JP2006204001A - 電力変換システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数が低減されるとともに、三相交流電力生成用の電力変換デバイスを有効利用し得る単相交流用の電力変換システムを提供する。
【解決手段】 IPM200の3つの出力端子のうちの1つの出力端子Woにバックアップ用回路300が接続されている。マイクロコンピュータ1000は、交流電源Gが遮断された場合に、リニアモータMへの単相交流電力の供給を停止するとともに、コンデンサCd1に蓄積されている直流電力がIPM200およびバックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000に供給されるように、IPM200およびトランジスタQs1を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、直流電力を単相交流電力に変換する電力変換システムに関するものである。
従来から、直流電力を単相交流電力に変換するとともに、その単相交流電力の周波数を制御することが可能な電力変換システムが用いられている。この電力変換システムは、たとえば、3つの出力端子を有する三相交流電力生成用の電力変換デバイスとしてのIPM(Intelligent Power Module)とそれを制御するマイクロコンピュータとを含んでいる。このような電力変換システムを用いて単相交流電力を生成する場合には、IPMの3つの出力端子のうち1つの出力端子は使用されない。また、前述のような電力変換システムにおいては、マイクロコンピュータに供給される交流電源Gが瞬間的に遮断され、マイクロコンピュータに直流電力を供給できなくなったときに、所定時間マイクロコンピュータに直流電力を供給するためのバックアップ用回路が設けられている。
特開平4−17532号公報 特開2001−54297号公報
しかしながら、上記従来の電力変換システムにおいて、バックアップ用回路が三相交流電力生成用のIPMとは別に設けられるため、電力変換システム全体の部品点数が増加してしまう。また、三相交流電力生成用のIPMの3つの出力端子のうちの1つは使用されないため、電力変換システムは有効利用されていない。
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであり、その目的は、部品点数が低減されるとともに、三相交流電力生成用の電力変換デバイスを有効利用し得る単相交流用の電力変換システムを提供することである。
本発明の電力変換システムは、直流電力を三相交流電力に変換可能であって、3つの出力端子を有する電力変換デバイスと、交流電源を直流化するとともに直流電力の電位を安定させる電圧安定化回路と、3つの出力端子のうちの2つの出力端子に接続され、2つの出力端子から単相交流電力が供給される負荷とを備えている。また、電力変換システムは、電力変換デバイスを制御することによって単相交流電力の態様を変化させるマイクロコンピュータと、交流電源を直流化してマイクロコンピュータへ直流電力を供給する制御電源と、3つの出力端子のうちの残りの1つの出力端子に接続され、制御電源が供給する直流電力の代替用の直流電力を供給可能なバックアップ用回路とを備えている。さらに、マイクロコンピュータは、交流電源が低下または停電した場合には、電圧安定化回路に蓄積されている直流電力が電力変換デバイスおよびバックアップ用回路を介して当該マイクロコンピュータに供給されるように、電力変換デバイスを制御する。
上記の構成によれば、交流電源が低下または停電した場合に、電力変換デバイスおよび電圧安定化回路が、バックアップ用回路とともに、制御電源の代替機能を果たす。そのため、バックアップ用回路のための部品点数が低減される。また、通常使用されていない残りの1つの出力端子に接続された電力変換デバイス内の回路が用いられるため、電力変換デバイスの有効利用を図ることができる。
また、マイクロコンピュータは、交流電源が低下または停電した場合には、負荷への単相交流電力の供給が停止されるように、電力変換デバイスを制御するものであってもよい。
