JP2006194223A - 車体前部構造 - Google Patents

車体前部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006194223A
JP2006194223A JP2005009200A JP2005009200A JP2006194223A JP 2006194223 A JP2006194223 A JP 2006194223A JP 2005009200 A JP2005009200 A JP 2005009200A JP 2005009200 A JP2005009200 A JP 2005009200A JP 2006194223 A JP2006194223 A JP 2006194223A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air cleaner
vehicle body
engine
bracket
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005009200A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4465660B2 (ja
Inventor
Takashi Imada
崇 今田
Hirotaka Kitaoka
宏隆 北岡
Takuya Hattori
拓也 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2005009200A priority Critical patent/JP4465660B2/ja
Publication of JP2006194223A publication Critical patent/JP2006194223A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4465660B2 publication Critical patent/JP4465660B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 車体前部にエンジンルームが形成された車体前部構造において、前突時におけるエアクリーナの挙動を制御し、エンジンルーム内に密に各種部品を配置するレイアウトを採用可能としつつ、クラッシャブルゾーンを確保すること。
【解決手段】 エアクリーナとブラケットとを固定するための固定用穴をエアクリーナ又はブラケットに設けると共に、該固定用穴をエアクリーナの後方移動に伴って固定が解除されるように一方端部が開放した溝状に形成し、エアクリーナの後方移動時に、エアクリーナの底部が摺動してエアクリーナを車体上方へ案内する傾斜部を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図5

