JP2006203084A - 液剤注入方法及び液剤注入装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 積層ウエハのウエハ間隙間への液剤の注入において、積層ウエハの外面への接着剤の付着が低減され、注入の効率が高く、また完全に注入が行えるようにする。
【解決手段】 注入チャンバー2内の液剤容器3に液剤Lを溜め、表面張力により盛り上げて液剤容器3の縁より溢れ出ない状態で突出させ、突出した部分が積層ウエハ11,12の周縁に沿った形状で全周状に連ならなるようにする。注入チャンバー2を真空圧力とし、積層ウエハ11,12の周縁の全周を、突出し全周状に連なる部分の液剤Lに接触させ、周縁開口を塞ぐ。この際、積層ウエハ11,12の外面に沿って液剤Lが広がらないよう堰止め具61,62が外面に密着する。その後、注入チャンバー2内を大気圧にしてウエハ間に液剤を注入する。
【選択図】 図1

Description

本願の発明は、三次元半導体集積回路等の製造の際に行われる液剤注入の技術に関するものであり、重ね合わされた複数のウエハから成る積層ウエハのウエハ間に液剤を注入する方法及び装置に関するものである。
各種メモリやプロセッサ等の半導体集積回路は、微細加工技術の進歩により、高集積化、高機能化を遂げてきた。しかしながら、平面的な(2次元の)微細化には限界が指摘されるようになってきており、垂直方向にも素子を集積した三次元集積回路の技術に期待が集まっている。
一つのウエハの上に多層の回路を集積し、各層を層間配線でつないで一つの素子が形成したものも三次元集積回路であるが、工程の簡略化や歩留まりの向上等のため、複数のウエハを貼り合わせて三次元集積回路を実現する技術が研究されている。例えば特開平11−261001号公報に、この技術が開示されている。
貼り合わせ法により三次元集積回路を製作する場合、第一のウエハの表面にMOSFET等の回路素子を形成し、トレンチエッチングと埋め込み配線により層間配線を形成した後、裏面をCMP(化学的機械的研磨)法によって研磨してウエハを薄膜化し、層間配線の下端を露出させる。そして、露出させた層間配線の下端にマイクロバンプを形成する。次に、予め回路素子と層間配線を形成し、層間配線の上端にマイクロバンプを設けた第二のウエハの上に第一のウエハを乗せ、貼り合わせを行う。貼り合わせは、第一のウエハの下面のマイクロバンプと第二のウエハの上面のマイクロバンプとが正しく接触するようアライメントを行い、導電性接着剤等を使用してマイクロバンプを接合することで行われる。
尚、二枚のウエハに限らず、三枚又はそれ以上の枚数のウエハを貼り合わせることもある。以下の説明では、このように重ね合わされた複数のウエハから成るものを、「積層ウエハ」と呼ぶ。
各ウエハは、双方のマイクロバンプが突出している関係で離間しており、両者の間には隙間がある。このままであると機械的強度や層間絶縁性等の点も問題がある。そこで、両者を接着剤により接着する。上記公報の発明では、二枚のウエハの隙間に絶縁性の接着剤を注入して両者を接着している。接着剤としては絶縁エポキシ樹脂が使用されており、注入後に硬化させ、二枚のウエハを接着する。さらにウエハを接合する場合、第三のウエハを同様にCMP法により研磨し、層間配線の下端を露出させ、同様の工程を繰り返す。
接着剤の注入方法の詳細について、上記公報は以下のように説明している。
まず、貼り合わせるウエハの対向面にそれぞれ堰(公報では「壁」と呼ばれている。)を形成する。堰は、多数のマイクロバンプが形成された領域(各ウエハのうちデバイスの産出に利用される領域)を取り囲むようにして周状に形成され、一箇所だけ堰が途切れた所を作っておく。そして、二枚のウエハを重ね合わせ、真空チャンバー内に配置する。真空チャンバー内には、接着剤を溜めた容器が設けられており、堰の途切れた所(開口)を接着剤に浸ける。この状態で、真空チャンバー内をベントして大気圧に戻す。これにより、圧力差により接着剤が開口から注入されて堰の内側の空間に満ちる。また、堰の外側の空間にも、毛細管現象により接着剤が注入される。
特開平11−261001号公報
本願の発明者の検討によると、上述した接着剤の注入方法では、以下のような問題がある。
まず、注入に先立ち予め堰を作っておかなければならない面倒さがある。堰自体は素子の構造に不要なものであり、このようなもののために工程が増えることは、工程の簡略化の要請に反し、生産性の点で問題がある。
また、接着剤が入っていく箇所が堰の開口に限定されている関係で、注入に時間が掛かる。この点でも、生産性を高くできない問題がある。
さらに、溜められた接着剤中に二枚のウエハを漬け込むことで注入を行うので、積層ウエハの外面(一番上側のウエハの上面及び一番下側のウエハの下面)に接着剤が付着してしまう問題がある。接着剤は、ウエハに対して濡れ性が高いことや、ある程度粘性が高いこともあって、どうしても接着剤が付着してしまう。付着した接着剤は、後工程の前に除去しなければならず、この点でも工程が増え、生産性を悪くする他、付着した分の接着剤は無駄になるので、コスト上の問題も生ずる。
また、上記方法では、堰の内側の空間は圧力差で接着剤が注入されるものの、堰の外側は毛細管現象のみによって接着剤が注入されるため、堰の内外で注入量に差が出る。即ち、堰の外側では、隙間に接着剤が完全には満たされず、隙間のままである領域が生ずる。
本願の発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、三次元集積回路の製作の際に行われる接着剤注入のようなウエハ間への液剤注入において、積層ウエハの外面への接着剤の付着が低減され、注入の効率が高く、また完全に注入が行えるようにする技術的意義を有している。
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、重ね合わせた複数のウエハから成る積層ウエハのウエハ間に液剤を注入するウエハ間液剤注入方法であって、
真空チャンバー内に設けられている液剤容器に液剤を溜め、表面張力により液剤を盛り上げて液剤容器の縁より溢れ出ない状態で突出させ、且つその突出した部分が積層ウエハの周縁に沿った形状で全周状に連ならなるようにする液溜めステップと、
真空チャンバー内を所定の真空圧力にした状態で、積層ウエハの周縁の全周を、液剤容器の縁より突出し全周状に連なる部分の液剤に接触させる接触ステップと、
接触ステップの後、真空チャンバー内を大気圧にしてウエハ間に液剤を注入する注入ステップと
を備えているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記接触ステップにおいて積層ウエハの周縁が液剤に接触した際、積層ウエハの外面に沿って液剤が広がらないよう堰止め具を積層ウエハの周縁付近の外面に密着させて堰止めるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、前記請求項1又は2の構成において、前記液溜めステップでは、液剤容器は中心軸が垂直になるよう配置され、液剤容器の縁より突出した液剤は水平方向において全周状に連なっており、
