JP2006196533A - 半導体製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 基板載置台からの輻射熱に磁石がさらされても、磁石の高温化を回避して、所定の磁場を安定して得ることができるようにする。
【解決手段】 反応室内に基板を載置する基板載置台が設けられ、この基板載置台に基板を加熱するヒータが埋め込まれる。反応室の外周囲に筒状電極215が配設される。この筒状電極215の外周囲に接して磁石216が配置される。筒状電極215に冷却媒体を流す流路106が形成される。また少なくとも外周囲に筒状電極215および磁石216が配置されている部位に対応する反応室の壁は石英で構成される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、反応室の外周に筒電極と磁石とを備えた半導体製造装置に関するものである。
反応室の外周に筒電極と磁石とを備えた半導体製造装置として、プラズマ処理を行う半導体製造装置、例えば変形マグネトロン高周波放電型のプラズマ生成装置がある(例えば、特許文献1参照)。
これは、プラズマ源となる筒電極及び磁石(以下、これらをまとめて電極ユニットともいう)の形状を工夫したものである。誘電体製、例えば酸化アルミニウム(Al23)の反応容器の外周にアルミニウム製の筒電極を配置し、筒電極の外周にさらに筒状の磁石を配置している。例えば、図5に示すように、従来の電極ユニットは、筒状電極10とヨーク12とをネジ13で固定し、筒状電極10とヨーク12との間に筒軸方向の両側から板状の磁石11、11を円周方向に複数挿入して、接着剤で保持している。筒状電極10には高周波電源15がつながれており、筒状電極10に高周波電力を供給するようになっている。筒状電極10と磁石11とにより交差する高周波電界と磁界を形成することにより、反応室内にマグネトロン放電を発生してプラズマを生成する。このプラズマによってサセプタ(基板載置台)を介してヒータによって加熱した基板をプラズマ処理する。
特開平2001−196354号公報(図1)
ヒータによって加熱される基板載置台の温度は、処理によっては900℃にも達することがある。反応容器の材料が誘電体であって、基板載置台の温度が900℃と高温だった場合、基板載置台の輻射光(輻射熱)が反応室容器を透過して、筒電極や磁石を加熱させてしまう。この加熱により、磁石がある温度以上高くなってしまうと、不可逆な滅磁を起こしてしまい、所定の磁場が安定して得られないという問題があった。なお、高温に耐えられる磁石を使うことも考えられるが、高温に耐えられる磁石、または高温に耐えられるよう処理された磁石を使うとコストが高くなってしまう。
また、反応室を構成する誘電体が金属を含むAl23であると、電極ユニット部位の反応容器壁のプラズマ密度が極めて高くなるので、金属汚染を生じやすいという問題もあった。
本発明の目的は、上述した従来技術の問題点を解消して、金属汚染が生じ難く、しかも所定の磁場を安定して得ることが可能な半導体製造装置を提供することにある。
第1の発明は、反応室と、反応室の外周囲に配置された筒電極と、前記筒電極の外周囲に接して配置された磁石と、反応室内に設けられて載置される基板を加熱する加熱手段を有する基板載置台とを備え、前記筒電極に冷却媒体を流す流路が形成され、少なくとも上記筒電極および上記磁石が配置されている反応室外周囲の部位に対応する反応室壁が石英で構成されていることを特徴とする半導体製造装置である。
少なくとも筒電極および磁石が配置されている外周囲部位に対応する反応室壁が石英で構成されているので、特に当該反応室壁で生じやすい金属汚染を低減できる。
また、筒電極に冷却媒体を流す流路が形成されているので、加熱手段により加熱される基板載置台により磁石が高温にさらされても、流路に冷却媒体を流すことにより磁石と接した筒電極を介して磁石を直接冷却できるので、所定の磁場が安定して得られる。本発明において、構造の簡素化のために、流路は筒電極の内部に一体的に形成されることが好ましい。
第2の発明は、第1の発明において、前記筒電極を銅で形成した半導体製造装置である。
筒電極に形成された流路に冷却媒体を流し、筒電極に接している磁石を冷却する場合に、筒電極から磁石への熱伝導率が問題となるが、筒電極を銅で形成すると、例えばアルミニウムで形成した場合と比べて熱伝導率が高いので、磁石の冷却効率を向上できる。したがって、所定の磁場がより安定して得られる。
