JP2006191770A - 電気接続箱の取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 組み付け作業性を向上させる。
【解決手段】 電気接続箱1のフランジ部20L,20Rをケーシング23の摺接壁31に押し当てて摺接させることで、フランジ部20L,20Rを差込溝26内へ差し込ませることができる。これにより、組み付けの際に、フランジ部20L,20Rを差込溝26に対して容易に位置決めすることができるため、例えばフランジ部20L,20Rの誤挿入等を防止でき、組み付け作業性が向上する。また、一対の係合片36A,36Bの先端部が互いに同じ側に向いているため、各ロック部33L,33R及び各被ロック部34L,34R間で電気接続箱1がフランジ部20L,20Rの厚み方向の両側(前後)に位置決めされることはない。従って、電気接続箱1が二重に位置決めされることを回避できるため、成形誤差や組付誤差に起因して組み付け作業性が悪化することを防止できる。
【選択図】 図6
【解決手段】 電気接続箱1のフランジ部20L,20Rをケーシング23の摺接壁31に押し当てて摺接させることで、フランジ部20L,20Rを差込溝26内へ差し込ませることができる。これにより、組み付けの際に、フランジ部20L,20Rを差込溝26に対して容易に位置決めすることができるため、例えばフランジ部20L,20Rの誤挿入等を防止でき、組み付け作業性が向上する。また、一対の係合片36A,36Bの先端部が互いに同じ側に向いているため、各ロック部33L,33R及び各被ロック部34L,34R間で電気接続箱1がフランジ部20L,20Rの厚み方向の両側(前後)に位置決めされることはない。従って、電気接続箱1が二重に位置決めされることを回避できるため、成形誤差や組付誤差に起因して組み付け作業性が悪化することを防止できる。
【選択図】 図6
Description
本発明は、電気接続箱の取付構造に関する。
従来より、車載電源から各種電装品へ電力を分配するために、電力回路中にスイッチング素子やその制御回路等を組み込んだ回路構成体を筐体内に収容した電気接続箱が知られている(例えば特許文献1参照)。電気接続箱は、例えばリレーボックスなどのケーシング内に装着して使用される。
このようなケーシングに対する電気接続箱の取付構造として図14から図16に示すものがある。電気接続箱100には、図14に示すように、側面及び下面における前端寄り位置(図14の右側)にフランジ部101が張り出して設けられている。また、電気接続箱100の両側面には、フランジ部101の後側上部にフランジ部101と平行に延びたガイドリブ102が形成されている。さらに、電気接続箱100の両側面には、ガイドリブ102の後方上端にロック部103が設けられている。このロック部103は、上下方向に延びた前後一対の係合片104を備えており、両係合片104は、図16(B)に示すように、断面略L字状をなし、かつ先端が互いに外向きに形成されている。また、両係合片104間にはロック突起105が突出して形成されている。
一方、ケーシング106には、図15に示すように、電気接続箱100を装着可能な装着部107が設けられている。この装着部107の前端寄り位置(図15の左側)には、上下方向に延びた前側縁部108と後側縁部109とが設けられ、その前側縁部108と後側縁部109との間にフランジ部101を差し込み可能な差込溝110が形成されている。また、装着部107には、ロック部103と対向する位置に被ロック部111が設けられている。この被ロック部111は、上下方向に延びた前後一対の係合受片112と備えており、両係合受片112は、図16(A)に示すように、断面略L字状をなし、かつ先端が互いに内向きに形成されている。また、両係合受片112の間には、ロック突起105に対して弾性的に係合可能な弾性ロック片113が設けられている。
電気接続箱100をケーシング106に取り付けるには、まずフランジ部101の下端を上方から差込溝110内に差し込み、電気接続箱100を差込溝110に沿って装着部107内へ下降させる。電気接続箱100が正規の装着位置に近づくと、各係合片104が下端側から対応する係合受片112と係合する(図16(A)の二点鎖線参照)。そして、電気接続箱100が正規の装着位置に至ると、ロック突起105が弾性ロック片113と係合して、電気接続箱100がロックされる。
特開2003−164039公報