前記接触ステップ及び前記注入ステップでは、液剤は積層ウエハの周縁で形成された開口の全周から水平方向に広がってウエハ間に満ちるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、重ね合わせた複数のウエハから成る積層ウエハのウエハ間に液剤を注入するウエハ間液剤注入装置であって、
積層ウエハを出し入れすることができ、所定の真空圧力と大気圧とを交互に繰り返すことができる真空チャンバーと、
真空チャンバー内に設けられ、注入する液剤を溜める液剤容器とを備えており、
液剤容器は、表面張力により液剤が盛り上がって縁より突出し、且つ突出し部分が積層ウエハの周縁に沿った形状で全周状に連なるよう液剤を溜めることができるものであり、
さらに、
容器の縁より突出し全周状に連なる液剤に、積層ウエハの周縁の全周が接触するよう積層ウエハを位置させるウエハ配置手段と、
真空チャンバー内が真空圧力の状態でウエハ配置手段が上記位置に積層ウエハを位置させた後、真空チャンバー内を真空圧力から大気圧にする制御部と
が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項5記載の発明は、前記請求項4の構成において、前記配置手段が積層ウエハの周縁を液剤に接触させた際、液剤が積層ウエハの外面に付着しないようにする付着防止手段が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項6記載の発明は、前記請求項5の構成において、前記付着防止手段は、前記配置手段が積層ウエハの周縁を液剤に接触させた際、積層ウエハの周縁付近の外面に密着して外面に沿った液剤の広がりを堰止める堰止め具を備えているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項7記載の発明は、前記請求項6の構成において、前記堰止め具は、積層ウエハの外面の周縁に沿って全周状に延びるリング状の部材であって弾性を有する部材であるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項8記載の発明は、前記請求項6又は7の構成において、前記付着防止手段が備える堰止め具は、積層ウエハのうちの下側のウエハに密着する下側堰止め具と、上側のウエハに密着する上側堰止め具であり、少なくとも一方の堰止め具を駆動して当該堰止め具を非密着状態から密着状態とする駆動機構が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項9記載の発明は、前記請求項4乃至8いずれかの構成において、前記液剤容器は、突出した液剤が水平方向において全周状に連なるよう配置されており、
前記ウエハ配置手段は、積層ウエハを水平な姿勢とし、液剤が積層ウエハの周縁で形成された開口の全周から水平方向に広がってウエハ間に満ちるよう積層ウエハを配置するものであるという構成を有する。
以下に説明する通り、本願の請求項1又は4記載の発明によれば、注入に先立って積層ウエハのウエハ間に堰を形成しておくことは不要で、工程が簡略化され、生産性が高い。また、注入口が特定の一箇所に限定されておらず積層ウエハの周縁開口の全周から液剤が注入される。このため、注入が完了するまでの時間が短くなり、この点でも生産性は高い。さらに、液剤は、圧力差により積層ウエハの周縁開口の全周から中心に向けて均一に広がり、ウエハ間に完全に満ちる状態となるので、注入完了後の二枚ウエハの重量バランスは均一なものとなる。このため、後工程で積層ウエハを取り扱う際に問題が生ずることがない。
また、請求項2又は5記載の発明によれば、上記効果に加え、液剤が積層ウエハの外面に付着するのが防止されるので、付着した液剤を注入後に除去する手間が無く、この点でも生産性が高い。また、液剤の無駄が発生しないので、コストの面でも優れている。
また、請求項3又は9記載の発明によれば、注入の進行具合に重力が影響しないので、この点でより均一な注入を行うことができる。
また、請求項8記載の発明によれば、上記効果に加え、堰止めのための密着状態にするための動きがスムーズにできる。
以下、本願発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態)について説明する。
図1は、第一の実施形態に係るウエハ間液剤注入装置の主要部の正面断面概略図である。図1に示すウエハ間液剤注入装置は、重ね合わせされた二枚のウエハから成る積層ウエハ11,12を出し入れすることができる注入チャンバー2と、注入する液剤Lを溜めた液剤容器3とを備えている。
注入チャンバー2は、排気系21によって排気される気密な真空チャンバーであり、不図示のゲートバルブを通して積層ウエハ11,12が出し入れされるようになっている。排気系21は、ドライポンプ等の真空ポンプを備えており、注入チャンバー2内を数Pa程度の到達圧力まで排気できるようになっている。
注入チャンバー2を大気圧に戻すためのものとして、ベントガス導入系22が設けられている。ベントガスとしては、窒素のような不活性ガスが使用される。
液剤容器3は、注入チャンバー2内に配置されている。図2は、図1に示す液剤容器3の平面概略図である。液剤容器3は、全体としては皿状の部材であり、水平な姿勢で取り付けられている。液剤容器3は、水平な板状のベース部31と、ベース部31の周囲に設けられた液溜め部32とから主に構成されており、液溜め部32の部分で液剤Lが溜められるようになっている。尚、液剤容器3は、注入チャンバー2の底面に固定された架台300上に取り付けられている。
液剤容器3は、液溜め部32の部分において積層ウエハ11,12の周縁に沿ったリング状となっている。ウエハは円形であり、従って、液溜め部32は円管状である。液溜め部32は、図1に示すように、凹状の断面形状となっており、内部に液剤Lを収容して溜めるようになっている。
液剤容器3には、液剤供給系4が設けられている。液剤供給系4は、液溜め部32に接続された給液管41と、給液管41を通して液剤Lを供給する不図示の給液ポンプ等から構成されている。液溜め部32の側壁には給液口320が設けられており、給液管41は給液口320に接続されている。給液管41は、注入チャンバー2の壁を気密に貫通し、不図示の給液ポンプに接続されている。不図示の給液ポンプの動作により、所定量の液剤Lが供給され、液溜め部32に溜まるようになっている。注入する液剤Lとしては、本実施形態では、エポキシ樹脂系のような絶縁性接着剤が想定されている。
上記液剤Lの供給量で重要なことは、図1に示すように、溜められた液剤Lの表面が表面張力により盛り上がって容器の縁より突出する状態となる量とされる点である。図1に示すように、断面凹状の液溜め部32は、内側(中央寄り)の縁が外側の縁より低いが、溜められた液剤Lがこの内側の縁より溢れ出ない状態で突出している。「溢れ出ない状態」とは、液剤Lが溢れ出して流れていってしまわない状態ということである。
