JP2006194294A - 車両用動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】カップリングケース内に作動油が偏在するのを防止してデフハウジング内の作動油不足を緩和しながら、効率よくカップリングを冷却する車両用動力伝達装置を提供する。
【解決手段】デフハウジングにカップリングケース3内へ供給された作動油をリングギヤ側へ戻すリターン路を設ける。カップリングケース3の内壁におけるカップリングに対応する位置にカップリングの回転により、このカップリング外周に連れ回る作動油をリターン路の入口部へ誘導する作動油誘導部材63を設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は、四輪駆動車に使用される、カップリングを備えた車両用動力伝達装置に関するものである。
従来より、動力伝達割合を可変制御するカップリングと、このカップリングを囲繞するカップリングケースと、このカップリングケースに連結されるデフハウジングと、このデフハウジング内の下部に貯留された作動油を上部に跳ね上げるリングギヤとを備えた車両用動力伝達装置は知られている。
上記カップリング内部には、オイルが封入され、入力側と出力側との間に油圧多板式クラッチが設けられており、車両走行中、油圧多板式クラッチの締結力を電磁石の励磁電流の制御により伝達トルクが調整され、トルク伝達時には入力側と出力側との間に相対回転を有するすべり状態となり、クラッチは発熱し、熱がこもって高温となる場合がある。このため、オイルあるいはクラッチの劣化を防ぐために、カップリングを効果的に冷却する必要がある。
そこで、例えば、特許文献1には、デフハウジング内とカップリングケース内とを連通させる貫通孔を設け、カップリングケース内とデフハウジング内の空気を流通させることによってカップリングを冷却することが記載されている。
特開2001−12507号公報
しかしながら、上記特許文献1の車両用動力伝達装置のように空気だけでカップリングを冷却するものでは、カップリング内部を十分に冷却できないという問題があった。
そこで、デフハウジング内の下部に貯留された作動油をリングギヤの跳ね上げによってカップリングケース内へ供給し、カップリングの冷却に用いることが考えられる。
しかし、カップリングケース内に送り込まれた作動油を適切にデフハウジング側へ戻さないと、カップリングケース内に作動油が偏在してしまい、デフハウジング内の作動油不足が発生しデフハウジング内の潤滑不良となる。車両車速が高ければ高い程この状況が厳しいものになる。これを防ぐには、作動油の総量をさらに増加させる手法があるが、デフハウジング内のリングギヤによる撹拌抵抗が益々大きくなり、燃費の悪化及び作動油の高温化を招くという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、デフハウジング内の下部に貯留された作動油をデフハウジング内とカップリングケース内に効果的に流通させることにより、車両車速が高車速であっても、カップリングケース内に作動油が偏在するのを防止してデフハウジング内の作動油不足を緩和させることで、燃費の悪化及び作動油の高温化を招くことなく、カップリングの冷却性能及びデフハウジング内の潤滑性能の向上を図るカップリングケース内及びデフハウジング内を潤滑する車両用動力伝達装置を提供することにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、リングギヤによって跳ね上げ、カップリングケース内へ供給した作動油を、リターン路へ誘導してデフハウジングに戻すようにした。
具体的には、第1の発明では、動力伝達割合を可変制御するカップリングと、該カップリングを囲繞するカップリングケースと、該カップリングケースに連結されるデフハウジングと、該デフハウジング内の下部に貯留された作動油を上部に跳ね上げるリングギヤとを備え、この跳ね上げられた作動油を上記カップリングケース内へ供給し、上記カップリングケース内及び上記デフハウジング内を潤滑する車両用動力伝達装置を対象とする。
そして、上記デフハウジングには、上記カップリングケース内へ供給された作動油を上記リングギヤ側へ戻すリターン路が設けられ、上記カップリングケースの内壁における上記カップリングに対応する位置には、上記カップリングの回転により該カップリング外周に連れ回る作動油を上記リターン路の入口部へ誘導する作動油誘導部材が配置される構成とする。
上記の構成によると、デフハウジング内の下部に貯留された作動油は、リングギヤの回転によってデフハウジング内の上部に跳ね上げられ、デフハウジング内を潤滑する。この跳ね上げられた作動油は、カップリングケース内に供給され、カップリングの回転によりカップリング外周に連れ回る。このことで、カップリングが潤滑され、冷却される。このとき、この作動油は、カップリングを囲繞するカップリングケース内壁に設けた作動油誘導部材によって、リターン路の入口部へ誘導され、このリターン路を通って、作動油がリングギヤ側へ戻される。
