JP2006203603A - テレビジョンおよび受信装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 受信対象の放送信号のチャンネルを指示するチャンネル指示信号を入力した際に、予め複数のチャンネルに夫々に対応させて特定の周波数の放送信号を受信するための選局制御情報を記録したプリセット情報を参照し、チャンネル指示信号にかかるチャンネルの高域側および低域側の隣接チャンネルに対して夫々に選局制御情報が記録されているか否か判断し、高域側の隣接チャンネルに対して選局制御情報が記録されている場合にのみ同高域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を備えた第一トラップ回路を作動させるとともに、低域側の隣接チャンネルに対して選局制御情報が記録されている場合にのみ同低域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を備えた第二トラップ回路を作動させる。
【選択図】 図3
Description
また、上記文献1においては、VHF帯とUHF帯とのいずれを受信する場合であっても常にトラップ回路装置は動作している。そのため、隣接放送信号がない場合にもチューナからの出力に対して常に所定帯域の除去を行っていることになり、不要にIF信号の帯域を狭くして画質を低下させることがあった。
従って、上記隣接放送信号による混変調や画面上への映り込みやノイズの発生などの妨害を適切に抑えることができる。一方、同隣接放送信号が無い場合にはトラップ回路が作動することはない。そのため、上記各妨害が発生しないにも拘わらず受信した放送信号の帯域幅を不要に狭まめてしまい、同放送信号の帯域幅を狭めた為に画質の低下を招来させるといった不都合も防がれる。
かかる構成によれば、一つのチャンネルを指定して所望の放送信号を受信しようとした際に隣接放送信号があるか否かを簡易に判断することができ、トラップ回路の制御も自動的に分岐できる。
このような、より具体的な構成において上述した請求項2〜請求項5の各発明と同様の作用を奏することは言うまでもない。
また、本発明にかかる技術的思想は、上記各手段が実行する処理と同様の処理をコンピュータに実行させるプログラムの発明としても把握できる。
図1は、本発明の一実施形態にかかるテレビジョン100を概略的に示している。
同図に示すように、テレビジョン100は、テレビジョン放送信号を受信するアンテナ10aと、チューナ回路10と、クロマIC20と、マイコン30等を備えている。マイコン30とチューナ回路10とクロマIC20はIICバス40を介して相互に接続されている。マイコン30の内部においては、CPU31がROM32に記憶された所定のプログラムによる処理をRAM33をワークエリアとして実行し、テレビジョン100全体の制御を行なう。また、マイコン30はリモコンI/F34を備えており、外部機器としてのリモコン送信機から出力される赤外線明滅信号を入力可能になっている。この赤外線明滅信号はCPU31に送出され、CPU31は対応する制御処理を実行する。
なお、本発明を受信装置として捉えた場合には、上記アンテナ10aと、チューナ回路10と、マイコン30と、第一トラップ回路16aと、第二トラップ回路16bと、スイッチング回路15とが、その主たる構成要素となる。
ここで、選局チャンネルに対応する放送信号(希望放送信号)を受信する場合に、希望放送信号に隣接する周波数帯域において隣接放送信号が存在する場合がある。地上波テレビ放送に用いられているVHF帯を一例として説明すると、90MHzから、90〜96MHzを1ch、96〜102MHzを2ch…というように、所定範囲の帯域(6MHz)を単位として順次各チャンネルに割り当てている。基本的には周波数帯域が隣り合うチャンネルにおいて夫々に放送信号を受信することは避け、1ch,3ch,5ch…等と、とびとびのチャンネルで放送信号を受信することが多いが、チャンネルプリセットの結果によっては、周波数帯域が隣接するチャンネルにおいて放送信号を受信する設定となることもある。この場合、隣接チャンネルで受信可能な隣接放送信号は、妨害信号となりやすい。
そこで、本実施形態においては、以下に示すように、隣接放送信号があるか否かを判断し、同判断結果に基づいて自動的にトラップ処理の実施態様を変化させるとした。
同図に示すように、プリセットデータ32aは、1〜nまでのチャンネルの番号データと各チャンネルに対応する周波数帯域の放送信号をチューナ回路10に受信させるための同調電圧との組み合わせによって構成されている。同調電圧は、所定の階調数で表されたデジタルデータとして記録されている。プリセットデータ32aは、テレビジョン100が有する公知のプリセット機能を用いて、ユーザがマニュアル操作でチャンネル毎に希望の放送局の放送信号を受信できるように設定することで生成できる。あるいは、テレビジョン100に公知のオートプリセット機能を持たせ、アンテナ10aで受信可能な各局放送信号を自動的に探局し、その地域で受信できる放送信号にチューナ回路10が同調するための同調電圧のレベルを順次各チャンネルに対応させて記録することで、プリセットデータ32aを生成してもよい。
ここで本実施形態では、プリセットデータ32aを、上記選局制御処理だけでなく隣接放送信号が存在するか否かの判断においても利用する。
ステップS200(以下、ステップの記載を省略。)では、マイコン30は、上記入力したチャンネル指示信号に基づいて、選局チャンネルを特定する。
S210では、同特定したチャンネルの両側の隣接チャンネルのいずれに対しても同調電圧にかかるデータが記録されているか否か判断する。
S220の判断で“No”である場合、S230に進み、選局チャンネルの低域側の隣接チャンネルに対して同調電圧が記録されているか否か判断する。そして、同低域側の隣接チャンネルに対して同調電圧が記録されている場合にはS260に進む。この場合、希望放送信号の低域側だけに隣接放送信号が存在すると判断できるため、マイコン30は、第二トラップ回路16bのみが作動するようにスイッチング回路15を制御する。