Description

本発明は自動車の車体前部構造に関し、特に、エンジンルーム内におけるエアクリーナの構造に関するものである。
自動車のエンジンルームはより広い客室空間を確保すべく、よりコンパクトに構成することが必須となっており、エンジン並びにこれに関連する各種部品をエンジンルーム内に密に配置するレイアウトを採用する必要がある。その一方で車体前部にエンジンルームを形成した自動車においては、前突時における衝撃を緩衝させるべくクラッシャブルゾーンを確保し、自動車の安全性を高める必要もある。従って、このような自動車の車体前部構造にはエンジンルーム内に密に各種部品を配置しながら、クラッシャブルゾーンを確保するという相反する要求を満たす必要がある。なお、前突時における安全性を確保するための車体構造としては例えば特許文献1及び2の技術が提案されている。
特開平10−318059号公報 実公昭56−54388号公報
ここで、エンジンルーム内に配置される構成部品のうち、クラッシャブルゾーンの確保に影響する、比較的剛性が高い部品としてエアクリーナがある。前突時にこのエアクリーナが当初の位置に留まったままであると、前突時における車体前部のクラッシュの妨げとなる場合がある。特許文献1のものは前突時にエアクリーナが脱落する構成を開示するが、客室後方にエアクリーナが配置される構成を前提としたものであり、車体前部のエンジンルーム内にエアクリーナが配置される場合については着目されていない。また、特許文献2のものはスペアタイヤの飛散方向を規制すべく、スペアタイヤの前方のエアクリーナの配置方法を工夫したものであるが、エアクリーナ自体とクラッシャブルゾーンとの関係については着目されていない。
従って、本発明の目的は、車体前部にエンジンルームが形成された車体前部構造において、前突時におけるエアクリーナの挙動を制御し、エンジンルーム内に密に各種部品を配置するレイアウトを採用可能としつつ、クラッシャブルゾーンを確保することにある。
本発明によれば、車体前部に形成されたエンジンルーム内の側部に配設され、ブラケットを介して車体に固定されるエアクリーナを有する車体前部構造において、前記エアクリーナと前記ブラケットとを固定するための固定用穴を前記エアクリーナ又は前記ブラケットに設けると共に、該固定用穴を前記エアクリーナの後方移動に伴って固定が解除されるように一方端部が開放した溝状に形成し、更に、前記エアクリーナの後方移動時に、前記エアクリーナの底部が摺動して前記エアクリーナを車体上方へ案内する傾斜部を設けたことを特徴とする車体前部構造が提供される。
この構成によれば、前突時にエアクリーナが後方に移動するとエアクリーナの固定が解除され、その後、前記傾斜部に案内されてエアクリーナが車体上方へ跳ね上げられる。エアクリーナを車体上方へ跳ね上げることで、エアクリーナが占有していた空間が空きの空間となり、クラッシャブルゾーンが確保される。また、エアクリーナを車体上方へ跳ね上げることで、隣接する他の構成部品との干渉を最小限にすることができ、エンジンルーム内において各構成部品を密に配置するレイアウトが採用できる。特に、エンジンは高重量物であり、前突時には車体後方下方へ移動し、また、エアクリーナの上方に位置するボンネットは前突時に車体前後方向中央で折れて上方に変位するので、ボンネットが上方へ変位することにより生じる空間を利用してエアクリーナを車体上方へ跳ね上げることにより車体のクラッシュスペースを確保でき、効果的にクラッシャブルゾーンを確保することができる。
従って、本発明は車体前部にエンジンルームが形成された車体前部構造において、前突時におけるエアクリーナの挙動を制御し、エンジンルーム内に密に各種部品を配置するレイアウトを採用可能としつつ、クラッシャブルゾーンを確保することができる。
本発明においては、前記傾斜部を前記ブラケットに形成し、前記エアクリーナの底部に、前記傾斜部に対応して傾斜し、当該傾斜部を摺動する摺動部を設けることもできる。
この構成によれば、前記傾斜部を前記ブラケットに形成することで、部品点数を削減し、簡易にエアクリーナを車体上方へ跳ね上げる仕組みを提供できる。更に、エアクリーナの底部に前記摺動部を設けることでより確実にエアクリーナを車体上方へ跳ね上げることができる。
また、本発明においては、前記エアクリーナは、前記エンジンルーム内に搭載されたエンジンの、車幅方向の側方に配設され、前記傾斜部は、前記エアクリーナを車体上方かつ車幅方向内方に案内するように傾斜していることが望ましい。
この構成によれば、前突時にエンジンの搭載位置の上方にエアクリーナが跳ね上げられるため、車体後方下方へ移動するエンジンとエアクリーナとの干渉を効果的に回避できると共に、エアクリーナの背後の構成、例えば、ブレーキの真空倍力装置とエアクリーナとの干渉を効果的に抑制できる。
また、本発明においては、前記エアクリーナは、円筒状のフィルタエレメントと、前記フィルタエレメントを囲包する略円筒状のケーシングと、前記ケーシングの側部に設けられ、未ろ過の空気が導入される導入部と、前記ケーシングの上端部に設けられ、ろ過済みの空気を排出するダクトと、を備え、前記エンジンルーム内において縦置きで配設される求心流タイプのエアクリーナであり、前記ケーシングの上端部は、前記ダクトの一方の端部が接続された中央凹部と、前記中央凹部と連続して形成され、前記エンジンへ向かって前記エアクリーナの側方へ延びる前記ダクトが通過する周縁凹部と、を有することもできる。
