JP2006202578A - 調光器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 交流電力を光源に円滑に供給することができると共に発熱等を低減させ得、しかも、光源の調光に関する既存設備をそのまま利用することができる調光器を提供すること。
【解決手段】 調光器1は、交流電源2からの交流電力を光源3に供給する交流電力供給源4と、調光レベル信号を受信する受信部5と、交流電力供給源4により光源3に供給すべき交流電力の半周期Cを時分割した時分割期間T1、時分割期間T1の夫々を調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数に時分割した供給単位期間t、並びに受信部5で受信した調光レベル信号に基づいて各時分割期間T1における供給単位期間tを単位として選択して当該各時分割期間T1内に交流電力を光源3に供給する供給期間T2を設定する期間設定部6と、期間設定部6により設定した各供給期間T2における交流電力の供給指令を交流電力供給源4に与える供給指令部7とを具備している。
【選択図】図1

Description

本発明は、舞台、スタジオ、ホール等の光源(照明器具)に対する交流電力の供給により光源の調光を行う調光器に関する。
特開平11−97186号公報
例えば特許文献1においては、交流電源と光源との間に介在されたスイッチ素子にトリガ信号(ゲート信号)を与えて交流電源から光源への交流電力の供給の開始及び停止を交流電力の半周期毎に一回ずつ行う調光器が提案されている。
ところで、斯かる調光器では、交流電源から光源への交流電力の供給の開始及び停止を交流電力の半周期毎に一回ずつ行うために、交流電力の半周期において連続した供給停止期間が長期化する虞があり、交流電源の交流電力を光源に円滑に供給することが困難である一方、交流電力の半周期において連続した供給期間が長期化する虞があり、調光器自体の発熱等を低減させることが困難である。また、斯かる調光器は、光源の調光に関する調光卓等の既存設備をそのまま利用することができるものであることが望ましい。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、交流電力を光源に円滑に供給することができると共に発熱等を低減させ得、しかも、光源の調光に関する既存設備をそのまま利用することができる調光器を提供することにある。
本発明の調光器は、交流電力を光源に供給する交流電力供給源と、所定個数の調光レベルのうちから選択された調光レベルの情報を含む調光レベル信号を受信する受信部と、交流電力供給源により光源に供給すべき交流電力の半周期を時分割した時分割期間、時分割期間の夫々を調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数に時分割した供給単位期間、並びに受信部で受信した調光レベル信号に基づいて各時分割期間における供給単位期間を単位として選択して当該各時分割期間内に交流電力を光源に供給する供給期間を設定する期間設定部と、期間設定部で設定した各供給期間における交流電力の供給指令を交流電力供給源に与える供給指令部とを具備している。
本発明の調光器によれば、特に、交流電力供給源により光源に供給すべき交流電力の半周期を時分割した時分割期間、時分割期間の夫々を調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数に時分割した供給単位期間、並びに受信部で受信した調光レベル信号に基づいて各時分割期間における供給単位期間を単位として選択して当該各時分割期間内に交流電力を光源に供給する供給期間を設定する期間設定部を具備しているために、交流電力を光源に円滑に供給することができると共に発熱等を低減させ得、しかも、所定個数の調光レベルのうちから選択した調光レベルの情報を含む調光レベル信号を受信する受信部を具備しているために、例えば調光レベル信号としてのDMX(Digital Multiplex)信号に応じて交流電力を光源に供給することができて、光源の調光に関する調光卓等の既存設備をそのまま利用することができ、加えて、交流フィルタ等の小型化も図り得る。
本発明の調光器の好ましい例では、交流電力の半周期における供給単位期間の総個数は、256000以上である。
