれの反応の記録として、与えた刺激、回答(押下キー)、回答の正誤、反応時間及び遅延フィードバックの有無等を情報処理部1bが記憶部1cに書き込む。本検査の実施時間は1分とし、コンピュータ1は、最初の刺激を発生させた本検査の開始時点から1分間が経過した時点で刺激の発生等の動作を停止して本検査を終了する。本検査の終了時には、本検査全体の記録として、総反応数、正答数、誤答数及び平均反応時間等を情報処理部1bが記憶部1cに書き込む。
これにより、本検査を実施した受検者については、本検査の結果である検査成績が自動的に記録される。すなわち、それぞれの反応については、与えた刺激、回答、回答の正誤、反応時間及び遅延フィードバックの有無等の情報が記憶部1c内のファイル等に検査成績として記録され、本検査全体については、総反応数、正答数、誤答数及び平均反応時間等の情報が同様に記録される。そして、この検査成績に基づき、本検査を実施した受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。
例えば、正答数が一定以下の場合には不合格とする評価をしたり、誤答数が一定以上の場合には不合格とする評価をしたりすることができる。また、記録された検査成績中の情報について、他の情報との相関や標準偏差等を求めて運転適性を評価するための分析をしたりすることも可能である。
本反応検査装置によれば、以上のようにして検査の教示及び練習と本検査が実施され、本検査の結果に基づいて受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。上述したように教示及び練習の所要時間は3分強であり、本検査の実施時間は1分なので、教示及び練習も含めた反応検査の全所要時間は4分強である。そして、これらの教示及び練習と本検査までの一連の反応検査過程は、すべてコンピュータ1の処理動作によって自動的に進行され、受検者は、表示部1dでの表示やヘッドホンからの音声によって課題の理解と本検査の実施をすることができる。したがって、本反応検査装置によれば、検査の教示等をする検査員は不要となり、かかる検査員等に頼ることなく受検者が自力で反応検査を実施することができ、複数の受検者に対して反応検査を実施する場合にも全体の進行をする一人の検査官によって複数の受検者の管理をすることが可能になる。例えば、上記図5の表示中にある“講師”とは、その検査官に当たり、同表示中に
“●検査のやり方
●それぞれ出てくる「色」「形」「音」にあたるキー
などについて、わからないことがあれば
手をあげて、講師を呼んでください。”
とあるように、受検者が特に要求しない限り“講師”が説明等に出向くことはなく、
“わからないことが特になければ、
「3」のキーを押して検査をはじめてください。”
とあるように、受検者が自身で本検査を開始して実施するので、“講師”としての検査官は一人でも足りることになる。
なお、上述した反応検査では、表示部1dの画面中で水平方向における右、中及び左の位置と垂直方向における上及び中の位置とを任意に組み合わせた位置に色刺激と形刺激を表示することとしたが、色刺激等の視覚刺激を表示する位置は任意に適宜定めるものとしてよい。例えば、水平方向における右、中及び左の位置と垂直方向における上、中及び下の位置とを任意に組み合わせた位置を色刺激等の視覚刺激の表示位置としてもよく、この場合には、フィードバックを与えるメッセージ表示の位置を視覚刺激の表示位置と重ならないように適宜変更する。
3.課題の設定
ここで、検査の具体的内容は明らかにしたので、課題の設定についての説明をする。課題の設定は、上述したように任意の刺激をランダムに与えるように予め行っておく必要がある。本反応検査装置においては、入力部1aを操作して受検者に順次与える課題を入力し、かかる課題の設定を記憶部1cに予め保存しておく。