このような液剤Lの隆起(盛り上がりによる突出)は、液剤Lが接着剤であり、粘性がある程度高いことにも因る。本実施形態における液剤注入のキーポイントは、このように突出した液剤Lにウエハ11,12の周縁を接触させることによる。適切で確実な注入を行うには、突出量を充分に大きくすることが必要であり、このための構成として、本実施形態では、液溜め部32の内面に工夫を凝らしている。
具体的に説明すると、本実施形態では、液溜め部32の内面に、液剤Lの濡れ性を低くする表面処理が施されている。濡れ性を低くする表面処理とは、表面処理をしない状態に比べて低くするということである。液溜め部32を形成する素材の表面が持つ本来の濡れ性に比べて低くする、とも表現できる。具体的には、液溜め部32の内面には、濡れ性を低くするコーティングが施されている。コーティングとしては、例えばテフロン(デュポン社の登録商標)のようなフッ素樹脂コーティングが採用されている。このような表面処理のため、液溜め部32の内面に対する液剤Lの濡れ性が低くなり、従って接触角が高くなっている。このため、図1に示すように、容器の縁から大きく盛り上がり突出した状態が維持されるようになっている。
そして、本実施形態の装置は、上記のように突出させた液剤Lに、重ね合わせた積層ウエハ11,12の周縁の全周が接触するよう積層ウエハ11,12を位置させるウエハ配置手段を備えている。以下、この手段について説明する。
ウエハ配置手段は、搬入されたウエハ11,12が載せられる受け具と、受け具を昇降させてウエハ11,12を所定の位置に位置させる昇降機構51とから主に構成されている。受け具としては、本実施形態では、複数のリフトピン52が採用されている。図2に示すように、本実施形態ではリフトピン52は3本設けられており、均等間隔(120度間隔)に配置されている。リフトピン52は2本でも良いし、四本又はそれ以上でも良い。
リフトピン52は、水平な姿勢の駆動板53に固定されている。昇降機構51は、駆動板53を昇降させることで各リフトピン52を一体に昇降させるようになっている。昇降機構51は、駆動板53を支える支柱54と、支柱54に連結された直線駆動源55とから主に構成されている。支柱54は、駆動板53を中央で支えている。直線駆動源55は、例えばサーボモータが使用され、サーボモータの回転をボールネジと回転止めにより直線運動に変換させる機構が採用される。サーボモータの制御により、リフトピン52上のウエハを所定の位置(垂直方向の位置)に位置させることができるよう構成される。より具体的には、昇降機構51は、リフトピン52を所定の下限位置と、所定の上限位置に位置させることができるようになっており、リフトピン52が下限位置に位置した際、リフトピン52上の積層ウエハ11,12が周縁の全周において液剤Lに接触するようになっている。
また、不図示のリニアガイドが設けられており、リフトピン52が直線性良く垂直に昇降するようになっている。尚、注入チャンバー2の底板部には、支柱54が挿通された開口20が設けられている。開口20の縁から下方に延びるようにしてベローズ21が設けられており、開口20からの真空のリークを防止している。
尚、液剤容器3のベース部31には、リフトピン52が挿通されたピン挿通孔が設けられている。ピン挿通孔は、リフトピン52の数だけ設けられており、それぞれにリフトピン52が挿通されている。
本実施形態の装置は、さらに、積層ウエハ11,12の周縁が液剤Lに接触した際、液剤Lが積層ウエハ11,12の外面に付着しないようにする付着防止手段を備えている。以下、この点について説明する。
付着防止手段としては、重ねられたうちの下側のウエハ(以下、下側ウエハ)11の外面(下面)への液剤Lの付着を防止する手段と、重ねられたうちの上側のウエハ(以下、上側ウエハ)12の外面(上面)への液剤Lの付着を防止する手段とが設けられている。
下側ウエハ11の外面への液剤Lの付着を防止する手段(以下、下側防着手段)は、上記のように突出した液剤Lに下側ウエハ11の周縁の全周が接触した際、液剤Lが下側ウエハ11の外面に回り込んで外面に沿って広がるのを堰き止める下側堰止め具61と、下側堰止め具61を保持した下側ホルダとから主に構成されている。
下側堰止め具61としては、本実施形態では、Oリングが使用されている。下側堰止め具61の必要な条件は、下側ウエハ11に密着し、液剤Lが漏れてしまわないようにすることである。Oリングは気密封止や液密封止の手段にも使用されるが、この目的にも充分に使用できる。
本実施形態では、下側ホルダは、液剤容器3が兼用されている。液剤容器3のベース部31には、下側堰止め具61を装着するための堰止め具用溝が形成されている。図1に示すように、堰止め具用溝は、液溜め部32のすぐ内側に形成されている。下側堰止め具61は、この堰止め具用溝に嵌め込まれて設けられている。堰止め具用溝は、液溜め部32に沿って円周状に全周に延びており、従って下側堰止め具61は円環状であって、液溜め部32と同軸である。下側堰止め具61の直径は、ウエハ11,12より僅かに小さい。
尚、液剤容器3には、ウエハ保護用連通孔33が設けられている。ウエハ保護用連通孔33は、液剤Lの注入の際、下側ウエハ11と液剤容器3のベース部31との間の空間の圧力が、注入チャンバー2内の他の空間と同じにように上昇するようにしてウエハ(特に下側ウエハ11)の破損を防止するためのものである。ウエハ保護用連通孔33は、図1に示すように、ベース部31の上面から液溜め部32の側面とを連通させるようにして形成されている。尚、液剤容器3の下面には、中心を通るようにして左右に貫通する連通溝330が形成されている。ウエハ保護用連通孔33は、ベース部31の上面中央から下方に延び、貫通溝330に達している。
一方、上側ウエハ12の外面への液剤Lの付着を防止する手段(以下、上側防着手段)は、突出した液剤Lに上側ウエハ12の周縁が接触した際、外面に密着して液剤Lが外面に回り込んで外面に沿って広がるのを堰き止める上側堰止め具62と、上側堰止め具62を保持した上側ホルダ63と、上側堰止め具62を駆動する止め具駆機構64とから主に構成されている。
上側ホルダ63は、液剤容器3と同軸に設けられた円板状である。上側ホルダ63の下面には、円環状のブラケット65が固定されている。ブラケット65は上側ホルダ63と同軸であり、少し径が小さい。従って、ブラケット65は、上側ホルダ63の周縁から少し内側に位置している。上側ホルダ63には、上側連通孔631が設けられている。上側連通孔631は、ウエハ保護用連通孔33と同様の目的のものであり、上側ウエハ12と上側ホルダ63との間の空間の圧力が注入チャンバー2内の他の空間と同じように上昇するようにして、ウエハ(特にウエハ側12)の破損を防止するためのものである。
