JP2006195168A - 微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マスクと基板との相対的な移動を不要とし、3次元の微細構造体を容易に形成することが可能な微細構造体の形成方法を提供する。
【解決手段】 それぞれ露光感度波長の異なるレジスト層12,13を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスク110,120を用いて、2層のレジスト層12,13の露光を順次行なうことにより、最終的に鋳型となるレジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層12,13の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能とする。
【選択図】 図2
【解決手段】 それぞれ露光感度波長の異なるレジスト層12,13を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスク110,120を用いて、2層のレジスト層12,13の露光を順次行なうことにより、最終的に鋳型となるレジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層12,13の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能とする。
【選択図】 図2
Description
この発明は微細構造体に関し、特に、3次元の微細構造体を容易に形成することが可能な微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体に関する。
半導体集積回路装置の製造技術を応用して、極めて微細な構造体を形成する微細加工技術の研究が近年活発になってきている。その中で、X線を使った深いリソグラフィと電解メッキで高アスペクト比の微細構造体を形成するLIGA(Lithograph Galvanformung und Abformung)法は、特に注目されているところである。下記特許文献1には、このLIGA法に基づいた微細構造体の形成方法の一例が開示されている。
具体的には、3次元構造を有する微細構造体を基板上に形成する場合には、微細構造体の形状に対応したレジスト構造体を、基板上に成膜された被露光材料に対してリソグラフィ技術を用いて形成し、被露光材料からなるレジスト構造体内に電解メッキ技術によりメッキ処理を施し、レジスト構造体を除去することにより、メッキ材料からなる3次元構造を有する微細構造体を基板上に形成している。
下記の特許文献1に開示された微細構造体の形成方法によれば、複雑な形状を有するレジスト構造体を形成するに際しては、X線マスクを基板に対して相対的に移動させることにより、最終的にレジスト構造体となる被露光材料の平面と平行な平面内におけるX線のエネルギ分布が連続的に変化するように制御し、被露光材料の各部でのX線のエネルギ分布に応じた深さの加工を可能としている。
特開2000−35500号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のレジスト構造体の形成方法によれば、X線マスクを基板に対して相対的に移動させるための機構が必要となる。そのため、装置構成の複雑化、およびX線マスクと基板との位置決め制御の煩雑さがともない、微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることができない。
したがって、この発明は上記課題を解決するためになされたものであり、マスクと基板との相対的な移動を不要とし、3次元の微細構造体を容易に形成することが可能な微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明に基づいた微細構造体の形成方法の一つの局面においては、基板上に第1レジスト層を形成し、さらに、上記第1レジスト層の上に上記1レジスト層とは異なる複数のレジスト層を形成する工程と、第1露光マスクを用いて、上記第1レジスト層および上記第1レジスト層とは別のレジスト層に所定パターンを露光し、第1露光領域を形成する工程と、上記第1露光マスクとは異なる露光マスクを用いて、上記第1レジスト層とは異なるレジスト層にのみ所定パターンを露光し、この露光を複数回繰り返して露光領域を形成する工程と、上記第1レジスト層および上記第1レジスト層とは別のレジスト層から上記第1露光領域および上記第1露光領域とは別の露光領域を除去して、微細構造体を形成する工程とを備えている。
また、この発明に基づいた微細構造体の形成方法の他の局面においては、基板上に第1レジスト層を形成する工程と、第1露光マスクを用いて、上記第1レジスト層に所定パターンを露光し、第1露光領域を形成する工程と、上記第1レジスト層上に上記第1レジスト層とは別のレジスト層を形成する工程と、上記第1レジスト層の露光と同等に上記第1露光マスクとは別の露光マスクを用いて、上記第1レジスト層とは別のレジスト層に所定パターンを露光し、露光領域を複数回繰返し形成する工程と、上記第1レジスト層および上記第1レジスト層とは別のレジスト層から上記第1露光領域および上記第1露光領域とは別の露光領域を除去し微細構造体を形成する工程とを備えている。
また、この発明に基づいた微細構造体の形成方法のさらに他の局面においては、基板上にレジスト層を形成する工程と、露光マスクを用いて、上記レジスト層に所定パターンを露光し、露光領域を形成する工程と、上記レジスト層から上記露光領域を除去する工程と、上記露光領域が除去された上記レジスト層に対して更に切削加工またはレーザ加工を施して微細構造体を形成する工程とを備えている。
また、これらの発明に基づいた微細構造体にめっき処理を施すことにより、複雑な形状の微細金型を得ることを可能としている。
この発明に基づいた微細構造体の形成方法によれば、マスクと基板との相対的な移動を行なうことなく、3次元の微細構造体を容易に形成することを可能とする。