図8は、その課題の入力をするときに表示部1dに表示させる課題設定画面の一例を示した図である。この課題設定画面は、受検者に順次与える課題を“課題一覧”として一覧表示する例であり、“課題一覧”中、“No.”以下の欄は課題として与える順序を示し、“刺激”以下の欄は課題として与える刺激の形態を示し、“設定”以下の欄は刺激の種類を示し、“制限時間”以下の欄は受検者の回答を待つ最長時間を示し、“誤答音”以下の欄は音による“まちがい”のフィードバックを与えるか否かの設定を示し、“遅延音”以下の欄は音による遅延フィードバックを与えるか否かの設定を示している。
“刺激”以下の欄においては、“系列1”、“系列2”、“系列3”の各刺激の形態である“色”、“形”、“音”の別を設定する。図示の設定では、同じ形態が連続しているところがなく、課題としての色刺激、形刺激及び音刺激が適宜混合されている。これにより、同じ形態の刺激が連続して発生することはなく、受検者に対しては任意の刺激がランダムに与えられることになる。
“設定”以下の欄においては、それぞれの“刺激”の形態における刺激の種類を設定する。この設定は、色刺激については設定する色刺激の色を書き込み、形刺激については設定する形刺激の形を書き込み、音刺激については設定する音刺激に対応するキーの着色を書き込むことによって行う。例えば、“色”の形態に“緑”の色刺激を設定する場合には“緑”と書き込み(No.1)、“形”の形態に“○”の形刺激を設定する場合には“○”と書き込み(No.2)、“音”の形態に“高音の断続音”の音刺激を設定する場合には“白”と書き込む(No.3)。
“制限時間”以下の欄においては、受検者の回答を待つ最長時間を設定し、受検者の回答を受け付ける時間を制限する。上述したように受検者が正解の反応を示さない限り次の刺激を与えないことにする場合には、図示のようにすべての欄に“なし”と設定する。ただし、本反応検査装置においては、刺激の発生から所定の時間を経過した時点で次の刺激を与えるようにすることも可能であり、その場合には当該所定の時間を“制限時間”以下の欄に書き込んで設定する。
“誤答音”以下の欄においては、音による“まちがい”のフィードバックを与えるか否かを“許可”又は“禁止”の書込みによって設定する。図示の設定は、すべての欄に“許可”と設定されているので、受検者が誤った回答をした場合(与えた刺激に対応しない誤ったキーを受検者が押下し、かつ、その誤っているキーと同一のキーを2回以上押下した場合等)には例外なく“まちがい”のフィードバックが与えられることになる。
“遅延音”以下の欄においては、音による遅延フィードバックを与えるか否かを“許可”又は“禁止”の書込みによって設定する。図示の設定では、受検者に与える課題が色刺激である場合と形刺激である場合には“許可”、音刺激である場合には“禁止”となっている。これにより、受検者の反応が遅い場合、表示部1dでの表示によって提示される色刺激と形刺激については、上述したメッセージ表示と遅延音による遅延フィードバックが与えられるが、ヘッドホンからの音によって与えられる音刺激については、メッセージ表示による遅延フィードバックのみが与えられ、遅延音による遅延フィードバックは与えられない。音刺激についても遅延音による遅延フィードバックを与えることは可能だが、遅延音が音刺激を阻害するのは好ましくないので、基本的には図示のような“遅延音”の設定を用いることにしてよい。
課題の設定は、以上のような課題設定画面において行う。図8の“課題一覧”では、右側部分にある“編集”、“削除”、“追加”、“挿入”、“コピー”、“貼付”及び“最後に貼付”のボタンを入力部1aのマウスによるクリック操作等によって適宜選択し、各欄の書込みをする設定作業を容易に行うことができるようになっている。右下部分にある“OK”ボタンは、課題の設定を終了するときに選択するボタンであり、この“OK”ボタンを選択することによって“課題一覧”の課題の設定が記憶部1cに保存され、その保存された課題の設定が上述した本検査の実施において参照されることになる。
本反応検査装置においては、このようにして受検者に与える課題を自由に設定することができる。したがって、発生する刺激の設定を変更することも容易に行うことができ、適宜指定した刺激がアトランダムに与えられる形態での検査を実施することができる。
・第2実施形態
<構成>
