JP2006194927A - 回路基板装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 多数個取りの製造技術を適用して製造される回路基板装置において、各回路基板の端面に付着した汚染物質による信号電圧の異常や配線層の腐食を防止して、動作の信頼性や製品寿命を向上させることができる回路基板装置の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る回路基板装置の製造方法は、原基板100の一面側に設定された回路基板領域10Xの各々に、機能回路部11及び複数の外部端子パッド13、配線層12を形成した後、該機能回路部11及び外部端子パッド13、配線層12を含む領域を被覆するように絶縁膜14を形成する工程と、原基板100を各回路基板領域10Xごとに切断して、個別のパネル基板10Aを切り出す工程と、パネル基板10Aの端部のうち、少なくとも上記配線層12が露出する端部の、一面側の角部を所定の傾斜角度で面取り加工して傾斜面16を形成する工程と、を有している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、回路基板装置の製造方法に関し、特に、原基板に形成された複数の回路基板領域を切り離すことにより、個別の回路基板を製造する多数個取りの製造方法が適用される画像表示装置や画像読取装置、集積回路装置等に適用して良好な回路基板装置の製造方法に関する。
近年、液晶表示パネルや有機エレクトロルミネッセントパネル(有機ELパネル)等を備えた画像表示装置や、撮像素子(CCD)や受光素子(フォトセンサ)を2次元配列したセンサパネルを備えた画像読取装置を搭載した電子機器の普及が著しい。例えば、携帯電話機やデジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、ノート型パーソナルコンピュータ等においては、上述したような各種の画像表示装置や画像読取装置が搭載されている。
このような画像表示装置や画像読取装置においては、一般に、ガラス基板等の絶縁性基板の一面側に、表示画素や受光素子を2次元配列した画素アレイやセンサアレイが形成され、該アレイを駆動するためのドライバ回路が、例えば、ドライバチップの形態で絶縁性基板上に直接接続された構成、あるいは、フレキシブルプリント基板(FPC)やボンディングワイヤを介して接続された構成を有している。
ここで、上述したような携帯機器等に搭載される画像表示装置や画像読取装置においては、比較的小型のパネルサイズを有していることから、生産性等の観点から、その製造プロセスとして、例えば、特許文献1に示すように、1枚の大型の原基板に複数の回路基板領域(パネル領域)を設定し、各回路基板領域ごとに上記アレイやその周辺回路、配線等を形成した後、各回路基板領域ごとに切断して、個別の回路基板(パネル基板)を製造する多数個取りの製造技術が適用されている。
図9は、液晶表示装置における多数個取りの製造技術の一例を示す概略平面図であり、図10は、液晶表示装置における多数個取りの製造技術の他の例を示す概略平面図である。
このような多数個取りされる液晶表示装置の製造方法として、図9(a)に示すように、原基板200A上に複数の回路基板領域10Pを設定し、各回路基板領域10Pに、各々、液晶が封入されるとともに、薄膜トランジスタ等のスイッチング素子が形成された複数の表示画素を2次元配列した表示画素アレイ11Pを形成した後、各回路基板領域10P間に設けられたスクライブラインSLa〜SLcで切断して、図9(b)に示すように、個々のパネル基板10Qを製造する技術が記載されている。
そして、このような製造方法においては、原基板200Aの状態における製造工程で発生する静電気による素子破壊を防止するために、例えば、図9(a)に示すように、回路基板領域10PのスクライブラインSLb、SLc間に設けられたスクライブエリアSEPに設けられた導電パターン(シャント)22Pに、例えば、各回路基板領域10Pの表示画素アレイ11Pの周辺に設けられる外部端子13Pや、該端子13Pに延在する配線層12Pを、接続して短絡しておく手法が適用されている。
なお、図9(a)では、各回路基板領域10PごとにスクライブエリアSEPに個別の導電パターン22Pを設けた構成が記載されているが、例えば、図10(a)、(b)に示すように、原基板200Bに格子状に設定されたスクライブエリアSEQ内に導電パターン22Qが延在して配置された構成を有するものや、該導電パターン22Qを所定の電位(例えば、接地電位)に接続することにより、各回路基板領域10Pで発生した静電気を放電するようにした構成を有するものも知られている。このようなスクライブエリアSEP、SEQに設けられる静電破壊防止用、又は、静電気放電用の導電パターン22P、22Qは、上述した原基板200A、200Bを個々のパネル基板10Qに分割するスクライブ工程において、図9(b)、図10(b)に示すように、各パネル基板10Qから切り離され、除去される。
また、上述した従来技術においては、液晶表示装置の製造方法についてのみ説明したが、有機ELパネル等を備えた他の画像表示装置や、センサアレイを備えた画像読取装置においても同様であり、さらに、半導体基板を用いた集積回路装置等においても同様の製造方法が適用されている。
特開2001−215891号公報(第3頁〜第5頁、図8〜図10)