上記構成では、電気接続箱100のフランジ部101をケーシング106の差込溝110に差し込む作業の際に、フランジ部101が差込溝110に対し前後に位置ずれして正しく差し込まれないことがあった。例えば、フランジ部101を誤って後側縁部109と前側の係合受片112との間に差し込んでしまうと、作業者が誤りに気付くのが遅れ、フランジ部101を深く差し入れてから作業をやり直すことになり、組み付け作業性を悪化させる一因となっていた。また、上記構成では、フランジ部101が前側縁部108と後側縁部109との間で前後方向に位置決めされるとともに、両ロック部103,110においても両係合片104が両係合受片112の間で前後方向に位置決めされる。このため、各部の成形誤差あるいは組付誤差に起因して、両係合片104を両係合受片112間に挿入しづらくなり、組み付け作業性を悪化させることもあった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、組み付け作業性を向上させることが可能な電気接続箱の取付構造を提供することを目的とする。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、組み付け作業性を向上させることが可能な電気接続箱の取付構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明に係る電気接続箱の取付構造は、電気接続箱をケーシングの装着部に対して取り付けるための構造であって、前記電気接続箱の外面には、一方向に沿って張り出して形成されたフランジ部と、ロック部とが設けられ、前記ケーシングの装着部には、前記フランジ部を前記一方向に沿って差し込み可能な差込溝と、前記ロック部に対し互いに係合することで前記電気接続箱をロック可能な被ロック部とが設けられ、フランジ部を前記差込溝へ差し込むことで、ロック部が被ロック部と係合する位置へ案内されるようにした電気接続箱の取付構造において、前記ケーシングには、前記差込溝の差込口に対する前記フランジ部の差し込み方向の手前側に、前記フランジ部を前記差し込み方向に沿って摺接させることの可能な摺接壁が設けられているところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記ロック部は、前記被ロック部との対向面に、前記差し込み方向に沿って延び、かつ先端部が前記フランジ部の厚み方向に向いた断面略L字状に突出した一対の係合片を備え、前記被ロック部は、前記ロック部との対向面に、前記差し込み方向に沿って延び、かつ先端部が前記係合片とは逆方向に向いた断面略L字状に突出するとともに、前記各係合片と係合可能な一対の係合受片を備え、前記一対の係合片は、先端部が互いに同一方向に向くように形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
電気接続箱のフランジ部をケーシングの摺接壁に押し当てて摺接させることで、フランジ部を差込溝内へ差し込ませることができる。これにより、組み付けの際に、フランジ部を差込溝に対して容易に位置決めすることができるため、例えばフランジ部をケーシング側の誤った箇所に差し込ませてしまうことを防止でき、組み付け作業性が向上する。
電気接続箱のフランジ部をケーシングの摺接壁に押し当てて摺接させることで、フランジ部を差込溝内へ差し込ませることができる。これにより、組み付けの際に、フランジ部を差込溝に対して容易に位置決めすることができるため、例えばフランジ部をケーシング側の誤った箇所に差し込ませてしまうことを防止でき、組み付け作業性が向上する。
<請求項2の発明>
フランジ部が差込溝に差し込まれることで、電気接続箱がフランジ部の厚み方向について両側に位置決めされる。このとき、一対の係合片の先端部が互いに同じ側に向いているため、ロック部及び被ロック部間で電気接続箱がフランジ部の厚み方向の両側に位置決めされることはない。従って、電気接続箱が二重に位置決めされることを回避できるため、成形誤差や組付誤差に起因して組み付け作業性が悪化することを防止できる。
フランジ部が差込溝に差し込まれることで、電気接続箱がフランジ部の厚み方向について両側に位置決めされる。このとき、一対の係合片の先端部が互いに同じ側に向いているため、ロック部及び被ロック部間で電気接続箱がフランジ部の厚み方向の両側に位置決めされることはない。従って、電気接続箱が二重に位置決めされることを回避できるため、成形誤差や組付誤差に起因して組み付け作業性が悪化することを防止できる。
本発明の一実施形態について図1から図13を参照して説明する。本実施形態では、本発明をリレーボックスのケーシングに装着される電気接続箱の取付構造に適用した例を示す。