上記第1実施形態の反応検査装置は、“色”、“形”及び“音”の3形態の刺激について受検者の選択反応を検査するものであったが、上述した異常時を作り出すフィードバックは、他の反応検査形態に対しても適用することが可能である。図9は、他の反応検査形態に対してフィードバックを適用した本発明の第2の実施形態による反応検査装置(以下、この第2実施形態において「本反応検査装置」といい、上記第1実施形態の反応検査装置は「上記反応検査装置」という。)の構成を示した図である。本反応検査装置は、上記反応検査装置とは異なる形態の反応検査を実施するものであるが、上述した異常時を作り出すフィードバックの機能を有しており、図示のようにコンピュータ1′、多重系列キーボード2′及び接続ケーブル3′を備えている。
コンピュータ1′は、上記コンピュータ1と同様のハードウェア構成となっており、インストールされている反応検査を実施するためのプログラムがコンピュータ1とは異なるものとなっている。すなわち、コンピュータ1′は、上記入力部1a、情報処理部1b、記憶部1c、表示部1d、音声出力部1e及び外部入力接続部1fと同様のハードウェア構成を有しており、その記憶部に格納されているプログラム・ファイル中の反応検査プログラムが上記記憶部1cに格納されているものとは異なる。一方、多重系列キーボード2′は、上記多重系列キーボード2とハードウェア構成が異なり、接続ケーブル3′は、上記接続ケーブル3と同様のハードウェア構成となっている。このため、本反応検査装置は、機能的な側面を除く構成については上記反応検査装置と共通する部分が多いので、その共通する部分については説明を省略し(機能的な構成の差異は後述の動作説明で明らかにすることにし)、本反応検査装置において特に上記反応検査装置とは異なっている特異な構成について以下に説明する。
コンピュータ1′の記憶部中にある反応検査プログラムにおいては、受検者の選択反応を検査する刺激として“色”及び“音”の2形態の刺激が規定され、受検者の選択反応を検査する問題として“識別性課題の問題”が規定されており、それぞれの形態による刺激が3種類ずつ用意され、識別性課題については3つの選択肢から回答を選ぶ問題が用意されている。色の刺激としては、“赤”、“黄”及び“緑”の3種類が規定されており、当該3種類の色によって色刺激の系列が構成されている。“識別性課題の問題”は、“例で示したルールを基準図形に当てはめ、同じ関係にある図形を選択する”ものとなっており、各問題に対する選択肢となる3種類の図形が規定され、当該各問題に対する3つの選択肢によって識別性課題の系列が構成されている(当該各問題毎に3種類の図形によって識別性課題の系列が構成される)。音の刺激としては、“高音の断続音(周波数:1600Hz、断続の周期:5回/秒)”、“高音の連続音(周波数:1600Hz)”及び“低音の連続音(周波数:200Hz)”の3種類が規定されており、いずれの音も音量が60dBに設定され、当該3種類の音によって音刺激の系列が構成されている。本反応検査装置においては、これらの色刺激の系列、識別性課題の系列、音刺激の系列(以下、この第2実施形態において、それぞれ「“系列1”」、「“系列2”」、「“系列3”」という。)によって受検者の反応検査を実施する。
コンピュータ1′の表示部は、上記表示部1d同様に表示による刺激を発生して受検者に与える視覚刺激の発生手段として機能するが、コンピュータ1′の情報処理部が反応検査プログラムを実行したときには“系列1”の色刺激と“系列2”の問題を表示して受検者に提示する。
多重系列キーボード2′は、本反応検査装置による反応検査の受検者が刺激に対する反応を示すキー押下の操作を行う操作手段であり、上記多重系列キーボード2と同様の筐体に系列1用キー2a′、系列2用キー2b′及び系列3用キー2c′が設けられ、それぞれのキー押下による信号を外部に出力する出力部を有するものとなっている(なお、図9中の破線は、符号参照の便宜上の指示線枠であり、実際にはない。)。