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記筒電極の外周囲に接して配置された磁石を前記筒電極の筒軸方向に沿って設け、前記筒軸方向に沿って設けられた磁石を前記筒電極にヨークで固定する半導体製造装置である。
このような構成において、筒電極に形成した冷却媒体を流す流路と磁石との距離が問題となるが、本発明によれば、冷却媒体を流す流路が筒電極に形成されているので、ヨークの磁石を固定する側の面と反対側の面に冷却媒体を流す流路が形成されている場合と比べて、ヨークの必要な厚みに左右されることがなく、流路と磁石との距離も短くでき、磁石の冷却効率を向上できる。したがって、所定の磁場がより安定して得られる。特に、筒電極を銅で形成する場合には、主に鉄で形成されるヨークと比べて熱伝導率が高いので、所定の磁場がより一層安定して得られる。
本発明によれば、金属汚染が生じ難く、しかも磁石が高温にさらされても所定の磁場を安定して得ることができる。したがって、高温処理においても半導体装置を安定に製造することができる。
以下に本発明の半導体製造装置の実施の形態を説明する。半導体製造装置はプラズマ処理炉を備える。実施の形態のプラズマ処理炉は、電界と磁界により高密度プラズマを生成できる変形マグネトロン型プラズマ源(Modified Magnetron Typed Plasma Source)を用いてウェハ等の基板をプラズマ処理する基板処理炉(以下、MMT装置と称する)である。このMMT装置は、気密性を確保した処理室に基板を設置し、シャワープレートを介して反応ガスを処理室に導入し、処理室をある一定の圧力に保ち、放電用電極に高周波電力を供給して電界を形成するとともに、所定の磁界をかけてマグネトロン放電を起こす。放電用電極から放出された電子はドリフトしながらサイクロイド運動を続けて周回することにより長寿命となって電離生成率を高めるので、高密度プラズマを生成できる。この高密度プラズマにより反応ガスを励起分解させる。
励起分解させた反応ガスによって、基板表面を酸化または窒化等の拡散処理をしたり、基板表面に薄膜を形成したり、あるいは基板表面をエッチングしたりする等、基板へ各種のプラズマ処理を施すことができる。
図4に、このようなMMT装置の概略構成図を示す。MMT装置は、第1の容器と第2の容器とから構成された反応容器203を備える。第2の容器である下側容器211と、該下側容器211の上に被せられる第1の容器である上側容器210とから内部に処理室201が形成されている。上側容器210はドーム型の窒化アルミニウム(AlN)やAl23又は石英等の誘電体で形成されており、下側容器211はアルミニウムで形成されている。また後述するヒータ一体型の基板載置台であるサセプタ217は窒化アルミニウムや、セラミックス又は石英で形成することによって、プラズマ処理の際に膜中に取り込まれる金属汚染を低減している。
上側容器210の上部には、ガス分散空間であるバッファ室237を形成するシャワーヘッド236が設けられる。シャワーヘッド236は上側容器210とは別体のアルミニウムで構成され、接地電位とされる。シャワーヘッド上壁にはガス導入用の導入口であるガス導入口234が設けられる。下壁はガスを噴出する噴出孔であるガス噴出孔234aを有するシャワープレート240で構成される。前記ガス導入口234は、開閉弁であるバルブ243a、流量制御手段であるマスフローコントローラ241を設けたガスを供給する供給管であるガス供給管232を介して反応ガス230の図中省略のガスボンベに繋がっている。シャワーヘッド236から反応ガス230が処理室201に供給され、また、サセプタ217の周囲から処理室201の底方向へ基板処理後のガスが流れて排気されるように、下側容器211の側壁にガスを排気する排気口であるガス排気口235が設けられている。ガス排気口235はガスを排気する排気管であるガス排気管231により圧力調整器であるAPC242、開閉弁であるバルブ243bを介して排気装置である真空ポンプ246に接続されている。
なお、上述したマスフローコントローラ241、バルブ243a、ガス供給管232、ガス導入口234、シャワーヘッド236から供給系251が構成される。ガス排気口235、APC242、バルブ243b、真空ポンプ246から排気系252が構成される。供給系251から反応容器203内に対してガスを供給するガス供給手段が構成され、排気系252から反応容器203からガスを排気する排気手段が構成される。