通常、交流電源が低下または停電したことに起因してマイクロコンピュータが不安定な状態になる。その結果、負荷への単相交流電力の供給のための制御において電力変換デバイスの誤動作が生じることがある。この誤動作によって電力変換デバイスが損傷するおそれがある。しかしながら、上記の構成によれば、負荷への単相交流電力の供給のための制御が停止されるため、電力変換デバイスが損傷するおそれが低減される。
また、マイクロコンピュータは、残りの1つの出力端子から出力される電力の電圧を調整するために、残りの1つの出力端子に接続されている電力変換デバイス内のスイッチング素子のオン/オフ制御を実行して、残りの1つの出力端子から出力されるパルスを変化させるものであってもよい。
上記の構成によれば、電力変換デバイス内のスイッチング素子を有効に利用してバックアップ用電力の電圧を調整することができる。
また、バックアップ用回路は、マイクロコンピュータから出力される制御信号によりオンするスイッチング素子を含んでいてもよい。この場合、マイクロコンピュータは、交流電源が低下または停電したときのみ、スイッチング素子をオンさせ、バックアップ用回路を介してマイクロコンピュータに直流電力が供給されるように、電力変換デバイスを制御することが望ましい。
上記の構成によれば、バックアップ用回路を介してマイクロコンピュータに直流電力が誤って供給されてしまうことがより確実に防止される。
本発明によれば、部品点数が低減されるとともに、三相交流電力生成用の電力変換デバイスを有効利用し得る単相交流用の電力変換システムが得られる。
以下、図を用いて、本発明の実施の形態の電力変換システムを説明する。
実施の形態の電力変換システムは、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、IPMから単相交流電力を出力する。IPMは、三相交流電力生成用の電力変換デバイスである。このIPMによって、単相交流モータの一例のリニアモータMが制御される。
図1に示すように、本実施の形態のIPM200には、インバータ回路100が内蔵されている。インバータ回路100は、6つのスイッチング素子を有し、図1に示すような態様で、リニアモータMに接続されている。6つのスイッチング素子は、トランジスタGu、Gx、Gv、Gy、Gw、およびGzであり、それぞれには、ソース電極とドレイン電極との間にフライホイールダイオードが接続されている。ただし、リニアモータMの制御においては、6つのトランジスタのうちトランジスタGu、Gx、Gv、およびGyからなる4つのトランジスタのみが用いられる。
図1から分かるように、トランジスタGuとトランジスタGxとは直列に接続されているとともに、トランジスタGvとトランジスタGyとは直列に接続されている。さらに、トランジスタGwとトランジスタGzとは直列に接続されている。また、トランジスタGuおよびGxとトランジスタGvおよびGyとは、この順番で、互いに並列に接続されている。さらに、図1においては、トランジスタGuおよびGxに対して、トランジスタGwおよびGzがこの順番で並列に接続されている。
なお、トランジスタGwおよびGzは、リニアモータM、すなわち単相モータの制御には用いられないトランジスタである。このように、IPM200のインバータ回路100にはリニアモータMの制御に用いられないトランジスタが含まれている。
また、リニアモータMは、一方の端子がトランジスタGuとトランジスタGxとの間のノードに接続され、かつ、他方の端子がトランジスタGvとトランジスタGyとの間のノードに接続されている。
また、マイクロコンピュータ1000のU相コントロール回路(図2参照)とトランジスタGuのゲート電極とは、配線Uによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のX相コントロール回路とトランジスタGxのゲート電極とは、配線Xによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のV相コントロール回路(図2参照)とトランジスタGvのゲート電極とは、配線Vによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のY相コントロール回路とトランジスタGyのゲート電極とは、配線Yによって接続されている。さらに、本実施の形態のIPM200は、マイクロコンピュータ1000のW相コントロール回路(図2参照)とトランジスタGwのゲート電極とは、配線Wによって接続されている。また、マイクロコンピュータ1000のZ相コントロール回路とトランジスタGzのゲート電極とは、配線Zによって接続されている。