系列1用キー2a′は、筐体上面の前後方向中段部分において山形に配置されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが丸形のボタンになっており、左から順に“赤”、“黄”、“緑”の着色がなされている(図9中の縦線ハッチングはキーの赤色着色を示し、破線クロス・ハッチングはキーの黄色着色を示し、斜線ハッチングはキーの緑色着色を示している。)。各キーの着色は、そのまま“系列1”の各色刺激と対応しており、“赤”のキーが“赤”の色刺激に対して選択(回答)すべきキー、“黄”のキーが“黄”の色刺激に対して選択すべきキー、“緑”のキーが“緑”の色刺激に対して選択すべきキーとなっている。
系列2用キー2b′は、筐体上面の前方中央部分において横一列に配列されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが白色で丸形のボタンになっており、左から順に“1”、“2”、“3”の番号が黒色で標示されている。各キーの黒色標示の番号は、“系列2”の“識別性課題の問題”に対する選択肢の各図形と対応しており、“1”のキーが第1の図形を正解の選択肢とする問題に対して選択すべきキー、“2”のキーが第2の図形を正解の選択肢とする問題に対して選択すべきキー、“3”のキーが第3の図形を正解の選択肢とする問題に対して選択すべきキーとなっている。
系列3用キー2c′は、筐体上面の前後方向中段以下の中央部分において縦に配列されている3つのキーによって構成され、それぞれのキーが長方形のボタンになっており、前方側から順に“白”、“灰”、“黒”の着色がなされている(図9中の横破線ハッチングはキーの灰色着色を示している。)。各キーの着色は、“系列3”の各音刺激と対応しており、“白”のキーが“高音の断続音”の音刺激に対して選択すべきキー、“灰”のキーが“高音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキー、“黒”のキーが“低音の連続音”の音刺激に対して選択すべきキーとなっている。
多重系列キーボード2′の出力部は、上記出力部2d同様の外部接続用ポートを有しており、その外部接続用ポートに接続ケーブル3′の一端が接続され、接続ケーブル3′のインターフェース・カードがコンピュータ1′の外部入力接続部に接続されている(コンピュータ1′のPCカード・スロットに差し込まれている。)。これにより、受検者が多重系列キーボード2′においてキーを押下した時には、そのキーの押下信号が伝達されてコンピュータ1′がキー押下による受検者の反応を検出できるようになっている。
<動作>
次に、上記構成による動作について説明する。コンピュータ1′の情報処理部が反応検査プログラムを実行することによって実施される反応検査は、検査の教示及び練習と本番である本検査の過程からなり、本検査の結果に基づいて受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。本検査においては、受検者に対する課題として任意の系列の任意の刺激ないし問題(2形態×3種類=6種類の刺激及び3種類の図形のいずれかを正解の選択肢とする問題のうちの任意の刺激ないし問題)をランダムに与え、受検者が与えられた刺激ないし問題に対して選択すべきキーを課題に対する回答としてできるだけ速く正確に押下することを基本課題とする。このため、本検査を実施するに当たっては、上述した図8同様の課題設定画面において、任意の刺激ないし問題をランダムに与えるような課題の設定を予め行っておく。ただし、本反応検査装置においては、図8中の“刺激”以下の欄で課題として与える刺激の形態又は識別性課題を設定する。そして、刺激の形態を設定する場合には“設定”以下の欄で刺激の種類を設定し、識別性課題を設定する場合には“設定”以下の欄で反応検査プログラムに用意されている“識別性課題の問題”を設定する。
1.検査の教示及び練習