この構成によれば、前記ダクトがエアクリーナの上端面から大きく突出せず、エアクリーナの上下方向の占有空間をより小さくすることができると共に、前記ダクトの占有空間分だけエアクリーナの上端部が凹状に形成されるので、エアクリーナの内部の容積をより大きく確保し、ろ過性能を維持することができる。
この場合、前記エアクリーナは、前記フィルタエレメントの上部が前記エンジンへ近づく方向に前記フィルタエレメントの軸心が垂直方向から前記エンジン側へ傾倒するように車載され、前記ケーシングの上端面は車載時において略水平になるように設定され、前記周縁凹部は前記エンジン側に形成されていることが望ましい。
この構成によれば、前記ダクトの長さをより短くすることができると共にエアクリーナをエンジン上方へ跳ね上げ易くすることができ、更に、前記ケーシングの上端面を車載時において略水平になるように設定することで、エアクリーナの上下方向の占有空間をより小さくしながらエアクリーナの内部の容積をより大きく確保し、ろ過性能を維持することができる。
また、本発明においては、前記エンジンルーム内には、クランク軸が車体前後方向に向いた縦置きで過給機付きのエンジンが搭載され、前記エンジンの排気側のホイールハウス上に前記エアクリーナが配設され、前記エンジンの吸気側に燃料系部品が配設され、前記エアクリーナの車体後方側にブレーキの真空倍力装置が配設されてもよい。
この構成によれば、エアクリーナと燃料系部品とをコンパクトに配置することができると共に、前突時にエアクリーナの背後のブレーキの真空倍力装置とエアクリーナとの干渉を効果的に抑制できる。
以上述べた通り、本発明によれば、車体前部にエンジンルームが形成された車体前部構造において、前突時におけるエアクリーナの挙動を制御し、エンジンルーム内に密に各種部品を配置するレイアウトを採用可能としつつ、クラッシャブルゾーンを確保することができる。
図1は本発明の一実施形態に係る車体前部構造Aを示す平面図である。車体前部構造Aはエンジンルーム1を画定するボディ2を備える。なお、同図の車体前部構造Aはフェンダー及びボンネットを取り外した態様を示している。エンジンルーム1の略中央にはクランク軸(不図示)が車体前後方向に向いた縦置きでエンジン3が搭載されている。本実施形態ではエンジン3としてディーゼルエンジンを想定しており、エンジン3の排気側3aが車体の左側に、吸気側3bが車体の右側にそれぞれ位置している。エンジン3の排気側3aには過給機4が設けられている。本実施形態では過給機4はタービン室4aとインペラ室4bとを備えるターボチャージャである。
エンジン3の車幅方向の側方にはエアクリーナ5が配設されている。本実施形態の場合、エアクリーナ5はエンジンルーム1内の側部に形成された、ボディ2の2つのホイールハウス2a、2bのうち、エンジン3の排気側3aのホイールハウス2a上に配設されている。エアクリーナ5はボディ2の左側部に設けられたエアインテーク6から吸入される空気をろ過する。ろ過された空気は過給機4のインペラ室4bに導入され、配管7a、インタークーラ7b並びに配管7cを通ってエンジン3の吸気側3bのインテークマニホールド(不図示)に供給される。
エアクリーナ5の車体後方側にはブレーキの真空倍力装置8が配設されている。本実施形態では左ハンドル車を想定しており、真空倍力装置8は車体の左側に位置している。エアクリーナ5の車体後方側には、また、ホイールハウス2a上に支持されたバキュームタンク9が配設されている。バキュームタンク9はエンジン3の駆動力により駆動されるバキュームポンプ10に配管11を介して接続されており、バキュームポンプ10により発生した負圧を蓄積し、当該負圧はエンジン3の吸気側3bに設けられた各種の制御弁、真空倍力装置8並びに過給機4等に供給され、これらの作動源とされる。
エンジン3の吸気側3bには燃料系部品として燃料フィルタ12が配設されている。燃料フィルタ12は燃料タンク(不図示)からの燃料をろ過してエンジン3へ供給する。ホイールハウス2b上のリザーバタンク13はパワステ用のリザーバタンクであり、パワステの作動油を貯留する。このように車体前部構造Aでは、エアクリーナ5と燃料系部品である燃料フィルタ12とをエンジン3の両側にコンパクトに配置することができる。
次に、エアクリーナ5の構造及びその支持構造について説明する。図2(a)は車載時のエアクリーナ5の平面図、図2(b)は車載時のエアクリーナ5の正面図(車体前方から見た図)である。また、図3はエアクリーナ5の構造を概略的に示す断面図である。エアクリーナ5は、その側部を支持するブラケット14と、その底部を支持するブラケット15と、を介してボディ2のホイールハウス2a上に固定されている。
エアクリーナ5は円筒状のフィルタエレメント51と、フィルタエレメント51を囲包する略円筒状のケーシング52と、を備え、エンジンルーム1内において縦置きで配設される求心流タイプのエアクリーナである。フィルタエレメント51は多数の穴が設けられた筒体51aと、筒体51aと同心に配置された円筒状のろ材51bと、筒体51aの上下端部に設けられた端部キャップ51c、51dとを備える。上部の端部キャップ51cは中央に開口部を有すると共にその開口部の周縁にシール部51eが形成されている。下部の端部キャップ51dはフィルタエレメント51の下端部を閉鎖している。エアクリーナ5は、図3に示すようにフィルタエレメント51の上部がエンジン3へ近づく方向に、線Zで示すフィルタエレメント51の軸心が垂直方向からエンジン3側へ傾倒するように車載される。
