JP2006194284A - 継手構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】優れた低摩擦特性を有する継手構造を提供する。
【解決手段】一方の部材としてのアーム1と他方の部材としてのスタッドボルト2とを相対的に変位可能に連結する継手構造において、アーム1に球状の凹部1aを設けると共に、スタッドボルト2に球状頭部2aを設け、アーム1の球状の凹部1aとスタッドボルト2の球状頭部2aとを玉継手状に摺接可能に嵌合することで、アーム1とハブキャリアとを相対的に揺動可能に連結する。アーム1及びスタッドボルト2の互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆し、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、アーム1の球状の凹部1a及びスタッドボルト2の球状頭部2aの各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材を介在させた。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、自動車のサスペンションに用いるのに好適な継手構造に関するものである。
従来、例えば、自動車のウィッシュボーンタイプのサスペンションにおけるアームとハブキャリアとは、アームに設けた球状の凹部に、ハブキャリアにねじ込んで固定されるスタッドボルトの球状頭部を玉継手状に摺接可能に嵌合することで、相対的に揺動可能に連結されるようになっている。
上記した継手構造において、アームの球状凹部とスタッドボルトの球状頭部との嵌合部分の潤滑は、両者間に充填されている潤滑材によって成されている。
ここで、上記した摺接を伴う嵌合部分の摩擦が大きいと、
ア)不整地を走行する際のサスペンションのストローク時において、並進方向の摩擦力がサスペンションの円滑なストロークを妨げることになって、その機能が有効に果たされず、その結果、乗り心地の向上を望めないのに加えて、ハイレベルな操縦安定性を得ることが簡単ではないこと、
イ)ハンドルを操作したした際の力が、上記嵌合部の摩擦力で減ってしまう一方で、タイヤに作用する力も嵌合部の摩擦力で減少してハンドルに伝わる力が減ってしまうことから、操舵感を十分に高めることができるとは言い難いこと、
ウ)上記嵌合部は、摩耗性の観点から金属材料の採用が敬遠されており、ショックアブソーバのシリンダ及びピストンロッドの軸と直交する方向の剛性が十分とは言えず、その結果、キャンバ剛性や横剛性が低下して、上記と同じくハイレベルな操縦安定性を得ることが簡単ではないこと、
といった問題が生じることから、上記摺接を伴う嵌合部分の低フリクション化を図ることが極めて重要である。
最近において、上記摺接を伴う嵌合部分の摩擦の低減を実現すべく、上記嵌合部分に対する種々の硬質薄膜材料の適用が進んできており、別けても硬質炭素薄膜材料のDLC(ダイヤモンド ライク カーボン)材料は、空気中、潤滑材不存在下における摩擦係数が、酸化チタン(TiN)や窒化クロム(CrN)といった耐磨耗性の硬質薄膜材料と比べて低いことから、低摩擦摺動材料として期待されている。
上記したサスペンションについては、例えば、特許文献1に記載されており、一方、DLC材料の摩擦特性については、例えば、非特許文献1に報告されている。
実開平5−37514号 加納、他,日本トライボロジー学会予稿集,1999年5月,p.11〜12
しかしながら、上記非特許文献1には、空気中において低摩擦性に優れる一般のDLC材料が、潤滑材存在下においては、その摩擦低減効果が必ずしも大きくないことが報告されている。つまり、上記したサスペンションの継手構造において、摺接を伴う嵌合部分の低フリクション化を図るべくDLC材料を適用したとしても、潤滑材存在下においては、その摩擦低減効果が十分発揮されないことがあることがわかってきた。