マイクロコンピュータ1000は、配線U、X、V、およびYを介して、トランジスタGu、Gv、Gx、およびGyのそれぞれのゲート電極にPWM制御信号を送信し、それらのトランジスタのそれぞれの開閉動作を制御する。それにより、IPMの3つの出力端子のうち2つの出力端子から出力される単相交流電力がリニアモータMに供給される。つまり、トランジスタGu、Gv、Gx、およびGyは直流電力を単相交流電力に変換するインバータ回路100を構成している。したがって、前述のPWM制御信号により、リニアモータMのピストンの往復運動の振幅および周期が制御される。なお、通常、トランジスタGwおよびGzはオフされている。
本実施の形態のIPM200は、図1に示すように、トランジスタGuとトランジスタGxとの間のノードと第1出力端子とが接続され、トランジスタGvとトランジスタGyとの間のノードと第2出力端子とが接続され、トランジスタGwとトランジスタGzとの間のノードと第3出力端子Woとが接続されている。第1出力端子と第2出力端子とがリニアモータMの両端子に接続される。また、第3出力端子は、後述するバックアップ用回路300に接続されている。
また、マイクロコンピュータ1000は、配線Wおよび配線Zを介して、トランジスタGwおよびGzのそれぞれのゲート電極へ制御信号を出力し、バックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000自身に電力を供給することが可能である。ただし、バックアップ用回路300を介して直流電力がマイクロコンピュータ1000に供給されるときには、トランジスタGu、Gv、Gx、およびGyは全てOFFされる。したがって、交流電源Gが遮断されたときに生じるマイクロコンピュータ1000の混乱によって、トランジスタGuおよびGvならびにトランジスタGxおよびGyが導通してIPM200が損傷することが防止される。
バックアップ用回路300は、IPM200の3つの出力端子のうちのリニアモータMに接続されていない残りの1つの出力端子Woに接続されると共にマイクロコンピュータ1000の駆動用の電力供給配線に接続されている。電力供給配線は、マイクロコンピュータ1000と後述する制御電源GDCとに接続され、制御電源GDCからマイクロコンピュータ1000へ直流電力を供給するためのものである。
バックアップ用回路300においては、出力端子Woと接地電極との間に出力端子Woの出力電圧を分圧するための抵抗器Rs1およびRs2が直列に接続されている。また、抵抗器Rs2に対して並列に電位安定用のコンデンサCs1が接続されている。また、コンデンサCs1に対して並列にダイオードDs1が接続されている。ダイオードDs1は、抵抗器Rs1と抵抗器Rs2との間のノードの電位が高くなり過ぎた場合に、そのノードから接地電極へ電流を流し、マイクコンピュータ1000等の損傷を防止するためのものである。
また、抵抗器Rs1と抵抗器Rs2との間のノードには、トランジスタQs1のコレクタ電極が接続されている。また、トランジスタQs1のベース電極にはマイクロコンピュータ1000から出力された制御信号が入力される。トランジスタQs1は、マイクロコンピュータ1000が制御信号を出力したときのみオンし、コンデンサCd1に蓄積されている直流電力をマイクロコンピュータ1000に供給させるためのものである。トランジスタQs1のエミッタ電極は、制御電源GDCとマイクロコンピュータ1000との間の電力供給配線に接続されている。前述のエミッタ電極と接地電極との間にダイオードDs2および電位安定用のコンデンサCs2が互いに並列に接続されている。ダイオードDs2は、トランジスタQs1のエミッタ電極の電位が高くなり過ぎた場合に、トランジスタQs1のエミッタ電極から接地電極へ電流を流すためのものである。
なお、トランジスタQs1が設けられておらず、後述するW相のトランジスタGwのオン/オフ制御のみによってマイクロコンピュータ1000への電力の供給が行なわれても、本発明の目的を達成することは可能である。ただし、トランジスタQs1が設けられている場合には、交流電源Gが遮断されたときにのみ、トランジスタQs1をオンする。それにより、トランジスタGwが誤動作することによりマイクロコンピュータ1000へバックアップ用回路300を介して不必要な直流電力が供給されてしまう不都合がより確実に防止される。