供給される反応ガス230を励起させる放電手段として断面が筒状であり、好適には円筒状の筒電極である筒状電極215が設けられる。筒状電極215は一般にアルミニウムで形成されている。この筒状電極215は反応容器203の外周に設置されて筒状電極215近傍の処理室201内のプラズマ生成領域224を囲んでいる。筒状電極215にはインピーダンスの整合を行う整合器272を介して高周波電力を印加する高周波電源273が接続されている。上述した整合器272と高周波電源273とから筒状電極215に高周波電力を印加する高周波電力印加手段を構成する。
また、断面が筒状であり、好適には円筒状の磁界形成手段である筒状の磁石216は筒状の永久磁石、または板状の永久磁石を円周方向に複数配置して筒状としている。永久磁石の材料は、特に耐熱処理を行っていない比較的安価な磁石、例えば希土類磁石である。磁石216は、筒状電極215の外表面の筒軸方向の上下端近傍2段に配置される。上下の磁石216,216は、処理室201の半径方向に沿った両端(内周端と外周端)に磁極を持ち、上下の磁石216,216の磁極の向きが逆向きに設定されている。従って、内周部の磁極同士が異極となっており、これにより、筒状電極215の内周面に沿って筒軸方向に所定の磁力線を形成するようになっている。また、磁石216は2段設けたので、反応容器203内の中央まで磁力線を伸ばすことができ、ウェハ200の中心部にプラズマを効率よく拡散することができる。
処理室201の底側中央には、基板であるウェハ200を保持するための基板載置台としてサセプタ217が配置されている。サセプタ217はウェハ200を加熱できるようになっている。サセプタ217は、例えば窒化アルミニウムで構成され、内部に加熱手段としてのヒータ218が一体的に埋め込まれている。ヒータ218は図示しないヒータ電源の電力が印加されてウェハ200を600℃程度にまで加熱できるようになっている。なお、ウェハ200の温度は処理内容によっては、600℃以上加熱することも可能であり、そのときのサセプタ217の温度は900℃にも達することがある。
また、サセプタ217の内部には、さらにインピーダンスを可変するための電極である第2の電極(図中省略)も装備されており、この第2の電極がインピーダンス可変機構274を介して接地されている。インピーダンス可変機構274は、コイルや可変コンデンサから構成され、コイルのパターン数や可変コンデンサの容量値を制御することによって、上記第2の電極及びサセプタ217を介してウェハ200の電位を制御できるようになっている。
変形マグネトロン型プラズマ源でのマグネトロン放電によりウェハ200を処理するための処理炉202は、少なくとも前記処理室201、サセプタ217、筒状電極215、磁石216、シャワーヘッド236、及び排気口235から構成されており、処理室201でウェハ200をプラズマ処理することが可能となっている。
筒状電極215及び磁石216の周囲には、この筒状電極215及び磁石216で形成される電界や磁界が外部環境や他処理炉等の装置に悪影響を及ぼさないように、電界や磁界を有効に遮蔽する遮蔽板223が設けられている。
サセプタ217は下側容器211と絶縁され、サセプタ217を昇降させる昇降手段であるサセプタ昇降機構268が設けられている。またサセプタ217には貫通孔217aが設けられ、下側容器211底面にはウェハ200を突上げるための基板突上手段であるウェハ突上げピン266が少なくとも3箇所に設けられている。そして、サセプタ昇降機構268によりサセプタ217が下降させられた時にはウェハ突上げピン266がサセプタ217と非接触な状態で貫通孔217aを突き抜けるような位置関係となるよう、貫通孔217a及びウェハ突上げピン266が設けられる。
また、下側容器211の側壁には仕切弁となるゲートバルブ244が設けられ、開いている時には図中省略の搬送手段により処理室201へウェハ200が搬入、または搬出され、閉まっている時には処理室201を気密に閉じることができるようになっている。
また、制御手段であるコントローラ121は、高周波電源273、整合器272、バルブ243a、マスフローコントローラ241,APC242、バルブ243b、真空ポンプ246、サセプタ昇降機構268、ゲートバルブ244、サセプタに埋め込まれたヒータ218に電力を印加するヒータ電源と接続され、それぞれを制御するようになっている。