上側堰止め具62は、ブラケット65と同程度の径の円環状であり、ブラケット65の下端に固定されている。上側堰止め具62には、下側堰止め具61と同様、Oリングが用いられており、下側堰止め具61と同軸である。
止め具駆動機構64は、上側堰止め具62を昇降させる機構である。止め具駆動機構64は、上側ホルダ63を保持した保持ロッド66と、保持ロッド66に連結された直線駆動源67とから主に構成されている。保持ロッド66は、上側ホルダ63を中央で保持している。直線駆動源67は、例えばサーボモータが使用され、サーボモータの回転をボールネジと回転止めにより直線運動に変換させる機構が採用される。サーボモータの制御により、上側堰止め具62を垂直方向の所定の位置に位置させることができるよう構成される。尚、注入チャンバー2の上板部には、保持ロッド66が挿通された開口200が設けられている。開口200の縁から上方に延びるようにしてベローズ68が設けられており、開口67からの真空のリークを防止している。
尚、装置は、各部を制御する制御部を備えている。不図示の制御部は、排気系21、ベントガス導入系22、昇降機構51、液剤供給系4、止め具駆動機構64等を所定のシーケンスで制御できるようになっている。制御部は、マイクロプロセッサを備えたコンピュータを有しており、またシーケンス制御プログラムを記憶したメモリ等の記憶手段を備えている。尚、図1の装置は、所定の清浄度のクリーンルーム内に設置されている。
次に、ウエハ間液剤注入方法の発明の実施形態の説明も兼ね、上記装置の動作について説明する。図3は、図1に示す装置の動作について示した正面断面概略図である。
制御部は、予め排気系21を動作させ、注入チャンバー2内を数Pa程度の真空圧力に排気しておく。昇降機構51は、リフトピン52を上限位置に位置させており、この位置がスタンバイ位置である。また、液剤供給系4は、所定量の液剤Lを液剤容器3に供給しており、前述したように液溜め部32の縁から液剤Lが突出した状態となっている。
この状態で、不図示のゲートバルブが開けられ、不図示のロードロックチャンバーを経由して積層ウエハ11,12が注入チャンバー2内に搬入される。ウエハ同士は、前述したようにお互いのマイクロバンプが接合されており、所定の隙間を持って対向した状態で重ね合わされている。尚、各ウエハは、同じ形状及び大きさであり、同軸上(互いの中心が同じ鉛直線上)に位置している。
積層ウエハ11,12は、不図示の搬送ロボットのアームに保持された状態で注入チャンバー2内に搬送され、図3(1)に示すように、リフトピン52の上に載せられる。積層ウエハ11,12の載置位置は、積層ウエハ11,12が液剤容器3と同軸になる位置である。尚、注入チャンバー2内が真空圧力であることから、積層ウエハ11,12の間の隙間(以下、ウエハ間隙間)も真空圧力になっている。
積層ウエハ11,12が上記位置に載置されたことを確認すると、不図示の制御部は、まず止め具駆動機構64を動作させ、上側堰止め具62が上側ウエハ12に接触し僅かに押しつぶされる位置まで下降させる。これにより、上側堰止め具62が上側ウエハ12に密着する。次に、制御部は、昇降機構51と止め具駆動機構64とを同時に動作させ、上側堰止め具62とリフトピン52とを同期して下降させる。「同期して」とは、同じ速度で下降させることで上側堰止め具62の上側ウエハ12に対する密着状態が維持されるようにして下降させる、という意味である。制御部は、積層ウエハ11,12が所定の下限位置に達すると、昇降機構51と止め具駆動機構64の同期下降を停止させる。
リフトピン52が下限位置に位置すると、図3(2)に示すように、下側堰止め具61が下側ウエハ11に接触し、下側ウエハ11に僅かに押しつぶされて密着した状態となる。また、この下限位置は、図3(2)に示すように、積層ウエハ11,12の周縁で形成された開口(周縁開口)が、突出した液剤Lにより塞がれる位置である。この際、液剤Lは毛細管現象により、ウエハ間隙間に少し進入する。しかしながら、ウエハ間隙間と、それ以外の注入チャンバー2内の空間との間に圧力差は無いので、液剤Lは毛細管現象により注入されるのみで、それほど多くは注入されない。
次に、制御部は、排気系21の動作を止め、ベントガス導入系22を動作させる。ベントガス導入系22は、注入チャンバー2内にベントガスを少しずつ導入し、徐々に圧力を上昇させる。制御部は、不図示の真空計により注入チャンバー2内の圧力を監視しながら、注入チャンバー2内が大気圧になったら、ベントガス導入系22の動作を停止させる。
上記ベントガス導入系22による大気圧復帰に伴い、ウエハ間隙間内の圧力と注入チャンバー2内の他の空間の圧力(特に液剤Lの液面を押す圧力)との間に差が生じ、圧力差により、液剤Lが押し込まれてウエハ間隙間に注入される。注入チャンバー2内が大気圧に戻った後、所定時間経過すると、図3(3)に示すように、ウエハ間隙間は液剤Lにより完全に満たされる。この注入の間、下側堰止め具61が下側ウエハ11に密着し、上側堰止め具62が上側ウエハ12に密着しているので、液剤Lが回り込んで各ウエハの外面に付着するのが防止される。
制御部は、注入チャンバー2内の大気圧復帰を確認した後、大気圧状態を所定時間保持するよう制御を行う。所定時間経過すると、注入完了と判断して、積層ウエハ11,12の搬出動作を行う。まず、昇降機構51を動作させてリフトピン52を下限位置から上限位置まで上昇させる。この際、止め具駆動機構64も動作させて上側堰止め具62も一緒に上限位置まで上昇させた後、その位置からさらに上昇させて上側堰止め具62を上側ウエハ12から離間させる。そして、不図示のゲートバルブを開け、不図示の搬送ロボットのアームを進入させ、下側ウエハ11の下方に位置させて上昇させ、積層ウエハ11,12を保持させる。不図示の搬送ロボットは、積層ウエハ11,12を保持しながら、注入チャンバー2外に積層ウエハ11,12を取り出し、後工程のために必要な位置まで搬出する。
上記動作において、液剤Lが積層ウエハ11,12に接触した際、積層ウエハ11,12の周縁で形成された開口を液剤Lが気密に塞ぐ状態とすることが重要である。気密に塞いでいないと、大気圧に戻した際、圧力差による注入が効率的でなくなるほか、注入された液剤Lに気泡が混入し易くなる。
上記説明から解るように、本実施形態のウエハ間液剤注入方法又は装置によれば、注入に先立って積層ウエハ11,12の間に堰を形成しておくことは不要である。従って、工程が簡略化され、生産性が高い。
また、注入口が堰の開口のような特定の一箇所に限定されておらず、積層ウエハ11,12の周縁開口の全周から液剤Lが注入される。このため、注入が完了するまでの時間が短くなり、この点でも生産性は高い。
さらに、液剤Lは、圧力差により積層ウエハ11,12の周縁開口の全周から中心に向けて均一に広がり、ウエハ間隙間に完全に満ちる状態となるので、注入完了後の積層ウエハ11,12の重量バランスは完全に均一なものとなる。このため、後工程の際に積層ウエハ11,12を取り扱う際に問題が生ずることがない。即ち、前述した従来技術のように不完全な注入であると、積層ウエハをロボットのアームで保持した際、重さのバランスが不均一であるため、正しく保持ができなかったり、積層ウエハが落下してしまったりするおそれがあるが、実施形態によれば、このような問題はない。