第2の発明では、上記作動油誘導部材は、車両前進時における上記カップリングの回転により連れ回る作動油が上から下へ向かう位置に設けられている。
上記の構成によると、車両前進時にカップリング外周に連れ回る作動油が上から下へ向かう位置に作動油誘導部材が設けられているので、この作動油は、カップリングの回転及び重力によって加速された状態で上から下へ向かうときに、作動油誘導部材に導かれてリターン路の入口部へ誘導される。
第3の発明では、上記作動油誘導部材は、上記カップリングケース内壁に一体に形成されたリブとする。
上記の構成によると、作動油誘導部材は、カップリングケースの成形時に同時に一体成形される。
第4の発明では、上記リターン路は、その出口部が上記リングギヤの歯先近傍に配置されるように形成されている。
上記の構成によると、リングギヤの回転により、デフハウジング下部でリングギヤの歯先側へ吸い込まれた作動油が上部に跳ね上げられる。このリングギヤの吸い込み力によってリターン路内に負圧が発生し、カップリングケース内の作動油はリターン路に吸い込まれ、デフハウジング内に戻される。
第5の発明では、上記カップリングケースは、上記デフハウジングよりも車両前方に配置され、上記カップリングケースの外周には、空冷用のフィンが形成されている。
上記の構成によると、車両前方に配置されたカップリングケース外周の空冷用フィンにより、走行風によってカップリングケースが冷やされ、その内部の作動油も冷やされる。
以上説明したように、上記第1の発明の車両用動力伝達装置は、リングギヤの跳ね上げにより、カップリングケース内に供給した作動油でカップリングを潤滑して冷却すると共に、カップリング外周に連れ回る作動油を、カップリングを囲繞するカップリングケース内壁に設けた作動油誘導部材によってリターン路の入口部へ誘導し、デフハウジング側へ戻すように促進している。このため、カップリングケース内に作動油が偏在するのを防止できる。デフハウジング内の作動油不足を緩和できるため、作動油の総量を増加させる必要がないので燃費の悪化及び作動油の高温化を招くことなく、カップリングの冷却性能及びデフハウジング内の潤滑性能の向上を図ることができる。
上記第2の発明によれば、車両前進時にカップリング外周に連れ回り、上から下へ向かう作動油を、作動油誘導部材によって方向を変え、リターン路の入口部へ誘導している。このため、特に、上から下へ向かう作動油の流速は、重力の影響があるので、下から上へ向かう作動油の流速と比較してより高速であり、リングギヤが高回転となる車両前進時に作動油をリターン路を通してデフハウジング側へ戻すようにより促進されることになる。従って、デフハウジング内の作動油不足が発生し易い車両前進時高速時にカップリングケース内に作動油が偏在するのを防止できる。
上記第3の発明によれば、作動油誘導部材をカップリングケースに一体形成されるリブとしている。このため、簡易かつ安価に作動油誘導部材を設けて、カップリングケース内に作動油が偏在するのを防止できる。
上記第4の発明によれば、リングギヤの吸い込み力によってカップリングケース内の作動油をリターン路を通してデフハウジング内に戻している。このため、作動油をリターン路を通してデフハウジング側へ戻すようにより促進されることになる。従って、デフハウジング内の作動油不足が発生し易い車両前進時高速時にカップリングケース内に作動油が偏在するのを防止できる。
上記第5の発明によれば、車両前方のカップリングケース外周の空冷用フィンにより、カップリングケースを走行風によって冷やし、カップリングケース内の作動油を冷却している。このため、効果的に作動油を冷却することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物や用途の範囲を制限することを意図するものではない。また、本実施形態で左右というと、運転席の運転者から見た左右をいうものとする。
図1及び図2に四輪駆動車の後輪の車両用動力伝達装置1を示す。この車両用動力伝達装置1は、車体前後方向に延びる密閉状のカップリングケース3と、このカップリングケース3の後側に連結されたデフハウジング30によって覆われている。カップリングケース3の内部には、湿式多板式のカップリング5が配置されている。
具体的には、カップリング5は、回転ケース7、前側シャフト23、多板式メインクラッチ27などを備えている。回転ケース7の前側には、入力部9がボルト締結されている。この入力部9がカップリングケース3前端のベアリング10に支持されている。そして、カップリング5外面とカップリングケース3内面との間に若干の空間11を残した状態でカップリングケース3がカップリング5を囲繞している。