電気接続箱1は、自動車に搭載して使用されるものであって、バッテリ等の電源と電気的負荷との間に介設され、電源から供給される電力を各電装品に分配・供給するとともに、これら電力供給の切り替え等の制御を行うものである。電気接続箱1は、図1から図3に示すように、回路構成体2を放熱機能を有する筐体3内に収容しており、後述のケーシング23に対して縦向きに装着される。なお、以下の説明において、上下方向については図3を基準とし、また図3の右側を前側とする。
回路構成体2は回路基板5と、回路基板5上に形成された回路パターン(図示せず)に実装されるリレー等の電子部品6と、回路基板5の下面に沿って配されて電源(図示せず)に接続される金属板材からなるバスバー(電力用導電路)7とから構成されている。尚、回路基板5とバスバー7とは、絶縁性を有する接着材を介して一体化されている。
筐体3は、合成樹脂製の枠体8、熱伝導率の高い金属製(例えば、アルミニウム合金)の放熱板9並びにカバー10から構成されている。枠体8は、図9にも示すように、全体として長方形状をなすとともに、正面からみて右下の一角を落とした角落とし部8Aを備え、回路基板5の外周を包囲している。また、その枠体8に対して放熱板9及びカバー10が、前面及び後面を覆うように組み付けられている。
また、筐体3の上端部には、ヒューズ(図示せず)を装着可能な複数のヒューズ装着孔13を備えたヒューズボックス14が組み付けられるとともに、さらにこのヒューズボックス14には、上部コネクタ15が組み付けられる。図3に示すように、各ヒューズ装着孔13では、その前部側に、バスバー7の一端部7Aが圧入により装着されるとともに、後部側には、このバスバー7の一端部7Aと対をなすタブ状の接続端子16が同じく圧入により装着され、バスバー7と接続端子16とがヒューズに接続可能となっている。また、接続端子16は、クランク状に曲げ形成されてもう一方のタブ状の端部は、上部コネクタ15の内側に突出している。
また、筐体3の下部には、下部コネクタ17が設けられている。この下部コネクタ17の内側には、一端が回路基板5上の回路パターンに半田付けにより接続された複数のL字端子18のもう一方の端部が突出している。なお、上部コネクタ15及び下部コネクタ17には、外部の各種電気的負荷に連なるコネクタ(図示せず)が接続される。
枠体8には、上面を除く外周面に外側に張り出したフランジ部20が形成されている。フランジ部20は、枠体8の左側面に設けられた左側フランジ部20L、同じく右側面に設けられた右側フランジ部20R、下面に設けられた下側フランジ部20Uとが連なって構成されている。図9に示すように、左側フランジ部20Lと右側フランジ部20Rとは、上端の高さ位置が互いにほぼ等しいが、下端は、枠体8の右下に角落とし部8Aがあるために、右側フランジ部20Rの方が高い位置にある。言い換えれば、左側フランジ部20Lの差し込み側端部(下端)が右側フランジ部20Rの差し込み側端部(下端)よりも差し込み方向の先方側(下側)に位置ずれして設けられている。
一方、リレーボックスのケーシング23には、図4に示すように、電気接続箱1を収容しつつ装着可能な装着部24が上方に開放して設けられている。また、ケーシング23の前面壁23Aには、装着部24に対応する位置を上方に開放するように切り欠いた切欠部25が形成されている。この切欠部25は、図9にも示すように、電気接続箱1における筐体3の両側面及び下面の形状に倣った形状をなしている。また、切欠部25の下部には、その周縁部に沿って、電気接続箱1のフランジ部20を上方から差し込み可能な差込溝26が形成されている。差込溝26は、図5及び図6に示すように、切欠部25の周縁部から内向きに張り出した後側縁部27と、この後側縁部27の前側に所定間隔を空けて内向きに張り出した前側縁部28との間に形成されている。差込溝26のうち左右両側の上端には、それぞれフランジ部20L,20Rを差し込むための差込口29L,29Rが上方に開口して形成されている。両差込口29L,29Rには、前側縁部28が前側へ張り出すことで傾斜面状をなした誘い込み部30が形成され、この誘い込み部30によりフランジ部20L,20Rを差込溝26内へ誘い込むことができるようになっている。また、図9に示すように、左側の差込口29Lは、おおよそ左右のフランジ部20L,20Rの差し込み側端部(下端)の位置ずれ寸法分だけ、右側の差込口29Rよりも差し込み方向の奥側(下側)に位置ずれして設けられている。また、図5及び図6に示すように、切欠部25の周縁部のうち差込溝26の各差込口29L,29Rの上方(差し込み方向の手前側)位置に、上下方向に延びた摺接壁31が内向きに張り出して形成されている。この摺接壁31は、ケーシング23の前面壁23Aに対し段差状をなすとともに、後側縁部27とほぼ同一面をなしており、フランジ部20L,20Rを差し込み方向に沿って摺接させることができるように形成されている。