以下、この発明に基づいた各実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について、図を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、図1〜図8を参照して、実施の形態1における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図1〜図8は、本実施の形態における微細構造体の形成工程を示す図である。まず、図1を参照して、シリコン等からなる基板11の上に、PMMA(ポリメチルメタクリレート:poly methyl methacrylate)などからなる第1レジスト層12を形成する。次に、この第1レジスト層12の上に、MAA(methacrylic acid)/MMA(methyl methacrylate)共重合体などからなる第2レジスト層13を形成する。
まず、図1〜図8を参照して、実施の形態1における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図1〜図8は、本実施の形態における微細構造体の形成工程を示す図である。まず、図1を参照して、シリコン等からなる基板11の上に、PMMA(ポリメチルメタクリレート:poly methyl methacrylate)などからなる第1レジスト層12を形成する。次に、この第1レジスト層12の上に、MAA(methacrylic acid)/MMA(methyl methacrylate)共重合体などからなる第2レジスト層13を形成する。
次に、所望のパターン(透光パターン110a,遮光パターン110b)が形成された第1X線露光マスク110を用いて、第1レジスト層12および第2レジスト層13に所定パターンを露光して第1露光領域r11を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。
次に、図2を参照して、第1X線露光マスク110とは異なるパターン(透光パターン120a,遮光パターン120b)が形成された第2X線露光マスク120を用いて、第2レジスト層13にのみ所定パターンを露光して第2露光領域r12を形成する。ここで、MAA/MMA共重合体は、PMMAに比べ2倍以上の露光感度を有しているため、露光量を調節することで、容易に第2レジスト層13にのみ所定パターンを露光することが可能である。
次に、図3を参照して、GG現像液(組成は、2−(2−Butoxyethoxy)ethanolが60[vol%]、モルホリンが20[vol%]、2-Aminoethanolが5[vol%]、水が15[vol%])、または、MiBK(メチルイソブチルケトン)溶液を用いて、第1レジスト層12および第2レジスト層13から第1露光領域r11および第2露光領域r12を除去し、開口領域14aを有し、第1レジスト層12および第2レジスト層13からなるレジスト構造体14を形成する。これにより、複雑な形状の微細構造体を得ることができる。ここで、図4を参照して、この段階で、基板11をKOH水溶液により除去し、レジスト層のみからなる微細構造体としてのレジスト構造体14を得ることで、このレジスト構造体14を、ネブライザーやインクジェットプリンタノズルの試作テストモデルとして用いることができる。
次に、図3に示すレジスト構造体14に対して、図5に示すように、レジスト構造体14に電解メッキ技術によりメッキ15を施す。その後、図6を参照して、基板11をKOH水溶液を用いて除去し、さらに、図7を参照して、第1レジスト層12および第2レジスト層13をアッシングにより除去して、メッキ15からなる微細構造体としての微細金型15を完成させる。
なお、本実施の形態における微細金型15は、高さ(H)約80μm程度、細い側の直径(D1)は、約3〜5μm、太い側の直径(D2)は、約60μm程度である。また、第1レジスト層12および第2レジスト層13を用いて、微細金型15を2段構造としているが、理想的には円錐形状に近い形が好ましいため、レジスト層を複数段設け、徐々に直径(D1)に変化を設けるようにすることも可能である。さらに、図7に示した微細金型15に対して、放電加工やレーザ加工等の微細加工工具16を用いて、図8に示すように、テーパ部15aを形成して、さらに複雑な微細金型を得ることも可能である。また、図7および図8に示す微細金型15を用いて、樹脂モールドを実施することで、ノズル状に穴が開いたネブライザーやインクジェットプリンタノズルの樹脂型を形成することができる。(以下の、図13、図18に示す各実施の形態においても同様である)。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、それぞれ露光感度波長の異なるレジスト膜を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスクを用いて、2層のレジスト膜の露光を行なうことにより、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、それぞれ露光感度波長の異なるレジスト膜を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスクを用いて、2層のレジスト膜の露光を行なうことにより、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
(実施の形態2)
次に、図9〜図13を参照して、実施の形態2における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図9〜図13は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す図である。まず、図9を参照して、シリコン等からなる基板21の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層22を形成する。その後、所望のパターン(透光パターン210a,遮光パターン210b)が形成された第1X線露光マスク210を用いて、第1レジスト層22を露光して第1露光領域r21を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。なお、PMMAレジストに代わりMAA/MMA共重合体レジストを用いることも可能である。