ケーシング52は蓋部521と本体部522とから構成されている。本体部522の側部にはエアインテーク6と接続され、未ろ過の空気が導入される導入部522aが一体に設けられている。ケーシング52の上端部にはろ過済みの空気を排出するダクト521aが蓋部521と一体に設けられている。蓋部521は中央凹部521bと、中央凹部521bを取り囲むように平面視でC字形をなす周縁突部521cと、エンジン3側において中央凹部521bと連続して形成され、周縁突部521cの一部の切り欠き部分を形成する周縁凹部521dと、を有する。
ダクト521aはその一方の端部が中央凹部521bに接続され、L字状に曲折して周縁凹部521d上を通過し、エンジン3へ向かってエアクリーナ5の側方へ延びている。周縁突部521cは中空状に形成されており、その内部空間はエアクリーナ5に導入される空気が流通可能となっている。また、周縁突部521cは車載時においてケーシング52の上端面が図3の線Lに示すように略水平になるように、周縁凹部521d側で高く、反対側で低く形成されている。
係る構成からなるエアクリーナ5は、周縁突部521cの内部空間を含む、フィルタエレメント51の周辺空間が未ろ過の空気が導入されるダーティーサイドの空間を形成し、フィルタエレメント51の内部空間がろ過済みの空気が流通してダクト521aから排出されるクリーンサイドの空間を形成している。しかして、導入部522aから導入された未ろ過の空気は、ダーティーサイドの空間に導入され、図3の矢印に示すようにフィルタエレメント51の半径方向にろ材51bを通過してろ過され、クリーンサイドの空間を通ってダクト521aから排出されることになる。なお、未ろ過の空気と共に導入される小石等は本体部522に設けられたドレン穴522bから排出される。
ここで、エアクリーナ5の上方にはエンジンルーム1を覆うボンネットが存在し、エアクリーナ5の上下方向の配置スペースには制約がある。本実施形態ではエアクリーナ5をフィルタエレメント51の軸心が垂直方向からエンジン3側へ傾倒するように車載しているため、垂直に車載する場合よりも、より内部容積の大きなエアクリーナ5を用いることができ、ろ過性能を維持することができる。本実施形態の場合、エアクリーナ5をこのように傾倒して車載するだけではなく、車載時においてエアクリーナ5の上端面が略水平になるように設定されているので、エアクリーナ5の上下方向の占有空間が更に小さくなる。
また、蓋部51に中央凹部521b、周縁凹部521dを形成し、ダクト521aの端部を中央凹部521bに接続し、更に、周縁凹部521d上を通過するようにしたので、ダクト521aがエアクリーナ5の上端面から大きく突出せず、エアクリーナの上下方向の占有空間をより小さくすることができる。中央凹部521bの周囲の周縁突部521cは中空に形成されており、中央凹部521bを形成してもエアクリーナ5の内部の容積をより大きく確保することができ、ろ過性能を維持することができる。周縁凹部521dはエンジン3側に形成されているので、ダクト521aの長さをより短くすることもできる。
次に、エアクリーナ5の支持構造について詳述する。図2を参照して本体部522の側部には2つの取付部522c、522dが、底部には2つの取付部522e、522fが、それぞれ車体前後方向に離間して設けられている(取付部522fは図2において不図示)。取付部522c、522dはブラケット14に、取付部522e、522fはブラケット15に、それぞれ取り付けられてエアクリーナ5とブラケット14及び15とが固定される。
図4はブラケット14と取付部522c、522dとの構成を示す分解斜視図である。ブラケット14は取付穴14aを有し、ブラケット14はこの取付穴14aにボルトを挿入して車体2の左側部に固定される(図2参照)。ブラケット14は、また、エアクリーナ5との固定用の穴14bを有し、この穴14bは取付部522c、522dに対応して車体前後方向に離間して2つ設けられている。一方、取付部522c、522dにはブラケット14との固定用の穴53がそれぞれ設けられている。この穴53はいずれもエアクリーナ5の後方移動に伴って固定が解除されるように一方端部(車体前方側の端部)が開放した溝状に形成されている。
各穴53には円筒状の弾性ブッシュ54が挟み込まれ、ブッシュ54とブラケット14の取付穴14bとにボルトを挿入してブラケット14と取付部522c、522dとを締結することで両者が固定される。穴53は車体前方側の端部が開放した溝状に形成されているので、前突時の衝撃によりエアクリーナ5が車体後方へ移動すると、弾性ブッシュ54が穴53から脱落し、ブラケット14と取付部522c、522dとの固定が解除されることになる。