電気接続箱1の左右両側面上部には、ロック部33L,33Rが設けられており、一方、ケーシング23における装着部24の左右両側部には、ロック部33L,33Rと対向する位置にロック部33L,33Rと係合可能な被ロック部34L,34Rが設けられている。なお、左右のロック部33L,33R同士及び左右の被ロック部34L,34R同士は、それぞれ互いにほぼ左右対称構造となっている。
電気接続箱1のロック部33L,33Rは、図1,図2及び図7に示すように、ヒューズボックス14の左右両側面14A(被ロック部34L,34Rとの対向面)に、互いに前後に離間して突設された一対の係合片36A,36Bを備えている。両係合片36A,36Bは、ともに上下方向に沿って延び、かつ先端部がフランジ部20L,20Rとは逆方向(後方、即ちフランジ部20L,20Rの厚み方向)に向いた断面略L字状をなしている。前側の係合片36Aは、フランジ部20L,20Rの上端部の後方に離間して設けられ、両者の間には摺接壁31が進入可能な溝部37が形成されている。また、各係合片36A,36Bの上端には、側面14Aとの間にストッパ部38が張り出して形成されている(図1参照)。さらに、ロック部33L,33Rには、両係合片36A,36Bの間にロック突起39が突出して形成されている。
ケーシング23の被ロック部34L,34Rは、図5,図6及び図8に示すように、ロック部33L,33Rとの対向面に、互いに前後に離間して突設された一対の係合受片41A,41Bを備えている。両係合受片41A,41Bは、ともに上下方向に沿って延び、かつ先端部が係合片36A,36Bの先端部とは逆方向(前方)に向いた断面略L字状をなしている。前側の係合受片41Aは、摺接壁31の後方に離間して設けられ、両者の間には係合片36Aが進入可能な溝部42が形成されている。各係合片36A,36Bと各係合受片41A,41Bとは、互いの先端部を相手側の先端部の裏側に進入させるようにして係合可能とされている(図10参照)。また、被ロック部34L,34Rには、両係合受片41A,41B間に上向きに延出した弾性ロック片44が設けられている。弾性ロック片44は、互いに内外(左右方向)に撓み変形可能とされている。また、弾性ロック片44には、ロック突起39と係合可能な被係止部44Aが設けられている。
以上が本実施形態の構成であり、次にその作用効果を説明する。
電気接続箱1をケーシング23に組み付けるには、まず図6に一点鎖線で示すように、電気接続箱1を装着部24に対して前方から接近させ、左側フランジ部20L及び右側フランジ部20Rの下部後面を摺接壁31に押し当てる。これにより、電気接続箱1がケーシング23に対して前後方向に位置決めされ、フランジ部20L,20Rが垂直姿勢をなすとともに、差込溝26の直上位置に保持される。続いて、フランジ部20L,20Rを摺接壁31に押し当てつつ、電気接続箱1を下方(図9の矢線方向)へ移動させる。すると、フランジ部20L,20Rが摺接壁31に摺接することで、フランジ部20L,20Rが垂直姿勢を保ちつつ、その下端部がそれぞれ差込口29L,29Rから差込溝26内に差し込まれる。
電気接続箱1をケーシング23に組み付けるには、まず図6に一点鎖線で示すように、電気接続箱1を装着部24に対して前方から接近させ、左側フランジ部20L及び右側フランジ部20Rの下部後面を摺接壁31に押し当てる。これにより、電気接続箱1がケーシング23に対して前後方向に位置決めされ、フランジ部20L,20Rが垂直姿勢をなすとともに、差込溝26の直上位置に保持される。続いて、フランジ部20L,20Rを摺接壁31に押し当てつつ、電気接続箱1を下方(図9の矢線方向)へ移動させる。すると、フランジ部20L,20Rが摺接壁31に摺接することで、フランジ部20L,20Rが垂直姿勢を保ちつつ、その下端部がそれぞれ差込口29L,29Rから差込溝26内に差し込まれる。
