JP2005093886A - 半導体製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエハの汚染を防止し、高周波電極によるウエハの電位の制御性を高める。
【解決手段】ウエハ1を収容する処理室10と、処理室10に設置されウエハ1を保持するサセプタ40と、処理室10に反応ガス21を導入するシャワーヘッド13と、処理室10を排気する排気口と、処理室10にプラズマを生成する筒状電極31および筒状磁石34とを備えたMMT装置において、石英で形成したサセプタ40の上面にウエハ保持部41をウエハ1よりも若干大径の円形穴形状に没設し、サセプタ40の保持部41の下側に炭化シリコンからなる高周波電極42をウエハ1の下面と高周波電極42との間隔tが1.5mm以下になるように配置する。石英からなるサセプタでウエハ汚染を防止して歩留りを高め、高周波電極をウエハに近づけることで高周波電極の制御性を高めてMMT装置の処理速度を向上できる。
【選択図】図1
【解決手段】ウエハ1を収容する処理室10と、処理室10に設置されウエハ1を保持するサセプタ40と、処理室10に反応ガス21を導入するシャワーヘッド13と、処理室10を排気する排気口と、処理室10にプラズマを生成する筒状電極31および筒状磁石34とを備えたMMT装置において、石英で形成したサセプタ40の上面にウエハ保持部41をウエハ1よりも若干大径の円形穴形状に没設し、サセプタ40の保持部41の下側に炭化シリコンからなる高周波電極42をウエハ1の下面と高周波電極42との間隔tが1.5mm以下になるように配置する。石英からなるサセプタでウエハ汚染を防止して歩留りを高め、高周波電極をウエハに近づけることで高周波電極の制御性を高めてMMT装置の処理速度を向上できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、半導体製造装置、特に、電界と磁界により高密度プラズマを生成できる変形マグネトロン型プラズマ源(Modified Magnetron Typed Plasma Source)を用いてウエハ等の基板をプラズマ処理する基板処理装置(以下、MMT装置という。)に関し、例えば、半導体集積回路装置(以下、ICという。)の製造方法において、半導体素子を含む集積回路が作り込まれる半導体ウエハ(以下、ウエハという。)に酸化や窒化、拡散、成膜、エッチング等のプラズマ処理を施すのに利用して有効なものに関する。
一般に、ICの製造方法においてウエハにプラズマ処理を施すのに使用されるMMT装置は処理室、サセプタ、筒状電極、筒状磁石、シャワーヘッドおよび排気口を備えており、気密性を確保した処理室のサセプタの上に被処理基板としてのウエハを設置し、シャワープレートを介して反応ガスを処理室に導入し、処理室をある一定の圧力に保ち、放電用電極に高周波電力を供給して電界を形成するとともに磁界をかけてマグネトロン放電を起こす。この際、放電用電極から放出された電子がドリフトしながらサイクロイド運動を続けて周回することにより長寿命となって電離生成率を高めるので、高密度プラズマを生成することができる。このように、MMT装置は反応ガスを励起分解させてウエハ表面を酸化または窒化、拡散、成膜、エッチングする等のプラズマ処理を施すように構成されている(例えば、特許文献1参照)。そして、従来のこの種のMMT装置におけるサセプタは窒化アルミニウム(AlN)によって作製されている。
特開2001−196354号公報
サセプタが窒化アルミニウムによって作製されたMMT装置においては、プラズマ処理中にサセプタからアルミニウムの不純物(異物)が発生するために、ウエハが汚染されるという問題点がある。また、ウエハがサセプタと広い面積で接触するために、ウエハの裏面がサセプタのアルミニウムによって汚染されたり、損傷されたりするという問題点がある。抵抗加熱ヒータや高周波電極およびサセプタが一体型のMMT装置の場合においては、高周波電極からウエハまでの距離が1.5mm以上あるために、ウエハの電位を高周波電極を用いて制御しにくいという問題点がある。
本発明の目的は、被処理基板の汚染や損傷を防止することができ、また、高周波電極によって被処理基板の電位を良好に制御することができる半導体製造装置を提供することにある。