上記入力部9の先端部には、コンパニオンフランジ13が嵌合された状態でナット14によって固定されている。このコンパニオンフランジ13にエンジンからの駆動力が伝えられるプロペラシャフト(図示せず)が連結されており、上記カップリング5により、動力伝達割合が可変制御され、前輪と後輪との駆動力配分が行われるようになっている。
上記回転ケース7の前後方向中間部の内周には、スプライン(図示せず)が形成され、後端内周には、ロータ17が嵌合されている。一方、電磁石19のコア21の後端21aがデフハウジング30内に突出し、デフハウジング30に固定されている。ロータ17は、上記電磁石19のコア21の内周にベアリング22を介して支持されている。この状態で、電磁石19がロータ17の凹部17a内に配置されている。
上記前側シャフト23は、回転ケース7の軸心部に配置され、その前端がベアリング24を介して回転ケース7に支持され、後端がベアリング22を介してデフハウジング30に支持されている。前側シャフト23の後端部外周とロータ17内周との間にXリング25が設けられている。このことで、カップリング5内が密封され、内部に粘性の小さいオイルなどが満たされている。前側シャフト23の後端内周には、嵌合凹部23aが形成されている。
上記メインクラッチ27は、回転ケース7のスプライン部と、このスプライン部に対応する前側シャフト23のスプライン部(図示せず)との間に配置されている。
上記デフハウジング30には、後方に広い後側中空部30aが設けられ、その前側により狭い前側中空部30bが設けられている。後側中空部30aの下部には、作動油が貯留されている。デフハウジング30の前側中空部30bには、第1及び第2ドライブピニオン用軸受28,29が前側から順に並設されている。この第1及び第2ドライブピニオン用軸受28,29によって、上記カップリング5からの回転数とトルクとを伝達するドライブピニオン軸31が回転可能に支持されている。このドライブピニオン軸31には、一端に動力が入力されるスプライン部33が形成されている一方、他端側には、動力を伝達するドライブピニオンギヤ34が設けられている。上記スプライン部33は、上記カップリング5の前側シャフト23の嵌合凹部23aにスプライン結合している。
また、上記デフハウジング30の後側中空部30aには、車幅方向に延びる軸心を有するリングギヤ35が回転可能に配置されている。上記ドライブピニオン軸31は、このリングギヤ35の軸心に対して下方にオフセットして配置され、上記ドライブピニオンギヤ34とリングギヤ35とが噛み合っている。このことで、上記カップリング5からの回転数とトルクとが変換されて、直角方向に向きを変えてリングギヤ35に伝達される。
上記リングギヤ35には、デフギヤケース39が車幅方向に延びるボルト38によって結合されている。このデフギヤケース39は、上記デフハウジング30に設けた左右のサイドベアリング40によって回転可能に支持されている。このデフギヤケース39内には、左右のサイドギヤ41が配置されていて、このサイドギヤ41が左右の車輪をそれぞれ駆動するドライブシャフト(図示せず)に連結されている。左右のサイドギヤ41には、デフピニオンシャフト44に連結されたデフピニオンギヤ45が噛み合っている。このことで、左右の車輪に回転差が生じた際、左右のドライブシャフトに差動を与えてタイヤのスリップを防止するようになっている。
上記第1ドライブピニオン用軸受28と第2ドライブピニオン用軸受29との間には、ディスタンスピース(塑性域スペーサ)46が設けられている。上記ドライブピニオン軸31のネジ部42には、上記第1及び第2ドライブピニオン用軸受28,29に軸方向にプリロードを加えるロックナット48が締結されている。上記ロックナット48と第1ドライブピニオン用軸受28との間には、円筒状の弛み止め用スペーサ49が設けられている。
図1に示すように、上記デフハウジング30内部には、後側中空部30a上側から前側へ延びる中空の後側作動油供給路51が設けられている。具体的には、この後側作動油供給路51の先端は、第1ドライブピニオン用軸受28と第2ドライブピニオン用軸受29との間の前側中空部30bにつながっている。リングギヤ35の回転により上方に跳ね上げられた作動油は、この後側作動油供給路51を通って前側中空部30bへ流れ込むようになっている。
また、前側中空部30bに流れ込んだ作動油が、この前側中空部30bからカップリングケース3側へ流れ出るように、デフハウジング30の前側には、前側中空部30bとカップリングケース3内の空間11とを連通させる前側作動油供給路52が形成されている。