本発明の調光器の好ましい例では、交流電力の半周期における時分割期間の個数は、調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数である。
本発明の調光器の好ましい例では、期間設定部は、交流電力の半周期を1024個に時分割した時分割期間及び時分割期間の夫々を256個に時分割した供給単位期間を設定するか又は交流電力の半周期を256個に時分割した時分割期間及び時分割期間の夫々を1024個に時分割した供給単位期間を設定するようになっている。
本発明の調光器の好ましい例では、時分割期間は、夫々互いに等しい長さである。
本発明の調光器の好ましい例では、供給単位期間は、夫々互いに等しい長さである。
本発明の調光器の好ましい例では、期間設定部は、各時分割期間内において互いに隣接する供給単位期間を単位として選択して供給期間を設定するようになっている。このような好ましい例によれば、各時分割期間における供給期間を幅変調させることができる。
本発明の調光器の好ましい例では、調光レベル信号は、256個の調光レベルのうちから選択された調光レベルの情報を含むDMX信号からなる。尚、DMX信号は、米国劇場技術協会(USITT)で規格化されている。
本発明によれば、交流電力を光源に円滑に供給することができると共に発熱等を低減させ得、しかも、光源の調光に関する既存設備をそのまま利用することができる調光器を提供し得る。
次に、本発明の実施の形態の例を、図に示す例に基づいて更に詳細に説明する。尚、本発明はこれら例に何等限定されないのである。
図1から図3において、本例の調光器1は、交流電源2からの交流電力を光源3に供給する交流電力供給源4と、所定個数の調光レベルのうちから選択した調光レベルの情報を含む調光レベル信号を受信する受信部5と、交流電力供給源4により光源3に供給すべき交流電力の半周期Cを時分割した時分割期間T1、時分割期間T1の夫々を調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数に時分割した供給単位期間t、並びに受信部5で受信した調光レベル信号に基づいて各時分割期間T1における供給単位期間tを単位として選択して当該各時分割期間T1内に交流電力を光源3に供給する供給期間T2を設定する期間設定部6と、期間設定部6により設定した各供給期間T2における交流電力の供給指令を交流電力供給源4に与える供給指令部7とを具備している。
交流電源2は、商用電源等からなり、50Hz及び60Hzのいずれであってもよいが、本例では50Hzとする。交流電源2の交流電力は、図2の(a)及び図3の(a)に示す交流電圧波形31となる。光源3は、ハロゲンランプ等からなる。
調光レベル信号は、本例では、調光卓20の操作等に基づいて生成されて調光器1にシリアル伝送されるDMX信号からなり、斯かるDMX信号には、光源3の明るさの割合を示す256個の段階(0から255までの段階)の調光レベルのうちから任意に選択した調光レベルの情報を含めることができる。尚、DMX信号には、調光レベルの情報の他にも、調光器1の動作モードを示す情報、調光器1に割り当てられるチャンネル(CH)を示す情報等が含まれ得る。
交流電力供給源4は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等からなるスイッチ素子(図示せず)を具備している。スイッチ素子は、給電線12を介して交流電源2及び光源3に接続されていると共に、信号線13を介して供給指令部7に接続されている。スイッチ素子は、供給期間T2の開始時期における図2の(b)及び図3の(b)に示すトリガ信号22を受けてオフ状態からオン状態にされる一方、供給期間T2の終了時期における図2の(b)及び図3の(b)に示すトリガ信号23を受けてオン状態からオフ状態にされる。交流電力供給源4は、スイッチ素子がオン状態にされている場合に交流電源2からの交流電力を光源3に供給するようになっている。尚、交流電力供給源4は、スイッチ素子と光源3との間に介在された交流フィルタ(図示せず)を具備しており、当該交流フィルタにより光源3への交流電力を平滑にするようになっている。
期間設定部6は、予め定められたプログラムを読み出し自在に記憶した記憶部や記憶部からプログラムを読み出して上述及び後述の設定を演算処理する演算処理部を具備したコンピュータ(図示せず)等によって具体化される。尚、期間設定部6は、交流電源2の交流電力のゼロクロス30を検知して供給指令部7による供給指令のタイミングを調整するようにもなっている。