次に、図5はブラケット15と取付部522e、522fとの構成を示す分解斜視図である。ブラケット15は、ドーナツ型の弾性ブッシュが配設され、車体前後方向に離間して設けられた取付穴15aを有し、ブラケット15はこの取付穴15aにボルトを挿入して車体2のホイールハウス2a上に固定される(図2参照)。ブラケット15は、また、エアクリーナ5との固定用の穴15bを有し、この穴15bは取付部522e、522fに対応して車体前後方向に離間して2つ設けられている。この穴15bはいずれもエアクリーナ5の後方移動に伴って固定が解除されるように一方端部(車体後方側の端部)が開放した溝状に形成されている。
一方、取付部522e、522fはいずれもエアクリーナ5の底部と一体に形成され、当該底部から突出した軸状に形成されており、カップ状の弾性ブッシュ55が嵌めこまれて穴15bにそれぞれ嵌め込まれ、ブラケット15と取付部522e、522fとが固定される。穴15bは車体後方側の端部が開放した溝状に形成されているので、前突時の衝撃によりエアクリーナ5が車体後方へ移動すると、弾性ブッシュ55と共に取付部522e、522fが穴15bから離脱し、ブラケット15と取付部522e、522fとの固定が解除されることになる。
次に、ブラケット15にはエアクリーナ5の後方移動時にエアクリーナ5の底部が摺動する傾斜部15cが設けられている。この傾斜部15cは車体前方側から車体後方側へ向かって上方へ傾斜している。このため、前突時の衝撃によりエアクリーナ5が車体後方へ移動すると、ブラケット14及び15との固定が解除されると共に、エアクリーナ5の底部が傾斜部15cに乗り上げ、車体上方へ案内される。また、傾斜部15cはエンジン3側に傾いているため、エアクリーナ5はエンジン3へ向かって車幅方向内方へ案内される。つまり、エアクリーナ5は車体上方かつ車幅方向内方へ案内されることになる。
本実施形態ではエアクリーナ5の底部に傾斜部15c上を摺動する摺動部56が底部と一体に形成されている。摺動部56の車体後方側の面56aは傾斜部15cの傾斜に対応して傾斜している。つまり、車体前方側から車体後方側へ向かって上方へ傾斜し、また、エンジン3側に傾いている。
さて、このような構成により本実施形態の車体前部構造Aでは、前突時の衝撃によりエアクリーナ5が車体後方に移動するとエアクリーナ5とブラケット14及び15との固定が解除され、その後、ブラケット15の傾斜部15cに案内されてエアクリーナ5が車体上方へ跳ね上げられる。エアクリーナ5を車体上方へ跳ね上げることで、エアクリーナ5が占有していた空間が空きの空間となり、クラッシャブルゾーンが確保される。
また、エアクリーナ5を車体上方へ跳ね上げることで、隣接する他の構成部品、例えば、エアクリーナ5の背後に配設された真空倍力装置8やバキュームタンク9との干渉を最小限にすることができ、エンジンルーム1内において各構成部品を密に配置するレイアウトが採用できる。特に、エンジン3は高重量物であり、前突時には車体後方下方へ移動し、また、エアクリーナ5の上方に位置する不図示のボンネットは前突時にその衝撃で車体前後方向中央で折れて上方に変位するので、ボンネットが上方へ変位することにより生じる空間を利用してエアクリーナ5を車体上方へ跳ね上げることにより車体のクラッシュスペースを確保でき、効果的にクラッシャブルゾーンを確保することができる。
従って、車体前部にエンジンルーム1が形成された本実施形態の車体前部構造Aでは、前突時におけるエアクリーナ5の挙動を制御し、エンジンルーム1内に密に各種部品を配置するレイアウトを採用可能としつつ、クラッシャブルゾーンを確保することができる。
更に、傾斜部15cは車体前方側から車体後方側へ向かって上方へ傾斜し、また、エンジン3側に傾いているため、エアクリーナ5を図2(b)で矢印dに示すようにエンジン3上方へ跳ね上げ易くすることができ、クラッシャブルゾーンをより効果的に確保できる。本実施形態ではエアクリーナ3がエンジン3側へ傾倒して配置されているので、エアクリーナ5をエンジン3上方へ一層跳ね上げ易くすることができる。また、エアクリーナ5の底部に摺動部56を設けることでより確実にエアクリーナ5を車体上方へ跳ね上げることができる。
傾斜部15cは必ずしもブラケット15に形成する必要はないが、本実施形態のようにブラケット15に形成することで、部品点数を削減し、簡易にエアクリーナ5を車体上方へ跳ね上げる仕組みを提供できる。なお、本実施形態ではブラケット14と取付部522c、522dとの固定構造においては、一方端部が開放した溝状の穴をエアクリーナ5側に、ブラケット15と取付部522e、522fとの固定構造においては一方端部が開放した溝状の穴をブラケット15側に、それぞれ形成しているが、この溝状の穴は固定構造の方式に応じてブラケット側に設けてもよいし、エアクリーナ側に設けてもよいことは言うまでもない。
本発明の一実施形態に係る車体前部構造を示す平面図である。 (a)は車載時のエアクリーナ5の平面図、(b)は車載時のエアクリーナ5の正面図(車体前方から見た図)である。 エアクリーナ5の構造を概略的に示す断面図である。 ブラケット14と取付部522c、522dとの構成を示す分解斜視図である。 ブラケット15と取付部522e、522fとの構成を示す分解斜視図である。
符号の説明
A 車体前部構造
1 エンジンルーム
2a、2b ホイールハウス
3 エンジン
5 エアクリーナ
8 真空倍力装置
12 燃料フィルタ