上記のような構成において、ウェハ200の表面を、又はウェハ200上に形成された下地膜の表面を所定のプラズマ処理を施す方法について説明する。
ウェハ200は処理炉202を構成する処理室201の外部からウェハを搬送する図中省略の搬送手段によって処理室201に搬入され、サセプタ217上に搬送される。この搬送動作の詳細は、まずサセプタ217が下った状態になっており、ウェハ突上げピン266の先端がサセプタ217の貫通孔217aを通過してサセプタ217表面よりも所定の高さ分だけ突き出された状態で、下側容器211に設けられたゲートバルブ244が開き、図中省略の搬送手段によってウェハ200をウェハ突上げピン266の先端に載置し、搬送手段は処理室201外へ退避すると、ゲートバルブ244が閉まり、サセプタ217がサセプタ昇降機構268により上昇すると、サセプタ217上面にウェハ200を載置することができ、更にウェハ200を処理する位置まで上昇する。
サセプタ217に埋め込まれたヒータは予め加熱されており、搬入されたウェハ200を室温〜600℃の範囲内でウェハ処理温度に加熱する。真空ポンプ246、及びAPC242を用いて処理室201の圧力を1〜266Paの範囲内に維持する。
φ200mmのウェハ200を処理温度、例えば500℃に加熱したら、ガス導入口234からシャワープレート240のガス噴出孔234aを介して、反応ガスN2のみ、又はO2のみ、又はO2及びKrを処理室201に配置されているウェハ200の上面(処理面)に向けてシャワー状に導入する。このときのガス流量はN2が100〜800sccm、O2が200〜900sccm、Krが5〜100sccmである。同時に筒状電極215に高周波電源273から整合器272を介して高周波電力を印加する。印加する電力は、13.56MHz,50〜1000Wの範囲内の出力値を投入する。このときインピーダンス可変機構274は予め所望のインピーダンス値に制御しておく。
磁石216,216の所定の磁界の影響を受けてマグネトロン放電が発生し、ウェハ200の上方空間に電荷をトラップしてプラズマ生成領域224に高密度プラズマが生成される。そして、生成された高密度プラズマにより、サセプタ217上のウェハ200の表面にプラズマ処理が施される。表面処理が終わったウェハ200は、図示略の搬送手段を用いて、基板搬入と逆の手順で処理室201外へ搬送される。
なお、コントローラ121により、高周波電源273の電力ON・OFF、整合器272の調整、バルブ243aの開閉、マスフローコントローラ241の流量、APC242の弁開度、バルブ243bの開閉、真空ポンプ246の起動・停止、サセプタ昇降機構268の昇降動作、ゲートバルブ244の開閉、サセプタに埋め込まれたヒータに高周波電力を印加する高周波電源への電力ON・OFFをそれぞれを制御している。
ところで、上述したようなMMT装置において、ヒータ218により加熱されたサセプタ217からの輻射熱を受けて、磁石216が加熱されて高温になることがある。磁石の温度によって変動する磁力線のシミュレーション結果によれば、磁石216の温度が高くなると、磁力が低下する。温度によって例えば5%磁力が落ちたりする。また、加熱温度がある程度までの温度に納まれば、常温になった場合に磁力は戻るが、例えば磁石が90℃以上に加熱されてしまうと、磁力が80%までしか戻らない。
そこで、これを回避するために、本実施の形態の前提となる技術(以下、前提技術という)として、筒状電極に磁石を固定するヨークに冷却ジャケット等を設けて、磁石を冷却できるようにした。
図2は、そのような前提技術を示すものである。上側容器210の外周囲に配置した筒状電極215は異型断面を持つように形成する。すなわち、筒軸方向の上下端部を薄く中央部を外側(反応室側と反対側)に厚くして、同一断面で異なる板厚部を持たせる。この筒状電極215の外側に、筒状電極215と逆形状の異形断面を持つヨーク101を、筒状電極215と嵌合するようにネジ102で固定する。このとき筒状電極215の薄い上下端部と、ヨーク101の厚い上下端部との間には、磁石挿入用の隙間を残すようにする。この上下の磁石挿入用隙間に、筒軸方向の上下両端から磁石(筒状の磁石あるいは板状の複数の磁石)216を挿入し、接着剤で保持することにより、筒状電極215の外周囲に2段の磁石216を配置する。ヨーク101は鉄のような磁性材料から構成して、ヨーク101で2段の磁石216を繋ぐ磁気回路を形成する。