検査の教示及び練習は、上記反応検査装置同様に“系列1”、“系列2”及び“系列3”のそれぞれについて行い、次いで3系列を混合した場合について行う。“系列1”については、系列1用キー2a′における“赤”のキーが“赤”の色刺激に対して選択すべきキーであり、“黄”のキーが“黄”の色刺激に対して選択すべきキーであり、“緑”のキーが“緑”の色刺激に対して選択すべきキーであることを受検者に対して教示する。すなわち、コンピュータ1′は、表示部における表示や音声出力部からの音声アナウンス(本反応検査装置においても受検者が音声出力部の接続用端子に接続されたヘッドホンを装着し、音声出力部からの音声を聴ける状態になっているものとする。)により、受検者に対し、赤色に対応するキーが多重系列キーボード2′の“赤”のキーであり、黄色に対応するキーが多重系列キーボード2′の“黄”のキーであり、緑色に対応するキーが多重系列キーボード2′の“緑”のキーであることを説明すると共に、いずれかの色が表示部に表示されたときには対応するキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置でも上記反応検査装置と同様にコンピュータ1′の画面表示と音声によって“系列1”についての教示を行い、続いて“系列1”についての練習を開始する。
“系列1”についての練習では、コンピュータ1′が表示部に色刺激を表示し、受検者に対してキー押下の回答を求める。色刺激の表示は、上記反応検査装置同様に当該色刺激の色で塗りつぶされた直径15mmの円を表示部の画面中に表示することによって行う。また、画面中での色刺激の表示位置も同様で水平方向における右、中及び左の位置と垂直方向における上及び中の位置とを任意に組み合わせた位置とする。“系列1”についての練習は、このようにコンピュータ1′が色刺激を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、色刺激の発生と受検者の回答が6回行われた時点で終了する。
“系列2”については、“識別性課題の問題”の内容と問題に対して選択すべき系列2用キー2b′中のキーを受検者に対して教示する。すなわち、コンピュータ1′は、表示部における表示や音声出力部からの音声アナウンスにより、受検者に対し、図形の対応等のルールを示す例、基準図形、及び選択肢となる3種類の図形が表示部に表示される旨を説明すると共に、それらの3種類の図形がそれぞれ系列2用キー2b′における“1”、“2”、“3”のキーに対応している旨を説明し、示された例のルールを基準図形に当てはめた場合に基準図形に対してルールと同じ関係にある図形を選択して対応するキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1′の画面表示と音声によって“系列2”についての教示を行い、続いて“系列2”についての練習を開始する。
“系列2”についての練習では、コンピュータ1′が表示部に“識別性課題の問題”を表示し、受検者に対してキー押下の回答を求める。“系列2”についての練習は、コンピュータ1′が“識別性課題の問題”を提示して受検者が回答するという練習を繰り返し、“識別性課題の問題”の発生と受検者の回答が2問分行われた時点で終了する。
“系列3”については、受検者に与える音刺激とそれぞれの音刺激が対応する系列3用キー2c′におけるキーが上記反応検査装置における“系列3”と同様なので、上記第1実施形態における“系列3”と同様に教示及び練習を行う。そして、上記同様の練習で音刺激の発生と受検者の回答が9回行われた時点で終了する。
3系列を混合した場合については、色刺激及び音刺激並びに識別性課題のうちの任意の刺激ないし問題が受検者に対する課題として与えられ、それぞれの刺激ないし問題に対応するキー押下の回答が求められる。コンピュータ1′は、表示部における表示や音声出力部からの音声アナウンスにより、受検者に対し、これまでに教示及び練習をしてきた色刺激及び音刺激並びに識別性課題のうちの任意の刺激ないし問題が与えられる旨を説明すると共に、それぞれの刺激ないし問題に対応するものとして教示されたキーを回答としてできるだけ速く押下するように指示する。本反応検査装置は、このようにしてコンピュータ1′の画面表示と音声によって3系列を混合した場合についての教示を行い、続いて3系列を混合した場合についての練習を開始する。