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、優れた低摩擦特性を有し、作動効率の向上や摺接部材の長寿命化や静粛性の向上を実現することが可能であり、例えば、サスペンションに適用した場合には、より良い乗り心地及びより高い操縦安定性を得ることができると共に、操舵感をも十分に高めることが可能である継手構造を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、DLCなどの硬質炭素材料と特定のグリースを併用することにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の継手構造は、一方の部材と他方の部材とを相対的に変位可能に連結する継手構造において、一方の部材及び他方の部材の互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆し、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、一方の部材及び他方の部材の各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材を介在させてある構成としたことを特徴としており、この継手構造の構成を前述の従来の課題を解決するための手段としている。
また、本発明の継手構造の好適形態において、上記グリースは、カルシウム若しくはリチウムを含有する金属セッケン、又はウレア系化合物を増ちょう剤としている構成としている。
本発明の継手構造によれば、DLCなどの硬質炭素材料と特定のグリースを併用することとしたため、優れた低摩擦特性を呈することとなって、作動効率の向上や摺動部材の長寿命化や静粛性の向上を実現することができ、例えば、サスペンションに適用した場合には、乗り心地をより一層高めることが可能であると共に、操縦安定性を大幅に向上させることができ、加えて、操舵感の向上をも実現することが可能であるという非常に優れた効果がもたらされる。
以下、本発明の継手構造について詳細に説明する。なお、本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明の継手構造をウィッシュボーンタイプのサスペンションにおけるアームとハブキャリアとの連結に適用した場合を示している。すなわち、図1に示すように、一方の部材としてのアーム1には球状の凹部1aが設けてあり、図示しないハブキャリアにねじ込んで固定される他方の部材としてのスタッドボルト2には球状頭部(球状凸部)2aが設けてある。そして、アーム1の球状の凹部1aとスタッドボルト2の球状頭部2aとを玉継手状に摺接可能に嵌合することで、アーム1とハブキャリアとを相対的に揺動可能に連結するようになっている。
この場合、アーム1の球状の凹部1aとスタッドボルト2の球状頭部2aとの互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆しており、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、アーム1の球状の凹部1aとスタッドボルト2の球状頭部2aとの各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材Lを介在させている。
上記した継手構造では、アーム1とハブキャリアのスタッドボルト2とが3方向に回転揺動可能とすることで、揺動による摩擦の発生を少なく抑え得ることとなる。
図2は、本発明の継手構造の他の実施形態を示しており、図2に示すように、一方の部材としてのボス21には凹部21aが設けてあり、他方の部材としてのシャフト22の中間部分には球状凸部22aが設けてあり、ボス21の凹部21aとシャフト22の球状凸部22aとを摺接可能に嵌合することで、ボス21とシャフト22とを相対的に揺動可能に連結するようになっている。
この場合も、ボス21の凹部21aとシャフト22の球状凸部22aとの互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆しており、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、ボス21の凹部21aとシャフト22の球状凸部22aとの各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材Lを介在させている。
上記した継手構造において、アーム1(ボス21)及びスタッドボルト2(シャフト22)がいずれも金属材料で形成してある構成を採用することができ、この構成を採用すると、継手部分の剛性が高まって、キャンバ剛性や横剛性が向上し、その結果、ハイレベルな操縦安定性を得ることが可能になるうえ、継手部分の剛性が高まるのに伴って、ステアリング剛性も向上することから、良好な操舵感が得られることとなる。
また、上記した継手構造において、一方の部材であるアーム1(ボス21)の少なくとも他方の部材であるスタッドボルト2(シャフト22)との摺接部分、すなわち、アーム1の球状凹部1a(ボス21の凹部21a)が樹脂材料で形成してあると共に、他方の部材であるスタッドボルト2(シャフト22)が金属材料で形成してある構成を採用することができ、この場合には、継手部分の加工が簡単なものとなる。