図11は、従来技術における多数個取りの製造技術により製造されるパネル基板の端部の構成を示す概略図であり、図12は、従来技術における多数個取りの製造技術により製造されるパネル基板の問題点を説明するための概念図である。
上述したように、従来技術における多数個取りの製造技術においては、回路基板領域間に設けられるスクライブエリアに静電破壊防止用の導電パターンを設け、配線層を介して、各回路基板領域に形成されたアレイを電気的に接続することにより、当該領域で発生した静電気による素子破壊(耐圧破壊)を防止することができる。そして、この導電パターンは、各回路基板領域におけるアレイ形成後、スクライブラインで切断することにより、各パネル基板から切り離される。
しかしながら、上述したような多数個取りの製造方法においては、各パネル基板を分離することにより、図11(a)、(b)に示すように、その基板端面10fに、スクライブエリアの導電パターンと接続されていた外部端子13Pや配線層12Pの切断断面が露出することになるため、図12(a)、(b)に示すように、基板端面10fに工場内で発生する汚染物質POL(具体的には、作業員の汗等に含まれるナトリウムや、各種工程で使用される薬液に含まれる微量な重金属原子等)が付着することにより、外部端子13Pに接続されたドライバ回路(図示を省略)から所定の信号電圧を印加して液晶表示アレイ(又は、センサアレイ)を駆動する際に、各外部端子間(各配線層間)に電位差が発生すると、当該汚染物質POLを介して電流経路IRが形成されて、各配線層の信号電圧の異常や、外部端子13Pや配線層12Pの腐食CORが進行して、ドライバ回路との接続不良が拡大するという問題を有していた。
これにより、液晶表示パネルやセンサパネル(以下、「回路基板装置」と総称する)の動作不良を招き、画像表示装置や画像読取装置の信頼性や製品寿命の低下を招くという問題を有していた。なお、このような端子や配線層の腐食が発生する確率は、上記ドライバ回路との間で伝送される信号電圧の配線層間での電位差が大きいほど、また、動作雰囲気における湿度が高くなるほど、さらには、微細化され配線層12P間の距離が短くなるほど高くなる傾向を有している。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑み、多数個取りの製造技術を適用して製造される回路基板装置において、各回路基板の端面に付着した汚染物質による信号電圧の異常や配線層の腐食を抑制して、動作の信頼性や製品寿命を向上させることができる回路基板装置の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、原基板の一面側に設定された複数の回路基板領域の各々に、機能素子からなる回路部、該回路部を駆動するための各種の信号の入出力を行う複数の端子部、及び、前記回路部から延在し、前記端子部の各々を個別に経由して、前記回路基板領域外に設けられた共通の導電パターンに接続するように配設された複数の配線層を、形成する工程と、
少なくとも前記配線層を含む領域を被覆するように絶縁膜を形成する工程と、
前記原基板を、前記回路基板領域ごとに切断して、個別の回路基板を製造する工程と、
前記回路基板の端部のうち、少なくとも前記配線層が露出する前記端部の、前記絶縁層及び前記配線層を、所定の傾斜角度で面取りして傾斜面を形成する工程と、
を含むことを特徴とする。
ここで、上記回路基板装置の製造方法は、前記回路基板の端部を面取りして、前記傾斜面を形成する工程の後に、少なくとも前記傾斜面を含む領域を被覆するように保護絶縁膜を形成する工程を有するものであってもよい。
また、前記絶縁膜を形成する工程では、前記複数の端子部上にも前記絶縁膜を形成してもよく、さらに前記回路基板の端部を面取りして、前記傾斜面を形成する工程に先立って、前記複数の端子部上の前記絶縁膜をエッチング除去して開口部を形成し、該開口部を介して、前記回路部に各種の信号の入出力を行うための外部装置を接続する工程を有しているものであってもよい。
また、上記回路基板装置の製造方法において、前記外部装置は、ドライバチップの形態を有し、前記複数の端子部に直接接続されて、前記回路基板の一面側に搭載されるものであってもよい。
さらに、前記回路部は、表示画素が2次元配列された、画像表示用の画素アレイであってもよいし、受光素子が2次元配列された、画像読取用のセンサアレイであってもよい。
ここで、前記受光素子は、半導体層からなるチャネル領域を挟んで形成された透過性を有する電極材料からなるドレイン電極及びソース電極と、前記チャネル領域の上方に透過性を有する絶縁膜を介して形成された透過性を有する電極材料からなる第1のゲート電極と、前記チャネル領域の下方に透過性を有する絶縁膜を介して形成された遮光性を有する電極材料からなる第2のゲート電極と、を有するダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有しているものを適用することができる。
この場合、前記受光素子は、前記第1のゲート電極にリセットパルスを印加して前記受光素子を初期化し、前記ドレイン電極にプリチャージパルスを印加した後、前記第2のゲート電極に読み出しパルスを印加することにより、前記初期化終了から前記読み出しパルスの印加までの電荷蓄積期間に、前記チャネル領域に入射した光の量に応じて蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を前記ドレイン電極から取り出して、被写体の画像を読み取る駆動制御方法を適用することができる。