3系列を混合した場合についての練習では、コンピュータ1′が色刺激及び形刺激並びに識別性課題のうちの任意の刺激ないし問題を与え、受検者は、これまでの教示及び練習に基づき、系列1用キー2a′、系列2用キー2b′及び系列3用キー2c′のうちの与えられた刺激ないし問題に対応するキーを押下する。すると、そのキー押下による回答をコンピュータ1′が受検者の反応として検出し、直ちに別の刺激ないし問題を与えて再び受検者に回答を求める。3系列を混合した場合についての練習は、このようにコンピュータ1′が3系列のうちの任意の刺激ないし問題を発生して受検者が回答するという練習を繰り返し、刺激ないし“識別性課題の問題”の発生と受検者の回答が12回行われた時点で終了する。3系列を混合した場合の任意の刺激ないし問題による課題は、本検査における上記基本課題と同様の形態になっており、受検者は、かかる本検査同様の課題に対する回答の練習を計12回行うことになる。
検査の教示及び練習は以上で終了する。上述の教示と練習をすべて行って検査の教示及び練習を実施する所要時間は、通常であれば6分程度である。
2.本検査
検査の教示及び練習が終了すると、コンピュータ1′は、表示部における表示や音声出力部からの音声アナウンスにより、受検者に対して本検査の開始を指示する。そして、受検者が指示に従った操作をすると、その操作を受けたコンピュータ1′が本検査の処理動作を開始する。
本検査においては、上述したように受検者に対する課題として任意の系列の任意の刺激ないし問題をランダムに与える。すなわち、コンピュータ1′は、予め任意の刺激ないし問題をランダムに与えるようにしてある課題の設定を参照し、その設定に従って順次刺激の発生ないし問題の提示を行う。受検者は、順次与えられる刺激ないし問題に対し、それぞれの刺激が対応するキーないしそれぞれの問題で自身が選択する図形の選択肢に対応するキーを課題に対する回答としてできるだけ速く正確に押下していく。これにより、コンピュータ1′は、与えた刺激ないし問題に対して受検者が順次押下したキーの回答を受検者の反応として順次検出していく。
ここで、本検査中の刺激発生と問題提示の基本的な形態では、上記反応検査装置における刺激発生形態同様、受検者の反応が正解であれば次の刺激を与え、不正解であれば引き続き同じ刺激を与えるが、課題設定画面における“制限時間”の設定等によって適宜別の形態を採用することにしてもよい。また、本検査中は、上記第1実施形態同様、コンピュータ1′において受検者のそれぞれの反応について反応時間を計測している。
そして、本反応検査装置は、基本的には以上のようにして実施される本検査において、受検者に対するプレッシャーないしストレス等の精神的負担となるようなフィードバックをかけ、異常時を作り出した状態で受検者の反応検査を実施する。フィードバックは、受検者に対し、反応が遅い場合や誤った回答をした場合等に表示部での表示や音声出力部(受検者が装着しているヘッドホン)からの音声等により、上記第1実施形態と同様にして与える。
すなわち、受検者の反応が遅い場合には、表示部での表示によって“キーを押してください”等のメッセージ表示を行うと共に、音声出力部(ヘッドホン)からの音声によってベル音等の遅延音を発生させる。受検者の反応が遅いか否かは、コンピュータ1′において計測している反応時間に基づいて判断し、例えば、それぞれの系列の刺激ないし問題に対する6回目以降の反応について、直近5回の反応時間(秒)の平均値μ及び標準偏差σを情報処理部が本検査中順次算出し続け、反応時間のタイマ計時が[μ+0.53σ]秒に至った時点で受検者の反応が遅いと判断してフィードバックをかけ、受検者の反応が終了するまでフィードバックを与え続ける。
これにより、本反応検査装置においても受検者にプレッシャーないしストレスを与えて異常時を作り出し、その異常時の状態における受検者の反応を検査することができる。また、かかる異常時を作り出すフィードバックは、上記第1実施形態同様に受検者の反応に応じて動的にかけることが可能になっているので、本検査を実施する受検者毎に当該受検者の反応時間に対して平均した割合でフィードバックをかけることができ、さらに、当該受検者の反応時間が検査の進行に伴って変化した場合でも当該受検者に対して一定の割合でフィードバックを返すことができる。したがって、本反応検査装置においてもフィードバックを適宜所望の一定割合で与えて受検者がプレッシャーないしストレスを受ける異常時を作り出すことができ、異常時を想定した反応検査を的確に実施することができる。