期間設定部6は、調光レベルの所定個数(256個)と同数又は当該所定個数の倍数である図2の(a)に示すn1個の時分割期間T1を半周期Cに対して設定し、調光レベルの所定個数の倍数又は当該所定個数の同数である図3の(a)に示すn2個の供給単位期間tをn1個の時分割期間T1の夫々に対して設定し、受信部5で受信したDMX信号に含まれる情報である調光レベルが半周期Cにおいて維持されるように、各時分割期間T1における供給単位期間tを1個又は複数個選択して供給期間T2を設定する。
時分割期間T1は、夫々互いに等しい長さ(9.7μsec程度)である。供給単位期間tは、夫々互いに等しい長さ(38nsec程度)である。時分割期間T1内における供給期間T2が複数個の供給単位期間tから設定される場合には、当該複数個の供給単位期間tは、本例では夫々互いに隣接している。期間設定部6は、DMX信号に含まれる情報の調光レベルが最小値(ゼロ)である場合にはゼロ期間の供給期間T2を設定し、また、当該調光レベルが最大値(255)である場合には時分割期間の時間的な長さと等しい長さの供給期間T2を設定する。
期間設定部6は、予め設定されたプログラム等に基づいて、半周期C当たり1024個の時分割期間T1と1個の時分割期間T1当たり256個の供給単位期間tとを設定するようになっていてもよく、半周期C当たり256個の時分割期間T1と1個の時分割期間T1当たり1024個の供給単位期間tとを設定するようになっていてもよく、また、半周期C当たり512個の時分割期間T1と1個の時分割期間T1当たり512個の供給単位期間tとを設定するようになっていてもよい。加えて、期間設定部6で設定される時分割期間T1の半周期C当たりの個数は、必ずしも調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数である必要はなく、従って、期間設定部6は、例えば半周期C当たり10個、100個、1000個等の時分割期間T1を設定してもよい。期間設定部6で設定された供給単位期間tの半周期Cにおける総個数(n1×n2)は、256000個以上であってもよい。
供給指令部7は、パルス信号からなるトリガ信号22及び23を生起して交流電力供給源4のスイッチ素子に与えるトリガ信号生起部(図示せず)を具備しており、期間設定部6によりタイミング調整されながら供給期間T2の開始時期及び終了時期の到来毎にトリガ信号22及び23を生起してスイッチ素子に送信することによって、交流電力供給源4に供給指令を与えるようになっている。
以下、本例の調光器1を用いた光源3の調光について詳細に説明する。まず、調光卓20等の作動により生成されてシリアル伝送される調光器1宛のDMX信号を受信部5で受信し、受信したDMX信号に含まれる情報の調光レベルに基づいて、期間設定部6によりn1個の時分割期間T1の夫々に対して供給期間T2を設定する。ここで、半周期Cにおける時分割期間T1の個数及び時分割期間T1の夫々における供給単位期間tの個数は、調光レベルの所定個数等を参考に予め設定される。次に、期間設定部6で設定した時分割期間T1、供給単位期間t及び供給期間T2に従ってタイミング調整されるトリガ信号生起部により供給期間T2の開始時期の到来と同期してトリガ信号22を生起してスイッチ素子に送信し、トリガ信号22を受けたスイッチ素子は、オフ状態からオン状態にされて交流電力供給源4による交流電源2から光源3への交流電力の供給を開始させる。次に、前記トリガ信号生起部により供給期間T2の終了時期の到来と同期してトリガ信号23を生起してスイッチ素子に送信し、トリガ信号23を受けたスイッチ素子は、オン状態からオフ状態にされて交流電力供給源4による交流電源2から光源3への交流電力の供給を停止させる。調光器1は、DMX信号に基づいて、半周期Cにおいて上述の作動を繰り返し、更に次に到来する半周期Cにおいてもまた同様の作動を繰り返す。受信部5が他のDMX信号を受信した場合には、当該他のDMX信号に含まれる情報の調光レベルに基づいて新たな供給期間T2が再び設定される。尚、例えば受信部5で受信したDMX信号に含まれる情報の調光レベルが「127」である場合には、図2の(a)に示すように、交流電圧波形31及び紙面横方向に伸びる時間軸に区画される半周期Cにおける全体面積Aと交流電圧波形31、時間軸及び供給期間T2を区分する紙面縦方向に伸びる区分線32に夫々区画される半周期Cにおけるn1個の供給面積Bの総和との面積比は、255対127となる。供給面積Bは図2の(a)及び図3の(a)において斜線が示された部分の面積である。