図3は、本発明の継手構造のさらに他の実施形態を示しており、この実施形態では、サスペンションリンクSRと他方の部材であるシャフト32とを一方の部材であるブッシュ31を介して連結した場合を示している。すなわち、図3に示すように、一方の部材としてのブッシュ31には断面円形状の中空部31aが設けてあり、ブッシュ31の中空部31aと他方の部材としてのシャフト32とを互いに摺動可能で且つ回動可能に嵌合してある。
この場合、ブッシュ31の中空部31aとシャフト32との互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆しており、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、ブッシュ31の中空部31aとシャフト32との各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材Lを介在させている。
この実施形態において、上記ブッシュ31のシャフト32との摺接部分は樹脂材料で形成してあり、シャフト32は金属材料で形成してある。この際、ブッシュ31は、他方の部材との樹脂材料摺接部分31Aとは別の緩衝部材として機能する樹脂材料部分31Bを具備しており、この樹脂材料部分31Bと樹脂材料摺接部分31Aとをいずれも金属材料部分31Cに固定すると共に、緩衝部材として機能する樹脂材料部分31Bを金属材料31Dで被覆した構成をなしている。
この実施形態による継手構造では、機能の異なる樹脂材料摺接部分31Aと樹脂材料部分31Bとをいずれも確実に保持することができ、加えて、サスペンションリンクとシャフト32とを互いに並進移動及び回転揺動可能とすることで、揺動による摩擦の発生を少なく抑え得ることとなる。
ここで、硬質炭素薄膜としては、炭素を含有する結晶質又は非晶質の薄膜、特にダイヤモンド薄膜及びDLC薄膜を挙げることができる。このDLC薄膜は、いわゆるDLC材料から構成されるものであり、このDLC材料は、炭素原子を主体として構成された非晶質のものであり、炭素原子同士の結合形態がダイヤモンド構造(SP結合)とグラファイト結合(SP結合)の両方から成っている。
具体的には、炭素原子のみから成るa−C(アモルファスカーボン)、水素を含有するa−C:H(水素アモルファスカーボン)、及びチタン(Ti)やモリブデン(Mo)などの金属原子を一部に含むMeCが挙げられるが、本発明においては、水素含有量が少ないものほど好ましく、水素含有量が20原子%以下のもの、好ましくは10原子%以下、特に0.5原子%以下、更には水素を含まないa−C系(アモルファスカーボン系)材料を好適に用いることができる。
上記硬質炭素薄膜の膜厚としては、対象とする摺接を伴う嵌合部分の要求仕様や、摺接部材を構成する材料(基材)の種類や、摺接面の表面粗さなどを考慮して決定されるが、DLC薄膜にあっては、代表的に0.3〜2.0μm程度である。
そして、DLC薄膜の表面粗さも、対象とする摺接を伴う嵌合部分の要求仕様や、摺接摺部材を構成する材料(基材)の種類や、摺接面の表面粗さなどを考慮して決定されるが、代表的にRaで0.1μm以下である。
上記硬質炭素薄膜は、通常、摺接部材の摺接面全体を被覆するが、摺接面の一部のみを被覆するようにしてもよい。
次に、摺接部材を構成する材料(基材)については、特に限定されるものではなく、鋼などの鉄基合金やアルミ合金などの非鉄金属合金に代表される金属材料、各種ゴム及びプラスチックなどに代表される樹脂材料、セラミックス材料を挙げることができる。
したがって、本発明の対象となる摺接は、上述の同種材料間又は異種材料間に硬質炭素薄膜と上記の所定グリースが介在する状態での摺接、又は摺接部材の双方を硬質炭素薄膜で被覆した場合である、硬質薄膜間に上記の所定グリースが介在する状態での摺接となる。
なお、摺接部材の基材の表面粗さ、即ち硬質炭素薄膜の被覆前における摺接部材の表面粗さは、対象とする摺接部分の要求仕様などに影響を受けるが、基材が鋼,ゴム,プラスチックの場合には、Raで0.1μm以下にすることが好ましく、基材がアルミニウム合金の場合は0.02μm以下にすることが好ましい。
ここで、使用するグリースとしては、上述の如く、エステル油及び/又はエーテル油を基油とするものであるが、この基油は、エステル油又はエーテル油のみを含むものに限定されるものではなく、これら以外の天然油や合成油を含んでいてもよい。
他の基油成分としては、鉱油やシリコーン油、フルオロカーボン油などを挙げることができる。
エステル油としては、潤滑剤の成分として使用できるものであれば、天然油であるか合成油であるかは不問であるが、具体例としては、ジトリデシルグルタレート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルアジペート、ジトリデシルアジペート、ジオクチルセバケート、トリメチロールプロパンカプリレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、トリメチロールプロパンイソステアリネート、ペンタエリスリトール2−エチルヘキサノエート、ペンタエリスリトールペラルゴネートなどを挙げることができ、トリメチロールプロパンカプリレートが好適である。
かかるエーテル油としては、潤滑剤の成分として使用できるものであれば、天然油であるか合成油であるかは不問であるが、具体例としては、ポリオキシアルキレングリコール、ジアルキルジフェニルエーテル及びポリフェニルエーテルなどを挙げることができ、ジアルキルジフェニルエーテルが好適である。
上述のような成分を含む基油は、代表的には100℃における基油粘度が2〜100mm/S程度、好ましくは2〜40mm/S程度、更に好ましくは10〜20mm/S程度となる。
なお、動粘度が2mm/S未満の場合には、十分な耐摩耗性が得られないうえに、蒸発特性が劣る可能性があるため好ましくない。一方、動粘度が100mm/Sを超える場合には、低摩擦性能を発揮し難く、低温性能が悪くなる可能性があるため好ましくない。
また、かかる基油の粘度指数は、代表的には100以上、好ましくは120以上、さらに好ましくは140以上となる。粘度指数が高い基油を選択することにより、低温粘度特性に優れるだけでなく、オイル消費が少なく、低温粘度特性、省燃費性能、摩擦低減効果に優れた組成物を得ることができる。
一方、上記グリースに含まれる増ちょう剤としては、各種の金属せっけん系材料や非金属せっけん系材料を挙げることができる。
金属せっけん系材料としては、高級脂肪酸のナトリウム、カルシウム、アルミニウム、リチウム、バリウム、銅及び鉛塩や、高級脂肪酸と低級脂肪酸又は二塩基酸などとの複合塩を挙げることができる。
これらの金属せっけん系材料としては、カルシウムステアレート、リチウムヒドロキシステアレート、リチウムステアレート、ナトリウムステアレート及びアルミニウムステアレートが好適である。
また、非金属せっけん系材料としては、シリカゲルやベントナイトなどの無機系材料(有機増ちょう剤)、銅フタロシアニン、アリル尿素、イミド誘導体及びインダスレンブルーなどの有機系材料(無機増ちょう剤)を挙げることができる。
これらの非金属せっけん系増ちょう剤としては、尿素系化合物、例えば、ジウレア、ナトリウムテレフタラメート及びPTFEが好適である。
上述したグリースには、上記基油及び増ちょう剤にも、酸化防止剤、清浄剤及び摩耗防止剤などを添加することが可能である。
酸化防止剤としては、特に限定されるものではなく従来からグリースに使用されているものを挙げることでき、例えば、アミン化合物、フェノール、硫黄化合物及びカルバメートを挙げることができる。
また、清浄剤としては、特に限定されるものではなく従来からグリースに使用されているものを挙げることでき、例えば、スルホネート、フェネート、サリシレート及びアミン化合物を挙げることができる。
摩耗防止剤としては、特に限定されるものではなく従来からグリースに使用されているものを挙げることでき、例えば、リン酸エステル、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、硫黄化合物及び塩化物を挙げることができる。
なお、上述のグリース自体の性状は、使用する摺動機構の目的や作動状況などに影響を受けるが、代表的には、ちょう度が265〜295程度、滴点が100〜300℃程度のものが好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜4)
図4に示すシリンダオンディスク単体往復動摩擦試験機を用いて摩擦係数の測定を行うべく、シリンダ状試験片10及びディスク状試験片をSUJ2鋼で作成した。
次いで、ディスク状試験片の上部摺動面表面に、PVDアークイオン式イオンプレーティング法により、水素原子量0.5原子%以下、ヌープ硬度Hk=2170kg/mm、表面粗さRy=0.03μm、厚さ0.5μmのDLC薄膜を成膜して、ディスク状試験片20を作成し、シリンダ状試験片10とディスク状試験片20とを摺動部材とする本例の摺動機構を製作した。