15b、53 穴(固定用穴)
14、15 ブラケット
15c 傾斜部
51 フィルタエレメント
52 ケーシング
56 摺動部
521a ダクト
521b 中央凹部
521d 周縁凹部
522a 導入部

Claims (6)

  1. 車体前部に形成されたエンジンルーム内の側部に配設され、ブラケットを介して車体に固定されるエアクリーナを有する車体前部構造において、
    前記エアクリーナと前記ブラケットとを固定するための固定用穴を前記エアクリーナ又は前記ブラケットに設けると共に、該固定用穴を前記エアクリーナの後方移動に伴って固定が解除されるように一方端部が開放した溝状に形成し、
    更に、
    前記エアクリーナの後方移動時に、前記エアクリーナの底部が摺動して前記エアクリーナを車体上方へ案内する傾斜部を設けたことを特徴とする車体前部構造。
  2. 前記傾斜部を前記ブラケットに形成し、
    前記エアクリーナの底部に、前記傾斜部に対応して傾斜し、当該傾斜部を摺動する摺動部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の車体前部構造。
  3. 前記エアクリーナは、前記エンジンルーム内に搭載されたエンジンの、車幅方向の側方に配設され、
    前記傾斜部は、前記エアクリーナを車体上方かつ車幅方向内方に案内するように傾斜していることを特徴とする請求項1又は2に記載の車体前部構造。
  4. 前記エアクリーナは、
    円筒状のフィルタエレメントと、
    前記フィルタエレメントを囲包する略円筒状のケーシングと、
    前記ケーシングの側部に設けられ、未ろ過の空気が導入される導入部と、
    前記ケーシングの上端部に設けられ、ろ過済みの空気を排出するダクトと、
    を備え、前記エンジンルーム内において縦置きで配設される求心流タイプのエアクリーナであり、
    前記ケーシングの上端部は、
    前記ダクトの一方の端部が接続された中央凹部と、
    前記中央凹部と連続して形成され、前記エンジンへ向かって前記エアクリーナの側方へ延びる前記ダクトが通過する周縁凹部と、
    を有することを特徴とする請求項3に記載の車体前部構造。
  5. 前記エアクリーナは、前記フィルタエレメントの上部が前記エンジンへ近づく方向に前記フィルタエレメントの軸心が垂直方向から前記エンジン側へ傾倒するように車載され、
    前記ケーシングの上端面は車載時において略水平になるように設定され、
    前記周縁凹部は前記エンジン側に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車体前部構造。
  6. 前記エンジンルーム内には、クランク軸が車体前後方向に向いた縦置きで過給機付きのエンジンが搭載され、
    前記エンジンの排気側のホイールハウス上に前記エアクリーナが配設され、
    前記エンジンの吸気側に燃料系部品が配設され、
    前記エアクリーナの車体後方側にブレーキの真空倍力装置が配設されたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車体前部構造。
JP2005009200A 2005-01-17 2005-01-17 車体前部構造 Expired - Fee Related JP4465660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009200A JP4465660B2 (ja) 2005-01-17 2005-01-17 車体前部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005009200A JP4465660B2 (ja) 2005-01-17 2005-01-17 車体前部構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006194223A true JP2006194223A (ja) 2006-07-27
JP4465660B2 JP4465660B2 (ja) 2010-05-19