このヨーク101の外周囲に冷却媒体を流す流路として、例えば冷媒配管103を環状に取り付ける。冷媒配管103のヨーク101への取り付けは溶接又は接着剤等で行う。図2(a)の図示例のように、環状の冷媒配管103は、2段の磁石216と対向するヨーク101の上下端部に2つ設けることができる。また、図2(b)の図示例のように、ヨーク101の中央部近傍に1つ設けるようにしてもよい。冷媒配管103に流す冷媒は、常温の水が最も簡易で安価であるが、ガスでも、あるいはフッ素系液体でもよい。冷媒配管103は、熱伝導性の良好な銅で構成するとよい。
サセプタ217に埋め込んだヒータ温度が例えば500℃のとき、磁石216に何も対策を施さなければ、磁石216は90℃以上に加熱されるが、冷媒配管103に常温の水を流して冷却すると、磁石216の温度を70℃以下に冷却することができる。
図3は、図2(a)の図示例を具体的に示した電極ユニットの断面図である。電極ユニットは、金属材料、例えばアルミニウムからなる放電用の筒状電極215と、鉄のような磁性材料からなり磁気回路を形成する2分割されたヨーク101、101を筒状電極215とネジで締結して固定し、筒状電極215とヨーク101の間に円筒軸方向から板状の磁石216、216を円周方向に複数挿入し接着剤で保持している。ヨーク101、101の外側に、冷却媒体を流す流路としての冷媒配管103、103と、この冷媒配管103、103をろう付けした取付板104を、ヨーク101、101にねじ105、105で止めて、ヨーク101、101を冷却することで、間接的に磁石216、216を冷却している。取付板104はヨーク101の外周側全面で接触するようにしており、熱が伝わりやすくなっている。
筒状電極215の円筒高さ方向のエッヂは、磁石216の高さ方向中心になるようにしている。これは電界の集中する電極エッヂを、磁界の集中する磁石の高さ中心位置と同じにすることで、スパッタを防ぐという狙いがあるからである。このため磁石216は、反応室内側からみて筒状電極215から一部露出していることになる。なお、磁石216の露出部分は、特にサセプタからの放射熱の影響を受けやすく、高温になりやすい。
筒状電極215は、図4に示すように、上側容器210と接触させないようにする。MMT装置において、上側容器210が熱膨張して拡径し、筒状電極215と接触して、比較的強度の低い上側容器210の側壁が破損することがある。また、上側容器210の側壁と筒状電極215とが部分的に接触して、磁石216が加熱されるという問題も生じる。これらの問題を回避するために、上側容器210と筒状電極215とが接触しないような隙間を設けている。
また、上述したように上側容器210はドーム型の窒化アルミニウム(AlN)やAl23又は石英(SiO2)等の誘電体で形成するようにしているが、少なくとも外周囲に筒状電極215および磁石216が配置されている部位に対応する上側容器210の壁(反応室の壁)は石英で構成すれば良い。これは、次の理由による。電極ユニットでは、筒状電極215による電界と磁石216による磁界の相互作用による高密度のプラズマが生成されており、特に電極ユニットの内側、すなわち電極ユニット部位に対応する上側容器210の壁部では、プラズマ密度が極めて高くなっている。したがって上側容器210の当該部位の材料に、金属が含まれているAl23などの誘電体を用いると金属汚染が生じやすい。しかも、金属汚染に対する基準が厳しくなってきており、また高温処理する際にはその金属汚染量が高くなってしまう。そこで、金属汚染を低減するために、当該部位の壁を石英構成としている。なお、上側容器210全体を石英とすれば、更に金属汚染を低減できる。
上述した前提技術によれば、ヨーク101の磁石216の近接部に冷媒配管103を取り付けて冷却水のような冷媒を流すことにより、加熱される磁石216を70℃以下に冷却するので、磁石216がサセプタから輻射熱を受けても、磁力線の変動を少なくできる。また、磁石は90℃以上に加熱されないので、常温になった場合にも磁力をもとの値に戻すことができる。
また、高温にさらされる磁石を冷却できるので、高温に耐えられる磁石を用いる必要がなく、耐熱処理を行っていない比較的安価な磁石、例えば希土類磁石を用いることができ、経済的である。
ところで、図2ないし図3に示すように、筒状電極215に鉄製のヨーク101で磁石216を固定したうえ、ヨーク101に冷媒配管103を設けて、磁石216を冷却できるようにした前提技術では、磁石216の冷却効率が必ずしも高いとは言えなかった。これは、(1)ヨーク(鉄)の熱伝導率が低い、(2)ヨークを介した間接冷却となっている、(3)必要な厚みに左右されるヨークを介しているので冷媒配管から磁石までの距離が長い、ということが原因であると考えられる。