また、液剤Lが積層ウエハ11,12の外面に付着するのが防止されるので、付着した液剤Lを注入後に除去する手間が無く、この点でも生産性が高い。また、液剤Lの無駄が発生しないので、コストの面でも優れている。
また、上記動作において、大気圧に戻しての液剤注入の際、下ウエハ11と液剤容器3のベース部31との間の空間は、ウエハ保護用連通孔33により液剤容器3の周囲の空間と連通しているので、同じように昇圧して大気圧に達する。このため、下側ウエハ11の破損が防止される。もしウエハ保護用連通孔33が無いと、下側ウエハ11とベース部31との間の空間が下側堰止め具61により密閉された状態となり、真空圧力のままとなる。このため、液剤Lが注入された際、下側ウエハ11が下方に膨らんでしまい、厚さによっては下側ウエハ11が破損してしまう場合もあり得る。本実施形態では、ウエハ保護用連通孔33が設けられているので、このような問題はない。同様に、上側ウエハ12と上側ホルダ63との間の空間は、上側連通孔631により周囲の空間に連通していて同様に大気圧に達する。このため、上側ウエハ12の破損が防止される。
尚、液剤容器3のベース部31が板状ではなく、下側ウエハ11の下方の空間を完全に被ってしまうような形状ではない場合、ウエハ保護用連通孔33は不要である。例えば、ベース部31の形状として、中央から放射状に延びる形状(スポーク状)が考えられるが、この場合は、ウエハ保護用連通孔33は不要である。尚、ウエハ保護用連通孔33は、ベース部31の上面とベース部31の下面とを連通させるものであっても良い。
上記動作において、注入完了の判断は、時間管理、即ち大気圧状態で保持する時間を管理することで行ったが、必要により、注入完了を検出するセンサを設け、センサの検出結果で注入完了を判断することもある。センサの構成としては、ウエハ間隙間の中央(積層ウエハ11,12の中心軸上)において液剤が入っているかどうかを超音波等を使用して検出するものが挙げられる。
液剤容器3に当初供給される液剤Lの量は、一回の注入に必要な量のみとすることも可能である。大気圧に戻しての注入の際、液溜め部32内の液剤Lの量は徐々に減るが、液溜め部32の内面の濡れ性が低いため、液剤Lは注入口(積層ウエハ11,12の周縁で形成された開口)に向けて寄っていく。このため、不図示の給液ポンプで給液を続けて圧力をかけるなどする必要はない。従って、一回の注入に必要な量のみを当初供給しておけば足りる。多数回の注入に必要な量を一度に液剤容器3に供給して注入を行うと、液剤Lが長時間真空雰囲気に触れることで成分が揮発して劣化する場合があるが、本実施形態ではこのような問題はない。また、給液ポンプにより圧力をかけながら注入を行う場合、真空と大気との差圧というパラメータに加え、給液圧力という別のパラメータが加わるので、注入量の制御が難しくなる。本実施形態では、このような問題はない。
尚、液溜め部32の内面の濡れ性が低いために給液圧力をかけることなく注入口に液剤Lが寄っていく点は、上記のように液溜め部32の内面の濡れ性が低いことに起因しているが、この点を厳密に表現すれば、注入時に液剤Lが広がっていく面の濡れ性に比べて液溜め部32の内面の濡れ性が低い、と表現することができる。つまり、貼り合わせる積層ウエハ11,12の対向面に比べて液溜め部32の内面の濡れ性が低い、ということである。
次に、付着防止手段を改良した第二の実施形態について説明する。
図4は、付着防止手段を改良した第二の実施形態の主要部を示す正面断面概略図である。
図1に示す実施形態において、下側ウエハ11が下限位置に位置して下側堰止め具61が下側ウエハ11に密着する際、下側堰止め具61の下側ウエハ11への密着よりも先に下側ウエハ11の液剤Lへの接触が生ずると、下側堰止め具61が下側ウエハ11に密着する前に液剤Lが下側ウエハ11の外面上を広がってしまうことがあり得る。この場合、下側堰止め具61の密着によりこの広がりはすぐに遮断されるものの、下側ウエハ11の外面に液剤Lが僅かに付着・残留してしまうことがあり得る。図4に示す実施形態は、この点を改善したものである。
この第二の実施形態では、下側堰止め具61は、ゴムベラをリング状に形成したような構成のものであり、図4に示すように、上にいくに従って徐々に厚さが薄くなる断面形状を有している。全体として見ると、下側堰止め具61は、上端縁の径が下端縁の径より大きく、上に少し開いた形状となっている。この実施形態においても、下側堰止め具61は、シリコーン樹脂等の弾性に富む材料で形成されている。
この第二の実施形態では、リフトピン52が下降して積層ウエハ11,12が下降する際、図4(1)から解るように、下側ウエハ11の周縁が液剤Lに接触する前に、下側堰止め具61の先端縁が下側ウエハ11に接触する。そして、さらに積層ウエハ11,12が下降すると、図4(2)に示すように、下側ウエハ11が下側堰止め具61を押して下方に少し撓ませる状態となりながら、周縁が液剤Lに接触する。周縁が液剤Lに接触した瞬間には、下側堰止め具61は、下側ウエハ11に完全に密着している。このため、液剤Lが下側ウエハ11の外面に沿って広がってしまうことが完全に防止される。
尚、図4(2)に示すように、下側ウエハ11の周縁が液剤Lに接触した瞬間において、下側堰止め具61の先端縁は、液剤Lの僅かな回り込みも防止する観点から、下側ウエハ11の周縁の角に位置していることが好ましい。尚、下側ウエハ11の周縁が液剤Lに接触した際に下側堰止め具61の先端縁が周縁の角から外側に突出していてもは、同様の結果が得られる。
この第二の実施形態では、上側堰止め具62についても、下側堰止め具61と同様の断面形状であり、先端縁が上側ウエハ12の周縁の角に位置している。従って、上側ウエハ12の外面についても、液剤Lの付着・残留は完全に防止されている。
尚、液剤Lが各堰止め具61,62に付着する可能性を考慮すると、各堰止め具61,62についても、液剤Lの濡れ性が低い表面とすることが好ましい。より厳密には、積層ウエハ11,12の対向面に比べて低いということである。このようにすると、液剤Lは、各堰止め具61,62の表面に触れても、そこで撥ねられながら、ウエハ間隙間に次々に進入する。このため、各堰止め具61,62に付着・残留することがなくなる。
次に、ウエハ間液剤注入装置の発明につき、生産性を考慮した第三〜第五の実施形態について説明する。
図5は、第三の実施形態に係るウエハ間液剤注入装置の平面断面概略図である。第一の実施形態は、一つの注入チャンバー2があってそれに対して積層ウエハ11,12の出し入れを行いながら注入を行う、スタンドアローンタイプの装置であった。この第三の実施形態の装置は、複数の注入チャンバー2を備え、複数の注入チャンバー2において同時進行的に液剤Lの注入を行う装置となっている。