Family

ID=36800491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005009200A Expired - Fee Related JP4465660B2 (ja) 2005-01-17 2005-01-17 車体前部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4465660B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008232044A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Nissan Diesel Motor Co Ltd チャージチューブ
KR100999269B1 (ko) 2008-10-31 2010-12-07 현대자동차주식회사 에어크리너 장착장치
KR101198658B1 (ko) 2006-11-24 2012-11-12 현대자동차주식회사 보행자 보호를 위한 차량 에어클리너 고정 장치
KR20160107497A (ko) * 2015-03-04 2016-09-19 현대자동차주식회사 작업성이 개선된 에어클리너 어셈블리

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012197702A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Toyota Motor Corp 吸気マニホールド

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101198658B1 (ko) 2006-11-24 2012-11-12 현대자동차주식회사 보행자 보호를 위한 차량 에어클리너 고정 장치
JP2008232044A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Nissan Diesel Motor Co Ltd チャージチューブ
KR100999269B1 (ko) 2008-10-31 2010-12-07 현대자동차주식회사 에어크리너 장착장치
KR20160107497A (ko) * 2015-03-04 2016-09-19 현대자동차주식회사 작업성이 개선된 에어클리너 어셈블리
KR102212551B1 (ko) * 2015-03-04 2021-02-05 현대자동차주식회사 작업성이 개선된 에어클리너 어셈블리

Also Published As

Publication number Publication date
JP4465660B2 (ja) 2010-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11173808B2 (en) Vehicle
JP4649358B2 (ja) シート型車両の吸気構造
US20100263956A1 (en) Three-wheel vehicle
US20080289896A1 (en) Four wheeled utility vehicle
JP4465660B2 (ja) 車体前部構造
JP5926653B2 (ja) 鞍乗り型車両の収納部構造
CN103374934B (zh) 推土机
US10054087B2 (en) Saddle vehicle
JP2008290712A (ja) ライダーサドルおよび燃料タンクを有する自動二輪車
US8002305B2 (en) Low-floor type vehicle
CN100532798C (zh) 具有排气净化功能的跨骑型车辆
US20110108349A1 (en) Layout of compact all terrain vehicle for fuel tank, intake duct, and exhaust duct positioning
JP4623421B2 (ja) 車体前部構造
JP5002351B2 (ja) スクータ型車両
CN107914785B (zh) 整流装置
JP4842012B2 (ja) 車両
JP2005001429A (ja) 自動車の車体前部構造
CN108869115B (zh) 空气净化器单元以及具有空气净化单元的发动机
JP5778947B2 (ja) 鞍乗り型車両の排気浄化装置
JP2007071068A (ja) エンジンのオイルクーラ取付構造
CA2411319A1 (en) Snowmobile air box assembly
JP6270893B2 (ja) 自動二輪車
CN1603607B (zh) 燃料泵壳体
US8684119B2 (en) Layout of compact all terrain vehicle for battery positioning
CN215663774U (zh) 鞍乘型车辆

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100129

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100211

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4465660

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees