JP2006202984A - 検出器 - Google Patents

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Seiichiro Mizuno
誠一郎 水野
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Abstract

【課題】 低ノイズな光検出器、特に、AD変換器の数を抑制し、高速、低ノイズ、高分解能の信号が得られるX線CT装置用の光検出器を提供する。
【解決手段】 光検出器1は、同一の半導体基板2内に形成された第1のホトダイオードD1(PD)と、第1の電界効果トランジスタQ1(NMOS)とを接続した光検出器である。光検出器1は、半導体基板2上に形成された絶縁層3と、第1のホトダイオードD1の一端(カソード)4と第1の電界効果トランジスタQ1とを接続する第1の配線5(R1)とを備えている。第1の配線5は、上述の抵抗R1と寄生容量を含むものであり、絶縁層3上に配置されており、この絶縁層3はフィールド酸化膜3aと第2の絶縁膜3bとを積層してなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、X線CT装置等に適用される検出器に関する。
X線CT(Computer Tomography)装置は、「2次元あるいは3次元の物体は、その投影データの無限集合から一意的に再生できる」という「ラドンの画像再構成則」を測定原理としている。X線CT装置では、X線が物体を透過する性質を利用し、多方面から物体にX線を照射し、物体の反対側に対向配置された検出器で、投影データを測定し、断面像に画像再構成し、物体の内部構造を非破壊的に可視化する装置である。
この検出器は、透過X線を所定波長の光に変換するシンチレータと、シンチレータの背面に設けられた光検出器と、光検出器のアナログ出力をデジタルに変換するAD変換器からなる。AD変換器から出力されたデジタル信号は、信号処理され、画像再構成が行われる。光検出器としては、例えば、下記特許文献1のものが知られている。
X線CT装置は、医療診断、機械部品欠陥検査、石材、地層サンプルの分析などに用いられている。
当初のX線CT装置は、シングルスライス方式であり、一つのアキシャル断面の撮影に約4分程度のスキャン時間を要していた。撮影が完了する前に被験者が動いたり、呼吸・拍動を伴う胸部、腸管の旋動のある腹部ではアーチファクト(画像がぼけたり鮮明でなくなる)が発生するため、スキャン時間は短くなければならない。現在主流となっているマルチスライスCT(MDCT)では、最短の装置でスキャン時間が0.5秒前後となっている。
例えば、4列のマルチスライス方式のX線CT装置では、4列の検出器からのデータを同時に収集することで、同時4断面のスキャンを可能にする。マルチスライス方式のX線CT装置は、従来のヘリカルCTに比較して高速撮影ができ、広範囲を薄いスライス厚で撮影できるなど、臨床的有用性が高いとされている。このように、現在、X線CT装置のマルチスライス方式化が急速に進んでいる。
特許2695824号公報
しかしながら、X線CT装置のスライス数が少ない場合は、光検出器を構成するホトダイオード毎に、AD変換器を接続すればよいが、マルチスライス化により画素数が多くなってくると、ホトダイオード毎にAD変換器を接続していては、原理的に消費電力が大きくなってしまうという問題がある。
そこで、各ホトダイオード毎にスイッチを設けて、スイッチを切替えて信号を読み出すことで、消費電力の大きいAD変換器の数をできるだけ抑えることが好ましいと考えられる。ホトダイオードとスイッチ(MOSトランジスタ)のペアは、通常、CMOS方式で形成される所謂CMOS方式の光センサである。マルチスライス方式によるAD変換器数の抑制のため、MOSトランジスタの数を増加させ、微細化すると、MOSトランジスタのウエル領域の不純物濃度は高くなる一方、PN接合の容量は、PN接合を形成する領域の不純物濃度が高いほど大きくなる。このため、MOSトランジスタを微細化するほど、ホトダイオードのPN接合の容量は大きくなる傾向にある。容量が大きくなると、CR時定数も大きくなり、応答速度が低くなる傾向となる。