そして、図2、図5、図6に示すように、上記デフハウジング30には、カップリングケース3内へ供給された作動油をリングギヤ35側へ戻すリターン路60が設けられている。このリターン路60は、その出口部60aがリングギヤ35の歯先近傍に配置されるように形成され、この出口部60aから水平に前方へ延び、カップリングケース3との接合部近傍に入口部60bが開口している。このようにして、リターン路60により、カップリングケース3内の空間11とデフハウジング30内の後側中空部30aとが連通するようになっている。
図3及び図4に示すように、上記カップリングケース3の内壁におけるカップリング5に対応する位置には、作動油誘導部材63が配置されている。この作動油誘導部材63は、カップリングケース3内壁に一体に形成されたリブよりなり、カップリング5の回転(図4に黒い矢印で示す)により、カップリング5外周に連れ回る作動油を上記リターン路60の入口部60bへ誘導するように構成されている。作動油誘導部材63は、車両前進時における上記カップリング5の回転により連れ回る作動油の流れ(白抜きの矢印で示す)の向きが上から下へ向かう位置(すなわち、図4の左下)に設けられている。作動油誘導部材63の頂点とカップリング5外周面との間に若干の隙間64が残されている。
上記カップリングケース3の外周には、車両下方へ延びる板状の空冷用のフィン65が複数枚形成されている。
−運転動作−
次に本発明の実施形態にかかる車両用動力伝達装置1において、特にデフハウジング30内の作動油不足が発生し易い車両前進時高速時の運転動作について、説明する。
まず、車両のエンジンが駆動されると、その駆動力がプロペラシャフトに伝達され、プロペラシャフトからコンパニオンフランジ13を介してカップリング5の入力部9に伝達される。
次いで、カップリング5内で動力伝達割合が可変制御され、前輪と後輪との駆動力配分が行われる。そして、カップリング5の前側シャフト23が配分された駆動力で回転され、ドライブピニオン軸31に伝達される。
次に、ドライブピニオンギヤ34に噛み合ったリングギヤ35が回転する。このとき、図1に白抜きの矢印で示すように、リングギヤ35によってデフハウジング30内上部に跳ね上げられた作動油は、前方へ送られ、後側作動油供給路51を通って、前側中空部30bにおける第1及び第2ドライブピニオン用軸受28,29の間に導かれる。
そして、第1ドライブピニオン用軸受28の各テーパーローラ28a間を通過して該第1ドライブピニオン用軸受28を潤滑した作動油は、さらに、前側作動油供給路52を通ってカップリングケース3内へ流れ込む。
次に、カップリングケース3内へ流れ込んだ作動油は、カップリング5の回転により、カップリング5外周に連れ回る(図4に白抜きの矢印で示す)。このことで、カップリング5が潤滑され、冷却される。
次いで、図3に矢印で示すように、この作動油は、カップリング5の回転によって加速された状態で上から下へ向かうときに、カップリングケース3の作動油誘導部材63に衝突し、強制的にリターン路60の入口部60bへ誘導される。
一方、デフハウジング30下部の作動油は、リングギヤ35の回転により、リングギヤ35の歯先側へ吸い込まれる。このリングギヤ35の吸い込み力によってリターン路60内に負圧が発生し、図2に示すように、カップリングケース3内の作動油誘導部材63に誘導された作動油はリターン路60に吸い込まれ、デフハウジング30内に戻される。
さらに、車両前方に配置されたカップリングケース3外周の空冷用フィン65により、走行風によってカップリングケース3が冷やされ、その内部の作動油も冷やされる。
−実施形態の効果−
従って、本実施形態にかかる車両用動力伝達装置1は、リングギヤ35の跳ね上げにより、カップリングケース3内に供給した作動油でカップリング5を潤滑して冷却すると共に、カップリング5外周に連れ回る作動油を、カップリング5を囲繞するカップリングケース3内壁に設けた作動油誘導部材63によってリターン路60の入口部60bへ誘導し、デフハウジング30側へ戻すようにしている。このため、カップリングケース3内に作動油が偏在するのを防止できる。デフハウジング30内の作動油不足を緩和できるため、作動油の総量を増加させる必要がないので燃費の悪化及び作動油の高温化を招くことなく、カップリング5の冷却性能及びデフハウジング30内の潤滑性能の向上を図ることができる。
また、車両前進時にカップリング5外周に連れ回り、上から下へ向かう作動油を、作動油誘導部材63によって方向を変え、リターン路60の入口部60bへ誘導している。このため、特に、上から下へ向かう作動油の流速は、重力の影響があるので、下から上へ向かう作動油の流速と比較してより高速であり、リングギヤ35が高回転となる車両前進時に作動油をリターン路60を通してデフハウジング30側へ戻すようにより促進されることになる。従って、デフハウジング30内の作動油不足が発生し易い車両前進時高速時にカップリングケース3内に作動油が偏在するのを防止できる。