本反応検査装置による反応検査においては、このようにして受検者の反応が遅い場合にフィードバックを与え、受検者が誤った回答をした場合には上記第1実施形態同様に“まちがい”のフィードバックを与え、刺激の発生ないし問題の提示と受検者の回答が繰り返されて本検査が実施される。そして、コンピュータ1′においては、受検者の各回答を受検者の反応として順次検出し、それぞれの反応の記録として、与えた刺激、回答、回答の正誤、反応時間及び遅延フィードバックの有無等を記憶部に書き込む。本反応検査装置では、本検査の実施時間は90秒とし、コンピュータ1′は、最初の刺激発生又は問題提示をした本検査の開始時点から90秒間が経過した時点で刺激の発生等の動作を停止して本検査を終了する。本検査の終了時には、本検査全体の記録として、総反応数、正答数、誤答数及び平均反応時間等を記憶部に書き込む。これにより、本検査を実施した受検者については、本検査の結果である検査成績が自動的に記録され、その検査成績に基づいて当該受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。
本反応検査装置によれば、以上のようにして検査の教示及び練習と本検査が実施され、本検査の結果に基づいて受検者の鉄道車両の運転適性が評価される。上述したように教示及び練習の所要時間は6分程度であり、本検査の実施時間は90秒なので、教示及び練習も含めた反応検査の全所要時間は8分程度である。
本反応検査装置の動作説明は以上である。本反応検査装置が上記反応検査装置と異なる主要な点は、受検者の選択反応を検査するに当たり、上記反応検査装置における形刺激に替えて識別性課題を導入した点と、系列1用キー2a′をそのまま“系列1”の各色刺激と対応する着色がなされているものにした点である。識別性課題の導入は、上記反応検査装置とは異なる形態の反応検査を可能にするが、系列1用キー2a′の各色刺激と対応する着色も上記反応検査装置とは異なる形態の反応検査を可能にするものとなっている。
すなわち、色刺激に対して押下すべきキーが当該色刺激の色になっている場合には、表示される色刺激と同じ色のキーを選択すればよいので、受検者に対して求められる回答は容易であり、受検者は何等の支障もなく選択反応を示すことになる。これに対し、上記反応検査装置における系列1用キー2aのように“赤”、“黄”、“緑”の色刺激に対応するキーをそれぞれ“1”、“2”、“3”のキーとすると、受検者は、色刺激の色とキーの番号との対応関係を記憶しなければならず、色刺激が与えられたときには自身の記憶に基づいて対応するキーを選択しなければならない。したがって、色刺激については、上記反応検査装置による反応検査の方が回答の難易度が高く、本反応検査装置による反応検査よりも大きなストレスを受検者に与えて反応を検査することになる。このため、上記反応検査装置では、受検者にストレスを与えるという点で色刺激の発生自体が異常時を作り出すフィードバックとしても機能しているのに対し、本反応検査装置では、色刺激の発生自体が特に受検者にストレスを与えるようなこともなく(3系列のうちでは回答が容易な刺激であり)フィードバックとしては機能していない。
・まとめ
以上説明したように、第1実施形態による反応検査装置では、色刺激、形刺激及び音刺激に対する受検者の異常時における反応が検査され、第2実施形態による反応検査装置では、色刺激及び音刺激並びに識別性課題に対する受検者の異常時における反応が検査される。これらの検査によれば、受検者を異常時の状態とした上で上記検査体系中の「(2)知能検査(識別性検査)」と「(4)反応速度検査(機敏性検査)」を実施することができる。これにより、近年の鉄道において事故が発生し得る異常時を想定して検査体系中の検査を実施することができ、異常時における受検者の運転適性を検査することが可能になる。