また、IPM200に対して並列に整流・平滑回路Pが設けられている。さらに、整流・平滑回路Pに対して並列に交流電源Gが設けられている。また、整流・平滑回路PとIPM200との間にはコンデンサCd1が設けられている。コンデンサCd1は、整流・平滑回路Pから出力される直流電力を蓄えるとともに、IPM200に入力される直流電力の電位を安定させるためのものである。このコンデンサCd1に蓄えられた直流電力が停電時にマイクロコンピュータ1000へ供給される。
また、交流電源Gとマイクロコンピュータ1000との間には、制御電源GDCが接続されている。制御電源GDCは、交流電源Gから供給される交流電力を直流電力に変換し、その直流電力をマイクロコンピュータ1000に供給する。制御電源GDCとマイクロコンピュータ1000とは2本の電力供給配線によって接続されている。2本の電力供給線の一方は、接地電極に接続されている。また、2本の電力供給線同士は、コンデンサCd2を介して接続されている。コンデンサCd2は、2本の電力供給線の電位を安定させるためのものである。また、制御電源GDCとバックアップ用回路300との間には、ダイオードDd1が接続されている。ダイオードDd1は、バックアップ用回路300から出力される直流電力が制御電源GDCに供給されないようにするためのものである。したがって、バックアップ用回路300から出力される直流電力は常にマイクロコンピュータ1000にのみ供給される。
また、交流電源Gとマイクロコンピュータ1000との間には、AC(Alternative Current)電圧検出回路VACが接続されている。AC電圧検出回路VACは、交流電力が交流電源Gから供給されている場合には何ら信号をマイクロコンピュータ1000へ出力せず、交流電力が交流電源Gから供給されなくなった場合に所定の信号をマイクロコンピュータ1000へ出力する。したがって、マイクロコンピュータ1000は、AC電圧検出回路VACから出力された所定の信号が入力されたか否かによって、制御電源GDCに交流電力が供給されているか否かを判別することができる。その結果、マイクロコンピュータ1000は、制御電源GDCから直流電力が完全に供給されなくなる前に、以後に説明する停電時の処理を実行することが可能である。
また、整流・平滑回路PとIPM200との間には、接地電極およびDC(Direct Current)電圧検出回路VCDが設けられている。DC電圧検出回路VCDは、IPM200に供給される直流電力の電圧の大きさを示す信号をマイクロコンピュータ1000に与える。それにより、マイクロコンピュータ1000は、IPM200に供給される直流電力の電圧の大きさに応じて、前述のバックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000に供給される直流電力の電圧の大きさを調整する制御が可能である。
また、マイクロコンピュータ1000は、停電直後すなわち交流電源Gが遮断された後には、コンデンサCd1に蓄えられている直流電力を図1に示すIPM200およびバックアップ用回路300を介して自身に供給するための制御を実行する。それにより、停電直後のマイクロコンピュータ1000の誤作動によってIPM200が損傷することが防止される。なお、停電直後にマイクロコンピュータ1000に直流電力を供給し続ける時間を長くするためには、コンデンサCd1の容量を大きくすればよい。
図2は、PWMインバータ制御用のタイマが1つ(1チャンネル)内蔵されたリニアモータMを制御するためのマイクロコンピュータ1000の構成を説明するためのブロック図である。
図2に示すように、本実施の形態のマイクロコンピュータ1000は、発振器としてのクロック回路と、演算手段としてのCPU(Central Processing Unit)と、書替え可能
な記憶手段としてのRAM(Random Access Memory)と、読出専用の記憶手段としてのROMとを備えている。ROM(Read Only Memory)には、6つのスイッチング素子を制御するためのプログラムが格納されている。また、RAMは、ROMに格納されたプログラムに従ってCPUでの演算処理が行なわれた結果を一時的に記憶するための記憶手段であり、レジスタなどの一時記憶手段も含まれていてもよい。さらに、クロックは、発振器から送信されてきた信号を用いて、後述するタイマを動作させるための基本となるクロックパルスを形成するためのものである。