次に、表1に示すグリースを約0.3g、シリンダ状試験片10とディスク状試験片20との間に塗布し、下記の条件下で摩擦試験を行い摩擦係数を測定した。
試験片材料及びグリースの成分表示を表1に示す。また、試験10分後における各例の摺動機構の摩擦係数をグラフ化して図5に示した。
[摩擦試験条件]
・試験装置 ;シリンダオンディスク単体往復動摩擦試験機
・摺動側試験片;φ15×22mmシリンダー状試験片
・相手側試験片;φ24×7.9mmディスク状試験片
・荷重 ;100N(摺動側試験片の押し付け荷重)
・振幅 ;1.5mm
・周波数 ;50Hz
・試験温度 ;80℃
・測定時間 ;10min
(比較例1〜6)
ディスク状試験片にDLC薄膜を成膜しなかった以外は、実施例1〜4と同様の操作を繰り返し、摩擦係数を測定した。得られた結果を図5に併せて示す。
Figure 2006194284
本発明の継手構造の一実施形態を示す断面説明図である。 本発明の継手構造の他の実施形態を示す断面説明図である。 本発明の継手構造のさらに他の実施形態を示す断面説明図である。 シリンダオンディスク単体往復動摩擦試験機を概略的に示す斜視図説明図である。 摩擦試験で得た実施例1〜4の摩擦係数及び比較例1〜6の摩擦係数を併せて示すグラフである。
符号の説明
1 アーム(一方の部材)
1a 球状凹部
2 スタッドボルト(他方の部材)
2a 球状頭部(球状凸部)
10 シリンダ状試験片
20 ディスク状試験片
21 ボス(一方の部材)
21a 凹部
22,32 シャフト(他方の部材)
22a 球状凸部
31 ブッシュ
31a 中空部
31A 樹脂材料摺接部分
31B 樹脂材料部分
31C 金属材料部分
L 潤滑材

Claims (11)

  1. 一方の部材と他方の部材とを相対的に変位可能に連結する継手構造において、一方の部材及び他方の部材の互いに接触して摺動する各々の摺接面のうちの少なくともいずれか一方の摺接面を硬質炭素薄膜で被覆し、この硬質炭素薄膜の水素含有量を20原子%以下とすると共に、一方の部材及び他方の部材の各々の摺接面間にエステル油及び/又はエーテル油を基油とするグリースを含む潤滑材を介在させてあることを特徴とする継手構造。
  2. 一方の部材及び他方の部材がいずれも金属材料で形成してある請求項1に記載の継手構造。
  3. 一方の部材の少なくとも他方の部材との摺接部分が樹脂材料で形成してあると共に、他方の部材が金属材料で形成してある請求項1に記載の継手構造。
  4. 一方の部材は、他方の部材との樹脂材料摺接部分を支持する金属材料部分を具備している請求項3に記載の継手構造。
  5. 一方の部材は、他方の部材との樹脂材料摺接部分とは別の樹脂材料部分を具備し、この樹脂材料部分と樹脂材料摺接部分とをいずれも金属材料部分に固定した請求項4に記載の継手構造。
  6. 一方の部材が球状の凹部を具備していると共に、他方の部材が球状の凸部を具備し、一方の部材の球状凹部と他方の部材の球状凸部とを玉継手状に嵌合してある請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の継手構造。
  7. 一方の部材が断面円形状の中空部を具備していると共に、他方の部材が断面円形状の軸部を具備し、一方の部材の中空部と他方の部材の軸部とを互いに摺動可能で且つ回動可能に嵌合してある請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の継手構造。
  8. 上記硬質炭素薄膜の水素含有量を10原子%以下とした請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の継手構造。
  9. 上記硬質炭素薄膜の水素含有量を0.5原子%以下とした請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の継手構造。
  10. 上記摺接面の硬質炭素薄膜被覆前における表面粗さをRaで0.1μm以下とした請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の継手構造。
  11. 上記グリースは、カルシウム若しくはリチウムを含有する金属セッケン、又はウレア系化合物を増ちょう剤としている請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の継手構造。
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