ここで、検査体系中の「(2)知能検査(識別性検査)」と「(4)反応速度検査(機敏性検査)」については、従来では個々に検査を実施していたが、上述した実施形態によれば、それらの検査を一つの反応検査装置によって実施することができる。さらに、それらの検査は、従来では視覚刺激を主体として行われていたが、上述した実施形態では、視覚刺激に加えて聴覚刺激を導入しており、より多様な検査を実施することが可能になっている。
そして、上述した実施形態によれば、色刺激、音刺激、形刺激及び識別性課題の4形態の課題のうち、3形態の課題をコンピュータに設定し、検査の教示及び練習を実施し、本検査を実施する、という課題の作成から検査の実施までを自由に設定することが可能である。また、かかる自由な設定による検査を実施する上述の反応検査装置は、汎用のパーソナル・コンピュータ等と上記多重系列キーボード2ないし2′のような専用キーボードをPCカード接続するだけで実現することができる。
本発明の第1の実施形態による反応検査装置の外観の構成を示した図である。 同反応検査装置の構成を機能ブロック図によって示した図である。 同反応検査装置におけるコンピュータ1が表示部1dに色刺激を表示している状態の一例を示した図である。 コンピュータ1が表示部1dに形刺激を表示している状態の一例を示した図である。 コンピュータ1が本検査の開始を表示部1dでの表示によって指示する形態の一例である。 反応が遅い場合の受検者に対するフィードバックが表示部1dでの表示によって与えられている状態の一例を示した図である。 反応が遅い場合の受検者に対するフィードバックが表示部1dでの表示によって与えられている状態の他の例を示した図である。 任意の刺激をランダムに与える課題の設定をするための課題設定画面の一例を示した図である。 本発明の第2の実施形態による反応検査装置の構成を示した図である。
符号の説明
1、1′ コンピュータ
1a 入力部
1b 情報処理部
1c 記憶部
1d 表示部
1e 音声出力部
2、2′ 多重系列キーボード
2a、2a′ 系列1用キー
2b、2b′ 系列2用キー
2c、2c′ 系列3用キー

Claims (7)

  1. 受検者に対して与える課題を発生する課題発生手段と、
    受検者が与えられた課題に対する回答の操作をする操作手段と、
    前記操作手段の操作による回答を受検者の反応として検出する検出手段と、
    課題の発生から受検者の反応までの反応時間に基づき、当該受検者に対して精神的負担となるフィードバックを与えて異常時の状態を作る異常時生成手段と
    を有する反応検査装置。
  2. 前記異常時生成手段は、前記課題発生手段が課題を発生した後に、当該課題と同形態の課題であって当該課題の発生前に受検者に対して与えられた予め定めた数の課題について前記検出手段により検出された各反応の反応時間に基づき、当該受検者に対して前記フィードバックを一定の割合で与える、請求項1記載の反応検査装置。
  3. 前記異常時生成手段は、前記各反応の反応時間の平均値及び標準偏差に基づき、当該受検者に対して前記フィードバックを一定の割合で与える、請求項2記載の反応検査装置。
  4. 前記フィードバックは、受検者の反応が遅いときに受検者に対して回答を促す表示を含む、請求項1〜3のいずれかの項記載の反応検査装置。
  5. 前記フィードバックは、受検者の反応が遅いときに受検者に対して回答を促す音を含む、請求項1〜4のいずれかの項記載の反応検査装置。
  6. 前記異常時生成手段は、受検者の反応が課題に対する正しい回答を示すものでないときに、さらに当該受検者に対して精神的負担となるフィードバックを与える、請求項1〜5のいずれかの項記載の反応検査装置。
  7. 前記課題発生手段が発生する課題によってさらに当該受検者に対して精神的負担を与える、請求項1〜6のいずれかの項記載の反応検査装置。
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