さらに、上記受光素子を適用した場合にあっては、前記配線層は、前記第1のゲート電極に接続された第1のゲートライン、前記第2のゲート電極に接続された第2のゲートライン、及び、前記ドレイン電極に接続されたドレインラインのうちの、少なくともいずれかであって、前記外部装置は、前記第1のゲートラインを介して、前記受光素子の前記第1のゲート電極に前記リセットパルスを印加する第1のゲートドライバ、前記第2のゲートラインを介して、前記受光素子の前記第2のゲート電極に前記読み出しパルスを印加する第2のゲートドライバ、及び、前記ドレインラインを介して、前記受光素子の前記ドレイン電極に前記プリチャージパルスを印加するとともに、前記チャネル領域に蓄積された電荷の量に対応する電圧信号を読み出すドレインドライバのうちの、少なくともいずれかであってもよい。
本発明に係る回路基板装置の製造方法は、比較的大きなサイズを有する原基板を切断して、比較的小さいサイズの回路基板(パネル基板)を個別に切り出す多数個取りの製造技術を適用した回路基板装置の製造プロセスにおいて、個別の回路基板の端部の角部を面取り加工することにより、原基板から個別のパネル基板を切り出した後に基板端面(特に、基板端面に露出する配線層)に付着した汚染物質を除去して、回路部(機能回路部;画素アレイやセンサアレイ等)の駆動時に、配線層間に電流経路が形成されることを防止し、信号電圧の変動や、配線層や端子部(外部電極パッド)の腐食を防止することができるので、動作の信頼性が高く、製品寿命を向上させた回路基板装置(画像表示装置や画像読取装置)を実現することができる。
また、上記個別の回路基板の端部の角部を面取り加工した後、さらに、当該傾斜面(加工面)を保護絶縁膜により被覆することにより、傾斜面に露出する配線層に汚染物質が再び付着することを完全に防止することができるので、当該汚染物質に起因する信号電圧の変動や、配線層や外部電極パッドの腐食を防止して、動作の信頼性がより高く、製品寿命がより向上した回路基板装置を実現することができる。
以下、本発明に係る回路基板装置の製造方法について、実施の形態を示して詳しく説明する。
ここで、対象となる回路基板装置については、特に限定するものではなく、従来技術に示したような液晶表示パネルであってもよいし、受光素子を2次元配列したセンサパネルであってもよい。なお、具体的な適用例については詳しく後述する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明に係る回路基板装置の製造方法が適用される多数個取りの製造技術の概念を示す平面構成図である。また、図2、図3は、本発明に係る回路基板装置の製造方法の第1の実施形態を示すプロセス構成図である。
本実施形態に係る回路基板装置の製造方法は、まず、図1(a)、(b)に示すように、ガラス基板等の絶縁性基板からなる原基板100の一面側に、複数の回路基板領域10Xが設定され、各々の回路基板領域10Xに、画素アレイやセンサアレイ等の機能回路部(回路部)11や、機能回路部11の周辺部に配置され、機能回路部11を駆動するための各種の信号の入出力を行う複数の外部端子パッド(端子部)13、機能回路部11から個別に延在し、複数の外部端子パッド13に接続された複数の配線層12が一括して形成される。なお、外部端子パッド13及び複数の配線層12は同一層であってもよく、互いに別層であってもよい。
また、少なくとも各回路基板領域10Xに形成された機能回路部11、配線層12及び外部端子パッド13を含む、原基板100の一面側には、図示を省略した絶縁膜(図2(b)、(c)に示す絶縁膜14)がこれらを覆うように積層形成され、外部からの電気的、物理化学的な損傷や浸食等を防止するように構成されている。
ここで、原基板100の上記回路基板領域10Xは、スクライブラインSLにより規定される。また、隣接する各回路基板領域10X間の、対向するスクライブラインSL間に形成されるスクライブエリアSEには、静電気放電用の導電パターン21が格子状に配設され、図1(a)に示すように、上記各回路基板領域10Xに形成された配線層12が、機能回路部11から各外部端子パッド13を介して、スクライブエリアSEに配設された導電パターン21に共通に接続されている。この導電パターン21は、例えば、接地電位等の特定の電位に接続され、製造プロセス中に原基板100(回路基板領域10X)に生じる静電気を該導電パターン21を介して放電する。
次いで、このような原基板100を、スクライブラインSLで切断することにより、図1(b)に示すように、回路基板領域10XからスクライブエリアSEが切り離されて、配線層12が導電パターン21から切り離されて個々に電気的に独立し、機能回路部11を有する個々のパネル基板(回路基板)10Aが得られる。
このようにして個別に切り出されたパネル基板10Aは、具体的には、図2(a)、(b)に示すように、上記機能回路部11及び配線層12、外部端子パッド13を被覆するように絶縁膜14が形成されていることから、上述した原基板100のスクライブ工程により、パネル基板10Aの側方端面10eのみに、配線層12の断面が露出することになる。
なお、パネル基板10Aに形成される機能回路部11や配線層12、外部端子パッド13は、図2(b)に示したように、絶縁性基板からなるパネル基板10Aの全域に形成された下地層となる薄い絶縁膜15上に積層形成されているものであってもよいし、例えば、図2(c)に示すように、パネル基板10A上に直接形成されているものであってもよい。