高密度化に伴い、ホトダイオードの面積は小さくなる。ホトダイオードの両端間の電圧Vは、ホトダイオードで発生した電荷量Qと、PN接合の容量Cに依存する(V=Q/C)。したがって、PN接合容量が大きいほど、ホトダイオードの電圧変動幅は小さくなる。
このような場合、ノイズがホトダイオードの出力に混入すると、SN比に悪影響を与える。特に、X線CT装置では、高感度、低ノイズのセンサが要求されているため、ホトダイオードとMOSトランジスタとを単純に組み合わせただけでは、高集積化に伴ってSN比が劣化する。また、信号増幅してノイズ低減するための回路をホトダイオードの近傍に設置すると、ホトダイオードの面積が相対的に小さくなり、感度が悪くなる。
また、従来のホトダイオードはMOSトランジスタのソース領域を使用していたため、必ずCMOSのウエル内に形成する必要があった。このため、不純物密度が高く、容量を下げることが出来なかった。前記文献1では、ホトダイオードをウエル内から隔離して低濃度不純物層内に作って容量を下げているが、ノイズ低減の点から未だ十分ではなかった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、低ノイズな光検出器、特に、AD変換器の数を抑制し、高速、低ノイズ、高分解能の信号が得られるX線CT装置用の光検出器を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る光検出器は、同一の半導体基板内に形成された第1のホトダイオードと、第1の電界効果トランジスタとを接続した光検出器において、半導体基板上に形成された絶縁層と、第1のホトダイオードの一端と第1の電界効果トランジスタとを接続する第1の配線とを備え、第1の配線は絶縁層上に配置されており、この絶縁層はフィールド酸化膜と第2の絶縁膜とを積層してなることを特徴とする。
この場合、絶縁層が厚くなるため、第1の配線の容量が減少し、ノイズが低減すると共に、時定数が小さくなるため、高速応答が可能となる。特に、フィールド酸化膜によるセルフアライメントによって電界効果トランジスタのソース領域及びドレイン領域を形成することができるが、比較的厚めのフィールド酸化膜を容量を低減するための構造に用いることができるため、構成が簡単であるという利点がある。
また、絶縁層の厚みは、700〜1300nmであることが好ましく、この場合には十分に高速応答を行うことができる。
更に、絶縁層直下の半導体基板の表面には、第1の電界効果トランジスタのソース領域とは異なる導電型の不純物が高濃度に添加されていることを特徴とする。ここで、高濃度とは、1×1017cm−3以上のことであることとする。フィールド酸化膜を含む絶縁層の二次元位置は、ソース領域とホトダイオードとの間であるが、第1の配線の電位によって、絶縁膜直下にキャリアが発生した場合においても、かかるキャリアによるソース領域(ドレイン領域)とホトダイオードとの導通を防止することができる。更に、絶縁層直下の半導体基板の表面に、フィールド酸化膜下部の一部だけでなくフィールド酸化膜下部の全体に、不純物が添加されていることを特徴としてもよい。この場合は、空乏層がフィールド酸化膜下部に広がることを防ぎ、Si/SiO界面の結晶欠陥に起因する暗電流の発生を防ぐことができる。このため、より低ノイズとすることができる。
ホトダイオードの数は複数である場合、光検出器は半導体基板内に形成された第2のホトダイオードと、半導体基板内に形成され、第2のホトダイオードに接続された第2の電界効果トランジスタと、第2のホトダイオードの一端と第2の電界効果トランジスタとを接続する第2の配線とを備え、第2の配線は絶縁層上に配置されていることを特徴とする。