次に、図9〜図13を参照して、実施の形態2における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図9〜図13は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す図である。まず、図9を参照して、シリコン等からなる基板21の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層22を形成する。その後、所望のパターン(透光パターン210a,遮光パターン210b)が形成された第1X線露光マスク210を用いて、第1レジスト層22を露光して第1露光領域r21を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。なお、PMMAレジストに代わりMAA/MMA共重合体レジストを用いることも可能である。
次に、図10を参照して、第1露光領域r21が形成された第1レジスト層22の上に、PMMAレジストからなる第2レジスト層23を形成する。その後、所望のパターン(透光パターン220a,遮光パターン220b)が形成された第2X線露光マスク220を用いて、第2レジスト層23を露光して第2露光領域r22を形成する。この際、露光光源Rには、上述したようにシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。
次に、図11を参照して、GG現像液、または、MiBK溶液を用いて、第1レジスト層22および第2レジスト層23から第1露光領域r21および第2露光領域r22を除去し、開口領域24aを有し、第1レジスト層22および第2レジスト層23からなるレジスト構造体24を形成する。これにより、複雑な形状の微細構造体を得ることができる。なお、実施の形態1の図4に示したように、この段階で、基板21をKOH水溶液により除去し、レジスト層のみからなる微細構造体としてのレジスト構造体24を得ることで、このレジスト構造体24を、ネブライザーやインクジェットプリンタノズルの試作テストモデルとして用いることも可能である。
次に、図12に示すように、レジスト構造体24に電解メッキ技術によりメッキ25を施す。その後、図13を参照して、基板21をKOH水溶液を用いて除去し、さらに、第1レジスト層22および第2レジスト層23をアッシングにより除去して、メッキ25からなる微細構造体としての微細金型25を完成させる。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、レジスト膜を形成し、その後、露光マスクを用いてレジスト膜の露光を行ない、このレジスト膜形成および露光処理を繰り返し行なうことで、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、レジスト膜を形成し、その後、露光マスクを用いてレジスト膜の露光を行ない、このレジスト膜形成および露光処理を繰り返し行なうことで、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、図14〜図18を参照して、実施の形態3における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図14〜図18は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す図である。まず、図14を参照して、シリコン等からなる基板31の上に、PMMA(ポリメチルメタクリレート:poly methyl methacrylate)などからなる第1レジスト層32を形成する。次に、この第1レジスト層32の上に、ポジ型のUVレジスト層からなる第2レジスト層33を形成する。
次に、図14〜図18を参照して、実施の形態3における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図14〜図18は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す図である。まず、図14を参照して、シリコン等からなる基板31の上に、PMMA(ポリメチルメタクリレート:poly methyl methacrylate)などからなる第1レジスト層32を形成する。次に、この第1レジスト層32の上に、ポジ型のUVレジスト層からなる第2レジスト層33を形成する。
次に、所望のパターン(透光パターン310a,遮光パターン310b)が形成された第1X線露光マスク310を用いて、第1レジスト層32および第2レジスト層33に所定パターンを露光して第1露光領域r31を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。
次に、図15を参照して、第1X線露光マスク310とは異なるパターン(透光パターン320a,遮光パターン320b)が形成された第2X線露光マスク320を用いて、第2レジスト層33にのみ所定パターンを露光して第2露光領域r32を形成する。ここで、露光光源にUV光を用いることにより、第2レジスト層33のみが露光され、第1レジスト層32は露光されない。
次に、図16を参照して、UV現像液およびGG現像液を用いて、第1レジスト層32および第2レジスト層33から第1露光領域r31および第2露光領域r32を除去し、開口領域34aを有し、第1レジスト層32および第2レジスト層33からなるレジスト構造体34を形成する。これにより、複雑な形状の微細構造体を得ることができる。なお、実施の形態1の図4に示したように、この段階で、基板31をKOH水溶液により除去し、レジスト層のみからなる微細構造体としてのレジスト構造体34を得ることで、このレジスト構造体34を、ネブライザーやインクジェットプリンタノズルの試作テストモデルとして用いることも可能である。