次いで、図3(a)に示すように、各パネル基板10Aにおいて、最上層の絶縁膜14を部分的にエッチングして、機能回路部11の周辺に配置された外部端子パッド13の上面を露出させる開口部HLを形成し、図3(b)に示すように、該外部端子パッド13を介して直接、あるいは、フレキシブルプリント基板(FPC)やボンディングワイヤを介して、ドライバ回路(外部装置、ドライバチップ)DCPが接続される。なお、図3(b)においては、各外部端子パッド13を介してドライバチップDCPの各バンプ電極BPが直接接続された構成を示す。
次いで、図3(c)に示すように、パネル基板10Aの基板端部のうち、少なくとも配線層12の断面が露出する側方端面10eの、一面側(パネル基板10Aの機能回路部11や配線層12が形成されている面側;図面上方側)の角部を面取り加工して所定の傾斜角度を有する傾斜面16を形成する。ここで、傾斜面16の傾斜角度は、少なくとも側方端面10eに露出する配線層12の断面が切削されるように設定される。
次いで、図3(d)に示すように、ドライバチップDCPが搭載(直接接続)され、基板端部の角部が面取り加工されたパネル基板10Aの基板端面及び背面(図面下方側)を、後フレーム部材FRの内面側に当接するように組み込み固定することにより、さらに傾斜面16が露出しないようにパネル基板10A上面に図示しない前フレーム部材を後フレーム部材FRと嵌合させて液晶表示パネルやセンサパネル等の回路基板装置が完成する。
これにより、原基板100のスクライブ工程において、もしくは、スクライブ工程の後に、工場内で発生する汚染物質がパネル基板10Aの基板端部(特に、配線層12の断面が露出する側方端面10e)に付着した場合であっても、少なくとも配線層12の断面が露出する側方端面10eを含む、基板端部の一面側の角部が面取り加工されるので、配線層12の断面に付着した汚染物質を除去することができる。
また、パネル基板10Aの基板端部以外(例えば、パネル基板10Aの一面側)に付着した汚染物質は、機能回路部11及び配線層12、外部端子パッド13の形成後、絶縁層14が被覆形成されているので、汚染物質による配線層12や外部端子パッド13への直接的な影響を防止することができる。
また、絶縁層14が被覆形成された原基板100を切断して、個別のパネル基板10Aを切り出した後、外部端子パッド13上の絶縁膜14のみを除去して外部端子パッド13が露出されることになるが、例えば、ドライバチップ(ドライバ回路)DCPを直接接続して、当該ドライバチップDCPにより外部端子パッド13との接続部を覆い隠すように搭載されているので、その後の工程等において発生する汚染物質の当該接続部への付着を極力抑制することができ、さらには、傾斜面16を形成する際に切削された絶縁層14等の塵が外部端子パッド13の表面に付着して接続不良を起こすことを防止できる。
したがって、本実施形態に係る回路基板装置の製造方法によれば、比較的大きな原基板を切断して、個別のパネル基板を切り出す多数個取りの製造技術を適用した回路基板装置の製造プロセスにおいて、個別のパネル基板の端部の角部を面取り加工することにより、基板端面(特に、基板端面に露出する配線層)に付着した汚染物質を除去して、機能回路部(画素アレイやセンサアレイ等)の駆動時に、基板端面において配線層間に電流経路が形成されることを防止し、信号電圧の変動や、配線層や外部電極パッドの腐食を防止することができるので、動作の信頼性が高く、製品寿命が向上した回路基板装置(表示パネルやセンサパネル)を実現することができる。
<第2の実施形態>
次に、本発明に係る回路基板装置の製造方法の第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
図4は、本発明に係る回路基板装置の製造方法の第2の実施形態を示すプロセス断面図である。ここで、上述した第1の実施形態と同等の工程については、その説明を簡略化する。
本実施形態に係る回路基板装置の製造方法は、概略、上述した第1の実施形態において、図4(a)に示すように、原基板100から個別に切り出されたパネル基板10Aに、外部端子パッド13を介してドライバチップ(ドライバ回路)DCPを接続し、基板端部の一面側の角部を面取り加工して傾斜面16を形成した後、図4(b)に示すように、少なくとも基板端部の傾斜面16を含む、パネル基板10Aの一面側に保護絶縁膜17を形成する。
次いで、図4(c)に示すように、一面側に保護絶縁膜17が被覆形成されたパネル基板10Aの基板端面及び背面(図面下方側)を、フレーム部材FRの内面側に当接するように組み込み固定することにより、液晶表示パネルやセンサパネル等の回路基板装置が完成する。
これにより、基板端部の傾斜面16に露出していた配線層12の傾斜断面が保護絶縁膜17に被覆されることになるので、その後の工程等において発生する汚染物質の傾斜面16(特に、傾斜面16に露出した配線層12)への付着を完全に防止することができる。また、パネル基板10AへのドライバチップDCPの搭載後に保護絶縁膜17を被覆形成しているので、当該トランジスタチップDCPと外部端子パッド13との接続部への汚染物質の付着を完全に防止することができる。
したがって、本実施形態に係る回路基板装置の製造方法によれば、多数個取りの製造技術を適用した回路基板装置の製造プロセスにおいて、個別のパネル基板の端部の角部を面取り加工することにより、基板端面(特に、基板端面に露出する配線層)に付着した汚染物質を除去し、さらに、少なくとも汚染物質を除去した面(傾斜面)を保護絶縁膜により被覆することにより、面取り加工された傾斜面に露出する配線層に汚染物質が再び付着することを完全に防止することができるので、当該汚染物質に起因する信号電圧の変動や、配線層や外部電極パッドの腐食を防止して、動作の信頼性がより高く、製品寿命がより向上した回路基板装置(表示パネルやセンサパネル)を実現することができる。
<適用例>
次に、上述した第1及び第2の実施形態に係る製造方法を適用可能な回路基板装置について説明する。
ここでは、上述した回路基板装置の製造方法を適用可能な一例として、画像読取装置を示し、図面を参照して具体的に説明する。
上述したような回路基板装置の製造方法は、液晶表示パネルや有機ELパネル等の表示パネルや、画像読取用のセンサパネル等に良好に適用することができるが、上述したように、基板端面に付着した汚染物質による信号電圧の変動や配線層の腐食の程度は、配線層(又は、外部端子パッド)間に印加される信号電圧の差(電位差)に大きさに依存することが判明している。したがって、例えば、駆動時の信号電圧の変化が比較的大きい、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(以下、「ダブルゲート型フォトセンサ」と記す)を、2次元配列したセンサアレイを備えた画像読取装置に適用することにより、顕著な効果を得ることができる。以下、具体的に説明する。
図5は、本発明に係る回路基板装置の製造方法を適用可能な画像読取装置(センサアレイ及びその周辺回路)の一例を示す要部構成図である。
本適用例に係る画像読取装置は、図5に示すように、大別して、多数のフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ;受光素子)PSを、例えば、n行×m列(n、mは任意の自然数)のマトリクス状に配列したセンサアレイ11Sと、各フォトセンサPSのトップゲート端子TGを行方向に接続して伸延するトップゲートラインLtと、各フォトセンサPSのボトムゲート端子BGを行方向に接続して伸延するボトムゲートラインLbと、各フォトセンサPSのドレイン端子Dを列方向に接続して伸延するドレインライン(データライン)Ldと、ソース端子Sを所定の低電位電圧(例えば、接地電位)Vssに共通に接続するソースライン(コモンライン)Lsと、外部端子パッド13tを介して各トップゲートラインLtに接続されたトップゲートドライバDCtと、外部端子パッド13bを介して各ボトムゲートラインLbに接続されたボトムゲートドライバDCbと、外部端子パッド13dを介して各ドレインラインLDに接続されたドレインドライバ(読み出しドライバ)DCdと、を有して構成されている。
ここで、図5において、センサアレイ11S及びトップゲートラインLt、ボトムゲートラインLb、ドレインラインLd、並びに、外部端子パッド13t、13b、13dは、パネル基板10Aの一面側に形成され、また、トップゲートドライバDCt及びボトムゲートドライバDCb、ドレインドライバDCdは、例えば、各々ドライバチップ(集積回路チップ)の形態を有して、センサアレイ11Sが形成されたパネル基板10Aの一面側であって、該センサアレイ11Sの周辺領域に直接接続(搭載)された構成を有している。
また、図5において、トップゲート制御信号は、トップゲートドライバDCtにおいて後述するリセット電圧(リセットパルス)及びキャリヤ蓄積電圧のいずれかとして、各トップゲートラインLtに選択的に出力される信号φT1、φT2、…φTi、…φTnを生成するための制御信号であり、ボトムゲート制御信号は、ボトムゲートドライバDCbにおいて後述する読み出し電圧及び非読み出し電圧のいずれかとして、各ボトムゲートラインLbに選択的に出力される信号φB1、φB2、…φBi、…φBnを生成するための制御信号であり、ドレイン制御信号は、ドレインドライバDCdにおいて後述するプリチャージ電圧Vpgを各フォトセンサPSに印加するとともに、各フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに対応するドレイン電圧VD(データ電圧Vrd)の読み出しを制御するための制御信号である。これらの制御信号は、例えば、図示を省略したシステムコントローラ等により生成されて供給される。
(フォトセンサPS)
図6は、本適用例に係る画像読取装置に適用可能なフォトセンサの素子構造を示す概略断面図である。
上述したセンサアレイ11Sに適用可能なフォトセンサPSは、概略、図6に示すように、励起光(ここでは、可視光)の入射により電子−正孔対が生成されるアモルファスシリコン等の半導体層(チャネル領域)31と、該半導体層31の両端に、各々nシリコンからなる不純物層(オーミックコンタクト層)37、38を介して形成され、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なドレイン電極32(ドレイン端子D)及びソース電極33(ソース端子S)と、半導体層31の上方(図面上方)にブロック絶縁膜(ストッパ膜)34及び上部ゲート絶縁膜35を介して形成され、酸化スズ膜やITO膜(インジウム−スズ酸化膜)等の透明電極層からなり、可視光に対して透過性を示すトップゲート電極TGx(第1のゲート電極;トップゲート端子TG)と、半導体層31の下方(図面下方)に下部ゲート絶縁膜106を介して形成され、クロム、クロム合金、アルミ、アルミ合金等から選択された導電性材料からなり、可視光に対して不透明なボトムゲート電極BGx(第2のゲート電極;ボトムゲート端子BG)と、を有して構成されている。
すなわち、本実施形態に係るセンサアレイ11Sに適用されるフォトセンサPSは、いわゆる、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有し、図6に示すように、半導体製造技術を適用してパネル基板10A上に薄膜形成されている。また、該フォトセンサPSを含むパネル基板10Aの一面側全体には保護絶縁膜(図2に示した絶縁膜14に相当する)39が被覆形成されて、フォトセンサPSの電気的、物理化学的損傷や浸食を防止するように構成されている。
また、フォトセンサPSを構成するトップゲート電極TGx及びボトムゲート電極BGx、ドレイン電極Ld、ソース電極Lsは、例えば、各々、図5に示したトップゲートラインLt及びボトムゲートラインLb、ドレインラインLd、ソースラインLsと一体的に形成され、電気的に接続されている。
なお、図6に示したフォトセンサPSおいて、トップゲート絶縁膜35、ブロック絶縁膜34、ボトムゲート絶縁膜36を構成する絶縁膜、及び、トップゲート電極TGx上に設けられる保護絶縁膜39は、いずれも半導体層31を励起する可視光に対して高い透過率を有する材質、例えば、窒化シリコンや酸化シリコン等により構成されていることにより、図面下方に設けられた光源(図示を省略)からの照射光を図面上方に透過させるとともに、保護絶縁膜39の上面に設けられた検知面DTCに載置された被写体(指)に反射して、図面上方からフォトセンサPS(詳しくは、半導体層31)に入射する光のみを検知する構造を有している。
(トップゲートドライバDCt/ボトムゲートドライバDCb)
トップゲートドライバDCt及びボトムゲートドライバDCbは、略同等の構成を有し、例えば、トップゲートドライバDCt(又は、ボトムゲートドライバDCb)は、概略、図示を省略したシステムコントローラ等から供給されるトップゲート制御信号(又は、ボトムゲート制御信号)に基づいて、スタート信号を所定のタイミングで順次シフトしつつ、各トップゲートラインLt(又は、ボトムゲートラインLb)に対応するシフト信号を出力するシフトレジスタ回路と、該シフトレジスタ回路から順次出力されるシフト信号を、所定の信号レベルに増幅してリセットパルスφTi(又は、読み出しパルスφBi)として、各トップゲートラインLt(又は、ボトムゲートラインLb)に出力する出力バッファと、を有して構成されている。
(ドレインドライバDCd)
ドレインドライバDCdは、概略、図示を省略したシステムコントローラ等から供給されるドレイン制御信号に基づいて、スタート信号を所定のタイミングで順次シフトしつつ、各ソースラインLsに対応するシフト信号を出力するシフトレジスタ回路と、ドレイン制御信号として供給されるプリチャージ信号φpgに基づくプリチャージ期間に、各ドレインラインLdに所定のプリチャージパルス(プリチャージ電圧Vpg)を一斉に印加するプリチャージ回路と、後述する読み出し期間に、各ドレインラインLdを介して各フォトセンサPSに蓄積されたキャリヤに対応するドレインライン電圧VD(データ電圧Vrd)を並列的に読み出し、所定の信号レベルに増幅して、上記シフトレジスタ回路から順次出力されるシフト信号に基づくタイミングに基づいて、時系列的に取り出して読取データ信号(シリアル信号)Vdataとして出力する読み出し回路と、を有して構成されている。
(駆動制御方法)
次いで、上述した画像読取装置(センサアレイ)の駆動制御方法について、図面を参照して簡単に説明する。
図7は、本適用例に係る画像読取装置における駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。また、図8は、本適用例に係る画像読取装置を指紋読取センサに適用した場合の指紋画像の読み取り動作を示す動作概念図である。ここで、図8においては、図示の都合上、センサアレイ11Sの断面部分を表すハッチングの一部を省略する。
上述したセンサアレイ11Sの駆動制御方法は、例えば、図7に示すように、所定の処理動作期間(処理サイクル)に、リセット期間Trst、電荷蓄積期間Ta、プリチャージ期間Tprch及び読み出し期間Treadを設定することにより実現される。
図7に示すように、まず、リセット期間Trstにおいては、トップゲートドライバDCtによりトップゲートラインLtを介して、i行目(iは1≦i≦nの任意の整数)のフォトセンサPSのトップゲート端子TGにリセットパルス(例えば、トップゲート電圧(=リセットパルス電圧)Vtg=+15Vのハイレベル)φTiを印加して、半導体層31に蓄積されているキャリヤ(ここでは、正孔)を放出するリセット動作(初期化動作)を実行する。
次いで、電荷蓄積期間Taにおいては、トップゲートドライバDCtによりトップゲート端子TGにローレベル(例えば、トップゲート電圧Vtg=−15V)のバイアス電圧φTiを印加することにより、上記リセット動作を終了し、電荷蓄積動作(キャリヤ蓄積動作)を開始する。
ここで、電荷蓄積期間Taにおいては、図8に示すように、図5、図6に示したフォトセンサPSが形成された透明なパネル基板10Aの背面側(図8下方)に設けられたバックライトBLから、センサアレイ11Sの上面の検知面DTCに密着して載置された被写体(指FG)に対して放射光Lxが照射され、その反射光Lyが透明電極層からなるトップゲート電極TGxを通過して半導体層31に入射する。これにより、電荷蓄積期間Ta中に半導体層31に入射した光量に応じて、半導体層31の入射有効領域(キャリヤ発生領域)で電子−正孔対が生成され、半導体層31とブロック絶縁膜34との界面近傍(チャネル領域周辺)に正孔が蓄積される。