次に、S240〜S270の各処理の選択と、これに応じたIF信号の波形の変化について説明する。
選局チャンネルで受信した希望放送信号がチューナ回路10において周波数変換されてIF信号となった場合、基本的には、同IF信号においては映像搬送波fpと音声搬送波fsが夫々に所定の周波数位置において現れる(fpは58,75MHz、音声搬送波fsはfpよりも4,5MHz低い54,25MHzの位置に現れる。)
また、同図に括弧書きで示したように、選局チャンネルの高域側の隣接チャンネルに隣接放送信号が存在する場合には、その隣接放送信号における映像搬送波fp´が、上記fsよりも所定周波数分(1,5MHz)だけ低い位置(52,75MHz)に、低域側の隣接チャンネルに隣接放送信号が存在する場合には、その隣接放送信号における音声搬送波fs´が、上記fpよりも同所定周波数分だけ高い位置(60,25MHz)に夫々表れ、妨害信号となる。
S260において第二トラップ回路16bのみが作動されると、逆に第二トラップ回路16bによってfs´に対応する周波数帯域が減衰されるものの、fp´に対応する周波数帯域についてはトラップ処理の対象とならない。その結果、IF信号の波形は、fs´付近の周波数帯域においては実線曲線で示す波形となり、fp´付近の周波数帯域においては鎖線で示すような波形となる。
S270において、第一トラップ回路16aおよび第二トラップ回路16bの両方の作動が禁止された場合には、IF信号の波形は、fp´およびfs´付近の周波数帯域においてトラップ回路による減衰は行われず、鎖線で示すような波形となる。
従って、あるチャンネルを選択して希望の放送信号を受信する際に隣接放送信号が存在する場合には、同隣接放送信号をチューナ出力段階においてカットするため、同隣接放送信号の存在によって中間増幅段などにおいて増幅回路が飽和してしまうことや、同隣接放送信号による混変調や画面上への映り込みやノイズの発生といった各種妨害を適格に防止することができる。また、トラップ処理によって妨害信号となる帯域をカットできるため、SAWフィルタ10bの設計精度を緩和することができ、製品選択の余地が広がりひいては開発コストの低減にも繋がる。
10a…アンテナ
10b…SAWフィルタ
11…高周波増幅回路
12…混合回路
13…局部発振回路
15…スイッチング回路
16a…第一トラップ回路
16b…第二トラップ回路
17…トラップ回路ユニット
20…クロマIC
30…マイコン
31…CPU
32…ROM
32a…プリセットデータ
33…RAM
34…リモコンI/F
50…カソードアンプ
60…オーディオアンプ
70…偏向回路
80…CRT
90…スピーカ
100…テレビジョン
300…メイン基板
Claims (5)
- 受信対象の放送信号の周波数帯域に隣接する信号による妨害を所定のトラップ回路を用いて低減可能なテレビジョンにおいて、
受信対象の放送信号のチャンネルを指示するチャンネル指示信号を入力した際に、予め複数のチャンネルに夫々に対応させて特定の周波数の放送信号を受信するための選局制御情報を記録したプリセット情報を参照し、上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルの高域側および低域側の隣接チャンネルに対して夫々に選局制御情報が記録されているか否か判断する隣接信号検知手段と、
上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルの高域側の隣接チャンネルに対して選局制御情報が記録されている場合にのみ、同高域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を備えた第一トラップ回路を作動させるとともに、上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルの低域側の隣接チャンネルに対して選局制御情報が記録されている場合にのみ、同低域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を備えた第二トラップ回路を作動させるトラップ回路制御手段とを具備することを特徴とするテレビジョン。 - 受信対象の放送信号の周波数帯域に隣接する信号による妨害を所定のトラップ回路を用いて低減可能な受信装置において、
上記受信対象の放送信号と周波数帯域が隣接する放送信号が存在するか否かを検知する隣接信号検知手段と、
隣接する放送信号が存在する場合にのみ、同隣接する放送信号を減衰させるトラップ回路を作動させるように制御するトラップ回路制御手段とを具備することを特徴とする受信装置。 - 上記トラップ回路は、受信対象の放送信号のチャンネルの高域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を有する第一トラップ回路を備え、上記トラップ回路制御手段は、受信対象の放送信号の周波数帯域の高域側に隣接する放送信号が存在する場合にのみ同第一トラップ回路を作動させることを特徴とする請求項2に記載の受信装置。
- 上記トラップ回路は、受信対象の放送信号のチャンネルの低域側の隣接チャンネルに対応して存在する妨害信号を減衰させるためのトラップ周波数特性を有する第二トラップ回路を備え、上記トラップ回路制御手段は、受信対象の放送信号の周波数帯域の低域側に隣接する放送信号が存在する場合にのみ同第二トラップ回路を作動させることを特徴とする請求項2または請求項3のいずれかに記載の受信装置。
- 上記隣接信号検知手段は、受信対象の放送信号のチャンネルを指示するチャンネル指示信号を入力した際に、予め複数のチャンネルに夫々に対応させて特定の周波数の放送信号を受信するための選局制御情報を記録したプリセット情報を参照し、上記チャンネル指示信号にかかるチャンネルの高域側および低域側の隣接チャンネルに対して夫々に選局制御情報が記録されているか否か判断することによって、上記隣接する放送信号の有無を検知することを特徴とする請求項2〜請求項4のいずれかに記載の受信装置。
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