次に、図17に示すように、レジスト構造体34に電解メッキ技術によりメッキ35を施す。その後、図18を参照して、基板31をKOH水溶液を用いて除去し、さらに、第1レジスト層32および第2レジスト層33をアッシングにより除去して、メッキ35からなる微細構造体としての微細金型35を完成させる。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、それぞれ露光感度波長の異なるレジスト膜を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスクを用いて、2層のレジスト膜の露光を行なうことにより、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、それぞれ露光感度波長の異なるレジスト膜を2層形成し、その後、パターンの異なる2枚の露光マスクを用いて、2層のレジスト膜の露光を行なうことにより、レジスト層の平面と平行な平面内における露光光の露光量(光エネルギ)分布が連続的に変化するように制御でき、レジスト層の各部での露光光の露光量(光エネルギ)分布に応じた深さの露光を可能としている。その結果、基板と露光マスクとを相対的に移動させるための装置が不要となり、レジスト構造体からなる微細構造体の形成におけるコスト上昇を避けることを可能としている。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
(実施の形態4)
次に、図19〜図25を参照して、実施の形態4における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図19〜図25は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す第1図〜第7図である。まず、図19を参照して、基板41の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層42を形成する。
次に、図19〜図25を参照して、実施の形態4における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図19〜図25は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す第1図〜第7図である。まず、図19を参照して、基板41の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層42を形成する。
次に、所望のパターン(透光パターン410a,遮光パターン410b)が形成された第1X線露光マスク410を用いて、第1レジスト層42に所定パターンを露光して第1露光領域r41を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。
次に、図20を参照して、GG現像液、または、MiBK溶液を用いて、第1レジスト層42から第1露光領域r41を除去し、開口領域44aを有し、第1レジスト層42からなる微細構造体としてのレジスト構造体44を形成する。その後、図21を参照して、レジスト構造体44に対して、マイクロドリル、レーザアブレーション等の微細切削工具1の位置決めを行ない、図22に示すように、レジスト構造体44にテーパ加工、ザグリ加工等の微細加工44bを施す。これにより、複雑な形状の微細構造体を得ることができる。
さらに、図22に示すレジスト構造体44に対して、図23に示すように、レジスト構造体44に電解メッキ技術によりメッキ45を施す。その後、図24を参照して、基板41をKOH水溶液(40%)を用いて除去し、さらに、図25を参照して、第1レジスト層42をアッシングにより除去して、メッキ45からなる微細構造体としての微細金型45を完成させる。なお、本実施の形態における微細金型45は、高さ(H)約80μm程度、細い側の直径(D1)は、約3〜5μm、太い側の直径(D2)は、約60μm程度である。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、露光現像処理が施されたレジスト膜に対して微細切削工具を用いて切削加工を施すことで、さらに複雑な3次元構造の微細構造体を得ることが可能となる。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、露光現像処理が施されたレジスト膜に対して微細切削工具を用いて切削加工を施すことで、さらに複雑な3次元構造の微細構造体を得ることが可能となる。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
(実施の形態5)
次に、図26〜図32を参照して、実施の形態5における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図26〜図32は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す第1〜第7図である。まず、図26を参照して、基板51の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層52を形成する。次に、この第1レジスト層52の上に、MAA/MMA共重合体などからなる第2レジスト層53を形成する。
次に、図26〜図32を参照して、実施の形態5における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体について説明する。なお、図26〜図32は、本実施の形態における微細構造体の形成方法を示す第1〜第7図である。まず、図26を参照して、基板51の上に、PMMAなどからなる第1レジスト層52を形成する。次に、この第1レジスト層52の上に、MAA/MMA共重合体などからなる第2レジスト層53を形成する。
次に、所望のパターン(透光パターン510a,遮光パターン510b)が形成された第1X線露光マスク510を用いて、第1レジスト層52および第2レジスト層53に所定パターンを露光して第1露光領域r51を形成する。この際、露光光源Rには、高強度で透過性、指向性の良いシンクロトロン放射(SR)光を発生する光源を用いることが好ましい。
次に、図27を参照して、第1X線露光マスク510とは異なるパターン(透光パターン520a,遮光パターン520b)が形成された第2X線露光マスク520を用いて、第2レジスト層53にのみ所定パターンを露光して第2露光領域r52を形成する。
次に、図28を参照して、GG現像液、または、MiBK溶液を用いて、第1レジスト層52および第2レジスト層53から第1露光領域r51および第2露光領域r52を除去し、開口領域54aを有し、第1レジスト層52および第2レジスト層53からなるレジスト構造体34を形成する。これにより、複雑な形状の微細構造体を得ることができる。なお、実施の形態1の図4に示したように、この段階で、基板51をKOH水溶液により除去し、レジスト層のみからなる微細構造体としてのレジスト構造体54を得ることで、このレジスト構造体54を、ネブライザーやインクジェットプリンタノズルの試作テストモデルとして用いることも可能である。