第1のホトダイオードの出力は、第1の配線を介して、スイッチとしての第1の電界効果トランジスタに入力されるが、第2のホトダイオードの出力は、第2の配線を介して、スイッチとしての第2の電界効果トランジスタに入力される。
複数のホトダイオードを備えた光検出器は、第1及び第2のホトダイオードの前面にシンチレータを備えることにより、シンチレータに入射したX線を蛍光に変換し、この蛍光をシンチレータの背面側の各ホトダイオードで検出するX線検出用の検出器として機能させることができる。
また、本発明の検出器は、第1のホトダイオードの出力が第1の電界効果トランジスタを介して、第2のホトダイオードの出力が第2の電界効果トランジスタを介して、入力される単一のアンプを備えることを特徴とする。この場合、X線CT装置等において、アンプ一つにつきAD変換器一つを接続することにより、全体のAD変換器の数をホトダイオードの数よりも減らすことができる。
なお、AD変換器として、ΔΣ変調型のAD変換器を用いれば、高速、高分解能のAD変換を行うことができる。すなわち、上述の光検出器において、ホトダイオードのノイズを低減し、高速応答特性が改善する場合において、ΔΣ変調型のAD変換器を用いれば、AD変換器の数を抑制しつつ、高速、低ノイズ、高分解能の信号を得ることができる。
本発明の光検出器は、低ノイズであり、これをX線CT装置に用いた場合には、AD変換器の数を抑制しつつ、高速、低ノイズ、高分解能の信号を得ることができる。
以下、実施の形態に係る光検出器について説明する。同一要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、光検出器の回路図である。
ホトダイオードD1のカソードは、スイッチQ1及び抵抗R1を介して、アンプAMPの反転入力端子に入力されている。アンプAMPはオペアンプであり、非反転入力には基準電位Vrefが与えられ、入出力端子間には帰還容量Cfが接続されている。アンプAMPの反転入力端子と非反転入力端子は、動作時には仮想的に同電位となっている。
まず、基準電位Vrefをリセット電位とし、スイッチQ1をONする。これにより、ホトダイオードD1には、アンプAMPの仮想的な短絡によって、リセット電位Vrefが印加され、ホトダイオードD1のPN接合容量C1に電荷が蓄積される。次に、スイッチQ1をOFFとした状態で、ホトダイオードD1に光が入力すると、PN接合容量C1に蓄積された電荷量が低下する。ここで、スイッチQ1をONすると、ホトダイオードD1から電荷が抵抗R1を介してアンプAMPの入力端子に入力され、アンプAMPの出力端子からは、電圧VOUTが出力される。アンプAMPは、入力された電荷を電圧に変換するチャージアンプを構成する。
なお、PN接合容量をCpd、光入射後のホトダイオードD1のカソード電位をVpdとすると、出力電圧VOUTは以下の式で与えられる。
OUT=(Cpd×(Vref−Vpd))/Cf
また、スイッチQ1は、NチャネルのMOS電界効果トランジスタ(NMOS)であり、これはゲートに負電圧を入力することにより導通する。
図2は、図1に示した回路を実現するための半導体基板の断面図(a)、その平面図(b)である。
光検出器1は、同一の半導体基板2内に形成された第1のホトダイオードD1(PD)と、第1の電界効果トランジスタQ1(NMOS)とを接続した光検出器である。光検出器1は、半導体基板2上に形成された絶縁層3と、第1のホトダイオードD1の一端(カソード)4と第1の電界効果トランジスタQ1とを接続する第1の配線5とを備えている。
第1の配線5は、寄生容量を含むものであり、絶縁層3上に配置されており、この絶縁層3はフィールド酸化膜3aと第2の絶縁膜3bとを積層してなる。また、第1の電界効果トランジスタQ1の出力インピーダンスが抵抗R1として働く。
絶縁層3の厚みは、700〜1300nmであり、十分に高速応答を行うことができる。絶縁層3は十分に厚いので、第1の配線5の容量が減少し、ノイズが低減すると共に、時定数が小さくなるため、高速応答が可能となる。特に、フィールド酸化膜によるセルフアライメントによって電界効果トランジスタQ1のソース領域6s及びドレイン領域6dを形成することができるが、比較的厚めのフィールド酸化膜3aを容量の低減するための構造に用いることができるため、構成が簡単となっている。
Nチャネルの電界効果トランジスタQ1は、P型の半導体基板2の表面に形成されたP型ウェル6wと、P型ウェル6wの表面に形成されたN型のソース領域6s及びドレイン領域6dと、半導体基板2の表面に位置するゲート酸化膜3c、ゲート酸化膜3c上に設けられたゲート電極6gとを備えている。ソース領域6s、ドレイン領域6d、ゲート電極6gには、絶縁層3に設けられたコンタクトホールを介して、それぞれ、コンタクト電極6S(配線5)、コンタクト電極6G、コンタクト電極6Dが接続されている。
Pチャネルの電界効果トランジスタQ10は、P型の半導体基板2の表面に形成されたN型ウェル7wと、N型ウェル7wの表面に形成されたP型のソース領域7s及びドレイン領域7dと、半導体基板2の表面に位置するゲート酸化膜3c、ゲート酸化膜3c上に設けられたゲート電極7gとを備えている。ソース領域7s、ドレイン領域7d、ゲート電極7gには、絶縁層3に設けられたコンタクトホールを介して、それぞれ、コンタクト電極7S、コンタクト電極7G、コンタクト電極7Dが接続されている。
なお、P型ウェル6wとN型ウェル7wとは隣接している。
ホトダイオードD1は、半導体基板2の表面に形成された高濃度のN型半導体層(カソード)4と、高濃度のP型半導体層(アノード)8を備えている。N型半導体層には、絶縁層3に設けられたコンタクトホールを介して配線5が接続されている。また、P型半導体層8は、絶縁層3に設けられたコンタクトホールを介して電極9が接続されている。また、ホトダイオードD1の受光面は、酸化膜3cと3bからなる絶縁層によって被覆され、カソードとアノードとの間のフィールド酸化膜3aの直下には、高濃度のP型半導体層10が形成され、N型半導体層4に隣接している。
ホトダイオードD1と電界効果トランジスタQ1との間の絶縁層3の直下の半導体基板2の表面には、電界効果トランジスタQ1のソース領域6sとは異なる導電型の不純物が高濃度に添加され、高濃度のP型半導体層11が形成されている。高濃度とは、1×1017cm−3以上のことであることとする。この箇所におけるフィールド酸化膜3aを含む絶縁層3の二次元位置は、ソース領域6sとホトダイオードD1との間である。P型半導体層11の存在により、配線5の電位によって、絶縁膜直下にキャリアが発生した場合においても、かかるキャリアによるソース領域6sとホトダイオードD1との導通は防止できる。更に、絶縁層直下の半導体基板の表面に、フィールド酸化膜下部の一部だけでなくフィールド酸化膜下部の全体に、不純物が添加されていることを特徴としてもよい。この場合は、空乏層がフィールド酸化膜下部に広がることを防ぎ、Si/SiO界面の結晶欠陥に起因する暗電流の発生を防ぐことができる。このため、より低ノイズとすることができる。
電界効果トランジスタQ1と電界効果トランジスタQ10との間の絶縁層3の直下の半導体基板2の表面には、電界効果トランジスタQ1のソース領域6sとは異なる導電型の不純物が高濃度に添加され、高濃度のP型半導体層12が形成されている。この箇所における絶縁層3の二次元位置は、ドレイン領域6dとソース領域7sとの間であるが、上記と同様に、この絶縁層3上に配線が通ったとしても、ドレイン領域6dとソース領域7sとの導通を防止することができる。
この回路基板は、例えば、以下の工程を順次実行することにより、作製することができる。
(1)ウェハの準備