そこで、上述した前提形態を踏まえて、本実施の形態では、筒状電極215に冷却媒体を流す流路を設けて、磁石を冷却できるようにした。
図1はそのような本実施の形態による電極ユニットの断面図である。図1に示す実施の形態の構成が、図3と異なる点は、筒状電極215の材料をアルミニウムに代えて銅で形成し、さらに、ヨーク101に冷媒配管付きの取付板をねじ止めするのを排し、代りに筒状電極215内に冷却媒体を流す流路106を形成した点である。
すなわち、銅で形成した筒状電極215内に流路106、106を設ける。流路106、106は、筒状電極215の上下2段に設けられた磁石216、216の近傍に設けられる。流路106、106は、筒状電極215を形成するときに、中実の筒状電極の内部に一体的に形成されるようにする。
このように、本実施の形態によれば、筒状電極215に冷却媒体を流す流路106を形成したので、その流路106に冷却媒体を流すと、筒状電極215が鉄ではなく銅であるので熱伝導率が高く、また、磁石216と接した筒状電極215を介して磁石216を直接冷却でき、しかもヨーク101の必要な厚みに左右されることがなく、流路106から磁石216までの距離も短くできるので、ヨーク101にジャケット等を設けるものと比べて、磁石216の冷却効率を向上できる。なお、流路106から磁石216までの距離は、冷却媒体を閉じ込めるに耐える筒状電極215の肉厚の分だけでよく、冷却媒体を閉じ込めるに耐える肉厚は例えば3mm程度である。
また、サセプタ217に埋め込まれたヒータ218によりウェハ200を加熱する場合、特にウェハ200を500℃以上に加熱すると、電極215および磁石216は輻射熱の影響を大きく受けるため、効果的な冷却が必要であったが、本実施の形態では、それを容易に実現できるようになった。このため、サセプタ217(図4参照)の温度が処理によっては900℃にも達しても、サセプタ217の輻射熱が上側容器210を透過して、筒状電極215や磁石216を加熱させてしまうことを、より有効に防止できる。磁石216を有効に冷却するようにしたので、磁力線の変動が生じないようにすることができ、不可逆な滅磁を起こすこともなく、所定の磁場が安定して得られ、前提技術よりも安定したプラズマ、安定した品質の膜を得ることができる。
また、流路106を設けた筒状電極215は一体成形できるので、ジャケット等を必要とする前提技術のものと比べて構造を簡素化することができる。
なお、実施の形態では、筒状電極を銅で形成したが、筒状電極に流路が設けられていれば、銅に比べて伝導効率は落ちるが、従来と同じアルミニウムで形成してもよい。また、実施の形態では、上下2段に磁石(2つの磁石)を設けるようにした場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、筒状電極の背面に1つの磁石を設ける場合についても適用可能である。また、実施の形態のMMT装置はプラズマ処理によって薄膜を形成するCVD装置の外に、拡散装置やプラズマエッチング装置にも適用可能である。
実施の形態におけるプラズマ源となる電極ユニットの断面図である。 実施の形態の前提技術におけるプラズマ源となる電極ユニットの断面図である。 実施の形態の前提技術におけるプラズマ源となる電極ユニットの断面図である。 本発明の半導体製造装置を適用した実施の形態におけるMMT装置の概略構成図である。 従来例のプラズマ源となる電極ユニットの概略断面図である。
符号の説明
101 ヨーク
106 流路
200 ウェハ(基板)
210 反応室
215 筒状電極(筒電極)
216 磁石
217 サセプタ(基板載置台)
218 ヒータ

Claims (1)

  1. 反応室と、
    反応室の外周囲に配置された筒電極と、
    前記筒電極の外周囲に接して配置された磁石と、
    反応室内に設けられて、載置される基板を加熱する加熱手段を有する基板載置台とを備え、
    前記筒電極に冷却媒体を流す流路が形成され、
    少なくとも上記筒電極および上記磁石が配置されている反応室外周囲の部位に対応する反応室壁が石英で構成されていることを特徴とする半導体製造装置。
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