このとき、左側の差込口29Lが、左右のフランジ部20L,20Rの下端の位置ずれ寸法分だけ、右側の差込口29Rよりも下側に位置ずれして設けられているため、左右のフランジ部20L,20Rはほぼ同時に差込口29L,29Rに進入する。ここで、仮に、左右の差込口29L,29Rが本実施形態のように位置ずれしていなかった場合(例えば同じ高さ位置にある場合)、上記の差し込み動作の過程で、左右のフランジ部20L,20Rのうちの片方だけが差込溝26内に差し込まれる状態が生じることになる。このとき、作業者が両方のフランジ部20L,20Rが差し込まれたと勘違いして、フランジ部20L,20Rの摺接壁31側への押し付けを止めてしまうことがある。すると、差込溝26に進入していない側のフランジ部20L,20Rが摺接壁31から浮き上がってうまく差込溝26に差し込めなくなり、作業性を悪化させるおそれがある。これに対し、本実施形態では、前述のように、左右のフランジ部20L,20Rがほぼ同時に差込口29L,29Rに進入するため、フランジ部20L,20Rの一方のみが差込溝26に進入するという事態が生じることが回避され、従って作業性の悪化を防ぐことができる。
上記のようにして、左右のフランジ部20L,20Rを差込溝26内に差し込むことで、電気接続箱1がケーシング23に対し前後左右方向について位置決めされる。その状態から電気接続箱1をさらに下降させていくと、各係合片36A,36Bの先端部が下端側から各係合受片41A,41Bの先端部裏側に進入する(図10参照)。このように係合片36Aと係合受片41A,41Bとが互いに係合することで、電気接続箱1の左右方向への変位が規制される。また、フランジ部20L,20Rと前側の係合片36Aとの間の溝部37に摺接壁31が進入し、これにより電気接続箱1の前後方向への変位が規制される。電気接続箱1が正規の装着位置に接近すると、ロック突起39が被係止部44Aに当接して弾性ロック片44が撓み変形する。そして、電気接続箱1が正規の装着位置に至ると、図11に示すように、係合受片41A,41Bの上端がストッパ部38に突き当たることで電気接続箱1の挿入動作が停止され、同時に弾性ロック片44が復元変形するとともに、ロック突起39が被係止部44Aに係止して、電気接続箱1は上下方向の変位が規制されたロック状態となる。
上記とは異なる組み付け手順として、例えば図12に示すように、まず電気接続箱1を傾けた姿勢にして、左右のフランジ部20L,20Rの下端をそれぞれ差込溝26の差込口29L,29Rに差し込み、続いて電気接続箱1を起こして左右のフランジ部20L,20Rを摺接壁31に押し当て、そこから電気接続箱1を下方にスライドさせるようにしても良い。本実施形態では、各差込口29L,29Rに誘い込み部30が形成されているため、フランジ部20L,20Rの差し込みが容易である。また、前述のように、左右の差込口29L,29Rが互いに位置ずれしているため、左右のフランジ部20L,20Rがほぼ同時に差込口29L,29Rに進入する。従って、フランジ部20L,20Rの片方のみが差込溝26に進入してもう片方が差込溝26から外れてしまう事態が生じることが防止される。
また、電気接続箱1の組み付けの際に、誤って左右のフランジ部20L,20Rのうちの少なくとも一方が差込溝26に差し込まれていない状態で組み付けようとした場合には、例えば図13に示すように、左右のフランジ部20L,20Rが誘い込み部30の外面に乗り上げて、電気接続箱1が正規の姿勢(フランジ部20L,20Rが垂直となる姿勢)よりも前後に傾く。そして、係合片36A,36Bの下端部が係合受片41A,41Bに上端部に干渉して、組み付け動作が規制される。ここで、仮に差込口29L,29Rに誘い込み部30を設けなかった場合には、同様に組み付け動作を行ったときにフランジ部20L,20Rが差込口29L,29Rの外面に乗り上げたとしても、電気接続箱1の正規の姿勢に対する傾きの差が比較的小さいために、係合片36A,36Bと係合受片41A,41Bとがある程度の深さまで係合してしまい、再び作業をやり直すのに手間取ることがある。これに対し本実施形態では、差込口29L,29Rに外向きに突出した誘い込み部30を設けたことにより、組み付けを誤った場合に電気接続箱1が正規の姿勢よりも大きく傾いて、組み付け動作が規制されるため、作業のやり直しを円滑に行うことができる。
以上のように本実施形態によれば、電気接続箱1のフランジ部20L,20Rをケーシング23の摺接壁31に押し当てて摺接させることで、フランジ部20L,20Rを差込溝26内へ差し込ませることができる。これにより、組み付けの際に、フランジ部20L,20Rを差込溝26に対して容易に位置決めすることができるため、例えばフランジ部20L,20Rをケーシング23側の誤った箇所に差し込んでしまうこと等を防止でき、組み付け作業性が向上する。