そして、プリチャージ期間Tprchにおいては、上記電荷蓄積期間Taに並行して、ドレイン制御信号として供給されるプリチャージ信号φpgに基づいて、ドレインドライバDCdによりドレイン端子Dにプリチャージパルス(例えば、プリチャージ電圧Vpg=+5V)を印加し、ドレイン電極32に電荷を保持させるプリチャージ動作を実行する。
次いで、読み出し期間Treadにおいては、上記プリチャージ期間Tprchを経過した後、ボトムゲートドライバDCbによりボトムゲートラインLbを介して、ボトムゲート端子BGに読み出しパルス(例えば、ボトムゲート電圧(=読み出しパルス電圧)Vbg=+10Vのハイレベル)φBiを印加することにより、電荷蓄積期間Taにチャネル領域に蓄積されたキャリヤ(正孔)に応じたドレイン電圧VD(データ電圧Vrd;電圧信号)を、ドレインラインLdを介して、ドレインドライバDCdにより読み出す読み出し動作が実行される。
ここで、読み出しパルスφBiの印加期間(読み出し期間)におけるドレイン電圧VD(データ電圧Vrd)の変化傾向は、電荷蓄積期間Taに蓄積されたキャリヤが多い場合(明状態)には、電圧が急峻に低下する傾向を示し、一方、蓄積されたキャリヤが少ない場合(暗状態)には緩やかに低下する傾向を示すので、例えば、読み出し期間Treadの開始から所定の時間経過後のデータ電圧Vrdを検出することにより、フォトセンサPSに入射した光の量、すなわち、被写体の明暗パターンに対応した明度データ(明暗情報)を検出することができる。
そして、このような特定の行(i行目)に対する一連の明度データ検出動作を1サイクルとして、上述したセンサアレイ11Sの各行(i=1、2、・・・n)に対して、同等の動作処理を繰り返すことにより、ダブルゲート型の薄膜トランジスタ構造を有するフォトセンサ(ダブルゲート型フォトセンサ)PSを適用したセンサアレイ11Sを、被写体の2次元画像(指紋画像)を明度データとして読み取る画像読取装置として動作させることができる。
すなわち、上述した画像読取装置においては、被写体画像の読取動作に際して、パネル基板10Aの一面側に搭載された外部装置(ドライバチップ)であるトップゲートドライバDCt及びボトムゲートドライバDCb、ドレインドライバDCdから、各外部端子パッド13t、13b、13dを介して、パネル基板10Aの一面側に配設された配線層であるトップゲートラインLt及びボトムゲートラインLb、ドレインライン(データライン)Ldに、各々、30V、10V、5V程度の電圧差を有する信号電圧が印加される。
この場合、従来技術に示した多数個取りの製造技術を適用して製造された画像読取装置においては、原基板の状態において、センサアレイとともに形成されるトップゲートライン及びボトムゲートライン、ドレインラインが、各々、センサアレイから外部端子パッドを介して、スクライブエリア内に設けられた静電気放電用の導電パターンに接続されるように延在するように配設され、さらに、スクライブ工程により個別のパネル基板に切り出された状態において、基板端面が切断された状態のまま(切断面)であるため、該基板端面にトップゲートライン及びボトムゲートライン、ドレインラインの切断断面が露出した状態にある。
ここで、上記駆動制御方法において説明したように、リセット動作時及び非リセット動作時にトップゲートラインLtに印加されるトップゲートパルスφTの信号電圧の差は、30V程度と極めて大きく、また、読み出し動作時及び非読み出し動作時にボトムゲートラインLbに印加されるボトムゲートパルスφBの信号電圧の差は、10V程度と比較的大きく、さらに、プリチャージ動作時及び非プリチャージ動作時にドレインラインLdに印加されるプリチャージ電圧(ドレイン電圧VD)の信号電圧の差は、5V程度であるため、上記基板端面に、製造工程等において発生する汚染物質が付着すると、特に、トップゲートラインLt間、又は、ボトムゲートラインLb間において、該汚染物質を介して形成される電流経路に大電流が流れることになり、トップゲートパルスφTやボトムゲートパルスφBの信号電圧の変動による誤動作や、トップゲートラインLtやボトムゲートラインLb、外部端子パッド13t、13bの腐食の進行が顕著になるという問題を有している。また、ドレインラインLd間においても、ドレイン電圧VD(データ電圧Vrd)の変動を生じることにより、正確な読取データ信号Vdataを得ることができず、被写体画像(指紋画像)を適切に読み取ることができなくなるという問題を有している。
これに対して、上述した第1の実施形態に係る回路基板装置の製造方法を適用した画像読取装置においては、少なくとも、原基板から個別のパネル基板を切り出した後、トップゲートラインLtやボトムゲートラインLb、ドレインラインLdの切断面が露出する基板端面の角部を面取り加工することにより、配線層間に付着する汚染物質を除去することができるので、上述したようなトップゲートパルスφTやボトムゲートパルスφB、ドレイン電圧VD(データ電圧Vrd)の信号電圧の変動や、トップゲートラインLtやボトムゲートラインLb、外部端子パッド13t、13bの腐食を防止して、動作の信頼性や製品寿命を向上させた画像読取装置を提供することができる。