本例の調光器1によれば、交流電力を光源3に供給する交流電力供給源4と、所定個数の調光レベルのうちから選択された調光レベルの情報を含む調光レベル信号としてのDMX信号を受信する受信部5と、交流電力供給源4により光源3に供給すべき交流電力の半周期Cを時分割したn1個の時分割期間T1、時分割期間T1の夫々を調光レベルの所定個数(256個)と同数又は当該所定個数の倍数に時分割したn2個の供給単位期間、並びに受信部5で受信したDMX信号に基づいて各時分割期間T1における供給単位期間tを単位として選択して当該各時分割期間T1内に交流電力を光源3に供給する供給期間T2を設定する期間設定部6と、期間設定部6で設定した各供給期間T2における交流電力の供給指令を交流電力供給源4に与える供給指令部7とを具備しているために、交流電力を光源3に円滑に供給することができると共に発熱等を低減させ得、しかも、DMX信号等に応じて交流電力を光源3に供給することができて、光源3の調光に関する調光卓20等の既存設備をそのまま利用して調光器1、光源3、調光卓20等を具備した調光システムを構成することができ、加えて、交流フィルタ等の小型化も図り得る。
調光器1によれば、期間設定部6は、各時分割期間T1内において互いに隣接する供給単位期間tを単位として選択して供給期間T2を設定するようになっているために、各時分割期間T1における供給期間T2を幅変調させることができる。
本発明の実施の形態の例の概念説明図である。 (a)は、図1に示す例に関する主に時分割期間及び供給期間の説明図であり、(b)は、図1に示す例に関する主にトリガ信号の説明図である。 (a)は、図1に示す例に関する主に時分割期間、供給単位期間及び供給期間の説明図であり、(b)は、図1に示す例に関する主にトリガ信号の説明図である。
符号の説明
1 調光器
2 交流電源
3 光源
4 交流電力供給源
5 受信部
6 期間設定部
7 供給指令部

Claims (8)

  1. 交流電力を光源に供給する交流電力供給源と、所定個数の調光レベルのうちから選択された調光レベルの情報を含む調光レベル信号を受信する受信部と、交流電力供給源により光源に供給すべき交流電力の半周期を時分割した時分割期間、時分割期間の夫々を調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数に時分割した供給単位期間、並びに受信部で受信した調光レベル信号に基づいて各時分割期間における供給単位期間を単位として選択して当該各時分割期間内に交流電力を光源に供給する供給期間を設定する期間設定部と、期間設定部で設定した各供給期間における交流電力の供給指令を交流電力供給源に与える供給指令部とを具備している調光器。
  2. 交流電力の半周期における供給単位期間の総個数は、256000以上である請求項1に記載の調光器。
  3. 交流電力の半周期における時分割期間の個数は、調光レベルの所定個数と同数又は当該所定個数の倍数である請求項1又は2に記載の調光器。
  4. 期間設定部は、交流電力の半周期を1024個に時分割した時分割期間及び時分割期間の夫々を256個に時分割した供給単位期間を設定するか又は交流電力の半周期を256個に時分割した時分割期間及び時分割期間の夫々を1024個に時分割した供給単位期間を設定するようになっている請求項1から3のいずれか一項に記載の調光器。
  5. 時分割期間は、夫々互いに等しい長さである請求項1から4のいずれか一項に記載の調光器。
  6. 供給単位期間は、夫々互いに等しい長さである請求項1から5のいずれか一項に記載の調光器。
  7. 期間設定部は、各時分割期間内において互いに隣接する供給単位期間を単位として選択して供給期間を設定するようになっている請求項1から6のいずれか一項に記載の調光器。
  8. 調光レベル信号は、256個の調光レベルのうちから選択された調光レベルの情報を含むDMX信号からなる請求項1から7のいずれか一項に記載の調光器。
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