また、フランジ部20L,20Rが差込溝26に差し込まれることで、電気接続箱1がフランジ部20L,20Rの厚み方向について両側(前後)に位置決めされる。このとき、一対の係合片36A,36Bの先端部が互いに同じ側に向いているため、各ロック部33L,33R及び各被ロック部34L,34R間で電気接続箱1がフランジ部20L,20Rの厚み方向の両側(前後)に位置決めされることはない。従って、電気接続箱1が二重に位置決めされることを回避できるため、成形誤差や組付誤差に起因して組み付け作業性が悪化することを防止できる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態とは逆に、係合片の先端部をフランジ部向きに、係合受片の先端部をその係合片とは逆向きに設けても良い。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態とは逆に、係合片の先端部をフランジ部向きに、係合受片の先端部をその係合片とは逆向きに設けても良い。
1…電気接続箱
20L,20R…フランジ部
23…ケーシング
24…装着部
26…差込溝
31…摺接壁
33L,33R…ロック部
34L,34R…被ロック部
36A,36B…係合片
41A,41B…係合受片
20L,20R…フランジ部
23…ケーシング
24…装着部
26…差込溝
31…摺接壁
33L,33R…ロック部
34L,34R…被ロック部
36A,36B…係合片
41A,41B…係合受片
Claims (2)
- 電気接続箱をケーシングの装着部に対して取り付けるための構造であって、
前記電気接続箱の外面には、一方向に沿って張り出して形成されたフランジ部と、ロック部とが設けられ、
前記ケーシングの装着部には、前記フランジ部を前記一方向に沿って差し込み可能な差込溝と、前記ロック部に対し互いに係合することで前記電気接続箱をロック可能な被ロック部とが設けられ、
フランジ部を前記差込溝へ差し込むことで、ロック部が被ロック部と係合する位置へ案内されるようにした電気接続箱の取付構造において、
前記ケーシングには、前記差込溝の差込口に対する前記フランジ部の差し込み方向の手前側に、前記フランジ部を前記差し込み方向に沿って摺接させることの可能な摺接壁が設けられていることを特徴とする電気接続箱の取付構造。 - 前記ロック部は、前記被ロック部との対向面に、前記差し込み方向に沿って延び、かつ先端部が前記フランジ部の厚み方向に向いた断面略L字状に突出した一対の係合片を備え、
前記被ロック部は、前記ロック部との対向面に、前記差し込み方向に沿って延び、かつ先端部が前記係合片とは逆方向に向いた断面略L字状に突出するとともに、前記各係合片と係合可能な一対の係合受片を備え、
前記一対の係合片は、先端部が互いに同一方向に向くように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気接続箱の取付構造。
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JP2005002691A JP2006191770A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | 電気接続箱の取付構造 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005002691A JP2006191770A (ja) | 2005-01-07 | 2005-01-07 | 電気接続箱の取付構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006191770A true JP2006191770A (ja) | 2006-07-20 |
Family
ID=36798324
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006191770A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010045916A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 電気ボックス |
-
2005
- 2005-01-07 JP JP2005002691A patent/JP2006191770A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2010045916A (ja) * | 2008-08-12 | 2010-02-25 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 電気ボックス |
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