本発明に係る半導体製造装置は、基板を処理する処理室と、誘電体によって形成され前記処理室に設置されたサセプタとを備えており、前記基板を保持する保持部が前記サセプタの上面に設けられ、この保持部の下側には高周波電極が前記基板と間隔を介して対向するように設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、基板と高周波電極を近づけることにより、高周波電極の基板電位制御性能を向上させることができる。基板とサセプタとの接触面積を減少させることにより、基板の汚染を防止することができる。
以下、本発明の一実施の形態を図面に即して説明する。
本実施の形態において、本発明に係る半導体製造装置は、MMT装置として図1に示されているように構成されている。図1に示されたMMT装置は処理室10を備えており、処理室10は第二の容器である下側容器12と、下側容器12の上に被せられる第一の容器である上側容器11とから構成されている。上側容器11はドーム型の酸化アルミニウムまたは石英で形成されており、下側容器12はアルミニウムで形成されている。上側容器11の上部にはガス分散空間であるバッファ室14を形成するシャワーヘッド13が設けられており、下壁にはガスを噴出する噴出口であるガス噴出孔16を有するシャワープレート15が形成されている。シャワーヘッド13の上壁にはガス導入用の導入口であるガス導入口17が開設されており、ガス導入口17にはガスを供給する供給管であるガス供給管18が接続されている。ガス供給管18は開閉弁であるバルブ19と、流量制御手段であるマスフローコントローラ20とを介して反応ガス21のガスボンベに接続されている。下側容器12の側壁には反応ガス21を排気する排気口であるガス排気口22が開設されており、ガス排気口22はガスを排気する排気管であるガス排気管23により、圧力調整弁24と開閉弁であるバルブ25とを介して排気装置である真空ポンプ26に接続されている。さらに、下側容器12の側壁の他の位置には仕切弁となるゲートバルブ27が設けられている。そして、ゲートバルブ27が開いている時にはウエハ1が処理室10にウエハ移載装置(wafer transfer equipment )によって搬入および搬出され、ゲートバルブ27が閉じている時には処理室10は気密に維持される。
上側容器11の外側には、供給される反応ガス21を励起させる放電手段として筒状(好適には円筒状)の第一の電極である筒状電極31が同心円に敷設されており、筒状電極31は処理室10のプラズマ生成領域30を囲んでいる。筒状電極31には高周波電力を印加する高周波電源33がインピーダンスの整合を行う整合器32を介して接続されている。筒状電極31の外側には筒状(好適には円筒状)の磁界形成手段である筒状磁石34が同心円に敷設されており、筒状磁石34は筒状電極31の外側の表面の上下端近傍に配置されており、上下の筒状磁石34、34は処理室10の半径方向に沿った両端(内周端と外周端)に磁極を持ち、上下の筒状磁石34、34の磁極の向きが逆向きに設定されている。したがって、内周部の磁極同士が異極となっており、これにより、筒状電極31の内周面に沿って円筒軸方向に磁力線を形成するようになっている。筒状電極31および筒状磁石34の周囲には電界や磁界を有効に遮蔽する遮蔽板35が設置されており、遮蔽板35は筒状電極31および筒状磁石34で形成される電界や磁界を外部環境や他の半導体製造装置等に悪影響を及ぼさないように遮蔽している。
下側容器12の中心部にはエレベータによって昇降駆動されるサセプタ昇降軸36が垂直方向に昇降するように支承されており、サセプタ昇降軸36の処理室10側の上端にはウエハ1を保持するための保持手段としてのサセプタ40が水平に設置されている。サセプタ昇降軸36は下側容器12と絶縁されており、下側容器12の底面上におけるサセプタ昇降軸36の外方には三本の突き上げピン37が垂直に立設されている。三本の突き上げピン37はサセプタ昇降軸36の下降時にサセプタ40に開設された三個の挿通孔38を下から挿通して、サセプタ40の上に保持されたウエハ1を突き上げるように構成されている。
図1に示されているように、基板載置台としてのサセプタ40は誘電体である石英によってウエハ1よりも大径の円盤形状に形成されている。サセプタ40の上面にはウエハ1を保持する凹型をした保持部41がウエハ1よりも若干だけ大径の円形の穴形状に没設されており、保持部41の深さはウエハ1の厚さと略等しく設定されている。サセプタ40の保持部41の下側には、高温に強く導電性を有する炭化シリコン(SiC)によって構成された高周波電極42が配置されており、保持部41の底面すなわちウエハ1の下面と高周波電極42との間隔tは、1.5mm以下に設定されている。高周波電極42の高周波フェード線43はサセプタ昇降軸36を挿通されて外部に引き出されており、高周波フェード線43にはインピーダンスを調整するインピーダンス調整器44が接続されている。インピーダンス調整器44はコイルや可変コンデンサから構成されており、コイルのパターン数や可変コンデンサの容量値を制御することによって、サセプタ40を介してウエハ1の電位を制御し得るようになっている。高周波電極42の下側には加熱手段としてのヒータ45が配置されており、ヒータ45は高周波電力が印加されてウエハ1を500℃程度にまで加熱し得るように構成されている。ヒータ45の電力フェード線46はサセプタ昇降軸36を挿通されて外部に引き出されており、ヒータ用高周波電源47に接続されている。
また、図1に示されているように、MMT装置はコンピュータ等によって構成された制御手段であるコントローラ50を備えており、コントローラ50はバルブ19、マスフローコントローラ20、圧力調整弁24、バルブ25、真空ポンプ26、ゲートバルブ27、整合器32、高周波電源33、サセプタ昇降軸駆動装置、インピーダンス調整器44、ヒータ用高周波電源47等に接続されて、それらを制御するように構成されている。
次に、以上の構成に係るMMT装置の作用を説明する。
ウエハ1は処理室10にウエハ移載装置によってゲートバルブ27から搬入され、サセプタ40の保持部41の上に移載される。この際、まず、サセプタ40がサセプタ昇降軸36によって下降され、突上げピン37の先端がサセプタ40の挿通孔38を挿通してサセプタ40の上面よりも所定の高さ分だけ突き出される。続いて、下側容器12に設けられたゲートバルブ27が開かれて、ウエハ1がウエハ移載装置によって搬入され、三本の突き上げピン37の上端間に移載される。ウエハ1を突き上げピン37に移載したウエハ移載装置が処理室10の外へ退避すると、ゲートバルブ27が閉まり、サセプタ40がサセプタ昇降軸36により上昇され、ウエハ1が突き上げピン37の上からサセプタ40の保持部41に受け渡される。
サセプタ40のヒータ45は予め加熱されており、サセプタ40の保持部41に保持されたウエハ1を室温〜500℃の範囲内で所定の処理温度に加熱する。処理室10の圧力は0.1〜100Paの範囲内に真空ポンプ26および圧力調整弁24によって維持される。ウエハ1が処理温度に加熱されると、反応ガス21が処理室10にガス導入口17からシャワープレート15のガス噴出孔16を介してシャワー状に導入される。同時に、150〜200Wの高周波電力が筒状電極31に高周波電源33から整合器32を介して印加される。この際、高周波電極42のインピーダンス調整器44は予め所望のインピーダンス値に制御しておく。筒状磁石34、34の磁界の影響を受けてマグネトロン放電が発生し、ウエハ1の上方空間に電荷をトラップしてプラズマ生成領域30に高密度プラズマが生成される。そして、生成された高密度プラズマにより、サセプタ40上のウエハ1の表面にプラズマ処理が施される。表面処理が終わったウエハ1は、ウエハ移載装置によって搬入時と逆の手順で処理室10の外へ搬送される。
なお、コントローラ50により高周波電源33の電力ON・OFF、整合器32の調整、バルブ19の開閉、マスフローコントローラ20の流量、圧力調整弁24の弁開度、バルブ25の開閉、真空ポンプ26の起動・停止、サセプタ昇降軸36の昇降動作、ゲートバルブ27の開閉、サセプタ40のヒータ45に高周波電力を印加する高周波電源47への電力ON・OFFをそれぞれを制御している。
前記実施の形態によれば、次の効果が得られる。
1) サセプタを石英によって形成することにより、サセプタが550℃の高温下でプラズマに直接的に晒されてもサセプタがウエハに対する汚染源になるのを防止することができるとともに、ウエハの裏面全体がサセプタに接触してもウエハに汚染が発生するのを防止することができるので、MMT装置ひいてはICの製造方法の歩留りを向上させることができる。
2) ウエハの下面と高周波電極との間隔を1.5mm以下に設定することにより、ウエハの表面電位に対する高周波電極の制御性能を向上させることができるので、MMT装置の処理速度を向上させることができる。
3) 高周波電極を炭化シリコンによって形成することにより、処理温度を800℃まで上昇させることができるので、MMT装置の処理速度を向上させることができる。
図2は本発明の第二の実施の形態であるMMT装置におけるサセプタを示す正面断面図である。
本実施の形態が前記実施の形態と異なる点は、ウエハ1よりも若干だけ小径の円形の窓孔48を保持部41の中央部に開設した点である。これによりサセプタ40の上部に設けられた前記基板を保持する保持部41と、前記保持部の下方に設けられた高周波電極と、前記基板保持部と、前記高周波電極との間に空間を設けて前記電極が露出するように構成されている。
本実施の形態においては、サセプタ40上面に没設された保持部41はウエハ1の下面の周縁部に微小の範囲で接触するだけであるので、サセプタ40との接触によるウエハ1の汚染を防止することができる。保持部41は、ウエハ1下面の全周縁に設けてもよく、全周縁部のうち部分的に設けてもよい。但し、保持部41はウエハ1の下面全周縁に設けた方が、ウエハ1を載置した場合にウエハ1と高周波電極42との間に形成される空間が処理室10に連通せず、処理室10は高周波電極42による金属汚染が効果的に防止される。なお、サセプタ40との接触によるウエハ1の汚染を防止することができるので、サセプタ40を窒化アルミニウムによって作製してもよい。高周波電極42が露出してウエハ1の下面に空間を介して対向することにより、ウエハ1が高周波電極42により金属汚染されることなく表面電位に対する高周波電極42の制御性能を向上させることができるので、MMT装置の処理速度を向上させることができる。サセプタ40のウエハ1との接触を実質的に回避することができるので、ウエハの下面と高周波電極42と間隔tを0.1mm程度まで減少させることにより、ウエハ1の表面電位に対する高周波電極42の制御性能をより一層向上させることができる。また、サセプタ40のウエハ1との接触を実質的に回避することができるので、プラズマ処理後のウエハ1のサセプタ40からの剥離時の帯電を防止することができ、静電気によるウエハ1への異物の吸着やウエハ1に作り込まれたICの絶縁破壊を未然に防止することができる。
図3は本発明の第三の実施の形態であるMMT装置におけるサセプタを示す正面断面図である。
本実施の形態が前記実施の形態と異なる点は、ウエハ1を支持するための複数本のピン49がサセプタ40の上に突設されている点、である。
本実施の形態によれば、高周波電極42とウエハ1との間隔tを支持ピン49によって容易に調整することができる。サセプタ40がウエハ1に接触するのを回避することができるので、プラズマ処理後のウエハ1のサセプタ40からの剥離時の帯電を防止することができ、静電気によるウエハ1への異物の吸着やウエハ1に作り込まれたICの絶縁破壊を未然に防止することができる。
1…ウエハ、10…処理室、11…上側容器、12…下側容器、13…シャワーヘッド、14…バッファ室、15…シャワープレート、16…ガス噴出孔、17…ガス導入口、18…ガス供給管、19…バルブ、20…マスフローコントローラ、21…反応ガス、22…ガス排気口、23…ガス排気管、24…圧力調整弁、25…バルブ、26…真空ポンプ、27…ゲートバルブ、30…プラズマ生成領域、31…筒状電極、32…整合器、33…高周波電源、34…筒状磁石、35…遮蔽板、36…サセプタ昇降軸、37…突き上げピン、38…挿通孔、40…サセプタ、41…保持部、42…高周波電極、43…高周波フェード線、44…インピーダンス調整器、45…ヒータ、46…電力フェード線、47…高周波電源、48…窓孔、49…支持ピン、50…コントローラ。
Claims (1)
- 基板を処理する処理室と、誘電体によって形成され前記処理室に設置された基板載置台と、前記基板載置台の上部に設けられた前記基板を保持する基板保持部と、前記保持部の下方に設けられた高周波電極とを備え、前記基板保持部と、前記高周波電極との間に空間を設けて前記電極が露出することを特徴とする半導体製造装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2010021171A (ja) * | 2008-07-08 | 2010-01-28 | Renesas Technology Corp | 半導体装置の製造方法およびそれに用いる半導体製造装置 |
JP5687396B1 (ja) * | 2014-03-31 | 2015-03-18 | Sppテクノロジーズ株式会社 | プラズマ処理装置 |
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2003
- 2003-09-19 JP JP2003327924A patent/JP2005093886A/ja active Pending
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