第三の実施形態では、クラスターツールタイプのチャンバーレイアウトが採用されている。即ち、搬送ロボット8を備えた真空チャンバー(以下、搬送チャンバー)81が中央に設けられ、その周囲に、液剤Lの注入を行う注入チャンバー2が複数設けられている。搬送チャンバー81と各注入チャンバー2とは、ゲートバルブ80を介して気密に接続されている。また、搬送チャンバー81には、常時大気圧である場所との間でウエハの出し入れを行う際に経由するチャンバーであるロードロックチャンバー800が接続されている。ロードロックチャンバー800内には、未注入の積層ウエハ11,12を収容する未注入用カセット801と、注入済みの積層ウエハ11,12を収容する注入済み用カセット802が設けられている。
図5に示すように、各注入チャンバー2には、積層ウエハ11,12を二組搬入して同時に液剤注入が行えるようになっている。各注入チャンバー2には、注入ステージ91が設けられている。注入ステージ91には、二つの液剤容器3が設けられている。注入ステージ91には、液剤容器3を取り付けるための開口が設けられ、二つの液剤容器3はこの開口に嵌め込まれる形で取り付けられている。各液剤容器3の構造は、図1に示すものと同様である。また、リフトピン、昇降機構、付着防止手段についても、図1に示すものと同様のものが、各液剤容器3に設けられている。即ち、一つの液剤容器3に対し、三つのリフトピンから成る組と、一つの昇降機構と、一つの下側防着手段と、一つの上側防着手段とが設けられている。尚、排気系及びベントガス導入系(ともに不図示)については、各注入チャンバー2にそれぞれ一つ設けられている。
搬送チャンバー81内の搬送ロボット8は、ロードロックチャンバー800内の未注入用カセット801内に待機する一組の積層ウエハ11,12を取り出し、任意の注入チャンバー2の任意の組のリフトピン52上に載置することができるようになっている。尚、搬送チャンバー81は、装置の稼働中、所定の真空圧力に常時維持される。ロードロックチャンバー800は、大気側との積層ウエハ11,12の出し入れの際には大気圧に戻されるが、搬送チャンバー81との間のゲートバルブ80が開いて搬送チャンバー81との間で積層ウエハ11,12の搬送が行われる際には、所定の真空圧力に排気される。
この第三の実施形態の装置においては、積層ウエハ11,12が所定数ロードロックチャンバー800に予め搬入される。搬送ロボット8は、積層ウエハ11,12を一組ずつ取り出し、各注入チャンバー2に搬送する。一つの注入チャンバー2において、各組のリフトピン52上に積層ウエハ11,12が載置されると、その注入チャンバー2における注入が開始される。
制御部は、各止め具駆動機構を動作させて各上側堰止め具を各上側ウエハ12に密着させた後、各上側堰止め具とリフトピンとを同期して下降させ、各積層ウエハ11,12の周縁の全周を液剤Lに接触させる。また、この際、各下側堰止め具が下側ウエハ11に密着する。その後、排気系を停止させ、ベントガス導入系を動作させて、注入チャンバー2内を大気圧に戻して液剤Lの注入を行う。尚、大気圧に戻す際には、各積層ウエハ11,12は液剤Lに触れている必要があるが、上側堰止め具62の下降、上側堰止め具とリフトピンの同期した下降は、各積層ウエハ11,12について同じタイミングで行われる必要はなく、ずれていても良い。
各積層ウエハ11,12に対し液剤Lの注入が完了した後、制御部は、排気系21を再び動作させて注入チャンバー2内を所定の真空圧力に再度排気する。その後、ゲートバルブが開けられ、搬送ロボット8が積層ウエハ11,12を取り出し、ロードロックチャンバー800に戻し、注入済み用カセット802に収容する。
このようにして、各注入チャンバー2で並行して液剤注入を行い、搬送ロボット8が各積層ウエハ11,12の出し入れを適切なタイミングで行う。ロードロックチャンバー800内の未注入用カセット801に当初あったすべての積層ウエハ11,12について注入が完了すると、ロードロックチャンバー800が開けられ、未注入の積層ウエハ11,12が交換して搬入される。
上記実施形態では、一つの注入チャンバー2内で二つの積層ウエハ11,12に対して同時に注入が行えるので、この点で生産性が倍増している。また、複数の(この実施形態では5つ)の注入チャンバー2で同時に注入が行えるので、この点でも生産性が高くなっている。
尚、注入チャンバー2への積層ウエハ11,12の出し入れは、大気圧状態で行っても良い。即ち、搬送ロボット8が置かれた雰囲気を常時大気圧状態とし、、注入チャンバー2内が大気圧状態として積層ウエハ11,12を搬入し、リフトピン上に載置する。ゲートバルブ80を閉じた後、液剤Lへの接触はさせない状態で、注入チャンバー2を排気し、所定の真空圧力とする。その後、リフトピンを下降させて積層ウエハ11,12の周縁を液剤Lに触れさせ、周縁の開口の液剤Lで封鎖した後、注入チャンバー2内を大気圧に戻して注入を完了する。その後、ゲートバルブ80を開けて積層ウエハ11,12を取り出す。このようにする場合には、搬送チャンバー81やロードロックチャンバー800は不要である。
第四第五の実施形態の装置は、バッチ式の装置であり、多数(三つ以上)の積層ウエハ11,12に対して一つの注入チャンバー2内で注入が行えるようにしたものである。このうち、図6及び図7には、第四の実施形態の装置が示されている。図6はその平面概略図、図7はその正面断面概略図である。第四の実施形態の装置は、ターンテーブル92方式の構成となっている。即ち、注入チャンバー2内には、垂直な回転軸の周りに回転する水平な姿勢のターンテーブル92が設けられている。
図6及び図7に示すように、ターンテーブル92上には、多数(この実施形態では10個)の液剤容器3が設けられている。また、各液剤容器3について、リフトピン52の組と、昇降機構51と、上下の付着防止手段とがそれぞれ設けられている。
図7に示すように、各液剤容器3、各組のリフトピン52、各下側防着手段は、ターンテーブル92に対して取り付けられており、ターンテーブル92とともに一体に回転するようになっている。また、上側防着手段が、ターンテーブル92とは別に取り付けられており、回転しない。
ターンテーブル92は、液剤容器3の配置間隔のストローク(角度)毎に回転するようになっている。図6に示すように、積層ウエハ11,12は、搬送ロボット8に一番近い位置で止まったリフトピン52に対して載置されるようになっている(以下、この位置をセット位置と呼ぶ)。上側防着手段は、このセット位置の上方に設けられている。
各液剤容器3は、ターンテーブル92と同軸の円周上に沿って均等間隔で設けられている。各液剤容器3に対する各組のリフトピン52の位置関係、下側防着手段及び上側防着手段の位置関係は、図1に示す実施形態と同様である。
各液剤容器3の構造も、図1に示す実施形態とほぼ同様である。但し、ターンテーブル92の回転に伴い液剤容器3も回転する関係上、液剤供給の構造が若干異なっている。即ち、図7に示すように、第四の実施形態では、ノズル供給方式が採用されている。図7に示すように、特定位置の液剤容器3の液溜め部32の上方には、給液ノズル93が設けられている。給液ノズル93は、セット位置よりも1ストロークだけ回転方向手前側の位置(以下、給液位置)において給液を行うよう設けられている。尚、各上側防着手段の止め具駆動機構64は、各々独立して駆動されるようになっている。
上記構成に係る第四実施形態の装置の動作について説明する。
ターンテーブル92は、不図示の回転機構により1ストロークずつ回転する。この際、上記のように液剤容器3が給液位置に位置した際、給液ノズル93から液剤Lが供給される。そして、ターンテーブル92がもう1ストローク回転し、給液された液剤容器3がセット位置に位置すると、搬送ロボット8は、セット位置に位置した組のリフトピン52上に積層ウエハ11,12を載置する。即ち、各上側防着手段の止め具駆動機構64を動作させ、各上側堰止め具62を下降させて上側ウエハ12に密着させる。次に、上側堰止め具62とリフトピン52とを同期して下降させて所定位置で停止させ、積層ウエハ11,12の周縁の全周を液剤Lに接触させる。これにより、周縁の開口が液剤Lで封鎖される。また、これにより、下側堰止め具61が下側ウエハ11に密着する。尚、この積層ウエハ11,12の載置及び下降に並行して、給液位置に位置した次の液剤容器3に対し、給液ノズル93から給液が行われる。
そして、ターンテーブル92がさらに1ストローク回転すると、同様に給液が行われた液剤容器3について、積層ウエハ11,12の載置が行われ、並行してさらに次の液剤容器3に給液が行われる。このようにして、10ストロークの回転を行い、すべての液剤容器3及びリフトピン52について給液と積層ウエハ11,12の載置が完了すると、制御部は、不図示の排気系を動作させ、注入チャンバー2内を所定の真空圧力に排気する。
次に、制御部は、排気系21を止め、ベントガス導入系22を動作させる。注入チャンバー2内の圧力は大気圧まで上げられ、この結果、圧力差により各ウエハ間隙間に液剤Lが注入される。
所定時間経過して注入が完了すると、不図示のゲートバルブが開けられ、積層ウエハ11,12が一組ずつ取り出される。即ち、ターンテーブル92が1ストロークずつ回転し、搬送ロボット8が、セット位置に位置した組のリフトピン52から一組ずつ積層ウエハ11,12を取り去り、搬出する。全ての積層ウエハ11,12の搬出が終了すると、未注入の積層ウエハ11,12を再び注入チャンバー2に搬入し、同様の動作を繰り返す。
この第四の実施形態によれば、一つの注入チャンバー2で多数組の積層ウエハ11,12に対して同時に注入が行えるので、生産性が高く、また装置の占有面積もそれほど大きくならない。また、ターンテーブル92が各組のリフトピン52をセット位置に位置させながら積層ウエハ11,12の載置が行われるので、搬送ロボット8の動作範囲が小さくて済む。このため、小型の搬送ロボット8で足り、占有面積やコストの面で優れている。
尚、各昇降機構51は同時に動作するので、一つの機構で兼用し、各組のリフトピン52が一体に昇降するようにしても良い。この点は、各上側防着手段の止め具駆動機構64も同様であり、各上側堰止め具62が一体に昇降する機構であっても良い。
図8は、第五の実施形態の主要部の平面概略図である。第五の実施形態も、注入チャンバー2内で多数組の積層ウエハ11,12に対して同時に注入が行えるものである。この第五の実施形態では、図8に示すように、注入チャンバー内に方形の注入ステージ94が設けられている。方形の注入ステージ94には、多数の液剤容器3が並んで設けられている。液剤容器3は、縦横に列を成して設けられている。
第一乃至第四の実施形態と同様に、この実施形態においても、各液剤容器3について、リフトピンの組と上下の付着防止手段(不図示)が設けられている。また、給液の手段については、ノズル方式と配管方式とがある。ノズル方式の場合、XY移動機構(縦横への直線移動機構)を備えた給液ノズルを注入ステージ94の上方に設け、給液ノズルを逐次移動させながら各液剤容器3に給液する構成が採用される。配管方式の場合、各液剤容器3の液溜め部に接続された配管を注入ステージ94内に設け、配管を通して給液する構成が採用される。尚、各液剤容器3に対する各組のリフトピンの位置関係、上下の付着防止手段などの位置関係は、第一の実施形態と同様である。
第五の実施形態においては、各液剤容器3や各組のリフトピン等は固定である(場所が移動しない)ので、搬送ロボット8の動作範囲は、すべてのリフトピンの配置位置をカバーする範囲とされる。
図8に示す第五の実施形態の装置の動作について説明する。各液剤容器3に液剤Lが供給された後、搬送ロボット8により積層ウエハ11,12が順次搬入される。積層ウエハ11,12は、各組のリフトピン上にそれぞれ載置される。
次に、排気系が動作し、注入チャンバーが所定の真空圧力に排気される。また、各上側防着手段の止め具駆動機構が動作し、各上側堰止め具が下降して各上側ウエハ12に密着する。そして、各上側堰止め具と各組のリフトピンとを同期して下降させて所定位置で停止させ、各積層ウエハ11,12の周縁を液剤Lに接触させる。これにより、周縁の開口が液剤Lにより封鎖される。また、これにより、各下側堰止め具が各下側ウエハ11に密着する。その後、注入チャンバー内を大気圧に戻し、差圧により液剤Lを積層ウエハ11,12の間に注入する。注入後、搬送ロボット8が積層ウエハ11,12を注入チャンバー2から一組ずつ取り出す。
この第五の実施形態においても、一つの注入チャンバー2で多数組の積層ウエハ11,12に対して同時に注入が行えるので、生産性が高く、また装置の占有面積もそれほど大きくもならない。また、第四の実施形態に比べると、動作範囲の広い搬送ロボット8が必要になるものの、各液剤容器3や各組のリフトピン52等が固定されていてターンテーブル92のような機構が無いので、注入チャンバー2内の機構が簡略化される長所がある。
上述した各実施形態において、注入チャンバー2への積層ウエハ11,12の出し入れのための開口の塞ぐ構成については、ゲートバルブの他、蝶番により開閉する扉などを採用することもできる。また、注入チャンバー2を上下又は左右に分割されるタイプとし、分割して積層ウエハ11,12を搬入し、その後合体させて気密状態とする方式が採用されることもある。
上述した各実施形態では、液剤容器3は液溜め部32の開口を上側に向けて配置されたものであり、溜められた液剤Lが上に向けて突出する構造であったが、液剤Lの粘性や表面張力によっては、開口が横に向いており、横に向けて液剤Lが突出する構造もあり得る。同様に、開口が下に向いており、下に向けて液剤Lが突出する構造もあり得る。さらに、上述した各実施形態では、積層ウエハ11,12を水平な姿勢とした状態で液剤Lが注入されたが、垂直な姿勢もあり得る。尚、上記各実施形態のように、積層ウエハ11,12を水平にして注入を行う場合、注入の進行具合に重力が影響しないので、より均一な注入が行える効果がある。