また、第2の実施形態に係る回路基板装置の製造方法を適用した場合にあっては、原基板から個別のパネル基板を切り出し、トップゲートラインLtやボトムゲートラインLb、ドレインラインLdの切断面が露出する基板端面の角部を面取り加工した後、少なくとも、当該加工面(傾斜面)を被覆するように保護絶縁膜が形成されているので、傾斜面に露出する配線層に汚染物質が再び付着することを完全に防止することができ、トップゲートパルスφTやボトムゲートパルスφB、ドレイン電圧VD(データ電圧Vrd)の信号電圧の変動や、トップゲートラインLtやボトムゲートラインLb、外部端子パッド13t、13bの腐食を完全に防止して、動作の信頼性や製品寿命をより一層向上させた画像読取装置を提供することができる。
なお、上述した適用例においては、本発明に係る製造方法を適用可能な回路基板装置として、ダブルゲート型フォトセンサを2次元配列したセンサアレイを備えた画像読取装置を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、従来技術に示したような液晶表示パネルや有機ELパネル等の画像表示装置、また、他のフォトセンサパネルからなる画像読取装置、さらには、半導体基板上に形成される集積回路装置であっても良好に適用することができる。要するに、多数個取りの製造技術を適用して製造される回路基板装置であって、製造プロセスにおいて発生する静電気等を放電するための導電パターンが回路基板領域外(スクライブエリア)に設けられ、個別のパネル基板に切り出すことにより、その基板端面に内部の機能回路部(画素アレイやセンサアレイ、集積回路等)に接続された配線層が必然的に露出するものであれば、良好に適用することができる。
本発明に係る回路基板装置の製造方法が適用される多数個取りの製造技術の概念を示す平面構成図である。 本発明に係る回路基板装置の製造方法の第1の実施形態を示すプロセス構成図(その1)である。 本発明に係る回路基板装置の製造方法の第1の実施形態を示すプロセス構成図(その2)である。 本発明に係る回路基板装置の製造方法の第2の実施形態を示すプロセス断面図である。 本発明に係る回路基板装置の製造方法を適用可能な画像読取装置(センサアレイ及びその周辺回路)の一例を示す要部構成図である。 本適用例に係る画像読取装置に適用可能なフォトセンサの素子構造を示す概略断面図である。 本適用例に係る画像読取装置における駆動制御方法の一例を示すタイミングチャートである。 本適用例に係る画像読取装置を指紋読取センサに適用した場合の指紋画像の読み取り動作を示す動作概念図である。 液晶表示装置における多数個取りの製造技術の一例を示す概略平面図である。 液晶表示装置における多数個取りの製造技術の他の例を示す概略平面図である。 従来技術における多数個取りの製造技術により製造されるパネル基板の端部の構成を示す概略図である。 従来技術における多数個取りの製造技術により製造されるパネル基板の問題点を説明するための概念図である。
符号の説明
10X 回路基板領域
10A パネル基板
10e 基板端面
11 機能回路部
11S センサアレイ
12 配線層
13 外部端子パッド
14、15 絶縁膜
16 傾斜面
DCP ドライバチップ
PS フォトセンサ
Lt トップゲートライン
Lb ボトムゲートライン
Ld ドレインライン

Claims (6)

  1. 原基板の一面側に設定された複数の回路基板領域の各々に、機能素子からなる回路部、該回路部を駆動するための各種の信号の入出力を行う複数の端子部、及び、前記回路部から延在し、前記端子部の各々を個別に経由して、前記回路基板領域外に設けられた共通の導電パターンに接続するように配設された複数の配線層を、形成する工程と、
    少なくとも前記配線層を含む領域を被覆するように絶縁膜を形成する工程と、
    前記原基板を、前記回路基板領域ごとに切断して、個別の回路基板を製造する工程と、
    前記回路基板の端部のうち、少なくとも前記配線層が露出する前記端部の、前記絶縁層及び前記配線層を、所定の傾斜角度で面取りして傾斜面を形成する工程と、
    を含むことを特徴とする回路基板装置の製造方法。
  2. 前記回路基板の端部を面取りして、前記傾斜面を形成する工程の後に、少なくとも前記傾斜面を含む領域を被覆するように保護絶縁膜を形成する工程を有することを特徴とする請求項1記載の回路基板装置の製造方法。
  3. 前記絶縁膜を形成する工程では、前記複数の端子部上にも前記絶縁膜を形成し、
    前記回路基板の端部を面取りして、前記傾斜面を形成する工程に先立って、前記複数の端子部上の前記絶縁膜をエッチング除去して開口部を形成し、該開口部を介して、前記回路部に各種の信号の入出力を行うための外部装置を接続する工程を有していることを特徴とする請求項1又は2記載の回路基板装置の製造方法。
  4. 前記外部装置は、ドライバチップの形態を有し、前記複数の端子部に直接接続されて、前記回路基板の一面側に搭載されることを特徴とする請求項3記載の回路基板装置の製造方法。
  5. 前記回路部は、表示画素が2次元配列された、画像表示用の画素アレイであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回路基板装置の製造方法。
  6. 前記回路部は、受光素子が2次元配列された、画像読取用のセンサアレイであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の回路基板装置の製造方法。
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