また、マイクロコンピュータ1000は、従来においては、三相交流モータの制御に用いられていた三相PWMインバータタイマを備えている。この三相PWMインバータタイマは、アップ/ダウンタイマである。アップ/ダウンタイマ1には、U相、X相、V相、Y相、W相、およびZ相のそれぞれの相を制御するための信号を出力する回路(U相、X相コントロール回路、V相、Y相コントロール回路、W相、Z相コントロール回路)が接続されている。但し、本実施の形態においては、リニアモータMの制御のためには、制御信号出力回路のうちU相、X相コントロール回路およびV相、Y相コントロール回路のみが使用される。一方、制御信号出力回路のうちW相、Z相コントロール回路は、IPM200およびバックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000へコンデンサCd1に蓄積されている直流電力を供給するときにのみ用いられる。
また、マイクロコンピュータ1000には、アップ/ダウンタイマ1の3つの相それぞれに対応した3つのレジスタが設けられている。本実施の形態においては、アップ/ダウンタイマ1のU相、X相、Y相およびV相に対応したレジスタのみがリニアモータMの制御のために使用される。アップ/ダウンタイマ1のW相およびZ相に対応したレジスタは、バックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000に直流電力を供給するために用いられる。
図3には、交流電源が瞬間的に停電した場合の各デバイスのタイムチャートが示されている。図3に示すように、停電時に交流電源Gから出力されていたAC100V電力が遮断されると、IPM200に入力されるモータ用DC電源(直流電力)はその出力が徐々に低下する。また、AC100V電力が遮断された直後に、U相、V相、X相、およびY相のそれぞれのPWM制御信号が全てオフされる。このように、U相、V相、X相、およびY相の全てのPWM制御信号をオフするのは、トランジスタGu、Gx、Gv、およびGyのそれぞれをオフすることによって、瞬時停電の間に各トランジスタの状態が不安定になることに起因して生じるIPM200の損傷を防止するためである。つまり、トランジスタGuおよびGxの短絡、ならびに、トランジスタGvおよびGyの短絡が防止される。
また、前述の4つのトランジスタGu、Gx、Gv、およびGyのそれぞれがオフされている間には、マイクロコンピュータ1000は、W相のPWM制御信号のオン/オフを繰返す。つまり、トランジスタGwのオン/オフが繰返される。このとき、Z相のPWM制御信号はオフのままである。それにより、図3に示すように、出力端子Woから複数のパルスが連続的に出力される。また、出力端子Woからパルスが出力されると、マイクロコンピュータ1000はトランジスタQs1をオンする。したがって、制御電源GDCとマイクロコンピュータ1000との間に接続されている電力供給配線には、制御電源GDCが出力していた電力と同様の電力が供給され続ける。その後、AC100V(交流電源Gが復旧するれば、トランジスタQs1はオフされる。
図4には、交流電源Gに異常が発生してAC100V電力の供給が停止されたために、電力変換システムの各デバイスの運転を停止させるときの各デバイスのタイムチャートが示されている。図4に示すように、AC100V電力が遮断されると、図3と同様に、IPM200に入力されるモータ用DC電源(直流電力)が徐々に低下する。また、この場合においても、U相、V相、X相、およびY相のそれぞれのPWM制御信号がオフされる。さらに、W相のPWM制御信号がオン/オフを繰返し、Z相のPWM信号はオフのままである。したがって、出力端子Woから複数のパルスが連続的に出力される。また、トランジスタQs1がオンする。ただし、所定時間が経過しても、交流電源GからAC100V電力が出力されないため、マイクロコンピュータ1000はトランジスタQs1のオフと同時に制御電源GDCをオフする。