次に、図29を参照して、鋳型54aに対して、マイクロドリル、レーザアブレーション等の微細切削工具1の位置決めを行ない、図30に示すように、鋳型54aにテーパ加工、ザグリ加工等の微細加工54bを施す。
次に、図31に示すように、レジスト構造体54に電解メッキ技術によりメッキ55を施す。その後、図32を参照して、基板51をKOH水溶液を用いて除去し、さらに、第1レジスト層52および第2レジスト層53をアッシングにより除去して、メッキ55からなる微細構造体としての微細金型55を完成させる。
(作用・効果)
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、露光現像処理が施されたレジスト膜に対して微細切削工具を用いて切削加工を施すことで、さらに複雑な3次元構造の微細構造体を得ることが可能となる。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
以上、本実施の形態における微細構造体の形成方法およびその方法で形成された微細構造体によれば、露光現像処理が施されたレジスト膜に対して微細切削工具を用いて切削加工を施すことで、さらに複雑な3次元構造の微細構造体を得ることが可能となる。また、このレジスト構造体にメッキ処理を行ない、微細金型を形成することで、さらに、コスト低下を図ることが可能となる。また、この金型に放電加工やレーザ加工等を施すことで、テーパ形状等の微細構造を得ることができる。
なお、上記実施の形態においては、微細構造体3の断面形状の一例としてきのこ型の場合を示しているが、台形形状、三角形状等様々な形状の微細構造体を形成することが可能である。
したがって、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるのではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
この発明における微細構造体の形成方法により、ネブライザー、インクジェットプリンタノズル等に用いられる微細構造体を得ることができる。
11,21,31,41,51 基板、12,22,32,42,52 第1レジスト層、13,23,33,53 第2レジスト層、110a,120a,210a,220a,310a,320a,410a,510a,520a 透光パターン、110b,120b,210b,220b,310b,320b,410b,510b,520b 遮光パターン、110,210,310,410,510 第1X線露光マスク、120,220,320,520 第2X線露光マスク、14a,24a,34a,44a,44b,54a,54b 開口部、14,24,34,44,54 レジスト構造体、15,25,35,45,55 微細金型(メッキ)、r11,r21,r31,r41,r51 第1露光領域、r12,r22,r32,r52 第2露光領域。
Claims (7)
- 基板上に第1レジスト層を形成し、さらに、前記第1レジスト層の上に前記1レジスト層とは異なる複数のレジスト層を形成する工程と、
第1露光マスクを用いて、前記第1レジスト層および前記第1レジスト層とは別のレジスト層に所定パターンを露光し、第1露光領域を形成する工程と、
前記第1露光マスクとは異なる露光マスクを用いて、前記第1レジスト層とは異なるレジスト層にのみ所定パターンを露光し、この露光を複数回繰り返して露光領域を形成する工程と、
前記第1レジスト層および前記第1レジスト層とは別のレジスト層から前記第1露光領域および前記第1露光領域とは別の露光領域を除去して、微細構造体を形成する工程と、
を備える、微細構造体の形成方法。 - 基板上に第1レジスト層を形成する工程と
第1露光マスクを用いて、前記第1レジスト層に所定パターンを露光し、第1露光領域を形成する工程と、
前記第1レジスト層上に前記第1レジスト層とは別のレジスト層を形成する工程と
前記第1レジスト層の露光と同等に前記第1露光マスクとは別の露光マスクを用いて、前記第1レジスト層とは別のレジスト層に所定パターンを露光し、露光領域を複数回繰返し形成する工程と、
前記第1レジスト層および前記第1レジスト層とは別のレジスト層から前記第1露光領域および前記第1露光領域とは別の露光領域を除去し微細構造体を形成する工程と、
を備える、微細構造体の形成方法。 - 前記第1レジスト層と前記第1レジスト層とは別のレジスト層とは、感度波長が異なる材料で形成され、
前記第1レジスト層に照射する露光光と、前記第1レジスト層とは別のレジスト層に照射する露光光との波長が異なる、請求項1または2に記載の微細構造体の形成方法。 - 基板上にレジスト層を形成する工程と、
露光マスクを用いて、前記レジスト層に所定パターンを露光し、露光領域を形成する工程と、
前記レジスト層から前記露光領域を除去する工程と、
前記露光領域が除去された前記レジスト層に対して更に切削加工またはレーザ加工を施して微細構造体を形成する工程と、
を備える、微細構造体の形成方法。 - 前記微細構造体にめっき処理を行なうことにより金型を形成する工程をさらに有することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の微細構造体の形成方法。
- 前記金型に放電加工またはレーザ加工を用いて加工処理をさらに施すことを特徴とする、請求項5に記載の微細構造体の形成方法。
- 請求項1から6のいずれかに記載の微細構造体の形成方法により形成された微細構造体。
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---|---|---|---|---|
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-
2005
- 2005-01-13 JP JP2005006490A patent/JP2006195168A/ja not_active Withdrawn
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