この半導体回路基板を作製する場合、まず、シリコンウェハを用意する。通常は結晶面が(100)で、直径8インチ、厚みが700μm程度であるが、直径6インチや直径12インチウェーハ等も市販されている。ウェハはP型であり、不純物濃度は1015〜1016cm−3である。このシリコンウェハは、十分に洗浄される。ここで、パターニングを行い、P型ウェル形成予定領域と、N型ウェル形成予定領域に、それぞれ、P型及びN型不純物を添加し、各ウェル6w,7wを形成する。
(2)絶縁膜の形成
シリコンウェハを約900℃の酸素雰囲気中で処理すると酸化膜(SiO2)が半導体基板の表面に形成される。更に、LP-CVD法(減圧化学気相堆積法)で、約800℃の温度でジクロールシランとアンモニアを反応させると、この酸化膜上に窒化膜(Si3N4)が堆積する。
(3)パターニング
感光性樹脂であるフォトレジストをウェハ上に滴下し高速回転させ、厚さ1μm程度のレジスト膜を形成する。ここでは、ポジ型のフォトレジストを用いることとする。フィールド酸化膜3aに対応する位置に紫外線を照射し、露光部のフォトレジストを現像し、フィールド酸化膜部分が開口したレジストパターンを形成する。フォトレジストを約150℃に加熱したオーブンまたはホットプレートで熱処理し、硬化させる。
(4)エッチング
このレジストをマスクにして、RIE(反応性イオンエッチング)を用いて、窒化膜をエッチングし、マスクと同じパターンになるように窒化膜を加工する。
(5)イオン注入
このレジストをマスクとして、酸化膜上からP型の不純物(ホウ素など)をイオン注入し、P型半導体層10,11,12を形成する。なお、P型半導体層12には開口の半分の領域にのみイオン注入が行われるように別途マスクを設ける。
(6)レジスト除去
不要になったレジストを酸素プラズマ中で除去する。
(7)フィールド酸化
窒化膜で覆われた領域以外の部分(フィールド領域)に、900℃〜1100℃程度の温度で、清浄な水蒸気雰囲気の炉で数100nm〜1μmの厚い酸化膜(フィールド酸化膜3a)を成長させる。この時、イオン注入されたホウ素はシリコン中に拡散し、チャネルストッパーとなるP型半導体層10,11,12を形成する。
(8)エッチング
この窒化膜を180℃程度に加熱した熱リン酸中に浸漬して除去し、下地の酸化膜はフッ酸溶液で除去する。露出したシリコン領域が、MOSトランジスタが形成されるアクティブ領域となる。
(9)酸化膜形成
ウェハの洗浄後、露出したシリコン基板表面に、熱酸化法により、薄い二酸化シリコン膜からなるゲート絶縁膜3cを成長させる。続いて、ゲート絶縁膜上にLP-CVD法により、多結晶シリコン膜を堆積させる。この多結晶シリコンに例えばリンをイオン注入して熱処理し、フォトリソグラフィーにより、アクティブ領域に多結晶シリコン膜からなるゲート電極6gを形成する。
(10)イオン注入
PMOSの形成領域上にマスクを形成し、N型の不純物を基板にイオン注入し、ソース領域6s、ドレイン領域6d、カソード領域4を同時に形成する。次に、PMOSの形成領域以外と、アノード領域以外にマスクを形成し、P型の不純物をイオン注入し、ソース領域7s、ドレイン領域7d、アノード領域8を同時に形成する。これらのイオン注入では、ゲート電極とフィールド酸化膜がマスクとして機能するため、ソース及びドレイン領域はセルフアライメントで形成されることになる。
(11)酸化膜形成
基板上にCVD法で酸化膜3bを形成する。
(12)配線・コンタクト
形成された絶縁層3にコンタクトホールを形成し、コンタクト電極、配線5を形成する。これらは金属(Al)の蒸着等で形成することができる。
図3は、ホトダイオードの数が複数である場合の光検出器の回路図である。
ホトダイオードD1,D2、D3のカソードは、それぞれスイッチQ1,Q2,Q3及抵抗R1、R2,R3を介して、アンプAMPの反転入力端子に入力されている。アンプAMPはオペアンプであり、非反転入力には基準電位Vrefが与えられ、入出力端子間には帰還容量Cfが接続されている。アンプAMPの反転入力端子と非反転入力端子は、動作時には仮想的に同電位となっている。
まず、基準電位Vrefをリセット電位とし、スイッチQ1,Q2,Q3をONする。これにより、ホトダイオードD1,D2,D3には、アンプAMPの仮想的な短絡によって、リセット電位Vrefが印加され、ホトダイオードD1、D2,D3のPN接合容量C1,C2,C3に電荷が蓄積される。次に、スイッチQ1,Q2,Q3をOFFとした状態で、ホトダイオードD1,D2,D3に光が入力すると、PN接合容量C1,C2,C3に蓄積された電荷量が低下する。ここで、スイッチQ1,Q2,Q3を順次をONしていく。すると、ホトダイオードD1,D2,D3から電荷が抵抗R1,R2,R3を順次介してアンプAMPの入力端子に入力され、アンプAMPの出力端子からは、それぞれのホトダイオードD1,D2,D3に対応した電圧VOUTが時系列に出力される。アンプAMPは、入力された電荷を電圧に変換するチャージアンプを構成する。
また、スイッチQ1,Q2,Q3は、NチャネルのMOS電界効果トランジスタ(NMOS)であり、これはゲートに負電圧を入力することにより導通する。
図4は、図3に示した回路を実現するための半導体基板の断面図(a)、その平面図(b)である。
この断面構成は、図2(a)に示したものと同一であり、ホトダイオードD1の断面は、ホトダイオードD2、D3の断面と同一である。また、平面構成も、1つのホトダイオードD1,トランジスタQ1,配線5、トランジスタQ10を1つのグループとした場合、これはホトダイオードD2,トランジスタQ2,配線5、トランジスタQ11のグループの構成と同一であり、これはホトダイオードD3,トランジスタQ3,配線5、トランジスタQ12のグループの構成と同一である。
この光検出器では、半導体基板2内に形成された第2のホトダイオードD2と、半導体基板2内に形成され、第2のホトダイオードD2に接続された第2の電界効果トランジスタQ2と、第2のホトダイオードD2の一端と第2の電界効果トランジスタQ2とを接続する第2の配線5とを備えており、第2の配線5は絶縁層3上に配置されている。
第1のホトダイオードD1の出力は、第1の配線5を介して、スイッチとしての第1の電界効果トランジスタに入力されるが、第2のホトダイオードD2の出力は、第2の配線5を介して、スイッチとしての第2の電界効果トランジスタQ2に入力される。
なお、トランジスタQ1のドレイン電極6Dは、共通であり、アンプAMPの入力端子に接続されている(図3参照)。
アンプAMPの後段には、1つのAD変換器が設けられればよい。すなわち、この検出器は、ホトダイオードD1の出力が電界効果トランジスタQ1を介して、ホトダイオードD2の出力が電界効果トランジスタQ2を介して、ホトダイオードD3の出力が電界効果トランジスタQ3を介して、入力される単一のアンプを備えている。この場合、X線CT装置等において、アンプ一つについてAD変換器一つを接続することにより、全体のAD変換器の数をホトダイオードの数よりも減らすことができる。
図5は、X線CT装置のブロック図である。
複数のホトダイオードを備えた複数の光検出器1は、シンチレータ100の背面に設けられている。すなわち、X線CT装置は、複数のホトダイオードの前面にシンチレータ100を備えている。X線源70から出射したX線は、対象物110を透過してシンチレータ100に入射する。シンチレータ100に入射したX線は蛍光に変換され、この蛍光をシンチレータ100の背面側の各ホトダイオードで検出することができる。
この検出器は、X線検出用の検出器として機能している。
各光検出器1の出力は、それぞれΔΣ変調型のAD変換器50に入力されている。ΔΣ変調型のAD変換器は、高速、高分解能のAD変換を行うことができる。すなわち、上述の光検出器において、ホトダイオードのノイズを低減し、高速応答特性が改善する場合において、ΔΣ変調型のAD変換器を用いれば、AD変換器の数を抑制しつつ、高速、低ノイズ、高分解能の信号を得ることができる。