また、ウエハ配置手段を構成する受け具としては、前述した複数のリフトピン52の他、積層ウエハ11,12を中央で支持する一つの支柱を受け具として用いることもある。また、水平な姿勢の板状の部材が受け具として採用されることもある。尚、積層ウエハ11,12を垂直にして注入を行う場合、一方のウエハの外面で静電吸着して保持しながら注入を行う場合もある。
付着防止手段の構成としては、上側堰止め具が固定で、下側堰止め具が可動の構成であっても良い。例えば、下側堰止め具を下側ウエハ11に密着させた状態で積層ウエハ11,12を下側堰止め具と一体に上昇させ、固定された上側堰止め具に上側ウエハ12を密着させるようにしても良い。この場合、ウエハ配置手段の受け具と下側堰止め具(又はそのホルダ)とが兼用される場合もある。
また、上下の堰止め具とも固定されたものであっても、実施は可能である。上下の堰止め具を、積層ウエハ11,12の厚みより少し小さい間隔で配置する。そして、上下の堰止め具を圧縮して間隔を少し広げながらその間に積層ウエハ11,12を挿通させるようにする。但し、上記各実施形態のように、いずれか一方の堰止め具を可動にして密着させた方が、堰止めのための密着状態にする動きがスムーズにできる。
上記各実施形態では、積層ウエハ11,12は二枚のウエハを重ねたものであったが、本願発明は、三枚又はそれ以上の枚数重ねられたウエハから成る積層ウエハのウエハ間隙間に液剤Lを注入する場合に適用されることも可能であり、各ウエハ間隙間への液剤Lの注入を同時に行うことも可能である。
また、本願発明において注入される液剤Lは、上述した接着剤以外の場合もあり得る。例えば、ウエハ同士の固定が他の方法で行われ、ウエハ間に充填されて機械的強度を確保するために熱硬化性樹脂が注入される場合もあり得る。本願発明は、このような場合も含め、ウエハ間隙間に均一性良く高速で液剤Lを注入するのに好適に用いることができる。
尚、排気系21は注入チャンバー2を真空圧力にするために必要であるが、ベントガス導入系22は必須ではなく、ベントバルブを設けて単に空気を導入して大気圧にするだけでもよい。この場合も、導入される空気は、乾燥空気にしたり、所定の清浄度の空気としたりすることが好ましい。
第一の実施形態に係るウエハ間液剤注入装置の主要部の正面断面概略図である。 図1に示す液剤容器3の平面概略図である。 図1に示す装置の動作について示した正面断面概略図である。 付着防止手段を改良した第二の実施形態の主要部を示す正面断面概略図である。 第三の実施形態に係るウエハ間液剤注入装置の平面断面概略図である。 第四の実施形態の装置の平面概略図である。 第四の実施形態の装置の正面断面概略図である。 第五の実施形態の主要部の平面概略図である。
符号の説明
11 下側ウエハ
12 上側ウエハ
2 注入チャンバー
21 排気系
22 ベントガス導入系
3 液剤容器
31 ベース部
32 液溜め部
4 液剤供給系
51 昇降機構
52 リフトピン
61 下側堰止め具
62 上側堰止め具
8 搬送ロボット
81 搬送チャンバー
L 液剤

Claims (9)

  1. 重ね合わせた複数のウエハから成る積層ウエハのウエハ間に液剤を注入するウエハ間液剤注入方法であって、
    真空チャンバー内に設けられている液剤容器に液剤を溜め、表面張力により液剤を盛り上げて液剤容器の縁より溢れ出ない状態で突出させ、且つその突出した部分が積層ウエハの周縁に沿って全周状に連ならなるようにする液溜めステップと、
    真空チャンバー内を所定の真空圧力にした状態で、積層ウエハの周縁の全周を、液剤容器の縁より突出し全周状に連なる部分の液剤に接触させる接触ステップと、
    接触ステップの後、真空チャンバー内を大気圧にしてウエハ間に液剤を注入する注入ステップと
    を備えていることを特徴とするウエハ間液剤注入方法。
  2. 前記接触ステップにおいて積層ウエハの周縁が液剤に接触した際、積層ウエハの外面に沿って液剤が広がらないよう堰止め具を積層ウエハの周縁付近の外面に密着させて堰止めることを特徴とする請求項1記載のウエハ間液剤注入方法。
  3. 前記液溜めステップでは、液剤容器の縁より突出した液剤は水平方向において全周状に連なっており、
    前記接触ステップ及び前記注入ステップでは、積層ウエハは水平な姿勢とされ、液剤は積層ウエハの周縁で形成された開口の全周から水平方向に広がってウエハ間に満ちることを特徴とする請求項1又は2記載のウエハ間液剤注入方法。
  4. 重ね合わせた複数のウエハから成る積層ウエハのウエハ間に液剤を注入するウエハ間液剤注入装置であって、
    積層ウエハを出し入れすることができ、所定の真空圧力と大気圧とを交互に繰り返すことができる真空チャンバーと、
    真空チャンバー内に設けられ、注入する液剤を溜める液剤容器とを備えており、
    液剤容器は、表面張力により液剤が盛り上がって縁より突出し、且つ突出し部分が積層ウエハの周縁に沿った形状で全周状に連なるよう液剤を溜めることができるものであり、
    さらに、
    容器の縁より突出し全周状に連なる液剤に、積層ウエハの周縁の全周が接触するよう積層ウエハを位置させるウエハ配置手段と、
    真空チャンバー内が真空圧力の状態でウエハ配置手段が上記位置に積層ウエハを位置させた後、真空チャンバー内を真空圧力から大気圧にする制御部と
    が設けられていることを特徴とするウエハ間液剤注入装置。
  5. 前記配置手段が積層ウエハの周縁を液剤に接触させた際、液剤が積層ウエハの外面に付着しないようにする付着防止手段が設けられていることを特徴とする請求項4記載のウエハ間液剤注入装置。
  6. 前記付着防止手段は、前記配置手段が積層ウエハの周縁を液剤に接触させた際、積層ウエハの周縁付近の外面に密着して外面に沿った液剤の広がりを堰止める堰止め具を備えていることを特徴とする請求項5記載のウエハ間液剤注入装置。
  7. 前記堰止め具は、積層ウエハの外面の周縁に沿って全周状に延びるリング状の部材であって弾性を有する部材であることを特徴とする請求項6記載のウエハ間液剤注入装置。
  8. 前記付着防止手段が備える堰止め具は、積層ウエハのうちの下側のウエハに密着する下側堰止め具と、上側のウエハに密着する上側堰止め具であり、少なくとも一方の堰止め具を駆動して当該堰止め具を非密着状態から密着状態とする駆動機構が設けられていることを特徴とする請求項6又は7記載のウエハ間液剤注入装置。
  9. 前記液剤容器は、突出した液剤が水平方向において全周状に連なるよう配置されており、
    前記ウエハ配置手段は、積層ウエハを水平な姿勢とし、液剤が積層ウエハの周縁で形成された開口の全周から水平方向に広がってウエハ間に満ちるよう積層ウエハを配置するものであることを特徴とする請求項4乃至8いずれかに記載のウエハ間液剤注入装置。
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