図5には、交流電源GがAC入力電源(AC100V電力)を出力しなくなったとき、すなわち停電時に、出力端子Woから出力されるパルスの態様と、コンデンサCs1の両端に印加される電圧の波形およびコンデンサCd2の両端に印加される電圧の波形のそれぞれとの関係が示されている。図5に示すように、コンデンサCs1およびコンデンサCd2によって出力端子Woから出力されるパルスが段階的に平滑化され、マイクロコンピュータ1000には、所定の直流電圧Vdが入力される。
次に、図6〜図9を用いて、IPM200に供給される直流電力(以下、「DC電源」という。)が低下した直後の制御と、DC電源(直流電力)がさらに低下したときの制御との相違点を説明する。
図6には、DC電源(直流電力)が低下した直後の制御の方法が示されている。図6に示すように、DC電源の電圧が100V程度である場合には、パルスのオン期間Tw1とオフ期間Tw2とがほぼ同程度とすると、図7に示すように、DC電源がさらに低下して50V程度である場合には、マイクロコンピュータ1000は、パルスのオン期間Tw1をオフ期間Tw2よりもかなり大きくする。つまり、出力端子Woから出力されるパルスのデューティ比を大きくする。
このように、DC電源の電圧の大きさに応じて、パルスのオン期間とオフ期間との比率が調整される。すなわち、DC電源の電圧が小さくなった場合には、マイクロコンピュータ1000は、パルスのデューティ比を大きくする。それにより、常に一定の直流電圧Vdがマイクロコンピュータ1000にバックアップ用回路200を介して供給される。
また、インバータ回路100に入力されるDC電源の大きさの程度に応じて、IPM200およびバックアップ用回路200を介してマイクロコンピュータ1000に供給される直流電力の大きさを調整する方法としては、図8および図9に示すように、パルスのデューティ比を変えることなく、複数のパルスの単位時間当りの数を変更する方法も考えられる。
図8には、DC電源が低下した直後の制御の方法が示されている。図8に示すように、DC電源の電圧が100V程度である場合には、単位時間あたりのパルスの数は相対的に少ない。一方、図9に示すように、DC電源がさらに低下しDC電源の電圧が50V程度になった場合には、単位時間あたりのパルスの数は相対的に多い。つまり、マイクロコンピュータ1000は、DC電源の電圧の低減に応じて、単位時間あたりのパルスの数を増加させている。
なお、図8と図9との比較においては、パルス1つの幅、すなわちパルスのオン期間TW1は同じであるが、パルス同士の間隔、すなわちパルスのオフ期間TW2は異なっている。つまり、図8のパルスのオフ期間TW2は、図9のパルスのオフ期間TW2よりも大きい。
次に、図10を用いて、本発明の実施の形態の電力変換システムのマイクロコンピュータが実行するバックアップ制御処理を説明する。
図10に示すように、バックアップ制御処理においては、まず、S1において、リニアモータMの運転が開始される。次に、S2において、リニアモータMの運転を継続する処理が実行される。次に、S3において、マイクロコンピュータ1000は、交流電源GのAC100V電力の電圧の検出を行なう。つまり、マイクロコンピュータ1000は、AC電圧検出回路VACから送信されてきた信号に基づいて、交流電源Gが通電状態であるのか、または、交流電源Gが停電状態であるのかを検出する。
その後、S4において、AC100V電源(交流電源G)が通電状態か否かが判別される。S4において、AC100V電源が通電状態であれば、S2〜S4の処理が繰返される。一方、S4において、AC100V電源(交流電源G)が停電状態であれば、S5以降の処理が実行される。S5においては、リニアモータMの運転が停止される。つまり、マイクロコンピュータ1000は、U相、X相、V相、およびY相の全てのPWM制御信号をオフする処理を実行する。次に、S6において、W相のチョッピング制御が開始される。チョッピング制御とは、図3〜図9に示すW相のトランジスタGwを所定周期でオン/オフする制御である。このとき、トランジスタGzはオフされている。
次に、S7において、トランジスタQs1がオンされる。それにより、S8において、所定時間だけ制御電源GDCのバックアップが行なわれる。つまり、所定時間だけ、コンデンサCd1に蓄積されている直流電力が、IPM200およびバックアップ用回路300を介してマイクロコンピュータ1000へ供給される。なお、トランジスタGwはこのときのみオンされる。