AD変換器50の出力はコンピュータ60に入力され、コンピュータ60は、この物体のX線投影データを測定し、断面像に画像再構成し、物体の内部構造を非破壊的に可視化する。
なお、消費電力を減らす対策として、SAR方式(Successive Approximation)のAD変換器、容量切替え型のAD変換器も知られている。SAR方式の検出回路では、各ホトダイオード毎に光検出部と、切替えスイッチ、NMOS−FETとにより1画素が構成される。CT用検出器に求められるのは、高速化、高感度、低ノイズであるが、SAR方式に比較して、ΔΣ変調型のAD変換器は、高速化、高感度、低ノイズに優れているという利点がある。
本発明は、光検出器、特に、X線CT用の光検出器に利用することができる。
光検出器の回路図である。 図1に示した回路を実現するための半導体基板の断面図(a)、その平面図(b)である。 ホトダイオードの数が複数である場合の光検出器の回路図である。 図3に示した回路を実現するための半導体基板の断面図(a)、その平面図(b)である。 X線CT装置のブロック図である。
符号の説明
1・・・光検出器、2・・・半導体基板、3c・・・ゲート酸化膜、3a・・・フィールド酸化膜、3・・・絶縁層、3b・・・絶縁膜、4・・・カソード領域、5・・・配線、6g・・・ゲート電極、6S・・・コンタクト電極、6G・・・コンタクト電極、6D・・・コンタクト電極、6s・・・ソース領域、6d・・・ドレイン領域、6w・・・P型ウェル、7g・・・ゲート電極、7S・・・コンタクト電極、7G・・・コンタクト電極、7D・・・コンタクト電極、7s・・・ソース領域、7d・・・ドレイン領域、7w・・・N型ウェル、8・・・アノード領域、9・・・電極、50・・・AD変換器、60・・・コンピュータ、100・・・シンチレータ、D1,D2,D3・・・ホトダイオード、R1,R2,R3・・・抵抗。

Claims (6)

  1. 同一の半導体基板内に形成された第1のホトダイオードと、第1の電界効果トランジスタとを接続した光検出器において、
    前記半導体基板上に形成された絶縁層と、
    前記第1のホトダイオードの一端と前記第1の電界効果トランジスタとを接続する第1の配線と、
    を備え、
    前記第1の配線は前記絶縁層上に配置されており、この絶縁層はフィールド酸化膜と第2の絶縁膜とを積層してなることを特徴とする光検出器。
  2. 前記絶縁層の厚みは、700〜1300nmであることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
  3. 前記絶縁層直下の前記半導体基板の表面には、前記第1の電界効果トランジスタのソース領域とは異なる導電型の不純物が高濃度に添加されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出器。
  4. 前記半導体基板内に形成された第2のホトダイオードと、
    前記半導体基板内に形成され、前記第2のホトダイオードに接続された第2の電界効果トランジスタと、
    前記第2のホトダイオードの一端と前記第2の電界効果トランジスタとを接続する第2の配線と、
    を備え、
    前記第2の配線は前記絶縁層上に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光検出器。
  5. 請求項4に記載の前記第1及び第2のホトダイオードの前面にシンチレータを備えたことを特徴とする検出器。
  6. 請求項4に記載の前記第1のホトダイオードの出力が前記第1の電界効果トランジスタを介して、前記第2のホトダイオードの出力が前記第2の電界効果トランジスタを介して、入力される単一のアンプを備えることを特徴とする検出器。
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