また、作動油誘導部材63をカップリングケース3に一体形成されるリブとしている。このため、簡易かつ安価に作動油誘導部材63を設けて、カップリングケース3内に作動油が偏在するのを防止できる。
また、リングギヤ35の吸い込み力によってカップリングケース3内の作動油をリターン路60を通してデフハウジング30内に戻している。このため、作動油をリターン路60を通してデフハウジング30側へ戻すようにより促進されることになる。従って、デフハウジング30内の作動油不足が発生し易い車両前進時高速時にカップリングケース3内に作動油が偏在するのを防止できる。
また、車両前方のカップリングケース3外周の空冷用フィン65により、カップリングケース3を走行風によって冷やし、カップリングケース3内の作動油を冷却している。このため、効果的に作動油を冷却することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態について、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、作動油誘導部材63を1つのみ設けたが、複数設けてもよい。
また、上記実施形態では、作動油誘導部材63をカップリングケース3内壁に一体に設けたが、別体に設けてもよい。例えば、カップリングケース3内面に沿うリング状の部材に作動油誘導部材を形成したものをカップリングケース3内に挿入するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、作動油誘導部材63を前後方向に水平に配置したが、前方から後方へ向けて下方へ傾斜するように設けてもよい。
さらに、上記実施形態では、四輪駆動車の後輪の車両用動力伝達装置1としたが、前輪の車両用動力伝達装置としてもよい。
以上説明したように、本発明は、四輪駆動車のように、前輪と後輪との駆動力配分を行うカップリングを備えた車両用動力伝達装置について有用である。
本発明の実施形態にかかる車両用動力伝達装置の側方断面図である。 図1のII-II線断面図である。 カップリングケースを斜め後方から見た斜視図である。 カップリングが内装されたカップリングケースを後方から見た側面図である。 デフハウジングを後方から見た側面図である。 リングギヤとリターン路との位置関係を示す側面図である。
符号の説明
1 車両用動力伝達装置
3 カップリングケース
5 カップリング
30 デフハウジング
35 リングギヤ
60 リターン路
60a 出口部
60b 入口部
63 作動油誘導部材
65 空冷用フィン

Claims (5)

  1. 動力伝達割合を可変制御するカップリングと、該カップリングを囲繞するカップリングケースと、該カップリングケースに連結されるデフハウジングと、該デフハウジング内の下部に貯留された作動油を上部に跳ね上げるリングギヤとを備え、
    該跳ね上げられた作動油を上記カップリングケース内へ供給し、上記カップリングケース内及び上記デフハウジング内を潤滑する車両用動力伝達装置であって、
    上記デフハウジングには、上記カップリングケース内へ供給された作動油を上記リングギヤ側へ戻すリターン路が設けられ、
    上記カップリングケースの内壁における上記カップリングに対応する位置には、上記カップリングの回転により該カップリング外周に連れ回る作動油を上記リターン路の入口部へ誘導する作動油誘導部材が配置されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 請求項1に記載の車両用動力伝達装置において、
    上記作動油誘導部材は、車両前進時における上記カップリングの回転により連れ回る作動油が上から下へ向かう位置に設けられていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用動力伝達装置において、
    上記作動油誘導部材は、上記カップリングケース内壁に一体に形成されたリブであることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1つに記載の車両用動力伝達装置において、
    上記リターン路は、その出口部が上記リングギヤの歯先近傍に配置されるように形成されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つに記載の車両用動力伝達装置において、
    上記カップリングケースは、上記デフハウジングよりも車両前方に配置され、
    上記カップリングケースの外周には、空冷用のフィンが形成されていることを特徴とする車両用動力伝達装置。
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