所定時間が経過すると、S9において、AC100V(交流電源G)が通電状態となっているか否かが判別される。S9において、AC100V電源が通電状態になっていれば、S10において、トランジスタQs1がオフされる。また、S11において、W相のチョッピング制御が停止される。つまり、トランジスタGzおよびGwの双方がオフされる。その後S1以降の処理が繰返される。
一方、S9において、AC100V電源(交流電源G)が通電状態になっていなければ、S12において、電力変換システムを構成する全てのデバイスがOFFされる。次に、S13において、AC電圧検出回路VACが出力している信号が取り込まれる。その後、S14において、AC電圧検出回路VACが出力している信号に基づいて、AC100V(交流電源G)が通電状態になっているか否かが判別される。S14において、AC100V(交流電源G)が通電状態になっていなければS13およびS14の処理が繰返される。一方、S14において、AC100V電源(交流電源G)が通電状態になっていればS1の処理が実行される。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれていることが意図される。
実施の形態の電力変換システムの構成を示す図である。 実施の形態のIPMのU相、X相、V相、Y相、W相、およびZ相のそれぞれのコントロール回路を説明するための図である。 瞬時停電時の各デバイスのON/OFFを示すタイムチャートである。 交流電源に異常が発生したときの各デバイスのON/OFFを示すタイムチャートである。 出力端子Woから出力される複数のパルスとコンデンサCs1およびCs2に印加される電圧との関係を示す図である。 瞬時停電時に出力端子Woから出力されるパルスとコンデンサCs1およびCs2に印加される電圧との関係の一例を示す図である。 交流電源に異常が発生したときに出力端子Woから出力されるパルスとコンデンサCs1およびCs2に印加される電圧との関係の一例を示す図である。 瞬時停電時に出力端子Woから出力されるパルスとコンデンサCs1およびCs2に印加される電圧との関係の他の例を示す図である。 交流電源に異常が発生したときに出力端子Woから出力されるパルスとコンデンサCs1およびCs2に印加される電圧との関係の他の例を示す図である。 実施の形態のバックアップ制御処理を説明するための図である。
符号の説明
100 インバータ回路、200 IPM、1000 マイクロコンピュータ。

Claims (3)

  1. 直流電力を三相交流電力に変換可能であって、3つの出力端子を有する電力変換デバイスと、
    交流電源を直流化するとともに前記直流電力の電位を安定させる電圧安定化回路と、
    前記3つの出力端子のうちの2つの出力端子に接続され、前記2つの出力端子から単相交流電力が供給される負荷と、
    前記電力変換デバイスを制御することによって前記単相交流電力の態様を変化させるマイクロコンピュータと、
    交流電源を直流化して前記マイクロコンピュータへ直流電力を供給する制御電源と、
    前記3つの出力端子のうちの残りの1つの出力端子に接続され、前記制御電源が供給する直流電力の代替用の直流電力を供給可能なバックアップ用回路とを備え、
    前記マイクロコンピュータは、前記交流電源が低下または停電した場合には、前記電圧安定化回路に蓄積されている直流電力が前記電力変換デバイスおよび前記バックアップ用回路を介して当該マイクロコンピュータに供給されるように、前記電力変換デバイスを制御する、電力変換システム。
  2. 前記マイクロコンピュータは、前記交流電源が低下または停電した場合には、前記負荷への単相交流電力の供給が停止されるように、前記電力変換デバイスを制御する、請求項1に記載の電力変換システム。
  3. 前記マイクロコンピュータは、前記残りの1つの出力端子から出力される電力の電圧を調整するために、前記残りの1つの出力端子に接続されている前記電力変換デバイス内のスイッチング素子のオン/オフ制御を実行して、前記残りの1つの出力端子から出力されるパルスを変化させる、請求項1に記載の電力変換システム。
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